JP2019175732A - 端子付き電線の製造方法 - Google Patents

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浩崇 竹田
Hirotaka Takeda
浩崇 竹田
一栄 高橋
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一栄 高橋
栄輝 齋藤
Eiki Saito
栄輝 齋藤
俊輔 矢尾板
shunsuke Yaoita
俊輔 矢尾板
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Abstract

【課題】端子付き電線の電気性能のバラツキを抑制することができる端子付き電線の製造方法を提供する。【解決手段】電線の製造方法は、底部14に凹部19Aが形成された電線接続部12を第一金型112の支持面112A1に載置し、凹部を支持面の凸部115に対向させ、かつ凹部の底面19Gと凸部の先端面115aとが離間した状態で凸部によって底部を支持させる設置工程と、第二金型と支持面との間に電線および電線接続部を挟み込み、電線接続部を電線の芯線に対して圧着させる圧着工程と、を含み、設置工程において、凸部は、芯線の軸方向における凸部の両端部によって底部を支持し、圧着工程において、凸部は、凹部に押し込まれ、凸部の先端面115aによって凹部の底面19Gを支持する。【選択図】図15

Description

本発明は、端子付き電線の製造方法に関する。
従来、電線に対して圧着される圧着端子がある。特許文献1には、端子接続部と、電線接続部と、連結部と、を有する圧着端子の技術が開示されている。特許文献1の圧着端子において、電線接続部は、圧着加工の際に第1金型の凹状面に載置され且つ電線の端部が載置される底部と、底部の一端から延在させ、電線の端部に巻き付ける第1バレル片部と、底部の他端から延在させ、電線の端部に巻き付ける第2バレル片部と、に区画されている。
底部は、電線の先端の芯線が載置される領域に、凹状面側の外壁面に形成され且つ圧着加工の際に凹状面に形成された凸部が挿入される凹部と、凹部の形成に伴い形成された内壁面の凸部と、を有する。特許文献1の圧着端子によれば、生産性を高めつつ電線接続部と芯線との間の密着強度を確保することができるとされている。
特開2017−111942号公報
電線に対して圧着端子を圧着させて製造される端子付き電線に関して、電気性能のバラツキを抑制する点でなお改良の余地がある。
本発明の目的は、端子付き電線の電気性能のバラツキを抑制することができる端子付き電線の製造方法を提供することである。
本発明の端子付き電線の製造方法は、底部に凹部が形成された電線接続部を第一金型の支持面に載置し、前記凹部を前記支持面の凸部に対向させ、かつ前記凹部の底面と前記凸部の先端面とが離間した状態で前記凸部によって前記底部を支持させる設置工程と、第二金型と前記支持面との間に電線および前記電線接続部を挟み込み、前記電線接続部を前記電線の芯線に対して圧着させる圧着工程と、を含み、前記設置工程において、前記凸部は、前記芯線の軸方向における前記凸部の両端部によって前記底部を支持し、前記圧着工程において、前記凸部は、前記凹部に押し込まれ、前記凸部の先端面によって前記凹部の底面を支持することを特徴とする。
本発明に係る端子付き電線の製造方法は、底部に凹部が形成された電線接続部を第一金型の支持面に載置し、凹部を支持面の凸部に対向させ、かつ凹部の底面と凸部の先端面とが離間した状態で凸部によって底部を支持させる設置工程と、第二金型と支持面との間に電線および電線接続部を挟み込み、電線接続部を電線の芯線に対して圧着させる圧着工程と、を含む。
設置工程において、凸部は、芯線の軸方向における凸部の両端部によって底部を支持する。圧着工程において、凸部は、凹部に押し込まれ、凸部の先端面によって凹部の底面を支持する。本発明に係る端子付き電線の製造方法によれば、圧着工程において凹部に座屈が発生することによる電気性能のバラツキを抑制することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態に係る圧着端子の圧着前の状態を示す斜視図である。 図2は、実施形態に係る圧着端子の圧着前の状態を示す側面図である。 図3は、実施形態に係る圧着端子の圧着後を示す斜視図である。 図4は、実施形態に係る圧着端子の圧着後を示す側面図である。 図5は、実施形態に係る圧着端子において、貼付工程が実行される前の状態を示す斜視図である。 図6は、実施形態に係る圧着端子において凹部が形成された状態を示す平面図である。 図7は、実施形態に係る圧着端子の凹部の断面図である。 図8は、実施形態に係る圧着端子の凹部の断面図である。 図9は、実施形態に係る圧着端子において止水部材が貼付された状態を示す平面図である。 図10は、実施形態の端子連鎖体を示す平面図である。 図11は、実施形態に係る端子圧着装置の側面図である。 図12は、実施形態に係る端子圧着装置の正面図である。 図13は、実施形態に係る第一および第二の金型を示す斜視図である。 図14は、実施形態の設置工程を説明する断面図である。 図15は、実施形態の設置工程を説明する他の断面図である。 図16は、実施形態の圧着工程を説明する断面図である。 図17は、比較例に係る第一金型を示す断面図である。 図18は、比較例の設置工程を説明する断面図である。 図19は、比較例に係る凹部が座屈した状態を示す断面図である。 図20は、実施形態に係る端子付き電線の断面図である。 図21は、実施形態の第1変形例に係る電線接続部および第一金型を示す断面図である。 図22は、実施形態の第2変形例に係る電線接続部および第一金型を示す断面図である。 図23は、実施形態の第3変形例に係る電線接続部および第一金型を示す断面図である。 図24は、実施形態の第4変形例に係る設置工程を説明する断面図である。 図25は、実施形態の第5変形例に係る設置工程を説明する断面図である。 図26は、実施形態の第6変形例に係る設置工程を説明する断面図である。
以下に、本発明の実施形態に係る端子付き電線の製造方法につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態]
