JP2019187357A - 水耕栽培容器、水耕栽培方法及び植物 - Google Patents

水耕栽培容器、水耕栽培方法及び植物 Download PDF

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Yasushi Tasaka
恭嗣 田坂
松村 健
Takeshi Matsumura
健 松村
紀子 田林
Noriko Tabayashi
紀子 田林
鈴木智美
Tomomi Suzuki
智美 鈴木
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Abstract

【課題】地上重力下のみならず宇宙の微小重力下においても水耕養液の漏出を低減でき、栽培終了後の廃棄物が少量となり、かつ廃棄が簡便である水耕栽培容器及び水耕栽培方法並びに該水耕栽培容器及び該水耕栽培方法により栽培された植物を提供する。【解決手段】植物を水耕栽培するための水耕栽培容器100であって、栽培槽容器120と、前記植物の茎部10を略密閉状態で挿通するための少なくとも1つの茎部孔110と、を備え、前記栽培槽容器120の一部又は全ては防水通気膜からなる、ことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、水耕栽培容器、水耕栽培方法及び植物に関する。
宇宙開発が進む昨今、宇宙空間で食料となる植物を栽培する方法がいくつか提案されている。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、微小重力下の国際宇宙ステーション(ISS)において、草丈が20センチ程度と小型で、かつライフサイクルが短く栽培が容易なモデル植物のシロイヌナズナを用いて、微小重力が形態形成や植物ホルモンの動態、遺伝発現等に与える影響の調査など、基礎的な植物生理学研究を実施している(非特許文献1−3)。なお、食糧供給を目的とした一般作物の栽培試験については未実施である。
また、アメリカ航空宇宙局(NASA)は、ISSにおいて、宇宙での食糧生産を目的として栽培期間の短いレタス及びヒャクニチソウの栽培に成功している(非特許文献4、5)。これは焼成粘土の人工土壌(Turface Athletics社製、Turface Pro League、Arcillite)に徐放性肥料(ジェイカムアグリ社製、Nutricote)を混和し、これを袋に詰めて、上部に穴を開けて植物を定植し、内部に挿し込んだチューブを通じて宇宙飛行士が手動で灌水する栽培方式である。
効率的な植物の栽培方法として、近年、水耕栽培が注目されている。水耕栽培において養液中の溶存酸素の低下は根の代謝活性及び成長を抑制し、その結果、水耕養液中の有機酸、エチレンガス等の濃度が上昇することで植物体の生育を阻害することが知られている(非特許文献6)。そこで、一般に水耕栽培においてはエアポンプを用いたバブリングや、霧状の養液を根に噴霧する方法、養液循環といった方法が用いられている。重力環境下においてバブリングは気泡となって養液から排出されるが、微小重力下では空気が気泡の状態で養液中に留まったまま排出されない。また、重力環境下の噴霧方法では、噴霧した養液が下部に落下して貯留液として回収できるが、微小重力下では一度噴霧した養液は水滴として空気中に留まったまま回収できず、船内に浮遊する危険性がある。養液循環方式は重力を利用して養液を循環する方法であるが、微小重力下では養液循環させることが不可能である。
宇宙空間で水耕栽培を行うためのいくつかの手段が提案されている。特許文献1には、中央に人工光源を配置し、その左右に栽培パネルを垂直に立てて、該栽培パネルに植物を植付ける植物栽培装置が開示されている。
また、特許文献2には、円筒形基体の内側に形設されている植物担体保持部である支筒に植物を担持した植物担体を保持し、該円筒形基体を駆動源により回転させ、更に該円筒形基体内に導入されている養水供給管から養水を供給して植物担体に担持された植物を生長させる回転式水耕栽培装置が開示されている。
特開平5−7437号公報 特開平7−289104号公報
