JP4245106B2 - 等速ジョイント用スプラインシャフトの製造方法および嵌合構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両等の駆動力伝達機構に用いられる等速ジョイント用スプラインシャフトの製造方法および嵌合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車両において、エンジンからの駆動力を車軸に伝達するために駆動軸を介して一組の等速ジョイントが用いられている。例えば、車軸側には、バーフィールドタイプの等速ジョイントが連結され、一方、差動装置側には、トリポートタイプの等速ジョイントが連結される。
【0003】
ところで、近年、騒音、振動等の駆動力伝達系のガタを抑えること、例えば、内輪と駆動軸のガタに起因して発生する等速ジョイントの円周方向のガタを抑制することが要求されている。
【0004】
従来では、この内輪と駆動軸のガタを抑制するために、等速ジョイントの軸セレーションにねじれ角を設けたものがあるが、前記ねじれ角の方向とトルク負荷方向によって、内輪および駆動軸の強度、寿命にバラツキが生じるおそれがある。
【0005】
そこで、駆動軸の軸セレーションに左右の各駆動軸で逆方向、且つトルクの伝達方向に見て主負荷トルクの方向と同じ方向のねじれを付与し、その軸セレーションを内輪内径面のセレーションに圧入する技術的思想が開示されている(実公平6−33220号公報)。
【0006】
また、従来から、歯車等においてその歯面部にクラウニングを設ける技術的思想が開示されている(例えば、特開平2−62461号公報、特開平3−69844号公報、特開平3−32436号公報等)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記実公平6−33220号公報に開示された技術的思想では、内輪内径面に形成されたセレーションの両端部に応力が集中し、しかも、左右の駆動軸でねじれ角をそれぞれ逆方向に形成するために右側駆動軸と左側駆動軸とをそれぞれ使い分ける必要があり、駆動軸の種類が増大してその管理が煩雑となる不都合がある。
【0008】
特に、前記実公平6−33220号公報に開示された技術的思想を適用して等速ジョイントの製造を自動化した場合、製造装置の構成が複雑となるという問題がある。
【0009】
また、駆動軸の軸セレーションに対して、従来、歯車に形成されていたクラウニングを設けて嵌合した場合、前記嵌合部に付与される応力が軸セレーションの軸線方向に沿ったそれぞれの部位において異なるために、所定の部分に応力が集中するという不具合がある。
【0010】
本発明は、前記の不具合を考慮してなされたものであり、所定部分に応力が集中することを抑制するとともに、装置の全体構成を簡素化し、しかも駆動軸の管理を容易に遂行することが可能な等速ジョイント用スプラインシャフトの製造方法および嵌合構造を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明は、一方から他方に対して駆動源の回転駆動力を伝達する等速ジョイント用スプラインシャフトの製造方法において、
前記スプラインシャフトの端部に、クラウニングを有する仮想スプライン歯を形成する工程と、
前記仮想スプライン歯が形成されたスプラインシャフトの端部を所定長だけ切断することにより、最終形態に係るスプライン歯を形成する工程と、
前記工程によって得られた最終形態に係るスプライン歯に対して等速ジョイントの軸孔を圧入してスプライン嵌合させる工程と、
を有し、前記最終形態に係るスプライン歯には、仮想スプライン歯の歯長の中心点と最終形態に係るスプライン歯の歯長の中心点との間であって、且つ前記スプラインシャフトと前記等速ジョイントとの嵌合部位に回転トルクが付与された際、応力が最小となる位置に略一致するように、歯厚が最大となるクラウニングトップが設けられることを特徴とする。
【0013】
さらに、本発明は、一方から他方に対して駆動源の回転駆動力を伝達するスプラインシャフトに対して等速ジョイントをスプライン嵌合させる嵌合構造において、
前記スプラインシャフトの端部には、仮想スプライン歯の歯長の中心点と最終スプライン歯の歯長の中心点との間に、歯厚が最大となるクラウニングトップを有するスプラインが形成され、前記クラウニングトップは、スプラインシャフトと等速ジョイントとの嵌合部位に回転トルクが付与された際に、応力が最小となる位置に略一致することを特徴とする。