図1から図20を参照して、実施形態について説明する。本実施形態は、端子付き電線の製造方法に関する。図1は、実施形態に係る圧着端子の圧着前の状態を示す斜視図、図2は、実施形態に係る圧着端子の圧着前の状態を示す側面図、図3は、実施形態に係る圧着端子の圧着後を示す斜視図、図4は、実施形態に係る圧着端子の圧着後を示す側面図、図5は、実施形態に係る圧着端子において、貼付工程が実行される前の状態を示す斜視図、図6は、実施形態に係る圧着端子において凹部が形成された状態を示す平面図、図7は、実施形態に係る圧着端子の凹部の断面図、図8は、実施形態に係る圧着端子の凹部の断面図、図9は、実施形態に係る圧着端子において止水部材が貼付された状態を示す平面図、図10は、実施形態の端子連鎖体を示す平面図、図11は、実施形態に係る端子圧着装置の側面図、図12は、実施形態に係る端子圧着装置の正面図、図13は、実施形態に係る第一および第二の金型を示す斜視図、図14は、実施形態の設置工程を説明する断面図、図15は、実施形態の設置工程を説明する他の断面図、図16は、実施形態の圧着工程を説明する断面図である。
図7には、図6のVII−VII断面が示されている。図8には、図7のVIII−VIII断面が示されている。図14には、図12のXIV−XIV断面が示されている。つまり、図14乃至図16には、凹状面112Aの中心軸線に沿った断面であって、かつ第二方向Wと直交する断面が示されている。
まず、本実施形態に係る圧着端子1について説明する。図1等に示す圧着端子1は、電線50に対して圧着される端子である。圧着端子1は、電線50と一体になった状態で相手側端子(図示略)に対して電気的に接続される。圧着対象の電線50は、端部の被覆52が取り除かれて芯線51が所定の長さ露出している。芯線51は、複数本の素線の集合体であってもよく、同軸ケーブルのような単線であってもよい。圧着端子1は、電線50の端部に圧着されることで、露出している芯線51に対して電気的に接続される。
圧着端子1は、端子金具10および止水部材20を有する。端子金具10は、圧着端子1の主体部分である。端子金具10は、母材としての導電性の金属板(例えば銅板、銅合金板)から形成される。端子金具10は、母材に対する打ち抜き加工や折り曲げ加工等により、相手側端子や電線50との接続が可能な所定の形状に形成される。端子金具10は、端子接続部11および電線接続部12を有する。端子接続部11は、相手側端子に対して電気的に接続される部分である。電線接続部12は、電線50に対して圧着される部分であり、芯線51に対して電気的に接続される。
端子接続部11と電線接続部12との間には、連結部13が設けられている。言い換えると、端子接続部11と電線接続部12とは連結部13を介して連結されている。連結部13は、端子接続部11の側壁11a,11aと、電線接続部12の側壁であるバレル片部15,16とを繋いでいる。連結部13の高さは、バレル片部15,16や側壁11aの高さよりも低くなっている。より詳しくは、連結部13の高さは、端子接続部11から電線接続部12へ向かうに従って低くなっている。
端子金具10は、雄端子であっても雌端子であってもよい。端子接続部11は、端子金具10が雄端子である場合、雄型に成型され、端子金具10が雌端子である場合、雌型に成型される。本実施形態の端子金具10は、雌端子である。
圧着端子1の説明において、相手側端子との接続方向、すなわち相手側端子との挿入方向を第一方向Lと称する。第一方向Lは、圧着端子1の長手方向である。圧着端子1の並列配置方向を第二方向Wと称する。並列配置方向は、後述するように端子連鎖体30において圧着端子1が並列配置される方向であり、圧着端子1の幅方向である。圧着端子1において、第一方向Lおよび第二方向Wの何れとも直交する方向を第三方向Hと称する。第三方向Hは、圧着端子1の高さ方向である。
成型工程において、圧着端子1は、平板な板状に成型され、この状態から、端子接続部成形工程において、端子接続部11が図1に示すように筒状に形成される。端子接続部成形工程では、端子接続部11に対する折り曲げ加工等がなされる。本実施形態の端子接続部11の形状は、断面形状が矩形の筒形状である。電線接続部12は、電線接続部成形工程において、断面形状がU字状となるように成型される。電線接続部成形工程では、電線接続部12に対する折り曲げ加工等がなされる。また、電線接続部12には、貼付工程において、止水部材20が貼り付けられる。貼付工程は、電線接続部成形工程よりも前に実行されても、電線接続部成形工程の後で実行されてもよい。
図1および図6に示すように、電線接続部12は、底部14、第一バレル片部15、および第二バレル片部16を有する。底部14は、U字状に形成された電線接続部12の底壁となる部位である。底部14には、圧着加工の際に電線50の端部が載置される。第一バレル片部15および第二バレル片部16は、U字状に形成された電線接続部12の側壁となる部位である。第一バレル片部15および第二バレル片部16は、底部14における第二方向Wの端部につながっている。第一バレル片部15および第二バレル片部16は、底部14の幅方向の端部から、幅方向と交差する方向に向けて突出している。U字状に形成された電線接続部12では、底部14に電線50の端部が載置されると、第一バレル片部15および第二バレル片部16が第二方向Wの両側から電線50を囲む。
第一バレル片部15および第二バレル片部16は、底部14側の根元から先端15a,16aの端面までの長さが互いに等しくてもよく、一方の長さが他方の長さよりも長くてもよい。本実施形態の圧着端子1では、第一バレル片部15における根元から先端15aまでの長さよりも、第二バレル片部16における根元から先端16aまでの長さが長い。第一バレル片部15および第二バレル片部16は、例えば、互いに重なり合いながら電線50に対して巻き付けられる。本実施形態では、第一バレル片部15の外側に第二バレル片部16が重なる。なお、第一バレル片部15および第二バレル片部16は、所謂Bクリンプと称する加締めがなされてもよい。Bクリンプでは、第一バレル片部15および第二バレル片部16のそれぞれが底部14側に向けて折り曲げられて先端15a,16aが電線50に向けて押しつけられるように加締められる。本実施形態の圧着端子1には、後述する止水部材20が設けられ、前者の加締め処理が採用される。
電線50の端部は、電線接続部12のU字の開口部、すなわち先端15a,16aの隙間からU字状の内側の空間に挿入される。電線接続部12は、電線50の端部が挿入されやすいように形成されている。具体的には、電線接続部12は、底部14側から先端15a,16aの端面へ向かうにつれて第一バレル片部15と第二バレル片部16との第二方向Wにおける間隔が広がっている。
第一バレル片部15および第二バレル片部16では、図2乃至図6に示すように、芯線圧着部12Aと被覆圧着部12Bとの間に連結圧着部12Cが介在している。第一バレル片部15および第二バレル片部16は、それぞれ圧着部12A,12C,12Bがこの順序で第一方向Lに沿って連続している一枚の片部である。
