JP2019177466A - トムソン型及びトムソン刃固定装置 - Google Patents

トムソン型及びトムソン刃固定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】トムソン刃は使用していくうちにゆるみを生じたり、水平性が保てなくなる。これを防止するために、トムソン刃を接着剤で固着するなどしていたが手間な上、完全に固定できなかった。そこで、トムソン刃を強固に保持する固定部材を提供することを目的とするのである。また、多数のトムソン刃を密接させてベニヤ板に立設する際に生じるベニヤ板の反りを矯正するのである。【解決手段】トムソン刃取り付け穴とトムソン刃固定部材挿入穴を一体形成し、略直方体を二分割して成る一の構成要素の一面をトムソン刃接触面とし、他の構成要素の一面を固定部材挿入穴接触面とし、各構成要素の正逆のテーパー面を相対配置して固定部材挿入穴に圧入する。また、接続部を一部残して切込み溝を上面側からと底面側から斜めに二本形成しさらに、切込み溝の各端部を膨出させて、接続部の逃げ部を固定部材内部に設けるのである。【選択図】図6

Description

本発明は紙や段ボールなどの薄板状素材を抜き型で所定形状に断裁し打抜き加工する自動打抜き機に関する。より詳しくは当該自動打抜き機に用いられるトムソン型及びトムソン刃固定装置に関する。
紙器などの製造工程では、原料となる薄板状の素材から所定形状のブランクを打抜く際にトムソン型を使用する。一般的なトムソン刃はベニヤ板のスリットに差し込んで立設、固定されている。
また、トムソン刃の形状には長尺なもの、円形等様々なものがある。
トムソン刃圧入穴はレーザー加工で形成されるが上方に向けてテーパー状に広がった穴となることが多い。
長期間使用しても切断刃の変形や欠けを防止し、高精度の切断を行うことができるトムソン型用切断保持ブロックの考案がある(特許文献1)。
切断刃を押圧する固定部材をボルトで取り付けたトムソン型がある(特許文献2)。
トムソン刃を取り付けるダイボードを二枚以上重ねて刃の根元の接触面積を広くして保持力を高めたトムソン型の発明がある(特許文献3)。
実用新案登録第3084127号公報 特開2011−16218号公報 特開2010−172971号公報
一般的なトムソン刃はベニヤ板のスリットに差し込まれて固定されているだけであり不安定で、刃先の位置にもばらつきがあり切断精度が悪いという問題がある。特にトムソン刃圧入穴はレーザー加工で形成される場合が多く、穴がテーパー状に広がり、トムソン刃と圧入穴との間に隙間が生じて刃がぐらついてしまう。
特に硬質材料を切断すると刃に過大な力がかかって刃が歪んだり、水平が保てなくなったり、最悪の場合は被切断部材に突き刺さったまま型から抜けてしまうこともあった。また、長尺のトムソン刃を使用するときは作業を行ううちに刃にゆがみや、反りなどが生じていた。トムソン刃にこのような不具合が生じると、不良製品が発生するだけでなく、不具合を取り除かないと作業を続けることができなくなる。これらが作業を煩雑にして生産効率を下げ製造コストの増大につながっていた。
トムソン刃を強固に固定するために刃をハンマーで叩いて基板に叩き込む方法が取られているが、刃先を痛めたり、刃が傾いたりする。
そこで、トムソン刃の非切断面をクの字型に屈曲させて抜け防止としていたが(図1)、高度な職人技を要するうえ、これでもトムソン刃の抜けを確実に防止することはできない。また、図2に示すように先端に刃先2aを有し、基端部に上方に向けて拡開する突出
部2bを有する、凸型形状に形成すると、トムソン刃取り付け穴に刃を取り付ける際はスムーズに挿入できる一方で、返し2bによって刃の抜けを抑制していた。
