JP2002333230A - 熱電子ヒートポンプ装置 - Google Patents

熱電子ヒートポンプ装置

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JP2002333230A
JP2002333230A JP2001136624A JP2001136624A JP2002333230A JP 2002333230 A JP2002333230 A JP 2002333230A JP 2001136624 A JP2001136624 A JP 2001136624A JP 2001136624 A JP2001136624 A JP 2001136624A JP 2002333230 A JP2002333230 A JP 2002333230A
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cathode
anode
temperature
work function
heat
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JP2001136624A
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English (en)
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Yuji Mukai
裕二 向井
Yoshitaka Kawasaki
良隆 川▲さき▼
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2321/00Details of machines, plants or systems, using electric or magnetic effects
    • F25B2321/003Details of machines, plants or systems, using electric or magnetic effects by using thermionic electron cooling effects

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱電子ヒートポンプは不適切な動作電圧で運
転すると、高効率で運転することができない。 【解決手段】 被冷却物と熱的に接触する陰極1と、陰
極1と対向するように配置され、被加熱物と熱的に接触
する陽極2と、陰極1の陽極2との対向面に設けられた
低仕事関数物質4と、陽極2の陰極1との対向面に設け
られた低仕事関数物質4と、陰極1と陽極2に各々負電
圧と正電圧を印加する電源3と、冷却量を測定するため
の流量計16、および温度計17、18と、陽極2と陰
極1との間を流れる電流量を測定する電流計11と、冷
却量と電流量とに基づいて、冷却効率が最大となるよう
に電源3の印加電圧を制御する制御手段30とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱電子を用いたヒ
ートポンプの構成と、その制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱電子を用いたヒートポンプの構成に関
する技術として、ジャーナル・オブ・アプライド・フィ
ジックス,76巻7号(1994年)4362頁、およ
び米国特許5675972号公報、米国特許59810
71号公報、米国特許6089311号公報等に記載さ
れている技術がある。
【0003】この従来の技術を図8を参照しながらその
動作を説明する。図8は熱電子を用いたヒートポンプの
概略構成図である。このヒートポンプは、陰極1と陽極
2と、これらの電極に各々負電圧と正電圧を印加して電
流を供給するための電源3と、両電極の表面に被覆され
た低仕事関数物質4から構成されている。陰極1と陽極
2はスペーサ6を用いて0.1〜1μmの間隔の真空空
間5を介して対向して配置されている。低仕事関数物質
4は動作温度で熱電子7を放出する材料であり、仕事関
数が約0.3eV以下のものが用いられる。具体的な材
料としては上記米国特許公報に、クラウンエーテルやア
ザクラウンとアルカリ金属との錯体、あるいは不純物を
ドーピングしたダイヤモンド等が記載されている。
【0004】低仕事関数物質4の表面からは、その接触
する電極の温度によりエネルギーを供給された熱電子7
が真空空間5内に放出される。電源3を用いて図8のよ
うに電圧を印加すると、陰極1から熱電子7が放出さ
れ、真空空間5を移動して陽極2へ取り込まれる。陰極
1から熱電子7が放出される際には、陰極1の有する熱
を運動エネルギーとして奪い取って出て行くため陰極1
は冷却される。一方、運動エネルギーを持った熱電子7
が供給される陽極2は温度が上昇する。このようにして
陰極1が冷却されると同時に陽極2は加熱される。すな
わち、陰極1はその周辺から吸熱し陽極2は放熱を行
い、この機器はヒートポンプとして動作する。
【0005】この熱電子ヒートポンプは機械的なコンプ
レッサーを必要としないため小型であり、フロンガス等
