JP2019177540A - 化粧板 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐衝撃性および曲げ加工性の長期安定性に優れた化粧板を提供する。【解決手段】本発明の化粧板は、表面層を備える化粧板であって、JIS K 5600−5−4の引っかき硬度(鉛筆法)に準拠して、7Hの鉛筆で500gfの荷重Aを加えたときの、表面層の表面の凹み量をD1とし、荷重Aを加えた後、60℃、1分間の条件で加熱処理した表面層の表面の凹み量をD1’としたとき、D1’<D1であり、かつ、|D1−D1’|で表されるΔD1が1μm以上20μm以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、化粧板に関する。
これまでの化粧板においては、表面の耐傷性を向上させる観点から、表面にハードコート層を形成するような開発が行われてきている。この種の技術としては、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1には、表面から順に、ハードコート層、プラスチックフィルムを支持体とする意匠層、粘着層とからなることを特徴とする化粧シートが記載されている。同文献によれば、アクリレートを使用したハードコート層の鉛筆硬度はHまたは2Hであることが記載されている(特許文献1の表1)。
特開2010−228179号公報
本発明者が検討した結果、上記特許文献1に記載の化粧板において、耐衝撃性および曲げ加工性の長期安定性の点で、改善の余地があることが判明した。
本発明者が表面層の経時変化に着眼し検討を進めた結果、加熱によって表面層における表面の傷が回復すること、すなわち傷の深さが小さくなることが判明した。さらに検討した結果、このような表面層の加熱後における凹み回復量を指針として用いることにより、化粧板における長期安定性を評価できることが判明した。
このような知見に基づいて鋭意検討した結果、所定の鉛筆硬度と加熱・荷重条件に基づく加熱後における凹み回復量ΔDを新たな指標として採用することにより、化粧板の耐衝撃性および曲げ加工性の長期安定性について安定的に評価できることを見出し、かかる指標に基づいて凹み回復量ΔDを適切に制御することにより、耐衝撃性、曲げ加工性の長期安定性を向上できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、
表面層を備える化粧板であって、
JIS K 5600−5−4の引っかき硬度(鉛筆法)に準拠して、7Hの鉛筆で500gfの荷重Aを加えたときの、前記表面層の表面の凹み量をD1とし、荷重Aを加えた後、60℃、1分間の条件で加熱処理した前記表面層の前記表面の凹み量をD1’としたとき、
D1’<D1であり、かつ、|D1−D1’|で表されるΔD1が1μm以上20μm以下である、化粧板が提供される。
本発明によれば、耐衝撃性および曲げ加工性の長期安定性に優れた化粧板が提供される。
本実施形態に係る化粧板の構成を示す断面図である。 本実施形態に係る化粧板の変形例の構成を示す断面図である。 本実施形態に係る化粧板の変形例の構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
なお、本実施の形態では図示するように前後左右上下の方向を規定して説明する。しかし、これは構成要素の相対関係を簡単に説明するために便宜的に規定するものである。従って、本発明を実施する製品の製造時や使用時の方向を限定するものではない。
本実施形態の化粧板100の概要について説明する。
図1は、本実施形態の化粧板100の構成を示す断面図である。
本実施形態の化粧板100は、表面層20を備えるものであり、JIS K 5600−5−4の引っかき硬度(鉛筆法)に準拠して、7Hの鉛筆で500gfの荷重Aを加えたときの、表面層20の表面の凹み量をD1とし、荷重Aを加えた後、60℃、1分間の条件で加熱処理した表面層20の前記表面の凹み量をD1’としたとき、D1’<D1であり、かつ、|D1−D1’|で表されるΔD1が1μm以上20μm以下という特性を有するものである。
本発明者は、表面層の経時変化に着眼し検討を進めた結果、加熱によって表面層における表面の傷が回復すること、すなわち傷の深さが小さくなることを見出した。表面層の表面において、引っかき傷の回復度合いを加熱・加速試験で評価することにより、化粧板における長期安定性を簡単に安定的な評価が可能になることが判明した。
このような知見に基づいて鋭意検討した結果、所定の鉛筆硬度と加熱・荷重条件に基づく加熱後における凹み回復量ΔDを新たな指標として採用することにより、化粧板の耐衝撃性および曲げ加工性の長期安定性について安定的に評価できることを見出し、かかる指標に基づいて凹み回復量ΔDを所定値以上となるよう適切に制御することにより、耐衝撃性、曲げ加工性の長期安定性を向上させられることが見出された。
一般的な鉛筆硬度Hを指標として利用した場合、耐衝撃性、曲げ加工性の長期安定性について安定的に評価できないことがある。これに対して、本実施形態によれば、上記凹み回復量ΔDを指標として採用することにより、このような耐衝撃性、曲げ加工性等の化粧板における長期安定性を安定的に評価できる。
本実施形態において、|D1−D1’|という凹み回復量(ΔD1)は、7Hの鉛筆硬度と500gfの荷重条件の鉛筆法によって形成された表面層の凹みが、60℃、1分間の条件で加熱処理したときに元の状態に戻る度合いを表す。この指標ΔD1を適切に制御することにより、詳細なメカニズムは定かでないが、化粧板100の耐衝撃性や曲げ加工性、これらの長期安定性を向上させることができる。
本実施形態において、ΔD1の下限値は、例えば、1.0μm以上であり、好ましくは1.1μm以上であり、より好ましくは1.5μm以上であり、さらに好ましくは2.0μm以上である。これにより、耐衝撃性や曲げ加工性の長期安定性を高めることができる。一方で、ΔD1の上限値は、特に限定されないが、例えば、20μm以下でもよく、15μm以下でもよく、10μm以下でもよい。これにより、耐傷性を向上させ、諸物性のバランスを図ることができる。
また、本実施形態において、JIS K 5600−5−4の引っかき硬度(鉛筆法)に準拠して、7Hの鉛筆で750gfの荷重Bを加えたときの、表面層の表面の凹み量をD2とし、荷重Bを加えた後、60℃、1分間の条件で加熱処理した表面層の前記表面の凹み量をD2’としたとき、D2’<D2であり、かつ、|D2−D2’|をΔD2と表す。回復量ΔD2は、回復量ΔD1よりも過酷な条件における凹みが元の状態に戻る度合いを表す。
