JP2020124180A - 刈払機の防振装置 - Google Patents

刈払機の防振装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2020124180A
JP2020124180A JP2019029874A JP2019029874A JP2020124180A JP 2020124180 A JP2020124180 A JP 2020124180A JP 2019029874 A JP2019029874 A JP 2019029874A JP 2019029874 A JP2019029874 A JP 2019029874A JP 2020124180 A JP2020124180 A JP 2020124180A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine
vibration
main pipe
cutter
support case
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019029874A
Other languages
English (en)
Inventor
義治 井坂
Yoshiharu Isaka
義治 井坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2019029874A priority Critical patent/JP2020124180A/ja
Publication of JP2020124180A publication Critical patent/JP2020124180A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Harvester Elements (AREA)

Abstract

【課題】操作棹の一端にエンジンを他端にカッターを備えた刈払機の振動を低減すること。【解決手段】メインパイプの後端にエンジンを備えエンジンによって駆動されるカッターをメインパイプの前端に備える刈払機において、前記メインパイプの外側に備えたエンジン支持ケース後端に前記エンジンのクラッチケース上部を取り付けるとともに前記クラッチケース前部を前記メインパイプに取り付け、ハンドルを取り付けた前記エンジン支持ケースの前端を前記メインパイプに取り付けて、前記エンジンの慣性力を一方向に発生させるようにした。【選択図】図2

Description

発明の詳細な説明
本発明は、エンジンを備えてカッターを回転させながらハンドルを左右に操作して雑草を刈る刈払機の防振装置に関する。
エンジンを備えてカッターを回転させて雑草を刈る刈払機は、肩から下げた吊りバンドで刈払機の質量を保持しつつメインパイプに備えたハンドルを操作して作業するので、エンジンの振動に伴う作業者の疲労を軽減することが求められている。
そのため、エンジンとハンドル支持ケースの間に防振コイルバネと防振ゴムからなる第1〜第3の防振部材を備えて、第1及び第2の防振部材は駆動軸を中心とする上部に左右対称に配置し第3の防振部材は駆動軸を挟んで下部に配置し、駆動軸からの上部の距離が下部の距離より大きくしてハンドル支持ケースに伝わるエンジンの振動を低減するようにしたものとして下記特許文献1がある。(名称は文献に記載された通り)
また、駆動部に対して第1の防振機構を介して接続される第1の保持部と、メインパイプに対して第2の防振機構を介して接続される第2の保持部と、第1の保持部及び第2の保持部にハンドルを支持するハンドル支持部を備えてハンドル支持部に伝わるエンジンの振動を低減するようにしたものとして下記特許文献2がある。(名称は文献に記載された通り)
特許第4338469号公報 特許第5536547号公報
上記特許文献1は、エンジンとハンドル支持ケースの間に備えた防振部材によってハンドル支持ケースに備えた把持装置に伝わる振動を低減するという考え方であり、ハンドル取り付けのためのハンドル挟持部からエンジン部までをハンドル支持ケースでつないでいるが、上下左右に配置した複数の防振ゴムを取り付けるため装置が大型化、複雑化して質量が増加しているだけでなく、更に防振コイルバネと防振ゴムの取り付けも複雑なものとなっているため組立作業性の低下やコストの増加などの問題を招いている。
上記特許文献2は、駆動部とメインパイプとに対する第1のフローティング機構と、ハンドル支持部による第2のフローティング機構を構成するという考え方であるが、第1の保持部と第2の保持部との間を防振部材を備えたスライドパイプでつないでそこにハンドルホルダを備えるため、多数の防振部材を備えることによって大型化して複雑な構成となっており、質量増加やコスト増加などを招いているだけでなく多数の防振部材の配置による防振特性のバラツキなどの問題を招いている。