【0014】
この場合、前記クラウニングトップを、最終スプライン歯の歯長の中心点から等速ジョイントが連結されるスプラインシャフトの端部側にそれぞれ偏位した位置に設けるとよい。また、前記スプラインシャフトの端部側に形成されたクラウニングの歯厚を、該スプラインシャフトの中心側に形成されたクラウニングの歯厚よりも大きく形成するとよい。
【0015】
なお、前記スプラインシャフトの軸線方向に沿った一端部および他端部にそれぞれスプラインを形成した場合、スプラインシャフトの一端部側のスプライン歯と他端部側のスプライン歯の形状をそれぞれ対称に形成するとよい。
【0016】
本発明によれば、スプラインが形成されたスプラインシャフトのクラウニングトップの位置を、スプラインシャフトと等速ジョイントとの嵌合部位に回転トルクが付与された際に応力が最小となる位置に略一致する位置に設けることにより、スプライン歯の所定の部分に応力が集中することを抑制するとともに、等速ジョイントを圧入する際の圧入荷重を減少させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明に係る等速ジョイント用スプラインシャフトの製造方法および嵌合構造について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0018】
図1において、参照数字10は、本発明の実施の形態に係る等速ジョイント用スプラインシャフトの嵌合構造が適用された駆動力伝達機構を示す。
【0019】
この駆動力伝達機構10は、スプラインシャフト12と、前記スプラインシャフト12の一端部に設けられ、図示しない車輪に回転駆動力を伝達するバーフィールドタイプの第1等速ジョイント14と、前記スプラインシャフト12の軸線方向に沿った他端部に設けられ、図示しない差動装置側に連結されるトリポートタイプの第2等速ジョイント16とから構成される。
【0020】
車輪側(アウトボード側)に設けられた第1等速ジョイント14は、図2に示されるように、カップ部18と軸部20とが一体的に形成されたアウタカップ22を有し、前記アウタカップ22の内壁面にはボール24が転動するボール転動溝26が形成される。前記カップ部18の開口部内には該開口部の内壁面に沿って断面円弧状のリテーナ28が設けられ、前記リテーナ28には複数のボール24がそれぞれ挿入される複数の孔部30が形成される。
【0021】
前記リテーナ28の内部にはインナ部材32が収納され、前記インナ部材32の外周には、周方向に沿って所定角度離間する複数のボール転動溝34が形成され、前記インナ部材32の中心部には、スプラインシャフト12の一端部に嵌合する軸孔36が貫通形成されている。
【0022】
なお、スプラインシャフト12の一端部側には、インナ部材32の軸孔36の環状溝に係合して抜け止めの作用を営むリング部材38が装着される。
【0023】
差動装置側(インボード側)に設けられた第2等速ジョイント16は、図6に示されるように、有底円筒部40と軸部42とが一体的に形成されたアウタカップ44を有する。前記アウタカップ44の内空部には、スプラインシャフト12の他端部に嵌合する軸孔46が貫通形成されたリング状のスパイダボス部48が設けられ、前記スパイダボス部48には等角度離間する略円柱状の3本のトラニオン50が半径外方向に向かって膨出形成される。前記トラニオン50には内側ローラ52が外嵌され、さらに前記内側ローラ52には略円筒状に形成されたホルダ54が外嵌される。前記ホルダ54の外周面には、周方向に沿って装着された複数のニードルベアリング56を介して外側ローラ58が外嵌される。
【0024】
なお、第1等速ジョイント14および第2等速ジョイント16のアウタカップ22、44の開口部は、両端部がそれぞれ大径バンド60aと小径バンド60bとによって緊締された蛇腹状のブーツ62によって閉塞される(図1参照)。
【0025】
