JP2019171599A - インク吸収体収納容器およびインク吸収用構造体 - Google Patents

インク吸収体収納容器およびインク吸収用構造体 Download PDF

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宮阪 洋一
Yoichi Miyasaka
洋一 宮阪
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Nobutaka Urano
信孝 浦野
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誠一 谷口
彰雄 伊藤
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彰雄 伊藤
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Abstract

【課題】インク吸収体によってインクを迅速かつ十分に吸収することができるインク吸収体収納容器およびインク吸収用構造体を提供すること。【解決手段】インクの吸収が可能な吸水性樹脂を含むインク吸収体を収納し、前記インクが供給される収納空間を有する容器本体と、前記収納空間内に設置され、前記収納空間内に供給された前記インクを前記容器本体の少なくとも底部側に導く導液空間を形成する導液管と、を備え、前記導液管の管壁には、前記導液空間と前記収納空間とを連通する連通部が形成されていることを特徴とするインク吸収体収納容器。【選択図】図2

Description

本発明は、インク吸収体収納容器およびインク吸収用構造体に関する。
インクジェットプリンターでは、通常、インクの目詰まりによる印刷品質の低下を防止するために実施されるヘッドクリーニング動作や、インクカートリッジ交換後のインク充填動作の際に、廃インクが発生する。そこで、このような廃インクがプリンター内部の機構等に対する不本意な付着が生じないようにするために、廃インクを吸収する廃インク吸収体を備えている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の廃インク吸収体は、厚さ方向に貫通した貫通開口を有するインク吸収板を複数枚備え、これらが重ねられたものとなっている。また、貫通開口同士は、連通しているのが好ましい。これは、連通した貫通開口を介して、廃インクを廃インク吸収体のできる限り奥側、すなわち、下側に到達させ、そこから吸収させるのが好ましいからである。しかしながら、例えば、各インク吸収板がインク吸収時の膨張と、乾燥時の収縮とを繰り返していくうちに変形していくと、貫通開口が塞がってしまい、その結果、貫通開口同士の連通状態が阻害されることがある。この場合、インクを迅速に吸収することができなかったり、また、インクを十分に吸収することができなかったりする等の問題が生じる。
特開2000−141705号公報
本発明の目的は、インク吸収体によってインクを迅速かつ十分に吸収することができるインク吸収体収納容器およびインク吸収用構造体を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下のものとして実現することが可能である。
本発明のインク吸収体収納容器は、インクの吸収が可能な吸水性樹脂を含むインク吸収体を収納し、前記インクが供給される収納空間を有する容器本体と、
前記収納空間内に設置され、前記収納空間内に供給された前記インクを前記容器本体の底部に導く導液空間を形成する導液管と、を備え、
前記導液管の管壁には、前記導液空間と前記収納空間とを連通する連通部が形成されていることを特徴とする。
これにより、例えばインクが導液空間内で一時的に滞留した場合、この滞留した分が複数の小孔の内の少なくとも1つの小孔を介して、インク吸収体に吸収される。これにより、導液空間内でのインクの滞留を抑制することができ、よって、インクの迅速かつ十分な吸収が可能となる。
本発明のインク吸収体収納容器では、前記連通部は、前記管壁を貫通して形成された複数の小孔で構成されているのが好ましい。
これにより、例えばインクが導液空間内で一時的に滞留した場合、この滞留した分が複数の小孔の内の少なくとも1つの小孔を介して、インク吸収体に吸収される。これにより、導液空間内でのインクの滞留を抑制することができ、よって、インクの迅速かつ十分な吸収が可能となる。
本発明のインク吸収体収納容器では、前記連通部は、前記管壁を貫通し、前記導液管の中心軸方向に沿って形成された複数のスリットで構成されているのが好ましい。
これにより、例えばインクが導液空間内で一時的に滞留した場合、この滞留した分が複数のスリットの内の少なくとも1つのスリットを介して、インク吸収体に吸収される。これにより、導液空間内でのインクの滞留を抑制することができ、よって、インクの迅速かつ十分な吸収が可能となる。
本発明のインク吸収体収納容器では、前記容器本体は、底部と、前記底部から立設した側壁部とを有し、
前記導液空間に連通し、前記導液空間を通過してきた前記インクを、前記底部および前記側壁部のうちの少なくとも前記底部に沿って拡散させる拡散空間を形成する拡散部を備えるのが好ましい。
これにより、容器本体の底部や側壁部側からもインクが導液空間に流入することができ、よって、インク吸収体によるインクの迅速かつ十分な吸収がさらに可能となる。
本発明のインク吸収体収納容器では、前記拡散部は、前記拡散空間と前記収納空間とを区切る隔壁部を有し、
前記隔壁部には、前記拡散空間と前記収納空間とを連通する連通部が形成されているのが好ましい。
これにより、拡散空間内で拡散されたインクは、隔壁部の連通部を通過することができ、その後迅速にインクが吸収されることとなる。
本発明のインク吸収体収納容器では、前記連通部は、前記隔壁部を貫通して形成された複数の小孔で構成されているのが好ましい。
これにより、拡散空間内で拡散されたインクは、いずれの小孔からも導液空間に流入して、その後迅速にインクが吸収されることとなる。
本発明のインク吸収体収納容器では、前記隔壁部には、前記収納空間に突出した突出部が形成されているのが好ましい。
