JP3060676U - 観葉植物の水耕育成装置 - Google Patents

観葉植物の水耕育成装置

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 水耕栽培として室内で鉢が傾いても水耕水が
こぼれず、かつ観葉植物の苗を簡易に植え付けることが
可能な観葉植物の水耕育成装置を提供する。 【解決手段】上面が開口12されるとともに透光性を有
し、かつ内部を透視し得る中空の栽培容器14を備え、
栽培容器14にはその内部に水耕水が貯留され、栽培容
器14に上面開口12から着脱自在に装着され、栽培容
器14の内部を密閉状にするとともに観葉植物の苗を保
持し得る保持蓋体16を有し、保持蓋体16には栽培容
器14の内部と外部とを連通させる連通孔18が設けら
れる。栽培容器は水耕水がこぼれないので手軽に取り扱
うことができ、保持蓋体に保持させた観葉植物の苗を開
口から簡易に植え付けられ室内園芸として栽培しながら
観賞することができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、熱帯、亜熱帯原産が多い観葉植物の中で特に水分の吸収性高い、例 えばユッカ、サンデリー、コンシンネなどの苗を簡易に植付けて鉢植えとし、室 内などで簡易に育成管理しながら水耕栽培することのできる観葉植物の水耕育成 装置に関するものである。
【0002】
【考案の属する技術分野】
従来から、観葉植物を室内インテリアとして葉や花を見て鑑賞する室内園芸が 行なわれている。熱帯、亜熱帯原産が多い観葉植物のほとんどは常緑の多年性の ものであり越冬させる必要がある特有の性質により温室や暖かい室内で鉢植えと して栽培されることが多い。室内園芸において用土を使用しないことにより比較 的管理が容易で部屋を汚さないなどの利便性から水耕栽培が普及しつつある。こ の水耕栽培としては、例えば図9に示す様に園芸用土の代りに発泡煉石、ロック ウールなどの代用土を用いて鉢内に充填し、これに観葉植物の苗の根部を植付け る方法がある。この鉢は鉢底に孔がなく水や用土が洩れ出さない鉢底形状に形成 されているので室内に置いて鉢植えとして観賞することが可能である。そして、 鉢内部に注がれた水耕水は吸水性や通気性のある代用土に浸透する様に保水され て鉢内部に貯留される。この水耕水に観葉植物の苗の根部が浸る様な状態として 育てられ、苗の根から吸い上げられたり蒸発したりして減少した分を確認して補 給するものである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の水耕栽培方法では、室内に置いて鉢植えとして観賞する 関係から水耕水を鉢内部に貯留しておく必要があり、例えば室内で鉢を傾けてし まい水耕水が上面からこぼれ出て床を汚してしまう、また運搬時の振動や揺れに より水耕水が外部に飛び出してしまい包装、梱包を汚して鉢植えに不良品を発生 させてしまうという問題がある。さらに、鉢内に充填される発泡煉石、ロックウ ールなどの代用土を手で掘り返したり詰込んだりして苗の根部を深く植え込まな ければならないので苗一つの確実な植付けに煩雑な手間と時間がかかる。鉢植え の植付け作業を連続して行えないので製造コストが高くなるという問題がある。 また、通常の水耕栽培用の鉢は減少していく水耕水の水位が外部から確認できな いので、例えば補給忘れなどにより観葉植物を枯らすことがあるという問題があ る。そこで、室内園芸において初心者にも手軽に鉢植えできるとともに簡易に育 成栽培することができる観葉植物の水耕育成装置が嘱望されていた。
