JP2019182969A - タイヤインナーライナー用熱可塑性樹脂組成物、タイヤインナーライナー、空気入りタイヤ、タイヤインナーライナーの製造方法、および空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、ガスバリア性に優れ、タイヤ加硫で故障しない耐熱性と良好なフィルム製膜性を両立するタイヤインナーライナー用熱可塑性樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明は、エチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)および融点が170℃以下のポリアミドエラストマー(B)を含むタイヤインナーライナー用熱可塑性樹脂組成物である。
[1]エチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)および融点が170℃以下のポリアミドエラストマー(B)を含むタイヤインナーライナー用熱可塑性樹脂組成物。
[2]180℃以下の吐出温度で溶融成形可能である、[1]に記載の熱可塑性樹脂組成物。
[3]エチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)の融点が170℃以下である、[1]または[2]に記載の熱可塑性樹脂組成物。
[4]酸変性ポリオレフィン系エラストマー、酸変性スチレン系エラストマーおよびハロゲン化イソモノオレフィン−パラアルキルスチレン共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種のエラストマー成分(C)をさらに含む、[1]〜[3]のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
[5]エチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)が連続相であり、ポリアミドエラストマー(B)が連続相または分散相であり、エラストマー成分(C)が分散相である、[4]に記載の熱可塑性樹脂組成物。
[6]変性エチレン−ビニルアルコール共重合体が、脂肪族ポリエステル変性エチレン−ビニルアルコール共重合体である、[1]〜[5]のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
[7]ポリアミドエラストマー(B)は、ポリアミドからなるハードセグメントとポリエーテルからなるソフトセグメントとからなる熱可塑性エラストマーである、[1]〜[6]のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
[8]ポリアミドエラストマー(B)の含有量が、エチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)100体積部を基準として5〜100体積部である、[1]〜[7]のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
[9][1]〜[8]のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物のフィルムからなるタイヤインナーライナー。
[10][9]に記載のタイヤインナーライナーを含む空気入りタイヤ。
[11]エチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)および融点が170℃以下のポリアミドエラストマー(B)を含む熱可塑性樹脂組成物を180℃以下の吐出温度で溶融成形する工程を含むタイヤインナーライナーの製造方法。
[12]前記溶融成形する工程の前に、エチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)に、1分子内に水酸基を2つ以上有する化合物または可塑剤(D)を混合して、エチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)の融点を170℃以下に降下させる工程をさらに含む、[11]に記載のタイヤインナーライナーの製造方法。
[13]エチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)および融点が170℃以下のポリアミドエラストマー(B)を含む熱可塑性樹脂組成物を加硫温度Tv以下の吐出温度で溶融成形して熱可塑性樹脂組成物フィルムを作製する工程、
前記熱可塑性樹脂組成物フィルムをインナーライナーとして含むグリーンタイヤを作製する工程、および
前記グリーンタイヤを加硫温度Tvで加硫して空気入りタイヤを製造する工程
を含む空気入りタイヤの製造方法。
脂肪族ポリエステル変性エチレン−ビニルアルコール共重合体の幹を形成するEVOH単位の含有量と、この幹にグラフトされた脂肪族ポリエステル単位の含有量の比率(EVOH単位の含有量/脂肪族ポリエステル単位の含有量)は、質量比で、通常40/60〜99/1、好ましくは60/40〜95/5、特に好ましくは80/20〜90/10である。EVOH単位の含有量が低すぎると、ガスバリア性が低下する傾向がある。なお、EVOH単位の含有量と脂肪族ポリエステル単位の含有量の比率は、グラフト反応時のEVOHと脂肪族ポリエステルの仕込み比でコントロールすることができる。
これらのラクトン類は、2種以上組み合わせて使用することができる。
