JP2019183243A - 熱処理鋼板の製造方法及び鋼板冷却装置 - Google Patents

熱処理鋼板の製造方法及び鋼板冷却装置 Download PDF

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Abstract

【課題】熱処理後における鋼板の変形を十分に抑制することが可能な熱処理鋼板の製造方法、及び鋼板の冷却装置を提供すること。【解決手段】AC3変態点以上に加熱された鋼板Wをローラ群2で搬送しながら冷却を行なう鋼板冷却装置1であって、前記ローラ群2を構成するローラ対Rの少なくとも一部は、前記鋼板Wを挟圧する方向に独立して駆動され、前記独立して駆動される挟圧開始ローラR1のうち、通板方向の上流側にあり前記変態開始位置P1の最も近傍に配置された挟圧開始ローラRAから前記鋼板の変態終了位置P2よりも下流側の挟圧終了ローラRBに搬送されるまで前記鋼板Wを挟圧し、前記挟圧開始ローラRAよりも上流側に配置されたローラ対Rは、前記鋼板Wとの間に間隙Kが形成されるように構成されていることを特徴とする。【選択図】図2

Description

この発明は、加熱された鋼板を複数のローラ対からなるローラ群により搬送しながら冷却を行うことにより、所定の特性を有する熱処理鋼板を製造する熱処理鋼板の製造方法、及びこの熱処理鋼板の製造方法に適した鋼板冷却装置に関するものである。
上述の熱処理鋼板は、鋼板を加熱して所定の冷却速度で冷却することによって製造されることになる。例えば、炭素鋼を900℃程度に加熱し、冷却速度50℃/sec以上で冷却することで、マルテンサイト組織からなる高強度の熱処理鋼板を得ることが可能となる。
ここで、鋼板(特に厚さ3mm以上の厚鋼板)の熱処理には、非特許文献1、2に開示されている熱処理設備が用いられている。この非特許文献1,2においては、加熱炉で鋼板を加熱し、ローラクエンチ装置によって鋼板の冷却を行う構成とされている。
ローラクエンチ装置は、加熱炉において所定の温度にまで加熱された鋼板を、例えば、対向するローラからなるピンチロールで挟んで搬送し、スプレー等から噴射される冷却水によって鋼板を急速冷却する装置である。このローラクエンチ装置においては、加熱炉側に配置されたHiQ帯と、このHiQ帯の後段側に配設されたLoQ帯と、を備えており、HiQ帯では、多量の冷却水を高圧で噴射して強冷却を行い、LoQ帯では、比較的少量の冷却水を噴射して弱冷却を行う構成とされている。
ここで、ローラクエンチ装置等によって鋼板を冷却した場合には、鋼板に温度分布が生じることから、熱歪みによって鋼板が変形し、耳波や中波が発生することがある。例えば、厚さ12mm以下の鋼板では、鋼板自体の剛性が不足することから、熱歪みや変態歪によって座屈変形しやすい。
非特許文献1に開示された熱処理設備においては、ローラクエンチ装置の後段側に、ローラレベラ装置を配置し、鋼板の形状を矯正している。しかしながら、上述のような、例えば、マルテンサイト組織からなる高強度の熱処理鋼板等においては、形状矯正を効率的に行うことができなかった。また、板厚が薄いものでは、十分に形状矯正を行うことができないといった問題があった。
そこで、特許文献1には、ローラクエンチ装置において、鋼板の搬送速度、鋼板の押し付け力またはロール締込み量を規定することによって、熱処理後の鋼板の変形防止を図る方法が提案されている。
特開2008−231476号公報
片岡ら;日本ステンレス技報,No.18(1983),p.153−162 竹内ら;石川島播磨技報,第22巻第4号(1982),p.245−249
ところで、特許文献1においては、鋼板の厚さに応じて鋼板の搬送速度を規定しているが、鋼板の搬送速度のみを規定しても冷却時における鋼板の変形を抑制することは不可能であった。また、ロールの締め込み量を規定しているが、冷却開始直後に鋼板が変形した場合には、ロールの締め込みと板厚・通板速度の効果だけでは変形を抑制・矯正することはできなかった。
このように、従来のローラクエンチ装置等を用いて鋼板を冷却した場合には、鋼板の変形を十分に抑制することはできなかった。