例えばインク吸収体が小片状(短冊状)をなすものである場合、この小片は、突出部によって隔壁部の連通部から離されて、当該連通部を塞ぐのが防止される。これにより、インクは、隔壁部の連通部を円滑に通過することができる。その結果、インクは、収納空間内に広がって、インク吸収体に十分に到達することができ、その後インク吸収体で吸収される。
本発明のインク吸収体収納容器では、前記容器本体は、底部と、前記底部から立設した側壁部とを有し、
前記導液管は、前記底部側から突出しているのが好ましい。
これにより、インク供給口から供給されたインクは、導液管内、すなわち、導液空間を通過して、容器本体の底部側に迅速かつ円滑に導かれることとなる。
本発明のインク吸収用構造体は、本発明のインク吸収体収納容器と、
前記収納空間に収納され、インクの吸収が可能な吸水性樹脂を含むインク吸収体と、を備えることを特徴とする。
これにより、例えばインクが導液空間内で一時的に滞留した場合、この滞留した分が複数の小孔の内の少なくとも1つの小孔を介して、インク吸収体に吸収される。これにより、導液空間内でのインクの滞留を抑制することができ、よって、インクの迅速かつ十分な吸収が可能となる。
図1は、本発明のインク吸収用構造体(インク吸収体収納容器)の第1実施形態における使用状態(一例)を示す図である。 図2は、図1に示すインク吸収用構造体(インク吸収体収納容器)の垂直断面図である。 図3は、図1に示すインク吸収用構造体(インク吸収体収納容器)が備える導液管の斜視図である。 図4は、図1に示すインク吸収用構造体(インク吸収体収納容器)が備えるインク吸収体の拡大詳細垂直断面図である。 図5は、本発明のインク吸収用構造体(インク吸収体収納容器)の第2実施形態が備えるインク吸収体の拡大詳細垂直断面図である。 図6は、本発明のインク吸収用構造体(インク吸収体収納容器)の第3実施形態における導液管の斜視図である。 図7は、本発明のインク吸収用構造体(インク吸収体収納容器)の第3実施形態における拡散部(隔壁部)の斜視図である。 図8は、本発明のインク吸収用構造体(インク吸収体収納容器)の第4実施形態の垂直断面図である。 図9は、図8に示すインク吸収用構造体(インク吸収体収納容器)が備えるインク吸収体の拡大詳細垂直断面図である。 図10は、本発明のインク吸収用構造体(インク吸収体収納容器)の第5実施形態が備える導液管の斜視図である。
以下、本発明のインク吸収体収納容器およびインク吸収用構造体を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明のインク吸収用構造体(インク吸収体収納容器)の第1実施形態における使用状態(一例)を示す図である。図2は、図1に示すインク吸収用構造体(インク吸収体収納容器)の垂直断面図である。図3は、図1に示すインク吸収用構造体(インク吸収体収納容器)が備える導液管の斜視図である。図4は、図1に示すインク吸収用構造体(インク吸収体収納容器)が備えるインク吸収体の拡大詳細垂直断面図である。なお、以下では、説明の都合上、図1〜図4中(図5〜図8および図10についても同様)の上側を「上(または上方)」、下側を「下(下方)」と言う。
図1に示すように、本発明のインク吸収体収納容器1は、例えば、印刷装置200に装着され、「廃液タンク(廃インクタンク)」として用いられるものである。図2に示すように、インク吸収体収納容器1は、インクQの吸収が可能な吸水性樹脂30(図4参照)を含むインク吸収体10を収納し、インクQが供給される収納空間93を有する容器本体9と、収納空間内93に設置され、収納空間93内に供給されたインクQを容器本体9の底部91に導く導液空間31を形成する導液管3と、を備えている。この導液管3の管壁33には、導液空間31と収納空間93とを連通する連通部(第1連通部)34が形成されている。
また、本発明のインク吸収用構造体100は、インク吸収体収納容器1と、収納空間93に収納され、インクQの吸収が可能な吸水性樹脂30を含むインク吸収体10と、を備えている。
後述するように、例えばインク供給口81からのインクQの供給量や供給速度の大きさによっては、インクQが導液空間31を通過する過程で、導液空間31内で一時的に滞留する場合がある。この場合でも、本発明により、前記滞留した分が連通部34を通過して、インク吸収体10に吸収されることとなる。これにより、導液空間31内でのインクQの滞留を抑制することができ、よって、インクQの迅速かつ十分な吸収が可能となる。
なお、本明細書における「吸水」とは、水系溶媒に色材が溶解した水系インクを吸収することはもちろん、溶剤にバインダーが溶解した溶剤系インクや、UV照射により硬化する液状のモノマー中にバインダーが溶解したUV硬化性インクや、分散媒にバインダーが分散したラテックスインク等、インク全般を吸収することを言う。
図1に示す印刷装置200は、例えば、インクジェット式のカラープリンターである。この印刷装置200は、インクQを吐出するインク吐出ヘッド201と、インク吐出ヘッド201のノズル201aの目詰まりを防止するキャッピングユニット202と、キャッピングユニット202とインク吸収用構造体100とを接続するチューブ203と、インクQをキャッピングユニット202からインク吸収用構造体100に送るローラーポンプ204とを備えている。
インク吐出ヘッド201は、下方に向かってインクQを吐出するノズル201aを複数有している。このインク吐出ヘッド201は、PPCシート等のような記録媒体(図示せず)に対して移動しつつ、インクQを吐出して、印刷を施すことができる(図1中の二点鎖線で描かれたインク吐出ヘッド201参照)。
キャッピングユニット202は、インク吐出ヘッド201が待機位置にあるときに、ローラーポンプ204の作動により、各ノズル201aを一括して吸引して、ノズル201aの目詰まりを防止するものである。
チューブ203は、キャッピングユニット202を介して吸引されたインクQがインク吸収用構造体100に向かって通過するものである。このチューブ203は、可撓性を有している。
