JP2019176784A - 魚釣用スピニングリール - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1の魚釣用スピニングリールでは、リール本体の前部側からリール本体内にねじ部材を通し、このねじ部材でカバー部材を締め付けて固定している。
また、リール本体を樹脂化する場合等には、リール本体の対応する部分を特に肉厚に形成する必要があり、小型、軽量化の観点から改善が望まれていた。
軸受部材13は、側部開口部16を塞ぐ蓋部材である。周壁部14は、後部開口部17の周縁部(開口縁)から後方へ突出する壁部材であり、カバー部材15を嵌合する嵌合部である。カバー部材15は、周壁部14に嵌合され後部開口部17を塞ぐ部材である。以下において、ボディ11の内部の空間をボディ11内又は収容空間S1と称する場合がある。
前部軸受8c1は、底部12cの中央部に配置され駆動軸筒7の前部を回転自在に支持している。前部軸受8c1は、底部12cの前面にねじ12eで固定されるプレート12fによって抜け止めされている。
磁気流体シール機構40は、一方向クラッチ9の径方向内側にてハンドル5aの操作に連動回転する駆動軸筒7(駆動部)に固着される磁性部材12g(内輪)の先端部をシールしている。
ボディ前部12の後端は、後方から視て円形を成し(図6(b)、図10(a)(b)を参照)、ロータ3の後端開口を閉じるフランジを成している。
ハンドル軸5の左端部は、軸受部材13を貫通するとともに、ハンドル5aに設けられた連結軸5bと螺合し、ハンドル軸5とハンドル5aとが一体になっている。
ハンドル軸5において左右方向の中央部よりも左寄りの位置に、ピニオンギャ7aに噛合するドライブギャ6が固定されている。
なお、ハンドル軸5において左右方向の中央部よりも右寄りの位置に、スプール往復動装置50を駆動するための歯車6aが固定されている(図3参照)。
なお、摺動子51と突出部8aとは固定ねじ8bにより抜け止めされている。
以上から、ハンドル5aの巻き取り操作が行われると、巻き取り操作による駆動力が歯車6aを介して連動歯車52に伝達し、連動歯車52が回転する。また、連動歯車52の偏芯突部54が摺動子51の案内溝53の前面又は後面を押圧し、摺動子51とスプール軸8(スプール104)がガイド軸(ねじ部材30)に沿って前後方向に往復運動する。
図3,図6(a)に示すように、ボディ11は、底部に周壁を有する有底箱状(筒状)を呈し左側に向って開口している。ボディ11は、円板状の右壁部20と、右壁部20の周端縁から左側に延びる筒状の筒部21と、を備える。なお、筒部21の左端部が側部開口部16を構成している。
ボディ11は、合成樹脂材によって一体成形されている。
右側中央孔23は、ハンドル軸5の右端部が貫通する孔であり、右壁部20の中央部に設けられている。
なお、貫通孔24cには、駆動軸筒7の後端を支持する後部軸受8c2が嵌め込まれている(図3参照)。
より詳細に説明すると、筒部21の内周面21cは、ハンドル軸5の中心軸O2を中心とする略円形状に形成され、かつ、ドライブギャ6の大きさに対応している。
また、筒部21の外周面21dも、ハンドル軸5の中心軸O2を中心とする略円形状に形成されている。
このため、筒部21の厚み(径方向の肉厚)が周方向において略均一になっている。つまり、筒部21は、一般的な魚釣用スピニングリールにおける筒部(側面視略矩形筒状の筒部)よりも小型化しており、筒部21の内周面21cとドライブギャ6との間には、不要な空間が生じないようになっている。
後部開口部17は、後面視で上下方向に長い略四角形状を呈している。後部開口部17は、ボディ11内に組み付けられた部品の一部を受け入れてボディ11外に、言い換えると、ボディ11から後方に部品が突出するように配置するための開口部である。また、後部開口部17は、ボディ11内への部品の組み付け口としても機能する。さらに、後部開口部17を備えることで、ボディ11の軽量化も図られている。
言い換えると、側部開口部16と後部開口部17との間には、側部開口部16と後部開口部17とのそれぞれの開口の端縁を構成する円弧状の架橋部11fが延在している。
