JP2019163869A - 冷却装置とその制御方法および制御プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
より詳しくは、正確かつ安定した運転ないし冷却状態を維持しつつ、省エネルギー性を向上させることができる冷却装置とその制御方法および制御プログラムに関するものであって、冷却技術に属するものである。
前記蒸発器で冷却された被冷却媒体が供給される冷蔵庫と、
前記冷蔵庫の庫内温度を検出する庫内温度センサと、
前記圧縮機の吸入圧力を検出する吸入圧力センサと、
前記庫内温度がサーモオン設定温度以上となった場合に前記冷凍サイクルの運転開始を指令し、前記庫内温度がサーモオフ設定温度以下となった場合に前記冷凍サイクルの運転停止を指令する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、
予め入力された前記圧縮機の情報と、
前記サーモオフ設定温度へ到達するまでに設けられた周波数シフト設定温度と、
予め設定した周波数シフト設定吸入圧力と、に基づいて、
前記圧縮機の駆動周波数を適宜変更する運転モードを備えるものである。
しかしながら、前記制御は、圧縮機の駆動周波数ないし回転数に基づいて行われるもので、冷凍装置の冷却能力などの他のパラメータを考慮したものではない。
したがって、正確かつ安定した運転状態を維持しつつ、省エネルギー性を向上させる点において、さらなる改善が求められている。
圧縮機、凝縮器、蒸発器及びこれらを接続する冷媒配管を備え、制御装置及び圧力検出手段を備える冷却装置であって、
前記蒸発器は、
空気を取り込むための送風機を備え、
前記制御装置は、
冷媒の凝縮圧力及び蒸発圧力と前記圧縮機の駆動周波数と前記圧縮機の消費電力と前記冷却装置の冷却能力との関係を表すデータ、並びに前記送風機の駆動周波数と消費電力との関係を表すデータを記憶している記憶部と、
前記圧縮機及び送風機の各駆動周波数を、現在の設定値よりも所定の割合増減させて、新たな設定値に変更、再設定する設定部と、
前記圧力検出手段によって検出された凝縮圧力及び蒸発圧力の値並びに前記圧縮機の駆動周波数の前記設定値に対応する前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の基準消費電力の値、前記圧力検出手段によって検出された凝縮圧力及び蒸発圧力の値並びに前記圧縮機の駆動周波数の前記再設定値に対応する前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の再設定消費電力の値、前記送風機の駆動周波数の前記設定値に対応する前記送風機の基準消費電力の値、並びに前記送風機の駆動周波数の前記再設定値に対応する前記送風機の再設定消費電力の値のそれぞれを前記記憶部内のデータを参照して選択する選択部と、
前記選択部によって選択された前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の基準消費電力の値と前記送風機の基準消費電力の値から、所定の演算式を用いて、基準COPを算出し、前記選択部によって選択された前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の再設定消費電力の値と前記送風機の再設定消費電力の値から、前記所定の演算式を用いて、算出COPを算出する演算部と、
前記基準COP値と前記算出COP値を比較して、前記算出COP値が、より適当なCOP値であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって、より適当と判定されたCOPの値に対応する駆動周波数で駆動するよう前記圧縮機と前記送風機を制御する制御部を備えること
を特徴とする冷却装置である。
請求項1に記載の冷却装置において、
前記圧力検出手段は、
前記凝縮器の出口側に配される前記凝縮圧力を検出する圧力検出手段と、前記圧縮機の吸込み側に配される前記蒸発圧力を検出する圧力検出手段で構成されていること
を特徴とするものである。
請求項1又は2に記載の冷却装置において、
前記演算式は、
前記冷却装置の冷却能力をQ、圧縮機の消費電力をEd、前記送風機の消費電力をEfとして、
COP=Q/(Ed+Ef)
で表されること
を特徴とするものである。
請求項1又は2に記載の冷却装置において、
