JP6460366B2 - アミノ基を一つ有するポリエチレングリコールの精製方法 - Google Patents

アミノ基を一つ有するポリエチレングリコールの精製方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6460366B2
JP6460366B2 JP2014059754A JP2014059754A JP6460366B2 JP 6460366 B2 JP6460366 B2 JP 6460366B2 JP 2014059754 A JP2014059754 A JP 2014059754A JP 2014059754 A JP2014059754 A JP 2014059754A JP 6460366 B2 JP6460366 B2 JP 6460366B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyethylene glycol
group
organic solvent
glycol compound
amino group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014059754A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014208786A (ja
Inventor
宏樹 吉岡
宏樹 吉岡
槙吾 木村
槙吾 木村
翠 平居
翠 平居
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NOF Corp
Original Assignee
NOF Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NOF Corp filed Critical NOF Corp
Priority to JP2014059754A priority Critical patent/JP6460366B2/ja
Publication of JP2014208786A publication Critical patent/JP2014208786A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6460366B2 publication Critical patent/JP6460366B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G65/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule
    • C08G65/34Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from hydroxy compounds or their metallic derivatives
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G65/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule
    • C08G65/02Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from cyclic ethers by opening of the heterocyclic ring
    • C08G65/30Post-polymerisation treatment, e.g. recovery, purification, drying
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G65/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule
    • C08G65/02Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from cyclic ethers by opening of the heterocyclic ring
    • C08G65/32Polymers modified by chemical after-treatment
    • C08G65/329Polymers modified by chemical after-treatment with organic compounds
    • C08G65/333Polymers modified by chemical after-treatment with organic compounds containing nitrogen

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Extraction Or Liquid Replacement (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Polyethers (AREA)

Description

本発明は、医薬用途に用いられるアミノ基を一つ有するポリエチレングリコール化合物の精製方法に関するものである。更に詳しくは、本発明は、ドラッグデリバリーシステムにおける化学修飾用途の高分子量の活性化ポリエチレングリコールであり、かつその原料として用いられる高純度なアミノ基を一つ有するポリエチレングリコール化合物を得る精製方法である。
本発明は、ポリペプチド、酵素、抗体やその他低分子薬物や遺伝子、オリゴ核酸などを含む核酸化合物、核酸医薬やその他の生理活性物質の修飾、または、リポソーム、ポリマーミセル、ナノパーティクルなどのドラッグデリバリーシステムキャリアへの応用を含む医薬用途に特に適する。
近年、活性化ポリエチレングリコールは、ドラッグデリバリーシステムの重要な担体として広く使用されている。このような医薬用途を目的とした活性化ポリエチレングリコールは、これを修飾して製造される薬剤の性能や安全性の観点より、不純物の少ないものが求められてきた。アミノ基を有するポリエチレングリコールはそれ自身が薬物の修飾剤であるとともに、他の活性化ポリエチレングリコールを合成する原料にもなる。アミノ基を一つ有するポリエチレングリコール化合物に、アミノ基を有さないポリエチレングリコール化合物が不純物として含まれていると、これを原料に活性化ポリエチレングリコールを合成した場合、高純度な活性化ポリエチレングリコールは合成できない。そのため薬物と結合した際に修飾率が低下し、期待した効果が得られない可能性がある。不純物であるアミノ基を有さないポリエチレングリコール化合物とアミノ基を一つ有するポリエチレングリコール化合物は高分子量体であるため、物理化学的性質が類似しており、一般の技術では分離が困難である。
一方、ポリエチレングリコール結合後の薬剤の精製も同様に、その分離が困難であるという技術的問題がある。精製を実施した場合、薬物収率が顕著に低下するため、製造コストが高くなる。よって、不純物であるポリエチレングリコール化合物は、できるだけ薬物との結合前に除去しておくことが望ましい。
一般的に、高分子化合物から低分子化合物や塩などの不純物を除去する場合、晶析操作や抽出操作を行うことが多い。除去する不純物が低分子である場合、分子量の大きな差により物理化学的性質が大きく異なり、特に溶解性に大きな差が生じるため分離、精製が可能となる。一方で、不純物の分子量が大きな場合、溶解性などの物理化学的な性質に大きな違いが現れない。そのためアミノ基を一つ有するポリエチレングリコール化合物から、アミノ基を有さないポリエチレングリコール化合物を、低分子不純物を除去する一般的な操作で分離、除去することは困難である。
一方、低分子量のアミノ基を有する化合物は、低いpHでプロトン化すると、イオン的な相互作用により親水性が高まる。そのため、不純物の親水性が低い場合、適切な有機溶剤を用いた抽出操作にて、不純物を有機層に抽出して除去することが可能である。しかしながら、ポリエチレングリコール化合物はそのものの親水性が高いため、アミノ基を一つ有するポリエチレングリコール化合物と不純物であるアミノ基を有さないポリエチレングリコール化合物を水層と単一の疎水性有機層で抽出、分離することは困難である。一方、ポリエチレングリコール化合物の良溶剤であるハロゲン化炭化水素系などの有機溶剤を使用すると、アミノ基の有無に関わらずポリエチレングリコール化合物は有機層に抽出されるため、同様に分離精製することはできない。
ここで従来の技術の特徴を記述するとともに、その技術によりアミノ基を1つ有するポリエチレングリコール化合物が精製可能か、また産業的なスケールで実施可能かを述べる。
一つの方法は、特許文献1(特開平8-165343号公報)に示されているように、アミノ基を有するポリエチレングリコール化合物であれば、イオン交換樹脂を用いたクロマトグラムで分離することが可能である。しかしながら、このようなイオン交換樹脂を使用した精製方法は、原理的に固体表面への相互作用、吸着現象を利用した方法であるため、希薄溶液条件下において大量の樹脂を使用した精製処理が必要である。工程中のポリエチレングリコール化合物の濃度は、分離能の低下を抑えるため1-2%程度と希釈条件でなければならないため、工業的な生産性を十分に満足できるものではない。また、最終的に大量のイオン交換樹脂という廃棄物が出てしまい、この方法もまた産業利用上に問題を有する精製法である。
一方、特許文献2(特開2010-254978号公報)に示されるような、吸着剤に不純物であるポリエチレングリコール化合物を物理的に吸着させ除去する方法がある。適切な吸着剤を使用すると、不純物である水酸基を2つ有したポリエチレングリコール不純物が優先して吸着されるが、アミノ基の有無で選択的に不純物を除去できるといった記載はない。さらに、産業スケールで行った場合、吸着処理後にろ別した大量の吸着剤が廃棄物になるという問題を有している。
一方、特許文献3(特開2010-254981号公報)に示されるような、高分子量のポリエチレングリコールを有機溶剤と水中で混合して、分子量の異なる不純物を分画、除去する方法がある。水溶液の塩濃度や抽出温度をコントロールすることで、異なる分子量の不純物を除去することが可能となる。簡易的な方法であるため、工業的なスケールで行うことが可能であり、吸着剤のような廃棄物がでないという大きな利点がある。しかしこの方法では、同分子量のポリエチレングリコール化合物をアミノ基の有無により分離することはできない。
一方、特許文献4(US2009/000834)に示されているように、構造中に3級アミンを一つ有する低分子化合物から、3級アミンを二つ有する低分子化合物を分離する方法がある。3級アミンを有する低分子化合物の水溶液を酸でpH4に調製してアミノ基をプロトン化する。ここに、酢酸エチルを加えて混合、分層させると、目的の3級アミンを一つ有する低分子化合物を酢酸エチル層に選択的に抽出することができる。また、特許文献5(WO2006/057778)に示されているように、3級アミンであるBenzphetamineから、2級アミンであるMethamphetamineを分離する方法がある。Benzphetamineの粗精製物を水に溶解し、酸でpHを6に調製してアミノ基をプロトン化する。ここに、トルエンを加えて混合、分層させると、目的のBenzphetamineをトルエン層に選択的に抽出することができる。いずれの方法も、酸を添加して水溶液を適切なpHに調整することで、目的物と不純物の分離を可能にしている。これらの方法は工程が比較的シンプルで廃棄物も少ないため、産業スケールでも応用が充分可能である。しかしながら、ポリエチレングリコール化合物は親水性が高いため、上記の系で使用されるような酢酸エチルやトルエンではアミノ基の有無に関わらず有機層に抽出することができない。一方、ハロゲン化炭化水素系などの有機溶剤を使用すると、pHを下げてアミノ基をプロトン化し親水性を高めても、アミノ基を一つ有するポリエチレングリコール化合物とアミノ基を有さないポリエチレングリコール化合物がいずれも有機層に抽出されるため選択性は生じない。よってこれらの方法を適用して抽出精製することはできない。
医薬用途に用いられる、アミノ基を一つ有するポリエチレングリコール化合物は、いずれもその製造工程中で生じるポリエチレングリコール不純物を含有している。これらの不純物は、目的物と同程度の分子量を有するアミノ基のないポリエチレングリコール化合物であり、この除去については多くの課題を有している。
特開平8-165343号公報 特開2010-254978号公報 特開2010-254981号公報 US2009/000834 WO2006/057778 特開2004-197077号公報 特表平9-504299号公報
本発明の課題は、アミノ基を1つ有するポリエチレングリコール化合物を効率及び純度良く精製でき、吸着剤やイオン交換樹脂といった廃棄物が出ない、工業的に実施可能な精製方法を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、一定の比率で混合した2種類以上の有機溶剤と酸性水溶液からなる系において、特定の温度範囲で抽出操作を行ない、アミノ基を1つ有するポリエチレングリコール化合物を精製する方法を見出した。この発明の特徴は、特定の芳香族炭化水素溶剤、またはエステル化合物溶剤と、ハロゲン化炭化水素系溶剤を混合する比率と抽出温度を適切な範囲に制御することにより実現可能であり、樹脂やゲルなど大量の担体/吸着剤、限外ろ過膜などを用いず、大スケールでも実施可能なため工業的である点にある。
すなわち、本発明は、以下のものである。
(1) アミノ基を一つ有しており、分子内のエチレンオキシドユニットの合計平均付加モル数が20〜2300であるポリエチレングリコール化合物から、アミノ基を有さないポリエチレングリコールを分離することで精製する方法であって、
前記エチレンオキシドユニットが、直鎖型、グリセリン骨格分岐型、ペンタエリスリトール骨格の分岐型またはキシリトール骨格の分岐型を有しており、
前記ポリエチレングリコール化合物が、
前記エチレンオキシドユニットと、
アミノ基、オキシアミノ基およびヒドラジノ基から選ばれた官能基と、
前記エチレンオキシドユニットの末端に結合された官能基であって、炭素数1から7の炭化水素基、カルボキシル基、水酸基、チオール基、アジド基、−CONHCH CH ONH 保護基によって保護されたアミノ基、保護基によって保護されたカルボキシル基、保護基によって保護された水酸基、保護基によって保護されたチオール基、保護基によって保護されたヒドラジン基、保護基によって保護されたヒドラジド基および保護基によって保護されたオキシアミン基から選ばれた官能基からなり、
以下の工程(A)、工程(B)および工程(C)を有しており、