を使用しないため環境問題を引き起こすことがない。し
かも、ヒートポンプ効率が著しく高いという優れた特徴
を有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、ヒ
ートポンプの性能は陰極1から陽極2へ移動する熱電子
7の量、すなわち陽極2から陰極1に流れる電流量によ
って決定される。上記従来技術の場合、この電流量は電
源3により印加される動作電圧によって調節されるが、
熱電子を利用したヒートポンプの効率は動作電圧によっ
て著しく変化する。ヒートポンプ効率すなわちCOP
は、ジャーナル・オブ・アプライド・フィジックス,7
6巻7号(1994年)4362頁に記載された方法で
理論的に算出することができる。算出結果の一例を図9
に示す。
【0007】図9は陽極2の温度を30℃一定とし、陰
極1の温度を0℃から−30℃までの10℃間隔の各温
度に保持した場合のCOPと動作電圧の関係を示したも
のである。なお、低仕事関数物質4の仕事関数は0.3
eVとした。通常のフロンガスを用いる蒸気圧縮式のヒ
ートポンプの場合、30℃と−30℃の間で動作させた
場合のCOPはおよそ2以下であり、それに比べて熱電
子方式ヒートポンプでは動作電圧を適正化することによ
り、より高い効率を得ることができる。
【0008】ヒートポンプを低消費電力で運転するに
は、COPが最大となる条件で動作させることが必要で
ある。図9中には陰極1の各温度、すなわち各冷却温度
における最大COPの位置を矢印で示している。この最
大COP時の動作電圧が低消費電力運転の最適動作電圧
となる。しかし、図9に見られるようにCOPは動作電
圧に対して鋭い極値を有しており、動作電圧が最適動作
電圧から僅か0.01Vでも変化するとCOPが大きく
低下してしまう。特に、動作電圧が最適動作電圧から僅
かにでも下がるとCOPが0にまで急激に低下してしま
う。このように、熱電子ヒートポンプを高効率で運転す
るには動作電圧を正確に判断し調整しなければならない
という課題がある。
【0009】また、熱電子式ヒートポンプの場合、CO
Pが0以下の動作電圧になると通常運転時とは逆に高温
側から低温側へ熱電子が流れてしまい、高温側の熱が大
量に低温側へ流れてしまう。そのため、ヒートポンプの
運転開始時や負荷の変動時等、動作条件が最適動作電圧
から外れてしまった場合にヒートポンプ性能が不安定に
なってしまうという課題があった。
【0010】本発明は、上記従来の課題を考慮し、冷却
効率または加熱効率が最大となるような最適動作電圧で
の運転を可能とする熱電子ヒートポンプ装置を提供する
ことを目的とする。
【0011】また、本発明は、高温側から低温側への熱
電子の流入を防止する熱電子ヒートポンプ装置を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、第1の本発明(請求項1に対応)は、被冷却物と熱
的に接触する陰極と、その陰極と対向するように配置さ
れ、被加熱物と熱的に接触する陽極と、前記陰極の前記
陽極との対向面に設けられた第1低仕事関数物質と、前
記陽極の前記陰極との対向面に設けられた第2低仕事関
数物質と、前記陰極と前記陽極に各々負電圧と正電圧を
印加する電源と、冷却量または加熱量を測定する熱量測
定手段と、前記陽極と前記陰極との間を流れる電流量を
測定する電流計と、前記熱量測定手段によって測定され
た熱量と、前記電流計によって測定された電流量とに基
づいて、冷却効率または加熱効率が最大となるように前
記電源の印加電圧を制御する制御手段とを備えた熱電子
ヒートポンプ装置である。
【0013】第2の本発明(請求項2に対応)は、被冷
却物と熱的に接触する陰極と、その陰極と対向するよう
に配置され、被加熱物と熱的に接触する陽極と、前記陰
極の前記陽極との対向面に設けられた第1低仕事関数物
質と、前記陽極の前記陰極との対向面に設けられた第2
低仕事関数物質と、前記陰極と前記陽極に各々負電圧と
正電圧を印加する電源と、冷却量または加熱量を測定す
る熱量測定手段と、消費電力を測定する電力計と、前記
熱量測定手段によって測定された熱量と、前記電力計に
よって測定された消費電力とに基づいて、冷却効率また
は加熱効率が最大となるように前記電源の印加電圧を制
御する制御手段とを備えた熱電子ヒートポンプ装置であ
る。
【0014】第1及び第2の本発明によれば、冷却効率
または加熱効率が最大となるように電源の電圧を調節す
ることにより、ヒートポンプを高い効率で動作させるこ
とができる。
【0015】第3の本発明(請求項3に対応)は、被冷
却物と熱的に接触する陰極と、その陰極と対向するよう
に配置され、被加熱物と熱的に接触する陽極と、前記陰
極の前記陽極との対向面に設けられた第1低仕事関数物
質と、前記陽極の前記陰極との対向面に設けられた第2
低仕事関数物質と、前記陰極と前記陽極に各々負電圧と
正電圧を印加する電源と、前記陰極または前記陽極と熱
交換し循環する媒体の流量を測定する流量測定手段と、
前記媒体が前記陰極または前記陽極と熱交換する前の前
記媒体の温度を測定する第1温度測定手段と、前記媒体
が前記陰極または前記陽極と熱交換し終わった後の前記
