JP2017128115A - 改装方法、積層体及び装飾シート - Google Patents

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Abstract

【課題】高い不燃性を確保しつつ、簡便に改装可能な改装方法を提供すること。
【解決手段】基材と、該基材上に設けられた接着シートとを備える被改装体を改装する改装方法であって、第1の接着剤層と、金属箔と、第2の接着剤層と、装飾フィルム層とをこの順に備える装飾シートを、第1の接着剤層が接着シートに対向するように被改装体に接着させる工程を備え、改装後に得られる、被改装体と装飾シートからなる積層体の総発熱量が11MJ/m以下である改装方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、改装方法、積層体及び装飾シートに関する。
従来、建築物の壁面、天井面、床面等に木目等の装飾を施すために、装飾シートが使用されている。これらの装飾シートは、建築材であるため、低燃焼性、難燃性、不燃性等(以下、あわせて不燃性という)を備えることが求められている。
不燃性を付与した装飾シートとして、例えば特許文献1には、「ビニルアルコール共重合比が50〜90mol%のエチレン−ビニルアルコール共重合体からなる透明ポリオレフィン系樹脂層と、熱可塑性樹脂100重量部に対し、層状珪酸塩0.1〜100重量部及び金属水酸化物0.1〜70重量部を含有する装飾基材層とからなる装飾シート基材に粘着剤層が積層されてなる化粧シートであって、アルミニウム板を被着体とする、80℃−24時間放置後の寸法変化率が0.3%以下であることを特徴とする化粧シート」が記載されている。また、特許文献2には、「断熱性基材の一方の面に、接着層を介して不燃補強層が積層した不燃積層材であって、前記不燃補強層は、ガラス繊維及びパルプ繊維を含むガラス繊維混抄紙からなる層と、金属層とを備え、前記ガラス繊維混抄紙からなる層は、前記金属層よりも前記断熱性基材側に位置することを特徴とする不燃積層材」が記載されている。
特開2005−212385号公報 特開2013−99864号公報
ところで、装飾シートが貼付された壁面等を改装する場合、貼付されている装飾シートを剥離した後に、新しい装飾シートに貼り替えることが一般的である。しかし、装飾シートの貼り替えには相当の手間がかかるため、より簡便な改装方法が求められている。
一方で、上述のとおり、装飾シートには不燃性が求められているため、改装時においても高い不燃性を確保する必要がある。
そこで、本発明は、高い不燃性を確保しつつ、簡便に改装可能な改装方法を提供することを課題とする。
本発明は、一態様として、基材と、該基材上に設けられた接着シートとを備える被改装体を改装する改装方法であって、第1の接着剤層と、金属箔と、第2の接着剤層と、装飾フィルム層とをこの順に備える装飾シートを、第1の接着剤層が接着シートに対向するように被改装体に接着させる工程を備え、改装後に得られる、被改装体と装飾シートからなる積層体の総発熱量が11MJ/m以下である方法を提供する。
本発明の、別の態様として、基材と、接着シートと、第1の接着剤層と、金属箔と、第2の接着剤層と、装飾フィルム層とをこの順に備え、総発熱量が11MJ/m以下である積層体を提供する。
本発明の一態様によれば、壁等の基材に装飾フィルム等の接着シートが既に貼り付けられているような被改装体に、接着シートを剥離することなく、装飾シートを貼り付けるだけで、高い不燃性を確保しつつ、簡便に改装可能な改装方法を提供することができる。
また、本発明の別の態様によれば、本発明の改装方法により良好な不燃性を備えた積層体を提供することができる。
改装方法の一実施形態を示す模式断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る改装方法、積層体及び装飾シートの実施形態を詳細に説明する。