溶融混練の時間および温度は、特に限定されず、両物質が溶融する温度、およびグラフト化が完了する時間を適宜選べばよいが、通常50〜250℃で10秒〜24時間、特に150〜230℃で5分〜10時間の範囲が好ましく用いられる。
不飽和カルボン酸もしくは不飽和カルボン酸無水物で変性されたエチレン−α−オレフィン共重合体としては、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−プロピレン共重合体、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−ブテン共重合体、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−ヘキセン共重合体、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−オクテン共重合体などが挙げられる。
エチレン−不飽和カルボン酸共重合体もしくはその誘導体としては、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体などが挙げられる。
なかでも好ましい酸変性ポリオレフィン系エラストマーは、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−プロピレン共重合体および無水マレイン酸グラフト変性エチレン−ブテン共重合体である。
酸変性ポリオレフィン系エラストマーは市販品を用いることができる。酸変性ポリオレフィン系エラストマーの市販品としては、三井化学株式会社製「タフマー」(登録商標)MH7010、MP7020、MP0610などが挙げられる。
臭素化イソブチレン−パラメチルスチレン共重合体は、式(2)
本発明の熱可塑性樹脂組成物がエラストマー成分(C)を含まない場合、エチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)が連続相を構成し、ポリアミドエラストマー(B)が分散相を構成することが好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物がエラストマー成分(C)を含む場合、エチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)が連続相を構成し、エラストマー成分(C)が分散相を構成することが好ましい。ポリアミドエラストマー(B)は、連続相を構成してもよいし、分散相を構成してもよいし、連続相と分散相の両方に存在してもよい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、海島構造を有することにより、エチレン−ビニルアルコール共重合体の優れたガスバリア性を維持しつつ、製膜性、耐熱性、柔軟性、耐久性等を満足することができる。
溶融成形する方法は、限定するものではないが、たとえば、T型ダイス付きの押出機を用いて溶融押出する方法、インフレーション成形機を用いたインフレート法などを挙げることができる。熱可塑性樹脂組成物を溶融成形することによって、熱可塑性樹脂組成物のフィルムを作製することができる。
本発明に用いるエチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)は、好ましくは融点が170℃以下のものであるが、融点が170℃よりも高いエチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール共重合体を用いることができる。融点が170℃よりも高いエチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール共重合体を用いる場合には、ポリアミドエラストマー(B)と混合するに先立ち、あらかじめ、融点が170℃よりも高いエチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール共重合体に、1分子内に水酸基を2つ以上有する化合物または可塑剤(D)を混合して、エチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール共重合体の融点を170℃以下に降下させておくことが好ましい。
エチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)および融点が170℃以下のポリアミドエラストマー(B)を含む熱可塑性樹脂組成物を加硫温度Tv以下の吐出温度で溶融成形して熱可塑性樹脂組成物フィルムを作製する工程、
前記熱可塑性樹脂組成物フィルムをインナーライナーとして含むグリーンタイヤを作製する工程、および
前記グリーンタイヤを加硫温度Tvで加硫して空気入りタイヤを製造する工程
を含む。
本発明の空気入りタイヤの製造方法は、熱可塑性樹脂組成物を溶融成形して熱可塑性樹脂組成物フィルムを作製する際の溶融成形の温度が、グリーンタイヤを加硫する際の温度以下であることを特徴とする。
空気入りタイヤを製造する際の加硫温度Tvは、通常、165〜200℃であり、典型的には175〜195℃である。
