JPH10203036A - 粘着剤付き溶融型熱転写記録用紙 - Google Patents

粘着剤付き溶融型熱転写記録用紙

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JPH10203036A
JPH10203036A JP9021999A JP2199997A JPH10203036A JP H10203036 A JPH10203036 A JP H10203036A JP 9021999 A JP9021999 A JP 9021999A JP 2199997 A JP2199997 A JP 2199997A JP H10203036 A JPH10203036 A JP H10203036A
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JP
Japan
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layer
recording paper
adhesive
thermal transfer
transfer recording
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JP9021999A
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Inventor
Yuji Kikuchi
勇治 菊池
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Victor Company of Japan Ltd
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面にインク受容層が形成された記録紙の裏
面に粘着剤層を介して剥離シートをラミネートして得ら
れる粘着剤付き溶融型熱転写記録用紙は、ラミネート時
の加圧力でインク受容層である多孔質層若しくは多溝質
層が潰れてしまい、鮮明な画像記録ができない。 【解決手段】 記録紙の記録面に多孔質層若しくは多溝
質層を有する熱溶融性インク受容層が形成され、前記記
録紙の反対面に、粘着剤層を介して、クッション性を有
するシート材よりなり、離型処理された剥離シートが貼
着された構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多階調な画像記録
を行うための溶融型熱転写記録用紙に関し、特に、画像
記録後に他の物品に貼着して使用するための、粘着剤付
き溶融型熱転写記録用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】熱溶融性のインクにより多階調記録を実
現するために、従来、複数画素(マトリックス)を使用
するディザ法か、あるいは、小さな発熱抵抗体を有する
特殊なサーマルヘッドを使用する熱集中法が適用されて
いる(例えば、写真工業出版社、イメージングPart
1、103〜108頁参照)。一般に、上述した複数画
素を使用した方法では、解像度が劣化して画質が著しく
低下するという問題があり、また、特殊なサーマルヘッ
ドを使用した方法では、コストが上昇するという問題が
ある。そこで、最近、画素毎に階調を得ることができる
ものとして、表面に多孔質材料からなるインク受容層が
形成された、溶融型熱転写記録方式が提案されている
(テレビジョン学会技術報告、ITE Technical Repo
rt、Vol.17、No.27(1993年5 月). 19 〜24頁参照)。
【0003】この方式では、記録紙表面の多孔質層に、
熱転写記録用インクリボンから溶融したインクが転写さ
れる際に、溶融インクが多孔質層の細孔内に浸透し、投
錨効果によって、極少量のインクでも転写することが可
能である。これにより、画素単位での加熱量に応じて、
インクリボンから溶融インクを記録紙に転写することが
できる。さらに、上述した多孔質層のみならず、特開平
7−246785号公報に示されたような、多溝質層、
すなわち、多数の細溝を有するインク受容層でも、同様
の効果が得られることが確認されている。このような多
孔質あるいは多溝質層からなるインク受容層を表面に有
する熱転写記録紙は、単に画像記録を行うだけではな
く、画像記録後に他の物品などに貼着して使用する場合
がある。このようなものは、一般にシール紙と呼ばれ、
記録用紙の裏面、すなわち、記録面とは反対面に粘着剤
層を介して剥離シートを貼着し、他の物品に貼着すると
きには、この剥離シートを記録用紙から剥離して使用す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる粘着剤付き熱転
写記録用紙は、記録紙部材と剥離シート部材とから構成
され、裏面に粘着剤層を塗布した記録紙部材と、離型処
理を施した剥離シート部材とを、上記粘着剤層と離型層
とが対向するように重ね合わせてラミネート加工するこ