さらにベニヤ板などの基台3にトムソン刃の形状に合わせた取り付け孔を形成してトムソン刃を裏面側から取り付けるなどしてさらなる抜け防止をしているが(図3)、線状の取り付け溝に比べると取り付け孔形成に手間がかかっていた。
また接着剤を使用してトムソン刃を取り付け穴に固着する方法もあるが、いったん刃を取り付けると微調整が不可能で刃を再利用することができない。
そのほか、トムソン刃の固定方法として種々の発明がなされている。
特許文献1記載の考案はトムソン刃が十字あるいはL字状に交差する場所に限定して使用される切断刃保持ブロックであって汎用性がない。
また、特許文献2の図6に示すようにそれぞれの切断刃を押圧する部材をボルトで一つ一つ固定する方法では非常に手間がかかるうえ、刃を取り付ける基台が所定の厚さを有さないとボルト穴を形成することができない。特許文献3の発明は、手間やコストがかかるうえトムソン刃の確実な固定は実現できない。
ところで、落丁型を形成する場合は基板上にスペーサーと呼ばれる部材を複数立設してカス落とし部を支持する場合があるが、スペーサーとカス落とし部を確実に固定しないと、カス落とし部の水平が保てなくなり確実な抜き作業ができなくなってしまう。従来は基板にカス落とし部をビス止めなどして固定していたが、この作業は非常に手間がかかるものであった。特に上型となるオス型は取り付け基板から吊り下げて使用するため大型のカス落とし部の重量が支えられなくて最悪の場合は抜け落ちてしまうこともあった。
また、トムソン刃を薄いベニヤ板に密接して立設していくと、基板となるベニヤ板に反りが生じてしまう。基板が平坦でないと完全な型抜きができなく、また型抜きができたとしても仕上がりが美麗ではなかった。薄板に反りが生じないようにトムソン刃を密接して立設させることまた、立設後に反りを矯正することは非常に難しかった。
そこで、本願では大きなカス落とし部を支持するスペーサーを強固に固定したトムソン型や反りを生じさせないトムソン型及び硬質の素材を打抜くときでもトムソン刃を強固に固定する部材を提供して、高品質な切断作業を実現することを目的とする。
上記課題を解決するために本願の請求項1では、トムソン刃取り付け穴とトムソン刃固定部材挿入穴を一体形成し、略直方体を二分割して成る一の構成部材の一面を平坦なトムソン刃接触面とし、他の構成部材の一面を固定部材挿入穴接触面とし、各構成部材の正逆のテーパー面を相対配置して固定部材挿入穴に圧入するのである。
請求項2では、落丁型のスペーサーの取り付け穴に一体形成された固定部材挿入穴に請求項1の固定部材を嵌合して落丁型のスペーサー保持部材とするのである。
請求項3では、固定部材の一の構成部材のトムソン刃接触面及びこれに対向する斜面をテーパー状に拡開形成し、他の構成部材の対向斜面を一の構成部材のテーパー面と逆方向のテーパー形状として固定部材挿入穴に圧入してトムソン刃を押圧することでトムソン刃取り付け板の反りを矯正するのである。
請求項4では、固定部材を2分割するのではなく、接続部を一部残して斜め方向の切込み溝を上面側からと底面側から二本形成したのである。
また、請求項5では、請求項4の固定部材の切込み溝の接続部側各端部を膨出させて、接続部の逃げ部としたのである。
切断刃の取り付けを押圧部材により固定するようにしたので、切断刃を痛めることなく正確な位置に固定でき、精度の高い切断作業を可能とする。しかも簡易な構造で押圧部材の作成も現場で対応できるため個々のトムソン刃に対応した微妙な調整ができる。
試験機関におけるトムソン刃の抜け対応力の実験を行ったが、ボンドで刃を接着固定しているときの約4倍の抜け対応力が実証されている。
落丁型に使用されるスペーサーと抜き型を強固且つ簡易な構造で固定できる。
トムソン刃を密接して取り付けると、ベニヤ板の反りが必ず生じていたが取り付け作業を行いながら同時に反りの矯正を行うことができるので正確な切断作業を行えるトムソン型を提供できる。