前記スプラインシャフト12の一端部には、図3に示されるように、インナ部材32の軸孔36に嵌合する第1嵌合部64が形成され、その他端部には、図7に示されるように、トラニオン50を有するスパイダボス部48の軸孔46に嵌合する第2嵌合部66が形成されている。なお、前記インナ部材32の軸孔36およびスパイダボス部48の軸孔46の内周面には、第1嵌合部64および第2嵌合部66にそれぞれ噛合する複数の直線状のスプライン歯68が形成されている。前記軸孔36、46に設けられた各スプライン歯68は、略同一の歯厚からなりスプラインシャフト12の軸線と略平行となるように形成されている(図5および図9参照)。
【0026】
第1嵌合部64は、図3に示されるように、スプラインシャフト12の軸線に沿って所定の歯長からなり、該スプラインシャフト12の外周面の周方向に沿って形成された複数のスプライン歯70を有する。各スプライン歯70は、図4に示されるように、歯厚が最大となるクラウニングトップTから歯長の両端部に向かって前記歯厚が連続的に減少するように形成されたクラウニング72を有する。
【0027】
この場合、前記クラウニングトップTは、スプライン歯70の歯長の中心O1から歯長の一端側(スプラインシャフト12の一端部側)に偏位した部位に設けられる。従って、第1嵌合部64では、各スプライン歯70の一端部側の歯厚Aが他端部側の歯厚Bよりも大きく、A>Bとなるように形成されている(図5参照)。
【0028】
スプラインシャフト12の他端部に形成された第2嵌合部66は、スプラインシャフト12の一端部に形成された第1嵌合部64と略対称に形成される。すなわち、第2嵌合部66は、歯厚が最大となるクラウニングトップTから歯長の両端部に向かって前記歯厚が連続的に減少するように形成されたクラウニング72が設けられた複数のスプライン歯70を有する。
【0029】
第2嵌合部66における前記クラウニングトップTは、図8に示されるように、スプライン歯70の歯長の中心O1から歯長の他端側(スプラインシャフト12の他端部側)に偏位した部位に設けられる。従って、第2嵌合部66では、各スプライン歯70の一端部側の歯厚Bが他端部側の歯厚Aよりも小さく、B<Aとなるように形成されている(図9参照)。
【0030】
本発明の実施の形態に係る等速ジョイント用スプラインシャフトの嵌合構造が適用された駆動力伝達機構10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。
【0031】
先ず、スプラインシャフト12の製造方法について説明する。
【0032】
図10に示されるように、超硬材料によって略直線状に形成された上下一組の転造ラック74a、74bの間に棒状の被加工物76を挿入し、相互に対向する一組の転造ラック74a、74bによって被加工物76を押圧した状態において、図示しないアクチュエータの駆動作用下に前記一組の転造ラック74a、74bを相互に反対方向(矢印方向)に変位させることにより、被加工物76の端部に対してクラウニング72を有するスプライン加工がなされる。
【0033】
この場合、前記転造ラック74a、74bによってスプラインシャフト12の端部に形成されたスプライン歯70の歯長は、最終形態(製造品)に係るスプライン歯70の歯長よりも予め大きく設定されており、前記転造ラック74a、74bによって形成されたスプライン歯を仮想スプライン歯として以下説明する。
【0034】
この場合、転造ラック74a、74bによって形成された仮想スプライン歯の歯厚が最大となるクラウニングトップTの位置は、図4および図8に示されるように、仮想スプライン歯の歯長の中心O2と最終形態に係るスプライン歯70の歯長の中心O1との間となるように設定される。換言すると、スプラインシャフト12に形成されたスプライン歯70の最終形態では、クラウニングトップTの位置が最終形態に係るスプライン歯70の歯長の中心O1からスプラインシャフト12の一端部側に偏位した位置に設定される。
【0035】
転造ラック74a、74bによってスプラインシャフト12の一端部および他端部に対してそれぞれスプライン加工が施された後、スプラインシャフト12の端部に連結される等速ジョイントのタイプに対応して、スプライン歯70が形成された端部をそれぞれ所定長(図4および図8の一点鎖線参照)だけ切断することにより、最終形態に係るスプライン歯70が完成する。
【0036】
この場合、スプラインシャフト12の一端部および他端部に形成されたスプラインのクラウニング形状は、それぞれ対称に形成される(図5と図9とを比較参照)。