媒体の温度を測定する第2温度測定手段と、前記流量測
定手段によって測定された流量と、前記第1温度測定手
段によって測定された熱交換する前の前記媒体の温度
と、前記第2温度測定手段によって測定された熱交換し
終わった後の前記媒体の温度とに基づいて、冷却効率ま
たは加熱効率が最大となるように前記媒体の流量を制御
する制御手段とを備えた熱電子ヒートポンプ装置であ
る。
【0016】第4の本発明(請求項4に対応)は、被冷
却物と熱的に接触する陰極と、その陰極と対向するよう
に配置され、被加熱物と熱的に接触する陽極と、前記陰
極の前記陽極との対向面に設けられた第1低仕事関数物
質と、前記陽極の前記陰極との対向面に設けられた第2
低仕事関数物質と、前記陰極と前記陽極に各々負電圧と
正電圧を印加する電源と、前記陰極または前記陽極と熱
交換し循環する媒体の流量を測定する流量測定手段と、
前記媒体が前記陰極または前記陽極と熱交換する前の前
記媒体の温度を測定する第1温度測定手段と、前記媒体
が前記陰極または前記陽極と熱交換し終わった後の前記
媒体の温度を測定する第2温度測定手段と、前記媒体の
吸熱または放熱を調節する吸熱/放熱調節手段と、前記
流量測定手段によって測定された流量と、前記第1温度
測定手段によって測定された熱交換する前の前記媒体の
温度と、前記第2温度測定手段によって測定された熱交
換し終わった後の前記媒体の温度とに基づいて、冷却効
率または加熱効率が最大となるように前記吸熱/放熱調
節手段を制御する制御手段とを備えた熱電子ヒートポン
プ装置である。
【0017】第3及び第4の本発明によれば、冷却また
は加熱能力を調節することができ、ヒートポンプを高い
効率で動作させることができる。
【0018】第5の本発明(請求項5に対応)は、被冷
却物と熱的に接触する陰極と、その陰極と対向するよう
に配置され、被加熱物と熱的に接触する陽極と、前記陰
極の前記陽極との対向面に設けられた第1低仕事関数物
質と、前記陽極の前記陰極との対向面に設けられた第2
低仕事関数物質と、前記陰極と前記陽極に各々負電圧と
正電圧を印加する電源と、電流の流れる方向を検出する
検出手段と、電流が前記陰極から前記陽極に流れた際
に、前記電源の印加電圧を大きくする制御手段とを備え
た熱電子ヒートポンプ装置である。
【0019】第6の本発明(請求項6に対応)は、被冷
却物と熱的に接触する陰極と、その陰極と対向するよう
に配置され、被加熱物と熱的に接触する陽極と、前記陰
極の前記陽極との対向面に設けられた第1低仕事関数物
質と、前記陽極の前記陰極との対向面に設けられた第2
低仕事関数物質と、前記陰極と前記陽極に各々負電圧と
正電圧を印加する電源と、前記電源の正極側から前記陽
極と前記陰極を経て前記電源の負極側へのみ電流を通過
させる電流方向規制回路とを備えた熱電子ヒートポンプ
装置である。
【0020】第5及び第6の本発明によれば、正極から
陰極への電子の流入を防止することができ、高温側から
低温側へ熱が移動することを防止することができる。
【0021】第7の本発明(請求項7に対応)は、被冷
却物と熱的に接触する陰極と、その陰極と対向するよう
に配置され、被加熱物と熱的に接触する陽極と、前記陰
極の前記陽極との対向面に設けられた第1低仕事関数物
質と、前記陽極の前記陰極との対向面に設けられた第2
低仕事関数物質と、前記陰極と前記陽極に各々負電圧と
正電圧を印加する電源と、前記陽極と前記陰極との間を
流れる電流量を測定する電流計と、その電流計によって
測定された電流量を、前記電源が印加する印加電圧のn
乗で割った値が最大となるように前記電源の印加電圧を
制御する制御手段とを備えた熱電子ヒートポンプ装置で
ある。
【0022】第7の本発明によれば、冷却量または加熱
量を測定する手段を用いることなくヒートポンプを高い
効率で動作させることができる。
【0023】第8の本発明(請求項8に対応)は、前記
nの値が6から8の間のいずれかの値である第7の本発
明に記載の熱電子ヒートポンプ装置である。
【0024】第9の本発明(請求項9に対応)は、前記
nの値が、前記陽極の温度と前記陰極の温度との組み合
わせにより決定される値である第7の本発明に記載の熱
電子ヒートポンプ装置である。
【0025】第8及び第9の本発明によれば、最適動作
電圧を簡単に求めることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて、図面を参照しながら説明する。
【0027】(実施の形態1)図1は、熱電子ヒートポ
ンプを最大の効率で動作することができる本発明の実施
の形態1における熱電子ヒートポンプ装置を冷蔵庫に適
用した場合のヒートポンプ回路の全体構成図である。な
お図1において、前述の従来例と同一の構成要素には同
じ符号を付している。
【0028】この熱電子ヒートポンプ装置は陰極1から
スペーサ6までの構成要素によりヒートポンプ部8を構
成し、冷蔵庫の庫内および庫外と熱交換を行うための冷
却部9と放熱部10を有している。また、本実施の形態
の熱電子ヒートポンプ装置には、制御手段30が設けら
れている。ヒートポンプ部8には、電源3から陽極2を
経て陰極1に流れる電流量を測定するための電流計11
