JP2010001951A - 等速自在継手用外方部材及びその製造方法 - Google Patents

等速自在継手用外方部材及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 冷間鍛造により成形されたトラック溝の寸法精度を簡便な手段でもって向上させる。
【解決手段】 内輪との間で角度変位を許容しながらトルクを伝達する等速自在継手に装備され、軸方向に延びる複数のトラック溝11が内球面10に形成された外輪12であって、トラック溝11は、内輪との間に介在するボールが転動するボール転動部18および底部で軸方向に延びる凹溝19を有し、それらボール転動部18および凹溝19が冷間鍛造により同時成形され、かつ、そのボール転動部18が未研削状態である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば自動車や各種産業機械の動力伝達系において使用されるもので、駆動側と従動側の二軸間で作動角度変位のみを許容する等速自在継手の構成部品の一つである外方部材及びその製造方法に関する。
例えば、自動車のエンジンから車輪に回転力を等速で伝達する手段として使用される等速自在継手の一種に固定式等速自在継手がある。この固定式等速自在継手は、駆動側と従動側の二軸を連結してその二軸が作動角をとっても等速で回転トルクを伝達し得る構造を備えている。トルク伝達要素であるボールを用いたボールタイプの固定式等速自在継手としては、ツェッパ型(BJ)やアンダーカットフリー型(UJ)が広く知られている。また、ボールの個数は6個または8個が代表的である。
図5(a)(b)は、例えばアンダーカットフリー型の等速自在継手を例示する。この等速自在継手は、軸方向に延びる複数のトラック溝111が内球面110の円周方向等間隔に形成された外方部材としての外輪112と、外輪112のトラック溝111と対をなして軸方向に延びる複数のトラック溝114が外球面113の円周方向等間隔に形成された内方部材としての内輪115と、外輪112のトラック溝111と内輪115のトラック溝114との間に介在してトルクを伝達する複数のボール116と、外輪112の内球面110と内輪115の外球面113との間に介在してボール116を保持するケージ117とを備えている。
なお、この等速自在継手は、軸方向と平行なストレート部111a,114aを有するトラック溝111,114を持つ外輪112および内輪115を具備し、図示しないが、ツェッパ型の等速自在継手は、軸方向の縦断面が単一の円弧面形状を有するトラック溝を持つ外輪および内輪を具備する。
この種の等速自在継手を、例えば自動車のドライブシャフトに使用した場合、外輪112を従動軸に連結し、内輪115に車体側のディファレンシャルに取り付けられた摺動式等速自在継手から延びる駆動軸をスプライン嵌合で連結した構造が一般的である。この等速自在継手では、外輪112と内輪115との間に作動角が付与されると、ケージ117に収容されたボール116は常にどの作動角においても、その作動角の二等分面内に維持され、継手の等速性が確保される。
この等速自在継手の構成部品の一つである外輪112は、図6(a)(b)に示すようにその内球面110に形成された複数のトラック溝111を冷間鍛造により成形したものが一般的である。ここで、冷間鍛造とは、塑性加工の一種である鍛造を常温で行うことを意味する。
この外輪112のトラック溝111は、冷間鍛造により成形した後、そのトラック溝寸法のバラツキを抑制して所定の加工精度を確保するため、最終的にトラック溝を研削により仕上げ加工するようにしている。
また、例えば特許文献1に開示された冷間鍛造によるトラック溝の成形では、トラック溝の成形時、そのトラック溝の底部に逃げ溝を予め形成しておき、その後、トラック溝を冷間鍛造により成形し、最終的にトラック溝における逃げ溝を除く部分を研削により仕上げ加工している。この特許文献1に開示された逃げ溝は、トラック溝の底部を研削により仕上げ加工することが困難であることから、その研削による仕上げ加工を回避するために設けられたものである。
特開昭60−186334号公報
ところで、従来の等速自在継手における外輪では、前述したように内球面に形成されたトラック溝を冷間鍛造により成形することから、トラック溝の寸法バラツキが大きい。
