JP2019168062A - 車両の十字軸継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動源と駆動輪との間の動力伝達経路上に設けられる車両の十字軸継手において、軸継手の耐久性低下を抑制できる構造を提供する。【解決手段】軸部48に形成される潤滑穴74、76が、軸部48においてエンジン12側からの駆動トルクT1が入力される位置に対して、それぞれ軸線L1、L2よりも遠ざかる位置に形成されているため、軸部48のうち潤滑穴74、76が形成されることで相対的に剛性が低下する部位を、エンジン12側からの駆動トルクT1が入力される位置に対して遠ざけることができ、エンジン12側からの駆動トルクT1に対する十字軸26aの強度を高めることができる。【選択図】図4

Description

本発明は、車両の十字軸継手の耐久性向上に関するものである。
駆動源と駆動輪との間の動力伝達経路上に設けられ、回転軸の軸交差角の変化を許容しつつ動力を伝達する軸継手が知られている。特許文献1に記載の十字軸継手がそれである。特許文献1の図5には、十字軸継手を構成する十字軸の内部に、潤滑剤が充填される潤滑穴が形成されており、この潤滑穴が、十字軸の中心に対して所定角だけ傾いて形成される構造が記載されている。
特開2006−2845号公報 特開2011−17412号公報
ところで、特許文献1の十字軸継手にあっては、走行中において十字軸の各々の軸部に入力されるトルクの向きを考慮しておらず、潤滑穴の形成される位置によっては、十字軸の耐久性が低下する虞がある。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、駆動源と駆動輪との間の動力伝達経路上に設けられる車両の十字軸継手において、十字軸の耐久性低下を抑制できる構造を提供することにある。
第1発明の要旨とするところは、(a)駆動源と駆動輪との間の動力伝達経路上に設けられ、一平面上において互いに直交する2本の軸線上にそれら2本の軸線の交点を中心にして放射状に伸びる4本の軸部を有する十字軸と、前記十字軸の一方の前記軸線上に形成されている一対の前記軸部を回転可能に支持する第1ヨークと、前記十字軸の他方の前記軸線上に形成されている一対の前記軸部を回転可能に支持する第2ヨークとを、備え、前記十字軸には、前記軸部の内部を通り、その軸部の軸端に連通する潤滑穴が形成され、その潤滑穴に潤滑剤が充填される車両の十字軸継手であって、(b)前記潤滑穴は、前記軸部において前記駆動源からのトルクが入力される位置に対して、前記軸線よりも遠ざかる位置に形成されていることを特徴とする。
また、第2発明の要旨とするところは、第1発明の車両の十字軸継手において、前記潤滑穴は、前記2本の軸線の交点を中心にして前記軸線に対して所定角だけ傾くようにして形成されていることを特徴とする。
また、第3発明の要旨とするところは、第1発明の車両の十字軸継手において、前記潤滑穴は、前記軸線と平行に形成され、且つ、その軸線に対して所定値だけ偏心した位置に形成されていることを特徴とする。
また、第4発明の要旨とするところは、第1発明から第3発明の何れか1に記載の車両の十字軸継手において、前記十字軸には、前記潤滑穴と連通し、組付時において潤滑剤が充填される潤滑剤充填穴が形成されていることを特徴とする。
第1発明の車両の十字軸継手によれば、潤滑穴が、軸部において駆動源からのトルクが入力される位置に対して、軸線よりも遠ざかる位置に形成されているため、軸部のうち潤滑穴が形成されることで相対的に剛性が低下する部位を、駆動源からのトルクが入力される位置から遠ざけることができ、駆動源からのトルクに対する十字軸の強度を高めることができる。
また、第2発明の車両の十字軸継手によれば、潤滑穴は、2本の軸線の交点を中心にして軸線に対して所定角だけ傾くようにして形成されることで、潤滑穴を、軸部の駆動源からのトルクが入力される位置に対して遠ざけることができる。
また、第3発明の車両の十字軸継手によれば、潤滑穴は、軸線と平行であって、且つ、軸部の軸線に対して所定値だけ偏心した位置に形成されることで、潤滑穴を、軸部の駆動源からのトルクが入力される位置に対して遠ざけることができる。
また、第4発明の車両の十字軸継手によれば、前記十字軸には、前記潤滑穴と連通し、組付時において潤滑剤が充填される潤滑剤充填穴が形成されているため、組付時において潤滑剤充填穴から潤滑穴内に潤滑剤を充填することができる。