そこで、発明者らは、加熱した後に冷却して製造される熱処理鋼板について、冷却時に変態にともなう体積変化が生じる場合であっても、耳波や中波の発生を抑制することが可能な熱処理鋼板の製造技術を鋭意研究した結果、冷却時に外力あるいは応力をかけた状態で変態させて変態により生じる体積変化を内部応力とすることで、鋼板の面外変形を抑制可能であるとの知見を得た。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、熱処理後における鋼板の変形を十分に抑制することが可能な熱処理鋼板の製造方法、及び鋼板の冷却装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に記載の発明は、AC3変態点以上に加熱された鋼板を上下で対をなす複数のローラ対からなるローラ群で搬送しながら冷却して熱処理する熱処理鋼板の製造方法であって、前記鋼板の変態開始位置の通板方向上流側にあり前記変態開始位置に最も近いローラ対から前記鋼板の変態終了位置の通板方向下流側にあり前記変態終了位置に最も近いローラ対までの間は、前記鋼板をローラ対により挟圧して冷却し、前記挟圧を開始するローラ対よりも通板方向上流側は、ローラ対と前記鋼板との間に間隙を形成して冷却することを特徴とする。
この発明に係る熱処理鋼板の製造方法によれば、鋼板の通板方向における鋼板の変態開始位置より上流側で挟圧を開始して、変態終了位置の下流側に搬送されるまでの間、変態している鋼板を挟圧して鋼板の変態に起因する体積変化を応力に変換するので、鋼板に面外変形(鋼板の面と直交する方向への変位)が発生するのを抑制することができる。また、変態開始位置の上流側にあり最も近傍に配置されたローラ対よりも通板方向の上流側に位置するローラ対に鋼板に対して間隙が形成されることにより通板方向の熱歪による塑性歪が応力が開放されて大きな面外変形が発生するものの、面外変形が大きなうねり状であるので、変態領域において挟圧することで平坦にすることができる。
その結果、冷却中、冷却後における鋼板の面外変形を抑制することができる。
この明細書において、変態開始位置とは、例えば、予め実験やシミュレーション等によって見出した、適応する熱処理鋼板の製造工程の通板方向において、鋼板の温度がAC3変態点に到達する位置(変態開始が予定される位置を含む)をいう。
また、変態終了位置とは、同様に、例えば、予め実験やシミュレーション等によって見出した、適応する熱処理鋼板の製造工程の通板方向において変態が終了する位置(変態終了が予定される位置を含む)をいう。
また、この明細書において、挟圧とは、上下で対をなすローラ対の間隔を、(−0.1%板厚)〜(板厚+2mm)に設定して、鋼板を通過させることをいう。
請求項2に記載の発明は、AC3変態点以上に加熱された鋼板を上下で対をなす複数のローラ対からなるローラ群で搬送しながら冷却して熱処理する熱処理鋼板の製造方法であって、前記鋼板の変態開始位置よりも通板方向の上流側にあり前記変態開始位置の最も近傍に配置されたローラ対から前記鋼板の変態終了位置よりも前記通板方向の下流側に搬送されるまで、ローラ対により前記鋼板を挟圧して冷却し、前記変態開始位置側において挟圧を開始するローラ対よりも前記通板方向の上流側では、前記通板方向におけるピッチを前記挟圧に用いるローラ対よりも長く設定したローラ対によって上下から挟んで負荷を与えた状態で冷却することを特徴とする。
この発明に係る熱処理鋼板の製造方法によれば、鋼板の通板方向における鋼板の変態開始位置より上流側で挟圧を開始して、変態終了位置の下流側に搬送されるまでの間、変態している鋼板を挟圧して鋼板の変態に起因する体積変化を応力に変換するので、鋼板に面外変形(鋼板の面と直交する方向への変位)が発生するのを抑制することができる。また、変態開始位置の最も近傍に配置されたローラ対よりも通板方向の上流側に位置するローラ対が、通板方向におけるピッチを挟圧に用いるローラ対よりも長く設定したローラ対によって上下から挟んで負荷を与えた状態で冷却するので、通板方向の熱歪による塑性歪が応力が大きな面外変形が発生するものの、面外変形が挟圧に用いるローラ対のピッチより大きなうねり状であるので、変態領域において挟圧することで平坦にすることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の熱処理鋼板の製造方法であって、前記鋼板に対する挟圧力を、対応するローラ間のギャップにより制御することを特徴とする。
この発明に係る熱処理鋼板の製造方法によれば、鋼板に対する挟圧力を対応するローラ間のギャップにより制御するので、ローラ間のギャップ、鋼板の板厚、挟圧される部位における鋼板の弾性力(反発力)等の特性に対応して、ローラ対の挟圧力を制御することができる。
請求項4に記載の発明は、AC3変態点以上に加熱された鋼板を上下で対をなす複数のローラ対からなるローラ群で搬送しながら冷却を行なう鋼板冷却装置であって、前記鋼板の変態開始位置よりも通板方向の上流側にあり前記変態開始位置の最も近傍に配置されたローラ対から前記鋼板の変態終了位置よりも前記通板方向の下流側に搬送されるまでの間に配置されたローラ対により、前記鋼板を挟圧して冷却し、前記変態開始位置側において挟圧を開始するローラ対よりも前記通板方向の上流側のローラ対は、前記鋼板との間に間隙が形成されるように構成されていることを特徴とする。