前記演算式は、
前記冷却装置の冷却能力をQ、圧縮機の消費電力をEd、前記送風機の消費電力をEfとして、
COP=(Q−Ef)/(Ed+Ef)
で表されること
を特徴とするものである。
圧縮機、凝縮器、蒸発器及びこれらを接続する冷媒配管を備え、前記蒸発器に空気を取り込むための送風機、制御装置及び圧力検出手段を備える冷却装置の制御方法であって、
前記圧力検出手段によって冷媒の凝縮圧力及び蒸発圧力を検出し、検出された凝縮圧力及び蒸発圧力並びに前記圧縮機の駆動周波数の現在の設定値に対応する前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の消費電力の値を基準値として得る工程と、
前記送風機の駆動周波数の現在の設定値に対応する前記送風機の消費電力の値を基準値として得る工程と、
前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の基準消費電力値と前記送風機の基準消費電力値から、所定の演算式を用いて、基準COP値を算出する工程と、
前記基準COP値の算出後に、前記圧縮機及び前記送風機の各駆動周波数を、前記設定値よりも所定の割合増減させて、新たな設定値に変更、再設定する工程と、
再度、前記圧力検出手段によって冷媒の蒸発圧力及び凝縮圧力を検出し、検出された凝縮圧力及び蒸発圧力並びに前記圧縮機の前記再設定された駆動周波数の値に対応する前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の再設定消費電力の値を得る工程と、
前記送風機の前記再設定された駆動周波数の値に対応する前記送風機の再設定消費電力の値を得る工程と、
前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の再設定消費電力値と前記送風機の再設定消費電力値から、前記所定の演算式を用いて、算出COP値を算出する工程と、
前記基準COP値と前記算出COP値を比較して、前記算出COP値が、より適当なCOP値であるか否かを判定する工程と、
前記適当なCOP値に対応する駆動周波数で、前記圧縮機と前記送風機を制御する工程と、
を含むこと
を特徴とする冷却装置の制御方法である。
請求項5に記載の冷却装置の制御方法において、
前記冷却装置は、
温度検出手段をさらに備え、
前記制御方法は、
前記温度検出手段によって検出された庫内又は室内温度が周波数運転開始温度よりも低くなった場合に行われること
を特徴とするものである。
圧縮機、凝縮器、蒸発器及びこれらを接続する冷媒配管を備え、前記蒸発器に空気を取り込むための送風機、制御装置及び圧力検出手段を備える冷却装置の制御プログラムであって、
コンピュータに、
冷媒の凝縮圧力及び蒸発圧力と前記圧縮機の駆動周波数と前記圧縮機の消費電力と前記冷却装置の冷却能力との関係を表すデータ、並びに前記送風機の駆動周波数と消費電力との関係を表すデータと、前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の消費電力の値と前記送風機の消費電力の値からCOPを算出する所定の演算式を格納するデータベースを保存する保存ステップと、
前記圧力検出手段から検出された冷媒の凝縮圧力及び蒸発圧力を取得する圧力取得ステップと、
前記圧縮機及び前記送風機の各駆動周波数の現在の設定値を基準値として取得する周波数取得ステップと、
前記データベースから、冷媒の凝縮圧力及び蒸発圧力と前記圧縮機の駆動周波数と前記圧縮機の消費電力と前記冷却装置の冷却能力との関係を表すデータと、前記送風機の駆動周波数と消費電力の関係を表すデータを読み出すデータ読み出しステップと、
前記圧力取得ステップにおいて取得した冷媒の凝縮圧力及び蒸発圧力並びに前記周波数取得ステップにおいて取得した圧縮機の駆動周波数の前記設定値に対応する前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の基準消費電力の値を、前記データベースに格納されているデータを参照して選択すると共に、前記周波数取得ステップにおいて取得した送風機の駆動周波数の前記設定値に対応する前記送風機の基準消費電力の値を、前記データベースに格納されているデータを参照して選択する選択ステップと、
前記データベースから前記演算式を読み出す演算式読み出しステップと、