本発明が適用されたハイブリッド車両の概略構成を説明する図である。 図1のプロペラシャフトの構造を説明する図である。 図2の第1十字軸継手の分解図である。 図2の第1十字軸継手の十字軸を矢印A方向から見た矢視図である。 本発明の他の実施例である十字軸の構造を示す図である。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が適用されたハイブリッド車両10の概略構成を説明する図である。図1において、ハイブリッド車両10は、FR(フロントエンジン・リアドライブ)型式であり、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関であるエンジン12と、電動モータおよび発電機として機能するモータジェネレータ14とを駆動源として備えている。エンジン12およびモータジェネレータ14から出力される駆動力は、流体式動力伝達装置であるトルクコンバータ16から自動変速機18に伝達され、さらにプロペラシャフト20および差動歯車装置22を介して、左右の駆動輪24に伝達されるようになっている。なお、エンジン12およびモータジェネレータ14が、本発明の駆動源に対応している。
図2は、図1のプロペラシャフト20の構成を説明する図である。図2に示すように、プロペラシャフト20は、第1十字軸継手26を介して自動変速機18の出力軸18a(図1参照)に動力伝達可能に連結された第1軸部20aと、第2十字軸継手28を介して差動歯車装置22の入力軸22a(図1参照)に動力伝達可能に連結された第2軸部20bとを、備えている。第1十字軸継手26、プロペラシャフト20、および第2十字軸継手28は、何れも駆動源であるエンジン12およびモータジェネレータ14と駆動輪24との間の動力伝達経路上に設けられている。なお、第1十字軸継手26および第2十字軸継手28が、本発明の車両の十字軸継手に対応している。
第1十字軸継手26は、よく知られた軸継手(ユニバーサルジョイント)であり、十字形状に形成された十字軸26a(スパイダとも称される)と、自動変速機18の出力軸18aに連結されている二股形状の第1ヨーク26bと、プロペラシャフト20の第1軸部20aに連結されている二股形状の第2ヨーク26cとを、備えている。
また、第2十字軸継手28は、よく知られた軸継手(ユニバーサルジョイント)であり、十字形状に形成された十字軸28a(スパイダとも称される)と、プロペラシャフト20の第2軸部20bに連結されている二股形状の第1ヨーク28bと、差動歯車装置22の入力軸22aに連結されている二股形状の第2ヨーク28cとを、備えている。
プロペラシャフト20の第1軸部20aは、第1十字軸継手26の第2ヨーク26cに連結された中空状の第1中空シャフト30と、第2軸部20bに連結された中空状の第2中空シャフト32とを備えている。
図2に示すように、第1中空シャフト30の、プロペラシャフト20の軸方向で第1十字軸継手26側の端部には、第1十字軸継手26の第2ヨーク26cが一体的に連結されており、第1中空シャフト30は、第1十字軸継手26を介して自動変速機18の出力軸18aに動力伝達可能に連結されている。また、第1中空シャフト30には、その第1中空シャフト30の軸方向、すなわちプロペラシャフト20の軸方向に貫通する第1軸穴30aが形成されている。なお、以下において特に言及しない場合には、軸方向とはプロペラシャフト20の軸方向のことである。また、第1中空シャフト30の軸方向で第1十字軸継手26側の端部には、第1中空シャフト30の軸方向で第1十字軸継手26側の開口を塞ぐ断面円弧状の第1蓋34が嵌め付けられている。
また、図2に示すように、第2中空シャフト32の軸方向で第1十字軸継手26側とは反対側の端部は、例えば溶接等によりプロペラシャフト20の第2軸部20bと一体的に連結されており、第2中空シャフト32は、プロペラシャフト20の第2軸部20b、および第2十字軸継手28等を介して差動歯車装置22の入力軸22aに動力伝達可能に連結されている。また、第2中空シャフト32には、図2に示すように、第2中空シャフト32を軸方向に貫通する第2軸穴32aが形成されている。また、第2中空シャフト32の軸方向で第1軸継手継手26側と反対側の端部には、第2中空シャフト32の軸方向で第1十字軸継手26側と反対側の開口を塞ぐ断面円弧状の第2蓋36が嵌め付けられている。
