JP2019177670A - シール型熱転写受像シート - Google Patents

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Abstract

【課題】今までにない新たな質感をもったシール型熱転写受像シートを提供する。【解決手段】シール部50が離型部10から剥離可能に設けられているシール型熱転写受像シート100において、前記シール部を、前記離型部側から、少なくとも、粘着層51、紙基材52、表面樹脂層53、および受容層54がこの順で積層されてなる積層構造とし、前記受容層側から前記紙基材が透視可能とする。【選択図】図1

Description

本発明は、シール型熱転写受像シートに関する。
印画物の製造には種々の熱転写方式が提案されており、その中でも、昇華型熱転写方式を用いて被転写体上に熱転写画像を形成することが広く行われている。昇華型熱転写方式による熱転写画像の形成には、基材の一方の面に染料層が設けられた熱転写シートと、被転写体、例えば、他の基材の一方の面に受容層が設けられた熱転写受像シートが使用される。そして、熱転写受像シートの受容層と、熱転写シートの染料層とを重ね合わせ、サーマルヘッドにより熱転写シートの背面側から熱を印加して、染料層の染料を受容層上に移行させることにより、受容層に熱転写画像が形成された印画物が得られる。このような昇華型熱転写方式によれば、熱転写シートに印加するエネルギー量によって染料の移行量を制御できることから、画像が非常に鮮明であり、かつ透明性、中間調の色再現性、階調性に優れフルカラー写真画像に匹敵する高品質の印画物を形成できる。
このような熱転写方式に用いられる熱転写受像シートには、例えば特許文献1に開示されるように、シール部と離型部とが一体をなしており、シール部が離型部から剥離可能に設けられている、いわゆるシール型の熱転写受像シートもある。
特開2017−136784号公報
本発明は、このようなシール型熱転写受像シートに新しいバリエーションを付与すること、より具体的には、今までにない新たな質感をもったシール型熱転写受像シートを提供することを主たる課題とする。
前記課題を解決するための本開示の実施の形態にかかるシール型熱転写受像シートは、シール部が離型部から剥離可能に設けられているシール型熱転写受像シートであって、前記シール部は、前記離型部側から、少なくとも、粘着層、紙基材、表面樹脂層、および受容層がこの順で積層されてなる積層構造を呈しており、前記受容層側から前記紙基材が透視可能である、ことを特徴とする。
前記シール型熱転写受像シートにあっては、前記シール部は、前記粘着層と前記紙基材の間に裏面樹脂層が積層されていてもよい。
また、前記シール型熱転写受像シートにあっては、前記離型部が透明樹脂のみにより構成されていてもよい。
また、前記シール型熱転写受像シートにあっては、前記シール型熱転写受像シート全体の厚さが250μm以下であってもよい。
また、前記シール型熱転写受像シートにあっては、前記離型部の厚さが70μm以上であってもよい。
本開示の実施の形態にかかるシール型熱転写受像シートによれば、シール型熱転写受像シートに新しいバリエーション、より具体的には新しい質感を付与できる。
本発明の一実施形態にかかるシール型熱転写受像シートの一例を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面等を参照しながら説明する。なお、本発明は多くの異なる態様で実施可能であり、以下に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
・シール型熱転写受像シート
図1は、本開示の実施形態にかかるシール型熱転写受像シート100の概略断面図である。
図1に示すように、本開示の実施形態にかかるシール型熱転写受像シート100は、シール部50が離型部10から剥離可能に設けられている。
そして、シール型熱転写受像シート100を構成するシール部50は、離型部10側から、粘着層51、紙基材52、表面樹脂層53、および受容層54がこの順で積層されてなる積層構造を呈している。なお、図示するシール型熱転写受像シート100にあっては、粘着層51と紙基材52の間に裏面樹脂層55が設けられており、表面樹脂層53と受容層54との間に接着層56が設けられている。
一方で、シール型熱転写受像シート100は、シール部50の粘着層51と接する側に離型部10を有している。