芯線圧着部12Aは、電線50の先端の芯線51に対して圧着される部位である。芯線圧着部12Aは、各バレル片部15,16における最も連結部13寄りの部位である。被覆圧着部12Bは、被覆52の端部に対して圧着される部位である。被覆圧着部12Bは、各バレル片部15,16における最も連結部13側から遠い側に位置する部位である。連結圧着部12Cは、芯線圧着部12Aと被覆圧着部12Bとを繋ぐ部位である。連結圧着部12Cは、電線50における芯線51と被覆52との境界部分に対して圧着される。電線接続部12は、電線50に対して圧着されることで芯線51および被覆52を一体に覆う。電線接続部12が電線50に対して巻き付けられて圧着されることで、図3、図4等に示す端子付き電線2が作成される。
図5および図6に示すように、電線接続部12の内壁面、すなわち電線50を覆う側の壁面には、セレーション領域17が設けられている。セレーション領域17は、芯線51を保持する芯線保持領域である。セレーション領域17は、電線接続部12の内壁面において、芯線51に対して巻き付けられる部分を含む領域である。セレーション領域17には、複数の凹部、複数の凸部、または凹部と凸部の組み合わせが配置される。凹部や凸部は、電線接続部12と芯線51との接触面積を増やし、両者の密着強度を高める。本実施形態のセレーション領域17は、矩形の領域であり、第一方向Lおよび第二方向Wに沿って複数の凹部17aが配列されている。
図7および図8に示すように、底部14には、凹部19Aが形成されている。凹部19Aは、プレス加工によって形成される。凹部19Aは、底部14の外側面14aに形成されている。外側面14aは、電線接続部12が電線50に対して巻き付けられて圧着される際に外側を向く面である。言い換えると、外側面14aは、底部14において、電線50が載置される内側面14bとは反対側の面である。
凹部19Aが形成されることで、底部14には隆起部19Bが形成される。隆起部19Bは、底部14の内側面14bに形成されている。図6および図7に示すように、凹部19Aおよび隆起部19Bは、第一方向Lに沿って延在している。電線50の芯線51は、隆起部19Bに載置されて第一方向Lに沿って延在する。つまり、凹部19Aおよび隆起部19Bは、芯線51の軸方向に沿って延在する。凹部19Aおよび隆起部19Bは、第一方向Lに沿った長さが第二方向Wに沿った幅よりも大きい細長形状に形成されている。凹部19Aは、底部14における第二方向Wの中央部に形成される。従って、U字状に折り曲げられた後の電線接続部12において、凹部19AはU字の底部に位置する。
図7に示すように、凹部19Aおよび隆起部19Bは、芯線圧着部12Aおよび連結圧着部12Cに形成されている。すなわち、凹部19Aおよび隆起部19Bは、芯線圧着部12Aから連結圧着部12Cにかけて第一方向Lに沿って延在している。本実施形態の凹部19Aおよび隆起部19Bは、主として芯線圧着部12Aに形成されており、凹部19Aおよび隆起部19Bにおける端部が連結圧着部12Cに形成されている。隆起部19Bが形成される位置および範囲は、圧着工程において電線50の芯線51が載置される位置および範囲と対応している。すなわち、隆起部19Bは、載置される芯線51と接触して芯線51を支持することができる位置および範囲に設けられている。隆起部19Bは、例えば、露出している芯線51の先端から基端までを支持することができるように設けられる。
ここで、芯線51と、芯線51に対して圧着された電線接続部12との間に水が浸入してしまうことは好ましくない。例えば、芯線51の金属材料と電線接続部12の金属材料とがイオン化傾向の大きさの異なるものである場合、腐食の可能性がある。一例として、芯線51の材料がアルミニウム、電線接続部12の材料が銅である場合、芯線51が腐食してしまう可能性がある。本実施形態の圧着端子1には止水部材20が設けられている。止水部材20は、電線接続部12と芯線51との間への水の浸入を抑制する。
止水部材20は、例えば、アクリル系粘着剤等の粘着剤を主とするシート状に形成された部材である。本実施形態の止水部材20としては、シート状の不織布に粘着剤を染み込ませて形成された粘着シートであって、両面に粘着効果を有するものが用いられる。
止水部材20は、例えば、図6に示す平板状の電線接続部12の内壁面に対して貼り付けられる。止水部材20は、図9に示すように、所定形状に形成されており、第一止水部21、第二止水部22、および第三止水部23を有する。第一止水部21は、圧着完了後に第一バレル片部15と第二バレル片部16とが重なり合う部分を止水する。つまり、第一止水部21は、互いに重なり合う第一バレル片部15と第二バレル片部16との間に挟み込まれてバレル片部15,16の間に止水領域を形成する。本実施形態の第一止水部21は、第二バレル片部16に配置されており、第一方向Lに沿って延在している。
第二止水部22は、芯線51の先端よりも端子接続部11側を止水する。第二止水部22は、電線接続部12における端子接続部11側の端部に配置されており、第二方向Wに沿って延在している。第二止水部22の少なくとも一部は、芯線51が載置される領域に設けられることが望ましい。第二止水部22は、例えば、重なり合うバレル片部15,16の間に挟み込まれることにより、バレル片部15,16の隙間に止水領域を形成する。第二止水部22は、圧着工程において互いに重なり合うことにより、芯線51の先端よりも端子接続部11側の隙間を塞ぐこともできる。第二止水部22は、電線接続部12と芯線51との間への端子接続部11側からの浸水を抑制する。
第三止水部23は、電線接続部12と被覆52との隙間からの水の浸入を抑制する。第三止水部23は、電線接続部12における端子接続部11側と反対側の端部に配置されており、第二方向Wに沿って延在している。第三止水部23は、被覆52と電線接続部12との間に挟み込まれることにより、被覆52と電線接続部12との間に止水領域を形成する。
以上示した端子金具10は、母材となる一枚の金属板に対するプレス工程を経て、図5に示す平板状の電線接続部12を有する形態に加工される。更に、凹部形成工程によって底部14に凹部19Aが形成される。その後の貼付工程において、平板状の電線接続部12に止水部材20が貼付される。しかる後、この端子金具10は、端子接続部成形工程において、端子接続部11が形成され、かつ、電線接続部成形工程において、U字状の電線接続部12が形成される。
本実施形態では、上記の各工程によって、図10に示す端子連鎖体30が形成される。端子連鎖体30は、複数の圧着端子1が連鎖したものであり、一枚の金属板から形成される。端子圧着装置100には、端子連鎖体30が供給される。端子圧着装置100は、端子連鎖体30に対して圧着工程および端子切断工程を実行する。圧着工程は、端子連鎖体30の圧着端子1を電線50に対して加締めて圧着させる工程である。端子切断工程は、電線50に対して加締められた圧着端子1を端子連鎖体30から切り離す工程である。