(A) 前記アミノ基を1つ有するポリエチレングリコール化合物の酸性水溶液であって、pHが1〜5の酸性水溶液を調製する工程

(B) 前記工程(A)で得られた前記水溶液と混合有機溶剤とを10℃以上、55℃以下の温度で混合し、有機層と水層とに分層させ、この際前記混合有機溶剤における有機溶剤Iの比率が25〜65質量%であり、有機溶剤IIの比率が75〜35質量%であり、前記有機溶剤Iが、合計炭素数8以下の芳香族炭化水素系溶剤およびヘテロ原子を含まない合計炭素数5以下のエステル化合物溶剤から選ばれており、前記有機溶剤IIがハロゲン化炭化水素系溶剤であり、前記有機溶剤Iの前記有機溶剤IIに対する混合比率(有機溶剤I/有機溶剤II)Y、前記混合時の温度T(℃)および前記ポリエチレングリコール化合物の分子量Mが、以下の関係を満足する抽出工程

1.9×10-6M+0.09≦Y−0.015T≦-1.4×10-6M+0.44

(C) 前記水層から前記ポリエチレングリコール化合物を回収する工程
前記各保護基が前記酸性水溶液中の酸でイオン化されない保護基であることを特徴とする、ポリエチレングリコール化合物の精製方法。

(2) 前記工程(B)において、前記有機溶剤Iの前記有機溶剤IIに対する混合比率(有機溶剤I/有機溶剤II)Y、前記混合時における温度T(℃)および前記ポリエチレングリコール化合物の分子量Mが、以下の関係を満足する。

1.0×10-6M+0.19≦Y−0.015T≦-1.4×10-6M+0.44

(3) 前記工程(B)において分層した前記水層に対して、前記抽出工程(B)を1回以上繰り返すことを特徴とする、(1)または(2)の方法。
(4) 前記工程(A)において、前記酸性水溶液中の前記酸が、塩酸、リン酸およびトリフルオロ酢酸からなる群より選択されることを特徴とする、(1)〜(3)のいずれかの方法。
(5) 前記有機溶剤Iが、トルエンおよび酢酸エチルからなる群より選択されることを特徴とする、(1)〜(4)のいずれかの方法。
(6) 前記有機溶剤IIがクロロホルムである、(1)〜(5)のいずれかの方法。
(7) 前記工程(B)における前記有機溶剤Iの質量および前記有機溶剤IIの質量が、それぞれ、前記ポリエチレングリコール化合物の質量の1〜50倍であり、前記工程(A)において前記水溶液に含まれる水の質量が前記ポリエチレングリコール化合物の質量の1〜50倍であることを特徴とする、(1)〜(6)のいずれかの方法。
(8) 前記工程(C)において、前記水層を中性またはアルカリ性とした後、有機層への抽出を経て、濃縮、結晶化または乾燥によって前記ポリエチレングリコールを回収することを特徴とする、(1)〜(7)のいずれかの方法。
(9) 前記ポリエチレングリコール化合物分子内のエチレンオキシドユニットの合計平均付加モル数が40〜2050である、(1)〜(8)のいずれかの方法。
本発明は、医薬用途を目的とした高純度なアミノ基を一つ有するポリエチレングリコール化合物を得るための新規な精製法である。この精製方法は、ポリエチレングリコールに特有の溶解性を利用し、目的物からアミノ基を有さないポリエチレングリコールを分離することが可能である。さらに、従来の技術では分離が困難な、目的物と同程度の分子量を有する、アミノ基を有さないポリエチレングリコールを分離することも可能である。また、工業的に容易に実施可能で、生産性に優れ、吸着剤やイオン交換樹脂といった廃棄物を生成しない工程にて高収率に実施することが可能である。
ポリエチレングリコールの分子量が5000である場合の溶剤混合比率Yと抽出温度Tとの関係を示すグラフである。 ポリエチレングリコールの分子量が60000である場合の溶剤混合比率Yと抽出温度Tとの関係を示すグラフである。 ポリエチレングリコールの分子量Mと、溶剤混合比率Yの切片との関係を示すグラフである。 ポリエチレングリコールの溶剤混合比率Yと抽出温度Tとの関係を示すグラフであり、精製処理が可能な範囲を示すグラフである。 実施例1で抽出精製に用いた原料のHPLCクロマトグラムを示す。 実施例1で得られた精製品のHPLCクロマトグラムを示す。
本発明の、アミノ基を一つ有するポリエチレングリコール化合物とは、ポリエチレングリコール分子内に他の分子と反応させることができるアミノ基を一つ有する化合物のことである。
本発明の、アミノ基を一つ有するポリエチレングリコール化合物の分子内のエチレンオキシドユニットの合計平均付加モル数は、20以上であり、好ましくは40以上、より好ましくは110以上である。また、本ポリエチレングリコール化合物の分子内のエチレンオキシドユニットの合計平均付加モル数は、2300以下であり、好ましくは2050以下であり、より好ましくは1850以下であり、さらに好ましくは1350以下である。
本発明の、アミノ基を一つ有するポリエチレングリコール化合物の分子量は、1000以上であり、好ましくは2000以上であり、より好ましくは5000以上である。また、本ポリエチレングリコール化合物の分子量は、106060以下であるが、好ましくは104167以下であり、より好ましくは90000以下であるが、さらに好ましくは80000以下であり、最も好ましくは60000以下である。
本発明の、アミノ基を1つ有する高分子量ポリエチレングリコール化合物は、直鎖型または分岐型の構造のエチレンオキシドユニットを有している。分岐型は、グリセリン骨格、ペンタエリスリトール骨格、またはキシリトール骨格であり、より好ましくは、グリセリン骨格である。これらの化合物は、例えば特許文献6(特開2004-197077号公報)のように1価または多価の水酸基を有する出発物質よりエチレンオキシドを重合する工程とその後の活性化工程を経て得られるか、または特許文献7(特表平9-504299号公報)のように典型的には2本以上の直鎖型ポリエチレングリコールのカップリング反応と活性化工程を経て得られる。
本発明で精製できるポリエチレングリコール化合物は構造中にアミノ基を1つだけ有するものである。アミノ基は、炭素原子に結合したアミノ基に限られず、酸素原子に結合したオキシアミノ基、窒素原子に結合したヒドラジノ基も含まれる。アミノ基以外のポリエチレングリコール鎖の末端に結合している官能基としては、炭素数1から7の炭化水素基、酸でイオン化されない官能基、または官能基の保護基である。炭素数1から7の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、イソヘプチル基などのアルキル基、フェニル基、ベンジル基などを挙げることができる。好ましくは、炭化水素基としてはメチル基、エチル基、tert-ブチル基、ベンジル基、であり、より好ましくはメチル基である。酸でイオン化されない官能基は、カルボキシル基、水酸基、チオール基、アセチル基、アジド基、−CONHCH CH ONH であり、より好ましくは水酸基である。官能基の保護基は、好ましくはアミノ基、カルボキシル基、水酸基、チオール基、ヒドラジン基、ヒドラジド基、オキシアミン基の保護基であり、より好ましくは水酸基の保護基である。
(工程(A))
本発明において使用される酸性水溶液としては、無機酸、有機酸の水溶液を用いる。ここで無機酸、有機酸としては特に制限されるものではないが、一般的には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、硫酸、硝酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、クエン酸などが挙げられる。好ましくは塩酸、リン酸、トリフルオロ酢酸であり、より好ましくはリン酸である。
酸性水溶液のpHは、高いとアミノ基のプロトン化が不十分で、親水性を増加させることができず、低すぎるとポリエチレングリコール化合物の分解が起こるため、1-5とし、より好ましくは1-3である。
(工程(B))
有機溶剤と、アミノ基を一つ有するポリエチレングリコール化合物が溶解した酸性水溶液を撹拌や振とうなどにより混合し、一定時間これを静置することにより有機層と水層に分層させる工程である。この抽出工程において、アミノ基を1つ有する高分子量ポリエチレングリコール化合物は、予め有機溶剤に溶解させた状態で酸性水溶液と混合すると、乳化により不純物の分離、目的物の回収が不能となる可能性が高いため、予め酸性水溶液に溶解していることが好ましい。
工程中の混合、分層の時間は特に限定されないが、好ましくは1分〜12時間の間であり、より好ましくは10分〜3時間である。また、この抽出操作を実施する雰囲気は特に限定されないが、好ましくは酸化を最小限に抑えることを目的として、不活性である窒素などのガス存在下にて行う。また、装置も特に限定されないが、酸化劣化の起きにくい窒素下かつ密閉状態での操作を考慮して耐圧容器にて行うこともできる。
本発明の抽出操作において使用される有機溶剤Iは、合計炭素数8以下の芳香族炭化水素系溶剤および/または合計炭素数5以内のエステル化合物溶剤であり、好ましくは、キシレン、トルエン、ベンゼン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルであり、より好ましくは、トルエン、酢酸エチルであり、最も好ましくは、トルエンである。
本発明の抽出操作において使用される有機溶剤IIは、ハロゲン化炭化水素系溶剤であり、好ましくは、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素であり、より好ましくは、塩化メチレン、クロロホルムであり、最も好ましくは、クロロホルムである。
本発明において使用される一般的なポリエチレングリコール化合物は特有の溶解性を示し、その溶解性は、有機溶剤II>水>有機溶剤Iである。一方、プロトン化されたアミノ基を有するポリエチレングリコール化合物は、アミノ基を有さないポリエチレングリコール化合物よりも親水性が高い。そのため、有機溶剤Iに有機溶剤IIを適当量混合した有機溶剤を用いると、アミノ基を有するポリエチレングリコール化合物の溶解性は、水>(有機溶剤I+有機溶剤II)となり、アミノ基を有さないポリエチレングリコール化合物の溶解性は、(有機溶剤I+有機溶剤II)>水となる。つまり、アミノ基を有するポリエチレングリコール化合物は水層に分配し、アミノ基を有さないポリエチレングリコール化合物は有機層に分配するため、選択的に分離、精製することができる。
本発明における抽出操作において使用される有機溶剤は、混合比率が、有機溶剤I:25〜65質量%、有機溶剤II:75〜35質量%の混合溶液である。有機溶剤Iの比重は1より小さく、有機溶剤IIの比重は1より大きいため、有機溶剤Iの比率が増加すると、混合溶剤の比重が水溶液の比重に近づくため分層性が悪くなる傾向がある。そのため、混合比率が、有機溶剤I:25〜50質量%、有機溶剤II:75〜50質量%の混合溶液であることが好ましい。
下記の実施例にて示すが、有機溶剤Iの有機溶剤IIに対する混合比率(有機溶剤I/有機溶剤II)をY、工程(B)における温度をT(℃)、および前記ポリエチレングリコール化合物の分子量をMとしたとき、以下の関係を満足する範囲で精製が可能である。これによって、高純度の前記ポリエチレングリコール化合物を初めて工業的に分離可能な精製方法を提供することに成功した。

