JP2019182812A - ポリグリセリン誘導体 - Google Patents
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Abstract
【課題】正浸透膜を使用して膜分離する方法において、ドロー溶質として用いる場合に有用なポリグリセリン誘導体の提供。【解決手段】下記一般式(I)で表される繰り返し単位を有するポリグリセリン誘導体。[式中、GLはグリセリン残基;XはGL側に連結基としてのカルボニル結合(−CO−)を有するC1〜10のアルキレン;AOは炭素数1〜10のアルキレンオキシ;nは0又は1;RはH、C1〜10のアルキル、3〜10員のシクロアルキル、C6〜10のアリール、C7〜12のアラルキル及びC1〜11のアシルから選ばれる1種以上]【選択図】なし
Description
本発明は、正浸透膜を使用して膜分離する方法において、ドロー溶質として用いる場合に有用なポリグリセリン誘導体に関する。
正浸透膜分離法は、低浸透圧側の水が高浸透圧の溶液に向かって移動する現象を利用した膜分離方法であり、逆浸透膜分離法と比べると、膜分離での消費エネルギーが少なくなる点で有利である。
正浸透膜分離法では、ドロー溶質を含むドロー溶液の使用が必須であり、前記ドロー溶質の選択が重要となる。
正浸透膜分離法では、ドロー溶質を含むドロー溶液の使用が必須であり、前記ドロー溶質の選択が重要となる。
特許文献1には、一般式1で示される、窒素原子を含む正浸透用の誘導物質、それを使用した正浸透水処理装置、正浸透水処理方法の発明が記載されている。
特許文献2には、ドロー溶質として窒素原子を含まない温度応答性高分子を含んでおり、前記温度応答性高分子がポリビニルエーテル系ポリマー、ポリ酢酸ビニル系ポリマー、(メタ)アクリル酸系ポリマーから選ばれるものが記載されている。
特許文献2には、ドロー溶質として窒素原子を含まない温度応答性高分子を含んでおり、前記温度応答性高分子がポリビニルエーテル系ポリマー、ポリ酢酸ビニル系ポリマー、(メタ)アクリル酸系ポリマーから選ばれるものが記載されている。
特許文献3には、HLB値が10以上の非イオン性界面活性剤と、前記界面活性剤よりもHLB値が低い非イオン性界面活性剤もしくは脂肪酸もしくはアルコール、またはそれらの混合物とを混合し、平均のHLB値が10〜16である温度感応性混合物を水に溶解した誘引溶液を使用することが記載されている。
HLB値10以上の界面活性剤は、ポリグリセリンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートなどが例示され、前記界面活性剤よりもHLB値が低い非イオン性界面活性剤は、ソルビタンモノカプリレート、グリセリンモノカプリレートなどが例示されている。
HLB値10以上の界面活性剤は、ポリグリセリンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートなどが例示され、前記界面活性剤よりもHLB値が低い非イオン性界面活性剤は、ソルビタンモノカプリレート、グリセリンモノカプリレートなどが例示されている。
特許文献4は、ドロー溶質として、1級又は2級のヒドロキシル基の割合を特定の割合とし、特定の分子量を有するポリグリセリン、及び一般式(I)又は(II)で表されるポリグリセリン誘導体を用いることが記載されている。
本発明は、正浸透膜を使用して膜分離する方法において、ドロー溶質として用いる場合に有用なポリグリセリン誘導体を提供することを課題とする。
本発明は、下記一般式(I):
[式中、GLはグリセリン残基、XはGL側に連結基としてのカルボニル結合(−CO−)を有する炭素数1〜10のアルキレン基、AOは炭素数1〜10のアルキレンオキシ基、nはAOの付加モル数であり、0又は1の数を示す。Rは、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、3〜10員のシクロアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、及び炭素数1〜11のアシル基から選ばれる1種以上である。]
で表される繰り返し単位を有するポリグリセリン誘導体に関する。
で表される繰り返し単位を有するポリグリセリン誘導体に関する。
また本発明は、前記ポリグリセリン誘導体を含有するドロー溶質に関する。
また本発明は、正浸透膜を使用して膜分離する方法であって、
正浸透膜を介して、被処理水と、前記ドロー溶質を含むドロー溶液とを接触させ、前記被処理水中に含まれる水をドロー溶液側に移動させる浸透工程と、
前記ドロー溶液に含まれる水と前記ドロー溶質を分離する分離工程を含む、
正浸透膜を使用して膜分離する方法に関する。
正浸透膜を介して、被処理水と、前記ドロー溶質を含むドロー溶液とを接触させ、前記被処理水中に含まれる水をドロー溶液側に移動させる浸透工程と、
前記ドロー溶液に含まれる水と前記ドロー溶質を分離する分離工程を含む、
正浸透膜を使用して膜分離する方法に関する。
本発明のポリグリセリン誘導体は、正浸透膜を使用して膜分離する方法において、ドロー溶質として用いる場合、ドロー溶質を含有するドロー溶液の浸透圧が高く、且つドロー溶液の各濃度において、適切な下限臨界溶液温度(LCST)を有しているため、被処理水から水を分離するのに要するエネルギーを少なくすることができる。
<ポリグリセリン誘導体>
本発明のポリグリセリン誘導体は、下記一般式(I):
本発明のポリグリセリン誘導体は、下記一般式(I):
[式中、GLはグリセリン残基、XはGL側に連結基としてのカルボニル結合(−CO−)を有する炭素数1〜10のアルキレン基、AOは炭素数1〜10のアルキレンオキシ基、nはAOの付加モル数であり、0又は1の数を示す。Rは、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、3〜10員のシクロアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、及び炭素数1〜11のアシル基から選ばれる1種以上である。]
で表される繰り返し単位を有するポリグリセリン誘導体である。
で表される繰り返し単位を有するポリグリセリン誘導体である。
GLはグリセリン残基であり、下記式(1)及び(2)で示される何れかの構造を有する。