また、上記いずれの特許文献も、振動によるエンジンの振れを緩衝するためにハンドル支持ケースや保持部を用いて防振部材を多面的に配置するという思想である。しかし、加振力方向を考慮せずに単に緩衝部材を配置しただけでは新たな振動モードが発生するために、別の方向に振れる新たな振動が発生することによって効果的な振動低減効果が得られないという問題があるが、そのための技術思想は示されていない。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、刈払機のハンドルに伝わるエンジンの振動及び作業に伴うカッターからの断続的な振動、更にエンジンの回転変動による振動を簡単な構成で効果的に低減させる技術を提供することによって、刈払機の振動に伴う作業者の疲労を軽減することである。
上記課題を達成するために、本願請求項1記載の発明による刈払機の防振装置は、メインパイプの後端にエンジンを備えエンジンによって駆動されるカッターをメインパイプの前端に備える刈払機において、前記メインパイプの外側に備えたエンジン支持ケース後端に前記エンジンのクラッチケース上部を取り付けるとともに前記クラッチケース前部を前記メインパイプに取り付け、ハンドルを取り付けた前記エンジン支持ケースの前端を前記メインパイプに取り付けて、前記エンジンの慣性力を一方向に発生させるようにしたことを特徴としている。
請求項2記載の発明は、クランク軸から重心までの距離と略同一高さの位置の前記クラッチケースに左右方向に設けたエンジン取り付けステーによって前記エンジンを前記エンジン支持ケースに取り付けるとともに前記エンジンの慣性力を上下方向に発生させるようにしたことを特徴としている。
請求項3記載の発明は、前記エンジン取り付けステーと前記エンジン支持ケースとの間に弾性部材を備え、前記クラッチケース前部前記メインパイプとの間に弾性体を備えたことを特徴としている。
請求項4記載の発明は、前記エンジン支持ケースと前記メインパイプとを弾性体を介して取り付けたことを特徴としている。
請求項5記載の発明は、前記エンジン支持ケースに刈払機の吊り部を設けたことを特徴としている。
請求項6記載の発明は、前記エンジン取り付けステーの前後方向の位置近傍で、前記クラッチケースに備えたクラッチとエンジンとカッターを接続する駆動軸とをダンパーを介して駆動するようにしたことを特徴としている。
上記請求項1の発明によると、慣性力による加振力が小さくなる位置でエンジンを支持するのでエンジン支持ケースに加わる振動が小さくできるとともに、エンジンの慣性力によって発生する振動を上下方向にのみ発生させるので新たな振動モードが発生することがない。そのため、ハンドルに伝わる振動を効果的に低減でき、振動による作業者の疲労が軽減される。
上記請求項2の発明によると、エンジン支持ケースに加わる振動が最も小さくできる位置でエンジンを支持するので、広い運転範囲で振動を低減することができる。
上記請求項3の発明によると、搭載する燃料の量が変化してもエンジン支持ケースに伝わる振動が大きく変化することがないため、エンジンの使用状態の変化に関わらずハンドルに伝わる振動を効果的に低減できる。
上記請求項4の発明によると、作業に伴ってカッターからメインパイプを通して加わる振動がエンジン支持ケースに伝わりにくくなるため、カッターによるハンドルの振動を効果的に低減できる。
上記請求項5の発明によると、刈払機を吊り下げるベルトの振動が低減できるので、作業者の肩の疲労が低減される。
上記請求項6の発明によると、エンジンの回転変動やカッターからの切削抵抗の変化に伴う回転変動を吸収して円滑な運転が可能とできるので、定常運転時だけでなく過渡的な運転時も含めて広い運転範囲で振動を低減することができ、ハンドルや吊りバンドの振動による作業者の疲労が軽減される。
以上のように、本発明は簡単な構成で組立性や質量増加、コスト増加などの問題を抑えつつ、あらゆる作業状態においてもエンジンやカッターからの振動を効果的に低減でき、作業者のハンドルを持つ手や刈払機を吊り下げた肩の疲労を軽減できるので効率的な草刈作業を可能とするものである。
本発明の実施形態である刈払機の外観斜視図である。 刈払機のエンジン支持ケース後部からエンジンの断面図である。 図2におけるIII−III線断面図である。 図3におけるIV−IV線断面図である。 刈払機のエンジン支持ケース後部からエンジンの一部省略した側面図である。 図3におけるVI−VI線断面図である。 エンジン支持ケース前部の側面図である。 図7におけるVIII−VIII線断面図である。 弾性体の一例を示す正面図と平面図である。 図7におけるX−X線断面図である。