図2に示すように、第1中空シャフト30は、第2中空シャフト32の内周側に嵌め入れられている。これより、プロペラシャフト20の径方向から見た場合において、第1中空シャフト30の軸方向で第1十字軸継手26側とは反対側の端部が、第2中空シャフト32の軸方向で第1十字軸継手26側の端部と重なっている。また、第1中空シャフト30の外周には、第2中空シャフト32の内周に形成された内周スプライン歯32bとスプライン嵌合する外周スプライン歯30bが形成されている。第1中空シャフト30の外周スプライン歯30bと第2中空シャフト32の内周スプライン歯32bとがスプライン嵌合することで、第2中空シャフト32は、第1中空シャフト30に対して相対回転不能、且つ、プロペラシャフト20の軸方向に相対移動可能となる。
第1中空シャフト30の軸方向で第1十字軸継手26側の端部には、筒状のカバー部材40が固定されている。カバー部材40の第1十字軸継手26側の端部が、第1中空シャフト30の第1十字軸継手26側の端部に例えば溶接等により固定されている。また、カバー部材40の第1十字軸継手26側とは反対側の端部と、第2中空シャフト32の外周面との間には、環状のシール部材42が配設されている。
以上のように構成されたプロペラシャフト20では、駆動輪24が路面状態によって上下した場合に、第2中空シャフト32が第1中空シャフト30に対して接近する方向または離間する方向に長手方向に相対移動してプロペラシャフト20の軸方向における長さが変化する。これによって、車両走行中に駆動輪24が路面状態によって上下してもプロペラシャフト20の軸方向の長さが変化することによって、例えば独立懸架式サスペンション等のサスペンションが車両の前後方向に移動することが抑制される。
次に、第1十字軸継手26の構造について説明する。図3は、第1十字軸継手26の分解図である。第1十字軸継手26は、十字形状に形成され、4本の軸部48a〜48d(区別しない場合には軸部48と称す)を有する十字軸26aと、互いに向かい合う一対の保持部50を有する二股状の第1ヨーク26bと、互いに向かい合う一対の保持部52を有する二股状の第2ヨーク26cと、十字軸26aの各軸部48の軸端を覆うように嵌め付けられる4個のカップ54と、組付状態において各カップ54の軸部48からの脱落を防止するために第1ヨーク26bおよび第2ヨーク26cにそれぞれ嵌め付けられる4個のスナップリング56とを、備えている。なお、図2にあっては、軸部48cに嵌め付けられる1個のカップ54および1個のスナップリング56が記載され、他の3個のカップ54および3個のスナップリング56については省略されている。
十字軸26aは、十字形状に形成され、互いに直交する第1軸線L1および第2軸線L2を通る一平面上において、各軸線L1、L2を中心にして放射状に形成された4本の軸部48a〜48dを有して構成されている。軸部48a、48bは、第1軸線L1を中心にして形成され、軸部48c、48dは、第2軸線L2を中心にして形成されている。各軸部48a〜48dの軸径(外径)および軸の長さは、いずれも同じ寸法とされている。なお、十字軸26aの構造については後述する。
第1ヨーク26bは、基部58と、基部58から垂直に伸びる一対の保持部50とから構成される二股状の部材である。一対の保持部50は、所定の間隔をあけて互いに向かい合うように形成されている。一対の保持部50には、組付時において十字軸26aの軸部48a、48bが嵌め入れられる軸穴60が、それぞれ形成されている。これら一対の軸穴60は、同じ軸線を中心にして形成されており、各軸穴60の内径は、軸部48の外径よりも大きく形成されている。具体的には、軸穴60の内径は、組付時において軸部48を軸穴60内に嵌め入れることができる大きさに設定されている。第1ヨーク26bは、組付後において、第1軸線L1上に形成される一対の軸部48a、48bを、カップ54を介して回転可能に支持するものである。
第2ヨーク26cは、基部62と、基部62から垂直に伸びる一対の保持部52とから構成される二股状の部材である。保持部52は、所定の間隔をあけて互いに向かい合うように形成されている。一対の保持部52には、組付時において十字軸26aの軸部48が嵌め入れられる軸穴64が、それぞれ形成されている。これら一対の軸穴64は、同じ軸線を中心にして形成されており、各軸穴64の内径は、軸部48の外径よりも大きく形成されている。具体的には、軸穴64の内径は、組付時において軸部48を軸穴64内に嵌め入れることができる大きさに設定されている。第2ヨーク26cは、組付後において、第2軸線L2上に形成される一対の軸部48c、48dを、カップ54を介して回転可能に支持するものである。
