JP5586929B2 - 等速自在継手の製造方法 - Google Patents

等速自在継手の製造方法

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Description

本発明は等速自在継手の製造方法に関する。
自動車や各種産業機械の動力伝達系を構成する等速自在継手は、駆動側と従動側の二軸をトルク伝達可能に連結すると共に、前記二軸が作動角をとっても等速でトルク(回転トルク)を伝達し得る構造を備えている。等速自在継手は、角度変位のみを許容する固定式等速自在継手と、角度変位および軸方向変位の双方を許容する摺動式等速自在継手とに大別され、例えば自動車のエンジンから駆動車輪に動力を伝達するドライブシャフトにおいては、エンジン側(インボード側)に摺動式等速自在継手が配置され、駆動車輪側(アウトボード側)に固定式等速自在継手が配置される(例えば、特許文献1を参照)。
摺動式又は固定式を問わず、等速自在継手は主要な構成部材として、内径面に複数のトラック溝を有するカップ部と、カップ部の底部から軸方向に延びた軸部とを有する外側継手部材を具備する。この外側継手部材は、例えば特許文献2に記載のように、中実の棒状素材に鍛造加工やしごき加工等の塑性加工、切削・旋削等の機械加工を施すことによってカップ部と軸部とを一体成形する場合が多い。
特開2008−2625号公報 特開平11−179477号公報
ところで、外側継手部材として、長寸の軸部を有するものを用いる場合がある。この種の外側継手部材は、軸部が長寸であるために、カップ部と軸部を精度良く一体成形するのが困難である。そこで、次のような分割構造を有する外側継手部材を着想するに至った。すなわち、別体に製作したカップ部を構成するカップ部材と、軸部を構成する中間部材およびスタブ(一端外径にスプライン等のトルク伝達用連結部が設けられた軸状部材)とを軸方向に並べて配置し、カップ部材およびスタブを摩擦圧接や溶接等の手段で中間部材の一端および他端にそれぞれ接合したものである。
しかしながら、構成部材の数が多くなると、その分だけ設備投資、製造工数、管理工数、保管スペース等が増大する。そのため、上記のように、別体に製作したカップ部材、中間部材およびスタブの三部材を接合することによって長寸の軸部を有する外側継手部材を得るようにしたのでは、この種の等速自在継手の低コスト化を図る上での障害となる。
本発明はかかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、別体部材を一体化する構造を前提とし、長寸の軸部を有する外側継手部材の製造コスト低減を図り、もってこの種の外側継手部材を具備する等速自在継手の低コスト化に寄与することにある。
上記の目的を達成するために、本願発明者らは、長寸の軸部を有する完成品としての外側継手部材のカップ部に対応したカップ部と、このカップ部の底部から軸方向に延びた短寸の軸部とを一体に有する外側継手部材の基材を準備し、これを分断するという着想を行った。
すなわち、上記の目的を達成するためになされた本発明は、カップ部とカップ部の底部から軸方向に延びた長寸の軸部とを有する外側継手部材と、外側継手部材のカップ部の内周に収容された内側継手部材と、外側継手部材と内側継手部材との間に配置されたトルク伝達部材とを備える等速自在継手を製造するための方法であって、前記カップ部と、このカップ部の底部から軸方向に延びた短寸の軸部とを一体に有し、塑性加工や機械加工により前記カップ部の内径面および短寸軸部の端部外径に、トラック溝およびトルク伝達用の連結部としてのスプラインをそれぞれ形成した外側継手部材の基材を製作する基材製作工程と、基材を、短寸軸部のうち、前記カップ部の付け根部よりもスプライン側であって、かつスプラインよりも前記カップ部側の範囲内における軸方向一箇所で分断することにより、第1および第2の分断部材を製作する分断工程と、第1および第2の分断部材の分断面間に配置した中間部材の一端面および他端面を、第1の分断部材の分断面および第2の分断部材の分断面にそれぞれ接合する接合工程と、を有することを特徴とする。
上記構成によれば、長寸軸部を有する外側継手部材は、短寸軸部を有する外側継手部材の基材と、中間部材という二部材で構成することができる。そのため、上記したように、別体に製作した三部材(カップ部材、中間部材およびスタブ)を接合することによって長寸軸部を有する外側継手部材を製作する場合に比べ、設備投資、製造工数、管理工数および管理スペースなどを減じることができる。
