JP2019180631A - 座席およびその製造方法 - Google Patents

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一則 高▲桑▼
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Satoru Ono
悟 小野
圭司 竹原
Keiji Takehara
圭司 竹原
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Abstract

【課題】表面にフック面ファスナーを取り付けたクッション体を袋状の表皮材の中に挿入する際に、袋状表皮材の裏面に取り付けたループ面ファスナーとクッション体の表面に取り付けたフック面ファスナーが挿入の途中で不要な係合が生じないようにし、しかも得られた表皮材被覆クッション体が優れた座り心地を与える座席用クッション体を提供する。【解決手段】フック面ファスナーとして、逆J字型係合素子22を多数有しており、かつ全ての逆J字型係合素子が同一方向に曲がっている成形面ファスナーを用い、このような成形面ファスナーが、逆J字型係合素子の曲がっている方向Pが挿入後の袋状表皮材の開口部に近づく方向となるように取り付ける。【選択図】図5

Description

本発明は、クッション体の表面に表皮材が被覆・固定されている座席、特に航空機用に適した座席およびその製造方法、そして、この座席用に適した面ファスナーの組み合わせに関し、さらに詳しくは、クッション体の表面に表皮材を被せる際の作業性に優れている、航空機用に適した座席およびその製造方法、さらにそれに適したフック面ファスナーとループ面ファスナーの組み合わせに関する。
従来、自動車用の座席などには、発泡ポリウレタンなどからなるクッション体の表面に袋状の表皮材を被せて製造されており、すなわち表面が表皮材で覆われたクッション体が用いられている。その際にクッション体の表面に表皮材を固定する手段として、面ファスナーが用いられており、具体的には、クッション体の表面に深い溝を設け、その溝の底にフック面ファスナーを隠すように取り付け、一方、表皮材の裏面にはループ面ファスナーを取り付け、クッション体の表面に、クッション体の表面形状に合わせて縫製した袋状の表皮材を被せるともに、裏面にループ面ファスナーを取り付けた表皮材の箇所を溝内に押し込み、溝の底のフック面ファスナーと表皮材裏面のループ面ファスナーを係合させることにより、クッション体の表面に表皮材を固定する方法が行われている(特許文献1)。
深い溝の底にフック面ファスナーを隠すように取り付ける理由は、硬いフック面ファスナーがクッション体表面に存在していると、それが着座した人に違和感を与えるからであり、それを避けるために深い溝の奥にフック面ファスナーを隠すように存在させている。すなわち、自動車用や事務用椅子などの場合には、クッション体の溝の奥に面ファスナーを隠すことにより、面ファスナーが人体に違和感を与え、座り心地が悪化することを防止している。
確かに、自動車用座席や事務用椅子のように、厚さが充分に取れるクッション体の場合には、クッション体に深い溝を設けることは可能であるが、航空機用座席の場合には、スペースの関係上、また重量の関係上、深い溝を設けるほど厚いクッション体を用いることができない。したがって、航空機用座席の場合には、フック面ファスナーを、クッション体を溝の奥に隠すことなく表面に露出して取り付ける方法、すなわち面ファスナーが取り付けられるクッション体の箇所がその周りのクッション体表面とほぼ同じ高さにある箇所にフック面ファスナーを取り付ける方法が採用されている。
しかしながら、このように、フック面ファスナーがクッション体の溝の奥でなく、周りのクッション体表面と同一高さにあるような箇所にフック面ファスナーを取り付けた場合には、このようなクッション体に袋状表皮材を被せるために、クッション体を袋状表皮材の中に挿入させようとすると、挿入の途中で表皮材裏面のループ面ファスナーとクッション体表面のフック面ファスナーが不要な係合を生じ、クッション体を袋状表皮材の中に奥まで挿入することが極めて困難であることを見出した。もちろん、表皮材裏面のループ面ファスナーとクッション体表面のフック面ファスナーは最終的に係合させることとなるが、それが、表皮材の袋の奥まで挿入される以前の段階で不要な係合を生じた場合には、それが奥までの挿入を妨げることとなる。
このような奥まで挿入される以前の段階でフック面ファスナーとループ面ファスナーが係合を生じることを阻止するために、ループ面ファスナーが取り付けられている表皮材の部分を浮かせて、ループ面ファスナーとフック面ファスナーの間に間隔を空け、ゆっくりと慎重にクッション体を挿入する方法が用いられている。しかしながら、このように慎重にクッション体を挿入するようにしても、ループ面ファスナーと表皮材の裏面が何かの拍子で触れ、それにより不要な係合が生じてしまう場合が多く、そのような場合には不要な係合を剥がす際に、他の箇所でも不要な係合が生じることが多く、したがって、袋状の表皮材の中にクッション体を挿入する作業は、極めて細心の注意を払い、慎重に作業しなければならず、作業性に劣り、神経を使う作業であった。
さらに、自動車用座席のように面ファスナーをクッション体に設けた溝の奥に隠す技術ではなく、航空機用座席のように面ファスナーをクッション体の表面に取り付ける技術の場合には、硬い面ファスナーの存在が座った人に違和感を与え、座り心地を損なうこととなる。
特開2009−285179号公報
本発明は、航空機用座席のように、表面に溝を設けることなく、表面に面ファスナーを取り付けたクッション体を用いる座席に関するものであり、袋状の表皮材の中にクッション体を挿入する際に、袋状表皮材の裏面に取り付けた面ファスナーとクッション体の表面に取り付けた面ファスナーが挿入の途中で不要な係合が生じないようにするものである。
また本発明は、クッション体の表面および表皮材の裏面に取り付けた面ファスナーが着座した人に違和感を与えないようなフック面ファスナーおよびループ面ファスナーの組み合わせを用いた座席を提供するものである。
さらに本発明は、このような座席用に用いた場合に、上記したような優れた効果が得られることとなるフック面ファスナーとループ面ファスナーの組み合わせを提供するものである。
すなわち、本発明は、座面形状または背もたれ形状のクッション体とその表面を覆う袋状表皮材からなる座席において、以下の構成要件A)〜D)を満足していることを特徴とする座席である。
A)該クッション体の表面にフック面ファスナーまたはループ面ファスナーのいずれか一方が、そして該表皮材の裏面の、クッション体表面に取り付けられた面ファスナーと相対する場所に、クッション体に取り付けられた面ファスナーと係合するもう一方の面ファスナーがそれぞれ取り付けられていること、
B)該面ファスナーが取り付けられている部分の係合素子の頂点面が、その周りのクッション体の表面と同一の高さまたはその周りのクッション体の高さより高いこと、