略矩形状に形成したトムソン刃の一部をくの字型に折曲した状態を示す説明図。 a 下部に返しを有するトムソン刃の正面図。
b 同、側面図。
凸状取り付け穴を形成し、裏側よりトムソン刃を取り付けて抜け防止を図る従来例を示す説明図。 本願発明に係る、トムソン刃取り付け穴5と固定部材挿入穴6を連結して基板4上に形成した状態を示す説明図。 トムソン刃を同一方向から二か所固定した状態及び両方向から2か所ずつ固定した状態を示す平面図。 同、右側面から見た状態を示す説明図。 円形トムソン刃を固定部材で固定している状態を示す平面図。 a トムソン刃を固定部材で1か所固定した状態を示す説明図。
b 同、両側から固定した状態を示す説明図。
c トムソン刃と固定部材を接触させずに配設した状態を示す説明図。
d トムソン刃を両側から二カ所ずつ固定した状態を示す説明図。
落丁型の斜視図。 同、断面を示す説明図。 a ベニヤ板が上向きに反ったときに固定部材で矯正する状態を示す説明図。
b ベニヤ板の上向きの反りを矯正する固定部材の正面図。
a ベニヤ板が下向きに反ったときに固定部材で矯正する状態を示す説明図。
b ベニヤ板の下向きの反りを矯正する固定部材の正面図。
請求項4記載の切込み溝を形成した固定部材の正面図。 同、固定部材の下方をつまんでV字状に狭めて取り付け穴に挿入している状態を示す説明図。 同、固定部材の上面をハンマーで叩いて圧入し、接続部25cが潰れた状態を示す説明図。 請求項5記載の切込み溝の端部を膨出させた状態を示す正面図。 同、叩き潰された接続部が膨出部を収納ポケットとして収まり、固定部材内部に隙間が生じていない状態を示す説明図。 二種類のブランク型を打抜くトムソン型抜型の説明図。
以下、本願の最適な実施形態について図面を参照しながら説明する。尚、これらは実施形態の一例であって、これに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲内における種々の設計変更は本願発明の技術的な範囲に含まれる。
本願では、トムソン刃の保持部材として図5ないし図16に示すような固定部材を使用することを提案する。取り付け基台となるベニヤ板4にトムソン刃取り付け穴5及び固定部材挿入穴6を一体形成し(図4)、トムソン刃に接触させながら固定部材を圧入する。
図5の上側に示すトムソン刃7は同一側の二か所で、固定部材9をトムソン刃に接触させながら圧入し、下側のトムソン刃8については両側から二か所ずつ固定部材9をトムソン刃に接触させて圧入している。
当該固定部材9は、二つの構成部材からなる略直方体であって木製あるいは硬質ゴム製等の素材からなる。固定部材の素材はこれらに限定されるものではなく、本願発明に係る作用及び効果を奏する素材に適宜変更可能である。
構成部材9a、9bは正面視において台形状であって(図6)、相対する斜面の内、一方は下方に向けてテーパー状に広がり、他方は下方に向けてテーパー状に狭く形成されている。この構成部材の正逆の斜面を接触させて全体として略直方体形状を呈している。固定部材の周囲はトムソン刃と固定部材挿入穴に密接することとなる。
トムソン刃7を取り付け穴(図示せず)に挿入後固定部材の一の構成部材9aをトムソン刃7に接触させて固定部材挿入穴(図示せず)へ挿入する。そして他方の構成部材9bをその隙間にハンマーなどでたたき込んでトムソン刃7を押圧するのである。固定部材挿入穴のトムソン刃に直交する一辺の長さは、これに対応する固定部材の一辺の長さより1mmから2mm程度狭く形成されている。狭く形成された隙間に構成部材を圧入していくため、刃を強固に保持することができるのである。
トムソン刃の両側であって斜めに対向する位置から二つの固定部材を使用して刃を固定させることも可能であるが、押圧力のバランスを取ることが難しい。特に、トムソン刃が長尺になると刃にゆがみが生じやすいので、固定部材の設置は同一側に2か所あるいは両側2か所とするなど同一方向から同等の押圧力を付与する設置方法であるほうが望ましい。