一方、この種の等速自在継手では、その作動性を確保するために各部にすきまを設定する必要があり、例えば、PCD(ピッチ円直径)すきまを適正値に設定する必要がある。ここで、PCDすきまとは、外輪のトラック溝に接触した状態でのボールのPCD(外輪PCD)と、内輪のトラック溝に接触した状態でのボールのPCD(内輪PCD)との差を意味する。
従って、前述したように外輪のトラック溝の寸法バラツキが大きいと、その外輪に内輪、ケージおよびボールを組み込んだアッセンブリとした時にPCDすきまを適正値にするために、外輪の寸法に対応させて内輪、ケージおよびボールについても広範囲の寸法を有するものを予め用意しておく必要がある。このように外輪に対する内部部品のマッチングにおいて部品のロスが発生したり、また、マッチング作業が煩雑となる。
そのため、トラック溝の寸法バラツキを抑制して所定の加工精度を確保する必要性から、最終的にトラック溝の全体を研削により仕上げ加工している。特許文献1に開示されたトラック溝では、トラック溝における逃げ溝を除く部分を研削により仕上げ加工している。しかしながら、研削による仕上げ加工には手間がかかり、工数増加を招くという問題がある。
そこで、本発明は前述の問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、冷間鍛造により成形されたトラック溝の寸法精度を簡便な手段でもって向上させ得る等速自在継手用外方部材及びその製造方法を提供することにある。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明は、内方部材との間で角度変位を許容しながらトルクを伝達する等速自在継手に装備され、軸方向に延びる複数のトラック溝が内周面に形成された外方部材であって、トラック溝は、内方部材との間に介在するボールが転動するボール転動部および底部で軸方向に延びる凹溝を有し、ボール転動部および凹溝が冷間鍛造により成形され、かつ、ボール転動部が未研削状態であることを特徴とする。
本発明における外方部材のトラック溝は、ボール転動部および凹溝の両方を冷間鍛造により成形し、そのボール転動部を未研削状態とする。これにより、従来においてトラック溝を仕上げていた研削工程を省略することができ、等速自在継手の低コスト化が図れる。つまり、ボール転動部の冷間鍛造と共にトラック溝底部の凹溝も冷間鍛造により成形することから、その冷間鍛造で凹溝からボール転動部への塑性流動により、そのボール転動部を研削することなく、冷間鍛造のままでボール転動部における形状および寸法精度を確保することができる。
本発明における外方部材のトラック溝は、継手開口側に軸方向と平行なストレート部を有し、継手反開口側に円弧部を有することが望ましい。つまり、本発明は、軸方向と平行なストレート部を有するトラック溝を持つアンダーカットフリー型の等速自在継手に適用することが有効である。なお、トラック溝の数は8であることが望ましい。つまり、8個ボールの等速自在継手に適用可能である。
本発明を前述のアンダーカットフリー型の等速自在継手に適用した場合、凹溝をトラック溝の円弧部に形成することが望ましい。このようにすれば、外方部材の開口側に位置するトラック溝のストレート部の最小肉厚を確保することができて強度を維持できる。
また、外方部材のトラック溝における寸法精度を冷間鍛造による成形のみで確保できることから、トラック溝の円弧部の曲率中心が半径方向に継手中心を通る中心軸に対してトラック溝とは反対側にオフセットされている外方部材を具備した等速自在継手に有効である。つまり、トラック溝の円弧部の曲率中心を半径方向にオフセットすることにより、トラック溝の円弧部での溝深さが増加してトルク容量を向上させることができる。このようにトラック溝の円弧部での溝深さが増加しても、前述したようにトラック溝を冷間鍛造のみで成形することが容易である。
次に、本発明は、内方部材との間で角度変位を許容しながらトルクを伝達する等速自在継手に装備され、軸方向に延びる複数のトラック溝が内周面に形成された外方部材の製造方法であって、トラック溝は、内方部材との間に介在するボールが転動するボール転動部および底部で軸方向に延びる凹溝を冷間鍛造により同時成形してボール転動部を仕上げ加工することを特徴とする。
本発明方法では、トラック溝のボール転動部および凹溝を冷間鍛造により同時成形して仕上げ加工することにより、その冷間鍛造の同時成形で凹溝からボール転動部への塑性流動でもって、冷間鍛造のみでボール転動部の形状および寸法精度が安定して得られる。