日本実験棟「きぼう」植物実験 宇宙を感じる植物のしくみ、宇宙航空研究開発機構、2005年発行 シロイヌナズナの支持組織の細胞壁構築に関与する遺伝子の同定、宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究本部 ISS科学プロジェクト室、2007年3月30日発行、ISS科学プロジェクト室植物生理研究プロジェクトEMCS装置利用宇宙実験テーマ:Cell Wall Resist Wall研究開発報告、p1−p5、ISSN:1349−113X 辰巳仁史、植物細胞の重力受容装置の形成分化とその分子機構の研究、日本マイクログラビティ応用学会誌 Vol.28 No.3 2011(62−66) Massa,Gioia et al.,(2011)Crop and Substrate Tests with Single Use Rooting"Pillows"for the VEGGIE Plant Growth Hardware.NASA Technical Reports Server(NTRS)Document ID:20110015824 Massa,Gioia et al.,(2017)Food Production for Space Exploration.NASA Technical Reports Server(NTRS)Document ID:20170011358 後藤英司ほか(2003),酸素ガスを用いたホウレンソウ水耕の溶存酸素濃度制御,植物工場学会誌,15(1),27−32
しかしながら、非特許文献4、5に記載の栽培方式では、灌水の手間が必要なうえ密封されていない定植部の隙間から漏水するリスクがあること、肥料含有量が限られており追肥できないため、ジャガイモやイチゴのような栽培期間の長い植物に適用できないこと、人工土壌といった再利用不可能な廃棄物が排出される等の課題がある。さらに、実際にISSで栽培した際には乾燥により枯死した、過剰灌水によりカビが発生した等の不具合について報告されている。
また、特許文献1の栽培装置は重力条件下を前提として設計されており、微小重力下においては水耕養液が下部の養液タンクに回収されず水耕養液を循環できないため栽培は不可能と考えられるうえ、水耕養液が密封されていないため、微小重力条件下において水耕養液が漏出し、船内へ飛散する可能性が高い。
また、特許文献2の栽培装置において、回転により重力を発生させて、微小重力条件下で養液の空中浮遊を防止可能な範囲は、植物を定植する円筒形基体のみであり、これ以外の養液タンク、原液タンク及び養水給水管が重力条件下を前提に設計されており、栽培中の植物への養液の供給、及び養液濃度やpHの調整機構が機能しないため、栽培は不可能と考えられるうえ、特許文献1と同様に水耕養液が密封されていないため、微小重力条件下において水耕養液が漏出し、船内へ飛散する可能性が高い。
以上のように特許文献1、2に記載の装置は、微小重力下での栽培方法が十分に考慮されておらず実際の栽培は不可能であると考えられる。また、両装置とも大がかりであり、多くの構成部材を要するものであるため、栽培終了時に多量の廃棄物が発生することから、廃棄物処理の問題がシビアな宇宙空間での実施は困難であるという問題点を有していた。また、上記の通り、水耕栽培において一般的に行われるエアポンプを用いたバブリング、霧状の養液を根に噴射する方法、養液循環といった方法は、微小重力環境下では実施不可能である。以上のような状況から、微小重力環境下において水耕養液への酸素供給を可能にする新たな水耕栽培方法の開発が待たれている状況にあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、地上重力下のみならず宇宙の微小重力下においても水耕養液の漏出を低減でき、栽培終了後の廃棄物が少量となり、かつ廃棄が簡便である水耕栽培容器及び水耕栽培方法並びに該水耕栽培容器及び該水耕栽培方法により栽培された植物を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る水耕栽培容器は、