端子連鎖体30は、圧着端子1の集合体である。端子連鎖体30は、連結片31、複数の圧着端子1、および複数の繋ぎ部32を有する。連結片31、圧着端子1、および繋ぎ部32は、同一の母材から形成されており、一体である。端子連鎖体30において、それぞれの圧着端子1は同一方向を向いており、かつ等間隔で並列に配置されている。端子連鎖体30では、各圧着端子1の一方の端部が連結片31によって互いに繋がれている。連結片31の形状は、例えば、矩形の細長い板状である。連結片31は、第二方向Wに沿って延在している。電線接続部12は、繋ぎ部32を介して連結片31とつながっている。より詳しくは、繋ぎ部32は、底部14における端子接続部11側とは反対側の端部を連結片31に繋いでいる。
連結片31には、複数の端子送り孔31aが形成されている。端子送り孔31aは、端子連鎖体30の送り方向に沿って等間隔で配置されている。端子送り孔31aは、連結片31を板厚方向に貫通している貫通孔である。端子送り孔31aによって、後述する圧着装置102に対する圧着端子1の位置決めがなされる。端子連鎖体30は、リール状に巻き取られた状態で端子圧着装置100に対してセットされる。
図11に示すように、端子圧着装置100は、端子供給装置101、圧着装置102、および駆動装置103を有する。端子圧着装置100は、この技術分野においてアプリケータと称される装置である。端子供給装置101は、所定の圧着位置に圧着端子1を供給する装置である。圧着装置102は、所定の圧着位置で電線50に対して圧着端子1を圧着させる装置である。駆動装置103は、端子供給装置101および圧着装置102を動作させる装置である。
端子供給装置101は、電線接続部12を第一金型112に設置する設置工程を実行する。より詳しくは、端子供給装置101は、リール状に巻き取られている端子連鎖体30を外周側から順次引き出す。端子供給装置101は、引き出した端子連鎖体30の圧着端子1を先頭側から順に圧着位置に供給する。端子供給装置101は、先頭の圧着端子1が電線50に対して圧着され、かつ連結片31から切り離されると、新たに先頭となった圧着端子1を圧着位置に供給する。端子供給装置101は、一つの圧着端子1の圧着工程および端子切断工程が完了する毎に設置工程を行って次の圧着端子1を圧着位置に供給する。
圧着装置102は、供給された圧着端子1を電線50に圧着させる圧着工程と、この圧着端子1を連結片31から切り離す端子切断工程とを実行する。圧着装置102は、圧着機110および端子切断機構120を有する。
圧着機110は、圧着端子1を電線50の端部に加締めることにより、圧着端子1を電線50に圧着させる装置である。本実施形態の圧着機110は、圧着端子1の第一バレル片部15および第二バレル片部16を電線50の芯線51および被覆52に対して巻き付けるように加締めることで圧着端子1を電線50に圧着させる。圧着機110は、フレーム111、第一金型112、第二金型113、および動力伝達機構114を有する。
フレーム111は、端子圧着装置100が載置される載置台に対して固定される。第一金型112は、フレーム111によって支持されている。第一金型112と第二金型113とは対をなしている。第一金型112と第二金型113とは上下方向において間隔をあけて配置されている。第一金型112および第二金型113は、圧着工程において、図13に示すように圧着端子1および電線50を間に挟み込むことで、圧着端子1を電線50に対して圧着させる。
第一金型112は、圧着端子1を下方から支持する金型である。第一金型112は、二つの下型が形成されたものであり、第一の下型としての第一アンビル112Aおよび第二の下型としての第二アンビル112Bを有する。第一アンビル112Aと第二アンビル112Bとは、例えば、一体に成形される。第二金型113は、第一金型112に対して上方に配置されている。第二金型113は、二つの上型が形成されたものであり、第一の上型としての第一クリンパ113Aおよび第二の上型としての第二クリンパ113Bを有する。
第一アンビル112Aと第一クリンパ113Aとは上下方向において互いに対向している。第一アンビル112Aおよび第一クリンパ113Aは、芯線圧着部12Aを圧着させる。すなわち、第一アンビル112Aおよび第一クリンパ113Aは、その相互間の間隔を狭めていくことにより、U字状の芯線圧着部12Aを電線50の芯線51に対して巻き付け、芯線51に圧着させる。
第二アンビル112Bと第二クリンパ113Bとは上下方向において互いに対向している。第二アンビル112Bおよび第二クリンパ113Bは、被覆圧着部12Bを圧着させる。すなわち、第二アンビル112Bおよび第二クリンパ113Bは、その相互間の間隔を狭めていくことによって、U字状の被覆圧着部12Bを被覆52に対して巻き付け、被覆52に圧着させる。
図11に示す駆動装置103は、動力を動力伝達機構114に伝えることによって、圧着工程では第一金型112と第二金型113との間隔を狭め、電線接続部12を電線50に対して圧着させる。一方、駆動装置103は、圧着工程が完了すると第一金型112と第二金型113との間隔を広げる。本実施形態の圧着装置102では、第二金型113が第一金型112に対して上下動することにより、一対の金型112,113の間隔が変化する。
なお、第一金型112において、第一アンビル112Aと第二アンビル112Bとが別体とされ、第二金型113において第一クリンパ113Aと第二クリンパ113Bとが別体とされてもよい。この場合、駆動装置103および動力伝達機構114は、第一クリンパ113Aと第二クリンパ113Bとを別々に上下動させるように構成されてもよい。動力伝達機構114は、駆動装置103から出力された動力を第一クリンパ113Aおよび第二クリンパ113Bに伝達する。
駆動装置103は、駆動源(図示略)と、駆動源の駆動力を上下方向の動力に変換する動力変換機構(図示略)と、を有する。動力伝達機構114は、その動力変換機構の出力軸に連結されている。従って、第一クリンパ113Aおよび第二クリンパ113Bは、駆動装置103の出力(動力変換機構の出力)によって、動力伝達機構114と一体になって第一金型112に対して上下動する。駆動装置103の駆動源としては、電動機などの電動アクチュエータ、油圧シリンダなどの油圧アクチュエータ、エアシリンダなどの空気圧アクチュエータ等が適用可能である。