C)該フック面ファスナーとして、プラスチック基板の表面に、基板から突出するステムが途中から一方向に曲がり、先端部が基板に近づく曲がり形状を有する逆J字型係合素子を多数有しており、かつ全ての逆J字型係合素子が同一方向に曲がっている成形面ファスナーが用いられていること、
D)クッション体表面にフック面ファスナーが取り付けられている場合には、逆J字型係合素子の曲がっている方向が被せた後の袋状表皮材の開口部に近づく方向であり、袋状表皮材の裏面にフック面ファスナーが取り付けられている場合には、逆J字型係合素子の曲がっている方向が袋状表皮材の開口部から遠ざかる方向であること、
そして、好ましくは、上記の座席において、クッション体とその表面を覆う袋状表皮材の間には、難燃性繊維からなる布帛が存在しており、面ファスナーが、クッション体に代わって布帛の表面に取り付けられている場合である。
また、好ましくは、上記の座席において、フック面ファスナーとして、基板からの係合素子の高さが0.60〜1.20mmで、係合素子先端部と基板との距離が0.40〜1.00mmで、同係合素子の密度が50〜170個/cmであるフック面ファスナーを用いる場合である。
さらに好ましくは、上記の座席において、フック面ファスナーが、基板および係合素子がともにポリエステル系エラストマーからなる成形面ファスナーである場合である。
また好ましくは、上記の座席において、ループ面ファスナーとして、ループ状係合素子の密度が100〜200個/cmであるループ面ファスナーを用いる場合であり、より好ましくはループ面ファスナーが、経糸および緯糸にポリエチレンテレフタレート系のマルチフィラメント糸、係合素子用糸にポリブチレンテレフタレート系マルチフィラメント糸が用いられている織物系のループ面ファスナーである場合である。
そして、好ましくは座席が航空機用の座席である場合である。
さらに本発明は、座面形状または背もたれ形状のクッション体の表面を覆う袋状表皮材からなる座席を以下の順序1)〜3)の工程で製造する際に、以下の条件a)およびb)を採用することを特徴とする座席の製造方法である。
1)クッション体の表面にフック面ファスナーまたはループ面ファスナーのいずれか一方が取り付けられており、該面ファスナーが取り付けられている部分のクッション体がその周りのクッション体と実質的に同一の高さにある座席形状または背もたれ形状のクッション体と、クッション体に取り付けられている面ファスナーと相対する裏面の場所にクッション体に取り付けられた面ファスナーと係合するもう一方の面ファスナーが取り付けられている袋状表皮材を用意する工程、
2)次に、袋状表皮材の開口部からクッション体を挿入する工程、
3)そして、袋状表皮材の表面を押さえつけることにより、フック面ファスナーとループ面ファスナーを係合させるとともに、袋状表皮材の開口部を塞ぐ工程、
a)フック面ファスナーとして、プラスチック基板の表面に、基板から突出するステムが途中から一方向に曲がり、先端部が基板に近づく曲がり形状を有する逆J字型係合素子を多数有しており、かつ全ての逆J字型係合素子の曲がっている方向が同一である成形面ファスナーを用いること、
b)クッション体表面にフック面ファスナーが取り付けられている場合には、逆J字型係合素子の曲がっている方向が被せられた後の袋状表皮材の開口部に近づく方向であり、袋状表皮材の裏面にフック面ファスナーが取り付けられている場合には、逆J字型係合素子の曲がっている方向が、袋状表皮材の開口部から遠ざかる方向であること、
そして、好ましくは、上記の座席の製造方法において、クッション体の表面が難燃性繊維からなる布帛で覆われており、面ファスナーが、クッション体に代わって布帛の表面に取り付けられている場合である。
さらに本発明は、上記の座席に用いるフック面ファスナーとループ面ファスナーの組み合わせであって、該フック面ファスナーが、ポリエステルエラストマーからなり、基板の表面に、基板から突出するステムが途中から一方向に曲がり、先端部が基板に近づく曲がり形状を有する逆J字型係合素子を多数有しており、かつ全ての逆J字型係合素子が同一方向に曲がっている成形フック面ファスナーであり、該ループ面ファスナーが、経糸および緯糸にポリエチレンテレフタレート系マルチフィラメント糸、係合素子用糸にポリブチレンテレフタレート系マルチフィラメント糸が用いられており、ループ状係合素子の密度が100〜200個/cmである織物系のループ面ファスナーであることを特徴とする面ファアスナーの組み合わせである。
本発明では、使用するフック面ファスナーが逆J字型の係合素子を有しており、この逆J字型係合素子の曲がっている方向が全て同一の方向である成形面ファスナーを使用し、そして、このようなフック面ファスナーの逆J字型係合素子がクッション体を袋状表皮材の中に挿入する際に、ループ状係合素子と不要な係合を生じないような方向を向くように取り付けたものであり、これにより袋状表皮材の中にクッション体を挿入する途中で不要な係合が生じることを防止している。
さらに、このような座席に用いられるフック面ファスナーとループ面ファスナーを特定のものとすることにより、面ファスナーがクッション体の溝の奥に隠されておらずにクッション体の表面に露出している場合において、面ファスナーが柔軟で嵩低いことから、面ファスナーの存在が着座した人に悪い座り心地感を与えない。
また本発明のフック面ファスナーとループ面ファスナーの組み合わせは、両者を係合させる際に、一方の面ファスナーを他方の面ファスナーの表面をスライドさせながら移動させ、適切な位置までスライドさせた時点で両者を押さえつけて係合させる用途に適しており、本発明のフック面ファスナーとループ面ファスナーの組み合わせにより、スライドさせている途中で不要な係合が生じ難いことから、作業性が向上する。
本発明の対象となる航空機用座席の一例の斜視図である。 本発明の対象となる航空機用座席のうちの座席部のクッション体に面ファスナーを取り付けた状態の斜視図である。 本発明の対象となる航空機用座席のうちの背もたれ部のクッション体に面ファスナーを取り付けた状態の斜視図である。 本発明の対象となる航空機用座席の一例の、被せる前のクッション体と袋状表皮材の斜視図である。 本発明を構成するフック面ファスナーの一例の斜視図である。 図5に示すようなフック面ファスナーをクッション体に取り付けた場合の図5に示すX方向から見た図である。 図5に示すようなフック面ファスナーをクッション体に取り付けた場合の図5に示すY方向から見た図である。
以下に本発明を図面に基づき詳細に説明する。本発明が対象とする座席とは、航空機用のエコノミークラスあるいはビジネスクラスの客室の座席に好適に用いられるものであり、座席形状のクッション体と背もたれ形状のクッション体から、あるいは座席部と背もたれ部を一体成形したクッション体からなる。図1は、座席形状のクッション体と背もたれ形状のクッション体からなる場合であって、通常はその裏面側に補強用の樹脂製や金属製の補強板や支持枠等が一体化されており、必要に応じてひじ掛けやヘッドレスト等が取り付けられている。図1は、表皮材が被せられた座席部(3)と表皮材が被せられた背もたれ部(2)からなる座席(1)を示す。