植物を水耕栽培するための水耕栽培容器であって、
栽培槽容器と、前記植物の茎部を略密閉状態で挿通するための少なくとも1つの茎部孔と、を備え、
前記栽培槽容器の一部又は全ては防水通気膜からなることを特徴とする。
例えば、前記栽培槽容器の表面積の少なくとも5%は、前記防水通気膜からなる。
例えば、前記防水通気膜は、シリコン膜、ポリプロピレン膜及びポリエチレン膜からなる群より選択される。
本発明の第2の観点に係る植物は、
本発明の第1の観点に係る水耕栽培容器により栽培される。
本発明の第3の観点に係る水耕栽培方法は、
(a)栽培槽容器の内部に存在する水耕養液に植物を定植する工程であって、前記栽培槽容器の一部又は全ては防水通気膜からなる工程と、
(b)前記栽培槽容器に備えられた少なくとも1つの茎部孔に、前記植物の茎部を略密閉状態で挿通する工程と、
(c)前記植物を水耕栽培する工程と、
を含む。
例えば、前記栽培槽容器の表面積の少なくとも5%は、前記防水通気膜からなる。
例えば、前記防水通気膜は、シリコン膜、ポリプロピレン膜及びポリエチレン膜からなる群より選択される。
本発明の第4の観点に係る植物は、
本発明の第3の観点に係る水耕栽培方法により栽培される。
本発明によれば、地上重力下のみならず宇宙の微小重力下においても水耕養液の漏出を低減でき、栽培終了後の廃棄物が少量となり、かつ廃棄が簡便である水耕栽培容器及び水耕栽培方法並びに該水耕栽培容器及び該水耕栽培方法により栽培された植物を提供することができる。
(a)は本実施形態による水耕栽培容器を模式的に表す正面図であり、(b)は茎部孔に植物の茎部を略密閉状態で挿通した状態を模式的に表す平面図である。 (a)は側面を防水通気膜に置換した容器を示す写真図であり、(b)は比較例の容器と実施例の容器とを比較を表す図である。 (a)はイチゴの水耕栽培における定植110日後の生育の様子を表す写真図であり、(b)は定植119日後の草丈を示すグラフ図であり、(c)は定植119日後のイチゴ1株あたりの結実数を示すグラフ図である。 (a)はジャガイモの水耕栽培における定植31日後の生育の様子を表す写真図であり、(b)は定植140日後のジャガイモ1株あたりの収穫量を示すグラフ図である。 (a)は全体を防水通気膜で作製した容器を示す写真図であり、(b)は比較例の容器と実施例の容器とを比較を表す図である。 (a)はイチゴの水耕栽培における定植80日後の生育の様子を表す写真図であり、(b)は比較例の根の様子を示す写真図であり、(c)は実施例の根の様子を示す写真図である。 (a)は全体を他の防水通気膜で作製した容器を示す写真図であり、(b)は比較例の1容器及び実施例の2容器にイチゴの苗を定植した状態を示す写真図であり、(c)は比較例の容器と実施例の2容器とを比較を表す図である。 (a)はイチゴの水耕栽培における定植99日後の生育の様子を表す写真図であり、(b)は定植99日後の草丈を示すグラフ図であり、(c)は定植99日後のイチゴ1株あたりの結実数を示すグラフ図である。
まず、本実施形態による水耕栽培容器について詳細に説明する。
本実施形態による水耕栽培容器100は、植物を水耕栽培するためのものであって、図1(a)に示すように、栽培槽容器120と、植物の茎部10を略密閉状態で挿通するための少なくとも1つの茎部孔110を備え、栽培槽容器120の一部又は全ては防水通気膜130からなる。また、栽培中、栽培槽容器120内は略密閉状態に保たれつつ、地上重力条件下であっても微小重力条件下であっても水耕養液が漏出せず、防水通気膜130を通じて栽培槽容器120内のガス交換が図られ、根の呼吸に必要な酸素を空気中から水耕養液へ取り込むことが可能である。なお、図1(a)に示す水耕栽培容器100は、栽培槽容器120の一側面を防水通気膜130に置換した形態である。