カップ54は、有底円筒状に形成されており、軸部48の軸端を覆うようにしてその軸部48の軸端に嵌め付けられる。具体的には、組付時において、十字軸26aの各軸部48が、第1ヨーク26bの軸穴60内および第2ヨーク26cの軸穴64内に嵌め入れられた状態で、各カップ54が各軸部48の軸端に嵌め付けられる。また、カップ54の内側には、ころ軸受が設けられており、カップ54は、ころ軸受を介して各軸部48に対して相対回転可能な状態で嵌め付けられる。また、カップ54の外径は、カップ54の外周面と軸穴60、64の内周面とが摺動可能な状態で嵌合する寸法に設定されている。従って、十字軸26aの各軸部48は、組付後において、カップ54を介して第1ヨーク26bおよび第2ヨーク26cに対する位置が位置決めされる。
スナップリング56は、第1ヨーク26bの軸穴60内にカップ54が嵌合した状態で、第1ヨーク26bの軸穴60の内周面に形成されている環状の溝66に嵌め付けられる。溝66にスナップリング56が嵌め付けられると、カップ54の端部がスナップリング56に当接することで、カップ54の軸部48a、48bからの脱落が阻止される。また、スナップリング56は、第2ヨーク26cの軸穴64内にカップ54が嵌合した状態で、第2ヨーク26cの軸穴64の内周面に形成されている環状の溝68に嵌め付けられる。溝68にスナップリング56が嵌め付けられると、カップ54の端部がスナップリング56に当接することで、カップ54の軸部48c、48dからの脱落が阻止される。
第1十字軸継手26が組み付けられた状態では、軸部48aおよび軸部48bが、第1ヨーク26bの一対の保持部50によって回転可能に保持される。なお、保持部50と軸部48a、48bとの間にころ軸受を有するカップ54が介挿されることで、保持部50と軸部48a、48bとが相対回転可能となる。また、軸部48cおよび軸部48dが、第2ヨーク26cの一対の保持部52によって回転可能に保持される。なお、保持部52と軸部48c、48dとの間にころ軸受を有するカップ54が介挿されることで、保持部52と軸部48c、48dとが相対回転可能となる。上記のように構成されることで、第1ヨーク26bに連結された出力軸18aと第2ヨーク26cに連結された第1中空シャフト30との間の軸交差角の変化を許容しつつ、回転の伝達が可能となる。
次に、十字軸26aの構造について説明する。図4は、図2の第1十字軸継手26の十字軸26aを矢印A方向から見た矢視図である。十字軸26aは、基部70と、基部70から放射状に伸びる4本の軸部48a〜48d(特に区別しない場合には軸部48と称す)とを有する、十字形状の部材である。
基部70は、軸部48の軸径(直径)と同程度の厚みを有し、略正方形状に形成されている。基部70は、第1軸線L1および第2軸線L2を通る一平面上において、互いに直交する第1軸線L1と第2軸線L2との交点Cを中心にして回転する。
4本の軸部48a〜軸部48dは、一平面上において互いに直交する第1軸線L1および第2軸線L2を中心にして形成され、それら第1軸線L1および第2軸線L2の交点C(図4参照)を中心にして放射状に伸びている。軸部48aおよび軸部48bは、第1軸線L1上であって、交点Cを中心にして互いに乖離する位置に形成されている。すなわち、軸部48aおよび軸部48bは、第2軸線L2に対して対称に形成されている。軸部48cおよび軸部48dは、第2軸線L2上であって、交点Cを中心にして互いに乖離する位置に形成されている。すなわち、軸部48cおよび軸部48dは、第1軸線L1に対して対称に形成されている。軸部48a〜軸部48dの軸径(直径)は、何れも同じ寸法に設定されている。
十字軸26aの内部には、潤滑剤が充填される第1潤滑穴74および第2潤滑穴76が形成されている。第1潤滑穴74は、軸部48a、基部70、および軸部48bの内部を通り、第1軸線L1の方向に貫通する、断面円形の貫通穴である。第1潤滑穴74は、第1軸線L1および第2軸線L2の交点Cを通り、軸部48aの軸端と軸部48bの軸端とを連通している。また、図4に示すように、第1潤滑穴74は、前記交点Cを中心にして、第1軸線L1に対して反時計回りに所定角θだけ傾くようにして形成されている。なお、第1潤滑穴74および第2潤滑穴76が、本発明の潤滑穴に対応している。
第2潤滑穴76は、軸部48c、基部70、および軸部48dの内部を通り、第2軸線L2の方向に貫通する、断面円形の貫通穴である。第2潤滑穴76は、第1軸線L1および第2軸線L2の交点Cを通り、軸部48cの軸端と軸部48dの軸端とを連通している。また、第2潤滑穴76は、図4に示すように、交点Cを中心にして、第2軸線L2に対して時計回りに所定角θだけ傾くようにして形成されている。