本実施形態において、ΔD2の下限値は、例えば、1.0μm以上であり、好ましくは2.0μm以上であり、より好ましくは3.0μm以上であり、さらに好ましくは5.0μm以上である。これにより、一層、耐衝撃性や曲げ加工性の長期安定性を高めることができる。一方で、ΔD2の上限値は、特に限定されないが、例えば、20μm以下でもよく、18μm以下でもよく、15μm以下でもよい。これにより、耐傷性を向上させ、諸物性のバランスを図ることができる。
また、凹み回復量(ΔD1,ΔD2)を上記数値範囲内とした上で、上記の(ΔD2/D2)>(ΔD1/D1)とすることができる。また、ΔD2/D2の下限値としては、例えば、5%以上であり、好ましくは10%以上であり、より好ましくは15%以上であり、さらに好ましくは20%以上である。これにより、本実施形態の化粧板中の表面層の加熱後の凹み回復量を高めることができる。一方、ΔD2/D2の上限値は、特に限定されないが、例えば、100%以下でもよく、95%以下でもよい。
なお上記式中、ΔD1/D1×100やΔD2/D2×100は、回復率(%)を表す。
本実施形態では、たとえば化粧板中に含まれる各層の構成、化粧板の製造方法等を適切に選択することにより、上記表面層20の|D1−D1’|(ΔD1)、および|D2−D2’|(ΔD2)を制御することが可能である。これらの中でも、たとえば、化粧板100の製造工程における圧力や温度、表面層20の材料として、塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂の材料を適切に選択すること、坪量や膜厚などを適切に制御すること等が、上記表面層20の|D1−D1’|(ΔD1)、および|D2−D2’|(ΔD2)を所望の数値範囲とするための要素として挙げられる。
本実施形態の化粧板100は、一般家屋、集合住宅、ビル、ホテル、マンションのロビーや、会議室、オフィス等の建築物の壁面等に取り付けることで、空間の見栄えを向上させることができる。また、化粧板100は、例えば、不動産だけでなく、電車等の車両や、飛行機、船舶等の内装材として使用されるものであってもよい。
以下、本実施形態の化粧板100の各構成について詳述する。
本明細書において、「〜」は特に断りがなければ、「以上」から「以下」を表す。
(表面層20)
本実施形態の化粧板100は、表面層20を備えることができる。
この表面層20の表面(例えば、意匠面である面52)には、各種の装飾が施されていてもよい。
本実施形態に係る表面層20は、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を含む第1樹脂層を有することができる。すなわち、表面層20は、表面樹脂層を有することができる。第1樹脂層は、表面層20の意匠面側に配置されていることが好ましい。
表面層20中の熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、(メタ)アクリレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、マレイミド樹脂等が挙げられる。
表面層20中の熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エチレン酢酸−ビニル樹脂、ビニル樹脂、スチレンブタジエンゴム(SBR)等が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、本実施形態に係る表面層20は、意匠面側に、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニル−酢酸ビニル等の塩化ビニル樹脂、ポリウレタン等のウレタン系樹脂、ポリフッ化ビニル等のフッ素樹脂、ポリフッ化ビニリデンポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、又は(メタ)アクリル樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂からなる群から選択される一種以上を含む熱可塑性樹脂層を有していてもよい。この中でも、加工容易性の観点から、塩化ビニル樹脂、アクリル系樹脂またはウレタン系樹脂を用いることが好ましい。この中でも、加工容易性の観点から、ポリ塩化ビニルを用いることが好ましい。このポリ塩化ビニルとしては、例えば、軟質塩化ビニルを使用することができる。
上記熱可塑性樹脂層の膜厚としては、例えば、30μm〜500μmでもよく、40μm〜300μmでもよく、50μm〜250μmでもよい。
また、上記熱可塑性樹脂層の坪量の下限値としては、例えば、150g/m以上、好ましくは200g/m以上、より好ましくは210g/m以上である。これにより、上記回復量を向上させることができる。また、ΔD2/D2×100の回復率を高めることができる。一方で、上記熱可塑性樹脂層の坪量の上限値としては、例えば、350g/m以下、好ましくは300g/m以下、より好ましくは290g/m以下である。これにより、上記回復量を向上させることができる。また、ΔD2/D2×100の回復率を高めることができる。
本実施形態において、塩化ビニル樹脂としては、例えば、塩化ビニル、または塩化ビニルを主成分とする他の副成分との共重体(塩化ビニル単量体の含有量が例えば50重量%以上)で構成することができる。塩化ビニル単量体と共重合される単量体としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステルもしくはメタアクリル酸エステル、エチレン、プロピレン等のオレフィン、無水マレイン酸、アクリロニトリル、スチレン、塩化ビニリデンなどが挙げられる。
また、塩化ビニル樹脂の製造方法としては、例えば、単量体(原料)を重合開始剤の存在下で懸濁重合する方法を採用することができ、その際には、通常使用されている分散安定剤、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの水溶性セルロースエーテル、ポリビニルアルコール、ゼラチンなどの水溶性ポリマー;ソルビタンモノラウレート、ソルビタントリオレート、グリセリントリステアレート、エチレンオキサイドプロピレンオキサイドブロックコポリマーなどの油溶性乳化剤;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレングリセリンオレート、ラウリン酸ナトリウムなどの水溶性乳化剤等を使用してもよい。その中でも、ポリビニルアルコールを用いてもよい。懸濁重合用分散安定剤は単独で使用しても良い。