この発明に係る鋼板冷却装置によれば、鋼板の通板方向における鋼板の変態開始位置より上流側で挟圧を開始して、変態終了位置の下流側に搬送されるまでの間、変態している鋼板を挟圧して冷却することにより、鋼板の変態に起因する体積変化を応力に変換するので、鋼板に面外変形(鋼板の面と直交する方向への変位)が発生するのを抑制することができる。また、変態開始位置の最も近傍に配置されたローラ対よりも通板方向の上流側に位置するローラ対に鋼板に対して間隙が形成されることにより通板方向の熱歪による塑性歪が応力を開放させるので、大きな面外変形が発生するものの、面外変形が大きなうねり状であるので、変態領域において挟圧することで平坦にすることができる。その結果、冷却中、冷却後における鋼板の面外変形を抑制することができる。
請求項5に記載の発明は、AC3変態点以上に加熱された鋼板を上下で対をなす複数のローラ対からなるローラ群で搬送しながら冷却を行なう鋼板冷却装置であって、前記鋼板の変態開始位置よりも通板方向の上流側にあり前記変態開始位置の最も近傍に配置されたローラ対から前記鋼板の変態終了位置よりも前記通板方向の下流側に搬送されるまでの間に配置されたローラ対により、前記鋼板を挟圧して冷却し、前記変態開始位置側において挟圧を開始するローラ対よりも前記通板方向の上流側のローラ対は、前記通板方向におけるピッチを前記挟圧に用いるローラ対よりも長く設定されていることを特徴とする。
この発明に係る鋼板冷却装置によれば、鋼板の通板方向における鋼板の変態開始位置より上流側で挟圧を開始して、変態終了位置の下流側に搬送されるまでの間、変態している鋼板を挟圧して冷却することにより、鋼板の変態に起因する体積変化を応力に変換することにより、鋼板に面外変形(鋼板の面と直交する方向への変位)が発生するのを抑制することができる。
また、変態開始位置の最も近傍に配置されたローラ対よりも通板方向の上流側に位置するローラ対の通板方向におけるピッチが、挟圧に用いるローラ対の通板方向におけるピッチよりも大きく設定されていて、上流側に位置するピッチが大きいローラ対によって上下から挟んで負荷を与えて冷却するので、通板方向の熱歪による塑性歪により大きな面外変形が発生するものの、面外変形が挟圧に用いるローラ対のピッチより大きなうねり状であるので、変態領域において挟圧することで平坦にすることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は請求項5に記載の鋼板冷却装置であって、前記鋼板に対する挟圧力を、対応するローラ間のギャップにより制御するように構成されていることを特徴とする。
この発明に係る鋼板冷却装置によれば、鋼板に対する挟圧力を対応するローラ間のギャップにより制御するので、ローラ間のギャップ、鋼板の板厚、挟圧される部位における鋼板の弾性力(反発力)等の特性に対応して、ローラ対の挟圧力を制御することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の鋼板冷却装置であって、前記ローラ群を構成するローラ対のうち、前記鋼板の変態開始位置から変態終了位置までの間に位置するローラ対は、前記鋼板を挟圧する方向に前記ローラを独立して駆動するように構成されていることを特徴とする。
この発明に係る鋼板冷却装置によれば、ローラ群を構成するローラ対のうち、鋼板の変態開始位置から変態終了位置までの間に位置するローラ対が鋼板を挟圧する方向にローラを独立して駆動するように構成されているので、変態領域にある鋼板をローラ対により容易に挟圧することができ、ひいては鋼板に生じる面外変形を効率的に抑制することができる。
この発明に係る熱処理鋼板の製造方法及び鋼板冷却装置によれば、鋼板の変態に起因する体積変化を応力に変換することにより、鋼板と直交する方向への変位が抑制され、AC3変態開始位置よりも通板方向の下流側における鋼板の面外変形を抑制することができる。その結果、鋼板が変態領域における面外変形を矯正する必要性を軽減することができる。
また、この発明に係る鋼板冷却装置によれば、大きな面外変形が発生するものの、面外変形が大きなうねり状であるので、変態領域において挟圧することで平坦にすることができる。