このような本実施形態にかかるシール型熱転写受像シート100は、シール部50の受容層54側、つまり図1における上側から、シール部50の紙基材52が透視可能であることに特徴を有している。このようにシール部50の受容層54側から紙基材52が透視可能であることにより、シール型熱転写受像シート100に、従来にはない新しい質感、より具体的には「紙の質感」を付与できる。
なお、本明細書において「シール部50の受容層54側から、シール部50の紙基材52が透視可能」とは、受容層54側から目視により紙基材52が透けて見える、換言すれば受容層54側から紙基材52の紙の質感が確認可能であることを意味しており、これは、シール部50の紙基材52から受容層54に至るシール部50を構成する各層、例えば図1に示すシール型熱転写受像シート100にあっては、表面樹脂層53、接着層56および受容層54のすべてが、ある程度の透明性を有していることにより実現可能である。そして、この透明性については、例えば、シール型熱転写受像シートの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察することで、紙基材の受容層側表面から受容層の表面に至るまでの各層の合計の厚さを測定し、一方で受容層側からレーザー顕微鏡を用いて厚さを測定し、前記走査型電子顕微鏡を用いて測定した紙基材から受容層の表面に至るまでの各層の合計の厚さとレーザー顕微鏡を用いて測定した厚さを比較し、これが同じ値だった場合には、紙基材から受容層に至るまでの各層が透明性を有している、つまり受容層側から紙基材が透視可能であると言える。一方でレーザー顕微鏡を用いて測定した厚さが走査型電子顕微鏡で測定した厚さ未満だった場合には、紙基材から受容層に至る各層のうちいずれかの層が不透明であり、受容層側から紙基材が透視できないと言える。これは、レーザー顕微鏡の原理上、紙基材から受容層に至るまでの各層中に不透明な層、つまりレーザー光が透過しない層があった場合、レーザー光は当該不透明な層で反射されることとなり、この場合、レーザー顕微鏡を用いて測定された厚さは、受容層から当該不透明な層までの厚さとなり、この厚さは、走査型電子顕微鏡を用いて測定した紙基材の受容層側表面から受容層に至るまでの各層の合計の厚さ未満となるからである。なお、前記レーザー顕微鏡としては、形状測定レーザマイクロスコープ(VK−X160 (株)KEYENCE)などを使用できる。
このような本実施形態にかかるシール型熱転写受像シート100全体の厚さについては特に限定されることはなく、シール部50の受容層54側から紙基材52が透視可能であることを条件に適宜設計可能である。例えば、シール型熱転写受像シート全体の厚さは、250μm以下であることが好ましい。全体の厚さが250μm以下であることにより、プリンタ内部でのカッターによる切断不良を抑制できる。全体の厚さは、235μm以下であることが特に好ましい。
以下に、本実施形態にかかるシール型熱転写受像シート100の各構成について、詳細に説明する。
・離型部
本実施形態にかかるシール型熱転写受像シート100を構成する離型部10については、その構造や材質等について特に限定されることはなく、従来のシール型熱転写受像シートにおいて用いられている離型部を適宜選択して用いることができ、例えば、図1に示すように、離型基材11と離型層12とが積層された積層構造とすることもできる。
この場合において、離型部10を構成する離型基材11の材質を紙としてもよい。具体的には、クラフト紙、和紙、上質紙、コート紙、レジンコート紙、アート紙、キャストコート紙、板紙、エマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、セルロース繊維紙などを採用できる。
また、離型基材11の材質を樹脂としてもよい。具体的には、ポリエチレンテレフタレートやポリプロピレン、さらには、アクリル樹脂、セルロース樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリスチレン、ポリエステル、ハロゲン化ポリマーなどを採用できる。また、これらの樹脂中に、添加剤として、ナイロンフィラー、アクリル系フィラー、ポリアミド系フィラー、フッ素系フィラー、ポリエチレンワックス、アミノ酸系粉体等の有機系フィラー、二酸化珪素や金属酸化物等の無機フィラーを加えたものなども使用できる。また、これらの樹脂をイソシアネート化合物やキレート化合物等の硬化剤により硬化したものも使用できる。これらの中でも、ポリエチレンテレフタレートやポリプロピレンが好適に使用できるが、搬送性の向上の観点からは、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。一方で、粘着層51を構成する粘着剤のカッターへの付着に起因する切断不良の抑制の観点からは、ポリプロピレンが好ましい。