第1潤滑穴74および第2潤滑穴76(区別しない場合には潤滑穴74、76と称す)は、それぞれ図4に示す潤滑剤充填穴80と連通しており、組付時においてカップ54およびスナップリング56が組み付けられた状態で、潤滑剤充填穴80から第1潤滑穴74および第2潤滑穴76に潤滑剤が充填される。これより、潤滑穴74、76を通ってカップ54の内側に設けられているころ軸受に潤滑剤が供給されるため、ころ軸受の潤滑性が確保され、ころ軸受の寿命についても確保される。
図4において、白塗りの矢印は、車両前進走行時にエンジン12側から伝達される駆動トルクT1が入力される軸部48の位置を示している。車両前進走行時は、軸部48において白塗りの矢印の先端の位置から駆動トルクT1が入力される。一方、黒塗りの矢印は、車両減速時に駆動輪24側から伝達される被駆動トルクT2が入力される軸部48の位置を示している。車両減速時は、軸部48において黒塗りの矢印の先端の位置から被駆動トルクT2が入力される。この車両前進走行時にエンジン12側から軸部48に入力される駆動トルクT1の最大値T1max(絶対値)は、車両減速時に駆動輪24側から軸部48に入力される被駆動トルクT2の最大値T2max(絶対値)よりも十分に大きい(T1max>T2max)ものとなる。
図4に示すように、第1潤滑穴74は、軸部48a、48bにおいて駆動トルクT1が入力される位置に対して、第1軸線L1よりも遠ざかる位置に形成されている。第1潤滑穴74は、前記交点Cを中心にして第1軸線L1に対して所定角θだけ回転方向に傾くようにして形成されており、この第1潤滑穴74の傾く方向は、軸部48において駆動トルクT1が入力される位置に対して遠ざかる方向に設定されている。
また、図4に示すように、第2潤滑穴76は、軸部48c、48dにおいて駆動トルクT1が入力される位置に対して、第2軸線L2よりも遠ざかる位置に形成されている。第2潤滑穴76は、前記交点Cを中心にして第2軸線L2に対して所定角θだけ回転方向に傾くように形成されており、この第2潤滑穴76の傾く方向は、駆動トルクT1が入力される位置に対して遠ざかる方向に設定されている。
車両走行中において、軸部48の根元に相当する、図4の破線Xと重なる面(以下、最大曲げ応力発生面と称す)で曲げ応力が最大となる。この最大曲げ応力発生面での断面係数Zは、駆動トルクT1が入力された場合の断面係数Zを断面係数Z1、被駆動トルクT2が入力された場合の断面係数Zを断面係数Z2としたとき、潤滑穴74、76が、軸部48の駆動トルクT1が入力される位置に対して軸線L1、L2よりも遠ざかる位置に形成されていることで、断面係数Z1が断面係数Z2よりも大きくなる(Z1>Z2)。また、潤滑穴が、軸線L1、L2に対して傾くことなく軸線L1、L2上に形成される場合(以下、傾き無時と称す)における断面係数Zを断面係数Z3としたとき、断面係数Z3が断面係数Z2よりも大きく、断面係数Z1が断面係数Z3よりも大きくなる(Z1>Z3>Z2)。
また、最大曲げ応力発生面で発生する曲げ応力σは、断面係数Zに反比例するため、断面係数Zが大きくなるほど曲げ応力σが小さくなる。ここで、駆動トルクT1が入力されるときの曲げ応力σ1(=T1/Z1)、被駆動トルクT2が入力されるときの曲げ応力σ2(=T2/Z2)と定義する。また、潤滑穴の傾き無時において、駆動トルクT1が入力されたときの曲げ応力をσ31(T1/Z3)、被駆動トルクT2が入力されたときの曲げ応力をσ32(T2/Z3)と定義する。このとき、断面係数Z1が断面係数Z3よりも大きいことから、駆動トルクT1が入力された場合には、曲げ応力σ1が傾き無時の曲げ応力σ31よりも小さくなる(σ1<σ31)。
上記より、駆動トルクT1が入力された場合には、潤滑穴74、76が軸部48の駆動トルクT1が入力される位置に対して軸線L1、L2よりも遠ざかる位置に形成されることで、曲げ応力σ1が、傾き無時の曲げ応力σ31よりも小さくなる。すなわち、軸部48において潤滑穴74、76が形成されることで相対的に剛性の低下する部位が、エンジン12側からの駆動トルクT1が入力される位置に対して遠ざかることで、駆動トルクT1が入力されるときの断面係数Z1が、傾き無時における断面係数Z3よりも大きくなり、駆動トルクT1が入力されたときの曲げ応力σ1が、傾き無時の曲げ応力σ31に比べて低減される。結果として、エンジン12側からの駆動トルクT1に対する十字軸26aの強度が高められることとなる。なお、前記所定値θは、予め実験的または設計的に求められ、軸部48に駆動トルクT1の最大値T1maxが入力されたときの曲げ応力σ1(最大値)が、設計的に規定される許容値以下となる値に設定されている。