ローラーポンプ204は、チューブ203の途中に配置され、ローラー部204aと、ローラー部204aとの間でチューブ203の途中を挟持する挟持部204bとを有している。ローラー部204aが回転することにより、チューブ203を介して、キャッピングユニット202に吸引力が生じる。そして、ローラー部204aが回転し続けることにより、ノズル201aに付着したインクQをインク吸収用構造体100まで送り込むことができる。そして、このインクQは、廃液として、インク吸収用構造体100で吸収される。なお、インクQには、種々の色のものが含まれている。
図1〜図4に示すように、インク吸収用構造体100は、インク吸収体収納容器1と、インクQの吸収に用いられるインク吸収体10と、を備えている。このインク吸収用構造体100は、印刷装置200に対し、着脱自在に装着され、その装着状態で、前述したようにインクQの廃液吸収に用いられる。このように、インク吸収用構造体100を、いわゆる「廃液タンク(廃インクタンク)」として用いることができる。そして、インク吸収用構造体100のインクQの吸収量が限界に達したら、このインク吸収用構造体100を、新たな(未使用の)インク吸収用構造体100に交換することができる。なお、インク吸収用構造体100のインクQの吸収量が限界に達したか否かについては、印刷装置200内の検出部(図示せず)によって検出される。また、インク吸収用構造体100のインクQの吸収量が限界に達した場合には、その旨が、例えば、印刷装置200に内蔵されたモニター等の報知部により報知される。
インク吸収体10は、インク吸収体収納容器1内でインクQの吸収に用いられるものである。図2に示すように、インク吸収体10は、シート状をなし、複数枚重ねられた状態で容器本体9の収納空間93内に収納されている。これにより、インク吸収体10の枚数分だけ、インク吸収用構造体100におけるインクQを吸収する吸収性能が増大する。
図4に示すように、インク吸収体10は、繊維20で構成されたシート状の繊維基材230と、繊維基材230に付着した(担持された)吸水性樹脂30とを含んでいる。
吸水性樹脂30は、繊維基材230の少なくとも一方の面側(図4に示す構成では表側の面210および裏側の面220)に付着している。これにより、各インク吸収体10に対して、表側の面210側、裏側の面220側のどちら側にインクQが到達しても、そのインクQを吸水性樹脂30で吸収することができる。また、吸水性樹脂30が繊維基材230に対して露出した状態となるため、この吸水性樹脂30でインクQを迅速に吸収することができる。
なお、吸水性樹脂30は、表側の面210側と裏側の面220側とで、吸水性樹脂30の付着量が等しいのが好ましいが、異なっていてもよい。
また、吸水性樹脂30は、表側の面210側、裏側の面220側のいずれでも均一に配置分散されているのが好ましいが、それらの分散の程度に疎密があってもよい。
また、表側の面210側での吸水性樹脂30の分散の程度と、裏側の面220側での吸水性樹脂30の分散の程度とは、同じであるのがより好ましいが、異なっていてもよい。
また、繊維20により、インク吸収体10にインクQが付与された場合に、当該インクQを繊維20が一旦保持し、その後、吸水性樹脂30により効率よく送り込むことができ、インク吸収体10全体としてのインクQの吸収特性を向上させることができる。また、一般に、セルロース繊維等の繊維(特に、古紙由来の繊維)は、吸水性樹脂30に比べて安価であり、インク吸収体10の製造コストの低減の観点からも有利である。また、繊維20としては、古紙由来のものを好適に用いることができるため、廃棄物の削減、資源の有効活用等の観点からも有利である。
繊維20としては、例えば、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維等の合成樹脂繊維;セルロース繊維、ケラチン繊維、フィブロイン繊維等の天然樹脂繊維やその化学修飾物等が挙げられ、これらを単独でまたは適宜混合して用いることができるが、セルロース繊維を主とするのが好ましく、ほぼ全部がセルロース繊維であるのがより好ましい。
セルロースは、好適な親水性を有する材料であるため、インク吸収体10にインクQが付与された場合に、当該インクQを好適に取り込むことができ、流動性が特に高い状態(例えば、粘度が10mPa・s以下の状態)を速やかに脱することができるとともに、一旦取り込んだインクQを、好適に吸水性樹脂30に送り込むことができる。その結果、インク吸収体10全体としてのインクQの吸収特性を特に優れたものとすることができる。また、セルロースは、一般に吸水性樹脂30との親和性が高いため、繊維20の表面に吸水性樹脂30をより好適に担持させることができる。また、セルロース繊維は、再生可能な天然素材で、各種繊維の中でも、安価で入手が容易であるため、インク吸収体10の生産コストの低減、安定的な生産、環境負荷の低減等の観点からも有利である。
なお、本明細書において、セルロース繊維とは、化合物としてのセルロース(狭義のセルロース)を主成分とし繊維状をなすものであればよく、セルロース(狭義のセルロース)の他に、ヘミセルロース、リグニンを含むものであってもよい。
また、インク吸収体10中において、繊維20は、例えば、綿状で含まれていてもよいし、シート状、短冊状、小片状等に成形されたものであってもよい。
繊維20の原料としては、例えば、古紙を用いてもよい。これにより、前述したような効果が得られるとともに、省資源の観点からも好ましい。また、繊維20の原料として古紙を用いる場合、当該古紙は、そのまま用いてもよいし、破砕処理を施した破砕物や、解繊処理を施した解繊物を用いてもよい。
繊維20の平均長さは、特に限定されないが、0.1mm以上7mm以下であるのが好ましく、0.1mm以上5mm以下であるのがより好ましく、0.1mm以上3mm以下であることがさらに好ましい。
繊維20の平均幅(径)は、特に限定されないが、0.5μm以上200μm以下であるのが好ましく、1.0μm以上100μm以下であるのがより好ましい。
繊維20の平均アスペクト比(平均幅に対する平均長さの比率)は、特に限定されないが、10以上1000以下であるのが好ましく、15以上500以下であるのがより好ましい。