XはGL側に連結基としてのカルボニル結合(−CO−)を有する炭素数1〜10のアルキレン基であり、前記アルキレン基の炭素数は、1〜8が好ましく、1〜6がより好ましく、2〜4が更に好ましい。なお前記アルキレン基の炭素数にカルボニル基の炭素は算入されない。前記アルキレン基は、エチレン基又はプロピレン基が好ましく、エチレン基がより好ましい。
AOは炭素数1〜10のアルキレンオキシ基であり、前記アルキレンオキシ基の炭素数は、1〜8が好ましく、1〜6がより好ましく、2〜4が更に好ましい。前記アルキレンオキシ基は、エチレンオキシ基又はプロピレンオキシ基が好ましく、エチレンオキシ基がより好ましい。
nはAOの付加モル数であり、0又は1の数を示す。nは好ましくは1である。
nはAOの付加モル数であり、0又は1の数を示す。nは好ましくは1である。
Rは、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、3〜10員のシクロアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、及び炭素数1〜11のアシル基から選ばれる1種以上であり、好ましくは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、及び炭素数6〜10のアリール基から選ばれる1種以上であり、より好ましくは水素原子、及び炭素数1〜10のアルキル基から選ばれる1種以上である。
Rが炭素数1〜10のアルキル基である場合、前記アルキル基は、直鎖又は分岐鎖であってもよく、炭素数は、1〜8が好ましく、1〜6がより好ましく、2〜4が更に好ましい。
前記アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、sec−ペンチル基、iso−ペンチル基、3−ペンチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、sec−ヘキシル基、iso−ヘキシル基、3−ヘキシル基、tert−ヘキシル基、ネオヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、iso−デシル基、及び2−エチルヘキシル基から選ばれる1種以上の基が挙げられる。
前記アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、sec−ペンチル基、iso−ペンチル基、3−ペンチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、sec−ヘキシル基、iso−ヘキシル基、3−ヘキシル基、tert−ヘキシル基、ネオヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、iso−デシル基、及び2−エチルヘキシル基から選ばれる1種以上の基が挙げられる。
Rが3〜10員のシクロアルキル基である場合、前記シクロアルキル基は、好ましくは3〜8員、より好ましくは4〜6員、更に好ましくは5〜6員のシクロアルキル基が好適である。
前記シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、及びシクロオクチル基から選ばれる1種以上の基が挙げられる。
前記シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、及びシクロオクチル基から選ばれる1種以上の基が挙げられる。
Rが炭素数6〜10のアリール基である場合、前記アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、及びキシリル基から選ばれる1種以上が挙げられる。
Rが炭素数7〜12のアラルキル基である場合、前記アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、及びナフチルメチル基から選ばれる1種以上が挙げられる。
Rが炭素数1〜11のアシル基である場合、前記アシル基の炭素数は、1〜8が好ましく、1〜6がより好ましく、2〜4が更に好ましい。なお前記アシル基の炭素数は、カルボニル基の炭素は算入されない。
前記アシル基としては、メタノイル基、エタノイル基、プロパノイル基、プロペノイル基、ベンゾイル基、o−メチルベンゾイル基、m−メチルベンゾイル基、及びp−メチルベンゾイル基から選ばれる1種以上が挙げられる。
前記アシル基としては、メタノイル基、エタノイル基、プロパノイル基、プロペノイル基、ベンゾイル基、o−メチルベンゾイル基、m−メチルベンゾイル基、及びp−メチルベンゾイル基から選ばれる1種以上が挙げられる。
本発明のポリグリセリン誘導体の数平均分子量(Mn)は、好ましくは200〜20,000であり、より好ましくは300〜10,000であり、更に好ましくは500〜5,000である。
本発明において、ポリグリセリン誘導体の数平均分子量(Mn)は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により測定されたものである。具体的には、溶離液としてクロロホルム、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトン及びこれらの溶媒を組み合わせた液のいずれか、好ましくはテトラヒドロフランを使用して測定したポリスチレン換算の分子量をいう。より具体的には、実施例に記載の方法で測定することができる。
本発明において、ポリグリセリン誘導体の数平均分子量(Mn)は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により測定されたものである。具体的には、溶離液としてクロロホルム、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトン及びこれらの溶媒を組み合わせた液のいずれか、好ましくはテトラヒドロフランを使用して測定したポリスチレン換算の分子量をいう。より具体的には、実施例に記載の方法で測定することができる。
本発明のポリグリセリン誘導体は、前記一般式(I)で表される繰り返し単位を、好ましくは1〜100個、より好ましくは3〜40個、更に好ましくは3〜10個有することが好適である。
前記一般式(I)で表される本発明のポリグリセリン誘導体において、グリセリン残基(GL)1モルに対するX及び(AO)n−Rの付加モル比GL:X:(AO)n−Rは、好ましくは1:0.1〜1.7:0.1〜1.7、より好ましくは1:0.2〜1.5:0.1〜1.5、更に好ましくは1:0.5〜1.5:0.4〜0.8、より更に好ましくは1:0.6〜0.95:0.4〜0.6である。