本発明の第1の実施形態に係る鋼板冷却装置の概略構成を示す図である。 第1の実施形態に係る鋼板冷却装置の各製造工程における作用を説明する図である。 第1の実施形態に係る熱処理鋼板の製造工程を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る鋼板冷却装置の概略構成を示す図である。 第2の実施形態に係る鋼板冷却装置の各製造工程における作用を説明する図である。 第2の実施形態に係る熱処理鋼板の製造工程を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る熱処理鋼板の製造工程の作用を説明する図である。
以下、図1〜図3を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は第1の実施形態に係る鋼板冷却装置の概略構成を示す図であり、符号1は、鋼板冷却装置を示している。又、図2は、鋼板冷却装置1の詳細構成及び作用を説明する図であり、図3は、鋼板冷却装置1による熱処理鋼板の製造工程の概略を示すフローチャートである。
鋼板冷却装置1は、図1に示すように、ローラ群2と、水冷ノズル4と、鋼板Wの温度を検出する温度センサTと、制御部(不図示)とを備えており、例えば、オフラインで、加熱炉10によって、AC3変態点以上に加熱された鋼板Wを冷却して熱処理して熱処理鋼板を製造するものである。また、鋼板冷却装置1は、鋼板Wが矢印J方向(以下、通板方向Jという)に搬送され、鋼板Wは搬入ローラRIにより搬入されるように構成されている。また、鋼板冷却装置1は、上流側から下流側に向かって、無負荷区間ZF、挟圧区間ZP、無負荷区間ZFがこの順に形成されている。
なお、通板方向の下流側とは鋼板冷却装置1のいずれかの位置に対して鋼板搬出側を意味し、通板方向の上流側とは鋼板搬入側を意味する。
ローラ群2は、複数のローラ対Rを備えていて、各ローラ対Rは、上側ローラR1と、下側ローラR2とを有し、上側ローラR1と下側ローラR2とは上下で一対をなしている。
また、ローラ群2を構成するローラのうち、少なくとも鋼板の変態開始位置から変態終了位置までの間に位置するローラは、鋼板を挟圧する方向に独立して駆動可能とされている。また、ローラ群2を構成するローラRは、例えば、直径φ200mm、ロールピッチが300mmとされている。なお、ローラ径及びピッチは、これに限定されるものではない。
この実施形態において、変態開始位置P1及び変態終了位置P2は、例えば、予め実験、又はシミュレーション等により検証され、鋼板Wの厚さ、幅ごとに設定されている。
この実施形態においては、各ローラ対Rを構成するすべての上側ローラR1は、アクチュエータ(例えば、油圧シリンダ等)に連結されていて、制御部からの指示により上下方向に昇降可能かつ下側ローラR2とともに鋼板Wを挟圧可能に構成されている。なお、変態開始位置から変態終了位置までの上側ローラR1の駆動は、同期可能であることが好適である。
なお、変態開始位置及び変態終了位置が変動せず既知である場合には、変態開始位置の上流側において変態開始位置に最も近接するローラ対から変態終了位置の下流側において変態終了位置に最も近接するローラ対までのローラ対が一体に駆動される構成としてもよい。
なお、上側ローラR1の下降及び上側ローラR1による鋼板Wの挟圧を、油圧シリンダ以外のアクチュエータにより行ってもよい。
また、上側ローラR1と下側ローラR2とは、図2に示すように、制御部により相互間のギャップ(上側ローラR1と下側ローラR2の内側間隔)Gを調整可能とされていて、上側ローラR1と下側ローラR2のギャップGを調整することにより、ローラ対Rと鋼板Wとの間隙の設定、鋼板Wに対して上側ローラR1を接触させつつ(間隙を形成せず)挟圧力を付与しない無負荷の設定、鋼板Wを挟圧する設定が可能とされている。
また、上側ローラR1と下側ローラR2により鋼板Wを挟圧する場合には、挟圧開始位
置、挟圧終了位置、挟圧力等を設定可能とされている。
この実施形態において、挟圧開始ローラRAよりも通板方向Jの上流側に位置するローラ対Rの上側ローラR1は、鋼板Wとの間に間隙Kが形成されている。
なお、この実施形態において、無負荷状態とは、ローラ対Rと鋼板Wとの間隙の設定して鋼板Wに挟圧力を付与しない場合のほか、上側ローラR1が鋼板Wと接触して鋼板Wとの間に間隙が設定されていなくても鋼板Wに挟圧力を付与していない場合は含まれるものとする。また、AC3変態点以上において無負荷状態で冷却することを無負荷冷却といい、鋼板Wを無負荷で通板する区間を無負荷区間というものとする。
水冷ノズル4は、各ローラ対Rが隣接して形成される間隙に配置されていて、鋼板Wに対して上下方向から冷却水を噴射して、鋼板Wが所定の冷却勾配で冷却されるように構成されている。
温度センサTは、例えば、ローラ群2の変態開始位置P1と対応する位置に設けられ、搬送される鋼板Wの温度を検出するようになっている。