1.9×10-6M+0.09≦Y−0.015T≦-1.4×10-6M+0.44
使用する有機溶剤IとIIの質量は、それぞれポリエチレングリコール化合物の1〜50質量倍、水の質量はポリエチレングリコール化合物の1〜50質量倍とするのが好ましく、より好ましくは有機溶剤Iと有機溶剤IIの質量は、それぞれポリエチレングリコール化合物の2〜20質量倍、水の質量は、ポリエチレングリコール化合物の2〜20質量倍である。特に好ましくは、有機溶剤Iと有機溶剤IIの質量は、それぞれポリエチレングリコール化合物の5〜20質量倍、水の質量は、ポリエチレングリコール化合物の5〜20質量倍である。
抽出操作を行なう温度としては、温度が高くなると有機溶剤へ移行するポリエチレングリコールの量が増加するため、55℃以下とするが、45℃以下がより好ましく、35℃以下が更に好ましい。また、抽出操作を行なう温度としては、10℃以上とするが、15℃以上がより好ましく、20℃以上が更に好ましい。
(工程(C))
本発明における抽出工程の後の回収工程(C) については、水層からアミノ基を1つ有するポリエチレングリコール化合物を回収する方法である。
アミノ基を1つ有するポリエチレングリコール化合物を含んだ酸性水溶液を塩基によって中和、またはアルカリ性にする。その後、有機層への抽出を経て、濃縮、結晶化、乾燥などのいずれかを含む工程によってアミノ基を1つ有するポリエチレングリコール化合物を回収する。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
実施例において分離、除去されるアミノ基を有さないポリエチレングリコール不純物は、アミノ基を1つ有するポリエチレングリコール化合物と分子量が同程度の不純物である。なお、ポリエチレングリコール化合物の分析にはGPC、HPLCを使用した。実施例中に記載されているアミン収率とは、(精製後の質量(g)×精製後のアミン純度(%))÷(原料の質量(g)×原料のアミン純度(%))×100のことである。
原料の分子量は、GPCシステムとしてLC-10Avp(島津)を用い、以下の条件で測定を行った。
GPC装置:LC-10Avp(島津)
展開液:DMF(10mM LiBr)
流速:0.7ml/min
カラム:PL gel MIXED-D (ポリマーラボラトリー)
カラム温度:65℃
検出器:RI
サンプル濃度(インジェクション量):30mg/30mL(100μl)
検量線は、ポリエチレングリコール化合物の標準物質として作成した。
<HPLCの分析方法>
[アミノ基の場合]
アミノ基を有するポリエチレングリコール化合物50mgをHPLC測定で用いる溶離液のリン酸ナトリウム緩衝液10gに溶解し、測定サンプルを調製した。HPLC測定を以下の条件で行った。
HPLC装置:alliance (Waters)
カラム:陽イオン交換カラム TSK−gel SP−5PW(東ソー)
流速:0.5mL/分
分析時間:20分
カラム温度:40℃
注入量:20μL
検出器:RI
移動相:リン酸ナトリウム緩衝液(pH6.5)
[オキシアミノ基の場合]
オキシアミノ基を有するポリエチレングリコール化合物20mgを0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)2mLに溶解した。次にテレフタル酸アルデヒドのメタノール溶液(45mg/mL)を68μL、さらにシアノ化水素ホウ素ナトリウム水溶液(10mg/mL)を128μL加えて溶解し、75℃で3時間撹拌反応させた。HPLC測定で用いる溶離液のギ酸アンモニウム緩衝液(pH8.0)で平衡化させたゲルろ過カラム(PD−10(アマシャムバイオサイエンス))に反応溶液全量を添加し、さらに溶離液を加え、最初に溶出する高分子量体分画をHPLC測定用バイアルに採取した。HPLC測定を以下の条件で行った。
HPLC装置:alliance (Waters)
カラム:陰イオン交換カラム ES-502N (Asahipak)
流速:1.0mL/分
分析時間:20分
カラム温度:30℃
注入量:20μL
検出器:RI
移動相:ギ酸アンモニウム緩衝液(pH8.0)
種々の分子量のポリエチレングリコール化合物について、抽出による精製の効果を調査した。以下に代表として、分子量5000と60000のデータを挙げて説明を行う。
ポリエチレングリコール化合物を水に溶解して、酸を加えてpHを2とした。ここに有機溶剤Iと有機溶剤IIの混合溶液を加えて15、25、35、55℃で抽出操作を行った。有機層をエバポレーターで減圧留去し、得られた濃縮物の質量測定及びHPLC測定を行った。HPLCのクロマトグラムにおける、アミノ基を一つ有するポリエチレングリコール化合物とアミノ基を有さないポリエチレングリコール化合物のピーク面積の比から各々の質量を算出した。
酸性水溶液中のプロトン化されたアミノ基を一つ有するポリエチレングリコール化合物は抽出時に主として水層に残り、不純物は有機層に移る傾向がある。しかし、適した溶剤の混合比率及び抽出温度で抽出を実施しなくては精製を達成することはできない。
ここで、有機層を濃縮して得られる濃縮物に含まれるアミノ基を1つ有するポリエチレングリコール化合物の質量が20%になる有機溶剤Iと有機溶剤IIの混合比率YをY3とする。Y3は、抽出による収率に関わる混合比率の指標である。溶剤の混合比率YがY3より小さい場合は、アミノ基を有さないポリエチレングリコール化合物とともにアミノ基を1つ有するポリエチレングリコール化合物が有機層へ分配、除去されるため、アミノ基を1つ有するポリエチレングリコール化合物の収率が低下する。
混合比率YがY3である場合の収率をより具体的に説明する。アミン純度90%のポリエチレングリコール化合物100gを用いて抽出し、有機層を濃縮したところ濃縮物が10g得られたとする。この濃縮物の20%に該当するアミノ基を1つ有するポリエチレングリコール化合物の質量は、10g×20%÷100=2gである。収率の低下としては、2g÷(100g×90%÷100)×100=2.2%となる。
次に、有機層を濃縮して濃縮物が得られ始める混合比率YをY2とする。Y2は、本発明の抽出方法により精製が可能となる混合比率の指標である。つまり、不純物であるアミノ基を有さないポリエチレングリコール化合物が優先して有機層に分配され始める点である。溶剤の混合比率YがY2より大きい場合は、アミノ基を有さないポリエチレングリコール化合物が有機層に分配、除去されないため、精製はできない。
Y3とY2の関係は、常にY3<Y2である。
したがって、前記溶剤の混合比率YがY3とY2との間にあれば、前記ポリエチレングリコール化合物を抽出によって、工業的に利用可能な高い効率で精製できることを意味する。
そして、図1、図2に示すように、縦軸に混合比率Yをとり、横軸に抽出温度T(℃)をとり、有機層を濃縮して得られる濃縮物に含まれる目的物の質量が20%である混合比率(Y3)、有機層を濃縮して濃縮物が得られ始める混合比率(Y2)をプロットした。
図1、2に例示するように、Y3、Y2は温度Tの関数として以下のように表すことができる。
分子量M=5000の場合:Y3=0.015T+0.11、Y2=0.015T+0.43
分子量M=60000の場合:Y3=0.015T+0.22、Y2=0.015T+0.35
以上のように、温度変化に対するグラフの傾き0.015は、ポリエチレングリコール化合物の分子量に依存せず、一定であった。言い換えると、Y3、Y2ともに、(0.015T+切片)で表すことができる。
そこで、縦軸にYの切片、横軸に分子量Mをとり、Y3、Y2の切片をプロットした。以下の図3に示すように、いずれも分子量Mに対して比例関係にある。
すなわち、図3より、Y3、Y2を分子量Mの関数とすると、以下の式を導くことができる。
Y3= 1.9×10-6M+0.015T+0.09
Y2= -1.4×10-6M+0.015T+0.44
一方、ある分子量のポリエチレングリコール化合物を用いて抽出精製を行う際には、その分子量Mは定数と見なせるので、Y3、Y2について、温度Tを変数とし、各切片をA、Bとして整理すると、Y3=0.015T+A、Y2=0.015T+Bとなる。これらの関係を示すと、図4のようになる。
図4に示すように、抽出による精製が可能なのは、混合比率Yが、図4の灰色の部分、つまりY≦0.015T+BかつY≧0.015T+Aを満たす領域にあるときである。
まとめると、有機溶剤Iの有機溶剤IIに対する混合比率(有機溶剤I/有機溶剤II)をY、工程(B)における温度をT(℃)、およびポリエチレングリコール化合物の分子量をMとしたとき、精製が可能である範囲は、
1.9×10-6M+0.09≦Y−0.015T≦-1.4×10-6M+0.44
である。
一方、切片A、Bが一致するとき、図4の抽出精製が可能な領域は存在しない。このときの分子量Mは、A=Bより、M=106060である。つまり、抽出精製が可能な分子量の上限は、106060ということになる。
さらに好ましい条件は次のとおりである。
有機層を濃縮して得られる濃縮物に含まれるアミノ基を1つ有するポリエチレングリコール化合物の質量が5%になる混合比率YをY1とする。