本発明のポリグリセリン誘導体は、前記一般式(I)で表される繰り返し単位以外の単量体を有してもよい。前記一般式(I)で表される繰り返し単位以外の単量体としては、前記式(1)、及び(2)で示されるグリセリンモノマーの繰り返し単位、並びに下記一般式(II)で表される繰り返し単位が挙げられる。
[式中、GLはグリセリン残基、XはGL側に連結基としてのカルボニル結合(−CO−)を有する炭素数1〜10のアルキレン基である。]
一般式(II)中、GL及びXは、前記一般式(I)で表される繰り返し単位で説明したものと同じである。
なお前記式(1)及び(2)で示されるグリセリンモノマーの繰り返し単位、並びに下記一般式(II)で表される繰り返し単位は、前記一般式(I)で表される繰り返し単位の製造過程で副生物として得られるものである。
なお前記式(1)及び(2)で示されるグリセリンモノマーの繰り返し単位、並びに下記一般式(II)で表される繰り返し単位は、前記一般式(I)で表される繰り返し単位の製造過程で副生物として得られるものである。
本発明のポリグリセリン誘導体中、前記一般式(I)で表される繰り返し単位の含有割合は、好ましくは50〜100質量%、より好ましくは70〜100質量%、更に好ましくは90〜100質量%であり、また100質量%であってもよい。
本発明のポリグリセリン誘導体は、例えば、数平均分子量(Mn)が120〜12,000であり、全ての水酸基のうち1級水酸基が50%以上であるポリグリセリン(PGL)に、一般式(I)のXを導入し、続いてAOとRを導入することにより得られる。X、AO、Rとしては、それぞれ2種以上のものを組み合わせて用いてもよい。
前記ポリグリセリン(PGL)は、グリシドールのような重合性グリセリン等価体を原料として合成することができ、ポリグリセリン全体のヒドロキシル基の50%以上が1級ヒドロキシル基である高い分岐構造を有するポリグリセリンが好ましい。ポリグリセリンの数平均分子量(Mn)は、好ましくは120〜12,000であり、より好ましくは120〜3,000であり、更に好ましくは200〜1,000である。なお、前記ポリグリセリンの数平均分子量は、上記のGPCにより測定されたものである。
前記ポリグリセリンの重合度は、好ましくは1〜100であり、より好ましくは3〜40であり、更に好ましくは3〜10であるものが好適である。
本発明において、前記ポリグリセリンとしては、高分岐ポリ(6)グリセリン(商品名「PGL 06」、(株)ダイセル製)、高分岐ポリ(20)グリセリン(商品名「PGL20P」、(株)ダイセル製)、高分岐ポリ(40)グリセリン(商品名「PGLXP」、(株)ダイセル製)などの市販品を好適に使用することができる(カッコ内の数字は、ポリグリセリンの重合度である)。
前記ポリグリセリンの重合度は、好ましくは1〜100であり、より好ましくは3〜40であり、更に好ましくは3〜10であるものが好適である。
本発明において、前記ポリグリセリンとしては、高分岐ポリ(6)グリセリン(商品名「PGL 06」、(株)ダイセル製)、高分岐ポリ(20)グリセリン(商品名「PGL20P」、(株)ダイセル製)、高分岐ポリ(40)グリセリン(商品名「PGLXP」、(株)ダイセル製)などの市販品を好適に使用することができる(カッコ内の数字は、ポリグリセリンの重合度である)。
前記ポリグリセリンに、一般式(I)のXを導入し、続いてAOとRを導入する方法としては、例えば、Xが−C(=O)CH2CH2−、AOがエチレンオキシ基、Rが−ブチル基である場合、ポリグリセリンに無水コハク酸を縮合反応させて、続いて、2−ブトキシエタノールを縮合反応する方法が挙げられる。また、Xが−C(=O)CH2CH2−、AOの付加なし(nが0)、Rがブチル基である場合、ポリグリセリンに無水コハク酸を縮合反応させて、続いて、ブタノールを縮合反応する方法が挙げられる。
ポリグリセリンに一般式(I)のXを導入する反応は、溶媒の存在下又は非存在下で行われる。溶媒としては、反応条件下で不活性なものであればよく、例えば、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸などの有機酸;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル類;ホルムアミド、アセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロドデカンなどの脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼン、トリフルオロメチルベンゼンなどのハロゲン化炭化水素;ニトロベンゼン、ニトロメタン、ニトロエタンなどのニトロ化合物;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;ヘキサフルオロイソプロピルアルコール、トリフルオロエタノール等のフッ素系アルコール;およびこれらの混合溶媒などが挙げられる。
続く一般式(I)のAOとRを導入する反応も、溶媒の存在下又は非存在下で行われる。溶媒としては、反応条件下で不活性なものであればよく、例えば、水、ジメチルスルホキシド(DMSO)、DMF、その他前記例示の溶媒などが挙げられる。
反応には、反応の種類により必要に応じて、塩基(トリエチルアミン等のアミン、ピリジン等の含窒素芳香族複素環化合物)、酸、縮合剤などを用いてもよい。
反応温度は、反応の種類、使用する化合物の種類や、溶媒等の種類により適宜選択でき、特に制限されない。例えば、0〜250℃程度、好ましくは25〜150℃程度、更に好ましくは50〜150℃程度である。反応の種類によっては室温付近で円滑に反応が進行する場合もある。反応は、窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行ってもよく、空気雰囲気下又は酸素雰囲気下で行うことも可能である。
<ドロー溶質>
本発明の正浸透膜を使用して膜分離する方法で使用するドロー溶液のドロー溶質は、上記一般式(I)で表される繰り返し単位を有するポリグリセリン誘導体を含有する。
本発明の正浸透膜を使用して膜分離する方法で使用するドロー溶液のドロー溶質は、上記一般式(I)で表される繰り返し単位を有するポリグリセリン誘導体を含有する。
本発明のドロー溶質中、上記一般式(I)で表される繰り返し単位を有するポリグリセリン誘導体の含有量は、好ましくは1〜100質量%であり、より好ましくは10〜100質量%であり、更に好ましくは30〜100質量%であり、より更に好ましくは60〜100質量%であり、また100質量%であってもよい。