とにより製造されることが一般的である。しかしなが
ら、この方式では、溶融型熱転写記録用紙の表面に形成
された熱溶融性インク受容層である、多孔質層の細孔若
しくは多溝質層の細溝がラミネート加工時の圧力で潰れ
てしまい、十分にインクが浸透せず、インク受容層とし
ての機能を損なうという問題がある。多孔質層若しくは
多溝質層を潰さないようなラミネート条件を選択するこ
とも可能であるが、その場合は、記録紙部材と剥離シー
ト部材との間に、空気が混入したり、圧着が不完全であ
ったりして、実用に至らない。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するも
のとして、本発明によれば、記録面に多孔質層若しくは
多溝質層を有する熱溶融性インク受容層が形成され、前
記記録面とは反対面に、粘着剤層を介して、離型処理さ
れた剥離シートが貼着された粘着剤付き溶融型熱転写記
録紙の剥離シートをクッション性を有するシート材によ
り形成したものが提供される。そして、そのクッション
性を有するシート材料の厚さが25〜1000μmであ
ることが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】まず、本発明の溶融型熱転写記録
紙を適用するための、熱転写記録方式について、図面を
参照しながら説明する。図1に示すように、サーマルヘ
ッド3とプラテンローラ4との間に、記録紙2とインク
リボン1とを重ね合わせて搬送し、サーマルヘッド3を
プラテンローラ4に対して押圧すると共に、サーマルヘ
ッド3の発熱抵抗体(図示省略)を加熱して、インクリ
ボン1から色材を含むインク1aを、記録紙2に形成さ
れた多孔質層若しくは多溝質層2aへ転写して記録画像
を得る。
【0007】サーマルヘッド3の発熱抵抗体は、一般
に、矩形状に形成されている場合が多い。そして、発熱
抵抗体の温度分布は、中央部が最も高く、周辺部になる
にしたがって低くなるような温度勾配が設けられてお
り、インクリボン1のインクの溶融温度以上の部分が溶
融することになる。この温度勾配を利用して、インクの
溶融面積を制御することができる。また、インクリボン
1のインクとしては、溶融点以上の温度では、温度が高
いほどインクの粘度が下がるものを使用すると、発熱抵
抗体の温度分布により、中央部のインク粘度が低く、周
辺部ほど高い粘度になるため、記録紙基体表面に多孔質
層あるいは多溝質層を有する記録紙2へのインク浸透量
は、これに応じて中央部が多く、周辺部ほど少なくな
る。従って、発熱抵抗体に流す電流を、記録する画像の
階調に応じて変化させると、インクの浸透量と浸透面積
が同時に制御され、多階調の記録が可能となる。
【0008】続いて、本発明の粘着剤付き溶融型熱転写
記録用紙の構造について説明する。図2(A)は、表面
に多孔質層若しくは多溝質層2aが形成され、かつ、裏
面に粘着剤層2cが形成された記録紙基体2bと、片面
に離型剤層2dが形成された剥離シート基体2eとを、
上記粘着剤層2cと離型剤層2dとが対向するように重
ね合わせてラミネートすることにより得られた記録用紙
2を示す。ここで、記録紙基体2bとしては、ポリエチ
レンテレフタレートフィルム、ポリイミドフィルム、ポ
リエチレンナフタレートフィルム、ポリプロピレンフィ
ルム、ポリアミドフィルム、アラミドフィルムなどの透
明あるいは不透明なプラスチックフィルム類;上質紙や
PPC用紙などの非塗工紙及びアート紙などの塗工紙な
どの紙類;合成樹脂に充填剤及び添加剤を加えて混合
し、溶融混練後ダイスリットから押し出して製膜化され
た内部紙化方式による合成紙(例えば、王子油化合成紙
社製、商品名ユポ)やプラスチックフィルムの表面に白
色ピグメント塗工層を設けた表面塗工方式による合成紙
などの合成紙類;さらに、これらのシート状基体を積層
した基体材料などをあげることができる。この中で、例
えば、内部紙化方式による合成紙(例えば、王子油化合
成紙社製、商品名ユポ)は、耐水性、耐溶剤性、耐熱
性、表面平滑性、白色度及び強度などの点で優れてお
り、記録紙基体として好ましいものである。また、これ
らの記録紙基体2bの厚みは、機械的強度、記録紙とし
ての適度な剛性、取り扱いの容易性、価格などの観点か
ら、25〜500μm程度とすることが好ましく、さら
に好ましくは、50〜300μmである。
【0009】次に、記録紙基体2b表面に形成される多
孔質層若しくは多溝質層2aのうち、先ず、多孔質層と
しては、一般的な多孔質層の形成方法を使用することが
できる。具体的には、例えば、記録紙基体2b上に樹脂
類のDMF溶液を塗布し、これを水中で処理することに
より、DMFと水を置換させ、樹脂を凝固乾燥させると
同時に多孔化させる”湿式凝固法”、水系樹脂溶液に起
泡剤、整泡剤などを添加・攪拌し、機械的に泡沫を発生
させ、その泡沫溶液を成膜することにより多孔質層を形
成する”機械的攪拌発泡法”、多孔質顔料(無機又は有