【0004】 本考案は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは 、水耕栽培として室内で鉢が傾いても床を濡らすことがなく、また鉢植えの商品 としてトラック等により輸送中に振動や揺れが生じたとしても水耕水が外部に染 み出さず、包装、梱包の汚れや不良な鉢植の発生を確実に防止することが可能な 観葉植物の水耕育成装置を提供することである。もう一つの目的は、観葉植物の 苗を保持蓋体に保持させて開口に装着させるだけで苗を正常な水耕状態位置とす ることができ、苗の成長に必要な日照と水の供給が最適な育成状態に保持させて その成長を観賞しながら栽培することができる観葉植物の水耕育成装置を提供す ることである。さらに、植付けする作業者は保持蓋体を開口に装着するだけとい う単純な作業で苗の定植が行なえ、かつ植付けられる苗の状態を外部から目で確 認しながら植付け作業を極めて容易に行なえるので、例えば観葉植物の鉢植えを 短時間に量産することが可能となり製造コストを廉価に維持する観葉植物の水耕 育成装置を提供することである。他の目的は、育成管理が初心者でも極めて簡単 に行なえ、栽培容器内の水耕水量が外部から常に視認され、観葉植物を取り外す ことなく目視しながら連通孔から水耕水を注いで補給することができ、例えば水 耕育成で水分の補給忘れにより観葉植物を枯らすことを防止できる観葉植物の水 耕育成装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、本考案に係る観葉植物の水耕育成装置10は、 上面が開口12されるとともに透光性を有し、かつ内部を透視し得る中空の栽培 容器14を備え、栽培容器14にはその内部に水耕水Wが貯留され、栽培容器1 4に上面開口12から着脱自在に装着され、栽培容器14の内部を密閉状にする とともに観葉植物Gの苗Jを保持し得る保持蓋体16を有し、保持蓋体16には 栽培容器14の内部と外部とを連通させる連通孔18が設けられて構成される。
【0006】 また、栽培容器14は筒状に形成されるとともに開口12の上端から下方にか けてテーパ状に同開口12を絞り縮径させた閉鎖受部20を有し、保持蓋体16 は閉鎖受部20に着脱自在に上面から嵌挿され周側面に閉鎖受部20のテーパ形 状に沿ったテーパ面22を備えてなることとしてもよい。
【0007】 また、保持蓋体16は縦割状に分割された複数の分割蓋体24からなり、それ らの分割蓋体24が閉鎖受部20に嵌着した状態でその中間位置に観葉植物Gの 苗Jを貫通させた状態で保持し得る様な保持孔26が形成される様に設けられて なることとしてもよい。
【0008】
【実施例及び考案の実施の形態】
以下、添付図面に基き本考案の実施の形態とともに本発明の好適な実施例を説 明する。本考案に係る観葉植物の水耕育成装置10は観葉植物Gを簡易に鉢植え の水耕栽培とし室内園芸として葉や花を鑑賞するものである。この水耕栽培は鉢 内に充填する用土を使用しないので苗の植付け作業や栽培管理などが容易で用土 で部屋を汚さないなどの理由から室内園芸に適している。この観葉植物の水耕育 成装置10を使用して水耕栽培される観葉植物Gは、実施例において熱帯、亜熱 帯原産が多い観葉植物の中で特に水分の吸収性高い、例えばユッカ、サンデリー 、コンシンネなどを一例として説明する。これらの観葉植物は常緑の多年性の植 物であり越冬させる必要があるので温室や暖かい室内で栽培される。
【0009】 図1、2には本考案に係る観葉植物の水耕育成装置10が示されている。図1 に示される様に観葉植物の水耕育成装置10は上面が開口12されるとともに透 光性を有し、かつ内部を透視し得る中空の栽培容器14を備えている。この栽培 容器14は実施例において上面がロート状に開口12した有底円筒状に形成され 、その周壁15の中間位置がくびれた様な徳利形状の中空容器である。その内部 である中空部分に水耕栽培用の水耕水Wが貯留される。この栽培容器14を透光 性を有する例えば透明な材質の合成樹脂で薄肉形成することにより、中空内部に 収容される水耕水Wの水位が外部から透視して視認される。したがって、水位の 確認行為を意識して行なう必要が全くなく常時確認することができるので水耕水 Wの水位を一定に維持するのが容易である。観葉植物の水耕育成装置10を単に 観賞することにより水耕水Wの水位が管理でき、簡易に栽培管理できて観葉植物 Gの苗Jを枯らす様なことなく水耕育成することができる。