を設けている。冷却部9は、陰極1の冷熱を冷蔵庫内の
冷却用熱交換器12に搬送するための陰極側熱交換器1
3と、冷却媒体を循環させる配管14と、冷却媒体用循
環ポンプ15と、流量計16と、陰極側熱交換器13の
入口と出口の各々の冷却媒体の温度を測定する温度計1
7および18と、冷却ファン19から構成されている。
一方、放熱部10は、陽極2の温熱を冷蔵庫外に放熱す
るための放熱用熱交換器20に搬送するための陽極側熱
交換器21と、熱媒体を循環させる配管22と、熱媒体
用循環ポンプ23と、放熱ファン24から構成されてい
る。
【0029】本実施の形態の熱電子ヒートポンプ装置
は、冷却部9を循環する冷媒の流量と、陰極側熱交換器
13の出入り口の温度差を測定することができ、これら
と冷媒の熱容量を用いて冷凍能力と負荷の変動を常時測
定することができる。また、電源3の出力電圧と電流計
11によって測定される電流量から消費電力を算出し、
冷凍能力と消費電力から運転時のCOPを常時測定する
ことができる。
【0030】そこで、制御手段30は、電源3の電圧を
僅かに変化させることによってCOPが増加するか減少
するかを判定し、最適なCOPとなる動作電圧に電源3
の電圧を制御して運転する。すなわち、COPと動作電
力の関係は図9に示したように極大値を一つだけ有する
ことを考慮して、例えば、動作電圧を増加した際にCO
Pが増加すれば、更に動作電圧を上げ、逆にCOPが減
少すれば動作電圧を下げるように、制御手段30は制御
する。このようにして最適動作電圧を求めることによっ
て、熱電子ヒートポンプを最大の効率で動作させること
ができる。
【0031】従来の蒸気圧縮式ヒートポンプと異なり、
熱電子ヒートポンプのCOPは図9に示したように動作
電圧によって著しく変化するため、上述した動作電圧の
制御方法は熱電子ヒートポンプ装置の運転において必須
の技術である。
【0032】なお、本実施の形態では、本発明の熱電子
ヒートポンプ装置を冷蔵庫に適用した場合について説明
したので、流量計16や温度計17および18を冷却部
9側に設けて冷凍能力を測定したが、熱電子ヒートポン
プ装置を加熱に用いる場合はこれらを放熱部10側に設
け、加熱能力を測定しながら加熱効率が最大となる動作
電圧で運転することができる。
【0033】また、上述した実施の形態1では、電流計
11によって電流を測定し、その電流と電源3の出力電
圧とから消費電力を算出するとしたが、電流計11の替
わりに電力計を配置し、その電力計で直接消費電力を測
定するとしてもよい。
【0034】また、上述した実施の形態1では、本発明
の熱電子ヒートポンプ装置の熱量測定手段の一例とし
て、流量計16や温度計17および18を用いたが、流
量計16の替わりに循環ポンプ15を用いてもよい。そ
して、循環ポンプ15の1ストローク当たりの吐出量と
回転数から流量を算出してもよい。また、上述した実施
の形態1では、温度計17および18の2個の温度計を
用いたが、温度計は2個用いる必要はなく、温度差がわ
かればよいので、温度計17および18の替わりに1個
の温度差計を用いてもよい。
【0035】(実施の形態2)本発明の実施の形態2
を、上記と同じく図1を用いて説明する。
【0036】上記実施の形態1では電源3の動作電圧を
調節することによって冷凍能力を変化させて最適効率で
の運転を可能としたが、本実施の形態では冷却媒体用循
環ポンプ15により冷媒の循環量を調節することによっ
て最適効率での運転を可能にする。
【0037】冷媒の循環量を増やすと冷却用熱交換器1
2および陰極側熱交換器13内での熱伝達率が向上し、
冷凍能力が増加する。逆に、冷媒の循環量を減らすと熱
交換器内での熱伝達率が低下し、冷凍能力が減少する。
そこで、制御手段30は、冷媒の循環量を変化させるこ
とによってCOPが増加するか減少するかを判定し、最
適なCOPとなる冷媒循環量に流量を制御して運転す
る。例えば、冷媒循環量を増加した際にCOPが増加す
れば、更に冷媒循環量を上げ、逆にCOPが減少すれば
冷媒循環量を下げるように、制御手段30は制御する。
このようにして冷媒循環量を最適化することによって、
熱電子ヒートポンプを最大の効率で動作させることがで
きる。
【0038】なお、放熱部10側の放熱量の増減により
冷却量も増減する。そこで熱媒体の循環量を調節するこ
とによって冷却量を調節することも可能である。
【0039】(実施の形態3)本発明の実施の形態3
を、上記と同じく図1を用いて説明する。
【0040】上記実施の形態2では冷媒循環量を調節す
ることによって冷凍能力を変化させて最適効率での運転
を可能としたが、本実施の形態では冷却ファン19の回
転数、すなわち冷却風量により冷却能力を調節すること
によって最適効率での運転を可能にする。
【0041】冷却ファン19の回転数を増やすと冷却用
熱交換器12の冷凍能力が増加する。逆に、冷却ファン
19の回転数を減らすと冷却用熱交換器12の冷凍能力
が減少する。そこで、制御手段30は、冷却ファン19
の回転数を変化させることによってCOPが増加するか
減少するかを判定し、最適なCOPとなる回転数に冷却
ファン19の回転数を制御して運転する。例えば、冷却