混合比率YがY1である場合の収率をより具体的に説明する。アミン純度90%のポリエチレングリコール化合物100gを用いて抽出し、有機層を濃縮したところ濃縮物が10g得られたとする。この濃縮物の5%に該当するアミノ基を1つ有するポリエチレングリコール化合物の質量は、10g×5%÷100=0.5gである。収率の低下としては、0.5g÷(100g×90%÷100)×100=0.55%となる。
有機層を濃縮して濃縮物が得られ始める混合比率YをY2とする。
Y1とY2の関係は、常にY1<Y2である。
したがって、前記溶剤の混合比率YがY1とY2との間にあれば、前記ポリエチレングリコール化合物を抽出によって、工業的に利用可能な高い効率で精製できることを意味する。
そして、図1、図2に示すように、縦軸に混合比率Yをとり、横軸に抽出温度T(℃)をとり、有機層を濃縮して得られる濃縮物に含まれる目的物の質量が5%である混合比率(Y1)、有機層を濃縮して濃縮物が得られ始める混合比率(Y2)をプロットした。
図1、2に例示するように、Y1、Y2は温度Tの関数として以下のように表すことができる。
分子量M=5000の場合:Y1=0.015T+0.19、Y2=0.015T+0.43
分子量M=60000の場合:Y1=0.015T+0.25、Y2=0.015T+0.35
以上のように、温度変化に対するグラフの傾き0.015は、ポリエチレングリコール化合物の分子量に依存せず、一定であった。言い換えると、Y1、Y2ともに、(0.015T+切片)で表すことができる。
そこで、縦軸にYの切片、横軸に分子量Mをとり、Y1、Y2の切片をプロットした。以下の図3に示すように、いずれも分子量Mに対して比例関係にある。
すなわち、図3より、Y1、Y2を分子量Mの関数とすると、以下の式を導くことができる。
Y1= 1.0×10-6M+0.015T+0.19
Y2= -1.4×10-6M+0.015T+0.44
一方、ある分子量のポリエチレングリコール化合物を用いて抽出精製を行う際には、その分子量Mは定数と見なせるので、Y1、Y2について、温度Tを変数とし、各切片をC、Bとして整理すると、Y1=0.015T+C、Y2=0.015T+Bとなる。これらの関係を示すと、図4のようになる。
図4に示すように、抽出による好適形態の精製が可能なのは、混合比率Yが、図4の灰色の部分、つまりY≦0.015T+BかつY≧0.015T+Cを満たす領域にあるときである。
まとめると、有機溶剤Iの有機溶剤IIに対する混合比率(有機溶剤I/有機溶剤II)をY、工程(B)における温度をT(℃)、およびポリエチレングリコール化合物の分子量をMとしたとき、好ましい条件の範囲は、
1.0×10-6M+0.19≦Y−0.015T≦-1.4×10-6M+0.44
である。
一方、切片C、Bが一致するとき、図4の抽出による好適形態の精製が可能な領域は存在しない。このときの分子量Mは、A=Bより、M=104167である。つまり、好適形態の精製が可能な分子量の上限は、104167ということになる。
以上より、有機溶剤Iの有機溶剤IIに対する混合比率(有機溶剤I/有機溶剤II)をY、工程(B)における温度をT(℃)、およびポリエチレングリコール化合物の分子量をMとしたとき、好適形態の精製が可能である範囲は、
1.9×10-6M+0.09≦Y−0.015T≦-1.4×10-6M+0.44
であり、好ましくは、
1.0×10-6M+0.19≦Y−0.015T≦-1.4×10-6M+0.44
である。
(実施例1)
本例では、分子量Mは5000であり、抽出温度Tは25℃であり、Yは0.67である。
機械式攪拌装置、ジムロート冷却管、温度計、窒素吹き込み管を装着した20Lの4つ口セパラブルフラスコに、式[1]で示されるα-メトキシ-ω-アミノエチル-ポリエチレングリコール(分子量:5000、アミン純度:90.5%):1250gと水:6250gを入れ、窒素下で攪拌しながら室温で溶解した。これに85%リン酸を添加してpHを2に調整した。これにトルエン:2500gとクロロホルム:3750gの混合溶剤を加えて、25℃で30分撹拌し、撹拌を停止して同温度にて30分間静置して分層させた。分層した下層の有機層を抜き取り、新たに調製したトルエン:2500gとクロロホルム:3750gの混合溶剤を加え、同様に抽出操作を行った。撹拌、分層後、有機層を抜き取り、残った水層に食塩:2000gを添加し、室温で撹拌、溶解した。この溶液に400g/L NaOH aq:59.5gを添加してpHを11に調整した。ゆっくりと撹拌し50℃になるまで加温し、トルエン:6250gを添加して50℃で30分間撹拌し、撹拌を停止して同温度にて30分間静置して分層させた。下層の有機層をナスフラスコに回収した。トルエン:3125gを添加して再度抽出を行い、有機層をナスフラスコに回収した。有機層はエバポレーターにて50℃で濃縮し、酢酸エチル:1250gを添加して希釈した後、硫酸マグネシウム:375gで脱水、ろ過した。ろ過ケーキを酢酸エチル:1250gで洗浄し、ろ液と合わせた。この溶液をマグネチックスターラーを用いて攪拌しながら室温まで冷却した後、これにヘキサン:3750gを加えて結晶を析出させた。このスラリーを30分攪拌し、ろ過し、残渣を3750gのヘキサンにて洗浄した後、真空にて乾燥を行い精製品を得た(1076g、アミン純度:99.0%、アミン収率:94.2%)。
Figure 0006460366
(実施例1−1)
実施例1において、抽出温度25℃にて、Yを種々変更し、濃縮物質量中のアミノ基を1つ有するポリエチレングリコール化合物質量が5%である混合比率(Y1)、20%である混合比率(Y3)を調査した。その結果、Y1は0.57、Y3は0.47であった。
(実施例1−2)
実施例1において、抽出温度25℃にて、Yを種々変更し、得られる濃縮物が最小である混合比率(Y2)を調査した。この結果、Y2は0.81であった。
(実施例1−3)
実施例1と同条件で、抽出温度を15、35、55℃に設定し、実施例1-1、実施例1-2と同様にY1、Y2、Y3を調査した。その結果をプロットしたものが図1である。
(実施例2)
本例では、分子量Mは10000であり、抽出温度Tは25℃であり、Yは0.67である。
機械式攪拌装置、ジムロート冷却管、温度計、窒素吹き込み管を装着した300mLの4つ口フラスコに、式[2]で示されるα-メトキシ-ω-アミノプロピル-ポリエチレングリコール(分子量:10000、アミン純度:88.1%):20gと水:100gを入れ、窒素下で攪拌しながら室温で溶解した。これに85%リン酸を添加してpHを2に調整した。これにトルエン:40gとクロロホルム:60gの混合溶剤を加えて、25℃で30分撹拌し、撹拌を停止して同温度にて30分間静置して分層させた。分層した下層の有機層を抜き取り、新たに調製したトルエン:40gとクロロホルム:60gの混合溶剤を加え、同様に抽出操作を行った。撹拌、分層後、有機層を抜き取り、残った水層に食塩:26gを添加し、室温で撹拌、溶解した。この溶液に400g/L NaOH aqを添加してpHを12に調整した。ゆっくりと撹拌し50℃になるまで加温し、トルエン:100gを添加して50℃で30分間撹拌し、撹拌を停止して同温度にて30分間静置して分層させた。下層の有機層をナスフラスコに回収した。トルエン:100gを添加して再度抽出を行い、有機層をナスフラスコに回収した。有機層はエバポレーターにて50℃で濃縮し、酢酸エチル:100gを添加して希釈した後、硫酸マグネシウム:10gで脱水、ろ過した。ろ過ケーキを酢酸エチル:50gで洗浄し、ろ液と合わせた。この溶液をマグネチックスターラーを用いて攪拌しながら室温まで冷却した後、これにヘキサン:140gを加えて結晶を析出させた。このスラリーを30分攪拌し、ろ過し、残渣を140gのヘキサンにて洗浄した後、真空にて乾燥を行い精製品を得た(16g、アミン純度:98.6%、アミン収率:89.5%)。
Figure 0006460366
(実施例2−1)
実施例2において、Yを種々変更し、濃縮物質量中のアミノ基を1つ有するポリエチレングリコール化合物質量が5%である混合比率(Y1)、20%である混合比率(Y3)を調査した。その結果、Y1は0.58、Y3は0.48であった。
(実施例2−2)
実施例2において、Yを種々変更し、得られる濃縮物が最小である混合比率(Y2)を調査した。この結果、Y2は0.80であった。
(実施例3)
本例では、分子量Mは20000であり、抽出温度Tは20℃であり、Yは0.57である。
機械式攪拌装置、ジムロート冷却管、温度計、窒素吹き込み管を装着した300mLの4つ口フラスコに、式[3]で示されるα-メトキシ-ω-アミノプロピル-ポリエチレングリコール(分子量:20000、アミン純度:89.1%):9gと水:60gを入れ、窒素下で攪拌しながら室温で溶解した。これに85%リン酸を添加してpHを1に調整した。これにトルエン:20gとクロロホルム:35gの混合溶剤を加えて、20℃で30分撹拌し、撹拌を停止して同温度にて30分間静置して分層させた。分層した下層の有機層を抜き取り、残った水層に食塩:26gを添加し、室温で撹拌、溶解した。この溶液に50質量% KOH aqを添加してpHを12に調整した。ゆっくりと撹拌し50℃になるまで加温し、トルエン:50gを添加して50℃で30分間撹拌し、撹拌を停止して同温度にて30分間静置して分層させた。下層の有機層をナスフラスコに回収した。トルエン:50gを添加して再度抽出を行い、有機層をナスフラスコに回収した。有機層はエバポレーターにて50℃で濃縮し、トルエン:50gを添加して希釈した後、硫酸マグネシウム:5gで脱水、ろ過した。この溶液をマグネチックスターラーを用いて攪拌しながら室温まで冷却した後、これにヘキサン:50gを加えて結晶を析出させた。このスラリーを30分攪拌し、ろ過し、残渣を50gのヘキサンにて洗浄した後、真空にて乾燥を行い精製品を得た(7.4g、アミン純度:98.0%、アミン収率:90.4%)。