一方、傾き無時の断面係数Z3が、被駆動トルクT2の入力時の断面係数Z2よりも大きいことから、被駆動トルクT2が入力された場合には、曲げ応力σ2が、傾き無時の曲げ応力σ32よりも大きくなる(σ2>σ32)。ここで、駆動トルクT1の最大値T1maxは、被駆動トルクT2の最大値T2maxの最大値よりも十分に大きいため、駆動トルクT1の最大値T1maxが入力された場合の曲げ応力σ1(最大値)は、被駆動トルクT2の最大値T2maxが入力された場合の曲げ応力σ2(最大値)よりも大きくなる(σ1>σ2)。すなわち、駆動トルクT1の最大値T1maxが入力された場合において、十字軸26aで発生する曲げ応力σが最大値σmaxとなる。従って、この駆動トルクT1の最大値T1maxが入力された場合に発生する曲げ応力σの最大値σmaxが、潤滑穴74、76が形成されることで低減されることから、エンジン12側からの駆動トルクT1が入力されたときの十字軸26aの強度確保が図れる。これに関連して、十字軸26aの強度を確保するために、十字軸26aを大型化することも回避できる。なお、減速時に入力される被駆動トルクT2の最大値T2maxは、駆動トルクT1の最大値T1maxに比べて十分に小さいことから、断面係数Z2が小さくなっても、曲げ応力σ2が駆動トルクT1が入力された場合の曲げ応力σの最大値σmaxを越えることはない。従って、被駆動トルクT2が入力された場合についても、十字軸26aの強度が確保される。
また、第2十字軸継手28についても、十字軸28aの内部に形成される第1潤滑穴および第2潤滑穴が、軸部の駆動トルクT1が入力される位置に対して、各々の軸線よりも遠ざかる位置に形成されている。従って、第2十字軸継手28についても、第1十字軸継手26と同じ作用効果が得られる。第2十字軸継手28の十字軸28aに形成される第1潤滑穴および第2潤滑穴の形状は、前述した十字軸26aに形成される第1潤滑穴74および第2潤滑穴76と基本的には変わらないため、詳細な説明を省略する。なお、十字軸28aに形成される第1潤滑穴および第2潤滑穴の位置は、十字軸28aを図2の矢印B方向から見た場合において、図2の十字軸26aを矢印A方向から見た場合の図4の十字軸26aを、交点Cを中心にして90度だけ回転させたときの第1潤滑穴74および第2潤滑穴76の位置と同じとなる。
上述のように、本実施例によれば、軸部48に形成される潤滑穴74、76が、軸部48においてエンジン12側からの駆動トルクT1が入力される位置に対して、それぞれ軸線L1、L2よりも遠ざかる位置に形成されているため、軸部48のうち潤滑穴74、76が形成されることで相対的に剛性が低下する部位を、エンジン12側からの駆動トルクT1が入力される位置に対して遠ざけることができ、エンジン12側からの駆動トルクT1に対する十字軸26aの強度を高めることができる。
また、本実施例によれば、潤滑穴74、76は、2本の軸線L1、L2の交点Cを中心にして軸線L1、L2に対して所定角θだけ傾くようにして形成されるため、潤滑穴74、76を、軸部48のエンジン12側からの駆動トルクT1が入力される位置に対して遠ざけることができる。
つぎに、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の説明において前述の実施例と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図5は、本発明の他の実施例である十字軸継手100を構成する十字軸102の構造を示す図であり、前述の実施例の図4に対応している。十字軸継手100は、前述の実施例と同様に、プロペラシャフト20の軸端部に設けられる。十字軸継手100を構成する第1ヨーク26b、第2ヨーク26c、カップ54、およびスナップリング56については、前述の実施例と同じであるため、その説明を省略する。なお、十字軸継手100が本発明の車両の十字軸継手に対応している。
十字軸102は、基部104と、基部104から放射状に伸びる4本の軸部106a〜106b(特に区別しない場合には軸部106と称す)と、から構成される、十字形状の部材である。
基部104は、所定の厚みを有し、略正方形状に形成されている。基部104は、第1軸線L1および第2軸線L2を通る一平面上において、互いに直交する第1軸線L1と第2軸線L2との交点Cを中心にして回転する。
4本の軸部106は、一平面上において互いに直交する第1軸線L1および第2軸線L2上に放射状に配置されている。具体的には、軸部106aおよび軸部106bは、第1軸線L1上であって、第2軸線L2に対して対称に形成されている。また、軸部106cおよび軸部106dは、第2軸線L2上であって、第1軸線L1に対して対称に形成されている。軸部106a〜軸部106bの軸径(直径)は、何れも同じ寸法とされている。