【0010】 開口12は実施例では円筒状の栽培容器14に対応するほぼ円形開口として栽 培容器14の上面に形成され、ここから水耕水Wを通流させてその内部に収容さ れる。栽培容器14は内部に水耕水Wを貯留することができればよく、本実施例 の様に透明状の栽培容器14は透かして見えるので、内部を意識して確認するこ となく常に把握されるので好適である。また、合成樹脂であれば金型等による一 体成型が容易に行なえるので栽培容器14を量産して製造単価を引き下げられ、 耐久性も良く長期使用することができる。しかし栽培容器14の形状は円筒状に 限られるものではなくこれ以外に、例えば楕円形状または四角形、六角形の様な 多角形筒状の栽培容器14としてもよい。また、開口12は栽培容器14と対応 させる必要はなく別個の形状に形成してもよい。
【0011】 特に、透明若しくは透明に近い材質の栽培容器14であれば容易に内部を透視 し得るので、これに植付けられて内部に収容された観葉植物Gの成長状態が外部 から視認される。観葉植物Gの苗Jの育成状態、特に重要な根部Lの成長する過 程を気軽に観賞することができる。水耕水Wの水位を確認するという機能だけで なく観葉植物Gの葉や花などだけでなく根部Lの成長を見て楽しむという別の観 点から観葉植物を観察しながら栽培することができる。さらに植付ける状態を確 認しながら作業できるので植付け作業が確実で迅速に行なえる。この栽培容器1 4は透明に限られるものではなく少なくとも透光性がある半透明程度であれば植 付けられた観葉植物Gの根部Lの成長状態を確認することが可能である。
【0012】 栽培容器14のほぼ平坦な底面は底壁28を上面開口12より広く大きく形成 しており、室内床に立設させている状態で極めて安定性が高く傾いたり揺れたと しても簡単には転倒させない。内部に収容する水耕水Wの自重が加わることで栽 培容器14はさらに安定性が高くなり、例えば転倒させてひっくり返り室内床に 水耕水Wをこぼしたり、輸送中に振動や揺れで水耕水W飛び出して包装、梱包を 汚すことを防止し得る。実施例では底壁28を周壁15のくびれ部30より一回 り大きい程度の台形状に形成しているが、これに限られず例えば底壁28をさら に一回り大きく鍔状に突出する様にすればより安定性が高くなる。
【0013】 図3、4、5にも示される様に栽培容器14に上面開口12から着脱自在に装 着され、栽培容器14の内部を密閉状にするとともに観葉植物Gの苗Jを保持し 得る保持蓋体16を有している。本実施例では保持蓋体16は円形開口12より 一回り小さい平面視円形状に形成しており、開口12内に着脱自在に装着され安 定して固定される程度の所要の厚みを有している。この保持蓋体16は開口12 に装着することで栽培容器14内部を密閉状に閉鎖し得るものであり、栽培容器 14内部と外部とを隔離することができる。つまり、観葉植物Gの苗Jを保持さ せた状態で開口12に装着すれば、栽培容器14が少々傾いたとしても流れ出よ うとする水耕水Wは開口12を閉鎖している保持蓋体16に遮られて留まること になり、外部にこぼさない様にすることができる。このことにより栽培管理する 場合に気軽に容器を取り扱うことができ、しかも室内床を濡らしたり包装、梱包 を汚す心配がきわめて少ない。
【0014】 さらに、保持蓋体16には栽培容器14の内部と外部とを連通させる連通孔1 8が設けられている。実施例において連通孔18は保持蓋体16の任意の位置に その厚みを貫通して形成している。したがってこの連通孔18を通流させて必要 量の水耕水Wを栽培容器14内部に供給することができる。例えば、栽培容器1 4は水耕水Wの水位が外部から透視されるので、水耕水Wが減少している場合に は保持蓋体16の上面から例えば水道水を注ぎながら上昇する水位を目で確認し つつ簡易に補給することができる。栽培容器14を単に観賞するだけで水耕水W の水位を意識することなく確認できることになり、しかも簡易に補給することが できるので水耕水Wが不足して観葉植物を枯らすことを確実に防止できる。