さらに詳しく述べると、分断前の外側継手部材(外側継手部材の基材)は、その軸部長さや形状を適当なものとしておけば、そのまま等速自在継手に組み込んで使用することができる。また、外側継手部材の軸部長さは搭載される車種等に応じて適宜設定されるが、上記本発明の構成によれば、軸部長さは中間部材で調整することができるので軸部長さ変更の要請にも柔軟に対応することができる。そのため、保有しておくべき外側継手部材の品種低減を図り、管理工数や管理スペースを低減することができる。さらに、軸部長さの異なる外側継手部材を製作するためには、主に、外側継手部材の基材を製造するもの、この外側継手部材を分断するもの、および外側継手部材の基材を分断することによって形成された二部材を中間部材に接合するものがあれば足りる。従って、外側継手部材の軸部長さに応じて専用の製造設備を複数設ける必要がなくなり、設備投資の低減や設備設置スペースの狭小化(製造ラインの省スペース化)を図ることもできる。
外側継手部材の軸部の端部外径(反カップ部側の端部外径)には、等速自在継手(外側継手部材)と駆動軸若しくは従動軸とをトルク伝達可能に連結するために、通常、トルク伝達用の連結部(スプライン又はセレーション)が設けられる。この場合に、トルク伝達用連結部が設けられた軸方向範囲内で外側継手部材の基材を分断すると、準備すべき中間部材の形状が複雑化して中間部材の高コスト化を招くと共に、中間部材の端面を分断面と高精度に接合することが難しくなる。そのため、外側継手部材の基材の短小軸部にトルク伝達用の連結部を設けた場合には、このトルク伝達用連結部よりもカップ部側で外側継手部材の基材を分断する。
上記構成において、中間部材の両端面を分断面と接合するための方法は任意であるが、両者間に高い接合強度を比較的容易に得ることができる摩擦圧接、レーザ溶接、あるいは電子ビーム溶接が好適である。また中間部材としても、中空をなすパイプ材、又は中実をなすバー材を問わず採用することができる。なお、中間部材としてパイプ材を用いれば、中空状の長寸軸部を有する外側継手部材を得ることができ、中間部材としてバー材を用いれば、中実状の長寸軸部を有する外側継手部材を得ることができる。
以上に示す本発明の構成は、角度変位および軸方向変位の双方を許容するいわゆる摺動式の等速自在継手、あるいは角度変位のみを許容するいわゆる固定式の等速自在継手を問わず採用することができる。
以上に示すように、本発明によれば、長寸軸部を有する外側継手部材の製造コスト低減を図り、もってこの種の外側継手部材を具備する等速自在継手の低コスト化を図ることができる。
一実施形態にかかるドライブシャフトの正面図である。 図1に示すドライブシャフトを構成する2つの等速自在継手のうち、一方の等速自在継手の外側継手部材を拡大して示す正面図である。 (a)図は、図2に示す外側継手部材を製作するためのベース部材となる外側継手部材の正面図、(b)図は、(a)図に示す外側継手部材を二部材に分断した状態を示す正面図である。 他の実施形態にかかるドライブシャフトの正面図である。 図4に示すドライブシャフトを構成する2つの等速自在継手のうち、一方の等速自在継手の外側継手部材を拡大して示す正面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、自動車のエンジンから駆動車輪に動力を伝達するドライブシャフト1の全体構造を示す正面図である。このドライブシャフト1は、エンジン側(図中右側:以下インボード側ともいう)に配置される摺動式等速自在継手10と、駆動車輪側(図中左側:以下アウトボード側ともいう)に配置される固定式等速自在継手20と、両等速自在継手10,20をトルク伝達可能に連結する中間シャフト2とを主要な構成として備える。
図1に示す摺動式等速自在継手10はいわゆるトリポード型等速自在継手(TJ)であり、カップ部12とカップ部12の底部から軸方向に延びた長寸軸部13とを有する外側継手部材11と、外側継手部材11のカップ部12の内周に収容された内側継手部材16と、外側継手部材11と内側継手部材16との間に配置されたトルク伝達部材としてのローラ19とを備える。内側継手部材16は、ローラ19を回転自在に外嵌した3本の脚軸18が円周方向等間隔に設けられたトリポード部材17で構成される。
長寸軸部13の外周面にはサポートベアリング6の内輪が固定されており、このサポートベアリング6の外輪は、図示しないブラケットを介してエンジンに固定されている。このようなサポートベアリング6を設けておくことにより、運転時等における外側継手部材11の振れが可及的に防止される。