このため、後部開口部17の開口(孔)と側部開口部16の開口(孔)とが連続する場合よりも、筒部21の強度が向上している。この結果、ボディ11の耐久性が向上している。
本実施形態では、ボディ11を挟んでボディ11の前側にボディ前部12が一体的に備わり、ボディ11の後側に周壁部14が一体的に備わる。
さらに、周壁部14の下面の前部には、図3に示すように、後方へ向けて開口する下部係合穴14jが形成されている。下部係合穴14jは、後面視で左右方向に扁平な四角形状とされている。
指掛け部11nは、係合穴4jを有するボディ11の外側面より前方に向けて脚部11a側に傾斜して形成され、手指が後方へ滑りにくく保持しやすい形状となっている。
カバー部材15は、合成樹脂材からなり、図1に示すように、側面視で略三日月状に形成されている。カバー部材15は、図3に示すように、ボディ11の後部の周壁部14を覆うように嵌合され、1つのねじ部材30によって固定されている。カバー部材15は、前後方向に延在する下部15aと、下部15aから前方斜め上方に立ち上がる胴部15bと、胴部15bの上端から前方に延在する上部15cとから構成されている。
以下において、カバー部材15の内側空間(周壁部14の内側空間を含む)をカバー部材15内又は収容空間S2と称する場合がある。
なお、後端部14aは、カバー部材15の胴部15bの内側面にシール部材18を介して圧着するように構成してもよい。
また、周壁部14の後端部14aおよび保持部15hの対向面は、シール部材18に向けて断面山形形状に突出している。これにより、ねじ部材30の締め付けによって、周壁部14の後端部14aと保持部15hとがシール部材18の内部に食い込むようになっており、ラビリンス構造に加えてさらに防水性の向上が図られている。
なお、保持部15hは、図8(a)に示すように、ボス部15dの外周面に沿ってボス部15dの上側を迂回している。つまり、ボス部15dは、環状のシール部材18よりも内側となる内側領域に配置されている。
図8(b)に示すように、カバー部材15の左側面15b1の前端縁15b11は、ボディ11の左後縁(架橋部の左側縁)に沿った円弧形状とされている。一方、図8(c)に示すように、カバー部材15の右側面15b2の前端縁15b21は、一部がボディ11の右後縁(後記する支持部材26の後端縁)に沿ったアールの小さい円弧形状とされている。
ねじ部材30は、図3に示すように、リール本体10の前後方向に全長が大きく形成されたねじである。ねじ部材30は、図7(a)に示すように、円柱状の軸部31と、軸部31よりも大径に形成された頭部32を備えている。また、ねじ部材30は、軸部31の他端(後端)に設けられた雄ねじ33と、雄ねじ33の他端(後端)から後方へ延出し、雄ねじ33より小径に形成された小径部34とを備えている。
なお、図3に示すように、ねじ部材30を締め付けてボディ11にカバー部材15を固定した状態で、雌ねじ部材35の前端部は、その前方に位置する挿通孔21bの周壁の後端面との間に隙間を備えて対峙している。これにより、カバー部材15の固定時におけるシール部材18への密着性が確保されている。
これにより、ボディ11の内面の形状に関わりなく、連動歯車52の姿勢を所定の姿勢に保持することが可能である。
なお、ボス部26bや支持リブ26cは、支持部材26に一体に形成されたものを示したが、これに限られることはなく、支持部材26と別体に形成して、支持部材26に組み付けられるように構成してもよい。
ガイド軸であるねじ部材30は、図3,図4に示すように、後部開口部17(図2参照)を貫通し、その後端の雄ねじ33がカバー部材15のボス部15dの雌ねじ部材35に螺合している。したがって、ボディ11の後部にねじ部材30を固定するための構造を設ける必要が無くなり、ボディ11の後部の構成が簡単になるとともに、軽量化が促進される。
つまり、摺動子51の前後ストロークは、ボディ11の収容空間S1に限定されず、後方に拡大している。
このため、ボディ11の筒部21が円筒状に形成されてボディ11の下部側の収容空間S1が小さくなったとしても、所望の大きさの連動歯車52を使用することができ、スプール往復動装置50の前後往復動を確保できる。