ファン19の回転数を増加した際にCOPが増加すれ
ば、更に回転数を上げ、逆にCOPが減少すれば回転数
を下げるように、制御手段30は制御する。このように
して冷却ファン19の回転数を最適化することによっ
て、熱電子ヒートポンプを最大の効率で動作させること
ができる。
【0042】なお、放熱部10側の放熱量の増減により
冷却量も増減する。そこで放熱ファン24の回転数を調
節することによって冷却量を調節することも可能であ
る。
【0043】また、本実施の形態では、本発明の熱電子
ヒートポンプ装置の吸熱/放熱調節手段の一例として、
冷却ファン19や放熱ファン24を用いた。
【0044】(実施の形態4)本発明の実施の形態4
を、上記と同じく図1を用いて説明する。
【0045】上記3種の実施の形態では熱電子ヒートポ
ンプを最大の効率で動作させるものであったが、前述し
たように動作電圧が不適切であると高温側から低温側へ
大量の電子が移動し、その結果高温側から低温側へ大量
の熱が移動してしまう。熱電子ヒートポンプは電子によ
って熱を移動させるため、応答速度が非常に早い。その
ために動作電圧の設定を誤ると瞬時にして大量の熱が低
温側へ流れてしまう危険がある。
【0046】そこで本実施の形態では常に電流計11に
より電流の流れる方向を監視しておき、電流の流れが逆
方向、すなわち、陰極1側から陽極2側へ流れた瞬間
に、制御手段30が電源3の印加電圧を高める制御を行
うものである。高める印加電圧の値は図9から、0.0
01[V]から0.1[V]程度で良い。
【0047】この制御を行うことにより、負荷や温度条
件の変動等によって動作電圧が不適切なものとなって
も、低温側への熱の逆流を防止することができる。
【0048】なお、電流の方向のみを検出すればよいた
め、電流計ではなく他の検出手段を用いても良い。
【0049】(実施の形態5)本発明の実施の形態5
を、図2を用いて説明する。
【0050】本実施の形態においても、上述の実施の形
態と同様に、本発明の技術を冷蔵庫に適用した場合のヒ
ートポンプ装置について説明する。また、図2におい
て、前述の従来例と同一の構成要素には同じ符号を付し
ている。
【0051】本実施の形態では電源3の正極側から陽極
2と陰極1を経て電源3の負極側へのみ電流を通過する
ダイオード素子25を設けている。
【0052】ここで、本発明の作用を説明する前に、熱
電子ヒートポンプの動作の詳細を図3を用いて説明す
る。図3は熱電子ヒートポンプの動作原理にかかわる、
陰極1と陽極2の表面に形成された低仕事関数物質4と
真空のエネルギーレベルの関係を図示したものであり、
図3の図(1)から図(4)は陰極1と陽極2の間に印
加する動作電圧を徐々に上昇した場合を表わしている。
【0053】図3において、Aは陽極2の表面に形成し
た低仕事関数物質4のエネルギーレベル、Bは陰極1の
表面に形成した低仕事関数物質4のエネルギーレベル、
FAとEFBは各々AとBのフェルミエネルギーレベルで
ある。また、26は真空のエネルギーレベルを表わして
いる。熱電子ヒートポンプは陽極2と陰極1の表面に低
仕事関数物質4を形成しそれらを真空空間5で挟んだ構
成であり、両電極間で電子の授受を行うため熱電子ヒー
トポンプのエネルギー状態は図3の様に表わすことがで
きる。
【0054】真空のエネルギーレベル26とフェルミエ
ネルギーの差が仕事関数であり、図3中ではφで表わし
ている。3は動作電圧を印加するための電源であり、J
AとJBは各々AからBおよびBからA方向への電子の流
れである。
【0055】図3の図(1)は熱電子ヒートポンプの動
作中に電源3の印加電圧E0を0[V]にした場合であ
る。AとBには高い運動エネルギーを持った電子が存在
しており、それらのうち仕事関数φ以上のエネルギーを
持った電子のみが真空のエネルギーレベル26を飛び越
え、熱電子として真空中へ放出される。陽極2は陰極1
に比べて高温となっているため、Aから放出される熱電
子の量JA0はBから放出される熱電子の量JB0より多
い。そのため、実質的には(JA0−JB0)の量の電子が
真空を介してAからBへ流れ、その結果AからBへと熱
が移動し陰極1が加熱される。なお、電子の流れと電流
の流れは逆であるため、図(1)の回路上で電流は電源
3、陰極1、真空空間5、陽極2、電源3へと流れる。
【0056】図3の図(2)は電源3の電圧を若干上昇
し、E1[V]を印加した場合である。Bのポテンシャ
ルは印加した分のポテンシャル分のeE1[eV]だけ
上昇する。この場合、BからAへ移動する電子の量は、
飛び越えるポテンシャル障壁はφのままであるため、図
(1)の場合と同じJB0である。しかし、AからBへ移
動する電子の量JA1は、飛び越えるポテンシャル障壁が
eE1[eV]だけ上昇し(φ+eE1)となるため、図
(1)の場合に比べて減少する。従って図(1)の場合
に比べてAからBへの熱の移動は減少する。
【0057】図3の図(3)は電源3の電圧を更に上昇
し、E2[V]を印加した場合である。Bのポテンシャ
ルは更に上昇してeE2[eV]となる。この場合も、
BからAへ移動する電子の量は、飛び越えるポテンシャ