航空機用座席の場合には、スペースの関係上、あるいは重量上、厚いクッション材が使用できず、通常は厚さ50〜100mmのものが用いられる。
クッション体は、通常、ポリウレタン等を発泡させたものであるが、そのほかに合成繊維の塊を嵩高な状態で座席形状や背もたれ形状に成形したものであってもよい。クッション体には難燃性を付与するために、難燃剤処理がなされていても、あるいは原料に難燃樹脂を用いられていてもよい。より好ましくは、このようなクッション体の表面が難燃性の布帛により覆われている場合であり、具体的には難燃性の繊維からなる布帛や難燃処理した布帛によりクッション体が包まれている場合であり、このような場合も含めて本発明ではクッション体と称す。
そして、クッション体の表面の所定位置には、クッション体の表面に被せる袋状表皮材がクッション体表面から浮き上がるのを防ぐために面ファスナーが取り付けられている。通常、クッション体は人体に沿い易いように表面に図2や図3に示すように大きなうねり状の浅い凹凸が付与されており、単に袋状表皮材を被せただけでは、この浅い凹部(4)で表皮材がクッション体表面から浮き上がることとなる。それを防ぐために、通常、クッション体の凹部(4)から凸部(5)に切り替わる箇所のクッション体表面に面ファスナー(6)が取り付けられる。
本発明では、面ファスナーが取り付けられている部分のクッション体は、その周りのクッション体と実質的に同一の高さにある。このことは、面ファスナーが自動車用座席の場合のようにクッション体の深い溝の奥に隠すように存在させる場合ではなく、クッション体の露出している表面に面ファスナーを取り付けることを意味しており、もちろんクッション体が人体の形状に沿った浅いうねり状の凹凸が付与されている場合の表面状態も、本発明でいう面ファスナーが取り付けられている部分のクッション体は、その周りのクッション体と実質的に同一の高さにある状態に含まれる。
クッション体に面ファスナーを取り付ける箇所であることを分かり易くするために、面ファスナーを取り付ける箇所に浅い窪みを設けている場合があるが、そのような場合でも、図6で示すように係合素子の頂点面(23:面ファスナーの多数の係合素子の頂点同士が形成する面)は、その周りのクッション体の表面(26)と同一の高さまたはその周りのクッション体の表面の高さ(24)より高いことが必要であり、その周りのクッション体の表面の高さより低い場合(具体的には面ファスナーを深い溝の奥に取り付ける場合)には、そもそも挿入時に不要な係合というもの自体が生じず、本発明を必要としない。
クッション体に取り付けられる面ファスナーはフック面ファスナーであっても、あるいはループ面ファスナーであってもよい。通常は、フック面ファスナーがクッション体側に取り付けられる。以下、クッション体に取り付けられる面ファスナーがフック面ファスナーである場合を主体に説明する。
本発明に用いられるフック面ファスナーとしては、図5に示すように、プラスチック基板(21)の表面に、基板から突出するステムが途中から一方向に曲がり、先端部が基板に近づく曲がり形状を有する逆J字型係合素子(22)を多数有しており、かつ全ての逆J字型係合素子が図5に示すように同一方向に曲がっている(図5では、Pの矢印の方向に曲がっている)成形面ファスナーが用いられる。
フック面ファスナーには種々の種類があり、例えば織物や編物の基布の上に、モノフィラメントからなるフック状の係合素子を設けた、いわゆる織物系フック面ファスナーや編物系フック面ファスナー、プラスチック基板の上に基板から突出するステムの先端から係合用突起が両サイドに突出しているT字型係合素子を有する成形面ファスナー、プラスチック基板の上に、基板から突出するステムが逆J字型に曲がっているが、そして曲がっている方向が隣り合うステム列毎に逆方向となっている成形面ファスナー、さらにはプラスチック基板の表面に斜め方向に突出しているが、先端部は基板に近づく程曲がっていないステムを有する一方向成形面ファスナーなど、多種のフック面ファスナーが存在している。
しかしながら、本発明では、前記したような全てのステムが逆J字型でしかも同一方向に曲がっている成形面ファスナーを用いる。このような成形面ファスナーのみが、表面にフック面ファスナーを取り付けたクッション体を袋状の表皮材の中に挿入する途中で、袋状表皮材の裏面に取り付けた面ファスナーとクッション体の表面に取り付けた面ファスナーが挿入の途中で不要な係合が生じず、しかも挿入した後で両方の面ファスナーを係合させることにより強固な係合が得られることとなる。
上記したような他のフック面ファスナーを用いた場合には、クッション体を袋状の表皮材の中に挿入する途中で不要な係合が生じたり、あるいは不要な係合が生じなくても挿入後に強固な係合力が得られないこととなる。
本発明に用いられるフック面ファスナーは、次の方法により製造される。まず、逆J字型係合素子の形状で逆J字型の方向が同一方向である多数の係合素子用空間を等間隔で外円周上に彫ったリング状金型片と外円周上にそのような空間が掘られていない金属製リングとを交互に順々に多数枚重ね合わせることで、その外円周上に逆J字型係合素子成形用のキャビティを有する金型ローラーを用意する。
次に、所望の厚み、幅および溶融温度に調整された溶融プラスチックをシート状に押し出し、それを前記した金型ローラーと相対する位置に存在する別のドラムローラーとの隙間に通し、圧延伸する。これにより、そのキャビティ内に溶融プラスチックを充填させる。次に、金型ローラーが回転する間にローラー内に常時循環される冷媒とキャビティ内の溶融プラスチックが熱交換することによりプラスチックシートを冷却固化させるとともに、得られる成形面ファスナーの厚みに隙間調整されたニップローラーによって調整する。
このようにして冷却された、逆J字型係合素子を有するプラスチックシートをローラーから引き剥がす。これらの工程を連続的に行なうことで本発明に用いられる、全てが同一方向に曲がる逆J字型係合素子を多数有する成形面ファスナーが連続的に且つ形状安定的に製造される。
上記したように、図5は本発明に用いられる同一方向に曲がる逆J字型係合素子を多数有する成形面ファスナーの一例を示したものであるが、面ファスナーは、基板(21)から突出するステムが途中から一方向に曲がり、先端部が基板に近づく曲がり形状を有する逆J字型係合素子(22)を多数存在有しており、そしてこれら逆J字型係合素子はいずれも同一方向(P矢印の方向)に曲がっている。
逆J字型係合素子が、ステムの途中から二股に分岐してJ字型がY字型やT字型等になっている場合や、逆J字型係合素子の中に反対方向に曲がっている係合素子が混在している場合には、袋状表皮材の開口部からクッション体を挿入する際に、それらの係合素子が邪魔をすることとなり、本発明の目的が達成されない。なお、本発明でいう同一方向に曲がっているとは、厳密な意味での全くの同一方向と言うのではなく、ほぼ同一方向であれば良いという程度の意味である。