また、離型部10を構成する離型基材11は、前記の各種紙や各種樹脂などからなる単層構造であってもよいが、これらを適宜積層した積層構造としてもよい。具体的には、例えば紙と樹脂、または樹脂と紙、をこの順で積層した二層構造としてもよく、樹脂と紙と樹脂、をこの順で積層した三層構造としてもよい。この場合における前記樹脂は、フィルム状であってもよく、溶融押出しにより形成された層状であってもよい。
離型部10を構成する離型層12は、離型部10の、シール部50の粘着層51と接する部分に位置し、シール部50を離型部10から剥離し易くするために設けられる物であり、この作用効果を奏することを条件に、従来公知のいかなる離型層をも採用可能である。
なお、離型部10を透明な樹脂のみ、特に透明なポリエチレンテレフタレートのみから構成することが好ましい。離型部10を透明な樹脂のみから構成することにより、シール部50の受容層54側からのみならず、離型部10側からも紙基材52を透視可能とでき、受容層54側からのみならず離型部10側から見た場合にも紙の質感を付与できる。
また、図示はしないが、離型部10を離型基材11のみから構成することも可能であり、この場合にあっても、離型基材11を透明な樹脂のみ、特に透明なポリエチレンテレフタレートのみから構成することが好ましい。
このような離型部10は、単層構造である場合、積層構造である場合に拘わらず、その全体の厚さについては特に限定されることはなく適宜設計可能であるが、70μm以上であることが好ましい。離型部10の全体の厚さを70μm以上とすることで、プリンタ内でのシール型熱転写受像シート100の搬送不良を防止できる。なお、離型部10が積層構造の場合において、これを構成する各層の厚さについては特に限定されることはなく、例えば、全体として70μm以上となるように、適宜設計可能である。
また、離型部10が積層構造である場合、具体的には、例えば樹脂と紙と樹脂とを順次積層した3層構造の場合に、これら各層の間に、接着性を向上するためのプライマー層や、各種機能層を設けてもよい。
プライマー層の材質については特に限定されることはなく、ポリエステル、ポリアクリル酸エステル、ポリウレタン、ポリスチレンアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアミド、ポリエーテル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ酢酸ビニルやポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等のビニル樹脂、ポリビニルアセトアセタールやポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール、無機粒子などを例示できる。また、その厚さについても特に限定されることはないが、0.8μm以上であることが好ましく、1μm以上であることがより好ましい。上限値について特に限定されないが、シール型熱転写受像シート100全体の厚さを考慮しつつ設計する必要があり、例えば2.5μm程度である。
次に、本実施形態にかかるシール型熱転写受像シート100のシール部50を構成する各層について説明する。
・シール部の粘着層
本実施形態にかかるシール型熱転写受像シート100のシール部50を構成する粘着層51の成分については特に限定されることはなく、一般的な成分を適宜選択して用いることができる。具体的には、アクリル樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、ゴム、アイオノマー樹脂などを例示できる。
粘着層51の厚さについても特に限定されることはないが、5μm以上20μm以下の範囲が一般的であり、好ましくは、8μm以上10μm以下の範囲である。
・シール部の紙基材
本実施形態にかかるシール型熱転写受像シート100のシール部50を構成する紙基材52の材質は、紙であればよく、その種類は特に限定されない。例えば、離型部10を構成する紙材料と同様、クラフト紙、和紙、上質紙、コート紙、レジンコート紙、アート紙、キャストコート紙、板紙、エマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、セルロース繊維紙などを採用できる。中でも、紙基材52の材質としてクラフト紙や和紙、コート紙を採用することにより、シール型熱転写受像シート100に「和紙感」を付与できる。特にクラフト紙や和紙を採用することが好ましい。
このような紙基材52の厚さについては、特に限定されることはなく適宜設計可能であり、例えば、50μm以上100μm以下の範囲としてもよい。