図13に示すように、第一アンビル112Aおよび第二アンビル112Bには、それぞれの上側の先端に、下方に向けて凹ませた凹状面112A,112Bが形成されている。第一金型112は、凹状面112A,112Bを上方に露出させた状態でフレーム111によって支持されている。それぞれの凹状面112A,112Bは、U字状の芯線圧着部12AとU字状の被覆圧着部12Bのそれぞれの底部14の形状に合わせて、断面形状が弧状となるように形成されている。
この圧着機110においては、それぞれの凹状面112A,112Bが圧着位置となる。底部14を下側にして供給されてきた圧着端子1は、第一金型112に載置される。芯線圧着部12Aの底部14は、第一アンビル112Aの凹状面112Aに載置される。被覆圧着部12Bの底部14は、第二アンビル112Bの凹状面112Bに載置される。
本実施形態の第一金型112は、図13に示すように、凸部115を有する。凸部115は、第一アンビル112Aの凹状面112Aに形成されている。凸部115は、凹状面112Aの底部に配置されており、凹状面112Aの長手方向に沿って延在している。本実施形態の凸部115は、凹状面112Aの長手方向と直交する断面における断面形状が円弧形状となるように形成されている。
図13に示すように、第一クリンパ113Aおよび第二クリンパ113Bには、それぞれに、上方に向けて凹ませた凹状部113A,113Bが形成されている。各凹状部113A,113Bは、第一アンビル112Aおよび第二アンビル112Bのそれぞれの凹状面112A,112Bに対して上下方向で対向させて配置されている。各凹状部113A,113Bは、圧着工程において、第一バレル片部15および第二バレル片部16を電線50の端部に巻き付けながら加締めていく。各凹状部113A,113Bは、このような加締め動作を行えるように形成されている。
圧着機110で圧着加工された圧着端子1は、端子切断機構120によって連結片31から切り離される。端子切断機構120は、圧着位置に供給された圧着端子1の繋ぎ部32を二つの端子切断部で挟み込んで切断するものであり、その切り離しを圧着工程の進行と連動して行う。図11に示すように、端子切断機構120は、第二アンビル112Bの前側(図11の紙面左側)に配置されている。
本実施形態の端子付き電線の製造方法では、以下に説明するように、設置工程において、第一金型112の凸部115が電線接続部12の底部14を支持する。更に、本実施形態の端子付き電線の製造方法では、圧着工程において、凹部19Aにおける座屈の発生を凸部115によって抑制することができる。よって、本実施形態に係る端子付き電線の製造方法は、端子付き電線2における電気的な性能のバラツキを抑制することができる。
まず、図14および図15を参照して、設置工程について説明する。図14には、第一金型112に載置される前の電線接続部12が示されている。図15には、第一金型112に載置された電線接続部12が示されている。図14に示すように、本実施形態に係る凸部115の先端面115aの長さL2は、凹部19Aの長さL1と実質的に等しい。ここで、凹部19Aの長さL1は、第一方向Lに沿った長さである。
より詳しくは、凹部19Aの長さL1は、凹部19Aにおける一方の縁部19Cから他方の縁部19Dまでの距離である。縁部19C,19Dは、それぞれ外側面14aに形成された屈曲部である。縁部19C,19Dは、凹部19Aの両端の内壁面19E,19Fと底部14の下端部14cとが交差する交差部である。つまり、凹部19Aの長さL1は、凹部19Aの開口端における第一方向Lに沿った長さである。なお、内壁面19E,19Fは、凹部19Aを構成する内壁面のうち、第一方向Lにおいて互いに対向する部分である。内壁面19E,19Fは、例えば、第三方向Hと平行な面である。
凸部115の先端面115aの長さL2は、第一方向Lに沿った長さ、言い換えると凹状面112Aの長手方向に沿った長さである。本実施形態の凸部115は、先端面115a、湾曲面115b,115c、および側面115d,115eを有する。先端面115aは、平面状に形成された面であり、例えば、水平な面である。側面115dは、凸部115において、第一方向Lの一端の側面である。側面115eは、凸部115において、第一方向Lの他端の側面である。側面115d,115eは、例えば、鉛直方向に延在している。
湾曲面115bは、先端面115aと一方の側面115dとをつなぐ曲面である。湾曲面115cは、先端面115aと他方の側面115eとをつなぐ曲面である。湾曲面115b,115cの断面形状は、例えば、円弧形状である。先端面115aの長さL2は、先端面115aにおける湾曲面115bとの境界から湾曲面115cとの境界までの長さである。
凹部19Aの深さH1は、凸部115の高さH2と実質的に等しい。ここで、凹部19Aの深さH1は、凹部19Aの開口端から底面19Gまでの第三方向Hに沿った長さである。凸部115の高さH2は、第三方向Hに沿った凸部115の突出距離、言い換えると鉛直方向に沿った凸部115の高さである。つまり、凸部115の高さH2は、凹状面112Aにおける凸部115の周辺部に対する凸部115の相対高さである。凹部19Aの深さH1と凸部115の高さH2とが実質的に等しいことから、凸部115が凹部19Aの奥部まで挿入可能である。また、凸部115が凹部19Aの奥部まで進入したときに、底部14が凹状面112Aに当接し、凹状面112Aによって支持される。
電線接続部12は、図15に示すように、凹部19Aを凸部115に対向させて第一金型112に載置される。凸部115を含む凹状面112Aは、電線接続部12を支持する支持面である。電線接続部12は、例えば、凹部19Aにおける縁部19Cから縁部19Dまでの範囲が凸部115と対向している状態で第一金型112に載置される。端子供給装置101は、電線接続部12を第一金型112の凹状面112Aに載置して、図15に示すように凸部115によって底部14を支持させる。
図15に示すように、第一方向Lにおける凸部115の両端部が凹部19Aの縁部19C,19Dを支持する。この状態において、凸部115の先端面115aは、凹部19Aの底面19Gから離間している。つまり、設置工程において、凸部115は、凹部19Aの底面19Gと凸部115の先端面115aとが離間した状態で底部14を支持する。
凸部115が底部14を支持している状態で圧着工程が開始される。圧着工程において、第二金型113が電線接続部12を下方に向けて押圧する。第二金型113から受ける押圧力F1(図16参照)により、底部14が押し下げられる。その結果、凸部115が凹部19Aに押し込まれる。凸部115は、凹部19Aに入り込みながら、凹部19Aを第一方向Lに向けて押し広げる。従って、図16に示すように、凹部19Aは、凸部115の形状に対応する形状に変形する。凹部19Aに押し込まれた凸部115は、先端面115aによって凹部19Aの底面19Gを支持する。