図1に示す固定式等速自在継手20はいわゆるバーフィールド型等速自在継手(BJ)であり、有底筒状のカップ部21aとカップ部21aの底部から軸方向に延びた軸部21bとを有する外側継手部材21と、外側継手部材21のカップ部21aの内周に収容された内側継手部材22と、外側継手部材21のカップ部21aと内側継手部材22との間に配置されたトルク伝達部材としてのボール23と、外側継手部材21のカップ部21aの内径面と内側継手部材22の外径面との間に配され、ボール23を円周方向等間隔に保持する保持器24とを備える。なお、この固定式等速自在継手20として、アンダーカットフリー型等速自在継手(UJ)が用いられる場合もある。
中間シャフト2は、その両端部外径にトルク伝達用の連結部(スプライン)3,3を有する。そして、インボード側のスプライン3を摺動式等速自在継手10のトリポード部材17の孔部とスプライン嵌合させることにより、中間シャフト2と摺動式等速自在継手10のトリポード部材17(内側継手部材16)とがトルク伝達可能に連結される。またアウトボード側のスプライン3を固定式等速自在継手20の内側継手部材22の孔部とスプライン嵌合させることにより、中間シャフト2と固定式等速自在継手20の内側継手部材22とがトルク伝達可能に連結される。この中間シャフト2としては、中実タイプを用いても良いし、中空タイプを用いても良い。
両等速自在継手10,20の内部にはグリース等の潤滑剤が封入されている。潤滑剤の外部漏洩や継手外部からの異物侵入を防止するため、摺動式等速自在継手10の外側継手部材11と中間シャフト2との間、および固定式等速自在継手20の外側継手部材21と中間シャフト2との間には、筒状のブーツ4,5がそれぞれ装着されている。
次に、本発明の要旨である摺動式等速自在継手10の外側継手部材11の詳細構造を説明する。
図2に拡大して示すように、外側継手部材11は、一端が開口し、内径面の円周方向三等分位置にローラ19(図1参照)が転動するトラック溝が形成された有底筒状のカップ部12と、カップ部12の底部から軸方向に延び、反カップ部12側(インボード側)の端部外径にトルク伝達用連結部としてのスプラインSpが設けられた長寸軸部13とからなる。より詳しくは、中空軸状をなす中間部材14の一端面14aに、カップ部12とカップ部12の底部から一体に延びた軸状の部分とを有する第1の分断部材34の端面(分断面)34aを接合すると共に、中間部材14の他端面14bに、上記スプラインSpを有する第2の分断部材35の端面(分断面)35aを接合して構成される。
上記構成の外側継手部材11は以下示す工程を順に経て製造される。
(1)基材製作工程
この工程では、上記構成の外側継手部材11を得る上でのベースとなる部材、詳細には、図3(a)に示すように、カップ部32と、カップ部32の底部から軸方向に延びた中実軸状の軸部33とを一体に有する外側継手部材31を製作する。この外側継手部材31の軸部33は、外側継手部材11の長寸軸部13よりも短寸に形成されており、本発明で言う短寸軸部を構成する。カップ部32は、外側継手部材11のカップ部12に対応したものであり、その内径面にはローラ19が転動するトラック溝が形成されている。また、軸部33は、外側継手部材11の長寸軸部13の一部に対応しており、その反カップ部32側の端部外径にはトルク伝達用連結部としてのスプラインSpが形成されている。この外側継手部材31は、例えば、中実の棒状素材(バー材)に鍛造加工やしごき加工等の塑性加工、さらには旋削や切削加工等の機械加工を施すことによって製作される。
外側継手部材31の所定部位には表面硬化処理が施され、表面硬化層Shが形成されている。詳しくは、図中クロスハッチングで示すように、軸部33のうち、サポートベアリング6の内輪が固定されることとなるカップ部32の付け根部と、スプラインSpの形成領域とに表面硬化層Shが形成されている。なお、図示は省略しているが、カップ部12を構成することとなるカップ部32の内径面にも表面硬化処理が施されている。表面硬化処理の手法に特段の限定はなく、例えば、浸炭処理、窒化処理あるいは高周波焼入れを採用することができる。
(2)分断工程
この工程では、基材としての外側継手部材31を軸方向の一箇所で分断し、図3(b)に示すような二部材34,35を製作する。本実施形態では軸部33の軸方向範囲内、より厳密に言うとスプラインSpよりもカップ部32側であって、表面硬化層Shが形成されていない領域に切断加工を施す。これにより、カップ部32およびカップ部32の底部から一体に延びた中実軸状の部分からなる第1の分断部材34と、中実軸状をなし、一端外径にスプラインSpを有する第2の分断部材35とが製作される。かかる態様で外側継手部材31の軸部33を分断すれば、後述する接合工程において第1および第2の分断部材34,35と接合される中間部材14の形状を簡素化することができると共に、中間部材14と二部材34,35の接合を容易かつ高精度に行うことができる。
(3)端部加工工程