以下、本発明の実施形態である刈払機を図面に基づいて説明する。
図1は本発明にかかる刈払機1の外観斜視図である。刈払機1は前後方向に延びるメインパイプ2の前端にカッター3と後端にエンジン4を備えて、途中に作業者が操作するハンドル5を備える。6はカッター3を取り付けて動力伝達の角度を変えているハウジングである。カッター3は図のような鋼鉄製の回転切刃やナイロンコードカッター等も使用できる。なお、図中に示すように、操作する際の作業者の向きを基準として、前後方向、左右方向、上下方向と捩り方向を定義する。
図2に示すように、エンジン4はシリンダ11内に配置されたピストン12が上下に往復動してクランク軸13から動力を発生する。クランク軸13の後端にはリコイル式始動装置14が、前端には冷却ファンを兼ねるフライホイールマグネトウ15を備えている。シリンダ11を取り付けたクランクケース16は冷却ファンケースを兼ねて、前方にクラッチケース17を固着している。フライホイールマグネトウ15には遠心クラッチのシュー18が取り付けられ、クランク軸13と同軸上に遠心クラッチのクラッチドラム19がベアリング20によって支承されており、所定の回転数でシュー18からクラッチドラム19にクランク軸13の動力を伝達する。また、クランクケース16の下方には燃料タンク21が一体に取り付けられている。
III−III断面図である図3に示したように、クラッチドラム19は内径側に向けた突起19aを有し、ゴムや合成樹脂などの駆動ダンパー22を介してクランク軸13の動力をジョイント23に伝達する。ジョイント23の内径部はスプラインとなっており、メインパイプ2の内側に設けた図示しない軸受に支承された駆動軸24を駆動する。そして、駆動軸24の前端から操作棹2の前端のハウジング6内に備えたベベルギヤを介してカッター3を回転させる。
クラッチケース17には上部に左右に延びるエンジン取り付けステー25を一体に備えて先端にゴムや合成樹脂などの弾性部材26を取り付けており、IV−IV断面図である図4に示したように、左右の弾性部材26を上下及び前側から囲って一体的に支持するエンジン支持ケース27がクラッチケース17の周囲を囲うように設けられている。ここで、エンジン取り付けステー25は前後方向に平面を有する長方形の断面形状となっているが、多角形や円、楕円などであってもよく、特に形状に拘るものでない。なお、エンジン支持ケース27断面を円として後端部でも半周以上形成され、エンジン4の質量を支えるための強度を確保している。
図2に示すように、ジョイント23はベアリングホルダー28に取り付けられたベアリング29に支承されており、ベアリングホルダー28はメインパイプ2の外径に嵌ってボルト30で固着されるが、この時、内径部の段部31をメインパイプ2の後端部に当てて取り付けているため、ジョイント23の前後方向位置も規制される。
上記のように、クラッチケース17のエンジン取り付けステー25に弾性部材26を取り付けて、クラッチケース17の前端をベアリングホルダー28に装着したゴムなどからなるダンパー32の外周に挿入しながら図4のように弾性部材26をエンジン支持ケース27に挿入し、図2のようにジョイント23に取り付けた駆動ダンパー22にクラッチドラム19を組み合わせることで、エンジン4が取り付けられ支持される。図3に示したように駆動ダンパー22は一体となっており、クラッチドラム19が組み付けしやすくなっている。その後、一部省略したエンジンの側面図である図5に示したように、ボルト33によって固定プレート34を取り付ける。固定プレート34は後端がL字形に曲げられた35部を有しているので、これによってエンジン4のエンジン支持ケース27からの抜けを防止して確実に取り付けする。
ベアリンクホルダー28の外周に取り付けられたダンパー32は、図6に示したように外周が菊形となっているので、クラッチケース17の振動を柔らかく緩衝する。
図7に示したように、エンジン支持ケース27前方には一体に設けたハンドルブラケット部40にハンドルホルダ41によってハンドル5がボルト42とナット43で締め付け固着されている。
エンジン支持ケース27の前端は図8に示したように左右に腕部27aを有し、メインパイプ2に固着されたホルダ44の左右に取り付けたカラー45上の弾性体46によって上下及び前後に弾性支持されており、更に弾性体46は左右方向にプレート47を介してボルト48によって取り付けられているので、メインパイプ2は左右方向にも弾性支持されている。
図9に示すように、弾性体46は菊形の円筒部の一端にフランジ部を有して、菊形の溝がフランジ部まで延長された形状となっている。そのため、メインパイプ2とエンジン支持ケース27との間を上下・前後・左右に柔らかく弾性支持する。
図10に示すように、メインパイプ2にボルト49によって固着されたホルダ44は、上部に位置決めプレート50をボルト51によって取り付けている。