底面19Gが凸部115の先端面115aによって支持されることで、芯線51と電線接続部12との凝着が良好になされ、十分な凝着量(凝着面積)が確保される。その結果、端子付き電線2における電気性能のバラツキが抑制される。例えば、電線接続部12と芯線51との間の電気抵抗の値が安定する。
ここで、比較例を参照して、圧着工程において発生し得る問題について説明する。図17には、比較例に係る第一金型112が示されている。比較例の第一金型112は、凸部125を有する。凸部125の先端面125aの長さL12は、凹部19Aの長さL1よりも短い。比較例の第一金型112に電線接続部12が載置されると、凸部125が凹部19Aの奥まで入り込む。図18に示すように、設置工程において凸部125の先端面125aが凹部19Aの底面19Gに当接して底面19Gを支持する。比較例の凸部125は、第一方向Lにおいて凹部19Aの内壁面19E,19Fとの間にクリアランスを確保できるように構成されている。つまり、底面19Gには、凸部125の先端面125aによって支持されていない部分19Ga,19Gbが生じる。
比較例では、図19に一例を示すように凹部19Aにおいて座屈が生じやすくなる。圧着工程において押圧力F2が作用することで、電線接続部12は第一方向Lに沿って伸びようとする。押圧力F2により、底面19Gも第一方向Lに沿って伸びようとする。ここで、先端面125aによって支持されていない部分19Ga,19Gbが存在すると、この部分19Ga,19Gbが座屈変形してしまうことがある。図19では、支持されていない部分19Gaにおいて座屈変形が生じている。座屈変形が生じた部分では、電線接続部12と芯線51との接触が不十分となる。その結果、電線接続部12と芯線51との間において得られる凝着量にバラツキが生じてしまう可能性がある。
これに対して、本実施形態の第一金型112の凸部115は、圧着工程において、底面19Gの全域を支持することが可能である。本実施形態の凸部115は、設置工程において、図15に示すように、凹部19Aの奥まで入り込まずに底部14を支持する。本実施形態の凸部115は、主として先端面115aの端部および湾曲面115c,115dによって底部14を支持する。つまり、凸部115は、実質的に凹部19Aに入り込んでいない状態で、凸部115の両端部によって底部14を支持する。
圧着工程において、電線接続部12に対して押圧力F1が作用すると、図16に示すように凸部115が凹部19Aに入り込む。凸部115は、先端面115aによって凹部19Aの底面19Gを支持する。凸部115は、第一方向Lにおける底面19Gの一端から他端までの全域を支持する。底面19Gの全域が凸部115によって支持されることで、凹部19Aにおける座屈の発生が規制される。
本実施形態の凸部115は、凹部19Aを第一方向Lに向けて押し広げながら凹部19Aに入り込むように構成されている。図15に示すように、設置工程において、凸部115は、第一方向Lの両端部によって凹部19Aの縁部19C,19Dを支持する。この状態から、押圧力F1によって凸部115が凹部19Aに入り込む場合、凸部115は、凹部19Aを第一方向Lに向けて押し広げる。よって、凸部115は、より確実に底面19Gの全域を支持することができる。
また、凸部115が第一方向Lの両端部において縁部19C,19Dを支持していることで、圧着工程において凸部115が凹部19Aを適度に押し広げることができる。凸部115の先端面115aの長さL2と凹部19Aの長さL1とが実質的に同じであることから、凸部115が凹部19Aにスムーズに入り込む。凸部115は、凹部19Aをわずかに押し広げながら凹部19Aの奥部まで入り込み、底面19Gを支持する。その結果、凸部115は、第一方向Lに沿った電線接続部12の伸び量を抑えつつ凹部19Aに入り込むことができる。
図20には、圧着工程によって形成された端子付き電線2が示されている。第一バレル片部15および第二バレル片部16は、凹部19Aとの間に芯線51を挟み込んで芯線51に対して圧着される。言い換えると、バレル片部15,16は、隆起部19Bとの間に芯線51を挟み込んで芯線51に対して圧着される。芯線51が隆起部19Bとバレル片部15,16との間に挟み込まれることで、隆起部19Bと芯線51との間の凝着摩耗が促進される。その結果、電線接続部12と芯線51との間で安定した凝着量が得られる。
以上説明したように、本実施形態に係る端子付き電線の製造方法は、設置工程と、圧着工程と、を有する。設置工程は、底部14に凹部19Aが形成された電線接続部12を第一金型112の凹状面112Aに載置する工程である。端子供給装置101は、設置工程において、凹部19Aを凹状面112Aの凸部115に対向させ、かつ凹部19Aの底面19Gと凸部115の先端面115aとが離間した状態で凸部115によって底部14を支持させる。
圧着工程は、第二金型113と凹状面112Aとの間に電線50および電線接続部12を挟み込み、電線接続部12を電線50の芯線51に対して圧着させる工程である。設置工程において、凸部115は、第一方向Lにおける凸部115の両端部によって底部14を支持する。圧着工程において、凸部115は、凹部19Aに押し込まれ、凸部115の先端面115aによって凹部19Aの底面19Gを支持する。
本実施形態に係る端子付き電線の製造方法によれば、圧着工程において、第一方向Lにおける底面19Gの一端から他端までを凸部115によって支持させることができる。その結果、凹部19Aにおいて座屈が発生することに起因した端子付き電線2の電気性能のバラツキが抑制される。
本実施形態の設置工程において、第一方向Lにおける凸部115の両端部が凹部19Aの縁部19C,19Dを支持する。凸部115がこのように構成されていることで、圧着工程において凸部115がスムーズに凹部19Aに入り込んで底面19Gを支持することができる。
本実施形態の圧着工程において、凸部115は、凹部19Aに押し込まれ、凹部19Aを第一方向Lに向けて押し広げる。よって、凸部115は、第一方向Lにおける底面19Gの一端から他端までをより確実に支持することができる。
本実施形態の電線接続部12は、底部14における幅方向の両端から延出する一対のバレル片部15,16を有する。圧着工程において、バレル片部15,16は、凹部19Aとの間に芯線51を挟み込んで芯線51に対して圧着される。バレル片部15,16が凹部19Aとの間に芯線51を挟み込むことで、芯線51と凹部19A(隆起部19B)との間の凝着摩耗が促進される。
[実施形態の第1変形例]