また、カバー部材15が連動歯車52及び後部開口部17を液密に覆うため、海水や塵埃が連動歯車52に付着したり、ボディ11内に浸入したりするおそれがない。
図4に示すように、側部開口部16(筒部21の左端部)は、ボディ11内にドライブギャ6等の部品を組み込むための孔である。側部開口部16の内周面は、筒部21の内周面(図3参照)と略同一径の円形状に形成されている。このため、ボディ11を大型化することなく比較的大径のドライブギャ6を筒部21内に容易に組み付けることができる。
また、側部開口部16の内周面には、雌ねじ部16aが形成されている。
軸受部材13は、側部開口部16を閉塞する環状の蓋部13aと、蓋部13aの中央部で左右方向に開口する円筒部13bと、蓋部13aの内面(右側面)から右側に突出し側部開口部16内に挿入される挿入部13cと、を備える。
なお、円筒部13b内には、軸受5cが内嵌され、その軸受5cに支持されるハンドル軸5が円筒部13b内を貫通している。
なお、側部開口部16の雌ねじ部16a及び軸受部材13の雄ねじ部13dは、インサート成形により一体に組み付けられる金属製のものを用いてもよい。
例えば、周壁部14は、スプール軸8方向から視て略四角枠形状を呈するものを示したがこれに限られることはなく、楕円形状や長円形状等の種々の形状のものを採用することができる。
5 ハンドル軸
8 スプール軸
10 リール本体
11 ボディ
12 ボディ前部
12c 底部
13 軸受部材
14 周壁部(嵌合部)
14a 後端部(延出端部)
15 カバー部材
15a1 係合部
15h 保持部
15j 縁リブ
16 側部開口部
17 後部開口部
18 シール部材
30 ねじ部材(ガイド軸)
31 軸部
32 頭部
33 雄ねじ
34 小径部
35 雌ねじ部材(螺合部)
35a 底部
50 スプール往復動装置
51 摺動子
Claims (5)
- リール本体を構成するボディと、
前記ボディの後部に形成された後部開口部と、
前記後部開口部を覆い、ねじ部材で取り付けられるカバー部材と、
を備えた魚釣用スピニングリールであって、
前記カバー部材は、前記ねじ部材が螺合する有底状の螺合部を備えており、
前記ねじ部材は、
前記ボディを貫通する軸部と、
前記軸部の前端に設けられ、前記軸部が後方に移動するのを規制する頭部と、
前記軸部の後端に設けられ、前記螺合部に螺合する雄ねじと、
前記雄ねじの後端に設けられた小径部と、を備えるとともに、
前記ボディの前部側から後部側に向けて挿入され、前記螺合部に対する螺合時に前記小径部が前記螺合部の底部に当て付けられる部材であり、
前記カバー部材は、前記ねじ部材の当て付けにより前記ボディに固定される部材であることを特徴とする魚釣用スピニングリール。 - 前記カバー部材の一側に前記螺合部が設けられており、
前記カバー部材の他側に前記ボディに係合する係合部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用スピニングリール。 - 前記後部開口部の周縁部には、前記カバー部材の内部に向けて延在し、前記カバー部材の内部に嵌まり込む筒壁状の嵌合部が形成されており、
前記カバー部材の内部と前記嵌合部との間には環状のシール部材が介設されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の魚釣用スピニングリール。 - 前記カバー部材は、合成樹脂材で形成され、前記螺合部は、金属製の雌ねじ部材をインサート成形して構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の魚釣用スピニングリール。
- 前記ボディは、内部にスプール往復動装置を収容しており、
前記スプール往復動装置は、ハンドル軸の回転によりスプール軸とともに前後動する摺動子と、前記摺動子を前後方向に摺動案内するガイド軸と、を有しており、
前記ねじ部材が前記ガイド軸を兼用していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の魚釣用スピニングリール。
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