上記重合開始剤としては、例えば、従来から塩化ビニル単量体等の重合に使用されている、油溶性または水溶性の重合開始剤を用いることができる。油溶性の重合開始剤としては、例えば、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジエトキシエチルパーオキシジカーボネート等のパーカーボネート化合物;t−ブチルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、α−クミルパーオキシネオデカネート等のパーエステル化合物;アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、2,4,4−トリメチルペンチル−2−パーオキシフェノキシアセテート、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等の過酸化物;アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビス(4−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物等が挙げられる。水溶性の重合開始剤としては、例えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、クメンハイドロパーオキサイド等が挙げられる。これらの油溶性あるいは水溶性の重合開始剤は単独で、または2種類以上を組合せて用いることができる。
重合に際し、必要に応じて、重合反応系にその他の各種添加剤を加えることができる。添加剤としては、例えば、アルデヒド類、ハロゲン化炭化水素類、メルカプタン類などの重合調節剤、フェノール化合物、イオウ化合物、N−オキサイド化合物などの重合禁止剤などが挙げられる。また、pH調整剤、架橋剤なども任意に加えることができる。
重合に際し、重合温度には特に制限はなく、20℃程度の低い温度はもとより、90℃を超える高い温度に調整することもできる。また、重合反応系の除熱効率を高めるために、リフラックスコンデンサー付の重合器を用いることも好ましい実施態様の一つである。
このように、塩化ビニル樹脂において、主鎖と側鎖の樹脂構造、例えば、主鎖として芳香族ユニット等の強固な構造単位、側鎖として脂肪族ユニット等の柔軟な構造単位の組み合わせを調整することや、無機充填材・顔料などの強固な充填材を添加し、その種類や割合を調整すること、弾性率などの物性を適宜調整され得る。
重合には、必要に応じて、重合に通常使用される防腐剤、防黴剤、ブロッキング防止剤、消泡剤、スケール防止剤、帯電防止剤等の添加剤を任意に添加することができる。
また、表面層20の意匠面側に配置された第1樹脂層は、熱硬化性樹脂層または熱可塑性樹脂層を含むことができる。かかる第1樹脂層は、不燃性無機充填材や不燃性化合物を含んでもよい。不燃性無機充填材としては、例えば、タルク、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、シリカ、モンモリロナイト又はカオリン等の粘土等が挙げられる。不燃性化合物としては、例えば、臭素化合物、リン化合物、塩素化合物、アンチモン化合物、および窒素化合物等が使用できる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、本実施形態に係る表面層20は、意匠面側から見て美観を起こさせる意匠性が発揮するように構成されてもよく、例えば、着色化又はパターン化されたフィルムである第1樹脂層を有していてもよく、印刷層や表面層基材を有していてもよい。また、表面層20の表面には、インクなどの着色剤を用いた印刷模様や、金属薄膜を用いた光沢層が形成されていてもよい。このような装飾は、表面層20の意匠面側である面52に施されていてもよい、面52とは反対側であって、表面層20と芯材層10との間の面に施されていてもよい。
表面層基材としては、たとえば、パルプ、リンター、合成繊維、ガラス繊維、または酸化チタンなどの顔料を含有する酸化チタン含有化粧紙等の紙基材であってもよい。その他の紙基材としては、例えば、クラフト紙、板紙、石膏ボード用等の原紙、紙の表面に塩化ビニル樹脂層を設けたビニル壁紙原反等であってもよい。
また、表面層基材としては、金属膜(例えば、金属箔)を含むものであってもよい。これにより、化粧板100の外観を、高級感に優れた光沢を呈するものとすることができ、審美性の向上を図ることができる。
また、表面層基材としては、樹脂材料で構成された樹脂フィルム(シート)を含むものであってもよい。かかる樹脂フィルムとしては、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。樹脂フィルムは、単層でも複数層でもよく、複数層の場合は間に、フィルムを接着する接着剤層(プライマー層または接着剤からなる層など)が形成されていてもよい。また、複数層の樹脂フィルムは、各層が同種でも異種でもよく、例えば、ポリオレフィン樹脂、接着剤層、ポリエステル樹脂の順で積層された積層構造を有していてもよい。これにより、インキのにじみがより少ない化粧板100を提供することができ、審美性のさらなる向上を図ることができる。
印刷層としては、印刷法により表面層基材に担持されたインクで構成された層であってもよい。印刷層は、表面層基材の表面に層状に形成されていてもよいし、少なくとも一部が表面層基材に含浸していてもよい。印刷法は、特に限定されないが、グラビア印刷、インクジェット印刷、オフセット印刷等を用いることができる。
また、本実施形態に係る表面層20は、意匠面側と反対側に、熱可塑性エマルジョン樹脂の固形分を担持する表面層基材を含む第2樹脂層を有していてもよい。さらに表面層20は、第1樹脂層および第2樹脂層の2層を有していてもよい。
また、熱可塑性エマルジョン樹脂の固形分は、上記熱可塑性樹脂のエマルジョン粒子以外にも、必要に応じて少量の増粘剤、浸透促進剤、消泡剤等を含んでいても良い。