この方法において、冷間鍛造によるトラック溝の成形は、外方部材の内周面を成形する第一の成形面と、凹溝を成形する第二の成形面と、その第一の成形面と第二の成形面との間に位置し、ボール転動部を成形する第三の成形面とを持つ冷間鍛造用パンチにより行うことが望ましい。このような冷間鍛造用パンチを用いることにより、凹溝からボール転動部への塑性流動を促進させることができ、冷間鍛造のみによりボール転動部の形状および寸法を確保することが容易となる。
なお、本発明は、軸方向と平行なストレート部を有するトラック溝を持つ外方部材を具備したアンダーカットフリー型の固定式等速自在継手(UJ)以外に、軸方向の縦断面が単一の円弧面形状を有するトラック溝を持つ外方部材を具備したツェッパ型の固定式等速自在継手(BJ)にも適用可能である。
本発明では、トラック溝のボール転動部および凹溝の両方を冷間鍛造により同時成形することにより、その冷間鍛造で凹溝からボール転動部への塑性流動により、ボール転動部を研削することなく、冷間鍛造のままでボール転動部における形状および寸法精度を確保することができ、低コストの等速自在継手を提供することができる。
本発明の実施形態を詳述する。図2(a)(b)は、軸方向と平行なストレート部を有するトラック溝を持つ外方部材を具備したアンダーカットフリー型の固定式等速自在継手(UJ)を例示する。なお、本発明は、図示しないが、軸方向の縦断面が単一の円弧面形状を有するトラック溝を持つ外方部材を具備したツェッパ型の固定式等速自在継手(BJ)にも適用可能である。
図2(a)(b)に示す等速自在継手は8個ボールタイプのもので、軸方向に延びる複数のトラック溝11が内球面10の円周方向等間隔に形成された外方部材としての外輪12と、外輪12のトラック溝11と対をなして軸方向に延びる複数のトラック溝14が外球面13の円周方向等間隔に形成された内方部材としての内輪15と、外輪12のトラック溝11と内輪15のトラック溝14との間に介在してトルクを伝達する8個のボール16と、外輪12の内球面10と内輪15の外球面13との間に介在してボール16を保持するケージ17とを備えている。
この等速自在継手における外輪11のトラック溝11は、継手開口側である外輪11の開口側に軸方向と平行なストレート部11aを有し、継手反開口側である外輪11の奥側に円弧部11bを有する。また、内輪15のトラック溝14は、外輪11の奥側に軸方向と平行なストレート部14aを有し、外輪11の開口側に円弧部14bを有する。
外輪12のトラック溝11の円弧部の曲率中心Oおよび内輪15のトラック溝14の円弧部の曲率中心Oは、ボール中心Oを含む継手中心Oに対して等距離fだけ軸方向に逆向きにオフセットされ、さらに、等距離Fだけ半径方向に継手中心Oを通る中心軸に対してトラック溝とは反対側にオフセットされている。なお、外輪12の内球面10(ケージ17の外球面)の曲率中心および内輪15の外球面13(ケージ17の内球面)の曲率中心は前述の継手中心Oと一致している。
このように、継手軸方向のオフセットにより、一対のトラック溝11,14からなるボールトラックを外輪12の奥側から開口側に向けて径方向間隔が徐々に増加する楔状に形成している。また、継手半径方向のオフセットにより、トラック溝11,14の円弧部11b,14bでの溝深さが増してトルク容量の向上が図れる。
この等速自在継手を、例えば自動車のドライブシャフトに使用した場合、外輪12を従動軸に連結し、車体側のディファレンシャルに取り付けられた摺動式等速自在継手から延びる駆動軸(シャフト)を内輪15にスプライン嵌合で連結した構造としている。この等速自在継手では、外輪12と内輪15との間に作動角が付与されると、ケージ17に収容されたボール16は常にどの作動角においても、その作動角の二等分面内に維持され、継手の等速性が確保される。
この等速自在継手の構成部品の一つである外輪12は、図1(a)(b)に示すように、内輪15との間に介在するボール16が転動するボール転動部18および底部で軸方向に延びる凹溝19を有し、ボール転動部18および凹溝19が冷間鍛造により成形され、かつ、ボール転動部18が未研削状態であるトラック溝11を備えている。なお、凹溝19は、外輪11の奥側に位置するトラック溝11の円弧部11bに形成されている。このように凹溝19を円弧部11bに形成したことにより、外輪12の開口側に位置するトラック溝11のストレート部11aの最小肉厚を確保することができて強度を維持できる。