前記選択ステップにおいて選択された前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の基準消費電力の値と前記送風機の基準消費電力の値を用い、前記演算式読み出しステップにおいて読み出された演算式に基づいて基準COPを算出する基準COP算出ステップと、
前記圧縮機及び送風機の各駆動周波数を、前記設定値よりも所定の割合増減させて、新たな設定値に変更、再設定する周波数設定ステップと、
前記圧力検出手段から再度検出された冷媒の凝縮圧力及び蒸発圧力を取得する圧力再取得ステップと、
前記データベースから、再度、冷媒の凝縮圧力及び蒸発圧力と前記圧縮機の駆動周波数と前記圧縮機の消費電力と前記冷却装置の冷却能力との関係を表すデータと、前記送風機の駆動周波数と消費電力の関係を表すデータを読み出すデータ再読み出しステップと、
前記圧力再取得ステップにおいて取得した冷媒の凝縮圧力及び蒸発圧力並びに前記周波数設定ステップにおいて前記再設定された圧縮機の駆動周波数の値に対応する前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の再設定消費電力の値を、前記データベースに格納されているデータを参照して選択すると共に、前記周波数設定ステップにおいて前記再設定された送風機の駆動周波数の値に対応する前記送風機の再設定消費電力の値を、前記データベースに格納されているデータを参照して選択する再選択ステップと、
前記データベースから前記演算式を再度読み出す演算式再読み出しステップと、
前記再選択ステップにおいて選択された前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の再設定消費電力の値と前記送風機の再設定消費電力の値を用い、前記演算式再読み出しステップにおいて読み出された演算式に基づいて算出COPを算出する算出COP算出ステップと、
前記基準COP値と前記算出COP値を比較して、前記算出COP値が、より適当なCOP値であるか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにおいて、より適当であると判定されたCOPに対応する駆動周波数で前記圧縮機及び送風機を制御する制御ステップと、
を実行させること
を特徴とする冷却装置の制御プログラムである。
したがって、正確かつ安定した運転ないし冷却状態が維持され、省エネルギー性が向上する。
このような構成によれば、前記凝縮器の出口側と前記圧縮機の吸込み側の二か所で検出された圧力値を使用して、より適当なCOPを算出するので、前記冷却装置において、より正確かつ安定した運転状態(冷却能力)を維持することが可能となる。
このような構成によって、前記冷却装置において、安定した運転状態(冷却能力)を維持しつつ、効率よく冷却を行うことが可能となる。
COP=(Q−Ef)/(Ed+Ef)
上記演算式を用いる場合には、冷却装置の冷却能力から送風機の消費電力分の発熱による影響が除外されるので、より正確なCOPを算出することができ、その結果、極めて正確かつ安定な運転ないし冷却状態を維持することが可能となる。
なお、この発明は、図面に示す形態にのみ限定されるものではなく、要旨を変更しない範囲内において種々改良を加えることができるものである。
図1に示すように、前記冷却装置1は、圧縮機2、凝縮器3、蒸発器4、および制御装置5を主要構成要素とするもので、前記圧縮機2、凝縮器3および蒸発器4の各構成要素は、冷媒配管で接続されている。
なお、図1において、冷却装置1は、冷蔵庫の庫内または室内を冷却するためのものとして構成されている。
したがって、前記冷却装置1では、前記凝縮器3の出口側と前記圧縮機2の吸込み側の二か所で検出された圧力値を使用して、より適当なCOPを算出し、このCOP値に基づいて前記圧縮機2と前記蒸発器4の送風機4aのそれぞれを制御するので、より正確かつ安定した運転ないし冷却状態(冷却能力)を維持することが可能となる
また、前記圧力検出手段に代えて、温度検出手段を用いて、検出された冷媒の凝縮温度および蒸発温度を、それぞれ凝縮圧力および蒸発圧力に換算するようにしてもよい。
この実施例において、前記圧縮機2は、インバータ回路などによって、その駆動周波数(ないし回転数)を制御し、冷媒の吐出量(吐出容量)を変化させることができるよう構成されたものである。