十字軸102の内部には、予め潤滑剤が充填される第1潤滑穴108a、第2潤滑穴108b、第3潤滑穴108c、および第4潤滑穴108dが形成されている。なお、第1潤滑穴108a〜第4潤滑穴108dが、本発明の潤滑穴に対応している。
第1潤滑穴108aは、断面が円形状であって、軸部106aおよび基部104の内部に形成されている。第1潤滑穴108aは、第1軸線L1と平行に形成され、第1軸線L1方向の一端が、軸部106aの軸端と連通している。また、第1潤滑穴108aは、第1軸線L1に対して、所定値eだけ偏心した位置に形成されている。具体的には、第1潤滑穴108aは、第1軸線L1に対して、軸部106aの白塗りの矢印で示す駆動トルクT1が入力される位置に対して遠ざかる側に、所定値eだけ偏心して形成されている。
第2潤滑穴108bは、断面が円形状であって、軸部106aおよび基部104の内部に形成されている。第2潤滑穴108bは、第1軸線L1と平行に形成され、第1軸線L1方向の一端が、軸部106bの軸端と連通している。また、第2潤滑穴108bは、第1軸線L1に対して、所定値eだけ偏心した位置に形成されている。具体的には、第2潤滑穴108bは、第1軸線L1に対して、軸部106bの白塗りの矢印で示す駆動トルクT1が入力される位置に対して遠ざかる側に、所定値eだけ偏心して形成されている。
第3潤滑穴108cは、断面が円形状であって、軸部106cおよび基部104の内部に形成されている。第3潤滑穴108cは、第2軸線L2と平行に形成され、第2軸線L2方向の一端が、軸部106cの軸端と連通している。また、第3潤滑穴108cは、第2軸線L2に対して、所定値eだけ偏心した位置に形成されている。具体的には、第3潤滑穴108cは、第2軸線L2に対して、軸部106cの白塗りの矢印で示す駆動トルクT1が入力される位置に対して遠ざかる側に、所定値eだけ偏心して形成されている。
第4潤滑穴108dは、断面が円形状であって、軸部106dおよび基部104の内部に形成されている。第4潤滑穴108dは、第2軸線L2と平行に形成され、第2軸線L2方向の一端が、軸部106dの軸端と連通している。また、第4潤滑穴108dは、第2軸線L2に対して、所定値eだけ偏心した位置に形成されている。具体的には、第4潤滑穴108dは、第2軸線L2に対して、軸部106dの白塗りの矢印で示す駆動トルクT1が入力される位置に対して遠ざかる側に、所定値eだけ偏心して形成されている。
図5に示すように、第1潤滑穴108aの第1軸線L1方向で基部104側の端部が、第4潤滑穴108dの第2軸線L2方向で基部104側の端部に接続されている。また、第3潤滑穴108cの第2軸線L2方向で基部104側の端部が、第1潤滑穴108aに接続され、第2潤滑穴108bの第1軸線L1方向で基部104側の端部が、第4潤滑穴108dに接続されている。従って、図5に示すように、第1潤滑穴108a〜第4潤滑穴108dは、十字軸102内において相互に連通している。
潤滑剤充填穴80は、これら第1潤滑穴108a〜第4潤滑穴108dと連通しており、組付時において、潤滑剤充填穴80から潤滑剤が充填されることで、充填剤が第1潤滑穴108a〜第4潤滑穴108dに充填剤が供給され、さらに、潤滑剤が、第1潤滑穴108a〜第4潤滑穴108dを通ってカップ54の内側に設けられているころ軸受に供給される。よって、ころ軸受の潤滑性が確保され、ころ軸受の寿命についても確保される。
上記のように構成される十字軸102においても、第1潤滑穴108a〜第4潤滑穴108dが、駆動トルクT1が入力される位置に対して軸線L1、L2よりも所定値eだけ遠ざかる位置に偏心して形成されているため、駆動トルクT1が入力される場合の断面係数Z1が、潤滑穴が軸線L1、L2に対して偏心することなく軸線L1、L2上に形成される場合(以下、偏心無時と称す)における断面係数Z3に比べて大きくなる(Z1>Z3)。従って、駆動トルクT1が入力されるときの曲げ応力σ1が、偏心無時の曲げ応力σ31に比べて低減される(σ1<σ31)ため、駆動トルクT1が入力されているときの十字軸102の強化が図れる。なお、所定値eは、予め実験的または設計的に求められ、軸部106に駆動トルクT1の最大値T1maxが入力されたときに発生する曲げ応力σ1が、設計的に規定される許容値以下となる値に設定されている。
