JP6721880B2 - 正浸透膜を使用して膜分離する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、正浸透膜を使用して膜分離する方法に関する。
正浸透膜分離法は、低浸透圧側の水が高浸透圧の溶液に向かって移動する現象を利用した膜分離方法であり、逆浸透膜分離法と比べると、膜分離での消費エネルギーが少なくなる点で有利である。
正浸透膜分離法では、ドロー溶質を含むドロー溶液の使用が必須であり、前記ドロー溶質の選択が重要となる。
特許文献1には、一般式1で示される、窒素原子を含む正浸透用の誘導物質、それを使用した正浸透水処理装置、正浸透水処理方法の発明が記載されている。
特許文献2には、ドロー溶質として窒素原子を含まない温度応答性高分子を含んでおり、前記温度応答性高分子がポリビニルエーテル系ポリマー、ポリ酢酸ビニル系ポリマー、(メタ)アクリル酸系ポリマーから選ばれるものが記載されている。
特許文献3には、HLB値が10以上の非イオン性界面活性剤と、前記界面活性剤よりもHLB値が低い非イオン性界面活性剤もしくは脂肪酸もしくはアルコール、またはそれらの混合物とを混合し、平均のHLB値が10〜16である温度感応性混合物を水に溶解した誘引溶液を使用することが記載されている。
HLB値10以上の界面活性剤は、ポリグリセリンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートなどが例示され、前記界面活性剤よりもHLB値が低い非イオン性界面活性剤は、ソルビタンモノカプリレート、グリセリンモノカプリレートなどが例示されている。
特開2012−170954号公報 特開2015−47541号公報 特開2015−54292号公報
本発明は、ドロー溶質としてポリグリセリンを使用する、正浸透膜を使用して膜分離する方法を提供することを課題とする。
本発明は、正浸透膜を使用して膜分離する方法であって、
正浸透膜を介して、被処理水と、ドロー溶質を含むドロー溶液とを接触させ、前記被処理水中に含まれる水をドロー溶液側に移動させる浸透工程と、
前記ドロー溶液に含まれる水と前記ドロー溶質を分離する分離工程を含んでおり、
前記ドロー溶質としてポリグリセリンを使用する、正浸透膜を使用して膜分離する方法を提供する。
本発明のドロー溶質としてポリグリセリンを使用する、正浸透膜を使用して膜分離する方法によれば、高い透水速度で被処理水から水を分離することができる。
実施例1〜6における正浸透膜を使用して膜分離する方法を説明するための断面図。 実施例7で使用したドロー溶質(ポリグリセリンモノエーテル)の濃度と浸透圧の関係を示した図。
<ドロー溶質>
本発明の正浸透膜を使用して膜分離する方法で使用するドロー溶液のドロー溶質は、ポリグリセリンであり、前記ポリグリセリンの誘導体も含むものである。
本発明のドロー溶質として使用することができるポリグリセリンは、下記式で示される高い分岐構造のポリグリセリンのほか、低い分岐構造のポリグリセリンを挙げることができる。
Figure 0006721880
高い分岐構造を有するポリグリセリンは、ポリグリセリン全体のヒドロキシル基の50%以上が1級ヒドロキシル基であるものである。
高い分岐構造を有するポリグリセリンは、グリシドールの重付加反応により製造することができる。
高い分岐構造を有するポリグリセリンは、
平均分子量が200〜5,000g/mol、好ましくは230〜3,000g/mol、
粘度(40℃)が5000〜50,000mPa・s、好ましくは8,000〜30,000mPa・s、
ヒドロキシル価が500〜2000KOHmg/g、好ましくは800〜1200KOHmg/gを有するものが好ましい。
ヒドロキシル価は、特許第5002124号の調製例1に記載されている水酸基価の測定方法と同様にして、第7 版食品添加物公定書「油脂類試験法」または基準油脂分析試験法に準じて求めた。
高い分岐構造を有するポリグリセリンとしては、(株)ダイセルから販売されている次のものを使用することができる。なお、粘度は、E型粘度計を用いて、40℃で、粘度に応じ1〜5rpmの回転数により測定されたものである。