制御部(不図示)は、例えば、温度センサTが検出した鋼板Wの温度に基づいて、変態開始位置P1及び変態終了位置P2(挟圧区間ZP)を算出し、変態開始位置P1よりも鋼板Wの通板方向Jの上流側にあり変態開始位置P1の最も近傍に配置された上側ローラR1(挟圧開始ローラRA)から、変態終了位置P2よりも通板方向Jの下流側にあり変態終了位置P2の最も近傍に配置された上側ローラR1(挟圧終了ローラRB)で定まる挟圧区間ZPにおいて、鋼板Wの挟圧を実施するようになっている。
制御部における変態開始位置P1及び変態終了位置P2の算出は、例えば、予め測定した鋼材冷却装置の冷却能力及び鋼材の性質(例えば、冷却時の温度勾配等)に基づいて算出した鋼材冷却装置内での鋼材Wの温度変化と、鋼材の変態温度域とを参照して、推定、決定するように構成されている。
制御部は、挟圧開始ローラRAから挟圧終了ローラRBまで挟圧区間ZPに配置されたすべての上側ローラR1を下降させて、鋼板Wに所定の挟圧力(例えば、20MPa以上)を負荷することで、変態開始位置P1と変態終了位置P2の間を含む挟圧区間ZPにおいて、鋼板Wが挟圧されるようになっている。
また、この実施形態において、制御部は、挟圧開始ローラRAよりも通板方向Jの上流側に位置する変態前の無負荷区間ZFに配置された上側ローラR1と、挟圧終了ローラRBよりも通板方向Jの下流側に位置する変態後の無負荷区間ZFに配置された上側ローラR1を、鋼板Wとの間に間隙Kが形成される高さに保持するようになっている。
次に、図2、図3を参照して、鋼板冷却装置1の作用及び熱処理鋼板の製造工程について説明する。図3は、第1の実施形態に係る熱処理鋼板の製造工程を示すフローチャートである。図3において、四角枠は制御部からの指示によるものを、長円は製造工程において現れる作用を示している。
(1)まず、加熱炉10において、AC3変態点以上に加熱された鋼板Wが搬出される(S0)。
(2)次に、加熱炉10から搬出された鋼板Wが、搬入ローラRIにより鋼板冷却装置1のローラ群2に搬入される(S1)。
(3)鋼板冷却装置1において、ローラ群2により搬送される鋼板Wは各ローラ対Rとの間に間隙Kが形成されているので、AC3変態点以上の無負荷区間ZFにおいて無負荷冷却される(S2)。
(4)制御部(不図示)は、温度センサTが検出した鋼板Wの温度に基づいて、変態開始位置P1、変態終了位置P2(挟圧区間ZP)を算出する(S3)。
(5)制御部は、予め設定された変態開始位置が制御部から指示されて、挟圧区間ZPに配置された上側ローラR1を下降させて、変態開始位置P1〜変態終了位置P2までの範囲において鋼板Wを挟圧する(S4)。
(6)鋼板WがAC3変態点に到達し、AC3変態が開始する(S5)。変態開始位置P1において、鋼板Wは挟圧されている。
(7)鋼板WのAC3変態が終了する(S6)。変態終了位置P2では、鋼板Wは挟圧されている。
(8)鋼板WのAC3変態が終了した直後の上側ローラRBは下降されて鋼板Wを挟圧しており、上側ローラRBを通過したら挟圧領域が終了する(S7)。
(9)鋼板冷却装置1において、変態終了後の無負荷区間ZFでは、ローラ群2により搬送される鋼板Wは各ローラ対Rとの間に間隙Kが形成されていて、鋼板Wは無負荷冷却される(S8)。
(10)搬出ロール(不図示)により、鋼板Wが鋼板冷却装置1から搬出される(S9)。
(11)鋼板Wの冷却が終了する(S10)。
鋼板冷却装置1によれば、挟圧開始ローラRAと挟圧終了ローラRB間の挟圧区間ZPで、ローラ対Rにより鋼板Wを挟圧して鋼板Wの変態に起因する体積変化を応力に変換するので、鋼板Wに面外変形(鋼板の面と直交する方向への変位)が発生するのを抑制することができる。また、変態開始ローラRAよりも上流側に位置するローラ対Rに鋼板に対して間隙Kが形成されているので、通板方向の熱歪による塑性歪が応力を開放して大きな面外変形が発生するものの、面外変形が大きなうねり状であるので、挟圧区間ZPにおいて挟圧することで鋼板Wを平坦にすることができる。
また、鋼板冷却装置1によれば、鋼板Wに対する挟圧力を、上側ローラR1と下側ローラR2間のギャップGにより制御するので、鋼板Wに対する挟圧力を効率的に制御することができる。
次に、図4〜図7を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。
図4は第2の実施形態に係る鋼板冷却装置の概略構成を示す図であり、符号1Aは、鋼板冷却装置を示している。又、図5は、鋼板冷却装置1Aの詳細構成を説明する図であり、図6は、鋼板冷却装置1Aによる熱処理鋼板の製造工程の概略を示すフローチャートであり、図7は、鋼板冷却装置1Aによる熱処理鋼板の製造工程における作用の概略を説明する図である。