なお、前記凝縮器3については、その所定の位置に送風機(ファン)を取り付けることによって、前記凝縮器3に外気を送り込み、前記凝縮器3に流入する冷媒との熱交換が促されるよう構成してもよい。
この実施例において、前記送風機4aは、インバータ回路などによって、その駆動周波数(ないし回転数)を制御し、前記空気の供給量(吐出容量)を変化させることができるよう構成されている。
前記制御装置5は、前記圧力検出手段6によって検出された凝縮圧力と前記圧力検出手段7によって検出された蒸発圧力に応じて、常時、より適当なエネルギー消費効率(Coefficient Of Performance(COP))値を算出し、算出されたエネルギー消費効率値に対応する駆動周波数(ないし回転数)で駆動するよう、前記圧縮機2と前記蒸発器4が備える送風機4aを制御する。
例えば、前記記憶部5bは、前記取得部5aが取得した圧力や温度、圧縮機2や送風機4aの駆動周波数や消費電力などの運転状態量に関するデータに加え、前記演算部5eによる演算結果、予め定められた定数、冷媒の物性値(飽和圧力、飽和温度)を計算する関数式や関数表(テーブル)などをデータとして記憶する。
なお、これらのデータについては、適宜テーブルやグラフ、数式(近似式等)などの形式で記憶させてもよい。
さらに、前記記憶部5b内のデータは、必要に応じて参照、書き換えることが可能である。
なお、運転開始時においては、駆動当初に設定された駆動周波数の値が基準値とされる。
なお、前記演算式は、予め記憶部5b内に格納しておいてもよいし、演算部5e内に直接記憶させておいてもよい。
COP=Q/(Ed+Ef) ・・・(1)
COP=(Q−Ef)/(Ed+Ef) ・・・(2)
その結果、冷却装置において安定した性能と省エネルギーを実現することが可能となる。
前記膨張弁8は、一方側が配管を介して前記凝縮器3に接続され、他方側が配管を介して前記蒸発器4に接続されるもので、前記圧縮機2から供給される冷媒の圧力が適当なものになるよう、所定の開度とすることによって、前記冷媒を適宜減圧・膨張させるものである。
前記膨張弁8の開度については、公知の制御装置を使用して、前記圧縮機2から供給される冷媒の圧力や温度などに応じて、その制御が自動的に行われるようにしてもよい。
なお、この実施例において、前記圧縮機2の駆動周波数と送風機4aの駆動周波数は、短時間で所定の温度まで冷却されるよう冷却装置1の冷却能力を最大化すべく、いずれも最大駆動周波数になるように設定されている。
図3に示されるデータテーブル(冷却能力データテーブル)は、蒸発圧力Psと凝縮圧力Pdに応じて設定された冷却装置の冷却能力Qおよび圧縮機の消費電力Edを、任意に設定された圧縮機2の駆動周波数Fd毎に定めたものである。
記憶部5b内には、これと同様のデータテーブルが、圧縮機2の、所定の駆動周波数に応じて複数作成され、格納されている。
すなわち、記憶部5bは、圧縮機2の駆動周波数Fdに応じた、冷媒の凝縮圧力Pdおよび蒸発圧力Psと冷却装置1の冷却能力Qと圧縮機2の消費電力Edとの関係を表す冷却能力データを記憶している。
その際、圧縮機2および/または送風機4aの駆動周波数を、圧縮機2および/または送風機4aの機種やシステム等に応じて、所定の割合、増減させ、この駆動周波数で駆動するよう圧縮機2および/または送風機4aを制御してもよい。
これにより、算出COPに基づいて、圧縮機2および/または送風機4aの機種やシステム等を考慮して選択された駆動周波数で圧縮機2および/または送風機4aが駆動するので、冷却装置において、より正確な運転ないし冷却状態を維持することが可能となる。
その後、ステップS8に戻り、再度、圧縮機2および送風機4aの各駆動周波数が、現在の設定値(基準値)から所定の値まで低下され、新たな設定値に変更、再設定され、しかるのち、ステップS13でCOPの算出が行われる。
その際、圧縮機2および/または送風機4aの駆動周波数を、その機種やシステム等に応じて、所定の割合、増減させ、この駆動周波数で駆動するように圧縮機2および/または送風機4aを制御してもよい。
これにより、算出COPに基づいて、圧縮機2および/または送風機4aの機種やシステム等を考慮して選択された駆動周波数で圧縮機2および/または送風機4aが駆動するので、より正確な運転ないし冷却状態を維持することが可能となる。