このような同一方向に曲がる逆J字型係合素子を多数有する成形面ファスナーとして、基板からの逆J字型係合素子の高さ(図7に示すH)が0.60〜1.20mmで、逆J字型係合素子先端部と基板との距離(図7に示すS)が0.40〜1.00mmで、係合素子先端部のステムからの突出距離(図7に示すL)が0.15〜0.50mm、同係合素子の密度が50〜170個/cmであるのが袋状表皮材の開口部からクッション体を挿入する際の作業性の点で好ましい。特に基板からの逆J字型係合素子の高さが0.60〜1.20mmという高さは、一般のループ面ファスナーと係合するフック面ファスナーのフック状係合素子としては高さが低いが、この高さが低いことが着座した人に心地よい座り心地を与え、この点からも好ましい。また成形面ファスナーの基板の厚さとしては0.10〜0.50mmが座り心地の点で好ましい。
このような同一方向に曲がる逆J字型係合素子を多数有する成形面ファスナーを形成する樹脂としては、通常の熱可塑性樹脂が挙げられるが、中でも、熱可塑性エラストマー、特にポリエステルエラストマーが、優れた座り心地を与えることと係合素子が破損され難いこと、さらに優れた縫製性がえられることと縫製後においてミシン目から成形面ファスナーが裂けたりしないことから好ましい。
熱可塑性エラストマーには、ポリエステルエラストマー以外に、ポリウレタン系樹脂、スチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、軟質塩化ビニル樹脂等が挙げられるが、ポリエステル系エラストマーが、他のエラストマー樹脂と比べて縫製した際に縫目からの裂けを生じ難いことや係合・剥離を繰り返しても係合素子が基板から切断され難いことや座った場合に快適な座り心地を与えることなどの点で特に優れている。
ポリエステルエラストマーは、ブチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とする樹脂にポリオキシテトラメチレングリコールを共重合したものであり、他の一般的エラストマー樹脂、例えばポリウレタン、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー等より弾性率が高いにもかかわらず、弾性ポリマーの性質を充分に有している樹脂である。本発明において、好ましくは、ポリエステルエラストマー中における[ポリ(オキシテトラメチレン)]テレフタレート基の割合が40〜70重量%、さらに好ましくは50〜60重量%の範囲の場合である。
さらに、本発明は座席、特に航空機用の座席に関するもので、航空機には高度の難燃性が求められることから、このようなポリエステルエラストマーに難燃剤を添加して樹脂を難燃化したものが好ましい。このような難燃化されたポリエステルエラストマー樹脂は、一般に市販されている。
このような、同一方向に曲がる逆J字型係合素子を多数有する成形面ファスナーは接着剤によりクッション体に取り付けられるが、クッション体が難燃性の布帛で覆われている場合には、縫製により難燃性布帛上に取り付けられてもよい。接着剤を用いて取り付けられる際には、用いられる接着剤としては、難燃性ポリウレタン系樹脂が好ましい。
その際に、取り付ける方向が重要であり、クッション体表面にフック面ファスナーが取り付けられている場合(クッション体が難燃性の布帛で覆われ、この難燃性布帛の表面にフック面ファスナーを取り付ける場合も含む)には、逆J字型係合素子の曲がっている方向が、完全に袋状表皮材を被せた場合の袋状表皮材の開口部に近づく方向となるようにしなければならない(すなわち図5に示すP方向に袋状表皮材の開口部が存在している)。ここでいう開口部に近づく方向とは、袋状表皮材の開口部からクッション体を表皮材の袋内に挿入した後の表皮材の袋の開口部の位置を意味している。
逆向きに取り付けた場合や横向きに付けた場合には、クッション体を表皮材の袋内に挿入する途中で不要な係合が生じて、挿入作業性に劣り、本発明の目的を達成できないこととなる。
もう一方の表皮材の裏面には、クッション体に取り付けたフック面ファスナーと相対する場所にループ面ファスナーが取り付けられる。
用いられるループ面ファスナーは、基布の上に多数のループ状係合素子が存在しているループ面ファスナーが好ましく、特にループ状係合素子の密度が100〜200個/cmであるループ面ファスナーが好ましい。通常のループ面ファスナーの係合素子密度は40〜70個/cmであることから、本発明ではそれよりはるかに係合素子密度の高いループ面ファスナーが好ましいこととなる。ループ面ファスナーの係合素子密度が高いことにより、近づいたフック状係合素子がループ状係合素子の中に入ることを阻止し、その結果、表皮材袋内にクッション体を挿入する途中に不要な係合が生じることを阻止することができる。さらに好ましくは、120〜180個/cmの係合素子密度を有している場合である。
さらに用いられるループ面ファスナーとしては、経糸および緯糸にポリエチレンテレフタレート系のマルチフィラメント糸、係合素子用糸にポリブチレンテレフタレート系マルチフィラメント糸が用いられている織物系のループ面ファスナーが座席に使用した場合に良好な座り心地を与える上で、さらに、軽い接触でループ状係合素子内にフック状型係合素子が侵入することが阻止できることから好ましい。
このようなループ面ファスナーは、経糸と緯糸から、そして係合素子用糸を経糸の一部として使用して、これらを平織して基布を製造するとともに、係合素子用糸を所々基布面からループ状に浮き上がらせて織ることにより得られる。経糸としては、好ましくは20〜40本のフィラメントからなる120〜200デシテックスのマルチフィラメント糸が用いられ、一方緯糸としては、好ましくは15〜30本のフィラメントからなる60〜150デシテックスのマルチフィラメント糸が用いられ、さらに係合素子用糸として、好ましくは30〜45デシテックスのフィラメントが5〜9本集束したマルチフィラメント糸が用いられる。係合素子用のマルチフィラメント糸は、経糸2〜6本に1本の割合で均等に織り込むのが好ましく、より好ましくは経糸4本に係合素子用糸1本の割合である。
織組織が平織の場合には、ループ状係合素子を構成するマルチフィラメント糸は、緯糸1本の下を潜ると直ちに織物表面に浮上して次の緯糸の上を跨ぎ、そして次の緯糸の下を潜るために沈み、そして緯糸を潜った次は、次の緯糸を跨ぐために浮上する繰り返しを行うこととなる。通常のループ面ファスナーの場合には、ループ状係合素子用マルチフィラメント糸が緯糸3〜9本を浮沈する毎にループ状係合素子を形成しているが、本発明において好適に用いられるループ面ファスナーでは、ループ状係合素子の密度を高めるために、緯糸1本の下を潜り隣の緯糸上に浮上した毎にループ状係合素子が形成されているのが好ましい。
ループ面ファスナーが平織の基布からなる場合には、経糸の織り込み本数は、ループ状係合素子用糸を加えて50〜100本/cmが好ましく、また緯糸の織り込み本数は10〜30本/cmが好ましい。
本発明に用いられるループ面ファスナーにおいて、ループ状係合素子の高さ(基布の係合素子側の表面からの高さ)としては1.5〜3.0mmの範囲が好ましく、より好ましくは2.0〜3.0mmの範囲である。1.5mmより低いと係合力が低く、また3.0mmより高い場合には、係合素子が容易に倒れ易く、袋状表皮材の開口部からクッション体を挿入する途中で不要な係合が生じ易い。