位置決めプレート50は扇状に後部が幅広くなっており、端部をL字状に下方に曲げてエンジン支持ケース27の爪部52の間に収められている。これによって、メインパイプ2によるエンジン支持ケース27の取り付け前後位置が決められ、エンジン取り付けステー25からクラッチケース17の位置が決められている。
53は刈払機1を肩から吊り下げる吊りバンドを取り付けるフックのための吊り部である。実施例ではエンジン支持ケース27と一体としているが別体のものを取り付けるようにしても良い。
次に、上記構成の防振装置の作用について説明する。
エンジンはピストンやコンロッドの往復質量部分などの慣性力が加振源となって振動を発生させるのであるが、その動きを図5によって説明すると、ピストン12などの往復質量による慣性力によって加振力Fが上向きの矢印方向に作用した時、重心Gが一点鎖線で示したように瞬間回転中心Pを中心として上方に動く。これは加振力による加振方向への並進運動イと重心Gを中心としたモーメントMによる回転運動ロが合わさった運動の合成である。瞬間回転中心Pは加振力Fによる上向きの並進加速度αとモーメントMによる下向きの回転加速度−αとが等しくなる点であり、従って瞬間回転中心Pの加速度は0になる。往復質量の上下動による逆方向の慣性力−Fによる加振力が加わった場合は上記と逆に瞬間回転中心Pを中心として重心Gは下方に動く。従って、瞬間回転中心Pでエンジンを支持すれば最も振動が小さくできる。
往復質量によって発生するエンジンの慣性力は、クランクバランスによってベクトル方向を設定できることは公知である。そのため、慣性力を上下方向にのみ発生するようにすると加振力Fは上下方向にしか発生しない。瞬間回転中心Pであるクラッチケース17にエンジン取り付けステー25を設けているので、エンジンの質量を支持しながら振動が最も小さくなる取り付けができる。具体的には、クランク軸13から重心Gまでの距離Lと略同一高さの位置にエンジン取り付けステー25を設けて、エンジン支持ケース27によって取付けステー25を囲うように支承している。このため、運転するエンジンの回転数や負荷に関わらず、新たな振動モードを発生することもなくエンジン支持ケース27に伝わる振動を常に最も小さくする設定とできる。
なお、瞬間回転中心Pから離れたクラッチケース17の先端に上下方向に発生する振れはダンパー32に設けられた菊形の形状によって小さな振動は柔らかく緩衝し、大きな振動には過大な振れを抑えるのでメインパイプ2に伝わる振動は問題なく低減される。
エンジン支持ケース27は前端の腕部27aの中の弾性体46の捩れによって筒部27aを中心にして後端部が振動するが、上記のように振動の最も小さくなる位置でエンジン4を支持しているためエンジン支持ケース27に加わる振動自体が小さくなっているうえ振動中心の腕部27aの近くにハンドル5を固定しているため、ハンドル5の振動は全く問題なく低減される。
ところで、エンジンには燃料タンク21が一体で取り付けられているので、燃料の量によって重心Gの位置が変化する。そのため厳密には瞬間回転中心Pの位置も変化することになるが、エンジン4全体の質量と燃料の質量の比からPの位置が大きく変化することはないので、エンジン取り付けステー25に取り付けた弾性部材26によって伝達される振動は緩衝され低減される。また、瞬間回転中心Pの位置変化によってエンジン支持ケース27後端の振動が少し大きくなったとしても、前部の腕部27aの近くにハンドル5を固定しているためハンドル5の振動が問題になるほど変化することはない。
すなわち、エンジン取り付けステー25は瞬間回転中心Pの位置に厳密に一致させなくても、あるいは一致できなくても振動低減効果が得られる構成とできたということであり、これは量産した際に弾性部材など個々の構成要素のバラツキを厳しく管理しなくても安定した品質の製品が提供できるということであり、従来の実施例に比べて構成要素を少なくできているだけでなく品質が安定するという点からも効果が大きい。更に、長期の使用によってゴムなどの劣化が発生して特性が変化した場合でもハンドル5の振動の変化が小さいという優れた効果も有している。
なお、図4に示したように弾性部材26の外形部前後の隅は面取りが施されているので、逃げとなって弾性部材26の変形を可能にしているが、形状や硬度などはそれぞれ要求に応じて設定可能である。
以上のように、エンジンの慣性力によって発生するエンジン振動は支持ケース27前部においてはエンジン回転数に関わらず広い運転範囲で低減されるため、左右のハンドル長さの異なる非対称ハンドルとしても左右で振動強度が異なることがなく、また、エンジン支持ケース27に設けた吊り部53から下げた吊りバンドの振動も低減できる。