実施形態の第1変形例について説明する。図21は、実施形態の第1変形例に係る電線接続部および第一金型を示す断面図である。図21は、上記実施形態の図14に対応する断面図である。実施形態の第1変形例に係る第一金型112において、上記実施形態と異なる点は、凸部115の側面115f,115gが傾斜面とされている点である。
図21に示すように、実施形態の第1変形例に係る凸部115は、第一方向Lに沿った断面形状が台形である。凸部115は、第三方向Hに沿って先端面115aへ向うに従って第一方向Lに沿った長さが小さくなる。凸部115の側面115f,115gは、それぞれ第三方向Hに対して傾斜した傾斜面である。側面115fは、第一方向Lにおける一端の側面である。側面115gは、第一方向Lにおける他端の側面である。側面115f,115gは、凸部115の先端面115aへ向うに従って互いに近づくように傾斜している。先端面115aの長さL2は、例えば、凹部19Aの長さL1と実質的に等しい。
凸部115は、側面115f,115gによって底部14を支持することができる。例えば、第一方向Lにおいて凸部115に対する凹部19Aの位置ずれが生じた場合に、側面115f,115gが凹部19Aの縁部19C,19Dを支持することができる。これにより、底部14の傾きが発生しにくい。
[実施形態の第2変形例]
実施形態の第2変形例について説明する。図22は、実施形態の第2変形例に係る電線接続部および第一金型を示す断面図である。図22は、上記実施形態の図14に対応する断面図である。実施形態の第2変形例に係る電線接続部12において、上記実施形態と異なる点は、凹部19Aの内壁面19J,19Kが傾斜面とされている点である。
図22に示すように、実施形態の第2変形例に係る凹部19Aは、第一方向Lに沿った断面形状が台形形状である。凹部19Aは、第三方向Hに沿って底面19Gへ向うに従って第一方向Lに沿った長さが短くなる。凹部19Aの内壁面19J,19Kは、それぞれ第三方向Hに対して傾斜した傾斜面である。内壁面19Jは、凹部19Aを構成する内壁面のうち、第一方向Lにおける一端の内壁面である。内壁面19Kは、凹部19Aを構成する内壁面のうち、第一方向Lにおける他端の内壁面である。内壁面19Jと内壁面19Kとは第一方向Lにおいて互いに対向している。内壁面19J,19Kは、凹部19Aの底面19Gへ向うに従って互いに近づくように傾斜している。凹部19Aの長さL1は、先端面115aの長さL2と実質的に等しい。
設置工程において電線接続部12が第一金型112に載置される際に、凹部19Aは、内壁面19J,19Kにおいて凸部115によって支持されることができる。例えば、第一方向Lにおいて凸部115に対する凹部19Aの位置ずれが生じた場合に、内壁面19J,19Kが凸部115によって支持される。これにより、底部14の傾きが発生しにくい。
[実施形態の第3変形例]
実施形態の第3変形例について説明する。図23は、実施形態の第3変形例に係る電線接続部および第一金型を示す断面図である。図23は、上記実施形態の図14に対応する断面図である。実施形態の第3変形例に係る電線接続部12および第一金型112において、上記実施形態と異なる点は、凸部115の側面115f,115gおよび凹部19Aの内壁面19J,19Kが何れも傾斜面とされている点である。
図23に示すように、実施形態の第3変形例に係る凸部115において、側面115f,115gは、それぞれ傾斜面である。側面115f,115gは、例えば、実施形態の第1変形例の側面115f,115gと同様に傾斜している。実施形態の第3変形例に係る凹部19Aにおいて、内壁面19J,19Kは、それぞれ傾斜面である。内壁面19J,19Kは、例えば、実施形態の第2変形例の内壁面19J,19Kと同様に傾斜している。凹部19Aの長さL1は、先端面115aの長さL2と実質的に等しい。
本変形例では、側面115fの傾斜角α1と内壁面19Jの傾斜角θ1とが実質的に等しい。ここで、傾斜角θ1,α1は、第三方向Hに対する傾斜角である。また、側面115gの傾斜角α2と内壁面19Kの傾斜角θ2とが実質的に等しい。ここで、傾斜角θ2,α2は、第三方向Hに対する傾斜角である。傾斜角θ1の値と傾斜角θ2の値とは等しい値とされてもよい。この場合、凸部115において、傾斜角α1と傾斜角α2とが等しくされることが好ましい。
以上説明したように、実施形態の第3変形例では、凸部115において、第一方向Lにおける両端の側面115f,115gは、凸部115の先端面115aへ向うに従って互いに近づくように傾斜した傾斜面である。また、凹部19Aにおいて、第一方向Lにおける両端の内壁面19J,19Kは、凹部19Aの底面19Gへ向うに従って互いに近づくように傾斜した傾斜面である。圧着工程において、凸部115は、側面115f,115gによって内壁面19J,19Kを互いに異なる方向に向けて押圧しながら凹部19Aに入り込む。言い換えると、凸部115は、凹部19Aを第一方向Lに向けて押し広げながら凹部19Aに入り込む。よって、圧着工程において、凹部19Aにおける座屈の発生が抑制される。
[実施形態の第4変形例]
実施形態の第4変形例について説明する。図24は、実施形態の第4変形例に係る設置工程を説明する断面図である。図24は、上記実施形態の図15に対応する断面図である。実施形態の第4変形例に係る設置工程において、上記実施形態と異なる点は、凸部115が両側の側面115f,115gによって底部14を支持する点である。
図24に示すように、第4変形例に係る凸部115の側面115f,115gは、傾斜面とされている。側面115f,115gは、例えば、実施形態の第1変形例の側面115f,115gと同様に傾斜している。凸部115の先端面115aの長さL2は、凹部19Aの長さL1よりも短い。
設置工程において、凸部115における先端面115a側の一部が凹部19Aに入り込む。先端面115aと底面19Gとが離間した状態において、凸部115の側面115f,115gが凹部19Aの縁部19C,19Dに当接する。側面115f,115gは、縁部19C,19Dにおいて底部14を支持する。図24には、設置工程において、凸部115が底部14を支持している状態が示されている。このように凸部115の一部が凹部19Aに入り込んだ状態で凸部115が底部14を支持することで、電線接続部12の位置決めがより適切になされる。
[実施形態の第5変形例]
実施形態の第5変形例について説明する。図25は、実施形態の第5変形例に係る設置工程を説明する断面図である。図25は、上記実施形態の図15に対応する断面図である。実施形態の第5変形例に係る設置工程において、上記実施形態と異なる点は、凸部115が凹部19Aにおける両端の内壁面19J,19Kを支持する点である。
図25に示すように、第5変形例に係る凹部19Aの内壁面19J,19Kは、傾斜面とされている。内壁面19J,19Kは、例えば、実施形態の第2変形例の内壁面19J,19Kと同様に傾斜している。凸部115の先端面115aの長さL2は、凹部19Aの長さL1よりも短い。