鋼板冷却装置1Aは、図4に示すように、ローラ群2Aと、水冷ノズル4と鋼板Wの温度を検出する温度センサTと、制御部(不図示)とを備えており、例えば、オフラインで、加熱炉10によって、AC3変態点以上に加熱された鋼板Wを冷却して熱処理して熱処理鋼板を製造するものである。また、鋼板冷却装置1Aは、鋼板Wが通板方向Jに搬送され、鋼板Wは搬入ローラRIにより搬入されるように構成されている。また、鋼板冷却装置1Aは、上流側から下流側に向かって、予備挟圧区間ZG、挟圧区間ZP、無負荷区間ZFがこの順に形成されている。ここで、予備挟圧とは、挟圧に用いるローラ対よりも長ピッチに配置された予備挟圧ローラ対(長ピッチローラ対)により鋼板を挟圧することをいう。
ローラ群2Aは、それぞれ上側ローラRG1と下側ローラRG2で一対とされた複数の予備挟圧ローラ対RGと、それぞれ上側ローラR1と下側ローラR2で一対とされた複数のローラ対Rとを備えている。また、予備挟圧ローラ対RGのロールピッチは、ローラ対Rのロールピッチよりも長く設定されている。
各予備挟圧ローラ対RGのロールピッチは、ローラ対Rのロールピッチ(例えば、300mm)に対して、整数倍とならない寸法にて長いピッチで設定された予備挟圧区間ZGをなしていて、ローラ対Rが予備挟圧ローラ対RGで発生した面外変形の位相とずれるように構成されている。予備挟圧ローラ対RGのロールピッチは、ローラ対Rのロールピッチに対して、例えば、1.2倍〜2倍未満とすることが好適である。
また、ローラ群2Aを構成するローラのうち、少なくとも鋼板Wの変態開始位置から変態終了位置までの間に位置するローラ対Rは、鋼板を挟圧する方向に独立して駆動可能とされている。
この実施形態においては、各ローラ対Rを構成するすべての上側ローラR1は、アクチュエータ(例えば、油圧シリンダ等)に連結されていて、制御部からの指示により上下方向に昇降可能かつ下側ローラR2とともに鋼板Wを挟圧可能に構成されている。なお、変態開始位置から変態終了位置までの上側ローラR1の駆動は、同期可能であることが好適である。
なお、変態開始位置P1と変態終了位置P2のいずれか一方が変動する場合には、挟圧開始ローラRAや挟圧終了ローラRBを担う上側ローラR1を変更してもよい。また、変態開始位置P1及び変態終了位置P2に基づく挟圧開始ローラRA及び挟圧終了ローラRBが、変動しない場合には、挟圧区間ZPを構成する上側ローラR1が一体に駆動される構成としてもよい。
また、各予備挟圧ローラ対RGを構成する上側ローラRG1と下側ローラRG2、及び上側ローラR1と下側ローラR2とは、図5に示すように、制御部により相互間のギャップ(上側ローラRG1と下側ローラRG2、及び上側ローラR1と下側ローラR2の内側間隔)Gを調整可能とされていて、ギャップGを調整することにより、各予備挟圧ローラ対RG及び各ローラ対Rと鋼板Wとの間隙が設定可能とされ、鋼板Wに対して上側ローラR1を接触させつつ(間隙を形成せず)挟圧力を付与しない無負荷の設定、鋼板Wを挟圧する設定が可能とされている。
また、上側ローラR1と下側ローラR2により鋼板Wを挟圧する場合には、挟圧開始位置、挟圧終了位置、挟圧力等を設定可能とされている。
水冷ノズル4は、ローラ群2Aを構成している予備挟圧ローラ対RG及びローラ対Rの間に配置されていて、鋼板Wに対して上下方向から冷却水を噴射して、鋼板Wが所定の冷却勾配で冷却されるように構成されている。
温度センサTは、鋼板Wの温度を確認するようになっている。
次に、図5〜図7を参照して、鋼板冷却装置1Aの作用及び熱処理鋼板の製造工程について説明する。図5は、鋼板冷却装置1Aの詳細構成を説明する図であり、図6は、鋼板冷却装置1Aによる熱処理鋼板の製造工程の概略を示すフローチャートであり、図7は、鋼板冷却装置1Aによる熱処理鋼板の製造工程における作用の概略を説明する図である。
図6において、四角枠は制御部からの指示によるものを、長円は製造工程において現れる作用を示している。
(1)まず、加熱炉10において、鋼板WがAC3変態点以上に加熱されて搬出される(S0)。
(2)次に、加熱炉10から搬出された鋼板Wが、搬入ローラRIにより鋼板冷却装置1Aのローラ群2Aに搬入される(S11)。
(3)予備挟圧区間ZGにおいて、鋼板Wをピッチが広く設定された予備挟圧ローラ対RGによる挟圧を開始する(S12)。
(4)鋼板冷却装置1Aにおいて、AC3変態点以上の予備挟圧区間ZGでは、鋼板Wは予備挟圧ローラ対RGにより挟圧されながら負荷冷却される(S13)。
(5)予備挟圧区間ZGにおける挟圧が終了する(S14)。