上記金属薄膜は、真空蒸着、スパッタ、イオンプレーティング、めっきなどによって形成されていてもよい。金属薄膜の金属成分としては、アルミニウム、ニッケル、金、白金、クロム、鉄、銅、スズ、インジウム、銀、チタニウム、鉛、亜鉛、ゲルマニウムなどの金属、これらの合金又は化合物からなる群から選択される一種以上を含むことができる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
表面層20は、上記構成に加えて発明の効果を阻害しない限り、ニトリルゴム(NBR)、フッ素またはシリコーンを含む構造の化合物、可塑剤、充填材、ガラス繊維などの強化剤、酸化亜鉛、酸化チタンなどの顔料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、増粘剤、浸透促進剤、消泡剤等の添加剤を含有していてもよい。
(芯材層10)
本実施形態の化粧板100は、図2に示すように、芯材層10を備えることができる。本実施形態の一例としては、化粧板100は、芯材層10および表面層20がこの順で積層した積層構造を有することができる。
本実施形態に係る芯材層10は、繊維基材を含むことができる。繊維基材としては、ガラス繊維基材を含むことが好ましい。
また、本実施形態の化粧板100によれば、芯材層10中に繊維基材を含むため、化粧板100全体の機械的強度を向上させることができる。また、化粧板100の難燃性を向上できるため、設置空間の防火性を高めることができる。
本実施形態において、ガラス繊維基材としては、特に限定されないが、例えば、ガラスクロス(織布)、ガラスペーパー(不織布)等が挙げられ、中でも不燃性、強度の点からガラスクロスが好ましい。
また、ガラスクロスを構成するガラスとしては、例えばEガラス、Cガラス、Aガラス、Sガラス、Dガラス、NEガラス、Tガラス、Hガラス等が挙げられる。これらの中でもTガラスが好ましい。これにより、芯材層10の熱膨張係数を小さくすることができる。
また、芯材層10は、ガラスクロスに代えて、他の繊維基材を有していてもよい。他の繊維基材としては、例えば、ポリアミド系樹脂繊維;ポリエステル系樹脂繊維;ポリイミド樹脂繊維、フッ素樹脂繊維のいずれかを主成分とする織布または不織布で構成される合成繊維基材;クラフト紙、コットンリンター紙、あるいはリンターとクラフトパルプの混抄紙等を主成分とする紙基材;チタン紙;カーボンファイバークロス;等が挙げられる。この中でも、不燃性、強度、コストの点からガラスクロスが好ましい。
また、芯材層10は、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を含むことができる。かかる熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂の固形分は、繊維基材に担持するように構成されていてもよい。これにより、芯材層10が繊維基材の場合、化粧板の製造工程中に繊維が解れることを防止し、ハンドリング性の向上や外観不良・不燃性不良の防止をすることができる。
本明細書において、繊維基材や表面層基材などの基材が樹脂を担持した状態とは、樹脂の固形分が基材(担体)の表面に付着した状態、又は、樹脂の固形分が基材内部の空隙部に含浸された状態であることを意味する。樹脂の固形分は、基材の表面及び基材の内部に均一に分布していなくてもよい。また、樹脂は、粒子形状であってもよい。
芯材層10中の熱硬化性樹脂としては、特に限定するものではないが、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、(メタ)アクリレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ユリア樹脂、マレイミド樹脂等が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。この中でも、不燃性、耐熱性、密着性の点から、フェノール樹脂が好ましい。
また、芯材層10中の熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂、スチレンブタジエンゴム(SBR)等が挙げられる。中でも、アクリル系樹脂および/またはウレタン系樹脂を用いるのが好ましい。
本実施形態において、ガラスクロスなどの繊維基材中に熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂等の樹脂の固形分を担持させる方法としては、特に限定されないが、例えば、溶剤に溶解した樹脂を繊維基材に塗工し、加熱乾燥する方法等が挙げられる。なお、加熱乾燥後の芯材層10(樹脂が担持した繊維基材)には、芯材層10全体の重さを100質量%としたときに、例えば、1〜6質量%の揮発分が残存してもよい。
本実施形態において、上記繊維基材に担持する熱硬化性樹脂の固形分の含有量は、芯材層10全体に対して、例えば、1〜20質量%でもよく、好ましくは2〜10質量%でもよい。これにより、高い不燃性と曲げ加工性を低下させることなく、表面層20と芯材層10との層間接着強度を向上させることができる。
また、芯材層10は、上述の繊維基材を含むプリプレグを用いて構成されていてもよい。プリプレグは、表面層20と芯材層10とを接合する接着剤として機能する。
上記プリプレグとしては、特に限定されず、例えば、熱可塑性樹脂、上述の熱硬化性樹脂等を含有する樹脂組成物を、上述の繊維基材に含浸してなるものを用いることができる。
このような樹脂組成物としては、表面層20と芯材層10との層間接着強度が十分であれば、特に限定されない。芯材層10中の熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂、スチレンブタジエンゴム(SBR)等が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
プリプレグは、従来公知の方法により製造することができ、例えば、上述したガラスクロス等の繊維基材に、上記樹脂組成物を溶剤に溶解させたワニスを含浸、乾燥させることにより得られる。
芯材層10は、上面側または下面側若しくは両面側に、他の層と接着するための接着剤層を備えていてもよい。すなわち、芯材層10中の繊維基材は、任意の接着剤やプライマー樹脂からなる接着剤層を介して、表面層20と接合していてもよい。また、接着剤層の一部は、芯材層10の繊維基材の内部に含浸していてもよく、これにより、芯材層と接着層の接着強度が優れたものとすることができる。