以上のような数値範囲により、吸水性樹脂30の担持や、繊維20によるインクQの保持・当該インクQの吸水性樹脂30への送り込みをより好適に行うことができ、インク吸収体10全体としてのインクの吸収特性をより優れたものとすることができる。
吸水性樹脂30は、吸水性を有する樹脂であればよく、特に限定されないが、例えば、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、澱粉−アクリル酸グラフト共重合体、澱粉−アクリロニトリルグラフト共重合体の加水分解物、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、イソブチレンとマレイン酸との共重合体等、アクリロニトリル共重合体やアクリルアミド共重合体の加水分解物、ポリエチレンオキサイド、ポリスルフォン酸系化合物、ポリグルタミン酸や、これらの塩(中和物)、架橋体等が挙げられる。ここで、吸水性とは、親水性を有し、水分を保持する機能を言う。吸水性樹脂30には、吸水するとゲル化するものが多い。
中でも、吸水性樹脂30は、側鎖に官能基を有する樹脂が好ましい。官能基としては、例えば、酸基、ヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ基等が挙げられる。
特に、吸水性樹脂30は、側鎖に酸基を有する樹脂であるのが好ましく、側鎖にカルボキシル基を有する樹脂であるのがより好ましい。
吸水性樹脂30を構成するカルボキシル基含有単位としては、例えば、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸、フマル酸、ソルビン酸、ケイ皮酸やこれらの無水物、塩等の単量体から誘導されるものが挙げられる。
側鎖に酸基を有する吸水性樹脂30を含む場合、当該吸水性樹脂30中に含まれる酸基のうち中和されて塩を形成しているものの割合は、30mol%以上100mol%以下であるのが好ましく、50mol%以上95mol%以下であるのがより好ましく、60mol%以上90mol%以下であるのがさらに好ましく、70mol%以上80mol%以下であるのがもっとも好ましい。これにより、吸水性樹脂30(インク吸収体10)によるインクQの吸収性をより優れたものとすることができる。
中和の塩の種類は、特に限定されず、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニア等の含窒素塩基性物の塩等が挙げられるが、ナトリウム塩が好ましい。これにより、吸水性樹脂30(インク吸収体10)によるインクQの吸収性をより優れたものとすることができる。
側鎖に酸基を有する吸水性樹脂30は、インク吸収時に酸基同士の静電反発が起こり、吸収速度が速くなるため好ましい。また、酸基が中和されていると、浸透圧によりインクQが吸水性樹脂30内部に吸収され易くなる。
吸水性樹脂30は、酸基を含有していない構成単位を有していてもよく、このような構成単位としては、例えば、親水性の構成単位、疎水性の構成単位、重合性架橋剤となる構成単位等が挙げられる。
前記親水性の構成単位としては、例えば、アクリルアミド、メタアクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクレリート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、N−アクリロイルピペリジン、N−アクリロイルピロリジン等のノニオン性化合物から誘導される構成単位等が挙げられる。
前記疎水性の構成単位としては、例えば、(メタ)アクリルニトリル、スチレン、塩化ビニル、ブタジエン、イソブテン、エチレン、プロピレン、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等の化合物から誘導される構成単位等が挙げられる。
前記重合性架橋剤となる構成単位としては、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアクリレート、アリルグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、ビスフェノールジアクリレート、イソシアヌル酸ジアクリレート、テトラアリルオキシエタン、ジアリルオキシ酢酸塩等から誘導される構成単位等が挙げられる。
吸水性樹脂30は、ポリアクリル酸塩共重合体またはポリアクリル酸重合架橋体を含有するのが好ましい。これにより、例えば、インクQに対する吸収性能が向上したり、製造コストを抑えることができる等の利点がある。
ポリアクリル酸重合架橋体としては、分子鎖を構成する全構成単位に占めるカルボキシル基を有する構成単位の割合が、50mol%以上のものが好ましく、80mol%以上のものがより好ましく、90mol%以上のものがさらに好ましい。
カルボキシル基を含有する構成単位の割合が少なすぎると、インクQの吸収性能を十分に優れたものとすることが困難になる可能性がある。
ポリアクリル酸重合架橋体中のカルボキシル基は、一部が中和(部分中和)されて塩を形成していることが好ましい。
ポリアクリル酸重合架橋体中の全カルボキシル基中に占める中和されているものの割合は、30mol%以上99mol%以下であるのが好ましく、50mol%以上99mol%以下であるのがより好ましく、70mol%以上99mol%以下であるのがさらに好ましい。
また、吸水性樹脂30は、前述した重合性架橋剤以外の架橋剤で架橋した構造を有していてもよい。
吸水性樹脂30が酸基を有する樹脂である場合、当該架橋剤としては、例えば、酸基と反応する官能基を複数持った化合物を好ましく用いることができる。
吸水性樹脂30が酸基と反応する官能基を有する樹脂である場合には、当該架橋剤として、分子内に酸基と反応する官能基を複数個有する化合物を好適に用いることができる。