Figure 0006460366
(実施例3−1)
実施例3において、Yを種々変更し、濃縮物質量中のアミノ基を1つ有するポリエチレングリコール化合物質量が5%である混合比率(Y1)、20%である混合比率(Y3)を調査した。その結果、Y1は0.51、Y3は0.43であった。
(実施例3−2)
実施例3において、Yを種々変更し、得られる濃縮物が最小である混合比率(Y2)を調査した。この結果、Y2は0.71であった。
(実施例4)
本例では、分子量Mは20000であり、抽出温度Tは15℃であり、Yは0.5である。
機械式攪拌装置、ジムロート冷却管、温度計、窒素吹き込み管を装着した300mLの4つ口フラスコに、式[4]で示される分岐型ポリエチレングリコール誘導体(分子量:20000、アミン純度:74.9%):4gと水:50gを入れ、窒素下で攪拌しながら室温で溶解した。これに6N HCl aqを添加してpHを2に調整した。これにトルエン:20gとクロロホルム:40gの混合溶剤を加えて、15℃で30分撹拌し、撹拌を停止して同温度にて30分間静置して分層させた。分層した下層の有機層を抜き取り、新たに調製したトルエン:10gとクロロホルム:20gの混合溶剤を加え、同様に抽出操作を行った。撹拌、分層後、有機層を抜き取り、残った水層に食塩:12gを添加し、室温で撹拌、溶解した。この溶液に400g/L NaOH aqを添加してpHを12に調整した。ゆっくりと撹拌し50℃になるまで加温し、トルエン:30gを添加して50℃で30分間撹拌し、撹拌を停止して同温度にて30分間静置して分層させた。下層の有機層をナスフラスコに回収した。有機層はエバポレーターにて50℃で濃縮し、トルエン:50gを添加して希釈した後、硫酸マグネシウム:2gで脱水、ろ過した。この溶液をマグネチックスターラーを用いて攪拌しながら室温まで冷却した後、これにヘキサン:50gを加えて結晶を析出させた。このスラリーを30分攪拌し、ろ過し、残渣を50gのヘキサンにて洗浄した後、真空にて乾燥を行い精製品を得た(3.0g、アミン純度:96.0%、アミン収率96.1%)。
Figure 0006460366
(実施例4−1)
実施例4において、Yを種々変更し、濃縮物質量中のアミノ基を1つ有するポリエチレングリコール化合物質量が5%である混合比率(Y1)、20%である混合比率(Y3)を調査した。その結果、Y1は0.44、Y3は0.35であった。
(実施例4−2)
実施例4において、Yを種々変更し、得られる濃縮物が最小である混合比率(Y2)を調査した。この結果、Y2は0.64であった。
(実施例5)
本例では、分子量Mは60000であり、抽出温度Tは27.5℃であり、Yは0.67である。
機械式攪拌装置、ジムロート冷却管、温度計、窒素吹き込み管を装着した50Lのセパラブルフラスコに、式[5]で示される分岐型ポリエチレングリコール誘導体(分子量:60000、アミン純度:81.5%):1190gと水:12kgを入れ、窒素下で攪拌しながら室温で溶解した。これに85%リン酸を添加してpHを2に調整した。これにトルエン:4.8kgとクロロホルム:7.2kgの混合溶剤を加えて、27.5℃で30分撹拌し、撹拌を停止して同温度にて30分間静置して分層させた。分層した下層の有機層を抜き取り、新たに調製したトルエン:4.8kgとクロロホルム:7.2kgの混合溶剤を加え、同様に抽出操作を行った。撹拌、分層後、有機層を抜き取り、残った水層に食塩:3.08kgを添加し、室温で撹拌、溶解した。この溶液に400g/L NaOH aq:51.0gを添加してpHを12に調整した。ゆっくりと撹拌し50℃になるまで加温し、トルエン:12.2kgを添加して50℃で30分間撹拌し、撹拌を停止して同温度にて30分間静置して分層させた。下層の有機層をナスフラスコに回収した。トルエン:6.76kgを添加して再度抽出を行い、有機層をナスフラスコに回収した。有機層はエバポレーターにて50℃で濃縮し、硫酸マグネシウム:605gで脱水、ろ過した。ろ過ケーキをトルエン:3.61kgで洗浄し、ろ液と合わせた。この溶液をマグネチックスターラーを用いて攪拌しながら室温まで冷却した後、これにヘキサン:9.61kgを加えて結晶を析出させた。このスラリーを30分攪拌し、ろ過し、残渣を1.21kgのヘキサンにて洗浄した後、真空にて乾燥を行い精製品を得た(877g、アミン純度:97.4%、アミン収率:88.0%)。
Figure 0006460366
(実施例5−1)
実施例5において、抽出温度27.5℃にて、Yを種々変更し、濃縮物質量中のアミノ基を1つ有するポリエチレングリコール化合物質量が5%である混合比率(Y1)、20%である混合比率(Y3)を調査した。その結果、Y1は0.66、Y3は0.62であった。
(実施例5−2)
実施例5において、抽出温度27.5℃にて、Yを種々変更し、得られる濃縮物が最小である混合比率(Y2)を調査した。この結果、Y2は0.77であった。
(実施例5−3)
実施例5と同条件で、抽出温度Tを15、35、55℃に設定し、実施例5-1、実施例5-2と同様にY1、Y2、Y3を調査した。その結果をプロットしたものが図2である。
(実施例6)
本例では、分子量Mは40000であり、抽出温度Tは25℃であり、Yは0.67である。
機械式攪拌装置、ジムロート冷却管、温度計、窒素吹き込み管を装着した300mLの4つ口フラスコに、式[6]で示される分岐型ポリエチレングリコール誘導体(分子量:40000、アミン純度:73%):1gと水:10gを入れ、窒素下で攪拌しながら室温で溶解した。これにトリフルオロ酢酸を添加してpHを2に調整した。これにトルエン:10gとクロロホルム:15gの混合溶剤を加えて、25℃で30分撹拌し、撹拌を停止して同温度にて30分間静置して分層させた。分層した下層の有機層を抜き取り、新たに調製したトルエン:10gとクロロホルム:15gの混合溶剤を加え、同様に抽出操作を行った。撹拌、分層後、有機層を抜き取り、残った水層に水:10g、食塩:5gを添加し、室温で撹拌、溶解した。この溶液に400g/L NaOH aqを添加してpHを12に調整した。クロロホルム:50gを添加して室温で30分間撹拌し、撹拌を停止して同温度にて30分間静置して分層させた。下層の有機層をナスフラスコに回収した。クロロホルム:50gを添加して再度抽出を行い、有機層をナスフラスコに回収した。有機層はエバポレーターにて40℃で濃縮し、酢酸エチル:50gを添加して希釈した後、硫酸マグネシウム:1gで脱水、ろ過した。この溶液をマグネチックスターラーを用いて攪拌しながら室温まで冷却した後、これにヘキサン:50gを加えて結晶を析出させた。このスラリーを30分攪拌し、ろ過し、残渣を10gのヘキサンにて洗浄した後、真空にて乾燥を行い精製品を得た(0.7g、アミン純度:95.0%、アミン収率:91.1%)。
Figure 0006460366
(実施例6−1)
実施例6において、Yを種々変更し、濃縮物質量中のアミノ基を1つ有するポリエチレングリコール化合物質量が5%である混合比率(Y1)、20%である混合比率(Y3)を調査した。その結果、Y1は0.61、Y3は0.54であった。
(実施例6−2)
実施例6において、Yを種々変更し、得られる濃縮物が最小である混合比率(Y2)を調査した。この結果、Y2は0.76であった。
(実施例7)
本例では、分子量Mは20000であり、抽出温度Tは20℃であり、Yは0.57である。
機械式攪拌装置、ジムロート冷却管、温度計、窒素吹き込み管を装着した300mLの4つ口フラスコに、式[7]で示されるポリエチレングリコール誘導体(分子量:20000、アミン純度:77.7%):4gと水:50gを入れ、窒素下で攪拌しながら室温で溶解した。これに85%リン酸を添加してpHを1に調整した。これにトルエン:10gとクロロホルム:17.5gの混合溶剤を加えて、20℃で30分撹拌し、撹拌を停止して同温度にて30分間静置して分層させた。分層した下層の有機層を抜き取り、新たに調製したトルエン:10gとクロロホルム:20gの混合溶剤を加え、同様に抽出操作を行った。撹拌、分層後、有機層を抜き取り、残った水層に食塩:12gを添加し、室温で撹拌、溶解した。この溶液に400g/L NaOH aqを添加してpHを14に調整した。ゆっくりと撹拌し50℃になるまで加温し、トルエン:50gを添加して50℃で30分間撹拌し、撹拌を停止して同温度にて30分間静置して分層させた。下層の有機層をナスフラスコに回収した。トルエン:50gを添加して再度抽出を行い、有機層をナスフラスコに回収した。有機層はエバポレーターにて50℃で濃縮し、トルエン:50gを添加して希釈した後、硫酸マグネシウム:1gで脱水、ろ過した。この溶液をマグネチックスターラーを用いて攪拌しながら室温まで冷却した後、これにヘキサン:40gを加えて結晶を析出させた。このスラリーを30分攪拌し、ろ過し、残渣を50gのヘキサンにて洗浄した後、真空にて乾燥を行い精製品を得た(2.8g、アミン純度:95.9%、アミン収率:86.4%)。