このトラック溝11のボール転動部18は、冷間鍛造により成形された未研削状態であるため、従来においてトラック溝111を仕上げていた研削工程を省略することができ、等速自在継手の低コスト化が図れる。また、このトラック溝11の底部に軸方向に延びる凹溝19がボール転動部18と共に冷間鍛造により成形されているので、その冷間鍛造で凹溝19からボール転動部18への塑性流動により、そのボール転動部18を研削することなく、冷間鍛造のままでボール転動部18における形状および寸法精度を確保することができる。
なお、等速自在継手の内部には、耐久性を良好にするため、潤滑剤が充填されているが、凹溝19は、この潤滑剤の溜まり部としても作用し、潤滑性の向上および発熱の低下に寄与し、ひいては耐久性の向上を図ることができる。また、高作動角、高トルク条件では、トラック溝11の変形がボール転動部18と内球面10とのエッジ部だけでなく、ボール転動部18と凹溝18とのエッジ部にも分散されるので、その変形量を抑制することができ、強度および耐久性の向上が図れる。
また、トラック溝11における寸法精度を冷間鍛造による成形のみで確保できることから、トラック溝11の円弧部11bの曲率中心Oを半径方向に継手中心Oを通る中心軸に対してトラック溝とは反対側にオフセットすることにより、トラック溝11の円弧部11bでの溝深さが増加してトルク容量を向上させることができる。このようにトラック溝11の円弧部11bでの溝深さが増加しても、前述したようにトラック溝11を冷間鍛造により成形することが容易となっている。
図3は、外輪12のトラック溝11と、そのトラック溝上を転動するボール16との接触状態を示す。同図に示すようにトラック溝11,14の横断面形状は、ボール16の半径rよりも大きな曲率半径Rで形成されたゴシックアーチ状をなす。このトラック溝11の横断面形状をゴシックアーチ状としたことにより、ボール16はトラック溝11のそれぞれに対して二点で接触するアンギュラ接触となっている。なお、トラック溝11の両側、つまり、外輪12の内球面10とボール転動部18との間には、必要に応じて、エッジタッチ等の干渉を防止するためのチャンファ部20(面取り部)が設けられている場合がある。
このアンギュラ接触において、ボール16のトラック溝11に対する接触角αは、ボール16の中心Oを基準としてボール16とトラック溝11とが接触するボール接触中心Pとトラック溝11の溝底中心Qとのなす角度である。
前述の外輪12は、トラック溝11のボール転動部18および凹溝19を冷間鍛造により同時成形してボール転動部18を仕上げ加工することにより製作される。なお、外輪12の内球面10とボール転動部18との間にチャンファ部20が設けられている場合には、そのチャンファ部20も冷間鍛造により成形される。
このように、トラック溝11のボール転動部18および凹溝19を冷間鍛造により同時成形してボール転動部18を仕上げ加工することにより、その冷間鍛造の同時成形で凹溝19からボール転動部18への塑性流動、および外輪11の内球面10(あるいはチャンファ部19)からボール転動部18への塑性流動でもって、冷間鍛造のみでボール転動部18の形状および寸法精度が安定して得られる。
この冷間鍛造によるトラック溝11の成形は、図4に示す冷間鍛造用パンチ21で同時に行うことができる。この冷間鍛造用パンチ21は、外輪12の内球面10を成形する第一の成形面22と、凹溝19を成形する第二の成形面23と、その第一の成形面22と第二の成形面23との間に介在し、ボール転動部18を成形する第三の成形面24とを持つ。なお、外輪12の内球面10とボール転動部18との間にチャンファ部20を設ける場合には、第一の成形面22と第三の成形面24との間に第四の成形面25を有する。
このような冷間鍛造用パンチ21を用いることにより、トラック溝11において、凹溝19および内球面10(あるいはチャンファ部20)からボール転動部18への塑性流動を促進させることができ、冷間鍛造のみによりボール転動部18の形状および寸法精度を確保することが容易となる。