(6)制御部(不図示)は、挟圧区間ZPに配置された上側ローラR1を下降して鋼板Wを挟圧する(S15)。
(7)鋼板WがAC3変態点に到達し、AC3変態が開始する(S16)。変態開始位置P1において、鋼板Wは挟圧されている。
(8)鋼板WのAC3変態が終了する(S17)。変態終了位置P2では、鋼板Wは挟圧されている。
(9)鋼板WのAC3変態が終了した直後の上側ローラRBは下降されて鋼板Wを挟圧しており、上側ローラRBを通過したら挟圧領域が終了する(S18)。
(10)鋼板冷却装置1において、変態終了後の無負荷区間ZFでは、ローラ群2により搬送される鋼板Wは各ローラ対Rとの間に間隙Kが形成されていて、鋼板Wは無負荷冷却される(S19)。
(11)搬出ロール(不図示)により、鋼板Wが鋼板冷却装置1から搬出される(S20)。
(12)鋼板Wの冷却が終了する(S21)。
次に、図7を参照して、鋼板冷却装置1Aによる熱処理鋼板の製造工程における作用の概略を説明する。
第2の実施形態に係る熱処理鋼板の製造工程では、図7に示すように、鋼板Wが加熱炉10から搬出されて冷却を開始する際に、変態開始位置P1〜変態終了位置P2までの変態領域において、鋼板Wを挟圧するローラ対Rよりも大きなロールピッチで配列された予備狭圧ロール対RGで挟圧するので、予備狭圧ロール対RGごとに発生する波ピッチはローラ対Rのロールピッチより大きく形成される。その結果、変態領域において、鋼板Wをローラ対Rにより挟圧することにより、鋼板Wを平坦にすることができる。
これは、発明者らがシミュレーション、実験等により検証した、AC3変態点以上に加熱された鋼板を冷却する際に、変態領域において挟圧するローラ対Rよりも大きなロールピッチで配列された予備狭圧ロール対RGで挟圧した場合には、予備狭圧ロール対RGごとに発生したローラ対Rのロールピッチより大きく形成された波により面外変形が生じるのを、ローラ対Rより挟圧することで効率的に抑制することができるとの知見に基づくものである。
すなわち、冷却を開始時に予備狭圧ロール対RGで挟圧する場合、予備狭圧ロール対RGのロールピッチが、変態領域において挟圧するローラ対Rのロールピッチと同一又は近い寸法のロールピッチに設定されていると、変位を内部応力に変換できないので変態塑性による応力緩和効果を得ることが困難となり、冷却初期に鋼板Wに生じた面外変形の変位を変態領域においてローラ対Rにより挟圧しても除去することが困難となる。
鋼板冷却装置1Aによれば、変態開始位置P1の上流側に位置する予備挟圧ローラ対RGのロールピッチが、挟圧に用いるローラ対Rのロールピッチよりも長く設定されているので、予備挟圧ローラ対RGの挟圧に起因する面外変形がローラ対Rのロールピッチより大きなうねり状となり、変態領域においてローラ対Rにより挟圧することで効率的に平坦にすることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施の形態においては、ローラ群2を構成するすべてのローラ対Rの上側ローラR1が独立して駆動可能な場合について説明したが、一部のローラ対Rの上側ローラR1が独立して駆動可能な構成としてもよい。また、ローラ群2Aについても、一部のローラ対Rの上側ローラR1、一部の予備挟圧ローラ対RGの上側ローラRG1が独立して駆動可能な構成としてもよい。
また、上記実施の形態においては、挟圧区間ZPのすべての上側ローラR1が下降して鋼板Wを挟圧するとともに、無負荷区間ZFのローラ対Rのすべての上側ローラR1が上昇して鋼板Wを冷却する場合について説明したが、例えば、挟圧開始ローラRAに係る上側ローラR1を下降して鋼板Wの挟圧を開始し、変態終了位置P2よりも通板方向の下流側に位置するローラ対Rの上側ローラR1を下降することにより、変態領域より下流側の無負荷区間ZF(全区間又は一部区間)において鋼板Wを挟圧する構成としてもよい。
また、上記実施の形態においては、鋼板Wの挟圧区間外に配置されたローラ対Rが鋼板Wとの間に間隙Kが形成される場合について説明したが、例えば、鋼板Wに対して上側ローラR1を接触させつつ(間隙Kを形成せず)挟圧力を付与しない無負荷とする設定としてもよい。
また、上記実施の形態においては、挟圧力が、上側ローラR1、RG1と下側ローラR2、RG2の相互間のギャップGにより調整される場合について説明したが、例えば、挟圧する際に鋼板Wから受ける負荷(例えば、反力)等、ギャップG以外の数値により挟圧力を設定してもよい。
また、上記実施の形態においては、例えば、温度センサTが検出した鋼板Wの温度から、変態開始位置P1及び変態終了位置P2を算出、推定して、挟圧区間ZPにおいて、鋼板Wの挟圧を実施する場合について説明したが、鋼材冷却装置内の通板方向における鋼材Wの温度が安定していて、鋼材冷却装置内における変態開始位置P1及び変態終了位置P2が一定している場合には、鋼材Wが通過するのを検出して、鋼板Wの挟圧を実施するにより構成してもよい。