上述のように、本実施例によっても、第1〜第4潤滑穴108a〜108dは、軸線L1、L2と平行であって、且つ、軸部106の軸線L1、L2に対して所定値eだけ偏心した位置に形成され、且つ、第1〜第4潤滑穴108a〜108dが、軸部106のエンジン12の駆動トルクT1が入力される位置に対して遠ざけられることで、前述の実施例と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例では、第1十字軸継手26および第2十字軸継手28は、自動変速機18と差動歯車装置22との間に介挿されるプロペラシャフト20の両端に設けられていたが、本発明は必ずしもこれに限定されない。例えば、4輪駆動車両において、トランスファーとフロントデフとの間に介挿されるフロントプロペラシャフトの両端に設けられる十字軸継手についても、本発明を適用することができる。また、本発明は、ハイブリッド車両10に限定されるものではなく、例えば手動変速機、有段式自動変速機、またはベルト式無段変速機を備えた車両など、プロペラシャフトに接続される十字軸継手を備えた構成であれば適宜適用することができる。
また、前述の実施例では、第1潤滑穴74および第2潤滑穴76は、それぞれ軸線L1、L2に対して、第1軸線L1と第2軸線L2との交点Cを中心にして傾くように形成されていたが、必ずしも前記交点Cを中心にして傾く必要はなく、中心Cに対して偏心した位置で傾くように形成されるものであっても構わない。また、前述の実施例では、第1潤滑穴74および第2潤滑穴76は、それぞれ軸線L1、L2に対して所定角θだけ傾くものであったが、第1潤滑穴74および第2潤滑穴76毎に所定角θが異なるものであっても構わない。
また、前述の実施例では、第1潤滑穴108a〜第4潤滑穴108dは、それぞれ軸線L1、L2に対して平行に形成されていたが、必ずしも軸線L1、L2に対して平行に形成される必要はなく、軸線L1、L2に対して傾くように形成されるものであっても構わない。また、第1潤滑穴108a〜第4潤滑穴108dは、何れも軸線L1、L2に対して所定値eだけ偏心するものであったが、第1潤滑穴108a〜第4潤滑穴108d毎に所定値eが異なるものであっても構わない。
また、前述の実施例では、プロペラシャフト20の両端に設けられる第1十字軸継手26および第2十字軸継手28について、潤滑穴が軸部の駆動トルクT1が入力される位置に対して遠ざかるように形成されるものであったが、第1十字軸継手26および第2十字軸継手28の一方に本発明が適用されるものであっても構わない。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
12:エンジン(駆動源)
14:モータジェネレータ(駆動源)
24:駆動輪
26:第1十字軸継手(軸継手)
26a:十字軸
26b:第1ヨーク
26c:第2ヨーク
28:第2十字軸継手(軸継手)
28a:十字軸
28b:第1ヨーク
28c:第2ヨーク
48a〜48d、106a〜106d:軸部
74:第1潤滑穴(潤滑穴)
76:第2潤滑穴(潤滑穴)
100:十字軸継手(軸継手)
102:十字軸
108a〜108d:第1潤滑穴〜第4潤滑穴(潤滑穴)
L1:第1軸線(軸線)
L2:第2軸線(軸線)

Claims (4)

  1. 駆動源と駆動輪との間の動力伝達経路上に設けられ、一平面上において互いに直交する2本の軸線上に形成され該2本の軸線の交点を中心にして放射状に伸びる4本の軸部を有する十字軸と、前記十字軸の一方の前記軸線上に形成されている一対の前記軸部を回転可能に支持する第1ヨークと、前記十字軸の他方の前記軸線上に形成されている一対の前記軸部を回転可能に支持する第2ヨークとを、備え、前記十字軸には、前記軸部の内部を通り、該軸部の軸端に連通する潤滑穴が形成され、該潤滑穴に潤滑剤が充填される車両の十字軸継手であって、
    前記潤滑穴は、前記軸部において前記駆動源からのトルクが入力される位置に対して、前記軸線よりも遠ざかる位置に形成されている
    ことを特徴とする車両の十字軸継手。
  2. 前記潤滑穴は、前記2本の軸線の交点を中心にして前記軸線に対して所定角だけ傾くようにして形成されている
    ことを特徴とする請求項1の車両の十字軸継手。
  3. 前記潤滑穴は、前記軸線と平行に形成され、且つ、該軸線に対して所定値だけ偏心した位置に形成されている
    ことを特徴とする請求項1の車両の十字軸継手。
  4. 前記十字軸には、前記潤滑穴と連通し、組付時において潤滑剤が充填される潤滑剤充填穴が形成されている
    ことを特徴とする請求項1から3の何れか1に記載の車両の十字軸継手。
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