加硫温度で溶融する融点を有する熱可塑性樹脂組成物のフィルムをインナーライナーとして用いると、タイヤ加硫時に、インナーライナーが流動化し、フィルム形状を維持できなくなると予想されるため、従来、熱可塑性樹脂組成物の構成成分として加硫温度よりも高い融点を有する熱可塑性樹脂を少なくとも1種を用いるのが常套手段であった。たとえば、エチレン−ビニルアルコール共重合体およびポリアミドを含む熱可塑性樹脂組成物においては、エチレン−ビニルアルコール共重合体の融点は加硫温度よりも低いが、ポリアミドの融点は加硫温度よりも高いので、加硫時に、ポリアミドがエチレン−ビニルアルコール共重合体の流動化を抑制すると考えられている。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、その構成成分であるエチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)とポリアミドエラストマー(B)とがいずれも加硫温度よりも低い融点を有するにもかかわらず、本発明の熱可塑性樹脂組成物からなるフィルムは、予想に反して、加硫時にフィルム形状を維持し得る。その理由は定かではないが、加硫の熱履歴でエチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)とポリアミドエラストマー(B)とが相互作用して耐熱性が発現するためと推定される。
以下の実施例および比較例において使用した原料は次のとおりである。
EVOH−2: 日本合成化学工業株式会社製エチレン−ビニルアルコール共重合体「ソアノール」(登録商標)E3808(エチレン組成比38モル%、融点173℃)
変性EVOH: 日本合成化学工業株式会社製脂肪族ポリエステル変性エチレン−ビニルアルコール共重合体「ソアノール」(登録商標)SG743(融点110℃)
ポリアミドエラストマー−2: 宇部興産株式会社製「UBESTA」(登録商標)XPA 9048X1(ハードセグメント=ポリアミド12、ソフトセグメント=ポリエーテル、融点153℃)
ポリアミドエラストマー−3: アルケマ株式会社製「Pebax Rnew」(登録商標)55R53SP01(ハードセグメント=ポリアミド11、ソフトセグメント=ポリエーテル、融点167℃)
ナイロン6: 宇部興産株式会社製「UBEナイロン」(登録商標)1013B(融点225℃)
Mah−SEBS: 旭化成株式会社製無水マレイン酸変性スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体「タフテック」(登録商標)M1943
Br−IPMS: エクソンモービル・ケミカル社製臭素化イソブチレン−パラメチルスチレン共重合体「EXXPRO」(登録商標)3745
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート: 四国化成工業株式会社製THEIC A
グリセリン: 日油株式会社製グリセリンDG
トリアセチン: 大八化学工業株式会社製
ジメチルフタレート: 大八化学工業株式会社製
EVOH−3: EVOH−1 100質量部およびトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート5質量部を、シリンダー温度180℃に設定した二軸混練押出機に導入し、溶融混練の上、ストランド状に押出し、ペレット化し、融点を降下させたEVOH−3を調製した。EVOH−3の融点は148℃であった。
EVOH−4: EVOH−1 100質量部およびトリアセチン5質量部を、シリンダー温度180℃に設定した二軸混練押出機に導入し、溶融混練の上、ストランド状に押出し、ペレット化し、融点を降下させたEVOH−4を調製した。EVOH−4の融点は150℃であった。
EVOH−5: EVOH−1 100質量部およびジメチルフタレート5質量部を、シリンダー温度180℃に設定した二軸混練押出機に導入し、溶融混練の上、ストランド状に押出し、ペレット化し、融点を降下させたEVOH−5を調製した。EVOH−5の融点は152℃であった。
EVOH−6: EVOH−2 100質量部およびグリセリン5質量部を、シリンダー温度180℃に設定した二軸混練押出機に導入し、溶融混練の上、ストランド状に押出し、ペレット化し、融点を降下させたEVOH−6を調製した。EVOH−6の融点は167℃であった。
エチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール(A)、ポリアミドエラストマー(B)またはポリアミド、エラストマー成分(C)を表1に示す配合にて、(A)成分、(B)成分またはポリアミドのうち最も融点の高い原料の融点より20℃高いシリンダー温度に設定した二軸混練押出機(株式会社日本製鋼所製)に導入し、滞留時間約3〜4分間に設定された混練ゾーンに搬送して溶融混練し、溶融混練物を吐出口に取り付けられたダイからストランド状に押し出した。得られたストランド状押出物を樹脂用ペレタイザーでペレット化し、ペレット状の熱可塑性樹脂組成物を得た。
調製した熱可塑性樹脂組成物について、粘度測定を行うとともに、フィルム製膜性および加硫故障を評価した。評価結果を表1に示す。なお、評価方法は次のとおりである。
(3)で調製したペレット状の熱可塑性樹脂組成物を用いて、キャピラリー・レオメーターにて、100℃で4時間事前乾燥し、温度170℃、190℃、240℃において、ピストンスピード5mm/分、キャピラリ長さ10mm、キャピラリ内径1mmの条件で荷重を検出することにより溶融粘度(Pa・S)の測定を行った。押出し開始から200秒時点での溶融粘度をη1、800秒時点での溶融粘度をη2として、η2<1.2η1を満たす場合、粘度上昇がないものと判定した。