酸基と反応する官能基を複数個有する化合物(架橋剤)としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、(ポリ)グリセリンポリグリシジルエーテル、ジグリセリンポリグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル化合物;(ポリ)グリセリン、(ポリ)エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、ポリオキシエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の多価アルコール類;エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、ポリエチレンイミン、ヘキサメチレンジアミン等の多価アミン類等が挙げられる。また、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等の多価イオン類等も、吸水性樹脂30が有する酸基と反応して架橋剤として機能するため、好適に用いることができる。
吸水性樹脂30は、例えば、鱗片状、針状、繊維状、粒子状等、いかなる形状をなしていてもよいが、粒子状をなしているのが好ましい。吸水性樹脂30が粒子状をなしている場合には、インクQの浸透性を容易に確保することができる。また、繊維基材230(繊維20)に吸水性樹脂30を好適に担持させることができる。なお、この粒子の平均粒径は、15μm以上800μm以下であるのが好ましく、15μm以上400μm以下であるのがより好ましく、15μm以上50μm以下であるのがさらに好ましい。
なお、粒子の平均粒径としては、例えば、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定した体積平均の粒度MVD(Mean Volume Diameter)を用いることできる。レーザー回折・散乱法を測定原理とする粒度分布測定装置、すなわち、レーザー回折式粒度分布測定装置では、粒度分布を体積基準で測定することができる。
また、繊維基材230に対する吸水性樹脂30は、5重量%よりも多く90%重量以下であるのが好ましく、20重量%以上70重量%以下であるのがより好ましく、40重量%以上55重量%以下であるのがさらに好ましい。
また、吸水性樹脂30の平均粒径をD[μm]、前記繊維の平均長さをL[μm]としたときに、0.15≦L/D≦467の関係を満足するのが好ましく、0.25≦L/D≦333の関係を満足するのがより好ましく、2≦L/D≦200の関係を満足するのがさらに好ましい。
また、インク吸収体10は、前述した以外の成分(その他の成分)を含んでいてもよい。このような成分としては、例えば、界面活性剤、潤滑剤、消泡剤、フィラー、ブロッキング防止剤、紫外線吸収剤、顔料、染料等の着色剤、難燃剤、流動性向上剤等が挙げられる。
以上のような構成のインク吸収体10の平面視での形状は、本実施形態では四角形状(例えば長方形)であるのが好ましいが、これに限定さない。
また、インク吸収体10は、繊維基材230と吸水性樹脂30との間に中間層が設けられたものであってもよい。
図2に示すように、インク吸収体収納容器1は、インク吸収体10を収納する収納空間93を有する容器本体9と、容器本体9に着脱自在に装着される蓋体8と、インクQを容器本体9の底部91側(インク供給口81と反対側)に導く導液空間31を形成する導液管3と、導液空間31に連通し、導液空間31を通過してきたインクQを、容器本体9の底部91から側壁部92に沿って拡散させる拡散空間41を形成する拡散部4と、を備えている。
容器本体9は、平面視で例えば四角形状をなす底部(底板)91と、底部91の各辺(縁部)から上方に向かって立設した4つの側壁部92とを有する箱状をなすものである。そして、底部91と、4つの側壁部92とに囲まれた収納空間93内に、インク吸収体10を収納することができる。
なお、容器本体9は、平面視で四角形状をなす底部91を有するものに限定されず、例えば、平面視で円形状をなす底部91を有し、全体が円筒状のものであってもよい。
また、容器本体9(収納空間93)の容積をV1とし、インクQを吸収する前(吸水前)のインク吸収体10の総体積をV2としたとき、V1とV2の比V2/V1は、0.1以上0.7以下であるのが好ましく、0.2以上0.7以下であるのがより好ましい(図2参照)。これにより、容器本体9内には、インク吸収体10の上側に空隙95が生じる。インク吸収体10は、インクQを吸収した後に一旦膨張する(膨潤する)。空隙95は、インク吸収体10が膨張した際のバッファーとなり、よって、インク吸収体10は、インクQを十分に吸収することができる。
本実施形態では、容器本体9は、硬質のものである、すなわち、容器本体9に内圧または外力が作用した場合に、容積V1が例えば10%以上変化しない程度の形状保持性を有するものである。これにより、容器本体9は、インク吸収体10がインクQを吸収した後膨張して、そのインク吸収体10からの力を内側から受けても、容器本体9自身の形状を維持することができる。これにより、印刷装置200内での容器本体9の設置状態が安定し、インク吸収体10がインクQを安定して吸収することができる。
容器本体9は、インクQを透過しない材料で構成されていれば、その構成材料は、特に限定されない。このような容器本体9の構成材料としては、例えば、環状ポリオレフィンやポリカーボネート等のような各種樹脂材料を用いることができる。また、容器本体9の構成材料としては、前記各種樹脂材料の他に、例えば、アルミニウムやステンレス鋼等のような各種金属材料を用いることができる。
なお、容器本体9は、硬質のものに限定されず、可撓性を有するもの(軟質のもの)、すなわち、容器本体9に内圧または外力が作用した場合に、容積V1が10%以上変化するものであってもよい。
また、容器本体9は、内部視認性を有する透明(半透明を含む)なもの、または、不透明なものいずれでもよい。
また、収納空間93内では、複数枚のインク吸収体10が底部91に対して伏倒して重ねられた状態となっているが、これに限定されない。例えば、複数枚のインク吸収体10が底部91に対して起立していてもよいし、伏倒したインク吸収体10と、起立したインク吸収体10とが混在していてもよい。