商品名PGL03P:平均分子量=240g/mol,粘度(40℃)=8300mPa・s,ヒドロキシル価=1100〜1200KOHmg/g
商品名PGL06 :平均分子量=460g/mol,粘度(40℃)=23000mPa・s,ヒドロキシル価=900〜1000KOHmg/g
商品名PGL10:平均分子量=660g/mol,粘度(40℃)=27900mPa・s,ヒドロキシル価=800〜900KOHmg/g
商品名PGL10PSW:平均分子量=780g/mol,粘度(40℃)=16800mPa・s,ヒドロキシル価=805〜855KOHmg/g
商品名PGL20PW:平均分子量=1500g/mol,粘度(40℃)=9260mPa・s,ヒドロキシル価=695〜755KOHmg/g
商品名PGLX:平均分子量=3000g/mol,粘度(40℃)=8500mPa・s,ヒドロキシル価=675〜715KOHmg/g
商品名PGLXPW:平均分子量=3000g/mol,粘度(40℃)=19,800mPa・s,ヒドロキシル価=650〜750KOHmg/g
低い分岐構造を有するポリグリセリンは、ポリグリセリン全体のヒドロキシル基の50%以上が2級ヒドロキシル基であるものである。
低い分岐構造を有するポリグリセリンは、グリセリンの脱水縮合反応や、エピクロロヒドリンの重付加反応によって製造することができる。
低い分岐構造を有するポリグリセリンは、
平均分子量が200〜5,000g/mol、好ましくは230〜3,000g/mol、
粘度(40℃)が5000〜50,000mPa・s、好ましくは8,000〜30,000mPa・s、
ヒドロキシル価が500〜2000KOHmg/g、好ましくは800〜1200KOHmg/gを有するものが好ましい。
低い分岐構造を有するポリグリセリンとしては、阪本薬品工業(株)から販売されている商品名ポリグリセリン#310、#500、#750などを使用することができる。
ポリグリセリンの誘導体としては、下記一般式(I):
Figure 0006721880
[式中、GLはグリセリン残基、X1は、末端にカルボキシル基を有し、GLとの連結基としてカルボニル結合(−C(=O)−)を有する、炭素数1〜10のアルキレン基を示す]
で表される繰り返し単位を有するものを挙げることができる。
上記一般式(I)におけるX1は、−CO−CH2CH2−COOHが好ましい。
一般式(I)で示されるポリグリセリンの誘導体は公知のものであり、特許第5629925号公報に記載されている一般式(I)で示されるものである。
より具体的には、特許第5629925号公報の実施例1において上記のポリグリセリンを使用して得られたサクシニル化ポリグリセリン、同公報の実施例2において上記のポリグリセリンを使用して得られたサクシニル化ポリグリセリンを挙げることができる。
またポリグリセリンの誘導体としては、下記一般式(II):
Figure 0006721880
(式中、
GLはグリセリン残基、XはGL側に連結基としてのカルボニル結合(−CO−)を有する炭素数1〜10のアルキレン基、
Rはメチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、プロピルカルバモイル基、イソプロピルカルバモイル基、ブチルカルバモイル基、またはXとの結合部位に連結基としてのカルボニル結合(−CO−)を有する重合度が2〜10のポリアルキレングリコール残基〔但し、前記ポリアルキレングリコール残基の末端水酸基は、炭素数1〜10のアルキル基、3〜10員のシクロアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、炭素数1〜11のアシル基から選択される有機基で封止されていてもよい〕を示す)
で表される繰り返し単位を有するものを挙げることができる。
一般式(II)で示されるポリグリセリンの誘導体は公知のものであり、特許第5526317号公報に記載されている一般式(a)で示されるものである。