【0015】 そして、栽培容器14は上面開口12有する筒状に形成されるるとともに開口 12の上端から下方にかけてテーパ状に同開口12を絞り縮径させた閉鎖受部2 0を有している。図2にも示される様に、本実施例では円筒状の栽培容器14の 上面開口12から中間位置にかけて絞り縮径させて断面鼓形状にくびれ部30を 設け閉鎖受部20としている。このくびれ部30から上面開口12にかけてテー パ状に拡開する閉鎖受部20の内面側を保持蓋体16を装着するロート状の受面 21としている。実施例では円筒状の栽培容器14中間をくびれさせた様に形成 して閉鎖受部20およびその内面の受面21を構成しているが、これに限られる ものではなく、例えば多角形筒状に形成した栽培容器14中間をくびれさせる様 にしてもよい。
【0016】 そして、保持蓋体16は閉鎖受部20に着脱自在に上面から嵌挿され周側面に 閉鎖受部20のテーパ形状に沿ったテーパ面22を備えている。実施例では保持 蓋体16は下方にかけて絞り形成した逆円錐台形状に形成されている。このテー パ面22はロート状に拡開する受面21に沿う様に下方にかけて絞り形成され、 開口12に装着した場合にぴったりと嵌り込む様に嵌挿して固定される。つまり 、保持蓋体16に保持させた観葉植物Gの苗Jも成長に適切な状態に安定して保 持されるものである。特に、保持蓋体16を例えば発泡スチロール樹脂で形成す れば自体の弾性により閉鎖受部20に押し込まれてぎゅっと収縮し確実に保持さ れる。即ち、保持蓋体16はロート状に開いた開口12の真上から単に落し込む だけで保持蓋体16の外径に対応する受面21の内径位置に水平状態に位置決め して保持されるので栽培容器14への植付け作業が極めて早く行なえる。
【0017】 また、テーパ面22には閉鎖受部20への密着性を良くする例えば離脱が可能 な充填材を塗布しておくことで、保持蓋体16は受面21に密着し確実に固定さ れるので栽培容器14からの脱落を防止することができる。保持蓋体16は材質 を発泡スチロール樹脂で形成すれば、所望の任意形状への加工形成がきわめて容 易で成型して量産することができ製造コストを廉価にできる。保持蓋体16が水 耕水Wにに触れ続けても腐食しないので自体の変質や変形がなく形状がそのまま 維持され長期使用できる。実施例では保持蓋体16は円柱状の周側面をテーパ形 状に絞り形成した断面視逆台形状に形成しているが、これに限られることはなく 閉鎖受部20に密着し得る例えば段付き状に縮径する様に形成してもよい。
【0018】 保持蓋体16は縦割状に分割された複数の分割蓋体24からなり、実施例にお いて逆円錐台形状の保持蓋体16の略中央から縦割状に二分割して対称的な平面 半丸状の分割蓋体24としている。この縦割される切断面を接合することにより 保持蓋体16を一体的に復元し得る接合面25となる。これらの分割蓋体24、 24はそれぞれの接合面25、25同士を接合して一体的に組み付けられて保持 蓋体16を構成する。基本的に容易に苗Jを保持させるためには茎部Kを周側か ら挟着することが可能な縦割状に分割するのが好適である。しかし、蓋体24の 分割形態は縦割状の二分割に限られるものではなく、三分割や四分割として保持 蓋体16を組み付ける構成としてもよい。分割蓋体24の接合面25には例えば 密着性を高める剥離可能な接着材などを塗布しておくことにより苗Jを一体的に 保持した状態の保持蓋体16を強固に維持し得る。
【0019】 それらの分割蓋体24、24が閉鎖受部20に嵌着した状態でその中間位置に 観葉植物Gの苗Jを貫通させた状態で保持し得る様な保持孔26が形成される様 に設けられる。分割蓋体24、24のそれぞれの接合面25、25の中央に縦長 に形成される凹溝27、27が組み合わされて保持孔26が構成される。凹溝2 7は保持蓋体16を一体的に組み付けた状態で保持蓋体16のほぼ中央を縦に貫 通した状態の保持孔26となる。実施例では保持蓋体16を発泡スチロール樹脂 で形成しその弾性を利用して茎部Kに合わせて小さめの半丸状の縦溝に形成され る凹溝27としている。凹溝27は保持蓋体16を発泡スチロール樹脂で形成す ることにより、例えば電熱を利用したコテ等により容易に設けられ、かつ修正す ることが可能である。凹溝27の溝を予め浅く形成しておき、成長のばらつきが ある苗Jの茎部Kの太さに確実に対応させて修正することができる。