図1は、改装方法の一実施形態を示す模式断面図である。この改装方法では、図1(a)に示すように、装飾シート1を用いて被改装体2を改装する。なお、本明細書において、改装方法とは、一又は複数の装飾シートが貼付された建築物の壁面、天井面、床面等を改装する方法をいうが、ここでいう改装方法には、経年劣化した状態の被改装体の改装のみならず、新築時を含め、種々の理由により装飾シートの貼り替えを伴う場合の改装も包含される。また、本明細書の改装方法では、典型的には被改装体2に既に貼付されている装飾シート8の剥離は行なわないため、従来の改装方法で行なっていた、既に貼り付けられている接着シート8の剥離作業が省略可能である。
被改装体2上に貼付される装飾シート1は、第1の接着剤層3と、第1の接着剤層上に設けられた金属箔4と、金属箔4上に設けられた第2の接着剤層5と、第2の接着剤層5上に設けられた装飾フィルム層6とを少なくとも有している。そして、装飾シート1は、それらの層を、第1の接着剤層3、金属箔4、第2の接着剤層5、及び装飾フィルム層6の順に備えている。なお、後述するように、装飾シートは、これらの順番を維持したうえで、さらに追加的な層を有してもよく、あるいは各層がさらに複数の層を有してもよい。本明細書の改装方法では、被改装体2上に新たに貼り付ける装飾シート1が不燃性の高い金属箔4を有しているため、被改装体2の装飾シート8を剥離することなく、装飾シート1を貼り付けたことで得られる積層体に対しても不燃性を付与することができる。また、金属箔を選択することで、より高い不燃性を付与することも可能になる。
第1の接着剤層3は、装飾シート1を被改装体2に接着させる層である。第2の接着剤層5は、金属箔4と装飾フィルム層6とを互いに接着させる層である。これらの接着剤層3,5には、感圧接着剤や感熱接着剤を用いることができる。第1及び第2の接着剤層3,5は、互いに同一の接着剤層であってもよく、異なる接着剤層であってもよい。
第1及び第2の接着剤層3,5に使用される感圧接着剤としては、例えば、アクリル系感圧接着剤が挙げられる。アクリル系感圧接着剤を用いることにより、装飾シート1に優れた耐久性及び耐変色性を付与することができる。アクリル系感圧接着剤は変性が容易であることから用途に合わせて接着特性を調節することができる。アクリル系感圧接着剤は、粘着性アクリル系ホモポリマー及びコポリマーからなる群より選択される少なくとも1種の粘着性アクリル系ポリマーを含む。例えば、アクリル系感圧接着剤は、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、イソアミルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、及びエタクリロニトリルからなる群より選択されるモノマーの粘着性ホモポリマー又は2種以上のこれらモノマーの粘着性コポリマーを含む。
粘着性ホモポリマー及びコポリマーは、上記モノマー、又は上記モノマーの混合物を、通常のラジカル重合方法、例えば溶液重合、懸濁重合、乳化重合、塊状重合などを用いて重合することにより得ることができる。重合開始剤として、過酸化ベンゾイル、ラウロイルペルオキシド、ビス(4−tert−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネートなどの有機過酸化物、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、ジメチル−2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリアン酸)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(AVN)などのアゾ系重合開始剤などを用いることができる。
一実施態様では、粘着性ホモポリマー又はコポリマーの重量平均分子量は、20万以上又は40万以上、100万以下又は約70万以下である。粘着性ホモポリマー又はコポリマーの重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)法により標準ポリスチレンを用いて決定される。
粘着性アクリル系ポリマーは、架橋剤で架橋されていてもよい。架橋剤としては、イソシアネート化合物、メラミン化合物、ポリ(メタ)アクリレート化合物、エポキシ化合物、アミド化合物、ビスアミド化合物、例えば、1,1’−イソフタロイル−ビス(2−メチルアジリジン)などの二塩基酸のビスアジリジン誘導体などが使用できる。架橋剤としては、イソシアネート化合物、特にヘキサメチレンジイソシアネートを用いることが好ましい。架橋剤の添加量は、架橋剤の種類にもよるが、アクリル系感圧接着剤100質量部に対して、通常0.1質量部以上10質量部以下である。