さらに、本発明に用いられるループ面ファスナーにおいて、ループ状係合素子は、束状態を保持した状態のマルチフィラメントで構成されているのが、袋状表皮材の開口部からクッション体を表皮材の袋内に挿入する途中で不要な係合が生じることを防ぐ上で好ましい。
従来のループ面ファスナーの場合には、係合力を高めるために、ループ面ファスナー表面を起毛機で擦り、ループ状係合素子を構成するマルチフィラメント糸をばらけさす方法が用いられているが、このような起毛処理が行われていると束状態から外れ、ループから引き出されたフィラメントがフック面ファスナーのフック状係合素子と引っ掛かり易く、その結果、袋状表皮材の開口部からクッション体を挿入する途中で不要な係合が生じることがある。したがって、ループ状係合素子は、束状態を保持した状態でループ状係合素子を形成しているのが好ましい。
本発明に用いられるループ面ファスナーには、基布の裏面側(係合素子が存在している面と反対側の面)には、係合を剥離する際に係合素子が基布から引き抜かれるのを防ぐためにバックコート層として接着剤が塗布される。塗布されるバックコート層用の樹脂としては、ポリウレタン系やアクリル系の樹脂が挙げられるが、ポリウレタン系、特に難燃性のポリウレタン系の樹脂が耐引抜性および良好な座り心地性の点、さらに航空機に求まられる難燃性を満足できる点でより好ましい。塗布する樹脂の量としては、固形分で20〜50g/mであり、好ましくは30〜40g/mである。
なお、裏面にバックコート樹脂を塗布する方法に代えて、あるいは基布からの係合素子の引抜をより強固に阻止するために、面ファスナーを構成する繊維の一部を熱融着性の繊維に置き換え、この熱融着性繊維を融着させることによりループ状係合素子の根元を固定する方法を用いることもできる。この場合には、緯糸として熱融着性繊維を用い、面ファスナーの製造工程で、この熱融着性繊維を溶融させて他の経糸や係合素子用糸を基布に固定させるのが好ましい。
このようなループ面ファスナーは、袋状表皮材の裏面の所定の場所に取り付けられる。ループ面ファスナーが取り付けられる場所は、クッション体に表皮材を被せた場合に、クッション体の表面に取り付けたフック面ファスナーの場所に相対することとなる表皮材の裏面の場所である。表皮材裏面にループ面ファスナーを取り付ける方法としては、前記したポリウレタン系の接着剤により取り付ける方法や縫製により取り付ける方法などがある。取り付ける対象物が布帛製の物である場合には、縫製により取り付ける方法が柔軟性の点で好ましい。
このようなループ面ファスナーが取り付けられる袋状表皮材とは、織物や編物等の布帛を座席形状のクッション体や背もたれ形状のクッション体を密着して覆うことができるように裁断・縫製して、袋状の形状としたものである。場合によっては、発泡ポリウレタン層や嵩高性の不織布層を裏張りされていてもよい。
図4は背もたれ部の場合であるが、面ファスナー(6)を取り付けたクッション体の表面を表皮材(11)で覆う前の状態を示している。クッション体に取り付けられた面ファスナー(6)の係合相手となる面ファスナー(12)が表皮材の裏面に取り付けられている。そして表皮材(11)には、クッション体が挿入できるように開口部(13)が開けられている。
開口部は、背もたれ部用表皮材の場合には、ヘッドレスト側から座面方向にクッション体を挿入するので、座面と接する部分に開口部が開けられている。また、座席用の表皮材の場合には、座面の前方方向から背もたれ方向にクッション体を挿入することとなるので、背もたれと接する部分に開口部が開けられている。
このようにして用意された、表面にフック面ファスナーが取り付けられている座席形状または背もたれ形状のクッション体は、次に、クッション体に取り付けられている面ファスナーと相対する裏面の場所にループ面ファスナーが取り付けられている袋状表皮材の開口部から袋内に挿入される。
そして、クッション体を袋状表皮材の中に完全に挿入した後は、袋状表皮材の表面を押さえ付けることによりクッション体表面のフック面ファスナーと表皮材裏面のループ面ファスナーを係合させて、クッション体表面に表皮材を密着させて、表皮材がクッション体表面から浮き上がってないようにする。
それとともに袋状表皮材の開口部を塞ぐ。開口部は面ファスナーにより、あるいはホックやスナップにより塞ぐことができる。
以上、フック面ファスナーをクッション体表面に取り付け、表皮材裏面にループ面ファスナーを取り付ける場合についての説明を詳細に行ったが、これとは逆に、ループ面ファスナーをクッション体表面に取り付け、フック面ファスナーを表皮材裏面に取り付けることも可能である。この場合には、表皮材裏面に取り付けるフック面ファスナーの係合素子の向きが重要とあり、すなわち逆J字型係合素子の曲がっている方向が袋状表皮材の開口部から遠ざかる方向となるように、フック面ファスナーを袋状表皮材の裏面に取り付ける必要がある。
それ以外のことに関しては、前記した、フック面ファスナーをクッション体表面に取り付け、表皮材裏面にループ面ファスナーを取り付ける場合と同一である。
本発明は、前記したように、座席、特に航空機の座席に関するものであるが、それ以外にも、面ファスナーが取り付けられている部分のクッション体がその周りのクッション体と実質的に同一の高さにあるようなクッション体が用いられている椅子やソファーなどの分野にも使用できる。
さらには、本発明のフック面ファスナーとループ面ファスナーの組み合わせは、両者を係合させる際に、場所的に、一方の面ファスナーを他方の面ファスナーの表面をスライドさせながら移動させ、適切な位置までスライドさせた時点で両者を押さえつけて係合させるような使い方の用途分野、例えば、土木や建築分野にも好適に使用できる。
以下、本発明を実施例により説明する。なお、実施例中、作業性に優れるか否かの判断は、10名の作業員が背もたれ形状のクッション体(背面に板付き)を表皮材の中に挿入する作業および座席形状のクッション体(裏面に板付き)を表皮材の中に挿入する作業を行い、その際に要した時間と作業員からの聞き取り結果から判断した。
実施例1
[逆J字型係合素子を有するフック面ファスナー(1)の製造]
まず、逆J字型係合素子の形状で逆J字型の方向が同一方向である多数の係合素子用空間を外円周上に等間隔で彫ったリング状金型片と外円周上にそのような空間が掘られていない金属製リング(スペーサーリング)とを順々に交互に多数枚重ね合わせることで、その外円周上に逆J字型係合素子成形用のキャビティを有する金型ローラーを用意した。
この金型ローラーを用いて、成形樹脂としてポリエステル系エラストマー樹脂(東レデュポン社製、ハイトレル6037F、難燃グレード)を使用してフック面ファスナーを製造した。具体的には、この樹脂を溶融押し出しして、キャビティを有する上記金型ローラー(キャビティ保有型幅150mm)と相対する位置に存在する別のドラムローラーの間で圧延伸しながらキャビティ内に樹脂を充填させ、そして回転させながら冷却し、そしてニップローラーにて引き剥がして、逆J字型係合素子を表面に有するフック面ファスナー(フック有効幅140mm)シートを成形した。