上記接着剤としては、感圧性接着剤や感熱接着剤を含んでもよく、例えば、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤、オレフィン系接着剤、ポリエステル系接着剤、ゴム系接着剤、及びシリコーン接着剤などの既知の接着剤が挙げられる。例えば、アクリル系感圧接着剤は、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、イソアミルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、及びエタクリロニトリルからなる群より選択されるモノマーの粘着性ホモポリマー又は2種以上のこれらモノマーの粘着性コポリマーを含むことができる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記接着剤は、繊維基材に塗布されていてもよく、繊維基材の表面にドライラミネートされていてもよい。例えば、繊維基材の両面にそれぞれ接着剤が形成されていてもよい。また、繊維基材と接触する他の層に応じて、繊維基材の表面側と裏面側とで、同種または異種の接着剤が用いられてもよい。
上記接着剤は、粘着付与剤、弾性微小球、粘着性ポリマー微小球、結晶性ポリマー、無機粉末、紫外線吸収剤などの添加剤を含有してもよい。また、上記接着剤かならなる接着剤層は、発泡剤により形成された独立気泡又は連続気泡を有するフォームの形態であってよく、ガラス又はポリマーの中空微小球を含んでもよい。また、接着剤層の厚さは、例えば、10μm〜200μm、20μm〜100μmであってもよい。これにより、接着層が耐熱性に優れたものとすることができ、化粧板全体を不燃性にすることができる。
(機能層30)
本実施形態の化粧板100は、図3に示すように、機能層30を備えることができる。本実施形態の一例としては、化粧板100は、芯材層10、表面層20および機能層30がこの順で積層した積層構造を有することができる。
本実施形態に係る機能層30としては、透明層、耐スクラッチ層、消臭層、防汚層、防菌・防カビ層、表面保護層、耐久層、吸音層、ホワイトボード層、光沢・艶消し層からなる群から選択される一種以上の層を含むことができる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。この中でも、耐スクラッチ層、消臭層、または防汚層を使用してもよい。機能層30は、全体または一部のエリアにおいて、単層構造でも複数の層が積層した積層構造を有していてもよい。
以下、各機能層について説明する。
本実施形態に係る表面層20の意匠面側には、さらに透明層が形成されていてもよい。透明層は、下地層の意匠性を維持するものであれば、特に限定されない。
透明層は、例えば、下地層の色又はパターンが見える任意の好適な透明フィルムであってもよい。なお、透明層には、一部に不透明な領域が形成されていてもよい。
上記透明層としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリオレフィン樹脂、又は(メタ)クリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル−ウレタン樹脂、シリコーン樹脂からなる群から選択される一種以上の樹脂で形成された透明フィルムであってもよい。
透明層の膜厚としては、例えば、5μm〜80μmでもよく、10μm〜50μmでもよく、10μm〜40μmでもよい。
上記耐スクラッチ層としては、硬質粒子を表面に有する、透明層等の樹脂層で構成されていてもよい。これにより、擦り傷やひっかき傷の発生を抑制できるため、化粧板100の表面における耐久性を向上させることができる。上記硬質粒子としては、例えば、アルミナ、シリカ、酸化クロム、酸化鉄、ジルコニウム、チタニウム、又はこれらの混合物からなるビーズ又は粒子が挙げられる。硬質粒子の形状としては、球形、房毛状、長球形、針状、多面体、円筒形又は不定形が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。硬質粒子は、耐スクラッチ層である透明層の外表面から、一部が突出していてもよい。また、耐スクラッチ層は、架橋剤を更に含んでいてもよい。
上記消臭層としては、空気中の悪臭成分を吸着したり、分解することができる。例えば、消臭層としては、悪臭成分を分解できる光触媒を表面に有していてもよい。
上記防汚層は、汚れが付きにくい、または汚れが落ちやすいすることができる。例えば、手垢、たばこのヤニ、油汚れを防止することができる。例えば、防汚層としては、例えば、フッ素系樹脂で構成されていてもよい。
上記防菌・防カビ層は、カビや菌の繁殖を抑制できる。梅雨の時期など湿気が多い季節に、狭い設置空間で有効に機能する。
表面保護層は、物理的な衝撃から化粧板100の表面を保護することが出来、例えば、衝突や擦れなどの衝撃から設置場所を保護することができる。表面保護層は、表面に柔軟なクッション構造を有するように構成されていてもよい。
また、表面保護層は、電離放射線硬化性樹脂成物が架橋硬化してなる電離放射線硬化性樹脂層で構成されていてもよい。これにより、鏡面性、耐摩擦性、耐擦傷性、耐汚染性、及び耐薬品性を向上させることができる。
上記電離放射線硬化性樹脂成物は、紫外線又は電子線の等エネルギー線を照射することにより、架橋、硬化する樹脂を含むことができる。電離放射線硬化性樹脂成物は、エネルギー線により重合可能な、重合性モノマーとして、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つ(メタ)アクリレートモノマーを含むことができる。(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、シリコーン(メタ)アクリレートや多官能性(メタ)アクリレートを含むことができる。
上記シリコーン(メタ)アクリレートは、例えば、ポリシロキサンからなるシリコーンオイルのうち、または片方乃至両方の末端に(メタ)アクリル基を導入した変性シリコーンオイルを用いることができる。シリコーン(メタ)アクリレートとしては、従来公知のものが使用でき、有機基が(メタ)アクリル基であれば特に限定されず、有機基を1〜6つ有する変性シリコーンオイルを好ましく用いることができる。シリコーン(メタ)アクリレートを使用することにより、鏡面性を向上させることができる。
上記電離放射線硬化性樹脂成物は、重合性モノマーの他に、光重合用開始剤、光増感剤、シリカ微粒子、添加剤、溶媒からなる群から選択される一種以上を含むことができる。