<正浸透膜分離方法>
本発明の正浸透膜を使用して膜分離する方法は、ドロー溶質として本発明のポリグリセリンの誘導体を含有するものを使用する方法である。
本発明の正浸透膜を使用して膜分離する方法は、ドロー溶質として本発明のポリグリセリンの誘導体を含有するものを使用する方法である。
本発明で使用する正浸透膜(半透膜)は、一面側に緻密層を有し、前記緻密層と反対側には、前記緻密層よりも疎構造の支持層(非緻密層)を有しているものである。
正浸透膜(半透膜)の材質は、特に制限されず、酢酸セルロース系、ポリアミド系、ポリエチレンイミン系、ポリスルホン系、ポリベンゾイミダゾール系のものなどを挙げることができるが、これらのなかでも酢酸セルロース系材料(三酢酸セルロース系材料)が好ましい。
酢酸セルロースからなる正浸透膜は、支持体層と上記したドロー溶質を含むドロー溶液の相互作用により、高い透水速度が得られるので好ましい。
正浸透膜(半透膜)の形態は特に制限されず、平膜、管状膜、中空糸膜などを使用することができる。
正浸透膜(半透膜)の材質は、特に制限されず、酢酸セルロース系、ポリアミド系、ポリエチレンイミン系、ポリスルホン系、ポリベンゾイミダゾール系のものなどを挙げることができるが、これらのなかでも酢酸セルロース系材料(三酢酸セルロース系材料)が好ましい。
酢酸セルロースからなる正浸透膜は、支持体層と上記したドロー溶質を含むドロー溶液の相互作用により、高い透水速度が得られるので好ましい。
正浸透膜(半透膜)の形態は特に制限されず、平膜、管状膜、中空糸膜などを使用することができる。
まず、本発明のポリグリセリン誘導体を含有するドロー溶質を使用する膜分離方法を工程ごとに説明する。
(浸透工程)
正浸透膜(半透膜)を介して、被処理水(例えば海水)と上記したドロー溶質を含むドロー溶液を常温(10〜30℃)にて接触させる。
浸透工程によって、ドロー溶質を含むドロー溶液側に被処理水中に含まれる水を移動させる。
ドロー溶液中のドロー溶質濃度は、浸透工程を実施している間、ドロー溶液の再生処理を行い、ドロー溶液の浸透圧が一定に保たれるように調整する。
本発明のポリグリセリン誘導体を含有するドロー溶質を含むドロー溶液は、被処理水が海水である場合、高い浸透圧を発現するため、ドロー溶液側に被処理水中に含まれる水を容易に移動させることができる。
(浸透工程)
正浸透膜(半透膜)を介して、被処理水(例えば海水)と上記したドロー溶質を含むドロー溶液を常温(10〜30℃)にて接触させる。
浸透工程によって、ドロー溶質を含むドロー溶液側に被処理水中に含まれる水を移動させる。
ドロー溶液中のドロー溶質濃度は、浸透工程を実施している間、ドロー溶液の再生処理を行い、ドロー溶液の浸透圧が一定に保たれるように調整する。
本発明のポリグリセリン誘導体を含有するドロー溶質を含むドロー溶液は、被処理水が海水である場合、高い浸透圧を発現するため、ドロー溶液側に被処理水中に含まれる水を容易に移動させることができる。
(分離工程)
次の分離工程にて、前工程においてドロー溶液に移動した水とドロー溶質を分離する。
ドロー溶液中の水とドロー溶質の分離方法は、水を蒸発させる方法(例えば、蒸留法)、逆浸透膜などを使用して膜分離する方法などを使用することができるが、ドロー溶質として含有する本発明のポリグリセリン誘導体は、下限臨界溶液温度(LCST)が100℃以下の温度感受性ポリマーであり、それらのものは下限臨界溶液温度(LCST)以上に加熱することで二相分離させることができる。
このため、水が移動したドロー溶液を前記下限臨界溶液温度(LCST)以上に加熱することで、ドロー溶質として使用した本発明のポリグリセリン誘導体の濃厚層と希薄層に二相分離させ、分離に要するエネルギーを少なくすることができる。
次の分離工程にて、前工程においてドロー溶液に移動した水とドロー溶質を分離する。
ドロー溶液中の水とドロー溶質の分離方法は、水を蒸発させる方法(例えば、蒸留法)、逆浸透膜などを使用して膜分離する方法などを使用することができるが、ドロー溶質として含有する本発明のポリグリセリン誘導体は、下限臨界溶液温度(LCST)が100℃以下の温度感受性ポリマーであり、それらのものは下限臨界溶液温度(LCST)以上に加熱することで二相分離させることができる。
このため、水が移動したドロー溶液を前記下限臨界溶液温度(LCST)以上に加熱することで、ドロー溶質として使用した本発明のポリグリセリン誘導体の濃厚層と希薄層に二相分離させ、分離に要するエネルギーを少なくすることができる。
本発明のポリグリセリンの誘導体を含有するドロー溶質を使用し、被処理水
として海水を使用した場合には、海水温度から5〜25℃高い温度に加熱することが好ましい。
として海水を使用した場合には、海水温度から5〜25℃高い温度に加熱することが好ましい。
ドロー溶液から分離した水は、必要に応じて各種方法でさらに精製し、工業用水、飲料水などとして利用することができる。
ドロー溶液から分離したドロー溶質は回収して、再利用することができる。
ドロー溶液から分離したドロー溶質は回収して、再利用することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
サクシニル化率及びオリゴエチレングリコール化率は下記の方法により算出した。
サクシニル化率及びオリゴエチレングリコール化率は下記の方法により算出した。
(サクシニル化率の算出)
原料として用いるポリグリセリンの1分子当たりの理論末端水酸基数は、ポリグリセリンの重合度に2を加算した数であるため、グリセリン骨格1ユニット当たりの理論水酸基数を、(ポリグリセリン重合度+2)/ポリグリセリン重合度とする。次いで、リンカー部を縮合反応させたポリグリセリン誘導体の1H−NMRのグリセリン骨格に由来するシグナルとサクシニル基に由来するシグナルの面積比から、グリセリン骨格に対するサクシニル基のモル比率を算出し、次式によりサクシニル化率を求めた。
原料として用いるポリグリセリンの1分子当たりの理論末端水酸基数は、ポリグリセリンの重合度に2を加算した数であるため、グリセリン骨格1ユニット当たりの理論水酸基数を、(ポリグリセリン重合度+2)/ポリグリセリン重合度とする。次いで、リンカー部を縮合反応させたポリグリセリン誘導体の1H−NMRのグリセリン骨格に由来するシグナルとサクシニル基に由来するシグナルの面積比から、グリセリン骨格に対するサクシニル基のモル比率を算出し、次式によりサクシニル化率を求めた。