Figure 0006460366
(実施例7−1)
実施例7において、Yを種々変更し、濃縮物質量中のアミノ基を1つ有するポリエチレングリコール化合物質量が5%である混合比率(Y1)、20%である混合比率(Y3)を調査した。その結果、Y1は0.51、Y3は0.43であった。
(実施例7−2)
実施例7において、Yを種々変更し、得られる濃縮物が最小である混合比率(Y2)を調査した。この結果、Y2は0.71であった。
(実施例8)
本例では、分子量Mは2000であり、抽出温度Tは25℃であり、Yは0.67である。
機械式攪拌装置、ジムロート冷却管、温度計、窒素吹き込み管を装着した2Lの4つ口フラスコに、式[8]で示されるα-ヒドロキシ-ω-アミノプロピル-ポリエチレングリコール(分子量:2000、アミン純度:89.0%):92gと水:500gを入れ、窒素下で攪拌しながら室温で溶解した。これにトリフルオロ酢酸を添加してpHを2に調整した。これにトルエン:200gとクロロホルム:300gの混合溶剤を加えて、25℃で30分撹拌し、撹拌を停止して同温度にて30分間静置して分層させた。分層した下層の有機層を抜き取り、新たに調製したトルエン:200gとクロロホルム:300gの混合溶剤を加え、同様に抽出操作を行った。撹拌、分層後、有機層を抜き取り、残った水層に食塩:165gを添加し、室温で撹拌、溶解した。この溶液に400g/L NaOH aqを添加してpHを11に調整した。ゆっくりと撹拌し50℃になるまで加温し、トルエン:500gを添加して50℃で30分間撹拌し、撹拌を停止して同温度にて30分間静置して分層させた。上層の有機層をナスフラスコに回収した。トルエン:250gを添加して再度抽出を行い、有機層をナスフラスコに回収した。有機層はエバポレーターにて50℃で濃縮し、トルエン:150gを添加して希釈した後、硫酸マグネシウム:30gで脱水、ろ過した。この溶液をマグネチックスターラーを用いて攪拌しながら室温まで冷却した後、これにヘキサン:300gを加えて結晶を析出させた。このスラリーを30分攪拌し、ろ過し、残渣を300gのヘキサンにて洗浄した後、真空にて乾燥を行い精製品を得た(80g、アミン純度:98.5%、アミン収率:96.2%)。
Figure 0006460366
(実施例8−1)
実施例8において、Yを種々変更し、濃縮物質量中のアミノ基を1つ有するポリエチレングリコール化合物質量が5%である混合比率(Y1)、20%である混合比率(Y3)を調査した。その結果、Y1は0.57、Y3は0.47であった。
(実施例8−2)
実施例8において、Yを種々変更し、得られる濃縮物が最小である混合比率(Y2)を調査した。この結果、Y2は0.81であった。
(比較例1)
次に、特許文献1(特開平1-165343)の実施例と同様の方法にてイオン交換カラムで精製を行った。この実施例では原料に分子量12000のα-メトキシ-ω-アミノプロピル-ポリエチレングリコールを用いているが、本発明の効果を明確にするため、実施例1と同じ分子量5000のα-メトキシ-ω-アミノエチル-ポリエチレングリコールを用いて精製を行い、結果を比較した。
式[1]で示されるα-メトキシ-ω-アミノエチル-ポリエチレングリコール(分子量:5000、アミン純度:90.5%):15gをイオン交換水135gに溶解させ、再生処理した塩基交換型イオン交換樹脂DIAION PK216[三菱化学(株)製品、商品名]150gを充填したカラムにイオン交換水を移動層として毎分1mLの流速で流した。カラムの液面が充填樹脂の境界面と同じレベルに達した時点でイオン交換水1.5リットルを毎分4mLの流速で流した。ついで5%アンモニア水0.8Lを毎分1mLの流速で流し、流出液800mLを捕集した。続いて捕集した流出液に食塩:24gを添加し、室温で撹拌、溶解した。ゆっくりと撹拌し50℃になるまで加温し、トルエン:80gを添加して50℃で30分間撹拌し、撹拌を停止して同温度にて30分間静置して分層させた。上層の有機層をナスフラスコに回収した。トルエン:40gを添加して再度抽出を行い、有機層をナスフラスコに回収した。有機層はエバポレーターにて50℃で濃縮し、酢酸エチル:30gを添加して希釈した後、硫酸マグネシウム:5gで脱水、ろ過した。ろ過ケーキを酢酸エチル:30gで洗浄し、ろ液と合わせた。この溶液をマグネチックスターラーを用いて攪拌しながら室温まで冷却した後、これにヘキサン:60gを加えて結晶を析出させた。このスラリーを30分攪拌し、ろ過し、残渣を40gのヘキサンにて洗浄した後、真空にて乾燥を行い精製品を得た(10.2g、アミン純度:98.9%、アミン収率:74.3%)。
(比較例2)
実施例1と同じ条件で、抽出溶剤として混合溶剤ではなくクロロホルムを用いて単一の溶剤で精製が可能か比較検討を行った。
機械式攪拌装置、ジムロート冷却管、温度計、窒素吹き込み管を装着した300mLの4つ口フラスコに、式[1]で示されるα-メトキシ-ω-アミノエチル-ポリエチレングリコール(分子量:5000、アミン純度:90.5%):10gと水:50gを入れ、窒素下で攪拌しながら室温で溶解した。これに6N HCl aq:0.5gを添加してpHを2に調整した。これにクロロホルム:30gを加えて、25℃で30分撹拌し、撹拌を停止して同温度にて30分間静置して分層させた。分層した下層の有機層を抜き取り、新たにクロロホルム:30gを加え、同様に抽出操作を行った。撹拌、分層後、有機層を抜き取り、残った水層に食塩:16gを添加し、室温で撹拌、溶解した。この溶液に400g/L NaOH aq:0.48gを添加してpHを11に調整した。ゆっくりと撹拌し50℃になるまで加温し、トルエン:50gを添加して50℃で30分間撹拌し、撹拌を停止して同温度にて30分間静置して分層させた。上層の有機層をナスフラスコに回収した。トルエン:25gを添加して再度抽出を行い、有機層をナスフラスコに回収した。有機層はエバポレーターにて50℃で濃縮したところ、濃縮物は痕跡量しか得られず、精製品を得ることはできなかった。
(比較例3)
実施例1と同じ条件で、抽出溶剤として混合溶剤ではなくトルエンを用いて単一の溶剤で精製が可能か比較検討を行った。
機械式攪拌装置、ジムロート冷却管、温度計、窒素吹き込み管を装着した300mLの4つ口フラスコに、式[1]で示されるα-メトキシ-ω-アミノエチル-ポリエチレングリコール(分子量:5,000、アミン純度:90.5%):10gと水:50gを入れ、窒素下で攪拌しながら室温で溶解した。これに6N HCl aq:0.5gを添加してpHを2に調整した。これにトルエン:30gを加えて、25℃で30分撹拌し、撹拌を停止して同温度にて30分間静置して分層させた。分層した上層の有機層を抜き取り、新たに調製したトルエン:30gを加え、同様に抽出操作を行った。撹拌、分層後、有機層を抜き取り、残った水層に食塩:16gを添加し、室温で撹拌、溶解した。この溶液に400g/L NaOH aq:0.5gを添加してpHを11に調整した。ゆっくりと撹拌し50℃になるまで加温し、トルエン:50gを添加して50℃で30分間撹拌し、撹拌を停止して同温度にて30分間静置して分層させた。上層の有機層をナスフラスコに回収した。トルエン:25gを添加して再度抽出を行い、有機層をナスフラスコに回収した。有機層はエバポレーターにて50℃で濃縮し、酢酸エチル:10gを添加して希釈した後、硫酸マグネシウム:3gで脱水、ろ過した。ろ過ケーキを酢酸エチル:10gで洗浄し、ろ液と合わせた。この溶液をマグネチックスターラーを用いて攪拌しながら室温まで冷却した後、これにヘキサン:30gを加えて結晶を析出させた。このスラリーを30分攪拌し、ろ過し、残渣を30gのヘキサンにて洗浄した後、真空にて乾燥を行い結晶を得た。質量を測定すると、仕込み質量とほとんど変化がなく、アミン純度は精製前と同じ90.5%であり、精製品を得ることはできなかった。
実施例1、比較例1、2、3の結果を以下の表1に示す。
Figure 0006460366
表1に示すように、本発明の精製方法で得られるアミノ基を1つ有するポリエチレングリコール化合物のアミン純度は、比較例1のイオン交換カラムによる精製品と同等であり、アミン収率については大幅に高い結果となった。
なお、図5は、実施例1で抽出精製に用いた原料のHPLCクロマトグラムを示し,図6は、実施例1で得られた精製品のHPLCクロマトグラムを示す。
一方、比較例2、3では、混合溶剤を用いずに、単一の溶剤で比較検討を行った。抽出溶剤として、クロロホルムを用いた比較例2では、ほぼ全てのポリエチレングリコール化合物が有機層に抽出され、精製を行うことはできなかった。また、トルエンを用いた比較例3では、ポリエチレングリコール化合物はまったく有機層に抽出されず、精製を行うことはできなかった。
以上より、本発明は、アミノ基を1つ有するポリエチレングリコール化合物を高純度で、収率良く、工業的に製造することができる有用な精製方法である。