この工程では、基材としての外側継手部材31の分断面(第1の分断部材34の端面34a、および第2の分断部材35の端面35a)に所望の加工を施す。ここでは、図3(b)に示すように、第1の分断部材34の端面34a中心に凹窪部34bを形成すると共に、第2の分断部材35の端面35a中心に凹窪部35bを形成する。また、必要に応じて、端面34a,35aに平面度や表面粗さを向上するための仕上げ加工を施す。
(4)接合工程
この工程では、別途製作・準備した中間部材14を外側継手部材31の分断面(第1の分断部材34の端面34a、第2の分断部材35の端面35a)間に配置すると共に、中間部材14の両端面14a,14bに、第1の分断部材34の端面34aおよび第2の分断部材35の端面35aをそれぞれ接合し、長寸軸部13を有する外側継手部材11(図2参照)を得る。本実施形態の中間部材14は、中空軸状をなす径一定のパイプ材である。そして、中間部材14の一端および他端に第1および第2の分断部材34,35を軸心合わせでそれぞれ配置し、摩擦圧接、レーザ溶接あるいは電子ビーム溶接等の適宜の手段で中間部材14の一端面14aと第1の分断部材34の端面34aを接合すると共に、中間部材14の他端面14bと第2の分断部材35の端面35aを接合する。これにより、図2に示す外側継手部材11、すなわち、内径面にトラック溝が形成されたカップ部12と、カップ部12の底部から軸方向に延びた長寸軸部13とを備える外側継手部材11が完成する。
以上で示したように、本発明に係る等速自在継手1では、図2に示す長寸軸部13を有する外側継手部材11が、図3(a)に示す外側継手部材31の分断面(第1の分断部材34の端面34a、第2の分断部材35の端面35a)間に配置した中間部材14の両端面14a,14bを、上記分断面とそれぞれ接合することで得られる。このような構成によれば、外側継手部材31と中間部材14とで、長寸軸部13を有する外側継手部材11が得られる。そのため、別体に製作した三部材(カップ部材、中間部材およびスタブ)を接合することによって長寸軸部を有する外側継手部材を製作する場合に比べ、設備投資、製造工数、管理工数および管理スペースなどを減じることができる。
さらに詳しく述べると、基材としての外側継手部材31は、軸部33長さや形状を適当なものに形成しておけば、そのまま等速自在継手に組み込んで使用することができる。また、外側継手部材の軸部長さは用途等に応じて適宜設定されるが、上記本発明の構成によれば、軸部長さは中間部材14で調整することができるので軸部長さ変更の要請にも柔軟に対応することができる。そのため、保有しておくべき外側継手部材の品種削減を図ることができ、管理工数や管理スペースの低減を図ることができる。さらに、軸部長さの異なる外側継手部材を製作するためには、主に、図3(a)に示す基材としての外側継手部材31を製造するもの、外側継手部材31を分断するもの、および外側継手部材31を分断することによって形成した二部材34,35を中間部材14に接合するものがあれば足りる。従って、外側継手部材の軸部長さに応じて専用の製造設備を複数設ける必要がなくなり、設備投資の低減や設備設置スペースの狭小化(製造ラインの省スペース化)を図ることもできる。
以上、本発明の一実施形態について説明を行ったが、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能である。例えば、図示は省略するが、接合端部が互いに嵌合するインロー形状に形成された中間部材14と第1および第2の分断部材34,35とを接合することにより、長寸軸部13を有する外側継手部材11を形成することも可能である。この場合、中間部材14の両端面を段差面状に形成しておき、上記した(3)端部加工工程において、基材としての外側継手部材31を分断することによって形成した第1および第2の分断部材34,35の端面34a,35aを、中間部材14の段差面と嵌合可能な段差面状に形成すれば良い。ちなみに上記構成を採用すれば、分断部材34,35の端部加工コストは若干上昇するものの、上記した(4)接合工程における各部材間の芯出しを容易化し、部材同士の接合コストを低減すると共に外側継手部材11の高精度化を図り易くなるというメリットがある。
なお、中間部材14の端面14a,14bや分断面(第1および第2の分断部材34,35の端面34a,35a)をいかなる形状に形成した場合であっても、中間部材14の端面14a,14bを軸部33の分断面と接合するための方法としては、摩擦圧接よりもレーザ溶接あるいは電子ビーム溶接を採用するのが望ましい。