より具体的には、特許第5526317号公報の実施例1において上記のポリグリセリンを使用して、サクシニル化ポリグリセリンを経て得られたイソプロピルアミド末端ポリグリセリン誘導体、同公報の実施例2において上記のポリグリセリンを使用して、サクシニル化ポリグリセリンを経て得られたイソプロピルアミド末端ポリグリセリン誘導体を挙げることができる。
さらにポリグリセリンの誘導体としては、下記一般式(III):
1O−(C362n−H (III)
(式中、R1は炭素数1〜30のアルコール残基〔不飽和脂肪族アルコールからヒドロキシル基を除した基を除く〕を示し、グリセリン単位の平均付加モル数nは2以上の数を示す)
で表されるものであるポリグリセリンモノエーテルを挙げることができる。
一般式(III)で示されるポリグリセリンの誘導体は公知のものであり、特許第4976131号公報に記載されている一般式(1)で示されるものである。
1は、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、ステロール、トコール類および2−エチルヘキサノールから選ばれるアルコールの残基であることが好ましい。
nは4〜20が好ましい。
<正浸透膜分離方法>
本発明の正浸透膜を使用して膜分離する方法は、ドロー溶質として上記した分岐構造を有するポリグリセリン、前記分岐構造を有するポリグリセリンの誘導体から選ばれるものを使用する方法である。
本発明で使用する正浸透膜(半透膜)は、一面側に緻密層を有し、前記緻密層と反対側には、前記緻密層よりも疎構造の支持層(非緻密層)を有しているものである。
正浸透膜(半透膜)の材質は、特に制限されず、酢酸セルロース系、ポリアミド系、ポリエチレンイミン系、ポリスルホン系、ポリベンゾイミダゾール系のものなどを挙げることができるが、これらのなかでも酢酸セルロース系材料(三酢酸セルロース系材料)が好ましい。
酢酸セルロースからなる正浸透膜は、支持体層と上記したドロー溶質を含むドロー溶液の相互作用により、高い透水速度が得られるので好ましい。
正浸透膜(半透膜)の形態は特に制限されず、平膜、管状膜、中空糸膜などを使用することができる。
まず、ドロー溶質としてポリグリセリンを使用する膜分離方法を工程ごとに説明する。
(浸透工程)
正浸透膜(半透膜)を介して、被処理水(例えば海水)とドロー溶質を含むドロー溶液を常温(10〜30℃)にて接触させる。
浸透工程によって、ドロー溶質を含むドロー溶液側に被処理水中に含まれる水を移動させる。
ドロー溶液中のドロー溶質濃度は、浸透工程を実施している間、ドロー溶液の再生処理を行い、ドロー溶液の浸透圧が一定に保たれるように調整する。
(分離工程)
次の分離工程にて、前工程においてドロー溶液に移動した水とドロー溶質を分離する。
ドロー溶液中の水とドロー溶質の分離方法は特に制限されるものではなく、水を蒸発させる方法(例えば、蒸留法)、逆浸透膜などを使用して膜分離する方法などを使用することができる。
ドロー溶液から分離した水は、工業用水、飲料水などとして利用することができる。
ドロー溶液から分離したドロー溶質は回収して、再利用することができる。
次に、ドロー溶質として、上記した一般式(I)、(II)または(III)で示されるポリグリセリンの誘導体を使用する膜分離方法を工程ごとに説明する。
(浸透工程)
浸透工程の処理は、上記したドロー溶質としてポリグリセリンを使用する場合と同様に実施することができる。
(分離工程)
ドロー溶質として使用した一般式(I)、(II)または(III)で示されるポリグリセリンの誘導体の一部は、下限臨界溶液温度(LCST)が100℃以下の温度感受性ポリマーであり、それらのものは下限臨界溶液温度(LCST)以上に加熱することで二相分離させることができる。
このため、水が移動したドロー溶液を前記下限臨界溶液温度(LCST)以上に加熱することで、ドロー溶質として使用した一般式(I)、(II)または(III)で示されるポリグリセリンの誘導体の濃厚層と希薄層に二相分離させ、分離に要するエネルギーを少なくすることができる。