(カルボン酸末端修飾率の算出)
次に、サクシニル化ポリグリセリンのカルボン酸末端を各実施例、比較例の誘導基で修飾後、1H−NMRのグリセリン骨格に由来するシグナルと誘導器のアルキレンオキシドに由来するシグナルの面積比から、グリセリン骨格:サクシニル基:誘導基の各モル比率を算出した。各モル比率から誘導基のサクシニル基に対するモル比率を算出し、次式によりカルボン酸末端修飾率を求めた。
カルボン酸末端修飾率(%)=誘導基のサクシニル基に対するモル比率×サクシニル化率
次に、サクシニル化ポリグリセリンのカルボン酸末端を各実施例、比較例の誘導基で修飾後、1H−NMRのグリセリン骨格に由来するシグナルと誘導器のアルキレンオキシドに由来するシグナルの面積比から、グリセリン骨格:サクシニル基:誘導基の各モル比率を算出した。各モル比率から誘導基のサクシニル基に対するモル比率を算出し、次式によりカルボン酸末端修飾率を求めた。
カルボン酸末端修飾率(%)=誘導基のサクシニル基に対するモル比率×サクシニル化率
実施例1
(1)サクシニル化ポリ(6)グリセリンの合成
ジムロート冷却器、温度計を装着した2000mlの4つ口フラスコ中、窒素雰囲気下で無水コハク酸460.27gとピリジン560mlを加え、撹拌しながら60℃に加熱した。ここに、高分岐ポリ(6)グリセリン(商品名「PGL 06」、(株)ダイセル製)118.93gをピリジン660mlに溶解させた溶液を10分間かけて添加した。添加終了後、撹拌しながら60℃で7時間反応させた後、反応液を5℃に冷却し、析出した固体を吸引ろ過して取り除いた。ろ液をエバポレーターで濃縮し、途中、析出物を吸引ろ過して取り除き、サクシニル化ポリ(6)グリセリンの粗生成物797gを得た。
(1)サクシニル化ポリ(6)グリセリンの合成
ジムロート冷却器、温度計を装着した2000mlの4つ口フラスコ中、窒素雰囲気下で無水コハク酸460.27gとピリジン560mlを加え、撹拌しながら60℃に加熱した。ここに、高分岐ポリ(6)グリセリン(商品名「PGL 06」、(株)ダイセル製)118.93gをピリジン660mlに溶解させた溶液を10分間かけて添加した。添加終了後、撹拌しながら60℃で7時間反応させた後、反応液を5℃に冷却し、析出した固体を吸引ろ過して取り除いた。ろ液をエバポレーターで濃縮し、途中、析出物を吸引ろ過して取り除き、サクシニル化ポリ(6)グリセリンの粗生成物797gを得た。
ナノろ過膜(NTR-7430、日東電工(株)製)を設置した2台のバッチ式平膜テストセル(C40-B、日東電工(株)製)に、得られたサクシニル化ポリ(6)グリセリンの粗生成物482gを半量ずつ仕込んだ後、加圧ポンプを用いてセル内圧が3.0〜3.5MPaとなるように純水を供給した。ろ過液に溶質が含まれなくなるまで十分に純水を供給し続けた結果、使用した純水量は38Lであった。最終的にテストセル内に残存した水溶液を回収し、エバポレーターで濃縮した結果、精製したサクシニル化ポリ(6)グリセリン278gを得た。
(2)ブチルモノエチレングリコール末端サクシニル化ポリ(6)グリセリン(BMEG−Suc−HPG06)の合成
ジムロート冷却器、温度計を装着した2000mlセパラブルフラスコ中、窒素雰囲気下でサクシニル化ポリ(6)グリセリン51gをアセトニトリル90mlに溶解させた。この溶液を室温で撹拌しながら、トリエチルアミン353ml、2−ブトキシエタノール(BMEG)166ml、ジメチルアミノピリジン(DMAP)9.3gを順に加えた。反応混合物温度が40℃以下を保つように、エチルジメチルアミノプロピルカルボジイミド(EDCI)251gを2時間かけて滴下した。滴下終了後、撹拌しながら50℃で48時間反応させた。その後、反応混合物を室温まで冷却し、酢酸386mlを加えて反応を停止させた。得られた反応液1177gをエバポレーターで濃縮し、褐色透明であるBMEG-Suc-HPG06の粗生成物953gを得た。
ジムロート冷却器、温度計を装着した2000mlセパラブルフラスコ中、窒素雰囲気下でサクシニル化ポリ(6)グリセリン51gをアセトニトリル90mlに溶解させた。この溶液を室温で撹拌しながら、トリエチルアミン353ml、2−ブトキシエタノール(BMEG)166ml、ジメチルアミノピリジン(DMAP)9.3gを順に加えた。反応混合物温度が40℃以下を保つように、エチルジメチルアミノプロピルカルボジイミド(EDCI)251gを2時間かけて滴下した。滴下終了後、撹拌しながら50℃で48時間反応させた。その後、反応混合物を室温まで冷却し、酢酸386mlを加えて反応を停止させた。得られた反応液1177gをエバポレーターで濃縮し、褐色透明であるBMEG-Suc-HPG06の粗生成物953gを得た。
再生セルロース製の限外濾過膜(PLAC07610、メルクミリポア社製)を設置した2台のバッチ式平膜テストセル(C40-B、日東電工(株)製)に、得られたBMEG-Suc-HPG06の粗生成物203gを半量ずつ仕込んだ後、加圧ポンプを用いてセル内圧が2.0〜3.5MPaとなるように純水を供給した。ろ過液に溶質が含まれなくなるまで十分に純水を供給し続けた結果、使用した純水量は13Lであった。最終的にテストセル内に残存した水溶液を回収し、エバポレーターで濃縮した結果、目的物であるBMEG-Suc-HPG06の精製物16gを得た。
BMEG−Suc−HPG06は、一般式(I)中、XがGL側にカルボニル結合を有するエチレン基、AOがエチレンオキシ基、nが1、Rがn−ブチル基で表される繰り返し単位を有するポリグリセリン誘導体である。ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は1,995であった。1H−NMR測定にて、ポリマー骨格由来のピークの積分比を基準としてサクシニル化率、カルボン酸末端修飾率を算出したところ、サクシニル化率90%、カルボン酸末端修飾率45%であった。1H−NMR(500MHz、CD3OD):δ 5.3−5.0(br、グリセリン側鎖-CH-O-CO-)、4.4−4.0(br、グリセリン側鎖:-CH2-O-CO-、エチレンオキシド:-CO-O-CH2-CH2-O-)、4.0−3.4(br、グリセリン主鎖:-CH2、グリセリン主鎖:-CH、エチレンオキシド:-CO-O-CH2-CH2-O-)、3.0−2.2(br、サクシニル:-CO-CH2-CH2-CO-、ブチル基)、2.1−1.7(br、ブチル基)、1.3−1.1(br、ブチル基)