設置工程において、凸部115における先端面115a側の一部が凹部19Aに入り込む。先端面115aと底面19Gとが離間した状態において、凸部115の湾曲面115b,115cが凹部19Aの内壁面19J,19Kに当接する。凸部115は、内壁面19J,19Kにおいて底部14を支持する。図25には、設置工程において、凸部115が底部14を支持している状態が示されている。
[実施形態の第6変形例]
実施形態の第6変形例について説明する。図26は、実施形態の第6変形例に係る設置工程を説明する断面図である。図26は、上記実施形態の図15に対応する断面図である。実施形態の第6変形例に係る設置工程において、上記実施形態と異なる点は、凸部115の傾斜面が凹部19Aの傾斜面を支持する点である。
図26に示すように、第6変形例に係る凹部19Aの内壁面19J,19Kは、傾斜面とされている。内壁面19J,19Kは、例えば、実施形態の第2変形例の内壁面19J,19Kと同様に傾斜している。第6変形例に係る凸部115の側面115f,115gは、傾斜面とされている。側面115f,115gは、例えば、実施形態の第1変形例の側面115f,115gと同様に傾斜している。凸部115の先端面115aの長さL2は、凹部19Aの長さL1よりも短い。
設置工程において、凸部115における先端面115a側の一部が凹部19Aに入り込む。先端面115aと底面19Gとが離間した状態において、凸部115の側面115f,115gが凹部19Aの内壁面19J,19Kに当接する。凸部115は、内壁面19J,19Kにおいて底部14を支持する。図26には、設置工程において、凸部115が底部14を支持している状態が示されている。第6変形例では、側面115f,115gが内壁面19J,19Kに面接触して内壁面19J,19Kを支持する。
以上説明したように、第6変形例では、凸部115の両端の側面115f,115gは、凸部115の先端面115aへ向うに従って互いに近づくように傾斜した傾斜面である。凹部19Aにおいて、両端の内壁面19J,19Kは、凹部19Aの底面19Gへ向うに従って互いに近づくように傾斜した傾斜面である。設置工程において、凸部115の両端の側面115f,115gが凹部19Aの両端の内壁面19J,19Kに当接する。
側面115f,115gが内壁面19J,19Kに当接することにより、第一金型112に対する電線接続部12の位置決めが好適になされる。また、底部14の傾きが抑制される。
[実施形態の第7変形例]
実施形態の第7変形例について説明する。第一バレル片部15および第二バレル片部16において、芯線圧着部12Aと被覆圧着部12Bとが別体とされてもよい。すなわち、第一バレル片部15および第二バレル片部16には、連結圧着部12Cが設けられていなくてもよい。第一バレル片部15および第二バレル片部16は、所謂Bクリンプと称する加締めによって電線50に対して圧着されてもよい。例えば、第一バレル片部15および第二バレル片部16において、芯線圧着部12Aが芯線51に対してBクリンプによって加締められ、被覆圧着部12Bが被覆52の外周面に対して巻き付けられて圧着される。
上記の実施形態および変形例に開示された内容は、適宜組み合わせて実行することができる。
1 圧着端子
2 端子付き電線
10 端子金具
11 端子接続部
11a 側壁
12 電線接続部
12A 芯線圧着部
12B 被覆圧着部
12C 連結圧着部
13 連結部
14 底部
15 第一バレル片部
16 第二バレル片部
15a,16a 先端
17 セレーション領域
17a 凹部
19A 凹部
19B 隆起部
19C,19D 縁部
19E,19F,19J,19K 内壁面
19G 底面
20 止水部材
21 第一止水部
22 第二止水部
23 第三止水部
30 端子連鎖体
31 連結片
31a 端子送り孔
32 繋ぎ部
50 電線
51 芯線
52 被覆
100 端子圧着装置
101 端子供給装置
102 圧着装置
103 駆動装置
110 圧着機
111 フレーム
112 第一金型
112A 第一アンビル
112B 第二アンビル
112A,112B 凹状面
113 第二金型
113A 第一クリンパ
113B 第二クリンパ
113A,113B 凹状部
114 動力伝達機構
115 凸部
115a 先端面
115b,115c 湾曲面
115d,115e,115f、115g 側面
120 端子切断機構
F1,F2 押圧力
L 第一方向
W 第二方向
H 第三方向

Claims (6)

  1. 底部に凹部が形成された電線接続部を第一金型の支持面に載置し、前記凹部を前記支持面の凸部に対向させ、かつ前記凹部の底面と前記凸部の先端面とが離間した状態で前記凸部によって前記底部を支持させる設置工程と、
    第二金型と前記支持面との間に電線および前記電線接続部を挟み込み、前記電線接続部を前記電線の芯線に対して圧着させる圧着工程と、
    を含み、
    前記設置工程において、前記凸部は、前記芯線の軸方向における前記凸部の両端部によって前記底部を支持し、
    前記圧着工程において、前記凸部は、前記凹部に押し込まれ、前記凸部の先端面によって前記凹部の底面を支持する
    ことを特徴とする端子付き電線の製造方法。
  2. 前記設置工程において、前記芯線の軸方向における前記凸部の両端部が前記凹部の縁部を支持する
    請求項1に記載の端子付き電線の製造方法。
  3. 前記圧着工程において、前記凸部は、前記凹部に押し込まれ、前記凹部を前記芯線の軸方向に向けて押し広げる
    請求項1または2に記載の端子付き電線の製造方法。
  4. 前記凸部において、前記芯線の軸方向における両端の側面は、前記凸部の先端面へ向かうに従って互いに近づくように傾斜した傾斜面であり、
    前記凹部において、前記芯線の軸方向における両端の内壁面は、前記凹部の底面へ向うに従って互いに近づくように傾斜した傾斜面である
    請求項1から3の何れか1項に記載の端子付き電線の製造方法。
  5. 前記設置工程において、前記凸部の前記両端の側面が前記凹部の前記両端の内壁面に当接する
    請求項4に記載の端子付き電線の製造方法。
  6. 前記電線接続部は、前記底部における幅方向の両端から延出する一対のバレル片部を有し、
    前記圧着工程において、前記バレル片部は、前記凹部との間に前記芯線を挟み込んで前記芯線に対して圧着される
    請求項1から5の何れか1項に記載の端子付き電線の製造方法。
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