アクリル系感圧接着剤のガラス転移温度(Tg)は、−60℃以上−20℃以下であることが有利であり、−50℃以上−30℃以下であることが好ましい。アクリル系感圧接着剤のガラス転移温度を上記範囲とすることにより、接着に必要な凝集力を確保しつつ粘着力を得ることができる。
第1及び第2の接着剤層3,5は、粘着付与剤、弾性微小球、粘着性ポリマー微小球、結晶性ポリマー、無機粉末、紫外線吸収剤などの添加剤を含有してもよい。
一実施態様では、第1及び第2の接着剤層3,5は、発泡剤により形成された独立気泡又は連続気泡を有するフォームの形態であってよい。別の実施態様では、第1及び第2の接着剤層3,5は、ガラス又はポリマーの中空微小球を含んでもよい。
第1及び第2の接着剤層3,5の厚さは、薄いほど不燃性に有利であるが、接着力を高めるためには厚いことが望ましい。不燃性と接着力とのバランスをとる観点から、第1及び第2の接着剤層3,5の厚さは、例えば、10μm以上又は20μm以上、200μm以下又は100μm以下である。
装飾フィルム層6に含まれるポリマーとして、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル−酢酸ビニル、アクリル、セルロース、及びフッ素樹脂からなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。フィルム層は単層であってもよく、複数の層の積層体であってもよい。
装飾フィルム層6の表面には、印刷模様が付与される。印刷模様はフィルム層の上にトナー、インクなどの着色剤を用いて形成することができる。印刷模様は、グラビア印刷、静電印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷、オフセット印刷などの印刷技術を用いることにより形成することができる。印刷模様が付与される装飾フィルム層6の表面は、装飾フィルム層6の下面、すなわち第2の接着剤層5が接着される面(このとき印刷模様は装飾フィルム層6と第2の接着剤層5との間に配置される)であってもよく、装飾フィルム層6の上面(第2の接着剤層5と反対側の面)であってもよい。
装飾フィルム層6は、光輝層を有していてもよい。光輝層は、装飾フィルム層6の上に真空蒸着、スパッタ、イオンプレーティング、めっきなどによって形成されたアルミニウム、ニッケル、金、白金、クロム、鉄、銅、スズ、インジウム、銀、チタニウム、鉛、亜鉛、ゲルマニウムなどの金属、これらの合金又は化合物を含む金属薄膜であってよい。
装飾フィルム層6は、上面(第2の接着剤層5と反対側の面)に表面保護層を有していてもよい。表面保護層は、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリウレタン、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂などの樹脂のフィルムをフィルム層の上に直接又は接合層を介して積層することによって、あるいは樹脂組成物をフィルム層表面に塗布して乾燥することによって形成することができる。表面保護層の表面には、目的とする用途に応じて光沢仕上げ又は艶消し仕上げを施すことができる。
装飾フィルム層6は、エンボス加工により凹凸形状表面を有してもよい。凹凸形状表面のパターン又は模様は、規則的でも不規則であってもよく、特に限定されないが、例えば、万線状、木目、砂目、石目、布目、梨地、皮絞、マット、ヘアライン、スピン、文字、記号、幾何学図形などとすることができる。
装飾フィルム層6は、可塑剤、充填材、ガラス繊維などの強化剤、酸化亜鉛、酸化チタンなどの顔料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤などの添加剤を含んでもよい。
装飾フィルム層6の厚さは、不燃性を更に向上させるためには薄いほうが望ましく、例えば0.4mm以下、好ましくは0.35mm以下、より好ましくは0.3mm以下である。一方、装飾フィルム層6の厚さは、あまり薄いと取り扱いが困難になるおそれがあるため、例えば0.05mm以上であることが好ましい。