実施例2
イソブチルモノエチレングリコール末端サクシニル化ポリ(6)グリセリン(iBMEG−Suc−HPG06)の合成
原料を、実施例1(1)の合成で得られたサクシニル化ポリ(6)グリセリン51g、アセトニトリル90ml、トリエチルアミン353ml、エチレングリコールイソブチルエーテル(iBMEG)168ml、DMAP9.3g、EDCI251gに変えた以外は実施例1(2)と同様の方法で合成および精製を行い、褐色透明のiBMEG−Suc−HPG06を16g得た。iBMEG−Suc−HPG06は、一般式(I)中、XがGL側にカルボニル結合を有するエチレン基、AOがエチレンオキシ基、nが1、Rがiso−ブチル基で表される繰り返し単位を有するポリグリセリン誘導体である。ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は2,161であった。1H−NMR測定にて、ポリマー骨格由来のピークの積分比を基準としてサクシニル化率、カルボン酸末端修飾率を算出したところ、サクシニル化率90%、カルボン酸末端修飾率48%であった。1H−NMR(500MHz、CD3OD):δ 5.3−5.0(br、グリセリン側鎖:-CH-O-CO-)、4.4−4.0(br、グリセリン側鎖:-CH2-O-CO-、エチレンオキシド:-CO-O-CH2-CH2-O-)、4.0−3.4(br、グリセリン主鎖:-CH2、グリセリン主鎖:-CH、エチレンオキシド:-CO-O-CH2-CH2-O-)、3.0−2.2(br、サクシニル:-CO-CH2-CH2-CO-、i−ブチル基)、2.1−1.7(br、i−ブチル基)、1.3−1.1(br、i−ブチル基)
イソブチルモノエチレングリコール末端サクシニル化ポリ(6)グリセリン(iBMEG−Suc−HPG06)の合成
原料を、実施例1(1)の合成で得られたサクシニル化ポリ(6)グリセリン51g、アセトニトリル90ml、トリエチルアミン353ml、エチレングリコールイソブチルエーテル(iBMEG)168ml、DMAP9.3g、EDCI251gに変えた以外は実施例1(2)と同様の方法で合成および精製を行い、褐色透明のiBMEG−Suc−HPG06を16g得た。iBMEG−Suc−HPG06は、一般式(I)中、XがGL側にカルボニル結合を有するエチレン基、AOがエチレンオキシ基、nが1、Rがiso−ブチル基で表される繰り返し単位を有するポリグリセリン誘導体である。ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は2,161であった。1H−NMR測定にて、ポリマー骨格由来のピークの積分比を基準としてサクシニル化率、カルボン酸末端修飾率を算出したところ、サクシニル化率90%、カルボン酸末端修飾率48%であった。1H−NMR(500MHz、CD3OD):δ 5.3−5.0(br、グリセリン側鎖:-CH-O-CO-)、4.4−4.0(br、グリセリン側鎖:-CH2-O-CO-、エチレンオキシド:-CO-O-CH2-CH2-O-)、4.0−3.4(br、グリセリン主鎖:-CH2、グリセリン主鎖:-CH、エチレンオキシド:-CO-O-CH2-CH2-O-)、3.0−2.2(br、サクシニル:-CO-CH2-CH2-CO-、i−ブチル基)、2.1−1.7(br、i−ブチル基)、1.3−1.1(br、i−ブチル基)
実施例3〜9
実施例1(2)において、原料のブトキシエタノールをそれぞれ表1に示した物質に変えた以外は実施例1(2)と同様の方法で合成および精製を行い、各ポリグリセリン誘導体を得た。得られた各ポリグリセリン誘導体は、一般式(I)中のXがGL側にカルボニル結合を有するエチレン基、AOがエチレンオキシ基、nが1、Rが表1中に記載した置換基の化合物である。また得られた各ポリグリセリン誘導体の数平均分子量(Mn)、サクシニル化率、カルボン酸末端修飾率を表1中に示した。
実施例1(2)において、原料のブトキシエタノールをそれぞれ表1に示した物質に変えた以外は実施例1(2)と同様の方法で合成および精製を行い、各ポリグリセリン誘導体を得た。得られた各ポリグリセリン誘導体は、一般式(I)中のXがGL側にカルボニル結合を有するエチレン基、AOがエチレンオキシ基、nが1、Rが表1中に記載した置換基の化合物である。また得られた各ポリグリセリン誘導体の数平均分子量(Mn)、サクシニル化率、カルボン酸末端修飾率を表1中に示した。
比較例1
エチルジエチレングリコール末端サクシニル化ポリ(6)グリセリン(EDEG−Suc−HPG06)の合成
原料を、実施例1(1)の合成で得られたサクシニル化ポリ(6)グリセリン51g、アセトニトリル90ml、トリエチルアミン353ml、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(EDEG)174ml、DMAP9.3g、EDCI251gに変えた以外は実施例1(2)と同様の方法で合成および精製を行い、褐色透明のEDEG−Suc−HPG06を得た。EDEG−Suc−HPG06は、一般式(I)中、XがGL側にカルボニル結合を有するエチレン基、AOがエチレンオキシ基、nが2、Rがエチル基で表される繰り返し単位を有するポリグリセリン誘導体である。ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は1,697であった。1H−NMR測定にて、ポリマー骨格由来のピークの積分比を基準としてサクシニル化率を算出したところ、サクシニル化率96%であった。1H−NMR(500MHz、CD3OD):δ 5.3−5.0(br、グリセリン側鎖:-CH-O-CO-)、4.4−4.0(br、グリセリン側鎖:-CH2-O-CO-、エチレンオキシド:-CO-O-CH2-CH2-O-)、4.0−3.4(br、グリセリン主鎖:-CH2、グリセリン主鎖:-CH、エチレンオキシド:-CO-O-CH2-CH2-O-)、3.0−2.2(br、サクシニル:-CO-CH2-CH2-CO-)、2.0−1.7(br、エチル基)、1.4−1.0(br、エチル基)
エチルジエチレングリコール末端サクシニル化ポリ(6)グリセリン(EDEG−Suc−HPG06)の合成