ところで、草刈作業ではカッター3の断続的な切削抵抗がメインパイプ2の軸心と離れて発生しているために、メインパイプ2には左右方向の振動と捩りによる振動が発生する。
切削抵抗によるメインパイプ2の左右方向の振動は弾性体46のフランジ部が受けるが、菊形の溝がフランジ部まで延長された形状となっているため、小さな振動は柔らかく緩衝し大きな振動には過大な変形を抑えるので振動を抑えた剛性感のあるハンドル取り回しができる。
また、カッター3がメインパイプ2軸心から離れているため切削抵抗によるメインパイプ2に発生する捩りによる振動については、弾性体46の円筒部とフランジ部が変形して緩衝する。
そのため、断続的な切削抵抗によるメインパイプ2の捩りによる振動については、弾性体46によって効果的に低減される。
エンジンは、4サイクルエンジンでは2回転で1サイクルを行うために定常運転においても回転変動が大きく、2サイクルエンジンでは低負荷や減速時において不整燃焼に伴う大きな回転変動があり、いずれもハンドル5の振動を発生する。
この回転変動については、駆動軸24やクランク軸13の回転変動を駆動ダンパー22が緩衝するとともに弾性体46によって緩衝するため、ハンドル5に伝わる振動は効果的に低減される。また、駆動ダンパー22の前後位置をエンジン瞬間回転中心P近傍に配置したことによって、慣性力に伴うクラッチドラム19とジョイント23のズレ角度を最も小さくできるので駆動ダンパー22を小型化できる。
以上説明したように、本発明は往復質量の慣性力が加振源となって発生させるエンジン振動の加速度が最も小さくなる位置でエンジンを支承するようにし、エンジン支持ケース後端に前記エンジンのクラッチケース上部を取り付けるとともに前記クラッチケース前部を前記メインパイプに取り付けるようにしたので、簡単な構成でエンジンの慣性力によって発生するハンドルに伝わる振動を広い運転範囲で効果的に低減できるため、作業者の疲労が軽減されるとともにカッターの切削抵抗による振動やエンジンの回転変動による振動も低減できる。そのため、長時間の作業においても作業者の疲労を軽減できる優れた効果を有するとともに、弾性部材などの配置数も少ないので製品ごとの防振性能のバラツキの問題も生じることがない。
また、瞬間回転中心Pの位置にエンジン取り付けステー25を一致させることが望ましいが、設計上の制約や製造要件などが発生する場合には必ずしも一致させることが難しい場合があるが、瞬間回転中心Pの近傍のクラッチケース17にエンジン取り付けステー25を配置しても本発明の技術的思想を異にするものではない。また、エンジン取り付けステー25はクラッチケース17と別体として固着するようにしても構わない。
また、クランクバランスはエンジンの加振力をエンジンの上下方向のみに発生させるように設定するのが望ましいが、エンジンの共通化や部品管理上などの理由から100%上下方向に発生させたものでなくても本発明の効果が得られることは明らかで、本発明の技術的思想を異にするものではない。
また、クラッチケース17の先端に設けた上下方向に緩衝するダンパー32は菊形の形状にこだわる必要はなく、バネ定数の設定によっては駆動ダンパー22とジョイント23を廃止することも可能である。
また、エンジン支持ケース27は断面を円に限らず楕円や長円や多角形の形状でも構わないが、閉断面とすることで強度が得られるので合成樹脂や薄肉軽合金製として軽量化が実現できるため、刈払機の質量増加を最小に抑えて実施できる。なお、エンジン支持ケース27後部の円錐台形状と前部の筒部とを別体として組み合わせることも可能である。
1 刈払機 2 メインパイプ
3 カッター 4 エンジン
5 ハンドル 6 ハウジング
11 シリンダ 12 ピストン
13 クランク軸 16 クランクケース
17 クラッチケース 22 駆動ダンパー
24 駆動軸 25 エンジン取り付けステー
26 弾性部材 27 エンジン支持ケース
27a 腕部 28 ベアリングホルダー
32 ダンパー 44 ホルダ
45 カラー 46 弾性体
F 加振力 P 瞬間回転中心
G 重心 M モーメント

Claims (6)

  1. メインパイプの後端にエンジンを備えエンジンによって駆動されるカッターをメインパイプの前端に備える刈払機において、前記メインパイプの外側に備えたエンジン支持ケース後端に前記エンジンのクラッチケース上部を取り付けるとともに前記クラッチケース前部を前記メインパイプに取り付け、ハンドルを取り付けた前記エンジン支持ケースの前端を前記メインパイプに取り付けて、前記エンジンの慣性力を一方向に発生させるようにしたことを特徴とする刈払機の防振装置。