また、添加剤としては、例えば耐候性改善剤、耐摩耗性向上剤、重合禁止剤、架橋剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、接着性向上剤、酸化防止剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤、溶剤等が挙げられる。
上記耐久層は、設置場所が室外の空間と接続されている場合、耐候性や耐久性を向上させることができる。耐久層の表面は、例えば、フッ素加工されていてもよい。
上記吸音層は、設置空間内の反響を抑制でき、周囲の音環境を高めることができる。吸音層は、発泡構造や有孔構造を有するように構成されていてもよい。
上記ホワイトボード層は、インクマーカでの書き込み・消去が自在であり、プロジェクターからの投影画像を移し出すことができる。また、ホワイトボード層は、低反射性を有しており、光の映り込みを低減するように構成されていてもよい。また、ホワイトボード層は、磁石が接着可能なように構成されていてもよい。
上記光沢・艶消し層としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリウレタン、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂からなる群から選択される一種以上で構成されたフィルムとしてもよい。これにより、目的とする用途に応じて、光沢仕上げ又は艶消し仕上げを施すことができる。また、光沢仕上げとすることにより、光反射性を向上させて、室内などの設置空間を明るくすることができる。
(化粧板100)
本実施形態の化粧板100は、芯材層10、表面層20および機能層30を有する積層構造を備えることができる。この化粧板100は、化粧板用支持基板(支持基板50)の一面(面52)に、機能層30が形成された構造を有していてもよい。支持基板50は、芯材層10および表面層20を備えることができる。
本実施形態の化粧板100は、枚葉形状でもよく、巻き取り可能なロール形状であってもよい。ロール形状とすることにより、搬送性を向上させることができる。
本実施形態の化粧板100の全体の厚みの下限値は、特に限定されないが、例えば、0.1mm以上でもよく、好ましくは0.15mm以上であり、より好ましくは0.2mm以上である。これにより、化粧板100の機械的強度を向上させることができる。一方で、化粧板100の全体の厚みの上限値は、例えば、1mm以下であり、好ましくは0.8mm以下であり、より好ましくは0.5mm以下である。これにより、化粧板100の、内外曲げ加工性を向上させることができる。
本実施形態において、化粧板100の全体の厚みをT1、表面層20の厚みをT2としたとき、T2/T1の下限値は、例えば、0.3以上であり、好ましくは0.4以上であり、より好ましくは0.5以上である。これにより、化粧板100の機械強度や難燃性を向上させることができる。一方で、上記T2/T1の上限値は、例えば、0.8以下であり、好ましくは0.7以下であり、より好ましくは0.6以下である。これにより、化粧板100の曲げ加工性を向上させることができる。
本実施形態の化粧板100が上記T2/T1を満たす場合、表面層20の厚みT2としては、例えば、0.02mm以上でもよく、0.05mm以上でもよく、一方、0.5mm以下でもよく、0.4mm以下でもよく、0.3mm以下でもよい。
本実施形態において、化粧板100の全体の坪量をV1とし、表面層20中のガラスクロスの坪量をV2としたとき、V1/V2の下限値は、例えば、0.4以上であり、好ましくは0.4以上であり、より好ましくは0.6以上である。これにより、化粧板100の機械強度や難燃性を向上させることができる。一方で、上記V1/V2の上限値は、例えば、0.9以下であり、好ましくは0.85以下であり、より好ましくは0.8以下である。これにより、化粧板100の曲げ加工性や取り扱い性を向上させることができる。
本実施形態の化粧板100が上記V1/V2を満たす場合、表面層20の坪量V2としては、例えば、150g/m以上でもよく、180g/m以上でもよく、200g/m以上でもよく、一方、300g/m以下でもよく、280g/m以下でもよく、250g/m以下でもよい。
本実施形態の化粧板100の、意匠面側とは反対面(面54)に、剥離自在な剥離層が形成されていてもよい。
上記剥離層としては、例えば、クラフト紙等の紙、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、エチレンビニルアセテート、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルを含むポリマー材料で構成された樹脂フィルムなどが挙げられる。
上記剥離層の剥離面においては、必要に応じて、シリコーン含有材料又はフルオロカーボン含有材料などの剥離剤の層でコーティングされていてもよい。
また、剥離層の厚さは、例えば、5μm以上でもよく、15μm以上でもよく、25μm以上でもよく、一方、300μm以下でもよく、200μm以下でもよく、150μm以下でもよい。
本実施形態の化粧板100の、意匠面側とは反対側の露出面(面54、面56)は、例えば、上記剥離層が剥離された剥離面であってもよく、設置面に対して接着することができる。
また、化粧板100の露出面(面54、面56)は、設置面に対して再剥離可能なように構成されていてもよい。
また、化粧板100の、意匠面側とは反対面(面54、面56)には、さらに他の層が形成されていてもよく、例えば、補強層として、金属層などが形成されていてもよい。
金属層の表面には、これらと接する層(例えば、芯材層10)との密着性を向上させる観点から、表面処理が施されていてもよい。上記表面処理としては、例えば、プライマー処理、金属層腐食処理、サンディング処理等が挙げられる。一例としては、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂またはウレタン樹脂等によるプライマー処理が行われていてもよい。
上記金属層としては、アルミニウム層、銅層およびステンレス層からなる群から選択される一種以上の金属層で構成されていてもよい。これらの中でも、汎用性、長期安定性、価格などの点から、アルミニウム層を用いることが好ましい。