宇宙空間の微小重力下での水耕栽培においては、船内に水耕養液が飛散及び浮遊する事態を避けるため水耕養液を密閉して水漏れを防ぐ処置が必要である。水耕栽培において、根は水耕養液から肥料成分を吸収するほか、呼吸に必要な酸素を水耕養液から吸収し二酸化炭素を排出しているが、容器を密閉することで水耕養液への酸素供給が完全に停止し、次第に溶存酸素濃度が低下して根の代謝活性及び成長が抑制され、その結果、水耕養液中の有機酸、エチレンガス、二酸化炭素ガス濃度が上昇して、植物の生育が阻害される。そこで、本発明者らは、防水通気膜130を用いて、水耕養液を密封して(ただし、ガス交換は可能)水耕養液が漏出せず空中拡散を抑止することのできる水耕栽培容器100を発明した。該水耕栽培容器100の栽培槽容器120の一部又は全ては防水通気膜130からなるため、防水通気膜130を通じたガス交換により、根の呼吸に必要な溶存酸素を水耕養液中に維持するとともに、栽培において有害なエチレンガスや二酸化炭素ガス等の排出も期待できる。
栽培槽容器120は、内部に水耕栽培用の水耕養液を一定量満たし、該水耕養液に植物を定植して、水耕栽培を行うためのものである。栽培槽容器120の形状は、内部に水耕養液を満たすことのできる形状であれば特に制限されずに選択され得る、例えば、略立方体、略直方体、略円柱体、略球体及び袋状などである。栽培槽容器120の容積は、植物が生育及び結実するのに必要な容積であれば特に制限されずに選択され得る。栽培槽容器120の容積は、栽培する植物の種類、大きさ、定植数等に依存するが、例えば、0.1L〜30Lの水耕養液、好ましくは1L〜20Lの水耕養液を十分に収容できる容積であることが好ましい。栽培槽容器120の素材は、プラスチック、ガラス、シリコン、紙、カーボンファイバー、金属、ガラス繊維強化プラスチック(FRP)、発泡スチロール、木材、竹、陶器、皮革、不織布など、特に制限されずに選択され得る。
栽培槽容器120の上部には、少なくとも1つの茎部孔110が備えられている(図1(a))。茎部孔110は、植物の茎部10を略密閉状態で挿通するためのものである。図1(b)を用いて具体的に説明すると、茎部孔110には、栽培槽容器120内の水耕養液に定植された植物の茎部10が挿通され、茎部孔110の内縁と茎部10との間には間隙充填材112が取り付けられている。間隙充填材112は、植物の茎部10を挿通した際の茎部孔110の間隙を埋めることで、栽培槽容器120内を略密閉状態に保つ役割を果たす。間隙充填材112には、例えば、弾力性を有するゴム材、ウレタン、ファイバーロッド等の樹脂繊維、シリコン、発泡ウレタンスプレー剤など特に制限されずに選択され得る。間隙充填材112は、茎部孔110に茎部10を挿通した後に茎部孔110の間隙を埋めるようにして取り付けられてもよい。また、茎部孔110に茎部10を挿通すると同時に茎部孔110の間隙が埋められるように、間隙充填材112が茎部孔110の内縁にあらかじめ設けられていてもよい。茎部孔110の形状は、植物の茎部10を挿通することができれば特に限定されず、略円形、略楕円形、略矩形等でもよい。茎部孔110は少なくとも1つ設けられていればよく、植物の種類等によっては、2つ以上設けられてもよい。茎部孔110の間隙充填材112によって植物の茎部10は略密閉状態で挿通されており、栽培槽容器120内は略密閉状態に保たれている。このため、栽培の間、水耕栽培容器100を上下逆さまにしても、栽培槽容器120内の水耕養液は漏れ出ることはなく、例えば微小重力下の宇宙空間で水耕栽培を行った場合でも水耕養液の空中拡散を抑止することができる。
栽培槽容器120の一部又は全部は、防水通気膜130からなる。防水通気膜130を通じて栽培槽容器120内のガス交換が図られ、根の呼吸に必要な溶存酸素を水耕養液中に取り込むとともに、栽培において有害となるガスを排気することができる。防水通気膜130は、栽培槽容器120のいずれの場所に施されてもよく、例えば、図2(a)に示すように、栽培槽容器120の側面を防水通気膜130としてもよく(この場合、防水通気膜130は栽培槽容器120の表面積の16%を占める)、図6(a)に示すように、栽培槽容器120の全面を防水通気膜130としてもよい(この場合、防水通気膜130は栽培槽容器120の表面積の100%を占める)。栽培槽容器120の一部が防水通気膜130からなる場合、防水通気膜130が栽培槽容器120の表面積を占める割合は、例えば、好ましくは少なくとも5%であり、より好ましくは15%〜100%である。