【0037】
続いて、インナ部材32の軸孔36に沿ってスプラインシャフト12の一端部に形成されたスプラインを嵌合させることにより、第1等速ジョイント14がスプラインシャフト12の一端部に連結される。一方、スパイダボス部48の軸孔46に沿ってスプラインシャフト12の他端部に形成されたスプラインを嵌合させることにより、第2等速ジョイント16がスプラインシャフト12の他端部に連結される。このようにして駆動力伝達機構10が製造される。
【0038】
次に、このようにして製造された駆動力伝達機構10を構成する第1等速ジョイント14に対して応力が付与された場合の応力特性曲線Cを図11に示す。図11から諒解されるように、スプライン歯70の一端部から歯長の中心O1側に向かって応力が徐々に減少しスプライン歯70の歯長の中心O1の手前の位置で応力が最小となり、さらに、前記スプライン歯70の歯長の中心O1の手前の位置から徐々に応力が増大している。インナ部材32の軸孔36とスプラインシャフト12の第1嵌合部64との嵌合部位に所定の回転方向のトルクが負荷された場合、発生する応力は前記応力特性曲線Cに示されるようにスプライン歯70の歯長全体で略一定ではなく、しかも、スプライン歯70の歯長の中心O1と最も応力が最小となる位置とが一致していない。
【0039】
本実施の形態では、前記応力特性曲線Cの応力が最小となる位置とクラウニングトップTの位置とがそれぞれ略一致するように嵌合させることにより、インナ部材32の軸孔36にスプラインシャフト12の一端部を圧入嵌合した際における前記圧入部の強度を保持することができる。この場合、応力が最小となる位置とクラウニングトップTとの位置とを対応させることにより、スプラインが形成された所定の部分に応力が集中することを抑制することができる。
【0040】
また、本実施の形態では、前記応力特性曲線Cの応力が最小となる位置とクラウニングトップTの位置とがそれぞれ略一致するように嵌合させることにより、インナ部材32の軸孔36に対してスプラインシャフト12の一端部を圧入した際の圧入荷重を軽減させて、より一層円滑に圧入することができる。
【0041】
さらに、本実施の形態では、スプラインシャフト12の一端部および他端部に形成されたスプライン歯70のクラウニング72の形状をそれぞれ対称となるように配置することにより、左駆動軸および右駆動軸として機能する左右のスプラインシャフト12をそれぞれ同一構成とすることができる。従って、本実施の形態では、左側スプラインシャフトと右側スプラインシャフトとをそれぞれ用意して使い分ける必要がなく、従来技術のように複数の種類のスプラインシャフトの管理が不要となるため管理コストを低減させることができる。なお、左側スプラインシャフトと右側スプラインシャフトとをそれぞれ製造する機構を設ける必要がないため、装置全体の構成を簡素化することができる。
【0042】
この場合、等速ジョイントの種々の機種に対応させて複数の種類の転造ラックを準備する必要がないため、設備投資を抑制して製造コストの削減を図ることができる。
【0043】
さらにまた、本実施の形態では、直径およびスプライン歯の歯長がそれぞれ相違する複数のスプラインシャフトに対しても同様に適用することができる。すなわち、それぞれ直径が異なる複数の種類のスプラインシャフトでは、スプラインの歯長の長さがそれぞれ異なり、インナ部材の軸孔に嵌合する部分もそれぞれ相違しているが、仮想スプライン歯の歯長の中心O2と最終のスプライン歯の歯長の中心O1との間にクラウニングトップTがくるように設定されているため、前述したような作用効果を享有することができる。
【0044】
なお、バーフィールドタイプの第1等速ジョイント14が連結されるスプラインシャフト12の一端部と、トリポートタイプの第2等速ジョイント16が連結されるスプラインシャフト12の他端部とにおいて、それぞれスプラインの歯長は僅かに異なるだけであることから、実質的に同一のスプライン歯長とみなすことができるため、等速ジョイントの種類に拘わらず、本実施の形態に係る嵌合構造を適用することができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0046】