ルはφのままであるため、図(1)の場合と同じJB0
ある。AからBへ移動する電子の量JA2は、ポテンシャ
ル障壁が更に上昇してeE2[eV]だけ上昇し(φ+
eE2)となるため更に減少する。印加電圧がE2[V]
の時にJA2とJB0の量が等しくなったとすると、熱電子
の移動による熱の移動が無くなる。当然、電源3を流れ
る電流量も0[A]となり、この時の動作電圧がヒート
ポンプとしての動作の最低限の限界電圧となる。
【0058】図3の図(4)は電源3の電圧を更に上昇
し、E3[V]を印加した場合である。Bのポテンシャ
ルも更に上昇し、eE3[eV]となる。この場合も、
BからAへ移動する電子の量は、図(1)の場合と同じ
B0である。しかし、AからBへ移動する電子の量JA3
は、ポテンシャル障壁が更に上昇してeE3[eV]だ
け上昇し(φ+eE3)となるため更に減少する。真空
を介して移動する電子の量は、JA3に比べてJB0の方が
多くなり、Bの熱が熱電子の運動エネルギーとしてAへ
移動する。すなわち熱ポンプ装置としての動作が可能と
なり、Bが冷却される。
【0059】このように熱電子ヒートポンプは、動作電
圧の大きさによって電子の流れる方向が決まり、熱の移
動方向が決定される。また、動作電圧が上記限界電圧よ
り低いと熱の移動方向が逆になってしまい、冷却側が加
熱されてしまう。図9に示したCOPが0となる電圧が
限界電圧であるが、陰極1が設定温度以上に過冷却され
た場合や負荷変動等により、動作電圧が限界電圧よりも
低くなってしまった場合、陰極1が陽極2から放出され
た熱電子により加熱されてしまう。
【0060】そこで本実施の形態では電流の流れる回路
中にダイオード素子25を設ける。これにより、動作電
圧が不適切な状態になって陽極2から陰極1へ熱電子が
流れてもダイオード素子25によって電流の流れが遮断
されるため、陰極1へ熱電子が流れることはない。従っ
て、ダイオード素子25等を用いて負極側へのみ電流を
通過する回路を設けるという簡単な構成によって、熱電
子ヒートポンプの熱の逆流を防止することができる。
【0061】なお、本実施の形態では逆方向の電流を遮
断する回路としてダイオード素子25を用いたが、この
目的に使用し得るものであれば他の回路でも良い。例え
ば、図4に図示したように、電源3の正極側から陽極2
と陰極1を経て電源3の負極側へ電流が流れる回路中
に、電流計11と回路遮断用のスイッチ27を設けた簡
単な回路でも良い。
【0062】図4のヒートポンプ装置は電流計11によ
り電流の流れる方向を検出し、逆方向に電流が流れた際
にスイッチ27を開いて電流を遮断するものである。熱
電子ヒートポンプは運転時に比較的大きな電流が流れる
ため、ダイオード素子25を用いる図2の実施の形態で
はコストの比較的高い大容量のダイオード素子を用いる
必要がある。しかし本実施の形態で用いる電流計11は
電流値を正確に測定するものは必ずしも必要ではなく、
電流の流れている方向のみを判定することができるもの
であれば良く、スイッチ27も安価であるため、低コス
トで熱電子ヒートポンプの熱の逆流を防止することがで
きる。
【0063】なお、電流の方向のみを検出すればよいた
め、電流計ではなく他の検出手段を用いても良い。
【0064】(実施の形態6)本発明の実施の形態6
を、図5から図7を用いて説明する。
【0065】本実施の形態でも上述の実施の形態と同様
に、本発明の技術を冷蔵庫に適用した場合について説明
する。図5に示した本実施の形態の構成図においても、
前述の従来例と同一の構成要素には同じ符号を付してい
る。
【0066】図1に示した実施の形態1の熱電子ヒート
ポンプ装置では、最適動作電圧を求めるために先ず冷凍
能力を測定するものであった。そのため、実施の形態1
では流量計16や温度計17、18が必要であったが、
図5の実施の形態6ではこれらの流量計や温度計を使用
することなく、電源3の印加電圧と電流計11で測定さ
れる電流値のみから最適動作電圧を決定するものであ
る。
【0067】図6に陽極2の温度を30℃、陰極1の温
度を−30℃とした場合のCOPと電源3の動作電圧の
関係を破線で示した。また、図6の右軸には回路に流れ
る電流量Iと、印加電圧Vのn乗との比をとり、図中に
nが1から8の場合のI/Vn値を実線で示した。ま
た、黒丸印を付けた各実線の最大値と最適動作電圧を比
較すると、I/Vn値の最大値は最適動作電圧の近傍に
位置していることがわかる。
【0068】そこで、制御手段31は、nの値を1以上
のいずれかの値とし、ヒートポンプ動作時のI/Vn
と、動作電圧をわずかに変化させた場合のI/Vn値と
を比較し、この値が最大となるように電源3の電圧を制
御する。そうすると、最適動作電圧に近い電圧で運転す
ることができる。
【0069】また、図6からn値が増大するにつれてI
/Vn値の最大値が最適動作電圧に近づくことがわか
る。その状況をわかりやすくするため、n値に対するI
/Vn値の最大値と最適動作電圧の差を図7に実線で示
した。図7から、n=6〜7程度とするとI/Vn値の
最大値となる電圧が正確に最適動作電圧と一致すること
がわかる。
【0070】更に、図7には陽極2の温度を100℃、