前述したように、インク吸収用構造体100は、蓋体8を備えている。図2に示すように、蓋体8は、板状をなし、容器本体9の上部開口部94に嵌合することができる。この嵌合により、上部開口部94を液密的に封止することができる。これにより、例えば、インクQがチューブ203から排出されて落下した際に、インク吸収体10に衝突して跳ね上がった場合でも、そのインクQが外方に飛散するのを防止することができる。よって、インクQがインク吸収用構造体100の周辺に付着して汚れるのを防止することができる。
蓋体8の中央部には、チューブ203が接続され、収納空間93内にインクQを供給するインク供給口(接続口)81が形成されている。インク供給口81は、蓋体8を厚さ方向に貫通した貫通孔で構成されている。そして、このインク供給口81(貫通孔)に、チューブ203の下流側の端部(下端部)を挿入して接続することができる。また、このとき、チューブ203の排出口(開口部)203aは、下方を向く。なお、インク供給口81は、蓋体8の中央部からズレた位置に形成されていてもよい。
また、蓋体8は、インクQを吸収する吸収性を有していてもよいし、インクQを弾く撥液性を有していてもよい。
蓋体8の厚さとしては、特に限定されず、例えば、1mm以上20mm以下であるのが好ましく、8mm以上10mm以下であるのがより好ましい。なお、蓋体8は、このような数値範囲の板状をなすものに限定されず、それよりも薄いフィムル状(シート状)ものであってもよい。この場合、蓋体8の厚さとしては、特に限定されず、例えば、10μm以上1mm未満であるのが好ましい。
図2に示すように、インク供給口81の下方には、導液管3が配置している。導液管3は、インクQを容器本体9の底部91側に導く導液空間31を形成する管状部材である。なお、導液管3は、少なくとも上部開口部32がインク供給口81からインクQが供給される供給方向の延長線上に位置していればよい。
前述したように、容器本体9は、底部91と、底部91から立設した側壁部92とを有している。導液管3は、容器本体9の底部91側から上方に向かって突出しており、上部開口部32がインク供給口81に臨んで開口している。また、導液管3は、収納空間93内で重ねられた状態の全インク吸収体10を一括して挿通している。このような導液管3により、インク供給口81から供給されたインクQは、上部開口部32を介して、導液管3内、すなわち、導液空間31を通過して、容器本体9の底部91側に迅速かつ円滑に導かれることとなる。
インク吸収体10にインクQを吸収させる際には、そのインクQをインク吸収体10のできる限り奥側、すなわち、底部91側に到達させ、そこから吸収させていくのが好ましい。これにより、できる限り容器本体9内の複数枚のインク吸収体10全体にわたって、インクQを浸透させることができ、よって、これらのインク吸収体10を無駄なく使用することができる。そのため、導液管3を備える構成は、このような効果を奏するのに適した構成となっている。
また、インク吸収体10は、インク吸収時には膨張し、乾燥時には収縮する特性を有している。導液管3は、このような膨張と収縮とが繰り返されたとしても、それによって変形するのが防止される程度の剛性を有している。これにより、長期的に安定して、インクQを容器本体9の底部91側に導くことができる。
なお、上部開口部32は、図2に示す構成では蓋体8(インク供給口81)から離間しているが、これに限定されず、例えば、蓋体8に接していてもよい。
また、導液管3は、外径および内径が一定の管状部材で構成されているが、これに限定されず、例えば、上部の外径および内径がそれぞれ上方に向かって漸増したラッパ状をなす(ガイド部を有する)管状部材で構成されていてもよい。これにより、導液管3にインクQを容易に導入することができる。
導液管3の管壁33には、導液空間31と収納空間93とを連通する連通部34が形成されている。
図2、図3に示すように、本実施形態では、連通部34は、管壁33を貫通して形成された複数の小孔341で構成されている。これらの小孔341は、導液管3(管壁33)の周方向に沿って等間隔に配置され、導液管3の中心軸方向(図2、図3中の上下方向)に沿っても等間隔に配置されている。なお、導液管3の周方向に沿った間隔と、導液管3の中心軸方向に沿った間隔とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
例えばインク供給口81からのインクQの供給量や供給速度の大きさによっては、インクQが導液空間31を経て拡散空間41に流入する過程で、導液空間31内で一時的に滞留する場合がある。この場合、前記滞留した分が複数の小孔341の内の少なくとも1つの小孔341を介して、インク吸収体10に吸収される。これにより、導液空間31内でのインクQの滞留を抑制することができ、よって、インクQの迅速かつ十分な吸収が可能となる。
導液管3の周方向に沿った小孔341の形成数は、本実施形態では4つとなっている。この場合、4つの小孔341は、それぞれ、容器本体9の各側壁部92側に臨んでいるのが好ましい。
なお、導液管3の周方向に沿った小孔341の形成数は、本実施形態では4つであるが、これに限定されず、例えば、2つ、3つまたは5以上であってもよい。
また、各小孔341の形状は、本実施形態では円形であるが、これに限定されず、例えば、楕円形であってもよいし、四角形等のような多角形であってもよい。
前述したように、容器本体9は、底部91と、底部91から立設した側壁部92とを有している。また、インク吸収体収納容器1は、導液空間31に連通し、導液空間31を通過してきたインクQを、底部91および側壁部92のうちの少なくとも底部92に沿って(本実施形態では底部91から側壁部92に沿って)拡散させる拡散空間41を形成する拡散部4を備えている。これにより、容器本体9の底部91や側壁部92側からもインクQが導液空間31に流入することができ、よって、インク吸収体10によるインクQの迅速かつ十分な吸収がさらに可能となる。このようにインク吸収体収納容器1(インク吸収用構造体100)は、インクQを多方向から吸収することができるよう構成されている。