【0020】 そして、保持蓋体16が開口12に装着された状態であり、分割蓋体24、2 4の接合面25、25を突き合わせて一体的に組み付けた状態で観葉植物Gの茎 部Kを凹溝27で挟着して保持させる。この状態で保持孔26が形成され観葉植 物Gの茎部Kは保持蓋体16のほぼ中央に貫通させ、かつ苗Jがほぼ真直に立設 した状態で保持される。つまり、保持蓋体16を装着すれば苗Jは栽培容器14 の開口12のほぼ中央に位置し、茎部Kから葉にかけて上向き姿勢に開口12か ら突出し根部Lが水耕水Wに浸漬した水耕状態となる。したがって、苗Jの成長 に必要な日照と水の供給が最適な水耕育成状態となる。凹溝27の形成は半丸形 状にかぎられないが発泡スチロール樹脂は弾性があり収縮するので茎部Kの大き さに差があっても対応させることが可能である。
【0021】 観葉植物Gの植付けについては図6、7に示される様に、分割蓋体24、24 により観葉植物Gの茎部Kを両側から挟着し、苗Jを保持させた一体的な保持蓋 体16を構成させる。これを栽培容器14の上面開口12から閉鎖受部20に装 着するものである。保持蓋体16に保持させる苗Kの高さ位置は根部Lの成長を 考慮した上で適切な突出長さに設定される。そして、苗Jを植付ける作業者は保 持蓋体16をロート状に開いた開口12の真上から単に落し込むだけで苗Jは正 しい保持状態で装着され、観葉植物Gの植付け作業が連続作業として迅速に行な え製造コストを低廉に維持し得る。さらに、保持蓋体16をそのまま上から手で 軽く押し込むだけで閉鎖受部20にぴったりと嵌り込む様に嵌挿される。
【0022】 保持蓋体16周側のテーパ面22は閉鎖受部20に嵌挿された状態でテーパ状 の受面21に密着しつつ囲周されているので、その側圧により保持蓋体16とと もに苗の茎部Jを強固に保持し続けることになる。テーパ面22と受面21とが ぴったりと密着することでこれらの密着面に隙間を生じさせない。このことによ り、保持蓋体16の確実に固定すると同時にテーパ面22が隙間無く密着し栽培 容器14内部を密閉状に保持し得る。例えば、栽培容器14を足で蹴飛ばしたり 手入れ中に傾けたとしても外部に水耕水Wが流出することを防止することができ る。したがって、栽培容器14を不用意に傾けて室内床を濡らしたり、鉢植とし て輸送中に振動や揺れにより水耕水Wが飛び出して包装、梱包の汚れや不良な鉢 の発生を確実に防止することができる。
【0023】 観葉植物の育成装置10に植付けられた観葉植物Gは均一に日照を受けられる ほぼ真直に立設して支持された水耕状態となり、根部Lは栽培容器14の内部に 収容されるとともに透視し得る栽培容器14により内部の収容状態が外部より視 認される。観葉植物Gを気軽に植付けられるとともに全体を観賞することができ る。さらに、苗Kの植付け状態を目で確認しながら植付け作業が行なえるので観 葉植物Gの鉢植えを短時間に量産することができる。また、上面開口12より水 耕水Wが注がれると連通孔18を通流して内部に供給され、次第に高くなる水位 の高さ位置が確実に目で確認される。水位が減少した場合には栽培容器14を見 るだけで低くなった水位高さが視認されるので水位の確認を忘れることなく水耕 水Wを補給することができる。