その後、ステップS10に戻り、再度、圧力検出手段6,7によって検出される冷媒の現在の凝縮圧力と蒸発圧力の取得が行われ、しかるのち、ステップS13でCOPの算出が行われる。
その際、ステップS102で取得された温度が周波数運転開始温度よりも低いか否かは、例えば、所定の誤差範囲に収まっている旨の条件を充足するか否かに基づいて判定してもよい。
この制御動作については、前記した通りである。
なお、この温度の取得については、前記制御動作が開始されてから所定の時間が経過した後に行われるようにしてもよい。
その際、ステップS105で取得された温度が停止温度よりも低いか否かは、例えば、所定の誤差範囲に収まっている旨の条件を充足するか否かに基づいて判定してもよい。
前記圧力検出手段によって冷媒の凝縮圧力及び蒸発圧力を検出し、検出された凝縮圧力及び蒸発圧力並びに前記圧縮機の駆動周波数の現在の設定値に対応する前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の消費電力の値を基準値として得る工程と、
前記送風機の駆動周波数の現在の設定値に対応する前記送風機の消費電力の値を基準値として得る工程と、
前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の基準消費電力値と前記送風機の基準消費電力値から、所定の演算式を用いて、基準COP値を算出する工程と、
前記基準COP値の算出後に、前記圧縮機及び前記送風機の各駆動周波数を、前記設定値よりも所定の割合増減させて、新たな設定値に変更、再設定する工程と、
再度、前記圧力検出手段によって冷媒の蒸発圧力及び凝縮圧力を検出し、検出された凝縮圧力及び蒸発圧力並びに前記圧縮機の前記再設定された駆動周波数の値に対応する前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の再設定消費電力の値を得る工程と、
前記送風機の前記再設定された駆動周波数の値に対応する前記送風機の再設定消費電力の値を得る工程と、
前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の再設定消費電力値と前記送風機の再設定消費電力値から、前記所定の演算式を用いて、算出COP値を算出する工程と、
前記基準COP値と前記算出COP値を比較して、前記算出COP値が、より適当なCOP値であるか否かを判定する工程と、
前記適当なCOP値に対応する駆動周波数で、前記圧縮機と前記送風機を制御する工程と、
を含むこと
を特徴とするものである。
前述した動作に基づく処理を、コンピュータなどの制御装置が実行するためのプログラムは、この発明のプログラムを構成する。
このプログラムを記録するための記憶媒体としては、光ディスク、半導体メモリ、磁気記録媒体などを用いることができ、これらをROM、RAM、メモリカードなどに構成して用いてもよい。
したがって、前記冷却装置とその制御方法および制御プログラムは、冷却ないし冷凍に際して、正確かつ安定した運転状態を維持しつつ、省エネルギー性を向上させることができるので、食品業界などの、冷凍サイクル(冷媒回路)を使用した機器を使用する業界において広く利用される可能性の高いものである。
2 圧縮機
3 凝縮器
4 蒸発器
4a 送風機(ファン)
5 制御装置
5a 取得部
5b 記憶部
5c 設定部
5d 選択部
5e 演算部
5f 判定部
5g 制御部
6 圧力(凝縮圧力)検出手段
7 圧力(蒸発圧力)検出手段
8 膨張弁
9 温度検出手段
X 冷媒が流れる方向
Claims (7)
- 圧縮機、凝縮器、蒸発器及びこれらを接続する冷媒配管を備え、制御装置及び圧力検出手段を備える冷却装置であって、
前記蒸発器は、
空気を取り込むための送風機を備え、
前記制御装置は、
冷媒の凝縮圧力及び蒸発圧力と前記圧縮機の駆動周波数と前記圧縮機の消費電力と前記冷却装置の冷却能力との関係を表すデータ、並びに前記送風機の駆動周波数と消費電力との関係を表すデータを記憶している記憶部と、
前記圧縮機及び送風機の各駆動周波数を、現在の設定値よりも所定の割合増減させて、新たな設定値に変更、再設定する設定部と、