・シール部の表面樹脂層
本実施形態にかかるシール型熱転写受像シート100のシール部50を構成する表面樹脂層53の材質は、受容層54側から紙基材52を透視可能とする必要があることから、透明性を有する樹脂である必要がある。具体的には、透明ポリエチレンテレフタレートや透明ポリプロピレンなどを例示できる。
このような表面樹脂層53の厚さについては特に限定されることはないが、20μm以上80μm以下程度であることが好ましい。
・シール部の受容層
本実施形態にかかるシール型熱転写受像シート100のシール部50を構成する受容層54は、表面樹脂層53と同様、当該受容層54側から紙基材52を透視可能とする必要があることから、透明性を有する受容層であることが必要である。このような受容層54の成分としては、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニルもしくはポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体もしくはポリアクリル酸エステル等のビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレートもしくはポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリアミド、エチレンもしくはプロピレン等のオレフィンと他のビニルポリマーとの共重合体、アイオノマー若しくはセルロースジアセテート等のセルロース樹脂、ポリカーボネート、アクリル樹脂等の溶剤系の樹脂などを例示できる。また、これらの材料は1種を単独で使用してもよく、2種以上を組合せて使用してもよい。
受容層54の厚みについても、透明性を担保できることを条件として、特に限定されることはないが、0.5μm以上10μm以下の範囲であることが好ましく、2μm以上5μm以下の範囲であることがより好ましい。
・シール部のその他の層
本実施形態にかかるシール型熱転写受像シート100のシール部50は、前記の通り、粘着層51、紙基材52、表面樹脂層53および受容層54を必須の構成とするが、これら以外の層が積層されていてもよい。
例えば、図1に示すように、粘着層51と紙基材52との間に裏面樹脂層55を設けてもよい。これにより、プリンタ内部でシール型熱転写受像シート100をカッターによって切断する際の、粘着層51を構成する粘着剤のカッターへの付着を抑制でき、切断不良の抑制につながる。このような裏面樹脂層の材質は、樹脂であれば特に限定されることはないが、ポリエチレンテレフタレートやポリプロピレンであることが好ましく、ポリプロピレンであることが特に好ましい。また、その厚さについても特に限定されることはないが、例えば、20μm以上50μm以下であることが好ましい。
また、図1に示すように、表面樹脂層53と受容層54との間に、接着層56を設けてもよい。接着層56を設けることにより、表面樹脂層53と受容層54の密着性を向上できる。このような接着層56の材質については、受容層54と紙基材52との間に位置することから、透明性が必要であり、透明性を担保することを条件にして、特に限定されることはない。具体的には、ポリエステル、ポリアクリル酸エステル、ポリウレタン、ポリスチレンアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアミド、ポリエーテル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ酢酸ビニルやポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等のビニル樹脂、ポリビニルアセトアセタールやポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール、無機粒子などを例示できる。また、その厚さについても特に限定されることはないが、0.8μm以上であることが好ましく、1μm以上であることがより好ましい。上限値について特に限定されないが、シール型熱転写受像シート100全体の厚さを考慮しつつ設計する必要があり、例えば2.5μm程度である。
なお、前記のように、本実施形態にかかるシール型熱転写受像シート100のシール部においては、離型部と同様、各層の間にプライマー層や各種機能層を設けることが可能であるが、これらの層が受容層54と紙基材52との間に位置する場合においては、受容層54側から紙基材52を透視可能とするために、透明性が必要である。