陰極1の温度を30℃として陽極2側の高温の熱を利用
するヒートポンプとして動作させた場合の、n値に対す
るI/Vn値の最大値と最適動作電圧の差の関係を破線
で示している。これより、この動作条件の場合n=6〜
8程度とするとI/Vn値の最大値となる電圧が正確に
最適動作電圧と一致することがわかる。
【0071】このように、制御手段31が回路に流れる
電流値と電源の印加電圧のn乗との比が最大となるよう
に動作電圧を制御することによって、最も高いCOPで
運転することが可能となる。
【0072】なお、上述した実施の形態では、陽極2の
温度を30℃、陰極1の温度を−30℃とした場合と、
陽極2の温度を100℃、陰極1の温度を30℃とした
場合の2例について説明したが、陽極2の温度および陰
極1の温度にかかわらず、nの値を6から8のいずれか
の値とし、I/Vn値が最大となるように電源3の電圧
を制御すると、高いCOPで運転することが可能である
ことがわかっている。
【0073】また、nの最適値は、陽極2の温度と陰極
1の温度との組み合わせにより決定される。しかし、図
7に示したように広い温度範囲で、おおむねnが6から
8程度で最適値に近い値となる。
【0074】なお、ヒートポンプは利用目的によって各
種の異なった条件で運転されるため、各機器に応じて、
電流値や電圧値を算術的に加工してそれらの比から最適
動作電圧を決定しても良い。
【0075】
【発明の効果】以上説明したところから明らかなよう
に、本発明は、冷却効率または加熱効率が最大となるよ
うな最適動作電圧での運転を可能とする熱電子ヒートポ
ンプ装置を提供することができる。
【0076】また、本発明は、高温側から低温側への熱
電子の流入を防止する熱電子ヒートポンプ装置を提供す
ることができる。
【0077】前述したように、熱電子ヒートポンプの動
作電圧に対するCOPは動作電圧に対して鋭い極値を有
してり、このCOP最大時の動作電圧は動作する温度条
件によって変化する。そのため、常に最適動作電圧を判
断しながら運転しないと熱が高温側から低温側へ移動し
てしまう事態に陥る。この特性は蒸気圧縮式ヒートポン
プ等他の方式とは全く異なるものであり、熱電子ヒート
ポンプを安定に動作させるためには、本発明は必要不可
欠の技術である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1から4における熱電子ヒ
ートポンプ装置の概略構成図
【図2】本発明の実施の形態5における熱電子ヒートポ
ンプ装置の概略構成図
【図3】熱電子ヒートポンプの動作原理図
【図4】本発明の実施の形態5における他の熱電子ヒー
トポンプ装置の概略構成図
【図5】本発明の実施の形態6における熱電子ヒートポ
ンプ装置の概略構成図
【図6】本発明の実施の形態6に係る熱電子ヒートポン
プ装置の動作条件の説明図
【図7】本発明の実施の形態6に係る制御方法の説明図
【図8】従来の熱電子ヒートポンプの概略構成図
【図9】熱電子ヒートポンプのCOPの特性を示す図
【符号の説明】
1・・・陰極 2・・・陽極 3・・・電源 4・・・低仕事関数物質 5・・・真空空間 7・・・熱電子 8・・・ヒートポンプ部 9・・・冷却部 10・・・放熱部 11・・・電流計 16・・・流量計 17・・・温度計 18・・・温度計 30・・・制御手段 31・・・制御手段

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被冷却物と熱的に接触する陰極と、 その陰極と対向するように配置され、被加熱物と熱的に
    接触する陽極と、 前記陰極の前記陽極との対向面に設けられた第1低仕事
    関数物質と、 前記陽極の前記陰極との対向面に設けられた第2低仕事
    関数物質と、 前記陰極と前記陽極に各々負電圧と正電圧を印加する電
    源と、 冷却量または加熱量を測定する熱量測定手段と、 前記陽極と前記陰極との間を流れる電流量を測定する電
    流計と、 前記熱量測定手段によって測定された熱量と、前記電流
    計によって測定された電流量とに基づいて、冷却効率ま
    たは加熱効率が最大となるように前記電源の印加電圧を
    制御する制御手段とを備えた熱電子ヒートポンプ装置。
  2. 【請求項2】 被冷却物と熱的に接触する陰極と、 その陰極と対向するように配置され、被加熱物と熱的に
    接触する陽極と、 前記陰極の前記陽極との対向面に設けられた第1低仕事
    関数物質と、 前記陽極の前記陰極との対向面に設けられた第2低仕事
    関数物質と、 前記陰極と前記陽極に各々負電圧と正電圧を印加する電
    源と、 冷却量または加熱量を測定する熱量測定手段と、 消費電力を測定する電力計と、 前記熱量測定手段によって測定された熱量と、前記電力
    計によって測定された消費電力とに基づいて、冷却効率
    または加熱効率が最大となるように前記電源の印加電圧
    を制御する制御手段とを備えた熱電子ヒートポンプ装
    置。
  3. 【請求項3】 被冷却物と熱的に接触する陰極と、 その陰極と対向するように配置され、被加熱物と熱的に