防水通気膜130の素材として、栽培槽容器120内の水耕養液が外部に漏れ出るのを防ぎ、栽培槽容器120内のガス交換を図ることのできる素材であれば、特に制限なく採用され得る。防水通気膜130は、例えば、シリコン膜、ポリプロピレン膜及びポリエチレン膜からなる群より選択される。防水通気膜130の厚さは、例えば、好ましくは0.3mm〜1.0mmであり、より好ましくは0.4mm〜0.7mmである。シリコン膜としては、例えば、クレハエラストマー社製のSW950D(厚さ0.5mm)が用いられ、ポリプロピレン膜としては、例えば、3Mマイクロポーラスフィルムが用いられ、ポリエチレン膜としては、例えば、デュポンタイベックシートが用いられる。防水通気膜130として、補強等のため上記材料の通気性膜を布地等のシートに貼り合わせた素材を用いてもよい。
本実施形態による水耕栽培容器100にて栽培される植物は、水耕栽培可能な植物であれば特に制限されることなく選択され得、例えば、イチゴ、ジャガイモ、トマト、キュウリ、ミツバ、サラダナ、コマツナ、ネギ、シソ、カイワレダイコン、ピーマン、パプリカなどの野菜類や、バラ等の花卉類等を挙げることができる。
次に、本実施形態による水耕栽培方法について詳細に説明する。
本実施形態による水耕栽培方法は、
(a)栽培槽容器120の内部に存在する水耕養液に植物を定植する工程であって、前記栽培槽容器120の一部又は全ては防水通気膜130からなる工程と、
(b)前記栽培槽容器120に備えられた少なくとも1つの茎部孔110に、前記植物の茎部10を略密閉状態で挿通する工程と、
(c)前記植物を水耕栽培する工程と、
を含む。
工程(a)は、栽培槽容器120の内部に入れられた水耕養液に植物を定植する工程である。栽培槽容器120の一部又は全ては防水通気膜130からなる。水耕養液の量は、植物が生育及び結実するのに必要な量であれば特に制限されずに選択され得る。水耕養液として、所望の植物を水耕栽培することのできる組成の水耕養液であれば、特に制限されずに選択され得る。栽培槽容器120、防水通気膜130等の詳細については、前述同様である。
工程(b)は、栽培槽容器120に備えられた少なくとも1つの茎部孔110に、植物の茎部10を略密閉状態で挿通する工程である。植物の茎部10を挿通した際の茎部孔110の間隙を埋めて、栽培槽容器120内を略密閉状態に保つために、前述同様の間隙充填材112を用いてもよい。茎部孔110の詳細については、前述同様である。
工程(c)は、栽培槽容器120内を略密閉状態に保ったまま(ただし、ガス交換は可能)、植物を水耕栽培する工程である。なお、栽培中に水耕養液を交換しなくてもよく、また、栽培中に水耕養液が減少した場合は、例えば週に1回程度の頻度で水耕養液を追肥してもよい。栽培中に水耕養液を交換しない場合には、水耕養液交換の手間が省かれ、水漏れのリスクがさらに低減するため、ISS等の微小重力下での栽培には好都合である。植物が所望の程度生育したら栽培は終了となる。
次に、本実施形態による植物について説明する。本実施形態による植物は、上記の本実施形態による水耕栽培容器100又は水耕栽培方法により栽培された植物である。該植物は、水耕栽培可能な植物であれば特に制限されることなく選択され得、例えば、イチゴ、ジャガイモ、トマト、キュウリ、ミツバ、サラダナ、コマツナ、ネギ、シソ、カイワレダイコン、ピーマン、パプリカなどの野菜類や、バラ等の花卉類等を挙げることができる。