得られたフック面ファスナーの係合素子の形状は、プラスチック基板の表面に、基板から突出するステムが途中から一方向に曲がり、先端部が基板に近づく曲がり形状すなわち、逆J字型形状を有しており、フック面ファスナーはこのような逆J字型の係合素子を110個/cmの密度で有しており、かつ全ての逆J字型係合素子が同一方向に曲がっている。その係合素子の高さ(H)は0.95mm、係合素子先端部と基板との距離(図7に示すS)が0.55mm、係合素子の突出長さ(図7に示すL)が0.50mm、基板の厚さが0.20mmである。
このフック面ファスナー(1)は、使用したスペーサーリングによる係合素子が存在しない列に挟まれた係合素子の列が存在しており、かつ係合素子が存在しない列と係合素子の列が交互に存在しており、係合素子の曲がり方向が、係合素子の列に平行な方向で、さらに係合素子の曲がり方向がいずれの係合素子も同一方向にあり、このような係合素子の列を平行に複数列有していた。
[ループ面ファスナー(1)の製造]
次に、以下の製造方法によりループ面ファスナーを作製した。まず、経糸として、ポリエチレンテレフタレートからなる167デシテックスで30フィラメントからなるマルチフィラメント糸、緯糸として、ポリエチレンテレフタレートからなる99デシテックスで24フィラメントからなるマルチフィラメント糸、ループ状係合素子用糸として、ポリブチレンテレフタレートからなる265デシテックスの7フィラメントからなるマルチフィラメント糸(1フィラメントの太さ38デシテックス)を用いた。
このような経糸4本に係合素子用糸一本の割合で係合素子用糸を経糸に平行に打ち込み、織密度を、経糸(ループ状係合素子用糸を含む)75本/cm、緯糸20本/cmとし、平織で面ファスナー用生機を作製した。ループ状係合素子は、緯糸を1本潜り、次の緯糸上に出てくる毎にループを形成するようにし、かつ経糸とは交差しないようにした。得られた生機を160℃で熱処理し、裏面にポリウレタン溶液を固形分35g/m塗布し、乾燥させて、ループ面ファスナーを得た。
得られたループ面ファスナー(1)のループ状係合素子密度は131個/cmであり、ループ状係合素子の高さは2.2mmであり、いずれのループ状係合素子もマルチフィラメントの束状態を保ったままであり、束から分かれて存在するフィラメントはほとんど見当たらなかった。
[座席用クッション体(1)の製造]
次に、図2に示すような形状の発泡ポリウレタンからなる座席用クッション体の表面を難燃性布帛でクッション体の表面形状に密着するような状態で覆った。そして、座席用クッション体の図2で示す箇所に上記フック面ファスナーシート(1)を縫製により取り付けた。その際、フック面ファスナーの逆J字型係合素子の曲がっている方向が座面の奥側を向くように取り付けた。このようにして、座席用クッション体(1)を製造した。
[座席用表皮材(1)の製造]
一方、編地からなる表皮材の中に、上記座席用クッション材(1)が密着して入るように表皮材を袋状に縫製して、袋状の表皮材を作製し、そして上記座席用クッション体(1)のフック面ファスナー取り付け場所に相対する場所に前記したループ面ファスナー(1)を縫製により取り付け、その袋状物の開口部が座面の奥の方となるような部分に設け、その開口部には、座席用クッション体(1)を挿入した後は開口部を閉じることができるように、通常の織物製フック面ファスナーと織物製ループ面ファスナーを取り付けた。このようにして、座席用表皮材(1)を作製した。
[背もたれ用クッション体(2)の製造]
背もたれ用のクッション体(背面に補強用樹脂板(図3に示す8)を有する)についても、座席用クッション体(1)の場合と同様に、発泡ポリウレタンからなり、図3に示すような形状を有する発泡成形品の表面を難燃性布帛で覆った後、前記した逆J字型の係合素子を有する成形面ファスナー(1)を、その逆J字型係合素子の曲がっている方向が背もたれの下方向となるように、かつ図3に示すような場所に縫製により取り付け、背もたれ用クッション体(2)を作製した。
[背もたれ用表皮材(2)の作製]
背もたれ用の表皮材に関しても、上記座面用表皮材(1)の場合と同様に、編地からなる表皮材を上記背もたれ用クッション体(2)が密着して入るように縫製して、袋状の表皮材を作製し、上記背もたれ用クッション体(2)のフック面ファスナー取り付け場所に対応する場所に前記ループ面ファスナー(1)を縫製により取り付け、そして開口部が背もたれ部の下方となるように設け、その開口部には背もたれ用クッション体(2)を挿入した後は開口部を閉じることができるように通常の織物製フック面ファスナーと織物製ループ面ファスナーを取り付けた。このようにして、背もたれ用表皮材(2)を作製した。
[座席(1)および背もたれ(2)の製造]
以上のようにして製造された座席用クッション体(1)を座席用表皮材(1)の開口部から中に挿入し、完全に挿入した後に、開口部に取り付けた面ファスナーを係合させて開口部を塞ぐとともに、フック面ファスナー(1)とループ面ファスナー(1)が取り付けられている箇所を押さえつけてクッション体の表面から表皮材が浮き上がらないように押さえつけて面ファスナー同士を係合させた。
このような座面用表皮材(1)の中に座席用クッション体(1)を挿入して、固定させる作業を10名の作業者に行ってもらった。さらに、上記背もたれ用表皮材(2)の中に背もたれ用クッション体(2)を挿入し、固定する作業についても、同様に10名の作業者に行ってもらった。
以上の結果、全ての作業者が、挿入作業の途中でフック面ファスナー(1)とループ面ファスナー(1)の不要な係合は生じず、特に面ファスナーの存在には意識せずに、素早く挿入する作業を行うことができたとの感想であり、極めて好評であった。
同様に、この座席用クッション体(1)と座席用表皮材(1)、および背もたれ用クッション体(2)と背もたれ用表皮材(2)を航空機用座席を製造している作業場に持ち込み、作業性を確認してもらったところ、挿入作業中に不要な係合が生じず、従来のものより製造し易いとの良好な評価をもらった。
さらに得られた座席に着座してその座り心地を10名の作業者に聞いたところ、殆どの作業者は、面ファスナーの存在は殆ど気にはならず、優れた座り心地であると答えた。
なお、上記フック面ファスナー(1)とループ面ファスナー(1)の係合力は、初期係合力はシアー強力18.0N/cm,ピール強力2.2N/cmで、2000回係合・剥離を行った後の係合力のシアー強力17.0N/cm,ピール強力1.7N/cmであり、係合力に関しても、極めて優れた面ファスナーの組み合わせであることが分かった。
実施例2
上記実施例1において、使用するループ面ファスナー(1)を以下の方法で製造されるループ面ファスナー(2)に置き換える以外は実施例1と同様の方法によりクッション体入りの座面と背もたれを製造した。
[ループ面ファスナー(2)の製造]