金属層との厚みの下限値は、例えば、0.1mm以上でもよく、好ましくは0.15mm以上であり、より好ましくは0.2mm以上である。これにより、化粧板100の耐熱性、不燃性、剛性を向上させることができる。一方で、金属層の厚みの上限値は、例えば、5mm以下であり、好ましくは3mm以下であり、より好ましくは1mm以下である。これにより、化粧板100を軽量化することができる。
また、金属層は、第1金属層、樹脂芯材層、第2金属層をこの順番で有する積層構造を備えていてもよい。このようなサンドイッチ構造とすることにより、軽量化とともに、剛性を向上させることができる。上記樹脂芯材層は、例えば、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂で構成されていてもよい。また、樹脂芯材層は、樹脂芯材、発泡芯材、ソリッド芯材または不燃芯材を含んでもよい。軽量化の観点から、発泡芯材を用いてもよい。また、曲げ弾性などの強靱性の観点から、ソリッド芯材を用いてもよい。また、樹脂芯材層は、例えば、シート状、発泡構造、中空構造、ハニカム構造等の構造を有することができる。また、樹脂芯材層は、不燃性の無機充填材を含んでもよい。金属層全体に対する、樹脂芯材層の膜厚比は、例えば、10〜98とすることができる。樹脂芯材層の膜厚比を下限値以上とすることにより、軽量化を図ることができる。
また、本実施形態の化粧板100の機能を損なわない範囲において、各層の間に、接着性や機能を付与するように構成された他層が配置されていてもよい。
(化粧板100の製造方法)
本実施形態の化粧板100の製造方法は、特に限定されないが、例えば、芯材層10、表面層20、機能層30、などの各層を、所定の順序で重ね合わせて積層し、これを加熱加圧成形することにより得られる。また、積層する前に、それぞれの層の表面に対して、プライマー処理などの各種の処理を施したり、密着性を向上させる観点から、接着剤層などを形成しておいてもよい。
本実施形態において、加熱加圧成形としては、各種の手法を用いることができるが、ロール加工、プレス加工などが挙げられる。
また、化粧板100の成形時において、意匠面側に、鏡面仕上げ板を重ねることにより鏡面仕上げとすることができ、エンボス板又はエンボスフィルム等を重ねることにより、エンボス仕上げとすることができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、本発明について実施例を参照して詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
<表面層の作製>
[実施例1]
表面層としてポリ塩化ビニルシートA(軟質塩化ビニルシート、厚さ:0.18mm、坪量:220g/m)を、剥離紙付きのアクリル系粘着材層(厚さ:0.03mm)に貼り合わせて積層体Aを得た。
[実施例2〜4]
ポリ塩化ビニルシートAの代わりに、それぞれポリ塩化ビニルシートB(軟質塩化ビニルシート、厚さ:0.25mm、坪量:310g/m)、ポリ塩化ビニルシートC(軟質塩化ビニルシート、厚さ:0.16mm、坪量:200g/m)、ポリ塩化ビニルシートD(軟質塩化ビニルシート、厚さ:0.17mm、坪量:230g/m)を用いた以外は、実施例1と同様にして積層体B〜Dを得た。
[比較例1]
ポリ塩化ビニルシートAの代わりにアクリルシート(厚さ:0.1mm)を用いた以外は、実施例1と同様にして積層体Eを得た。
(凹み量の測定)
表1中、鉛筆硬度試験機として引掻塗膜硬さ計AD−3110(株式会社上島製作所製)を用いて、得られた積層体A〜Eの表面層の表面について、JIS K 5600−5−4の引っかき硬度(鉛筆法)に準拠した方法で測定した、7Hの鉛筆で500gfの荷重を加えたときの、表面層の表面の凹み量D1を測定し、その後、60℃、1分間の条件で加熱処理した表面層の表面の凹み量D1’を測定した。また、同様にして、鉛筆硬度試験機として引掻塗膜硬さ計AD−3110(株式会社上島製作所製)を用いて、得られた積層体A〜Eの表面層の表面について、JIS K 5600−5−4の引っかき硬度(鉛筆法)に準拠した方法で測定した、7Hの鉛筆で750gfの荷重を加えたときの、表面層の表面の凹み量D2を測定し、その後、60℃、1分間の条件で加熱処理した表面層の表面の凹み量D2’を測定した。評価結果を表1に示す。
表面層の表面における凹み量の測定は、次のようにして、レーザー顕微鏡を用いて行った。まず、表面層の表面において1mm×1mmの四角領域を選択し、四角領域のある一辺に沿うようにして、上記鉛筆法に基づいて、四角領域中に直線状の凹み(ひっかき傷)を形成した。続いて、四角領域中の別の場所で、同様にして上記鉛筆法に基づいて直線状の第二凹みを形成した。
直線状の第一凹みにおいて、中央から一端までの引っかき線A(長さ:0.5mm)、中央から他端までの引っかき線B(長さ:0.5mm)、直線状の第二凹みにおいて、中央から一端までの引っかき線C(長さ:0.5mm)、および中央から他端までの引っかき線D(長さ:0.5mm)としたとき、これらの4つを測定対象とし、引っかき線A〜Dのそれぞれについて、レーザー顕微鏡を用いて平均高さ(μm)を測定した。得られた4つの平均高さの平均値を、凹み量として算出した。
表1中、加重や加熱前後の測定条件毎の凹み量(μm)を、それぞれD1(加熱前、500g),D1’(加熱後、500g)、D2(加熱前、700g)、D2’(加熱後、700g)と表した。
Figure 2019177540
表1に記載のD1,D2に基づいて、実施例1〜4における凹み量の回復率(%)を算出した。実施例1の回復率はΔD1/D1×100:53.8%、ΔD2/D2×100:77.7%であり、実施例2の回復率はΔD1/D1×100:31.2%、ΔD2/D2×100:41.5%であり、実施例3の回復率はΔD1/D1×100:7.1%、ΔD2/D2×100:10.3%であり、実施例4の回復率はΔD1/D1×100:24.0%、ΔD2/D2×100:69.2%であった。
<化粧板の作製>
得られた積層体から剥離紙を剥がし、表面層付きアクリル系粘着材層を、基材であるガラスクロス(厚み:0.10mm、坪量:60g/m)に熱ラミネートして、化粧板を作製した。
得られた実施例および比較例の化粧板について、以下の評価項目に基づいて評価を行った。
(耐衝撃性(落球衝撃試験))
得られた化粧板を用いて、落球衝撃試験により耐衝撃性を測定した。
試験片として50mm×80mmのサイズに切断し、試験片の4辺に幅5mmに裁断した両面テープを貼りつけ、40mm×70mmのサイズに穴開け加工された鉄板の穴部に試験片を貼り付けた。所定の高さより、重さ60gの鉄球を試験片の中央に落下させ、目視にて、割れが発生を観察した。評価は以下の基準により判定した。