  2. クランク軸から重心までの距離と略同一高さの位置の前記クラッチケースに左右方向に設けたエンジン取り付けステーによって前記エンジンを前記エンジン支持ケースに取り付けるとともに前記エンジンの慣性力を上下方向に発生させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の刈払機の防振装置。
  3. 前記エンジン取り付けステーと前記エンジン支持ケースとの間に弾性部材を備え、前記クラッチケース前部前記メインパイプとの間に弾性体を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の刈払機の防振装置。
  4. 前記エンジン支持ケースと前記メインパイプとを弾性体を介して取り付けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の刈払機の防振装置。
  5. 前記エンジン支持ケースに刈払機の吊り部を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の刈払機の防振装置。
  6. 前記エンジン取り付けステーの前後方向の位置近傍で、前記クラッチケースに備えたクラッチとエンジンとカッターを接続する駆動軸とをダンパーを介して駆動するようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の刈払機の防振装置。
JP2019029874A 2019-02-04 2019-02-04 刈払機の防振装置 Pending JP2020124180A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019029874A JP2020124180A (ja) 2019-02-04 2019-02-04 刈払機の防振装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019029874A JP2020124180A (ja) 2019-02-04 2019-02-04 刈払機の防振装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020124180A true JP2020124180A (ja) 2020-08-20

Family

ID=72083195

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019029874A Pending JP2020124180A (ja) 2019-02-04 2019-02-04 刈払機の防振装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020124180A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS5854296B2 (ja) 単気筒エンジン用振動減少装置
US4836297A (en) Handheld portable tool having an internal combustion engine
JP4081232B2 (ja) 防振装置付きチェーンソー
JP4537600B2 (ja) 刈払機の操作杆
JP2006046326A (ja) 1次バランサ付きエンジンおよび自動二輪車
US20070056575A1 (en) Hand-Held Power Tool Device
US20060107534A1 (en) Portable handheld work apparatus
JP2020124180A (ja) 刈払機の防振装置
US9228633B2 (en) Engine balance system
US4262548A (en) Flywheel overbalance
JP4052838B2 (ja) エンジン作業機
JP2001088787A (ja) 船外機
EP0001014A1 (en) Improvements in or relating to the reduction of vibration from mechanisms
JP2019170353A (ja) 刈払機の防振装置
JP2021112178A (ja) 刈払機の防振装置
JP2008260501A (ja) 自動二輪車
JP2019062880A (ja) 刈払機の防振装置
JP2019187401A (ja) 刈払機の防振装置
JP2019122354A (ja) 刈払機のハンドル防振装置
JP6390741B1 (ja) エンジンの補機取付構造
JP2021042753A (ja) エンジンブロワの防振装置
WO2015107731A1 (ja) 作業機
JPH0220864B2 (ja)
JP2009279882A (ja) チェーンソー
JP2022155117A (ja) クランクプーリ