一般式(I)で示されるポリグリセリンの誘導体をドロー溶質として使用し、被処理水として海水を使用した場合には、海水温度から5〜25℃高い温度に加熱することが好ましい。
一般式(II)で示されるポリグリセリンの誘導体をドロー溶質として使用し、被処理水として海水を使用した場合には、海水温度から5〜25℃高い温度に加熱することが好ましい。
一般式(III)で示されるポリグリセリンの誘導体をドロー溶質として使用し、被処理水として海水を使用した場合には、海水温度から5〜25℃高い温度に加熱することが好ましい。
ドロー溶質として、前記ポリグリセリンが、ポリグリセリン全体のヒドロキシル基の50%以上が1級ヒドロキシル基であり、平均分子量が230〜3000g/molの高い分岐構造を有するものを使用するときは、次の条件で膜分離することが好ましい。
蒸気圧法浸透圧計(VPO)を用いて測定した被処理水とドロー溶液との浸透圧差が、1150mmol/Kgにおける前記被処理水中に含まれる水のドロー溶液側に移動する速度が7L/m2・Hr.以上であり、前記ドロー溶液側から被処理水側へのドロー溶質の漏洩速度が5g/m2・Hr.未満である。
ドロー溶液から分離した水は、工業用水、飲料水などとして利用することができる。
ドロー溶液から分離したドロー溶質は回収して、再利用することができる。
実施例および比較例
(1)正浸透膜分離による透水速度の評価装置
図1に示す装置を使用して、正浸透膜分離における透水速度を評価した。
25℃に温度が調整された水槽2内に、ドロー溶液(0.5kg)が入った槽1を置いた。
ドロー溶液は、海水(0.6M NaCl)と同程度の浸透圧(1150mmol/kg)になるように各ドロー溶質の濃度を調整し、浸透圧計で値を確認した。
浸透圧は、蒸気圧法浸透圧計(VP)(Wescor Inc.社製5600)を用いて測定した。
槽3内には、被処理水として純水(浸透圧0mmol/kg)(1kg)を入れた。40は水位計である。
槽1と槽3の間には、正浸透膜4を含む膜モジュール5を配置した。
正浸透膜として、一面4b側に緻密層を有し、反対面4a側に支持層(非緻密層)を有する三酢酸セルロース平膜(有効膜面積47.52cm2)(HTI社製FO標準膜)を使用した。
槽1と膜モジュール5の天井面側(図1の上面側)の第1入口は、ポンプ20と流量計30を介してドロー溶液供給ライン10で接続した。
槽1と膜モジュール5の底面側(図1の下面側)の第1出口は、ポンプ21を介してドロー溶液返送ライン11で接続した。
槽3と膜モジュール5の底面側(図1の下面側)の第2入口は、ポンプ22と流量計31を介して被処理水供給ライン12で接続した。
槽3と膜モジュール5の天井面側(図1の上面側)の第2出口は、ポンプ23を介して被処理水返送ライン13で接続した。
(2)図1の評価装置の運転方法(透水速度評価方法)
(浸透工程)
槽1内のドロー溶液(浸透圧;1150mmol/kg)をドロー溶液供給ライン10により1.0L/minで膜モジュール5内の膜面4b側に供給した。
槽3内の被処理水(純水;浸透圧0mmol/kg)を被処理水供給ライン12により0.65〜0.91L/minで膜モジュール5内の膜面4a側に供給した。
第1出口(ドロー溶液返送ライン11)圧力(17〜35kPa)と第2出口(被処理水返送ライン13)圧力は等圧になるように制御した。
このような条件で浸透工程を実施したときの被処理水(純水)の透水速度(L/m2・h)をドロー液の質量の増加により測定し、60分間の平均値を表1に記載した。
測定中は、槽1のドロー液の浸透圧と槽3の被処理液の浸透圧の差が1100〜1150mmol/kgの範囲になった。
測定後、槽3中のTOC濃度(島津製TOC-VCSH)を測定し、ドロ−溶質の漏洩速度に換算し、表1に記載した。
Figure 0006721880
実施例7
(株)ダイセル製のPGL誘導体PGL-ML04(一般式(III)のポリグリセリンモノエーテルに含まれる)の水溶液濃度と浸透圧の相関性を図2に示した。
浸透圧は、蒸気圧法浸透圧計(VP)(Wescor Inc.社製5600)と、別途、氷点降下法浸透圧計(FP)(OSMOMAT3000basic,GONOTEC GmbH)を用いて測定した。