以上説明したように、本実施形態による水耕栽培容器100及び水耕栽培方法によれば、茎部孔110に植物の茎部10が略密閉状態で挿通され、かつ、栽培槽容器120の一部又は全ては防水通気膜130からなるため、地上重力下のみならず宇宙の微小重力下においても水耕養液の漏出を防止又は低減することができる。また、栽培終了後は、水耕栽培容器100をコンパクトに圧縮して廃棄すればよいので、廃棄物処理の問題がシビアな宇宙空間においても廃棄物が少量で済み、かつ廃棄が非常に簡便である。さらに、栽培槽容器120の一部又は全ては防水通気膜130からなるため、防水通気膜130を通じたガス交換が可能である。微小重力下の宇宙空間では、酸素を水耕養液に供給するために水耕栽培で一般的に行われているエアポンプを用いたバブリングや、霧状の水耕養液を根に噴霧する方法、養液循環といった方法は不可能であるが、本実施形態による水耕栽培容器100及び水耕栽培方法によれば、根の呼吸に必要な溶存酸素を水耕養液中に維持するとともに、栽培において有害となるガスを排気することができ、効率的な水耕栽培が可能となる。なお、本実施形態による水耕栽培容器100及び水耕栽培方法は、当然ながら、宇宙の微小重力下だけでなく、地上重力下においても用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(側面を防水通気膜に置換した容器を用いたイチゴの水耕栽培試験)
2面を3Mマイクロポーラスフィルムに置換した10Lポリエチレンバッグの容器を用いて、イチゴの水耕栽培試験を行った。
容器の写真を図2(a)に示す。図2(a)において、左側は比較例容器、右側は防水通気膜を使用した実施例容器である。また、容器の詳細を図2(b)に示す。なお、図2(b)において、防水通気膜を「通気膜」又は「通気性膜」と記載する(以下、図5(b)、図7(c)において同様とする)。
全表面積の16%を防水通気膜(3Mマイクロポーラスフィルム)に置換したポリエチレンバッグを作製し(実施例容器)、大塚A処方1/3単位10Lを水耕養液としてイチゴ苗を定植して、110日間水耕栽培した。この間、水耕栽培において一般的に実施される給水(途中補水)及びバブリングによる酸素補給を行わず、地下部を略密閉状態(ただし、3Mマイクロポーラスフィルムを通じてガス交換は可能)に維持した。なお、茎の中間部より上の部分を容器の上部に設けた茎部孔から出し、茎部孔と茎との間をゴム製の間隙充填材で埋めて、略密閉状態で茎を挿通させた。栽培条件は23℃、湿度60%、白色蛍光灯でPPFD(光合成光量子束密度:Photosynthetic Photon Flux Density)250とした。比較例容器として、防水通気膜に置換しないポリエチレンバッグ(上記同様の大きさ)を用いて、実施例容器と同様にイチゴを栽培した。なお、大塚A処方は、OATアグリオ社製養液栽培用肥料を用いて下記組成に調整されたものを用いた。
全窒素量260ppm
りん酸(P)120ppm
加里(KO)405ppm
石灰(CaO)230ppm
苦土(MgO)60ppm
マンガン(MnO)1.5ppm
ほう素(B)1.5ppm
鉄(Fe)2.7ppm
銅(Cu)0.03ppm
亜鉛(Zn)0.09ppm
モリブデン(Mo)0.03ppm
EC2.6dS/m
pH5.5−6.5
定植110日後の結果を図3に示す。防水通気膜を使用した実施例容器で栽培したイチゴ(図3(a)において右側)は良好に生育し(図3(a)、(b))、イチゴ1株あたり平均57.7個のイチゴが結実したが(図3(c))、比較例容器のイチゴは葉が褐変し(図3(a))、イチゴ結実数は平均1.3個であった(図3(c))。
(実施例2)
(側面を防水通気膜に置換した容器を用いたジャガイモの水耕栽培試験)
実施例1と同様の実施例容器及び比較例容器を用いて、途中補水無しで実施例1と同様にジャガイモの水耕栽培を行った。
定植31日後の結果を図4に示す。防水通気膜を使用した実施例容器で栽培したジャガイモは地上部、地下部ともに良好に生育し(図4(a))、平均411.8gの塊茎が得られたが(図4(b))、比較例容器での生育は実施例容器よりも劣り、塊茎収穫量は334.7gであった(図4(b))。
(実施例3)
(全体を防水通気膜で作製した容器によるイチゴの水耕栽培試験)
全面をシリコン膜で作製した10L容器を用いて、イチゴの水耕栽培試験を行った。
容器の写真を図5(a)に示す。図5(a)において、左側は比較例容器、右側は防水通気膜を使用した実施例容器である。また、容器の詳細を図5(b)に示す。