Claims (11)

  1. アミノ基を一つ有しており、分子内のエチレンオキシドユニットの合計平均付加モル数が20〜2300であるポリエチレングリコール化合物から、アミノ基を有さないポリエチレングリコールを分離することで精製する方法であって、
    前記エチレンオキシドユニットが、直鎖型、グリセリン骨格の分岐型、ペンタエリスリトール骨格の分岐型またはキシリトール骨格の分岐型を有しており、
    前記ポリエチレングリコール化合物が、
    前記エチレンオキシドユニットと、
    アミノ基、オキシアミノ基およびヒドラジノ基から選ばれた官能基と、
    前記エチレンオキシドユニットの末端に結合された官能基であって、炭素数1から7の炭化水素基、カルボキシル基、水酸基、チオール基、アジド基、−CONHCH CH ONH 保護基によって保護されたアミノ基、保護基によって保護されたカルボキシル基、保護基によって保護された水酸基、保護基によって保護されたチオール基、保護基によって保護されたヒドラジン基、保護基によって保護されたヒドラジド基および保護基によって保護されたオキシアミン基から選ばれた官能基からなり、
    以下の工程(A)、工程(B)および工程(C)を有しており、

    (A) 前記アミノ基を1つ有するポリエチレングリコール化合物の水溶液であって、pHが1〜5の酸性水溶液を調製する工程

    (B) 前記工程(A)で得られた前記水溶液と混合有機溶剤とを10℃以上、55℃以下の温度で混合し、有機層と水層とに分層させ、この際前記混合有機溶剤における有機溶剤Iの比率が25〜65質量%であり、有機溶剤IIの比率が75〜35質量%であり、前記有機溶剤Iが、合計炭素数8以下の芳香族炭化水素系溶剤およびヘテロ原子を含まない合計炭素数5以下のエステル化合物溶剤から選ばれており、前記有機溶剤IIがハロゲン化炭化水素系溶剤であり、前記有機溶剤Iの前記有機溶剤IIに対する混合比率(有機溶剤I/有機溶剤II)Y、前記混合時の温度T(℃)および前記ポリエチレングリコール化合物の分子量Mが、以下の関係を満足する抽出工程

    1.9×10-6M+0.09≦Y−0.015T≦-1.4×10-6M+0.44

    (C) 前記水層から前記ポリエチレングリコール化合物を回収する工程

    前記各保護基が前記酸性水溶液中の酸でイオン化されない保護基であることを特徴とする、ポリエチレングリコール化合物の精製方法。
  2. 前記工程(B)において、前記有機溶剤Iの前記有機溶剤IIに対する混合比率(有機溶剤I/有機溶剤II)Y、前記混合時の温度T(℃)および前記ポリエチレングリコール化合物の分子量Mが、以下の関係を満足することを特徴とする、請求項1記載の方法。