前記圧力検出手段によって検出された凝縮圧力及び蒸発圧力の値並びに前記圧縮機の駆動周波数の前記設定値に対応する前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の基準消費電力の値、前記圧力検出手段によって検出された凝縮圧力及び蒸発圧力の値並びに前記圧縮機の駆動周波数の前記再設定値に対応する前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の再設定消費電力の値、前記送風機の駆動周波数の前記設定値に対応する前記送風機の基準消費電力の値、並びに前記送風機の駆動周波数の前記再設定値に対応する前記送風機の再設定消費電力の値のそれぞれを前記記憶部内のデータを参照して選択する選択部と、
前記選択部によって選択された前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の基準消費電力の値と前記送風機の基準消費電力の値から、所定の演算式を用いて、基準COPを算出し、前記選択部によって選択された前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の再設定消費電力の値と前記送風機の再設定消費電力の値から、前記所定の演算式を用いて、算出COPを算出する演算部と、
前記基準COP値と前記算出COP値を比較して、前記算出COP値が、より適当なCOP値であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって、より適当と判定されたCOPの値に対応する駆動周波数で駆動するよう前記圧縮機と前記送風機を制御する制御部を備えること
を特徴とする冷却装置。 - 前記圧力検出手段は、
前記凝縮器の出口側に配される前記凝縮圧力を検出する圧力検出手段と、前記圧縮機の吸込み側に配される前記蒸発圧力を検出する圧力検出手段で構成されていること
を特徴とする請求項1に記載の冷却装置。 - 前記演算式は、
前記冷却装置の冷却能力をQ、圧縮機の消費電力をEd、前記送風機の消費電力をEfとして、
COP=Q/(Ed+Ef)
で表されること
を特徴とする請求項1又は2に記載の冷却装置。 - 前記演算式は、
前記冷却装置の冷却能力をQ、圧縮機の消費電力をEd、前記送風機の消費電力をEfとして、
COP=(Q−Ef)/(Ed+Ef)
で表されること
を特徴とする請求項1又は2に記載の冷却装置。 - 圧縮機、凝縮器、蒸発器及びこれらを接続する冷媒配管を備え、前記蒸発器に空気を取り込むための送風機、制御装置及び圧力検出手段を備える冷却装置の制御方法であって、
前記圧力検出手段によって冷媒の凝縮圧力及び蒸発圧力を検出し、検出された凝縮圧力及び蒸発圧力並びに前記圧縮機の駆動周波数の現在の設定値に対応する前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の消費電力の値を基準値として得る工程と、
前記送風機の駆動周波数の現在の設定値に対応する前記送風機の消費電力の値を基準値として得る工程と、
前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の基準消費電力値と前記送風機の基準消費電力値から、所定の演算式を用いて、基準COP値を算出する工程と、
前記基準COP値の算出後に、前記圧縮機及び前記送風機の各駆動周波数を、前記設定値よりも所定の割合増減させて、新たな設定値に変更、再設定する工程と、
再度、前記圧力検出手段によって冷媒の蒸発圧力及び凝縮圧力を検出し、検出された凝縮圧力及び蒸発圧力並びに前記圧縮機の前記再設定された駆動周波数の値に対応する前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の再設定消費電力の値を得る工程と、
前記送風機の前記再設定された駆動周波数の値に対応する前記送風機の再設定消費電力の値を得る工程と、
前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の再設定消費電力値と前記送風機の再設定消費電力値から、前記所定の演算式を用いて、算出COP値を算出する工程と、
前記基準COP値と前記算出COP値を比較して、前記算出COP値が、より適当なCOP値であるか否かを判定する工程と、
前記適当なCOP値に対応する駆動周波数で、前記圧縮機と前記送風機を制御する工程と、
を含むこと
を特徴とする冷却装置の制御方法。 - 前記冷却装置は、
温度検出手段をさらに備え、
前記制御方法は、