上記実施例1に記載のループ面ファスナー(1)の製造において、経糸として、ポリエチレンテレフタレートからなる167デシテックスで30フィラメントからなるマルチフィラメント糸、緯糸として、ポリエチレンテレフタレートからなる99デシテックスで24フィラメントからなるマルチフィラメント糸、ループ状係合素子用糸として、ポリブチレンテレフタレートからなる305デシテックスの8フィラメントからなるマルチフィラメント糸を用い、係合素子用糸を経糸4本に1本の割合で経糸に平行に打ち込み、織密度として経糸(ループ状係合素子用糸を含む)75本/cm、緯糸20本/cmとし、平織りで面ファスナー用生機を作製した。ループ状係合素子は、緯糸を5本浮沈する毎にループを形成するようにし、かつ経糸とは交差しないようにした。得られた生機を160℃で熱処理し、裏面にポリウレタン溶液を固形分35g/cm塗布し、乾燥させて、ループ面ファスナー(2)を得た。
このループ面ファスナー(2)のループ状係合素子密度は53個/cmであり、ループ状係合素子の高さは3.0mmであり、いずれのループ状係合素子もマルチフィラメントの束状態を保ったままであり、束から分かれて存在するフィラメントはほとんど見当たらなかった。
そして、このようなループ面ファスナー(2)を取り付けた座席用表皮材の中に座席用クッション体(1)を挿入し、さらに同じくループ面ファスナー(2)を取り付けた背もたれ用表皮材の中に背もたれ用クッション体(2)を挿入して、クッション体の表面に表皮材を固定させる作業を実施例1の場合と同様に、10名の作業者に行ってもらった。
その結果、殆どの作業者は実施例1のものと変わらず作業性良好であると答えたが、一部の作業者が、挿入途中で不要な軽い係合が生じたため、慎重に挿入することを要し、実施例1のものより作業性の点ではわずかに劣るとのことであった。
さらに得られた座席に着座して座り心地を10名の作業者に聞いたところ、殆どの作業者は、面ファスナーの存在は殆ど気にはならず、優れた座り心地であると答えたが、一部の作業員は面ファスナーを取り付けた箇所が僅かに盛り上がっており、それが気になるとの感想であった。
なお、上記フック面ファスナー(1)とループ面ファスナー(2)の係合力は、初期係合力はシアー強力18.0N/cm,ピール強力1.6N/cmで、2000回係合・剥離を行った後の係合力のシアー強力1.7N/cm,ピール強力1.4N/cmであり、係合力に関しても、極めて優れた面ファスナーの組み合わせであることが分かった。
比較例1
上記実施例1において、使用するフック面ファスナー(1)を、以下の方法で製造したフック面ファスナー(2)に置き換える以外は実施例1と同様の方法により、座席を製造した。
[フック面ファスナー(2)の製造]
ノズルから実施例1に使用したのと同一の難燃性ポリエステルエラストマー樹脂を溶融押し出しして、T字型の断面を有する列条が8本/cm基板表面から突出して長さ方向に並んで存在しているテープ状物を成形し、さらに、その列条に、ほぼ直交する方向に0.40mm間隔の切れ目を入れ、次いで、その切れ目の入ったテープ状物を長さ方向に2.2倍延伸し、それにより、列条に入れられた切れ目の間隔を広げて列条を独立した多数のT字型係合素子の列となるようにした。
得られたフック面ファスナー(2)テープは、基板の表面に、基板表面から立ち上がるステムの先端部にテープ幅方向の両サイドに突出する突起部を有する、いわゆるT字型係合素子を90個/cmの密度で有しており、そしてT字型係合素子の高さは0.80mmであった。
このフック面ファスナー(2)を用いて、フック面ファスナー(1)に置き換えて実施例1と同様に座席を製造した。その結果、いずれの作業者も、袋状表皮材の中にクッション体を挿入する途中で不要な係合が多発し、それを避けるために慎重に、かつ面ファスナーを取り付けた箇所を持ち上げて不要な係合が生じないように細心の注意を払いながら挿入作業を行ったが、それでも不要な係合が生じた場合が多く、作業性に著しく劣ると悪評であった。
さらに、この座席の場合、面ファスナーの係合・剥離を繰り返すと、フック面ファスナー(2)のT字型係合素子の中に、頭部が引きちぎられるものが多く、数回の係合・剥離により係合力が大きく低下した。
比較例2
上記実施例1において、使用するフック面ファスナー(1)を、以下のフック面ファスナー(3)に置き換える以外は実施例1と同様の方法により、座席を製造した。
[フック面ファスナー(3)]
市販されている織物製フック面ファスナーA8693Y(クラレファスニング株式会社製)で、フック状係合素子は、ポリエチレンテレフタレートモノフィラメントからなり、基布は、経糸にポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント糸、緯糸に熱融着性マルチフィラメント糸を用い、この熱融着性マルチフィラメント糸を製造途中で融着させることによりフック状係合素子の根元を基布に固定したものである。
フック状係合素子の曲がり方向は面ファスナー長さ方向に対してほぼ直角方向であり、且つ隣り合うフック状係合素子同士で曲がり方向が反対方向を向いている。フック状係合素子の高さは1.80mmで、係合素子密度は40個/cmである。
このフック面ファスナー(3)を用いて、実施例1と同様に座席を製造した。その結果、比較例1の場合と同様に、いずれの作業者も、袋状表皮材の中にクッション体を挿入する際に、触れると係合素子の曲がりの向きが変わり、その結果、不要な係合が頻繁に発生し、それを避けるために慎重に、かつ面ファスナーを取り付けた箇所を持ち上げて不要な係合が生じないように細心の注意を払いながら挿入作業を行ったが、それでも挿入途中で不要な係合が生じ、結局、このフック面ファスナーも作業性に劣るとの評価であった。
比較例3
上記実施例1において、使用するフック面ファスナー(1)を、以下のフック面ファスナー(4)に置き換える以外は実施例1と同様の方法により、座席を製造した。
[フック面ファスナー(4)の製造]
フック面ファスナー(1)の製造において、用いる金型ロールを、逆J字型係合素子の形状で逆J字型の方向が同一方向である多数の係合素子用空間を外円周上に等間隔で彫ったリング状金型片と外円周上にそのような空間が掘られていない金属製リングと逆J字型係合素子の形状は同一であるが逆J字型の方向が上記のリング状金型片と逆方向である係合素子用空間を有しているリング状金型片と外円周上にそのような空間が掘られていない金属製リングとを順々に多数枚重ね合わせることで、その外円周上に同一方向に曲がる逆J字型係合素子成形用のキャビティと反対方向に曲がる逆J字型係合素子成形用のキャビティを交互に有する金型ローラーを用い、使用する樹脂をナイロン6に変更する以外はフック面ファスナー(1)の製造方法と同一の方法によりフック面ファスナー(4)を製造した。
得られたフック面ファスナー(4)は、表面に多数の逆J字型の係合素子を有しているが、同一方向に曲がっているものと反対方向に曲がっているものが同数存在しており、係合素子の密度は110個/cm、係合素子の高さは0.95mm、係合素子先端部と基板との距離が0.55mm、係合素子の突出長さが0.50mm、基板の厚さが0.20mmであった。