第1及び第2の接着剤層3,5、並びに装飾フィルム層6は、それぞれ不燃性添加剤を含有していてもよい。不燃性添加剤としては、臭素化合物、リン化合物、塩素化合物、アンチモン化合物、アンチモン化合物、金属水酸化物、及び窒素化合物等が使用できる。臭素化合物としては、ペンタブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、デカブロモジフェニルエーテル(DBDPE、DBDPO)、テトラブロモビスフェノールA(TBBPA)、ヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)、ヘキサブロモベンゼン等が使用できる。リン化合物としては、トリフェニルホスフェートなどの芳香族のリン酸エステル、赤リン、ハロゲンを含むリン酸エステル等が使用できる。塩素化合物としては塩素化パラフィン等が使用できる。アンチモン化合物としては、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等が使用できる。金属水酸化物としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等が使用できる。窒素化合物等としては、メラミンシアヌレート等が使用できる。
金属箔4は、改装時に不燃性を確保する観点から設けられている。金属箔4としては、不燃性とともに、装飾シートとしての施工性に必要な成形性や柔軟性、耐食性等を備える金属箔であれば使用でき、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、スチール、スチール合金、銅、銅合金、チタン、チタン合金等の金属箔が挙げられる。このうち、不燃性とともに、入手のし易さ等の観点から、アルミニウム箔やスチール箔を使用することが望ましい。
金属箔4の厚みは、良効な不燃性を得るためには、8μm以上、10μm以上が望ましく、一方、施工性の観点と経済性の観点から、200μmまたは100μm以下であることが好ましい。
具体的に、金属箔4としてアルミニウム箔を使用する場合においては、アルミニウム箔の厚さは、不燃性を確保する観点から、例えば12μm以上であり、好ましくは、13μm以上、14μm以上、15μm以上、16μm以上、17μm以上、18μm以上、19μm以上、20μm以上、21μm以上、22μm以上、23μm以上、24μm以上又は25μm以上であり、より実用的な不燃性を確保するためには、好ましくは30μm以上、40μm以上又は50μm以上である。アルミニウム箔4の厚さは、改装時の施工性の観点から装飾シートに柔軟性を付与するため、例えば170μm以下、100μm以下、又は75μm以下であることが好ましい。
また、金属箔4としてスチール箔を使用する場合は、不燃性を確保する観点から、例えば8μm以上であり、好ましくは、10μm以上、12μm以上であり、より実用的な不燃性を確保するためには、好ましくは20μm以上、30μm以上、40μm以上又は50μm以上である。また、スチール箔の厚さは、改装時の施工性の観点から装飾シートに柔軟性を付与するため、例えば120μm以下、100μm以下、又は75μm以下であることが好ましい。
装飾シートは、第1の接着剤層、金属箔、第2の接着剤層及び装飾フィルム層に加えて、ガラスクロス層、プライマー層等を更に備えていてもよい。
被改装体2は、例えば、図1(a)に示すように、基材7と、基材7上に設けられた接着シート8とを備えている。
基材7は、例えば、壁面、天井面、床面等に設けられた耐火性の基材であってよい。具体的には、基材7は、例えば、石膏、繊維混入ケイ酸カルシウム等の鉱物や、鉄鋼、アルミニウム等の金属で形成されていてよい。基材7は、好ましくは石膏で形成されている石膏板である。基材7の厚さは、例えば基材7が石膏板である場合は、3mm以上30mm以下である。基材7は、上記の基材を複数層重ねたものであってもよい。
接着シート8は、基材7に対し接着されたシート状のものであればよく、例えば、第3の接着剤層9とフィルム層10とを備えている。典型的な接着シート8としては、基材7に対し接着されている、既存の内装用粘着剤付き装飾シートである。