原料を、実施例1(1)の合成で得られたサクシニル化ポリ(6)グリセリン51g、アセトニトリル90ml、トリエチルアミン353ml、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(EDEG)174ml、DMAP9.3g、EDCI251gに変えた以外は実施例1(2)と同様の方法で合成および精製を行い、褐色透明のEDEG−Suc−HPG06を得た。EDEG−Suc−HPG06は、一般式(I)中、XがGL側にカルボニル結合を有するエチレン基、AOがエチレンオキシ基、nが2、Rがエチル基で表される繰り返し単位を有するポリグリセリン誘導体である。ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は1,697であった。1H−NMR測定にて、ポリマー骨格由来のピークの積分比を基準としてサクシニル化率を算出したところ、サクシニル化率96%であった。1H−NMR(500MHz、CD3OD):δ 5.3−5.0(br、グリセリン側鎖:-CH-O-CO-)、4.4−4.0(br、グリセリン側鎖:-CH2-O-CO-、エチレンオキシド:-CO-O-CH2-CH2-O-)、4.0−3.4(br、グリセリン主鎖:-CH2、グリセリン主鎖:-CH、エチレンオキシド:-CO-O-CH2-CH2-O-)、3.0−2.2(br、サクシニル:-CO-CH2-CH2-CO-)、2.0−1.7(br、エチル基)、1.4−1.0(br、エチル基)
比較例2
(1)サクシニル化ポリ(40)グリセリンの合成
ジムロート冷却器、温度計を装着した500mlの4つ口フラスコ中、窒素雰囲気下で高分岐ポリ(40)グリセリン(商品名「PGLXP」、(株)ダイセル製)14gをピリジン54mlに溶解させた。この溶液に無水コハク酸59gをピリジン154mlに溶解させた溶液を加え、撹拌しながら60℃で7時間反応させた。その後、反応液を冷蔵庫で一晩静置した後に濾過し、濾液を減圧濃縮させた。この濃縮物にメタノール30mlを加えて攪拌しながら、ジエチルエーテル200mlを徐々に加えた。得られた懸濁液を室温で3時間静置して目的物を沈降させ、上澄み液を抜き取り、沈降物を減圧濃縮することで褐色油状物であるサクシニル化ポリ(40)グリセリン35gを得た。
(1)サクシニル化ポリ(40)グリセリンの合成
ジムロート冷却器、温度計を装着した500mlの4つ口フラスコ中、窒素雰囲気下で高分岐ポリ(40)グリセリン(商品名「PGLXP」、(株)ダイセル製)14gをピリジン54mlに溶解させた。この溶液に無水コハク酸59gをピリジン154mlに溶解させた溶液を加え、撹拌しながら60℃で7時間反応させた。その後、反応液を冷蔵庫で一晩静置した後に濾過し、濾液を減圧濃縮させた。この濃縮物にメタノール30mlを加えて攪拌しながら、ジエチルエーテル200mlを徐々に加えた。得られた懸濁液を室温で3時間静置して目的物を沈降させ、上澄み液を抜き取り、沈降物を減圧濃縮することで褐色油状物であるサクシニル化ポリ(40)グリセリン35gを得た。
(2)メチルトリエチレングリコール末端サクシニル化ポリ(40)グリセリン(MTEG-Suc-HPG40)の合成
ジムロート冷却器、温度計を装着した1000mlセパラブルフラスコ中、窒素雰囲気下で、上述の方法で得たサクシニル化ポリ(40)グリセリン35gをDMF320mlに溶解させた。この溶液にトリエチルアミン70ml、HBTU(O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)85gおよびトリエチレングリコールメチルエーテル(MTEG)60mlを加え、撹拌しながら30℃で48時間反応させた後、酢酸20mlを加え、さらに1時間反応させた。得られた反応混合物を攪拌しながらジエチルエーテル150mlを加えた後、室温で3時間静置して目的物を沈降させた。この上澄み液を抜き取り、沈降物を減圧濃縮して得られた褐色油状物に水30mlとメタノール30mlを加えて溶解させた。この溶液を、ジエチルエーテル150mlを攪拌している中に加えた後、室温で3時間静置して目的物を再度沈降させた。この上澄み液を抜き取り、沈降物を減圧濃縮して褐色油状物を得た。さらに、この褐色油状物を透析チューブ(MWCO2000)により精製し、内液を減圧濃縮することでMTEG−Suc−HPG40 9gを得た。MTEG−Suc−HPG40は、一般式(I)中、XがGL側にカルボニル結合を有するエチレン基、AOがエチレンオキシ基、nが3、Rがメチル基で表される繰り返し単位を有するポリグリセリン誘導体である。1H−NMR(500MHz、CD3OD):δ 5.3−5.0(br、グリセリン側鎖:-CH-O-CO-)、4.4−4.0(br、グリセリン側鎖:-CH2-O-CO-、エチレンオキシド:-CO-O-CH2-CH2-O-)、4.0−3.4(br、グリセリン主鎖:-CH2、グリセリン主鎖:-CH、エチレンオキシド:-CO-O-CH2-CH2-O-)、2.8−2.5(br、サクシニル:-CO-CH2-CH2-CO-)、1.3−1.0(br、メチル基)
ジムロート冷却器、温度計を装着した1000mlセパラブルフラスコ中、窒素雰囲気下で、上述の方法で得たサクシニル化ポリ(40)グリセリン35gをDMF320mlに溶解させた。この溶液にトリエチルアミン70ml、HBTU(O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)85gおよびトリエチレングリコールメチルエーテル(MTEG)60mlを加え、撹拌しながら30℃で48時間反応させた後、酢酸20mlを加え、さらに1時間反応させた。得られた反応混合物を攪拌しながらジエチルエーテル150mlを加えた後、室温で3時間静置して目的物を沈降させた。この上澄み液を抜き取り、沈降物を減圧濃縮して得られた褐色油状物に水30mlとメタノール30mlを加えて溶解させた。この溶液を、ジエチルエーテル150mlを攪拌している中に加えた後、室温で3時間静置して目的物を再度沈降させた。この上澄み液を抜き取り、沈降物を減圧濃縮して褐色油状物を得た。さらに、この褐色油状物を透析チューブ(MWCO2000)により精製し、内液を減圧濃縮することでMTEG−Suc−HPG40 9gを得た。MTEG−Suc−HPG40は、一般式(I)中、XがGL側にカルボニル結合を有するエチレン基、AOがエチレンオキシ基、nが3、Rがメチル基で表される繰り返し単位を有するポリグリセリン誘導体である。1H−NMR(500MHz、CD3OD):δ 5.3−5.0(br、グリセリン側鎖:-CH-O-CO-)、4.4−4.0(br、グリセリン側鎖:-CH2-O-CO-、エチレンオキシド:-CO-O-CH2-CH2-O-)、4.0−3.4(br、グリセリン主鎖:-CH2、グリセリン主鎖:-CH、エチレンオキシド:-CO-O-CH2-CH2-O-)、2.8−2.5(br、サクシニル:-CO-CH2-CH2-CO-)、1.3−1.0(br、メチル基)