機微粒子など)を用いて、多孔質層を形成する”顔料添
加法”、ある種のポリマーに対し、良溶媒及びそれより
沸点の高い貧溶媒を加えてポリマー溶液をつくり、これ
を塗布乾燥させて、先ず低沸点の良溶媒を蒸発させて、
塗膜中に貧あるいは非溶媒を残留させて、これらの溶媒
に対して溶解性の低いポリマーをゲル化させ、続いて、
高沸点の貧あるいは非溶媒を蒸発させて、その揮散した
跡が多孔質化する”溶媒溶解性法”、加熱すると窒素ガ
スなどのガスを発生する有機及び無機系化合物の発泡剤
を用いる”発泡剤法”、食塩などの無機粉末、デンプン
などの有機粉末などを樹脂塗膜に混入させ、塗膜形成
後、水洗処理でこれらの粉末を溶解除去する”可溶性粒
子の溶解除去法”などの各種の形成方法を用いることが
できる。
【0010】これらの多孔質層の構造は、連通孔が望ま
しく、溶融インクが浸透していくときに、内部の空気の
逃げ道があることが好ましい。多孔質層の細孔の深さ
は、インク層の厚みにもよるが、例えば、2μm厚のイ
エロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色インク層を
持つインクリボンを用いて転写する場合では、少なくと
も8μmは必要である。多孔質層の孔径は、色材の種類
にもよるが、1〜30μm程度、さらには、1〜10μ
m程度であることが好ましい。この範囲より大きな細孔
の場合、転写されたインクの接着性が確保されず、イン
クが転写されずにインクリボン側に戻ってしまう場合が
ある。また、上記範囲より小さな細孔の場合、インクが
浸透しにくくなる場合がある。多孔質層2aの厚みは、
インク層の色数や厚み、多孔質層の空隙率、転写時の塗
膜としての強度などを考慮して決めることが望ましい
が、2〜100μm、さらには、5〜50μm程度の範
囲である。
【0011】一方、多溝質層の形成には、公知の微細加
工技術を用いることができる。例えば、細溝を有する平
板状あるいはロール状の原版を既知の方法で作製し、こ
れを多溝質層を形成するためのポリマー層を塗布した記
録紙基体と重ね合わせて、熱・圧力を加えることによ
り、原版の細溝をポリマー層に複写形成し、多溝質層付
き記録紙を製造することができる。原版の作製には、例
えば、レーザ加工法、フォトリソグラフィを用いたケミ
カルエッチング法やドライエッチング法などがある。多
数の細溝は、概ね平行にあるいは直交して形成されてお
り、溝幅は、1〜30μm程度であることが好ましい。
溝幅が1μm以下の細溝では、インクが浸透しにくい場
合があり、30μm以上では、毛細管現象によるインク
の浸透が起こりにくくなる場合がある。
【0012】上記の多孔質層若しくは多溝質層2aを形
成する材料は、上述した多孔質層並びに多溝質層の形成
方法が適用可能な材料であることは言うまでもないが、
さらには、熱溶融性インクとの親和性、耐熱性、強度な
どを考慮して選択される。具体的には、エチレン−酢酸
ビニル共重合体などのエチレン系樹脂、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体などの塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル
系樹脂、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエ
ステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系
樹脂、エポキシ系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹
脂、石油系樹脂などのエマルジョンタイプ、水溶性タイ
プ又は溶剤系タイプなどを使用することができる。
【0013】なお、本発明において、多孔質層若しくは
多溝質層2aには、静電気障害を防止するための帯電防
止剤類、プリンタ装置における給排紙性を確保するため
の滑剤類、記録紙としての白色度を向上するための蛍光
増白剤・白色顔料類、耐光性を向上させるための紫外線
吸収剤などを必要に応じて、適宜添加することができ
る。このような多孔質層若しくは多溝質層2aが形成さ
れた記録紙基体2bの反対面には粘着剤層2cが形成さ
れる。使用される粘着剤は一般的な材料でよく、例え
ば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤などをあげること
ができる。一方、剥離シート基体2eとしては、後述す
るラミネート時に多孔質層の細孔若しくは多溝質層の細
溝を変形させないような部材、すなわち、クッション性
を有する基体を使用することが必要である。具体的に
は、ポリプロピレン樹脂、無機充填剤を主成分とし、二
軸延伸フィルム形成法により製膜された多数のミクロボ
イド(微細な空孔)を含む、内部紙化方式による合成紙
(王子油化合成紙社製、商品名ユポ)、ポリエチレン系
及びポリプロピレン系微多孔質シート(トクヤマ社
製)、延伸時のボイド発生機構を利用した、内部に空隙