第3の接着剤層9は、接着シート8を基材7に接着させる層である。第3の接着剤層9を構成する材料に限定はなく、第3の接着剤層9は、例えば感圧接着剤や感熱接着剤で構成されていてよい。第3の接着剤層9は、例えば、上述した第1及び第2の接着剤層3,5と同様の構成を有していてよい。
フィルム層10は、例えば、上述した装飾フィルム層6と同様の構成を有していてよい。あるいは、フィルム層10は、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリオレフィン等の樹脂フィルムのみならず、紙、木、布等で形成されたフィルムであってもよい。なお、フィルム層10は、珪藻土、漆喰等を含有するシート状のものであってもよく、この場合は、それ自体が接着性を備えるので、接着剤層を不要とすることもできる。
接着シートは、第3の接着剤層及びフィルム層に加えて、ガラスクロス層、金属箔層、プライマー層等を更に備えていてもよく、例えば装飾シート1と同様の構成を有していてもよい。
なお、図1(a)及び図1(b)には、被改装体2が単一の接着シート8を有している場合を示しているが、被改装体は、すでに複数の同一又は異なる材料からなる複数の接着シート8が積層された構造を有していてもよい。
被改装体(基材7及び単一又は複数の接着シート8を含む構造体)2の総発熱量は、より高い不燃性を確保する観点から、好ましくは12MJ/m以下、より好ましくは10MJ/m以下、更に好ましくは8MJ/m以下である。本明細書における総発熱量は、財団法人日本建築総合試験所作成の防耐火性能試験・評価業務方法書(平成26年1月31日変更版)4.10.2に基づいて測定された総発熱量を意味する。
続いて、図1(b)に示すように、第1の接着剤層3が接着シート8(フィルム層10)に対向するように、装飾シート1を被改装体2に接着させる。すなわち、装飾シート1を被改装体2上に貼り付けることにより、被改装体2は装飾シート1により改装され、積層体11が得られる。
積層体11は、例えば、基材7と、基材7上に設けられ、第3の接着剤層9及びフィルム層10を備える単一又は複数の接着シート8と、この単一又は複数の接着シート8(フィルム層10)上に設けられた第1の接着剤層3と、第1の接着剤層3上に設けられた金属箔4と、金属箔4上に設けられた第2の接着剤層5と、第2の接着剤層5上に設けられた装飾フィルム層6とを備えている。すなわち、積層体11は、基材7と、第3の接着剤層9及びフィルム層10を備える単一又は複数の接着シート8と、第1の接着剤層3と、金属箔4と、第2の接着剤層5と、装飾フィルム層6とをこの順に備えている。改装後に得られる積層体11の総発熱量は、不燃性を確保する観点から、11MJ/m以下、より好ましくは10MJ/m以下、更に好ましくは8MJ/m以下である。
以上説明したとおり、本実施形態に係る改装方法は、基材7と、基材7上に設けられた少なくとも一の接着シート8とを備える被改装体2を改装する改装方法であって、第1の接着剤層3と、金属箔4と、第2の接着剤層5と、装飾フィルム層6を少なくとも有し、それらをこの順に備える装飾シート1を、第1の接着剤層3が接着シート8に対向するように被改装体2に接着させる工程を備えている。
そして、この改装方法では、所定の厚さを有する金属箔4を備えた装飾シート1を用いているため、接着シート8を基材7から剥離させることなく(接着シート8が基材7に貼付された状態のまま)、高い不燃性を確保しつつ、被改装体2を改装することができる。つまり、接着シート8が基材7に貼付された状態であると、総発熱量が増大し、不燃性は低下する傾向にあるが、上記装飾シート1を用いることにより、接着シート8が基材7に貼付された状態でもなお、高い不燃性を確保することできる。したがって、この改装方法によれば、高い不燃性を確保しつつ、接着シート8を基材7から剥離させることなく簡便に被改装体2を改装することが可能となる。換言すれば、上記装飾シート1は、基材7と、基材7上に設けられた接着シート8とを備える被改装体2の改装に好適に用いられる。
このような改装方法は、一般家屋、集合住宅、ビル又はその他の建築物の壁面、天井面、床面又はパーティションなどに対して好適に用いられる。
以下、実施例に基づいて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