    1.0×10-6M+0.19≦Y−0.015T≦-1.4×10-6M+0.44
  3. 前記工程(B)において分層した前記水層に対して、前記抽出工程(B)を1回以上繰り返すことを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記工程(A)において、前記酸性水溶液中の前記酸が、塩酸、リン酸およびトリフルオロ酢酸からなる群より選択されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載の方法。
  5. 前記有機溶剤Iが、トルエンおよび酢酸エチルからなる群より選択されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つの請求項に記載の方法。
  6. 前記有機溶剤IIがクロロホルムである、請求項1〜5のいずれか一つの請求項に記載の方法。
  7. 前記工程(B)における前記有機溶剤Iの質量および前記有機溶剤IIの質量が、それぞれ、前記ポリエチレングリコール化合物の質量の1〜50倍であり、前記工程(A)において前記水溶液に含まれる水の質量が前記ポリエチレングリコール化合物の質量の1〜50倍であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一つの請求項に記載の方法。
  8. 前記工程(C)において、前記水層を中性またはアルカリ性とした後、有機層への抽出を経て、濃縮、結晶化または乾燥によって前記ポリエチレングリコールを回収することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一つの請求項に記載の方法。
  9. 前記ポリエチレングリコール化合物分子内のエチレンオキシドユニットの合計平均付加モル数が40〜2050である、請求項1〜8のいずれか一つの請求項に記載の方法。
  10. 前記ポリエチレングリコール化合物が式[4]で表され、分子内のエチレンオキシドユニットの合計平均付加モル数が40〜2050である、請求項1〜8のいずれか一つの請求項に記載の方法。
    Figure 0006460366
  11. 前記ポリエチレングリコール化合物が式[6]で表され、分子内のエチレンオキシドユニットの合計平均付加モル数が40〜2050である、請求項1〜8のいずれか一つの請求項に記載の方法。
    Figure 0006460366
JP2014059754A 2013-03-27 2014-03-24 アミノ基を一つ有するポリエチレングリコールの精製方法 Active JP6460366B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014059754A JP6460366B2 (ja) 2013-03-27 2014-03-24 アミノ基を一つ有するポリエチレングリコールの精製方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013066687 2013-03-27
JP2013066687 2013-03-27
JP2014059754A JP6460366B2 (ja) 2013-03-27 2014-03-24 アミノ基を一つ有するポリエチレングリコールの精製方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014208786A JP2014208786A (ja) 2014-11-06
JP6460366B2 true JP6460366B2 (ja) 2019-01-30

Family

ID=51624090

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014059754A Active JP6460366B2 (ja) 2013-03-27 2014-03-24 アミノ基を一つ有するポリエチレングリコールの精製方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US9458292B2 (ja)
EP (1) EP2980115B1 (ja)
JP (1) JP6460366B2 (ja)
CN (1) CN105189606B (ja)
WO (1) WO2014157117A1 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6460937B2 (ja) * 2014-12-04 2019-01-30 信越化学工業株式会社 末端にアミノ基を有するポリアルキレングリコール誘導体の製造方法
US9708350B2 (en) 2014-12-04 2017-07-18 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Method for producing polyalkylene glycol derivative having amino group at end, polymerization initiator for use in the same, and alcohol compound as raw material for the polymerization initiator
US10377775B2 (en) 2014-12-04 2019-08-13 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Method for producing polyalkylene glycol derivative having amino group at end
CN105131274B (zh) * 2015-08-20 2017-11-10 西安蓝晓科技新材料股份有限公司 一种用于聚四氢呋喃生产中除钠离子的方法
CN108003041A (zh) * 2016-10-28 2018-05-08 中国石油化工股份有限公司 一种分离聚醚醇和聚醚胺的方法
KR102093966B1 (ko) * 2016-11-21 2020-03-26 주식회사 엘지화학 할로겐화 메톡시 폴리에틸렌글리콜의 정제 방법
JP6935059B2 (ja) * 2017-03-30 2021-09-15 日油株式会社 カルボキシル基を一つ有するポリエチレングリコールの精製方法
CA3095644A1 (en) 2018-03-29 2019-10-03 Nof Corporation Degradable polyethylene glycol conjugate
JP7205827B2 (ja) 2018-03-29 2023-01-17 日油株式会社 分解性ポリエチレングリコール誘導体
JP7411188B2 (ja) 2019-03-29 2024-01-11 日油株式会社 分岐型分解性ポリエチレングリコール誘導体
US20220387609A1 (en) 2019-03-29 2022-12-08 Nof Corporation Branched degradable polyethylene glycol binder
JP2021055080A (ja) 2019-09-26 2021-04-08 日油株式会社 非対称分岐型分解性ポリエチレングリコール誘導体
JP2021055079A (ja) 2019-09-26 2021-04-08 日油株式会社 マルチアーム型分解性ポリエチレングリコール誘導体
KR20220123402A (ko) 2019-12-27 2022-09-06 니치유 가부시키가이샤 폴리에틸렌 글리콜 화합물의 정제 방법
CN112759757B (zh) * 2020-12-28 2023-11-24 苏州欣影生物医药技术有限公司 单/双磷酸聚乙二醇单甲醚纯化方法
JP2023138437A (ja) * 2022-03-17 2023-10-02 日油株式会社 ポリエチレングリコール誘導体の製造方法

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB8723651D0 (en) 1987-10-08 1987-11-11 Express Foods Group Ltd Process for containing concentrates
US5643575A (en) 1993-10-27 1997-07-01 Enzon, Inc. Non-antigenic branched polymer conjugates
JP3562000B2 (ja) 1994-12-14 2004-09-08 日本油脂株式会社 ポリオキシアルキレンモノアミンの製造方法
JPH09169683A (ja) * 1995-12-20 1997-06-30 Denki Kagaku Kogyo Kk ポリオキシアルキレン誘導体の精製方法
JP3991426B2 (ja) * 1998-03-18 2007-10-17 日本油脂株式会社 ポリオキシアルキレンモノアミンの製造方法
AR021215A1 (es) * 1998-09-02 2002-07-03 Univ Utah Res Found Un metodo para preparar y purificar un acido polietilenglicolcarboxilico de bajo peso molecular
US20030149307A1 (en) * 2001-10-24 2003-08-07 Baxter International Inc. Process for the preparation of polyethylene glycol bis amine
JP4412461B2 (ja) 2002-11-20 2010-02-10 日油株式会社 修飾された生体関連物質、その製造方法および中間体
CN1961027A (zh) 2004-03-31 2007-05-09 日本化药株式会社 新的水溶性富勒烯、其生产方法和含有该富勒烯的活性氧发生器
EP1767563B1 (en) * 2004-07-13 2014-09-03 Kaneka Corporation Method for producing polyether
AU2005309960A1 (en) 2004-11-22 2006-06-01 Mallinckrodt Inc. Process for the purification of benzphetamine hydrochloride
ITBO20050770A1 (it) 2005-12-16 2007-06-17 Ferno Washington Italia Srl Dispositivo di caricamento assistito per una barella
US20080264254A1 (en) * 2007-04-11 2008-10-30 The Penn State Research Foundation Novel sorbents and purification and bulk separation of gas streams
US8067526B2 (en) * 2009-03-27 2011-11-29 Nof Corporation Method for producing polyoxalkylene derivative
JP5569787B2 (ja) * 2009-03-31 2014-08-13 日油株式会社 高分子量ポリエチレングリコール化合物の精製方法
JP5713274B2 (ja) * 2009-03-31 2015-05-07 日油株式会社 高分子量ポリオキシアルキレン誘導体の精製方法
CN101724169B (zh) * 2009-11-16 2011-09-21 深圳市星源材质科技股份有限公司 一种结构均匀的聚烯烃微孔膜制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP2980115A1 (en) 2016-02-03
US20160046762A1 (en) 2016-02-18
CN105189606B (zh) 2017-06-09
EP2980115B1 (en) 2019-03-06
WO2014157117A1 (ja) 2014-10-02
US9458292B2 (en) 2016-10-04
JP2014208786A (ja) 2014-11-06
CN105189606A (zh) 2015-12-23
EP2980115A4 (en) 2016-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6460366B2 (ja) アミノ基を一つ有するポリエチレングリコールの精製方法
JP5843172B2 (ja) 高分子量ポリエチレングリコール化合物の精製方法
JP5713274B2 (ja) 高分子量ポリオキシアルキレン誘導体の精製方法
KR102393786B1 (ko) 카복실기를 1개 갖는 폴리에틸렌글리콜의 정제 방법
JP4796581B2 (ja) 高純度のメトキシポリエチレングリコール及びそれらの誘導体の製造方法
JP5618248B2 (ja) カルボキシル基含有ポリオキシエチレン誘導体の精製方法
EP2657272B1 (en) Purification method for carboxyl-containing polyoxyethylene derivative
KR102542987B1 (ko) 트리틸기 함유 단분산 폴리에틸렌 글리콜의 정제 방법
WO2018211410A1 (en) Improved process for preparation of fosaprepitant or salt thereof
US20230050758A1 (en) Method for purifying polyethylene glycol compound
EP2949643A1 (en) Manufacturing process for memantine
WO2018010974A1 (en) Process for the deprotection of a carbapenem by heterogeneous catalytic hydrogenation with hydrogen in the presence of an organic amine
CN112028780A (zh) 一种苯海拉明的纯化方法
WO2023022213A1 (ja) エベロリムスの製造方法
JP4529116B2 (ja) 高純度トリチルピペラジン誘導体の製造方法
JP5836851B2 (ja) ブリンゾラミドの製造方法
JP2012214447A (ja) 水酸基含有アセタール化合物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170921

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171030

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180604

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181219

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6460366

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250