を有する発泡性ポリエステルフィルム(東洋紡績社製、
商品名クリスパー)、その他、ポリエチレン、ポリプロ
ピレンなどのポリオレフィン、ポリウレタン、ポリエス
テル、ポリスチレン、ポリアミドなどのプラスチック発
泡性シートやフィルム類、あるいはゴム状弾性を有する
ウレタン、アクリル、スチレン−ブタジエンゴムなどの
シートやフィルム類を用いることができる。
【0014】この剥離シート基体の厚さは、剥離シート
としての機能と熱転写記録用紙としての使い勝手を考慮
して選択することが望ましい。具体的には、25〜10
00μmが好ましく、更に好ましくは、30〜200μ
mである。剥離シート基体2eの粘着剤層2cと対向す
る面には、離型剤層2dが形成されている。使用される
離型剤としては、一般的な材料、例えば、シリコーン
系、フッ素系、シリコーンアクリル系、ワックス系コー
ティング用離型剤などがあげられる。離型剤層2dは、
これらの離型剤を剥離シート基体2e表面に、多段ロー
ル方式、オフセット・グラビア方式、ダイレクト・グラ
ビア方式、ブレード方式などの一般的なコーティング法
を用いて形成することができる。更に、本発明の記録用
紙においては、図2(B)に示すように、剥離シート基
体2eと離型剤層2dとの間に、剥離シートの平滑性を
改善し、画質を向上させる目的で、フィルム層2fを介
在させることもできる。フィルム層2fの材料として
は、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポ
リエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムなどを使
用することができ、あらかじめ離型剤層2dが形成され
たフィルム層2fを、剥離シート基体2eにラミネート
すればよい。
【0015】本発明の粘着剤付き溶融型熱転写記録用紙
は、一般的なラミネート加工法を使用して製造すること
ができる。図3は、そのラミネート工程を示しており、
表面に多孔質層若しくは多溝質層(図示せず)が形成さ
れた記録紙原反5を巻出し、塗工部8において、この記
録紙原反5の裏面に粘着剤を塗工する。粘着剤塗工後の
記録紙原反5は、ドライヤー9により乾燥処理を施され
る。一方、表面に離型処理層が形成された剥離シート原
反6も巻出され、この剥離シート原反6と、上記の粘着
剤層と離型処理層とが対向するように、加圧ロール10
によりラミネートされ、最後に巻取り部7に巻取られ
て、粘着剤付き溶融型熱転写記録用紙原反となる。こう
して得られた記録紙原反を所望の寸法に切断することに
より、粘着剤付き溶融型熱転写記録紙を得る。本発明の
記録用紙では、剥離シート基体が、加圧時に記録紙表面
の多孔質層若しくは多溝質層を変形させないような材
料、具体的には、クッション性を有する材料により形成
されているため、記録紙と剥離シートとを密着させるた
めに、この加圧ロール10における圧着工程で十分な圧
力が印加されても、多孔質層の細孔若しくは多溝質層の
細溝の潰れなどが発生することが防止される。
【0016】
【実施例】以下に示す実施例により、本発明を具体的に
説明する。 <粘着剤付き溶融型熱転写記録用紙の製造>表面に多孔
質層を有するシート状基体(日清紡績社製、合成紙表面
に多孔質層を設けたもの、厚さ:150μm)を記録紙
とし、そのシート状基体の裏面に粘着剤組成物(日本合
成ゴム社製、アクリルエマルジョン AE−230)を
使用して粘着剤層を形成した。乾燥後の粘着剤層の厚さ
は15μmとした。一方、剥離シートとして、表1に示
した各種剥離シート材、並びに、ラミネート加工条件
(図3に示した加圧ロール10による圧胴圧力条件)と
の組み合せで、粘着剤付き溶融型熱転写記録用紙を作製
した。また、各々の剥離シートの片面には、離型剤組成
物(信越化学社製、紫外線硬化型シリコーン離型剤、K
S5500)を、紫外線硬化後の厚さが0.2μmにな
るように形成して、離型処理層とした。
【0017】
【表1】
【0018】<評価試験>次に、上記により得られた実
施例1〜3及び比較例1〜4の粘着剤付き溶融型熱転写
記録紙を用いて、実際にカラープリンタ装置(300ド
ット/インチのサーマルヘッド解像度を有する日本ビク
ター(株)製、Trueprint 2200)により
印字を行って評価し、その結果を表2に示した。なお、
このとき使用した溶融型熱転写記録用インクリボンは、
厚さ4.5μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
の片面に、厚さ0.2μmの熱硬化型アクリル樹脂を主
成分とする耐熱滑性層を設け、さらに、反対面には、下
記インク組成物により、インク層を設けることにより作
製したものである。評価項目は下記に示したとおりであ
る。
【0019】−インク層組成物−(数値は、重量部を表
す) 1)色材顔料 スミプラストレッドFG 15 2)パラフィンワックス 60 3)カルナバワックス 5 4)キャンデリラワックス 5 5)ロジンエステル 5 6)エチレン−酢酸ビニル共重合体 10