図2に示すように、拡散部4は、拡散空間41と収納空間93とを区切る隔壁部42と、隔壁部42を容器本体9に対して支持する支持部44とを有している。隔壁部42は、容器本体9の底部91に間隙を介して対向する第1隔壁421と、各側壁部92に間隙を介して対向する第2隔壁422とで構成されている。そして、底部91と第1隔壁421との間の空間と、側壁部92と第2隔壁422との間の各空間とが連通して、拡散空間41を構成している。
また、隔壁部42、すなわち、第1隔壁421と各第2隔壁422とには、拡散空間41と収納空間93とを連通する連通部(第2連通部)43が形成されている。この連通部43は、隔壁部42を貫通して形成された複数の小孔431で構成されている。これらの小孔431は、各隔壁において、その面方向に均一に配置されている。このような小孔431で構成された連通部43により、拡散空間41内で拡散されたインクQは、いずれの小孔431からも導液空間31に流入して、その後迅速にインクQが吸収されることとなる。特に、第1隔壁421に形成された小孔431により、インクQをインク吸収体10のできる限り奥側から優先的に吸収させていくことができるため、インク吸収に好ましい構成となっている。なお、第1隔壁421での小孔431の配設密度と、各第2隔壁422での小孔431の配設密度とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
支持部44は、側壁部92と第2隔壁422との間に配置され、これらを連結している。これにより、隔壁部42を容器本体9に対して支持することができ、よって、拡散空間41を確保することができる。
なお、導液管3と拡散部4とは、図2に示す構成では互いに別体で構成され、この別体同士を接合したものとなっているが、これに限定されず、例えば、一体的に形成されたものとなっていてもよい。
また、導液管3および拡散部4の構成材料としては、それぞれ、特に限定されず、例えば、容器本体9と同じ構成材料を用いることができる。
<第2実施形態>
図5は、本発明のインク吸収用構造体(インク吸収体収納容器)の第2実施形態が備えるインク吸収体の拡大詳細垂直断面図である。
以下、この図を参照して本発明のインク吸収体収納容器およびインク吸収用構造体の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、インク吸収体の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図5に示すように、本実施形態では、吸水性樹脂30は、繊維基材230の厚さ方向の途中に存在している。つまり、吸水性樹脂30は、繊維基材230の中に分散して存在している。これにより、インクQをできる限りインク吸収体10の厚さ方向の中央部側に保持する(吸収する)ことができ、よって、インクQの保持状態を長期的に維持することができる。また、繊維基材230からの吸水性樹脂30の脱落(脱離)も防止することができる。
なお、吸水性樹脂30は、厚さ方向に均一に分散されていてもよいし、繊維基材230の表側の面210または裏側の面220に偏在していてもよい。
また、図4に示す構成との組み合わせ、すなわち、吸水性樹脂30が、繊維基材230の少なくとも一方の面側(表側の面210や裏側の面220)にも存在して(付着して)いてもよい。
<第3実施形態>
図6は、本発明のインク吸収用構造体(インク吸収体収納容器)の第3実施形態における導液管の斜視図である。図7は、本発明のインク吸収用構造体(インク吸収体収納容器)の第3実施形態における拡散部(隔壁部)の斜視図である。
以下、これらの図を参照して本発明のインク吸収体収納容器およびインク吸収用構造体の第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、連通部の形状と、拡散部(隔壁部)の形状が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図6に示すように、本実施形態では、連通部34は、導液管3の管壁33を貫通し、導液管3の中心軸方向(図6中の上下方向)に沿って形成された複数のスリット342で構成されている。つまり、導液管3が延在する方向に複数のスリット342が形成された構成となっている。これらのスリット342は、導液管3の周方向に沿って等間隔に配置されているが、これに限定されず、間隔が異なって配置されていてもよい。また、各スリット342の幅は、導液管3の中心軸方向(図6中の上下方向)に沿って一定となっているが、これに限定されず、例えば、上方に向かって増加していたり、それと反対に、下方に向かって増加していてもよい。そして、このようなスリット342で構成された連通部34によっても、導液空間31内で一時的に滞留したインクQは、複数のスリット342の内の少なくとも1つのスリット342を介して、インク吸収体10に吸収される。これにより、導液空間31内でのインクQの滞留を抑制することができ、よって、インクQの迅速かつ十分な吸収が可能となる。
図7に示すように、拡散空間41と収納空間93とを区切る隔壁部42は、容器本体9の底部91側に配置された第1隔壁421と、容器本体9の側壁部92側に配置された第2隔壁422とで構成されており、それぞれには、収納空間93の側に向けて突出した突出部45が複数形成されている。第1隔壁421の各突出部45は、図7中の容器本体9の底部91(左右方向)に沿って延在したリブで構成されている。第2隔壁422の各突出部45は、図7中の容器本体9の側壁部92(上下方向)に沿って延在したリブで構成されている。また、隣り合う突出部45同士は、離間しており、これらの間に小孔431が配置されている。
例えば、インク吸収体10が前記第1実施形態でのシート状をなすものも小さい小片状(短冊状)をなすものである場合、この小片は、突出部45によって小孔431から離されて、小孔431を塞ぐのが防止される。これにより、インクQは、小孔431を円滑に通過することができる。その結果、インクQは、収納空間93内に広がって、インク吸収体10に十分に到達することができ、その後インク吸収体10で吸収される。
なお、第1隔壁421の突出部45と、第2隔壁422の突出部45とは、図7に示す構成では連続している、すなわち、つながっているが、これに限定されず、例えば、不連続となって、すなわち、分断されていてもよい。