実施例1〜9及び比較例1、2のポリグリセリン誘導体のポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は、下記条件のゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により測定した。
試料:各ポリグリセリン誘導体約5mgをTHF1.5gに溶解
装置:(株)島津製作所製、セミミクロGPCシステム Prominence504
RI検出器:昭光サイエンス(株)製、RI-504
カラム:KF-802、KF-803 ガードカラムKF-G 4A
カラム槽温度:40℃
溶媒:THF(関東化学(株)製、HPLCグレード)
流速:0.6ml/min
試料:各ポリグリセリン誘導体約5mgをTHF1.5gに溶解
装置:(株)島津製作所製、セミミクロGPCシステム Prominence504
RI検出器:昭光サイエンス(株)製、RI-504
カラム:KF-802、KF-803 ガードカラムKF-G 4A
カラム槽温度:40℃
溶媒:THF(関東化学(株)製、HPLCグレード)
流速:0.6ml/min
[浸透圧の評価]
各ポリグリセリン誘導体を5〜80質量%含む水溶液を調製し、蒸気圧法オズモメーター(5600、WESCOR社製)を用いて、浸透圧を測定した。3〜5回測定を行い、その平均値を浸透圧値とした。得られた浸透圧値を仕込み濃度に対してプロットした。
実施例1及び比較例1、2で得られたポリグリセリン誘導体を用いたドロー溶液の濃度(図1中、単位のwt%とは質量%を意味する)と浸透圧の関係を図1に示した。
各ポリグリセリン誘導体を5〜80質量%含む水溶液を調製し、蒸気圧法オズモメーター(5600、WESCOR社製)を用いて、浸透圧を測定した。3〜5回測定を行い、その平均値を浸透圧値とした。得られた浸透圧値を仕込み濃度に対してプロットした。
実施例1及び比較例1、2で得られたポリグリセリン誘導体を用いたドロー溶液の濃度(図1中、単位のwt%とは質量%を意味する)と浸透圧の関係を図1に示した。
[相転移温度の評価]
各ポリグリセリン誘導体を約50質量%含む水溶液を調製し、スクリューバイアルに封入した。これを所定温度の恒温槽に静置し、十分平衡に至らしめた後、下相(水リッチ相)をシリンジで取り出した。陰極液としてケムアクア陰極液CGE、脱水溶媒としてケムアクア脱水溶剤MET、滴定液としてケムアクア滴定液TR-3を用いて、各サンプルの水分量をハイブリッドカールフィッシャー水分計(MKH-700、京都電子工業(株)製)で測定した。測定は3〜5回行い、平均値を水分量として用いた。得られた水分量からポリグリセリン誘導体の濃度を算出した。
実施例1で得られたポリグリセリン誘導体水溶液は50℃以上の温度で相分離し、下相のポリグリセリン誘導体の濃度は15.1%(50℃)であった。
実施例2で得られたポリグリセリン誘導体水溶液は20℃以上の温度で相分離し、下相のポリグリセリン誘導体の濃度は25.0%(20℃)であった。
比較例2で得られたポリグリセリン誘導体水溶液は60℃以上の温度で相分離し、下相のポリグリセリン誘導体の濃度は14.8%(60℃)であった。
なお、比較例1で得られたポリグリセリン誘導体についても測定を行ったが、0〜100℃の範囲では相分離しなかった。
各ポリグリセリン誘導体を約50質量%含む水溶液を調製し、スクリューバイアルに封入した。これを所定温度の恒温槽に静置し、十分平衡に至らしめた後、下相(水リッチ相)をシリンジで取り出した。陰極液としてケムアクア陰極液CGE、脱水溶媒としてケムアクア脱水溶剤MET、滴定液としてケムアクア滴定液TR-3を用いて、各サンプルの水分量をハイブリッドカールフィッシャー水分計(MKH-700、京都電子工業(株)製)で測定した。測定は3〜5回行い、平均値を水分量として用いた。得られた水分量からポリグリセリン誘導体の濃度を算出した。
実施例1で得られたポリグリセリン誘導体水溶液は50℃以上の温度で相分離し、下相のポリグリセリン誘導体の濃度は15.1%(50℃)であった。
実施例2で得られたポリグリセリン誘導体水溶液は20℃以上の温度で相分離し、下相のポリグリセリン誘導体の濃度は25.0%(20℃)であった。
比較例2で得られたポリグリセリン誘導体水溶液は60℃以上の温度で相分離し、下相のポリグリセリン誘導体の濃度は14.8%(60℃)であった。
なお、比較例1で得られたポリグリセリン誘導体についても測定を行ったが、0〜100℃の範囲では相分離しなかった。
図1から明らかなとおり、本発明のポリグリセリン誘導体を用いたドロー溶液は比較的低濃度の領域(40〜50質量%)においても海水の浸透圧である1150mmol/kgより高い浸透圧を有する水溶液にすることができ、かつ、20℃〜80℃程度に加熱することにより水と相分離できるため、正浸透膜分離方法におけるドロー溶液として使用することができる。
本発明のドロー溶質およびそれを使用した正浸透膜分離方法は、例えば海水淡水化方法に使用することができる。
Claims (3)
- 下記一般式(I):
[式中、GLはグリセリン残基、XはGL側に連結基としてのカルボニル結合(−CO−)を有する炭素数1〜10のアルキレン基、AOは炭素数1〜10のアルキレンオキシ基、nはAOの付加モル数であり、0又は1の数を示す。Rは、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、3〜10員のシクロアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、及び炭素数1〜11のアシル基から選ばれる1種以上である。]
で表される繰り返し単位を有するポリグリセリン誘導体。 - 請求項1に記載のポリグリセリン誘導体を含有するドロー溶質。
- 正浸透膜を使用して膜分離する方法であって、
正浸透膜を介して、被処理水と、請求項2に記載のドロー溶質を含むドロー溶液とを接触させ、前記被処理水中に含まれる水をドロー溶液側に移動させる浸透工程と、
前記ドロー溶液に含まれる水と前記ドロー溶質を分離する分離工程を含む、
正浸透膜を使用して膜分離する方法。
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