また、AC3変態の開始を推定し又は確認可能な周知の手段や周知とされていない手段を本発明に適用してもよいことはいうまでもない。
この発明に係る熱処理鋼板の製造方法、鋼板冷却装置によれば、熱処理鋼板を冷却する際の面外変形の発生を抑制できるので、産業上利用可能である。
1、1A 鋼板冷却装置
2、2A ローラ群
4 水冷ノズル
10 加熱炉
G ギャップ
K 間隙
P1 変態開始位置
P2 変態終了位置
R ローラ対
RG 予備挟圧ローラ対
R1、RG1 上側ローラ(ローラ)
R2、RG2 下側ローラ(ローラ)
RA 挟圧開始ローラ
RB 挟圧終了ローラ
J 通板方向
T 温度センサ
ZF 無負荷区間
ZG 予備挟圧区間
ZP 負荷区間

Claims (7)

  1. C3変態点以上に加熱された鋼板を上下で対をなす複数のローラ対からなるローラ群で搬送しながら冷却して熱処理する熱処理鋼板の製造方法であって、
    前記鋼板の変態開始位置の通板方向上流側にあり前記変態開始位置に最も近いローラ対から前記鋼板の変態終了位置の通板方向下流側にあり前記変態終了位置に最も近いローラ対までの間は、前記鋼板をローラ対により挟圧して冷却し、
    前記挟圧を開始するローラ対よりも通板方向上流側は、ローラ対と前記鋼板との間に間隙を形成して冷却することを特徴とする熱処理鋼板の製造方法。
  2. C3変態点以上に加熱された鋼板を上下で対をなす複数のローラ対からなるローラ群で搬送しながら冷却して熱処理する熱処理鋼板の製造方法であって、
    前記鋼板の変態開始位置よりも通板方向の上流側にあり前記変態開始位置の最も近傍に配置されたローラ対から前記鋼板の変態終了位置よりも前記通板方向の下流側に搬送されるまで、ローラ対により前記鋼板を挟圧して冷却し、
    前記変態開始位置側において挟圧を開始するローラ対よりも前記通板方向の上流側では、前記通板方向におけるピッチを前記挟圧に用いるローラ対よりも長く設定したローラ対によって上下から挟んで負荷を与えた状態で冷却することを特徴とする熱処理鋼板の製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の熱処理鋼板の製造方法であって、
    前記鋼板に対する挟圧力を、対応するローラ間のギャップにより制御することを特徴とする熱処理鋼板の製造方法。
  4. C3変態点以上に加熱された鋼板を上下で対をなす複数のローラ対からなるローラ群で搬送しながら冷却を行なう鋼板冷却装置であって、
    前記鋼板の変態開始位置よりも通板方向の上流側にあり前記変態開始位置の最も近傍に配置されたローラ対から前記鋼板の変態終了位置よりも前記通板方向の下流側に搬送されるまでの間に配置されたローラ対により、前記鋼板を挟圧して冷却し、
    前記変態開始位置側において挟圧を開始するローラ対よりも前記通板方向の上流側のローラ対は、前記鋼板との間に間隙が形成されるように構成されていることを特徴とする鋼板冷却装置。
  5. C3変態点以上に加熱された鋼板を上下で対をなす複数のローラ対からなるローラ群で搬送しながら冷却を行なう鋼板冷却装置であって、
    前記鋼板の変態開始位置よりも通板方向の上流側にあり前記変態開始位置の最も近傍に配置されたローラ対から前記鋼板の変態終了位置よりも前記通板方向の下流側に搬送されるまでの間に配置されたローラ対により、前記鋼板を挟圧して冷却し、
    前記変態開始位置側において挟圧を開始するローラ対よりも前記通板方向の上流側のローラ対は、前記通板方向におけるピッチを前記挟圧に用いるローラ対よりも長く設定されていることを特徴とする鋼板冷却装置。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の鋼板冷却装置であって、
    前記鋼板に対する挟圧力を、対応するローラ間のギャップにより制御するように構成されていることを特徴とする鋼板冷却装置。
  7. 請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の鋼板冷却装置であって、
    前記ローラ群を構成するローラ対のうち、前記鋼板の変態開始位置から変態終了位置までの間に位置するローラ対は、前記鋼板を挟圧する方向に独立して前記ローラを駆動するように構成されていることを特徴とする鋼板冷却装置。
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