また、各突出部45は、リブで構成されているのに限定されない。
<第4実施形態>
図8は、本発明のインク吸収用構造体(インク吸収体収納容器)の第4実施形態の垂直断面図である。図9は、図8に示すインク吸収用構造体(インク吸収体収納容器)が備えるインク吸収体の拡大詳細垂直断面図である。
以下、これらの図を参照して本発明のインク吸収体収納容器およびインク吸収用構造体の第4実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、インク吸収体の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図8に示すように、実施形態では、インク吸収体10は、全体として綿状をなすものである。また、図9に示すように、インク吸収体10を拡大してみると、そのインク吸収体10は、互いに絡み合った繊維20と、繊維20に付着した(担持された)吸水性樹脂30とを含んでいる。なお、繊維20同士は、バインダー(図示せず)を介して、互いに接合されているのが好ましい。このような綿状のインク吸収体10は、インク吸収性が高まり、インクQの吸収を促進すすることができる。
<第5実施形態>
図10は、本発明のインク吸収用構造体(インク吸収体収納容器)の第5実施形態が備える導液管の斜視図である。
以下、この図を参照して本発明のインク吸収体収納容器およびインク吸収用構造体の第5実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、導液管の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図10に示すように、本実施形態では、導液管3は、外側に向かって突出して分岐した分岐管35を有している。分岐管35の形成数は、図10に示す構成では複数本であり、同じ高さに位置する分岐管35同士は、放射状に配置されているが、これに限定されない。例えば、分岐管35の形成数は、1本であってもよい。また、分岐管35には、少なくとも1つの小孔34が形成されているのが好ましい。
このような分岐管35を有することにより、インク吸収体10へのインクQの吸収(浸透)を促進することができる。
以上、本発明のインク吸収体収納容器およびインク吸収用構造体を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、インク吸収体収納容器およびインク吸収用構造体を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明のインク吸収体収納容器およびインク吸収用構造体は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、インク吸収体収納容器は、導液部が容器本体の底部にまで至らない途中までの長さであってもよい。
また、インク吸収体収納容器は、拡散部が省略されていてもよい。
1…インク吸収体収納容器、3…導液管、31…導液空間、32…上部開口部、33…管壁、34…連通部(第1連通部)、341…小孔、342…スリット、35…分岐管、4…拡散部、41…拡散空間、42…隔壁部、421…第1隔壁、422…第2隔壁、43…連通部(第2連通部)、431…小孔、44…支持部、45…突出部、8…蓋体、81…インク供給口、9…容器本体、91…底部(底板)、92…側壁部、93…収納空間、94…上部開口部、95…空隙、10…インク吸収体、20…繊維、210…表側の面、220…裏側の面、230…繊維基材、30…吸水性樹脂、100…インク吸収用構造体、200…印刷装置、201…インク吐出ヘッド、201a…ノズル、202…キャッピングユニット、203…チューブ、203a…排出口(開口部)、204…ローラーポンプ、204a…ローラー部、204b…挟持部、Q…インク、V1…容積、V2…総体積

Claims (9)

  1. インクの吸収が可能な吸水性樹脂を含むインク吸収体を収納し、前記インクが供給される収納空間を有する容器本体と、
    前記収納空間内に設置され、前記収納空間内に供給された前記インクを前記容器本体の底部に導く導液空間を形成する導液管と、を備え、
    前記導液管の管壁には、前記導液空間と前記収納空間とを連通する連通部が形成されていることを特徴とするインク吸収体収納容器。
  2. 前記連通部は、前記管壁を貫通して形成された複数の小孔で構成されている請求項1に記載のインク吸収体収納容器。
  3. 前記連通部は、前記管壁を貫通し、前記導液管の中心軸方向に沿って形成された複数のスリットで構成されている請求項1に記載のインク吸収体収納容器。
  4. 前記容器本体は、底部と、前記底部から立設した側壁部とを有し、
    前記導液空間に連通し、前記導液空間を通過してきた前記インクを、前記底部および前記側壁部のうちの少なくとも前記底部に沿って拡散させる拡散空間を形成する拡散部を備える請求項1ないし3のいずれか1項に記載のインク吸収体収納容器。
  5. 前記拡散部は、前記拡散空間と前記収納空間とを区切る隔壁部を有し、
    前記隔壁部には、前記拡散空間と前記収納空間とを連通する連通部が形成されている請求項4に記載のインク吸収体収納容器。
  6. 前記連通部は、前記隔壁部を貫通して形成された複数の小孔で構成されている請求項5に記載のインク吸収体収納容器。
  7. 前記隔壁部には、前記収納空間に突出した突出部が形成されている請求項5または6に記載のインク吸収体収納容器。
  8. 前記容器本体は、底部と、前記底部から立設した側壁部とを有し、
    前記導液管は、前記底部側から突出している請求項1ないし7のいずれか1項に記載のインク吸収体収納容器。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載のインク吸収体収納容器と、
    前記収納空間に収納され、インクの吸収が可能な吸水性樹脂を含むインク吸収体と、を備えることを特徴とするインク吸収用構造体。
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