ちなみに、粘度上昇しない温度で溶融成形すると、ゲル化が生じず、良好に製膜できる。逆に、粘度上昇する温度で溶融成形すると、ゲル化が生じ、製膜不良を起こす。190℃で粘度上昇するものは、加硫時の熱履歴で熱可塑性樹脂組成物が増粘し、発泡故障が起こらない。240℃で粘度上昇するものは、従来の成形温度(約240℃)で成形すると、ゲル化が生じ、製膜不良を起こす。
(3)で調製したペレット状の熱可塑性樹脂組成物を、550mm幅T型ダイス付40mmφ単軸押出機(株式会社プラ技研)を用いて、押出温度Cl/C2/C3/C4/ダイ=230/230/230/230/230℃、冷却ロール温度50℃、引き取り速度4m/minの押出条件で、平均厚み0.05mmのフィルムに成形した。押出開始から90分時点におけるフィルムを目視にて観察し、長さ100cmのフィルム中に2mm×2mm以上のゲルが5個以上あるものをフィルム製膜性が不良、5個未満のものをフィルム製膜性が良好と判定した。
(6)で得られた熱可塑性樹脂組成物のフィルムを、タイヤ最内面に配置し、グリーンタイヤを作製後、190℃に設定された金型に挿入し、常法によって加硫を行い、ラジアルタイヤ195/65R15を作製した。加硫後、タイヤ内面を観察し、熱可塑性樹脂組成物のフィルムに発泡故障がないかを確認した。熱可塑性樹脂組成物のフィルムの内部または熱可塑性樹脂組成物のフィルムとゴム層との界面に気泡が観測された場合を加硫故障あり、気泡が観測されなかった場合を加硫故障なしと判定した。
Claims (13)
- エチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)および融点が170℃以下のポリアミドエラストマー(B)を含むタイヤインナーライナー用熱可塑性樹脂組成物。
- 180℃以下の吐出温度で溶融成形可能である、請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- エチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)の融点が170℃以下である、請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 酸変性ポリオレフィン系エラストマー、酸変性スチレン系エラストマーおよびハロゲン化イソモノオレフィン−パラアルキルスチレン共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種のエラストマー成分(C)をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- エチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)が連続相であり、ポリアミドエラストマー(B)が連続相または分散相であり、エラストマー成分(C)が分散相である、請求項4に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 変性エチレン−ビニルアルコール共重合体が、脂肪族ポリエステル変性エチレン−ビニルアルコール共重合体である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- ポリアミドエラストマー(B)は、ポリアミドからなるハードセグメントとポリエーテルからなるソフトセグメントとからなる熱可塑性エラストマーである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- ポリアミドエラストマー(B)の含有量が、エチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)100体積部を基準として5〜100体積部である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物のフィルムからなるタイヤインナーライナー。
- 請求項9に記載のタイヤインナーライナーを含む空気入りタイヤ。
- エチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)および融点が170℃以下のポリアミドエラストマー(B)を含む熱可塑性樹脂組成物を180℃以下の吐出温度で溶融成形する工程を含むタイヤインナーライナーの製造方法。
- 前記溶融成形する工程の前に、エチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)に、1分子内に水酸基を2つ以上有する化合物または可塑剤(D)を混合して、エチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)の融点を170℃以下に降下させる工程をさらに含む、請求項11に記載のタイヤインナーライナーの製造方法。
- エチレン−ビニルアルコール共重合体または変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)および融点が170℃以下のポリアミドエラストマー(B)を含む熱可塑性樹脂組成物を加硫温度Tv以下の吐出温度で溶融成形して熱可塑性樹脂組成物フィルムを作製する工程、
前記熱可塑性樹脂組成物フィルムをインナーライナーとして含むグリーンタイヤを作製する工程、および
前記グリーンタイヤを加硫温度Tvで加硫して空気入りタイヤを製造する工程
を含む空気入りタイヤの製造方法。
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