実施例1〜8および比較例1では、ポリ塩化ビニル製フィルム(厚さ0.2mm)とアクリル系粘着剤(厚さ0.04mm)とが積層されたフィルム(スリーエムジャパン社製ダイノックTMフィルム)からライナーを剥がし、アルミニウム箔(東洋アルミニウム社製)に貼り付け、アルミニウム箔上に更にアクリル系粘着剤(厚さ0.04mm)を積層して装飾シートを作製した。各実施例の装飾シートにおけるアルミニウム箔の厚さを表1に示す。なお、比較例2では、アルミニウム箔を貼り付けずに、ポリ塩化ビニル製フィルム(厚さ0.2mm)とアクリル系粘着剤と(厚さ0.04mm)が積層されたフィルム(スリーエムジャパン社製ダイノックTMフィルム)のみからなる装飾シートを用いた。
実施例9では、ポリ塩化ビニル製フィルム(厚さ0.3mm)とアクリル系粘着剤(厚さ0.04mm)とが積層されたフィルム(スリーエムジャパン社製ダイノックTMフィルム)からライナーを剥がし、50μm厚みのスチール箔(東洋鋼鈑社製)に貼り付け、スチール箔上に更にアクリル系粘着剤(厚さ0.04mm)を積層して装飾シートを作製した。
一方、ポリ塩化ビニル製フィルム(厚さ0.2mm)とアクリル系粘着剤(厚さ0.04mm)とが積層された接着シート(スリーエムジャパン社製ダイノックTMフィルム)を、基材上に積層して被改装体を作製した。被改装体における接着シートの積層枚数、及び基材の構成を表1に示す。また、財団法人日本建築総合試験所作成の防耐火性能試験・評価業務方法書(平成26年1月31日変更版)4.10.2に基づいて測定した被改装体の総発熱量を表1に示す。
装飾シートの接着剤層が被改装体の接着シートに対向するように、各装飾シートを各被改装体に接着させて積層体を得た。得られた各積層体の総発熱量を、財団法人日本建築総合試験所作成の防耐火性能試験・評価業務方法書(平成26年1月31日変更版)4.10.2に基づいて測定した。結果を表1に示す。
Figure 2017128115
1…装飾シート、2…被改装体、3…第1の接着剤層、4…金属箔、5…第2の接着剤層、6…装飾フィルム層、7…基材、8…接着シート、9…第3の接着剤層、10…フィルム層、11…積層体。

Claims (13)

  1. 基材と、該基材上に設けられた接着シートとを備える被改装体を改装する改装方法であって、
    第1の接着剤層と、金属箔と、第2の接着剤層と、装飾フィルム層とをこの順に備える装飾シートを、前記第1の接着剤層が前記接着シートに対向するように前記被改装体に接着させる工程を備え、
    改装後に得られる、前記被改装体と前記装飾シートからなる積層体の総発熱量が11MJ/m以下である改装方法。
  2. 前記金属箔がアルミニウム箔もしくはスチール箔である、請求項1に記載の改装方法。
  3. 前記金属箔がアルミニウム箔であり、その厚みが12μm以下である、請求項2に記載の改装方法。
  4. 前記被改装体の総発熱量が12MJ/m以下である、請求項1から3のいずれか1項に記載の改装方法。
  5. 前記基材が石膏で形成されている、請求項1から4のいずれか1項に記載の改装方法。
  6. 基材と、接着シートと、第1の接着剤層と、金属箔と、第2の接着剤層と、装飾フィルム層とをこの順に備え、総発熱量が11MJ/m以下である積層体。
  7. 前記金属箔がアルミニウム箔もしくはスチール箔である、請求項6に記載の積層体。
  8. 前記金属箔がアルミニウム箔であり、その厚みが12μm以下である、請求項7に記載の積層体。
  9. 前記基材及び前記接着シートから構成される構造体の総発熱量が12MJ/m以下である、請求項6から8のいずれか1項に記載の積層体。
  10. 前記基材が石膏で形成されている、請求項6から9のいずれか1項に記載の積層体。
  11. 第1の接着剤層と、金属箔と、第2の接着剤層と、装飾フィルム層とをこの順に備え、
    基材と、該基材上に設けられた接着シートとを備える、請求項1に記載の被改装体の改装に用いられる装飾シート。
  12. 前記金属箔がアルミニウム箔もしくはスチール箔である、請求項11に記載の装飾シート。
  13. 前記金属箔がアルミニウム箔であり、その厚みが12μm以下である、請求項12に記載の装飾シート。
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