このフック面ファスナー(4)を用いて、実施例1と同様に座席を製造した。その結果、比較例1や2の場合と同様に、いずれの作業者も、袋状表皮材の中にクッション体を挿入する際に、不要な係合が頻繁に発生し、それを避けるために面ファスナーを取り付けた箇所の表皮材を持ち上げて不要な係合が生じないように細心の注意を払いながら挿入作業を行ったが、それでも不要な係合が生じ、作業性に極めて劣るとの評価であった。さらに得られた座席の座り心地に関しても、面ファスナーが存在している部分が他の部分と比べて硬く、座り心地が悪いと全ての作業者が評価した。
実施例3
前記実施例1において、クッション体に取り付けるフック面ファスナーと表皮材に取り付けるループ面ファスナーを逆にした。すなわちクッション体にループ面ファスナー(1)を取り付け、表皮材にフック面ファスナー(1)を取り付け、且つ表皮材に取り付けるフック面ファスナーの逆J字型係合素子の曲がっている方向が表皮材の開口部方向とは反対の方向を向くように取り付けた。
このようにして得られたクッション体と表皮材を用いて、座席を製造する作業を行った。その際に、全ての作業者が、挿入作業途中にフック面ファスナーとループ面ファスナーの不要な係合は生じず、素早く挿入する作業を行うことができたとの感想であった。
さらに得られた座席に着座して座り心地を10名の作業者に聞いたところ、殆どの作業者は、面ファスナーの存在は気にはならず、優れた座り心地であると答えた。
1:座席全体
2:背もたれ部
3:座席部
4:凹部
5:凸部
6:面ファスナー
7:クッション体
8:補強板
11:袋状表皮材
12:面ファスナー
13:開口部
21:基板
22:逆J字型係合素子
23:係合素子の頂点面
24:周りのクッション体の表面
P:逆J字型係合素子の曲がっている方向

Claims (10)

  1. 座席形状または背もたれ形状のクッション体とその表面を覆う袋状表皮材からなる座席において、以下の構成要件A)〜D)を満足していることを特徴とする座席。
    A)該クッション体の表面にフック面ファスナーまたはループ面ファスナーのいずれか一方が、そして該表皮材の裏面の、クッション体表面に取り付けられた面ファスナーと相対する場所に、クッション体に取り付けられた面ファスナーと係合するもう一方の面ファスナーがそれぞれ取り付けられていること、
    B)該面ファスナーが取り付けられている部分の係合素子の頂点面が、その周りのクッション体の表面と同一の高さまたはその周りのクッション体の高さより高いこと、
    C)該フック面ファスナーとして、プラスチック基板の表面に、基板から突出するステムが途中から一方向に曲がり、先端部が基板に近づく曲がり形状を有する逆J字型係合素子を多数有しており、かつ全ての逆J字型係合素子が同一方向に曲がっている成形面ファスナーが用いられていること、
    D)クッション体表面にフック面ファスナーが取り付けられている場合には、逆J字型係合素子の曲がっている方向が被せた後の袋状表皮材の開口部に近づく方向であり、袋状表皮材の裏面にフック面ファスナーが取り付けられている場合には、逆J字型係合素子の曲がっている方向が袋状表皮材の開口部から遠ざかる方向であること、
  2. クッション体とその表面を覆う袋状表皮材の間には、難燃性繊維からなる布帛が存在しており、面ファスナーが、クッション体に代わって布帛の表面に取り付けられている請求項1に記載の座席。
  3. フック面ファスナーとして、基板からの係合素子の高さが0.60〜1.20mmで、係合素子先端部と基板との距離が0.40〜1.00mmで、同係合素子の密度が50〜170個/cmであるフック面ファスナーを用いる請求項1または2に記載の座席。
  4. フック面ファスナーが、基板および係合素子がともにポリエステル系エラストマーからなる成形面ファスナーである請求項1〜3のいずれかに記載の座席。
  5. ループ面ファスナーとして、ループ状係合素子の密度が100〜200個/cmであるループ面ファスナーが用いられている請求項1〜4のいずれかに記載の座席。
  6. ループ面ファスナーが、経糸および緯糸にポリエチレンテレフタレート系のマルチフィラメント糸、係合素子用糸にポリブチレンテレフタレート系マルチフィラメント糸が用いられている織物系のループ面ファスナーである請求項1〜5のいずれかに記載の座席。
  7. 座席が航空機の座席である請求項1〜6のいずれかに記載の座席。
  8. 座面形状または背もたれ形状のクッション体の表面を覆う袋状表皮材からなる座席を以下の順序1)〜3)の工程で製造する際に、以下の条件a)およびb)を用いることを特徴とする座席の製造方法。
    1)クッション体の表面にフック面ファスナーまたはループ面ファスナーのいずれか一方が取り付けられており、該面ファスナーが取り付けられている部分のクッション体がその周りのクッション体と実質的に同一の高さにある座面形状または背もたれ形状のクッション体と、クッション体に取り付けられている面ファスナーと相対する裏面の場所に、クッション体に取り付けられた面ファスナーと係合するもう一方の面ファスナーが取り付けられている袋状表皮材を用意する工程、
    2)次に、袋状表皮材の開口部からクッション体を挿入する工程、
    3)そして、袋状表皮材の表面を押さえつけることによりフック面ファスナーとループ面ファスナーを係合させるとともに、袋状表皮材の開口部を塞ぐ工程、
    a)フック面ファスナーとして、プラスチック基板の表面に、基板から突出するステムが途中から一方向に曲がり、先端部が基板に近づく曲がり形状を有する逆J字型係合素子を多数有しており、かつ全ての逆J字型係合素子の曲がっている方向が同一である成形面ファスナーを用いること、
    b)クッション体表面にフック面ファスナーが取り付けられている場合には、逆J字型係合素子の曲がっている方向が被せた後の袋状表皮材の開口部に近づく方向であり、袋状表皮材の裏面にフック面ファスナーが取り付けられている場合には、逆J字型係合素子の曲がっている方向が、袋状表皮材の開口部から遠ざかる方向であること、
  9. 請求項8の製造方法において、クッション体の表面が難燃性繊維からなる布帛で覆われており、面ファスナーが、クッション体に代わって布帛の表面に取り付けられている座席の製造方法。
  10. 請求項1〜7の座席に用いるフック面ファスナーとループ面ファスナーの組み合わせであって、該フック面ファスナーが、ポリエステルエラストマーからなり、基板の表面に、基板から突出するステムが途中から一方向に曲がり、先端部が基板に近づく曲がり形状を有する逆J字型の係合素子を多数有しており、かつ全ての逆J字型係合素子が同一方向に曲がっている成形フック面ファスナーであり、該ループ面ファスナーが、経糸および緯糸にポリエチレンテレフタレート系マルチフィラメント糸、係合素子用糸にポリブチレンテレフタレート系マルチフィラメント糸が用いられており、ループ状係合素子の密度が100〜200個/cmである織物系のループ面ファスナーであることを特徴とする面ファアスナーの組み合わせ。
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