すなわち、スプラインが形成されたスプラインシャフトのクラウニングトップの位置を発生応力が最小となる位置に略一致するように設けることにより、スプライン歯の所定の部分に応力が集中することを抑制するとともに、等速ジョイントを圧入する際の圧入荷重を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る等速ジョイント用スプラインシャフトの嵌合構造が適用された駆動力伝達機構の概略構成図である。
【図2】前記駆動力伝達機構を構成する第1等速ジョイントの縦断面図である。
【図3】前記第1等速ジョイントに連結されるスプラインシャフトの一端部の拡大図である。
【図4】図3に示すスプラインシャフトの一端部に形成されたスプライン歯の拡大図である。
【図5】図4に示すスプライン歯の一端部と他端部との歯厚の関係を示す説明図である。
【図6】前記駆動力伝達機構を構成する第2等速ジョイントの縦断面図である。
【図7】前記第2等速ジョイントに連結されるスプラインシャフトの他端部の拡大図である。
【図8】図7に示すスプラインシャフトの他端部に形成されたスプライン歯の拡大図である。
【図9】図8に示すスプライン歯の一端部と他端部との歯厚の関係を示す説明図である。
【図10】一組の転造ラックによって被加工物に対してスプラインを形成する状態を示す斜視図である。
【図11】スプライン歯の位置に対応して発生する応力特性曲線を含む説明図である。
【符号の説明】
10…駆動力伝達機構 12…スプラインシャフト
14、16…等速ジョイント 32…インナ部材
36、46…軸孔 48…スパイダボス部
50…トラニオン 64、66…嵌合部
68、70…スプライン歯 72…クラウニング
74a、74b…転造ラック

Claims (5)

  1. 一方から他方に対して駆動源の回転駆動力を伝達する等速ジョイント用スプラインシャフトの製造方法において、
    前記スプラインシャフトの端部に、クラウニングを有する仮想スプライン歯を形成する工程と、
    前記仮想スプライン歯が形成されたスプラインシャフトの端部を所定長だけ切断することにより、最終形態に係るスプライン歯を形成する工程と、
    前記工程によって得られた最終形態に係るスプライン歯に対して等速ジョイントの軸孔を圧入してスプライン嵌合させる工程と、
    を有し、前記最終形態に係るスプライン歯には、仮想スプライン歯の歯長の中心点と最終形態に係るスプライン歯の歯長の中心点との間であって、且つ前記スプラインシャフトと前記等速ジョイントとの嵌合部位に回転トルクが付与された際、応力が最小となる位置に略一致するように、歯厚が最大となるクラウニングトップが設けられることを特徴とする等速ジョイント用スプラインシャフトの製造方法。
  2. 一方から他方に対して駆動源の回転駆動力を伝達するスプラインシャフトに対して等速ジョイントをスプライン嵌合させる嵌合構造において、
    前記スプラインシャフトの端部には、仮想スプライン歯の歯長の中心点と最終スプライン歯の歯長の中心点との間に、歯厚が最大となるクラウニングトップを有するスプラインが形成され、前記クラウニングトップは、スプラインシャフトと等速ジョイントとの嵌合部位に回転トルクが付与された際に、応力が最小となる位置に略一致することを特徴とする等速ジョイント用スプラインシャフトの嵌合構造。
  3. 請求項記載の嵌合構造において、
    前記クラウニングトップは、最終スプライン歯の歯長の中心点から等速ジョイントが連結されるスプラインシャフトの端部側にそれぞれ偏位した位置に設けられることを特徴とする等速ジョイント用スプラインシャフトの嵌合構造。
  4. 請求項または記載の嵌合構造において、
    前記スプラインシャフトの端部側に形成されたクラウニングの歯厚は、該スプラインシャフトの中心側に形成されたクラウニングの歯厚よりも大きく形成されることを特徴とする等速ジョイント用スプラインシャフトの嵌合構造。
  5. 請求項記載の嵌合構造において、
    前記スプラインシャフトの軸線方向に沿った一端部および他端部にそれぞれスプラインを形成し、スプラインシャフトの一端部側のスプライン歯と他端部側のスプライン歯の形状が対称に形成されることを特徴とする等速ジョイント用スプラインシャフトの嵌合構造。
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