【0020】−評価項目− 1)ラミネート品質:ラミネートした粘着剤付き溶融型
熱転写記録用紙の貼りむら、凹凸などを目視観察して比
較した結果。 2)多孔質層の潰れ:ラミネート加工後の記録用紙の多
孔質層を光学顕微鏡で観察し、加工前の状態と比較した
もの。×は明らかに多孔質層の細孔が潰れているもの、
○は全く変化の見られないもの、△はそれらの中間とし
た。 3)印字画質 :印字後の画質が鮮明なものを○、
不鮮明なものを×とした。
【0021】
【表2】
【0022】表2の結果からも明らかなように、剥離シ
ート材としてクッション性のある材料を使用したもの
(実施例1〜3)はラミネート工程において、剥離シー
ト材と粘着剤層との密着性を高めるために、十分な圧胴
線圧を加えた際にも、多孔質層の細孔の潰れが生じるこ
とがなく、鮮明な印字が可能となる。一方、剥離シート
材として、クッション性のない紙若しくはPETを使用
した場合は、圧胴線圧を大きくするとラミネート品質は
良好であるものの、多孔質層の潰れが生じ(比較例1、
4)、また、圧胴線圧を小さくすると、多孔質層の潰れ
は生じないものの、ラミネート品質が著しく低下し(比
較例2、3)、両者共に印字画質が不鮮明となってしま
うことが確認された。
【0023】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の粘
着剤付き溶融型熱転写記録用紙は、剥離シート材として
クッション性のある材料を使用しているため、記録紙と
のラミネート加工時にインク受容層である、多孔質層若
しくは多溝質層の変形が生じることがないため、多階調
の高品位の画像記録が可能となる。しかも、画像記録後
に多様な種類の物品に貼付して使用することにより、そ
の用途を著しく拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粘着剤付き溶融型熱転写記録用紙を用
いた熱転写記録方式を示す要部拡大断面図である。
【図2】本発明の粘着剤付き溶融型熱転写記録用紙の構
造の一例を示す拡大断面図(A)及び本発明の粘着剤付
き溶融型熱転写記録用紙の構造の他の例を示す拡大断面
図(B)である。
【図3】本発明の粘着剤付き溶融型熱転写記録用紙を製
造する際のラミネート工程の概略を示す概念図である。
【符号の説明】
1 インクリボン 1a インク層 1b インクリボン基体 2 記録紙 2a 多孔質層若しくは多溝質層 2b 記録紙基体 2c 粘着剤層 2d 離型剤層 2e 剥離シート基体 2f フィルム層 3 サーマルヘッド 4 プラテンローラ 5 記録紙原反 6 剥離シート原反 7 巻取り部 8 塗工部 9 ドライヤー 10 加圧ロール

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクリボンに形成された熱溶融性イン
    クを、記録ヘッドにより記録紙に転写させる熱転写記録
    方式に用いられ、記録面に多孔質層若しくは多溝質層を
    有する熱溶融性インク受容層が形成され、前記記録面と
    は反対面に、粘着剤層を介して、離型処理された剥離シ
    ートが貼着された粘着剤付き溶融型熱転写記録紙におい
    て、前記剥離シートがクッション性を有するシート材よ
    りなることを特徴とする、粘着剤付き溶融型熱転写記録
    用紙。
  2. 【請求項2】 前記クッション性を有するシート材の厚
    さが、25〜1000μmである、請求項1記載の粘着
    剤付き溶融型熱転写記録用紙。
JP9021999A 1996-08-29 1997-01-21 粘着剤付き溶融型熱転写記録用紙 Pending JPH10203036A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9021999A JPH10203036A (ja) 1997-01-21 1997-01-21 粘着剤付き溶融型熱転写記録用紙
EP97115037A EP0826509A3 (en) 1996-08-29 1997-08-29 Porous ink acceptor sheet for thermal dye transfer printing

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019177670A (ja) * 2018-03-30 2019-10-17 大日本印刷株式会社 シール型熱転写受像シート

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019177670A (ja) * 2018-03-30 2019-10-17 大日本印刷株式会社 シール型熱転写受像シート

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