また、図7のような円形のトムソン刃10の場合は、固定部材11の構成部材のうち、トムソン刃10へ接触させる構成部材の接触面を円弧状にするなど、トムソン刃の形状に合わせて構成部材を形成して刃への接触面積を大きくする。構成部材同士の接触面は正逆のテーパー形状に形成し、互いに強固に押圧する点は上述の固定部材と同様である。
次に、研究機関による実証データを提示すると以下のとおりである。
同一大きさのベニヤ板及びトムソン刃を使用して、ベニヤ板からトムソン刃が抜けるま
での引っ張り応力を測定する実験を行った。(奈良県産業振興総合センター内)
実験条件は以下のとおりである。350mmx160mmx18mmのベニヤ板にトムソン刃(刃の長さ50mm、埋め込み部の長さ18mm、ベニヤ板から表出している刃の長さ32mm)固定部材取り付け穴は11mmx16mm、固定部材の寸法は高さ18mm、14.2mmx16mmである。固定部材の形状は内部に切込み溝を形成したタイプを使用した。
ベニヤ板の取り付け穴にトムソン刃を圧入するとともに接着剤で固定した場合の引っ張り応力は17kgであった。トムソン刃に返しを形成して抜け防止効果を付与した場合は、52kgであった。
一方、図8aに示すようにトムソン刃12を本願発明に係る固定部材で接触固定した場合の値は72kgであった。
両側からトムソン刃を挟持するように二カ所で固定した場合は137kg(図8b)、両側から二か所ずつ挟持した場合は192kg(図8d)であった。
一方、固定部材とトムソン刃を接触させずに、トムソン刃の周辺のベニヤ板を介して刃を押圧した場合の引っ張り応力は21kgであり、トムソン刃と固定部材を接触させないと本願の効果は得られないことが実証された。
続いて落丁型オス型のスペーサー固定にも上述の固定部材を使用してトムソン型を形成することができる。
図9に示す落丁型のオス型14は基板15の上方に略コ字型形状の、カスを落とす押圧板16を所定の高さで水平に保持するため、複数のスペーサー17で立設している。押圧板に形成した、スペーサー17の取り付け穴にスペーサー先端部と共に二つの構成部材18a、18bからなる固定部材18を圧入し、スペーサー基端部は基板15に形成した取り付け穴に固定部材18を圧入して固定するのである。固定部材の形状等については上述のとおりである。
実際の使用において当該オス型14は上型装置から吊り下げされた状態であるが大型の押圧板であっても確実に固定することができるのである。
従来は取り付け穴にスペーサーを圧入しただけで抜型を吊り下げていたため切断作業を行うにつれて押圧板16が歪んだり傾いたりするなどの不具合があった。これを防止するために基盤と押圧板を木ネジで固定したり、ボルトとナットを使用して複数個所で接続するなどで対応していたが非常に手間がかかるうえ、ゆがみを完全に防ぐことはできなかった。
次に請求項3の固定部材を使用してベニヤ板の反りを矯正する方法について説明する。
ベニヤ板に多数のトムソン刃を密接して取り付ける場合があり、トムソン刃取り付け穴を多数形成するだけで、ベニヤ板が反ってしまうことがある。水平でないトムソン型は使用することができず、その対応策に苦心していた。そこで本願では従来通りのトムソン刃取り付け孔を形成し、トムソン刃を順次固定していく工程の中で固定部材を使用して反りの矯正を行う方法を開発したのである。
具体的には、図11aに示すようにベニヤ板19の表面が凹状に反ってしまったときは、トムソン刃に接触する面及び対向する面が上方向に向けてテーパー状に広がった側面視
、台形状の構成部材21aをトムソン刃20に添わせるように上方から圧入し、その後、上方に向けてテーパー状に細くなっている、側面視台形状の構成部材21bを裏面から取り付け孔の隙間に叩き込むのである。