    接触する陽極と、 前記陰極の前記陽極との対向面に設けられた第1低仕事
    関数物質と、 前記陽極の前記陰極との対向面に設けられた第2低仕事
    関数物質と、 前記陰極と前記陽極に各々負電圧と正電圧を印加する電
    源と、 前記陰極または前記陽極と熱交換し循環する媒体の流量
    を測定する流量測定手段と、 前記媒体が前記陰極または前記陽極と熱交換する前の前
    記媒体の温度を測定する第1温度測定手段と、 前記媒体が前記陰極または前記陽極と熱交換し終わった
    後の前記媒体の温度を測定する第2温度測定手段と、 前記流量測定手段によって測定された流量と、前記第1
    温度測定手段によって測定された熱交換する前の前記媒
    体の温度と、前記第2温度測定手段によって測定された
    熱交換し終わった後の前記媒体の温度とに基づいて、冷
    却効率または加熱効率が最大となるように前記媒体の流
    量を制御する制御手段とを備えた熱電子ヒートポンプ装
    置。
  4. 【請求項4】 被冷却物と熱的に接触する陰極と、 その陰極と対向するように配置され、被加熱物と熱的に
    接触する陽極と、 前記陰極の前記陽極との対向面に設けられた第1低仕事
    関数物質と、 前記陽極の前記陰極との対向面に設けられた第2低仕事
    関数物質と、 前記陰極と前記陽極に各々負電圧と正電圧を印加する電
    源と、 前記陰極または前記陽極と熱交換し循環する媒体の流量
    を測定する流量測定手段と、 前記媒体が前記陰極または前記陽極と熱交換する前の前
    記媒体の温度を測定する第1温度測定手段と、 前記媒体が前記陰極または前記陽極と熱交換し終わった
    後の前記媒体の温度を測定する第2温度測定手段と、 前記媒体の吸熱または放熱を調節する吸熱/放熱調節手
    段と、 前記流量測定手段によって測定された流量と、前記第1
    温度測定手段によって測定された熱交換する前の前記媒
    体の温度と、前記第2温度測定手段によって測定された
    熱交換し終わった後の前記媒体の温度とに基づいて、冷
    却効率または加熱効率が最大となるように前記吸熱/放
    熱調節手段を制御する制御手段とを備えた熱電子ヒート
    ポンプ装置。
  5. 【請求項5】 被冷却物と熱的に接触する陰極と、 その陰極と対向するように配置され、被加熱物と熱的に
    接触する陽極と、 前記陰極の前記陽極との対向面に設けられた第1低仕事
    関数物質と、 前記陽極の前記陰極との対向面に設けられた第2低仕事
    関数物質と、 前記陰極と前記陽極に各々負電圧と正電圧を印加する電
    源と、 電流の流れる方向を検出する検出手段と、 電流が前記陰極から前記陽極に流れた際に、前記電源の
    印加電圧を大きくする制御手段とを備えた熱電子ヒート
    ポンプ装置。
  6. 【請求項6】 被冷却物と熱的に接触する陰極と、 その陰極と対向するように配置され、被加熱物と熱的に
    接触する陽極と、 前記陰極の前記陽極との対向面に設けられた第1低仕事
    関数物質と、 前記陽極の前記陰極との対向面に設けられた第2低仕事
    関数物質と、 前記陰極と前記陽極に各々負電圧と正電圧を印加する電
    源と、 前記電源の正極側から前記陽極と前記陰極を経て前記電
    源の負極側へのみ電流を通過させる電流方向規制回路と
    を備えた熱電子ヒートポンプ装置。
  7. 【請求項7】 被冷却物と熱的に接触する陰極と、 その陰極と対向するように配置され、被加熱物と熱的に
    接触する陽極と、 前記陰極の前記陽極との対向面に設けられた第1低仕事
    関数物質と、 前記陽極の前記陰極との対向面に設けられた第2低仕事
    関数物質と、 前記陰極と前記陽極に各々負電圧と正電圧を印加する電
    源と、 前記陽極と前記陰極との間を流れる電流量を測定する電
    流計と、 その電流計によって測定された電流量を、前記電源が印
    加する印加電圧のn乗で割った値が最大となるように前
    記電源の印加電圧を制御する制御手段とを備えた熱電子
    ヒートポンプ装置。
  8. 【請求項8】 前記nの値は6から8の間のいずれかの
    値である請求項7に記載の熱電子ヒートポンプ装置。
  9. 【請求項9】 前記nの値は、前記陽極の温度と前記陰
    極の温度との組み合わせにより決定される値である請求
    項7に記載の熱電子ヒートポンプ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007240046A (ja) * 2006-03-07 2007-09-20 Denso Corp 空調装置
KR101216195B1 (ko) 2012-09-12 2013-01-03 (주) 블루코어컴퍼니 열전 소자를 이용한 레이저 쿨링장치
JP2019163869A (ja) * 2018-03-19 2019-09-26 三菱電機冷熱プラント株式会社 冷却装置とその制御方法および制御プログラム

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