なお、本願明細書では、各層を構成する樹脂等について、例示的に記載をしているが、これらの樹脂は、各樹脂を構成するモノマーの単独重合体であってもよく、各樹脂を構成する主成分のモノマーと、1つ或いは複数の他のモノマーとの共重合体、或いはその誘導体であってもよい。例えば、アクリル樹脂と言う場合には、アクリル酸、又はメタクリル酸のモノマーや、アクリル酸エステル、又はメタクリル酸エステルのモノマーを主成分として含んでいればよい。また、これらの樹脂の変性物であってもよい。また、本願明細書に例示記載されている以外の樹脂を用いてもよい。
次に実施例および比較例を挙げて、本実施形態にかかるシール型熱転写受像シートを更に具体的に説明する。以下、特に断りのない限り、部は質量基準であり、固形分に換算する前の値である。また、実施例および比較例において使用されている紙基材(1)〜(5)、および樹脂フィルム(1)〜(7)の詳細は、以下の表1および表2の通りである。
Figure 2019177670
Figure 2019177670
(実施例1)
離型部を構成する離型基材として樹脂フィルム(2)を用い、その一方の面上に、下記組成の離型層用塗工液を、乾燥時の厚さが0.25μmとなるように塗布・乾燥し、離型基材に離型層が設けられた離型部を得た。
表面樹脂層として樹脂フィルム(1)を用い、その一方の面上に、下記組成の第1接着層用塗工液を、乾燥時の厚さが1μmとなるように塗布・乾燥し、第1接着層を形成し、この第1接着層上に、紙基材として紙基材(1)を貼り合わせることで、表面樹脂層と第1接着層と紙基材とがこの順で積層されてなる第1積層体を得た。
一方で、裏面樹脂層として樹脂フィルム(1)を用い、その一方の面上に、下記組成の第2接着層用塗工液を、乾燥時の厚さが1μmとなるように塗布・乾燥し、第2接着層を形成し、第2積層体を得た。
第2積層体の第2接着層上に、前記第1積層体の紙基材側の面を貼り合わせることで、表面樹脂層と第1接着層と紙基材からなる第1積層体と、第2接着層と裏面樹脂層からなる第2積層体との積層体を得た。
次いで、第1積層体における表面樹脂層上に、下記組成の第3接着層用塗工液を、乾燥時の厚さが1.5μmとなるように塗布・乾燥し、第3接着層を形成し、この第3接着層上に、下記組成の受容層用塗工液を、乾燥時の厚さが4.5μmとなるように塗布・乾燥し、受容層を形成した。
次いで、第2積層体における裏面樹脂層上に、下記組成の粘着層用塗工液を、乾燥時の厚さが9μmとなるように塗布・乾燥し、粘着層を形成することとで、受容層と第3接着層と表面樹脂層と第1接着層と紙基材と第2接着層と裏面樹脂層と粘着層とがこの順で積層されてなるシール部を得た。
次いで、離型部とシール部とを、離型部の離型層とシール部の粘着層とが対向するように貼り合わせることで、離型部とシール部とが一体をなす実施例1のシール型熱転写受像シートを得た。
(離型層用塗工液)
・付加重合剤シリコーン(KS847H 信越化学工業(株)) 100部
・トルエン 200部
(第1接着層用塗工液)
・多官能ポリオール(タケラック(登録商標)A−969−V 三井化学(株))30部
・イソシアネート(タケネート(登録商標)A−5 三井化学(株)) 10部
・酢酸エチル 60部
(第2接着層用塗工液)
・多官能ポリオール(タケラック(登録商標)A−969−V 三井化学(株))30部
・イソシアネート(タケネート(登録商標)A−5 三井化学(株)) 10部
・酢酸エチル 60部
(第3接着層用塗工液)
・ポリエステル(固形分:25%) 40部
(バイロナール(登録商標)MD−1480 東洋紡(株))
・充填材(ラポナイトJS ウイルパー・エリス(株)) 9部
・界面活性剤(ダイノール604 信越化学工業(株)) 0.08部
・イソプロピルアルコール 60部
・水 120部
(粘着層用塗工液)
・アクリル共重合体(SKダイン1251 綜研化学(株)) 15部
・硬化剤(L−45 綜研化学(株)) 0.33部
・硬化剤(E−AX 綜研化学(株)) 0.1部
・酢酸エチル 16.14部
(実施例2〜14、比較例1〜3)
実施例1における離型基材、紙基材、表面樹脂層および裏面樹脂層のそれぞれを以下の表3の通りに変更し、その他の条件などはすべて実施例1と同様することで、実施例2〜14および比較例1〜3のシール型熱転写受像シートを得た。
なお、実施例11〜14においては、裏面樹脂層を設けておらず、したがって裏面樹脂層と紙基材とを接着するための第2接着層も設けていない。
また、比較例1においては、表面樹脂層と裏面樹脂層の双方を設けておらず、したがって表面樹脂層と紙基材を接着するための第1接着層と、裏面樹脂層と紙基材とを接着するための第2接着層も設けていない。