本願の固定部材取り付け穴は略直方体であって、2つの構成部材から成る固定部材も図6に示すように略直方体である。しかしながら、ベニヤ板の反りを矯正するときは、トムソン刃の上方又は下方を特に強い力で押圧してトムソン刃を介してベニヤ板を反りの方向と反対方向へと押圧する効果を奏するように、トムソン刃に接触する構成部材の形状に工夫を施すのである。
一方、ベニヤ板24が下方に向けて反っているときは、トムソン刃22に固定部材23の一の構成部材23aを接触させながら圧入固定し、取り付け孔の間隙にもう一つの構成部材23bを上方から圧入するのである。このとき使用する固定部材は図12のbに示すように一の部材23aのトムソン刃接触面及び対向斜面が側面視において下方に向けて拡開しており、一方他の構成部材23bは下方に向けて先細りとなっているのである。これによりトムソン刃22の基端部22aが先端部よりもより大きな力で押圧され同時にベニヤ板24も押圧されて反りが矯正されるのである。
ところで、上述の固定部材は二つの構成部材からなるため、まず一の構成部材をトムソン刃に接触させながら取り付け穴に挿入し、これを固定しながら、別の構成部材を隙間に叩き込んでいた。取り付け孔が例えば10mmの時、固定部材の幅を11mmと取り付け穴よりもわずかに大きく形成して無理やり取り付け穴に叩き込むことで強固に押圧できるのである。ところが、圧入の際には一の構成部材を指で固定しながら、わずかな隙間に他の構成部材を圧入しなくてはならず指先で小さな構成部材をつまんで行う細かな作業が困難で、面倒であった。
そこで、請求項4では、二つの構成部材を一部で接続させた一体形状として作業効率の向上を図っているのである。具体的には、分離した二つの構成部材から成っていた、略直方体の固定部材25の一部分を接続箇所25cとして残して底面側から切込み溝25a、上面側から切込み溝25bを斜めに形成するとともに、差し込み面の角25dを面取り形状とすることでスムーズに取り付け作業ができるようにした。この固定部材25の取り付け手順は以下のとおりである。
図14に示すように固定部材挿入穴26はトムソン刃27取り付け穴と一体形成された略直方体形状である。取り付け穴に固定部材を挿入する際に下方を指でつまむと切込み溝25aが狭まって固定部材25はV字形状となり、挿入しやすくなる。ところが、取り付け穴26の幅は固定部材の25の幅よりも小さく形成されているため、差し込んだだけでは底まで挿入することはできない。そこで、その後、固定部材25の上面をハンマー等で叩き込んで圧入するのである。叩き込んだ状態を示したものが図15の説明図である。固定部材25は木製等のある程度弾性を有する軟質素材であるため、ハンマー等で叩くと、接続部25cは押しつぶされ、切込み溝25a、25bはそれぞれ密着しようとする。ところが、わずかな体積を有する接続部25cであっても逃げ場がないとこれが障害となって切込み溝は密着せず、固定部材25の内部に隙間28が生じてしまう。
そこで、トムソン刃の完全な押圧保持状態を実現するために、請求項5の固定部材29では、接続部29cの近傍に叩き潰された後の接続部が逃げるスペースを設けるのである。具体的にはそれぞれの斜めの切込み溝29a、29bの対向する端部を扇形とするなど膨出させて、接続部が係合するポケット部とするのである。すると、切込み溝は図17に示すように一本の切断線31となって互いに密着し、トムソン刃30を強固に保持押圧することができるのである。
ところで、ほぼ同一形状のブランクを打抜く作業においては図18に示すように、同一のトムソン型を使用して、内側ブランク32、外側ブランク33の二種類の大きさのブランクを打抜くことがある。1つのトムソン型を兼用できるのでコストを半減できて有効ではあるが、トムソン刃の位置の変更が必要となり、刃の抜き差し作業を要する。トムソン刃を接着剤等で固定しているとこの作業は不可能となり、刃の位置変更を繰り返すと取り付け穴が次第に広がって刃の固定ができなくなってしまう。ところが本願の固定部材は、脱着が容易であるうえ、固定部材の大きさを変えるなどの調整を行うことで常にトムソン刃を強固に固定することができるのである。