【0024】 本考案に係る水耕育成装置10に特に適している熱帯、亜熱帯原産が多い観葉 植物Gの中で特に水分の吸収性が高い例えばユッカ、サンデリー、コンシンネな どの育成について説明する。先ずこれらの苗Jが小さい時に水道水などの水耕水 Wに慣れる様に浸しておくことが重要である。図8に示される様に、例えば水道 水を入れた箱体50内に載置した栽培容器52に小さい苗Jの根部Lを浸して水 耕状態とし、日照条件を日除け54で覆い半日陰の状態として4か月程度育成す る。観葉植物Gの苗Jが植付ける大きさに成長した段階で前述した様に、保持蓋 体16に苗Jを保持させて栽培容器14の開口12に極めて簡易な作業で植付け られる。これで水道水などの水耕水Wに慣れた苗Jは特に水耕水Wを定期的に交 換することなく根腐れの発生を防止するこができる。観葉植物Gの成長を観賞し ながら水耕水Wの水位確認して減少した分だけ水耕水Wを補給するだけでよいの で、初心者でも育成管理が簡易に行なえる。
【0025】 本考案に係る水耕育成装置10は、上記した様な実施構成に限られるものでは なく実用新案登録請求の範囲に逸脱しない範囲において任意に改変することがで きる。栽培容器や保持蓋体の寸法や形状形成は任意であり、観葉植物の種類や形 態に応じて適宜変更してもよい。保持蓋体を装着する閉鎖受部を構成するテーパ 面の形成も保持蓋体を簡易に装着できるのであれば、例えば保持蓋体を段付き状 に形成するなど任意に構成してよい。栽培容器の材質は透光性を有し少なくとも 内部に貯留した水耕水の水位を外部から視認できれば特に透明状に限られない。 また保持蓋体の材質も特に本実施例の様に発泡スチロール樹脂に限定されるもの ではなく、加工性がよく量産が可能で適度に弾性を有するものであればよい。
【0026】
【考案の効果】
以上説明した様に、本考案に係る水耕育成装置によれば、上面が開口されると ともに透光性を有し、かつ内部を透視し得る中空の栽培容器を備え、栽培容器に はその内部に水耕水が貯留され、栽培容器に上面開口から着脱自在に装着され、 栽培容器の内部を密閉状にするとともに観葉植物の苗を保持し得る保持蓋体を有 し、保持蓋体には栽培容器の内部と外部とを連通させる連通孔が設けられてなる ことにより、保持蓋体は栽培容器内部を密閉状に装着されるので、内部に貯留さ れる水耕水は本体が揺れても外に飛び出さず、例えば室内で鉢を傾けたとしても 床を汚すことがなく、また鉢植えの商品としてトラック等により輸送中に振動や 揺れで水耕水をこぼさず、梱包、包装の汚れや不良な鉢植の発生を確実に防止す る。観葉植物の苗を保持蓋体に保持させて開口に装着させるだけで苗は真直に上 を向いて根部を水耕水に浸漬させた水耕状態となり、苗の成長に必要な光りと水 の供給が最適な成状態位置に保持されて観葉植物の成長が促される。さらに、植 付けする作業者は保持蓋体を開口に装着するだけという単純な作業で苗の定植が 行なえ、かつ栽培容器内部の植付けられる苗の状態を外部から目で確認しながら 作業を行なえるので、観葉植物の例えば鉢植えを短時間に量産することが可能と なりコストを廉価に維持する。また、栽培容器内の水耕水量が外部から常に視認 され、観葉植物を取り外すことなく目視しながら連通孔から水耕水を注いで補給 することができ、観葉植物に適切な水量を容易に維持することができる。育成管 理が初心者でも極めて簡単に行なえ、例えば水耕育成で水分の補給忘れにより観 葉植物を枯らすことを確実に防止できる。
【0027】 また、栽培容器は筒状に形成されるとともに開口の上端から下方にかけてテー パ状に同開口を絞り縮径させた閉鎖受部を有し、保持蓋体は閉鎖受部に着脱自在 に上面から嵌挿され周側面に閉鎖受部のテーパ形状に沿ったテーパ面を備えてな ることにより、観葉植物の苗を保持した保持蓋体をロート状に開いた開口のほぼ 真上から単に落し込むだけで正しい状態で位置決めされるので栽培容器への植付 け作業が極めて早い。さらに、保持蓋体を閉鎖受部に載置した状態から軽く押し 込むことによりテーパ状に形成した閉鎖受部にぴったり嵌り込む様に嵌着され、 保持蓋体の確実な固定と同時に隙間を無くして栽培容器内部を密閉状にして外部 への水耕水の洩れを防止することができる。