図2から明らかなとおり、一般式(III)のポリグリセリンモノエーテルは、海水の浸透圧よりも高い浸透圧を有する水溶液にすることができるため、実施例1〜6と同様にして正浸透膜分離方法におけるドロー溶液として使用することができる。
本発明のドロー溶質およびそれを使用した正浸透膜分離方法は、例えば海水淡水化方法に使用することができる。

Claims (4)

  1. 正浸透膜を使用して膜分離する方法であって、
    正浸透膜を介して、被処理水と、ドロー溶質を含むドロー溶液とを接触させ、前記被処理水中に含まれる水をドロー溶液側に移動させる浸透工程と、
    前記ドロー溶液に含まれる水と前記ドロー溶質を分離する分離工程を含んでおり、
    前記ドロー溶質として、ポリグリセリン全体のヒドロキシル基の50%以上が1級ヒドロキシル基であり、平均分子量が230〜3000g/molのものであるポリグリセリンの誘導体を使用し、
    前記ポリグリセリンの誘導体が、下記一般式(I):
    Figure 0006721880
    [式中、GLはグリセリン残基、X1は、末端にカルボキシル基を有し、GLとの連結基としてカルボニル結合(−C(=O)−)を有する、炭素数1〜10のアルキレン基を示す]
    で表される繰り返し単位を有するものである、正浸透膜を使用して膜分離する方法。
  2. 前記一般式(I)におけるX1が、−CO−CH2CH2−COOHである、請求項記載の正浸透膜を使用して膜分離する方法。
  3. 正浸透膜を使用して膜分離する方法であって、
    正浸透膜を介して、被処理水と、ドロー溶質を含むドロー溶液とを接触させ、前記被処理水中に含まれる水をドロー溶液側に移動させる浸透工程と、
    前記ドロー溶液に含まれる水と前記ドロー溶質を分離する分離工程を含んでおり、
    前記ドロー溶質として、ポリグリセリン全体のヒドロキシル基の50%以上が1級ヒドロキシル基であり、平均分子量が230〜3000g/molのものであるポリグリセリンの誘導体を使用し、
    前記ポリグリセリンの誘導体が、下記一般式(II):
    Figure 0006721880
    (式中、
    GLはグリセリン残基、XはGL側に連結基としてのカルボニル結合(−CO−)を有する炭素数1〜10のアルキレン基、
    Rはメチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、プロピルカルバモイル基、イソプロピルカルバモイル基、ブチルカルバモイル基、またはXとの結合部位に連結基としてのカルボニル結合(−CO−)を有する重合度が2〜10のポリアルキレングリコール残基〔但し、前記ポリアルキレングリコール残基の末端水酸基は、炭素数1〜10のアルキル基、3〜10員のシクロアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、炭素数1〜11のアシル基から選択される有機基で封止されていてもよい〕を示す)
    で表される繰り返し単位を有するものである、正浸透膜を使用して膜分離する方法。
  4. 正浸透膜を使用して膜分離する方法であって、
    正浸透膜を介して、被処理水と、ドロー溶質を含むドロー溶液とを接触させ、前記被処理水中に含まれる水をドロー溶液側に移動させる浸透工程と、
    前記ドロー溶液に含まれる水と前記ドロー溶質を分離する分離工程を含んでおり、
    前記ドロー溶質としてポリグリセリンの誘導体を使用し、
    前記ポリグリセリンの誘導体が、下記一般式(III):
    1O−(C362n−H (III)
    (式中、R1は炭素数1〜30のアルコール残基〔不飽和脂肪族アルコールからヒドロキシル基を除した基を除く〕を示し、グリセリン単位の平均付加モル数nは2以上の数を示す)
    で表されるものである、正浸透膜を使用して膜分離する方法。
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