本発明は紙や段ボールなどの薄板状素材を抜き型で所定形状に断裁し打抜き加工するトムソン型に応用可能である。より詳しくは、トムソン型のトムソン刃固定及び大型ブランクのスペーサーの固定に有効利用できる。
9、11、13、18、21、23、25、29、トムソン刃固定部材
b 同、側面図。
凸状取り付け穴を形成し、裏側よりトムソン刃を取り付けて抜け防止を図る従来例を示す説明図。 本願発明に係る、トムソン刃取り付け穴5と固定部材挿入穴6を連結して基板4上に形成した状態を示す説明図。 トムソン刃を同一方向から二か所固定した状態及び両方向から2か所ずつ固定した状態を示す平面図。 同、正面から見た状態を示す説明図。 円形トムソン刃を固定部材で固定している状態を示す平面図。 a トムソン刃を固定部材で1か所固定した状態を示す説明図。
具体的には、図11aに示すようにベニヤ板19の表面が凹状に反ってしまったときは、トムソン刃に接触する面及び対向する面が上方向に向けてテーパー状に広がった正面視、台形状の構成部材21aをトムソン刃20に添わせるように上方から圧入し、その後、上方に向けてテーパー状に細くなっている、正面視台形状の構成部材21bを裏面から取り付け孔の隙間に叩き込むのである。
一方、ベニヤ板24が下方に向けて反っているときは、トムソン刃22に固定部材23の一の構成部材23aを接触させながら圧入固定し、取り付け孔の間隙にもう一つの構成部材23bを上方から圧入するのである。このとき使用する固定部材は図12のbに示すように一の部材23aのトムソン刃接触面及び対向斜面が正面視において下方に向けて拡開しており、一方他の構成部材23bは下方に向けて先細りとなっているのである。これによりトムソン刃22の基端部22aが先端部よりもより大きな力で押圧され同時にベニヤ板24も押圧されて反りが矯正されるのである。

Claims (5)

  1. トムソン刃取り付け穴と一体形成された挿入穴に圧入するトムソン刃固定部材であって、
    略直方体を二分割して成る一の構成部材はトムソン刃接触面を有し、
    他の構成部材は固定部材挿入穴接触面を有し、
    各構成部材の正逆のテーパー面を相対配置して成る、トムソン刃固定部材。
  2. 抜型を基台上に立設固定するスペーサーの取り付け穴に一体形成された固定部材挿入穴に請求項1の固定部材を圧入してなる落丁型。
  3. トムソン刃取り付け穴と一体形成された挿入穴に圧入する、二つの構成部材から成るトムソン刃固定部材のうち、
    トムソン刃接触面と、対向する斜面をテーパー状に拡開形成した一の構成部材でトムソン刃を押圧しながら、対向斜面が、一の構成部材の対向斜面と逆のテーパー形状を有する他の構成部材を挿入穴に圧入することでトムソン刃取り付け板の反りを矯正するトムソン刃固定部材取り付け方法。
  4. トムソン刃取り付け穴と一体形成された挿入穴に圧入するトムソン刃固定部材であって、
    略直方体の一部を接続部として残しながら、正逆のテーパー面を有するように切込み溝を設けたことを特徴とするトムソン刃固定部材。
  5. トムソン刃取り付け穴と一体形成された挿入穴に圧入するトムソン刃固定部材であって、
    略直方体の一部を接続部として残しながら、正逆のテーパー面を有するように上面側及び底面側から切込み溝を設けるとともに、接続部収納ポケットを固定部材内部に形成したことを特徴とするトムソン刃固定部材。
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