シリコン(クレハエラストマー社製のSW950D(厚さ0.5mm))で作製した栽培容器(実施例容器)に10リットルの大塚A処方1/3濃度を満たして、実施例1と同様にイチゴを栽培した(途中補水なし)。比較例容器として、ポリエチレン製の密閉容器を用いた。栽培条件は23℃、湿度60%、PPFD250とした。
定植80日後の結果を図6に示す。実施例容器で栽培するイチゴが良好に生育しているのに対し(図6(a)、(c))、比較例容器のイチゴの根は褐変し(図6(b))、地上部の生育も劣っていた(図6(a))。
(実施例4)
(全体を他の防水通気膜で作製した容器によるイチゴの水耕栽培試験)
全面をデュポンタイベックシート又は3Mマイクロポーラスフィルムで作製した容器を用いて、イチゴの水耕栽培試験を行った。
容器の詳細について図7に示す。デュポンタイベックシート又は3Mマイクロポーラスフィルムを接着して内部に水耕養液を充填したバッグを作製し、栽培中のバッグの破損及び転倒を防止するためにバッグの外側をメッシュネットで包み、さらに全体を虫籠格子の容器に入れて栽培容器とした(図7(a))。図7(b)において、左側は比較例容器(ポリエチレンバッグ)、中央はデュポンタイベックシートで作製した実施例容器、右側は3Mマイクロポーラスフィルムで作製した実施例容器である。また、容器の詳細を図7(c)に示す。
全面を防水通気膜で作製した栽培容器に1.2リットルの大塚A処方1/3濃度を満たして、実施例1と同様に、イチゴを栽培した。栽培条件は23℃、湿度60%、PPFD250とした。
定植99日後の結果を図8に示す。定植52日後に当初の水耕養液が減少したため、以後毎週1Lの水耕養液を追肥した。防水通気膜を使用した実施例容器で栽培したイチゴは比較例容器よりも生育(地上部生育、開花日、結実日)が早く(図8(a)、(b))、定植99日後の結実数は比較例容器で平均1.7個であるのに対して、デュポンタイベックシートの実施例容器では10.0個、3Mマイクロポーラスフィルムの実施例容器は9.0個であった(図8(c))。
以上より、本実施例による水耕栽培容器により、イチゴ及びジャガイモを良好に生育させることができた。
10 植物の茎部
100 水耕栽培容器
110 茎部孔
112 間隙充填材
120 栽培槽容器
130 防水通気膜

Claims (8)

  1. 植物を水耕栽培するための水耕栽培容器であって、
    栽培槽容器と、前記植物の茎部を略密閉状態で挿通するための少なくとも1つの茎部孔と、を備え、
    前記栽培槽容器の一部又は全ては防水通気膜からなる、
    ことを特徴とする水耕栽培容器。
  2. 前記栽培槽容器の表面積の少なくとも5%は、前記防水通気膜からなる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の水耕栽培容器。
  3. 前記防水通気膜は、シリコン膜、ポリプロピレン膜及びポリエチレン膜からなる群より選択される、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の水耕栽培容器。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の水耕栽培容器により栽培された植物。
  5. (a)栽培槽容器の内部に存在する水耕養液に植物を定植する工程であって、前記栽培槽容器の一部又は全ては防水通気膜からなる工程と、
    (b)前記栽培槽容器に備えられた少なくとも1つの茎部孔に、前記植物の茎部を略密閉状態で挿通する工程と、
    (c)前記植物を水耕栽培する工程と、
    を含む水耕栽培方法。
  6. 前記栽培槽容器の表面積の少なくとも5%は、前記防水通気膜からなる、
    ことを特徴とする請求項5に記載の水耕栽培方法。
  7. 前記防水通気膜は、シリコン膜、ポリプロピレン膜及びポリエチレン膜からなる群より選択される、
    ことを特徴とする請求項5又は6に記載の水耕栽培方法。
  8. 請求項5乃至7のいずれか1項に記載の水耕栽培方法により栽培された植物。
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