その理由として、摩擦圧接によって接合部を形成した場合には、接合部の内外径端にそれぞれバリが形成されるが、接合部の外径端に形成されるバリを放置しておくと、軸部外周にその他の部材(例えば、図1に示すサポートベアリング6)を装着する際の妨げとなるため、これを別途の仕上げ加工で除去する必要がある。また、接合部内径端に形成されるバリは、接合部の接合状態を検査する際に、超音波探傷法の適用を不可にするという問題もある。これに対し、レーザ溶接や電子ビーム溶接では、接合過程におけるバリの形成を回避することができる。従って、仕上げ加工が基本的に不要となって製造コストを低廉化することができ、また、接合部の接合状態の検査に超音波探傷を適用することが可能となって品質保証レベルが向上する。
図4は他の実施形態に係るドライブシャフト41の全体構造を示す正面図である。図4に示すドライブシャフト41は、摺動式等速自在継手10の外側継手部材11の構成のみが図1に示すドライブシャフト1と異なる。よって、図4に示すドライブシャフト41を構成するその他の部材・部位には図1と共通の参照番号を付し、重複説明を省略する。
図4に示すドライブシャフト41の一構成部材である摺動式等速自在継手10の外側継手部材11は、図5に示すように、長寸軸部13を構成する中間部材14が、中実のバー材である点において上述した実施形態と構成を異にしている。これに対応して、図3(a)に示す基材としての外側継手部材31を分断して形成される第1および第2の分断部材34,35の端面34a,35aには、凹窪部34b,35bが形成されていない。そのため、この実施形態では、上記した(3)端部加工工程を基本的に省略することができる。従って、外側継手部材11の製造コストを、上述した実施形態に比べて低廉化することができる。
以上では、摺動式等速自在継手10としてのトリポード型等速自在継手の外側継手部材11に本発明を適用した場合について説明を行ったが、本発明は、ダブルオフセット型等速自在継手(DOJ)等、他の摺動式等速自在継手の外側継手部材、さらには固定式等速自在継手20の外側継手部材21にも好ましく適用することができる。また、以上では、ドライブシャフト1,41を構成する等速自在継手の外側継手部材に本発明を適用しているが、本発明は、プロペラシャフトを構成する等速自在継手の外側継手部材にも好ましく適用することができる。
1 ドライブシャフト
2 中間シャフト
4、5 ブーツ
10 摺動式等速自在継手
11 外側継手部材
12 カップ部
13 長寸軸部
14 中間部材
20 固定式等速自在継手
31 外側継手部材(基材)
32 カップ部
33 軸部(短寸軸部)
34 第1の分断部材
34a 端面(分断面)
35 第2の分断部材
35a 端面(分断面)
41 ドライブシャフト
Sp スプライン(トルク伝達用の連結部)

Claims (6)

  1. カップ部とカップ部の底部から軸方向に延びた長寸の軸部とを有する外側継手部材と、前記外側継手部材のカップ部の内周に収容された内側継手部材と、前記外側継手部材と前記内側継手部材との間に配置されたトルク伝達部材とを備える等速自在継手を製造するための方法であって、
    前記カップ部と、このカップ部の底部から軸方向に延びた短寸の軸部とを一体に有し、塑性加工や機械加工により前記カップ部の内径面および前記短寸軸部の端部外径に、トラック溝およびトルク伝達用の連結部としてのスプラインをそれぞれ形成した外側継手部材の基材を製作する基材製作工程と、
    前記基材を、前記短寸軸部のうち、前記カップ部の付け根部よりも前記スプライン側であって、かつ前記スプラインよりも前記カップ部側の範囲内における軸方向一箇所で分断することにより、第1および第2の分断部材を製作する分断工程と、
    第1および第2の分断部材の分断面間に配置した中間部材の一端面および他端面を、第1の分断部材の分断面および第2の分断部材の分断面にそれぞれ接合する接合工程と、を有することを特徴とする等速自在継手の製造方法。
  2. 前記基材製作工程で製作される前記基材は、表面硬化処理により形成された表面硬化層を有する請求項1に記載の等速自在継手の製造方法。
  3. 前記分断工程では、前記表面硬化層が形成されていない領域において前記基材を分断する請求項2に記載の等速自在継手の製造方法。
  4. 前記分断工程と前記接合工程の間に、前記分断面に所望の加工を施す端部加工工程をさらに設けた請求項1〜3の何れか一項に記載の等速自在継手の製造方法。
  5. 中間部材が、中空をなすパイプ材である請求項1〜4の何れか一項に記載の等速自在継手の製造方法。
  6. 中間部材が、中実をなすバー材である請求項1〜4の何れか一項に記載の等速自在継手の製造方法。
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