なお、図4では、各成形面22〜25による押圧力を矢印で示している。第二の成形面23における第三の成形面24との境界部分(図中M部分)で、凹溝19を成形する第二の成形面23による押圧力の作用方向が、ボール転動部18を成形する第三の成形面24側へ向くことにより、凹溝19からボール転動部18への塑性流動が促進される。また、第一の成形面22における第三の成形面24との境界部分(図中N部分)で、内球面10を成形する第一の成形面22による押圧力の作用方向が、ボール転動部18を成形する第三の成形面24側へ向くことにより、内球面10(あるいはチャンファ部20)からボール転動部18への塑性流動が促進される。
この種の等速自在継手では、その作動性を確保するために各部にすきまを設定する必要があり、例えば、PCD(ピッチ円直径)すきまを適正値に設定する必要がある。PCDすきまとは、外輪12のトラック溝11に接触した状態でのボール16のPCD(外輪PCD)と、内輪15のトラック溝14に接触した状態でのボール16のPCD(内輪PCD)との差である。
従って、前述したようにトラック溝11のボール転動部18の形状および寸法精度が安定して得られることから、その外輪12に内輪15、ケージ17およびボール16を組み込んだアッセンブリとした時にPCDすきまを適正値にするために、外輪12の寸法に対応させて内輪15、ケージ17およびボール16についても広範囲の寸法を有するものを予め用意しておく必要がない。その結果、外輪12に対する内部部品のマッチングにおいて部品のロスが少なくて済み、また、マッチング作業が容易となって低コスト化が図れる。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明の実施形態で、(a)はアンダーカットフリー型の固定式等速自在継手の構成部品の一つである外輪を示す縦断面図、(b)は(a)の右側面図である。 本発明の実施形態で、(a)はアンダーカットフリー型の固定式等速自在継手の全体構成を示す縦断面図、(b)は(a)の横断面図である。 外輪のトラック溝とボールとの接触状態を示す要部拡大断面図である。 外輪のトラック溝と凹溝を冷間鍛造により成形するためのポンチを示す拡大断面図である。 (a)は従来におけるアンダーカットフリー型の固定式等速自在継手の全体構成を示す縦断面図、(b)は(a)の横断面図である。 (a)は従来におけるアンダーカットフリー型の固定式等速自在継手の構成部品の一つである外輪を示す縦断面図、(b)は(a)の右側面図である。
符号の説明
10 外方部材(外輪)の内周面
11 外方部材(外輪)のトラック溝
11a ストレート部
11b 円弧部
12 外方部材(外輪)
18 ボール転動部
19 凹溝
21 冷間鍛造用パンチ
22 第一の成形面
23 第二の成形面
24 第三の成形面

Claims (7)

  1. 内方部材との間で角度変位を許容しながらトルクを伝達する等速自在継手に装備され、軸方向に延びる複数のトラック溝が内周面に形成された外方部材であって、前記トラック溝は、内方部材との間に介在するボールが転動するボール転動部および底部で軸方向に延びる凹溝を有し、前記ボール転動部および凹溝が冷間鍛造により成形され、かつ、前記ボール転動部が未研削状態であることを特徴とする等速自在継手用外方部材。
  2. 前記トラック溝は、継手開口側に軸方向と平行なストレート部を有し、継手反開口側に円弧部を有する請求項1に記載の等速自在継手用外方部材。
  3. 前記トラック溝の数が8である請求項2に記載の等速自在継手用外方部材。
  4. 前記凹溝は、トラック溝の円弧部に形成されている請求項2又は3に記載の等速自在継手用外方部材。
  5. 前記トラック溝の円弧部は、その曲率中心が半径方向にオフセットされている請求項2〜4のいずれか一項に記載の等速自在継手用外方部材。
  6. 内方部材との間で角度変位を許容しながらトルクを伝達する等速自在継手に装備され、軸方向に延びる複数のトラック溝が内周面に形成された外方部材の製造方法であって、前記トラック溝は、内方部材との間に介在するボールが転動するボール転動部および底部で軸方向に延びる凹溝を冷間鍛造により同時成形して前記ボール転動部を仕上げ加工することを特徴とする等速自在継手用外方部材の製造方法。
  7. 前記冷間鍛造によるトラック溝の成形は、外方部材の内周面を成形する第一の成形面と、前記凹溝を成形する第二の成形面と、その第一の成形面と第二の成形面との間に位置し、ボール転動部を成形する第三の成形面とを持つ冷間鍛造用パンチにより行う請求項6に記載の等速自在継手用外方部材の製造方法。
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