【0028】 また、保持蓋体は縦割状に分割された複数の分割蓋体からなり、それらの分割 蓋体が閉鎖受部に嵌着した状態でその中間位置に観葉植物の苗を貫通させた状態 で保持し得る様な保持孔が形成される様に設けられてなることにより、例えば、 円盤状の保持蓋体を半月状に縦割分割した分割蓋体で観葉植物の苗を両側から挟 む込むだけで割り孔状に形成される保持孔に茎部が嵌り込む様に挟着されてほぼ 中央位置に貫通状態で保持される。つまり、栽培容器開口のほぼ中央に苗が位置 しており、成長条件の良い真直な育成状態に保持して栽培することができる。観 葉植物の苗を保持蓋体に一体的に保持させることにより保持蓋体の閉鎖受部への 装着が極めて簡単になり、苗を簡単に片手で取り扱いながら植付けることができ る。苗の定植作業が極めて迅速にできて連続作業として行なえるので生産効率が 高く観葉植物を鉢植として量産して製造原価を低廉にすることができる。また、 例えば可削性のある保持蓋体であれば保持孔を成長のばらつきがある苗の茎部の 太さに対応する様に容易に修正加工することができ、保持孔形態を様々な大きさ に対応させることが可能で汎用性が高く保持蓋体を量産して部品コストを廉価に できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る観葉植物の水耕育成装置の実施例
を示す栽培容器の一部を切り欠いた斜視説明図である。
【図2】図1の中央縦断面図である。
【図3】保持蓋体を分割蓋体として分離した状態の平面
図である。
【図4】保持蓋体の縦断面図である。
【図5】分割蓋体で苗の茎部を挟着する状態を示す斜視
兼作用説明図である。
【図6】保持蓋体で苗を保持し閉鎖受部に嵌挿して苗を
植付けする状態を示す作用説明図である。
【図7】栽培容器に観葉植物の苗を植付けた状態を示す
正面図説明図である。
【図8】本考案の観葉植物の水耕育成装置に植え付ける
観葉植物の苗を育成している状態を示す縦断面説明図で
ある。
【図9】従来の鉢植えによる水耕栽培方法を示す縦断面
説明図である。
【符号の説明】
10 観葉植物の水耕育成装置 12 開口 14 栽培容器 16 保持蓋体 18 連通孔 20 閉鎖受部 22 テーパ面 24 分割蓋体 26 保持孔 W 水耕水 G 観葉植物 J 苗 K 茎部 L 根部

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面が開口されるとともに透光性を有
    し、かつ内部を透視し得る中空の栽培容器を備え、 栽培容器にはその内部に水耕水が貯留され、 栽培容器に上面開口から着脱自在に装着され、栽培容器
    の内部を密閉状にするとともに観葉植物の苗を保持し得
    る保持蓋体を有し、 保持蓋体には栽培容器の内部と外部とを連通させる連通
    孔が設けられてなる観葉植物の水耕育成装置。
  2. 【請求項2】 栽培容器は筒状に形成されるとともに開
    口の上端から下方にかけてテーパ状に同開口を絞り縮径
    させた閉鎖受部を有し、 保持蓋体は閉鎖受部に着脱自在に上面から嵌挿され周側
    面に閉鎖受部のテーパ形状に沿ったテーパ面を備えてな
    る請求項1記載の観葉植物の水耕育成装置。
  3. 【請求項3】 保持蓋体は縦割状に分割された複数の分
    割蓋体からなり、それらの分割蓋体が閉鎖受部に嵌着し
    た状態でその中間位置に観葉植物の苗を貫通させた状態
    で保持し得る様な保持孔が形成される様に設けられてな
    る請求項1または2記載の観葉植物の水耕育成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101387741B1 (ko) * 2012-07-27 2014-04-21 삼성중공업 주식회사 풍력 발전기의 타워 구조체
JP2019187357A (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 国立研究開発法人産業技術総合研究所 水耕栽培容器、水耕栽培方法及び植物

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