また、比較例3においては、離型基材、紙基材、表面樹脂層および裏面樹脂層のそれぞれについては、実施例1と同様であるが、実施例1における第3接着層用塗工液を、以下に示す組成の白色接着層用塗工液に変更した。
(白色接着層用塗工液)
・ポリウレタン(N−5199 日本ポリウレタン工業(株)) 14部
・酸化チタン(TCA−888 堺化学工業(株)) 28部
・トルエン 13部
・メチルエチルケトン 34部
・イソプロピルアルコール 11部
Figure 2019177670
(和紙感評価)
各実施例および比較例のシール型熱転写受像シートを、その受容層側から目視し、以下の評価基準に基づいて和紙感評価を行った。
・和紙感評価の評価基準
A:高い和紙感がある
B:和紙感がある
NG:和紙感がない
(印画評価)
各実施例および比較例のシール型熱転写受像シートを、昇華型熱転写プリンタDS620(大日本印刷(株))、および当該プリンタの純正熱転写シートと組合せてグレーベタ画像(128/255階調画像)を印画し、以下の評価基準に基づいて印画評価を行った。
・印画評価の評価基準
○:印画物に影響なし
×:印画物にざらつきが目立つ
(搬送性評価)
各実施例および比較例のシール型熱転写受像シートを、昇華型熱転写プリンタDS620(大日本印刷(株))、および当該プリンタの純正熱転写シートと組合せて50枚印画を行い、印画物にレジズレが発生しているかを目視で確認し、以下の評価基準に基づいて搬送性評価を行った。なお、レジズレとは、搬送性不足による印画位置ズレであり、YパネルやMパネル印画後の受像シートが正規位置まで搬送されず、画像にズレが生じており、印画品質が著しく劣化している状態を意味する。また、レジズレの発生がないことは、搬送性が良好であることを意味する。
・搬送性評価の評価基準
A:印画物にレジズレ発生なし
B:ごくわずかのレジズレは発生しているが、印画物には支障のないレベル
NG:印画物にレジズレが発生
(切断適性評価)
各実施例および比較例のシール型熱転写受像シートを剪刀にて切断し、以下の評価基準に基づいて切断適性評価を行った。
・切断適性の評価基準
A:抵抗なくまっすぐに切断することができた
B:多少の抵抗はあるが、問題なくまっすぐに切断することができた
NG:多少の抵抗があり、まっすぐに切断することができなかった
(粘着剤付着評価)
各実施例および比較例のシール型熱転写受像シートを、昇華型熱転写プリンタDS620(大日本印刷(株))、および当該プリンタの純正熱転写シートと組合せて2000枚印画を行い、以下の評価基準に基づいて粘着剤付着評価を行った。
・粘着剤付着評価の評価基準
A:プリンタのペーパーガイドアンダーに粘着剤がついておらず、2000枚正常に印画ができるレベル
B:プリンタのペーパーガイドアンダーに粘着剤が付着するが、2000枚正常に印画ができるレベル
NG:プリンタのペーパーガイドアンダーに粘着剤が大量に付着し、2000枚印画するまでにプリンタの動作不良が発生するレベル
各実施例および比較例のシール型熱転写受像シートの特徴と、前記各評価の結果を表4にまとめる。なお、表中の数字は、各層や各基材の「厚さ」を意味し、その単位はすべて「μm」である。
Figure 2019177670
100・・・シール型熱転写受像シート
10・・・離型部
50・・・シール部
51・・・粘着層
52・・・紙基材
53・・・表面樹脂層
54・・・受容層
55・・・裏面樹脂層
56・・・接着層

Claims (5)

  1. シール部が離型部から剥離可能に設けられているシール型熱転写受像シートであって、
    前記シール部は、前記離型部側から、少なくとも、粘着層、紙基材、表面樹脂層、および受容層がこの順で積層されてなる積層構造を呈しており、
    前記受容層側から前記紙基材が透視可能である、ことを特徴とするシール型熱転写受像シート。
  2. 前記シール部は、前記粘着層と前記紙基材の間に裏面樹脂層が積層されている、ことを特徴とする請求項1に記載のシール型熱転写受像シート。
  3. 前記離型部が透明樹脂のみにより構成されている、ことを特徴とする請求項1または2に記載のシール型熱転写受像シート。
  4. 前記シール型熱転写受像シート全体の厚さが250μm以下である、ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のシール型熱転写受像シート。
  5. 前記離型部の厚さが70μm以上である、ことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のシール型熱転写受像シート。
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