また、室温25℃、湿度50%で、1ヶ月保管した後、同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
○:耐衝撃性が非常に優れている(割れが発生しない)。
×:耐衝撃性が実用上不十分(割れが発生する)。
(曲げ加工性)
JIS K 6902の曲げ成形性試験(A法)に準拠し、室温で、外曲げ変形(表面層が外側を向く変形)、内曲げ変形(表面層が内側を向く変形)を与えた際に、化粧板の表面層が設けられた面側から目視により観察した場合のクラックを伴わない最小Rを求め、以下の外曲げ変形および内曲げ変形の基準に従い、化粧板の曲げ加工性を評価した。
また、室温25℃、湿度50%で、1ヶ月保管した後、同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
・外曲げ変形
A:4.0R未満。
B:4.0R以上6.0R未満。
C:6.0R以上8.0R未満。
D:8.0R以上10.0R未満。
E:10.0R以上。
・内曲げ変形
A:3.0R未満。
B:3.0R以上4.0R未満。
C:4.0R以上5.0R未満。
D:5.0R以上6.0R未満。
E:6.0R以上。
実施例1〜4の化粧板は、比較例1の化粧板と比べて、耐衝撃性および曲げ加工性に優れることが分かった。また、実施例1〜4の化粧板は、保管後においても耐衝撃性および曲げ加工性が良好な結果を示すことから、長期安定性に優れることが分かった。
10 芯材層
20 表面層
30 機能層
50 支持基板
52 面
54 面
56 面
100 化粧板
本発明によれば、
軟質塩化ビニルを含む表面層を備える化粧板であって、
JIS K 5600−5−4の引っかき硬度(鉛筆法)に準拠して、7Hの鉛筆で500gfの荷重Aを加えたときの、前記表面層の表面の凹み量をD1とし、荷重Aを加えた後、60℃、1分間の条件で加熱処理した前記表面層の前記表面の凹み量をD1’としたとき、
D1’<D1であり、かつ、|D1−D1’|で表されるΔD1が1.1μm以上5.1μm以下である、化粧板が提供される。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、参考形態の例を付記する。
1. 表面層を備える化粧板であって、
JIS K 5600−5−4の引っかき硬度(鉛筆法)に準拠して、7Hの鉛筆で500gfの荷重Aを加えたときの、前記表面層の表面の凹み量をD1とし、荷重Aを加えた後、60℃、1分間の条件で加熱処理した前記表面層の前記表面の凹み量をD1’としたとき、
D1’<D1であり、かつ、|D1−D1’|で表されるΔD1が1μm以上20μm以下である、化粧板。
2. 1.に記載の化粧板であって、
JIS K 5600−5−4の引っかき硬度(鉛筆法)に準拠して、7Hの鉛筆で750gfの荷重Bを加えたときの、前記表面層の表面の凹み量をD2とし、荷重Bを加えた後、60℃、1分間の条件で加熱処理した前記表面層の前記表面の凹み量をD2’としたとき、
D2’<D2であり、かつ、|D2−D2’|で表されるΔD2が1μm以上20μm以下である、化粧板。
3. 2.に記載の化粧板であって、
(ΔD2/D2)>(ΔD1/D1)である、化粧板。
4. 1.から3.のいずれか1つに記載の化粧板であって、
前記表面層が熱可塑性樹脂を含む、化粧板。
5. 4.に記載の化粧板であって、
前記熱可塑性樹脂が、塩化ビニル樹脂、アクリル系樹脂およびウレタン系樹脂からなる群から選択される一種以上を含む、化粧板。
6. 1.から5.のいずれか1つに記載の化粧板であって、
当該化粧板の全体の厚みが、0.1mm以上1mm以下である、化粧板。
7. 1.から6.のいずれか1つに記載の化粧板であって、
当該化粧板の全体の厚みをT1、前記表面層の厚みをT2としたとき、T2/T1が、0.3以上0.8以下である、化粧板。
8. 1.から7.のいずれか1つに記載の化粧板であって、
前記表面層の坪量が、150g/m 以上300g/m 以下である、化粧板。

Claims (8)

  1. 表面層を備える化粧板であって、
    JIS K 5600−5−4の引っかき硬度(鉛筆法)に準拠して、7Hの鉛筆で500gfの荷重Aを加えたときの、前記表面層の表面の凹み量をD1とし、荷重Aを加えた後、60℃、1分間の条件で加熱処理した前記表面層の前記表面の凹み量をD1’としたとき、
    D1’<D1であり、かつ、|D1−D1’|で表されるΔD1が1μm以上20μm以下である、化粧板。
  2. 請求項1に記載の化粧板であって、
    JIS K 5600−5−4の引っかき硬度(鉛筆法)に準拠して、7Hの鉛筆で750gfの荷重Bを加えたときの、前記表面層の表面の凹み量をD2とし、荷重Bを加えた後、60℃、1分間の条件で加熱処理した前記表面層の前記表面の凹み量をD2’としたとき、
    D2’<D2であり、かつ、|D2−D2’|で表されるΔD2が1μm以上20μm以下である、化粧板。
  3. 請求項2に記載の化粧板であって、
    (ΔD2/D2)>(ΔD1/D1)である、化粧板。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の化粧板であって、
    前記表面層が熱可塑性樹脂を含む、化粧板。
  5. 請求項4に記載の化粧板であって、
    前記熱可塑性樹脂が、塩化ビニル樹脂、アクリル系樹脂およびウレタン系樹脂からなる群から選択される一種以上を含む、化粧板。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の化粧板であって、
    当該化粧板の全体の厚みが、0.1mm以上1mm以下である、化粧板。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の化粧板であって、
    当該化粧板の全体の厚みをT1、前記表面層の厚みをT2としたとき、T2/T1が、0.3以上0.8以下である、化粧板。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の化粧板であって、
    前記表面層の坪量が、150g/m以上300g/m以下である、化粧板。
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