前記温度検出手段によって検出された庫内又は室内温度が周波数運転開始温度よりも低くなった場合に行われること
を特徴とする請求項5に記載の冷却装置の制御方法。 - 圧縮機、凝縮器、蒸発器及びこれらを接続する冷媒配管を備え、前記蒸発器に空気を取り込むための送風機、制御装置及び圧力検出手段を備える冷却装置の制御プログラムであって、
コンピュータに、
冷媒の凝縮圧力及び蒸発圧力と前記圧縮機の駆動周波数と前記圧縮機の消費電力と前記冷却装置の冷却能力との関係を表すデータ、並びに前記送風機の駆動周波数と消費電力との関係を表すデータと、前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の消費電力の値と前記送風機の消費電力の値からCOPを算出する所定の演算式を格納するデータベースを保存する保存ステップと、
前記圧力検出手段から検出された冷媒の凝縮圧力及び蒸発圧力を取得する圧力取得ステップと、
前記圧縮機及び前記送風機の各駆動周波数の現在の設定値を基準値として取得する周波数取得ステップと、
前記データベースから、冷媒の凝縮圧力及び蒸発圧力と前記圧縮機の駆動周波数と前記圧縮機の消費電力と前記冷却装置の冷却能力との関係を表すデータと、前記送風機の駆動周波数と消費電力の関係を表すデータを読み出すデータ読み出しステップと、
前記圧力取得ステップにおいて取得した冷媒の凝縮圧力及び蒸発圧力並びに前記周波数取得ステップにおいて取得した圧縮機の駆動周波数の前記設定値に対応する前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の基準消費電力の値を、前記データベースに格納されているデータを参照して選択すると共に、前記周波数取得ステップにおいて取得した送風機の駆動周波数の前記設定値に対応する前記送風機の基準消費電力の値を、前記データベースに格納されているデータを参照して選択する選択ステップと、
前記データベースから前記演算式を読み出す演算式読み出しステップと、
前記選択ステップにおいて選択された前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の基準消費電力の値と前記送風機の基準消費電力の値を用い、前記演算式読み出しステップにおいて読み出された演算式に基づいて基準COPを算出する基準COP算出ステップと、
前記圧縮機及び送風機の各駆動周波数を、前記設定値よりも所定の割合増減させて、新たな設定値に変更、再設定する周波数設定ステップと、
前記圧力検出手段から再度検出された冷媒の凝縮圧力及び蒸発圧力を取得する圧力再取得ステップと、
前記データベースから、再度、冷媒の凝縮圧力及び蒸発圧力と前記圧縮機の駆動周波数と前記圧縮機の消費電力と前記冷却装置の冷却能力との関係を表すデータと、前記送風機の駆動周波数と消費電力の関係を表すデータを読み出すデータ再読み出しステップと、
前記圧力再取得ステップにおいて取得した冷媒の凝縮圧力及び蒸発圧力並びに前記周波数設定ステップにおいて前記再設定された圧縮機の駆動周波数の値に対応する前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の再設定消費電力の値を、前記データベースに格納されているデータを参照して選択すると共に、前記周波数設定ステップにおいて前記再設定された送風機の駆動周波数の値に対応する前記送風機の再設定消費電力の値を、前記データベースに格納されているデータを参照して選択する再選択ステップと、
前記データベースから前記演算式を再度読み出す演算式再読み出しステップと、
前記再選択ステップにおいて選択された前記冷却装置の冷却能力の値と前記圧縮機の再設定消費電力の値と前記送風機の再設定消費電力の値を用い、前記演算式再読み出しステップにおいて読み出された演算式に基づいて算出COPを算出する算出COP算出ステップと、
前記基準COP値と前記算出COP値を比較して、前記算出COP値が、より適当なCOP値であるか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにおいて、より適当であると判定されたCOPに対応する駆動周波数で前記圧縮機及び送風機を制御する制御ステップと、
を実行させること
を特徴とする冷却装置の制御プログラム。
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