JP2019157105A - 衣料用洗浄剤 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら近年、洗浄剤のように環境や生態系への配慮が必要な分野において非イオン界面活性剤の環境や生態系への悪影響が懸念されており、少量でも優れた洗浄性を発揮する非イオン界面活性剤が要求されている。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表される化合物(A)を含有する衣料用洗浄剤であって、
前記衣料用洗浄剤が含有する(A)の内、下記一般式(1)におけるRの炭素数が14である化合物のモル数の割合が、前記衣料用洗浄剤が含有する全ての(A)のモル数を基準として、50〜100モル%であり、
前記衣料用洗浄剤が含有する(A)の内、末端の水酸基が2級水酸基である化合物のモル数の割合が、前記衣料用洗浄剤が含有する全ての(A)のモル数を基準として、95〜100モル%であり、
前記衣料用洗浄剤が含有する全ての(A)におけるpの1分子あたりの数平均pAが5〜30であり、
前記衣料用洗浄剤が含有する全ての(A)におけるqの1分子あたりの数平均qAが1〜10である衣料用洗浄剤である。
R−O−{(EO)p/(A1O)q}−H (1)
[一般式(1)において、Rは炭素数10〜18の炭化水素基を表し;EOは、エチレンオキシ基を表し;A1Oは、それぞれ独立に炭素数3〜4のアルキレンオキシ基を表し;pは0〜100の整数を表し;qは0〜100の整数を表し;一般式(1)中の{ }内のEOとA1Oは、付加形式がランダム状及び/又はブロック状であり、ブロック状の場合はその付加の順番は問わない。]
炭素数10〜18の炭化水素基としては、炭素数10〜18の鎖状脂肪族炭化水素基、炭素数10〜18の脂環式炭化水素基及び炭素数10〜18の芳香族炭化水素基等が挙げられる。
前記の炭素数10〜18の鎖状脂肪族炭化水素基としては、n−又はイソデシル基、n−又はイソラウリル基、n−又はイソトリデシル基、n−又はイソミリスチル基、n−又はイソセチル基及びn−又はイソステアリル基等が挙げられる。
前記の炭素数10〜18の脂環式炭化水素基としては、シクロデシル基及びビシクロヘキシル基等が挙げられる。
前記の炭素数10〜18の芳香族炭化水素基としては、ナフチル基等が挙げられる。
これらのRの内、皮脂汚れに対する洗浄性の観点から好ましいのは、炭素数10〜18の鎖状脂肪族炭化水素基であり、更に好ましいのはn−又はイソミリスチル基である。
50モル%未満の場合、皮脂汚れに対する洗浄性及び再汚染防止性が悪化する。
また、皮脂汚れに対する洗浄性及び再汚染防止性を更に向上させる観点からは、60〜100モル%であることが好ましく、75〜100モル%であることが更に好ましい。
ここで、Rの炭素数が14である化合物のモル数の割合は、例えば、高速液体クロマトグラフ質量分析計(LC−MS)による分析を行い、得られたMSスペクトルのピークの質量数(m/z)から該当する炭素数のピークを同定し、該当するマスクロマトグラムのピーク面積から計算することができる。
また、一般式(1)中のA1Oは、それぞれ独立に炭素数3〜4のアルキレンオキシ基(プロピレンオキシ基及びブチレンオキシ基等)である。
前記のA1Oの内、皮脂汚れに対する洗浄性の観点から好ましいのは、プロピレンオキシ基である。
pAが5未満であると、皮脂汚れに対する洗浄性及び再汚染防止性が悪化する。
また、pAが30を超えると、皮脂汚れに対する洗浄性、再汚染防止性及び生分解性が悪化する。
また、pAは、皮脂汚れに対する洗浄性の観点から好ましくは13〜23である。
qAが1未満であると、皮脂汚れに対する洗浄性、すすぎ時の泡切れ性及び再汚染防止性が悪化する。
また、qAが10を超えると、皮脂汚れに対する洗浄性、再汚染防止性及び生分解性が悪化する。
また、qAは、皮脂汚れに対する洗浄性及び生分解性の観点から好ましくは2〜6である。
一般式(1)中の{ }内のEOとA1Oは、付加形式がランダム状及び/又はブロック状であり、ブロック状の場合はその付加の順番は問わない。
95モル%未満の場合、皮脂汚れに対する洗浄性及び再汚染防止性が悪化する。
ここで、末端の水酸基が2級水酸基である化合物のモル数の割合は、以下の方法で算出することができる。
測定試料約30mgを直径5mmのNMR用試料管に秤量し、約0.5mlの重水素化溶媒を加え溶解させる。その後、約0.1mlの無水トリフルオロ酢酸を添加し、分析用試料とする。上記重水素化溶媒としては、例えば、重水素化クロロホルム、重水素化トルエン、重水素化ジメチルスルホキシド及び重水素化ジメチルホルムアミド等であり、試料を溶解させることのできる溶媒を適宜選択する。
<NMR測定>
通常の条件で1H−NMR測定を行う。
<末端2級水酸基率の計算方法>
上に述べた前処理の方法により、化合物(A)の末端の水酸基は、添加した無水トリフルオロ酢酸と反応してトリフルオロ酢酸エステルとなる。その結果、1級水酸基が結合したメチレン基由来の信号は4.3ppm付近に観測され、2級水酸基が結合したメチン基由来の信号は5.2ppm付近に観測される(重水素化クロロホルムを溶媒として使用)。末端の水酸基が2級水酸基である化合物のモル数の割合は、次の計算式により算出する。
末端の水酸基が2級水酸基である化合物のモル数の割合(モル%)=
[2b/(a+2b)]×100
但し、式中、aは4.3ppm付近の1級水酸基の結合したメチレン基由来の信号の積分値、bは5.2ppm付近の2級水酸基の結合したメチン基由来の信号の積分値である。
Rに水酸基が結合したアルコールとしては、天然由来のアルコール(ヤシアルコール及びパームアルコール等)及びこれから特定の構造のアルコールを単離したアルコール等が挙げられる。
(A)以外の界面活性剤として好ましいものとしては、アニオン界面活性剤及び(A)以外のポリオキシアルキレンアルキルエーテル等が挙げられる。
前記のアニオン界面活性剤としては、スルホン酸塩、硫酸塩及びアルキル脂肪酸塩等が挙げられ、洗浄力の観点から好ましいのは、炭素数10〜100のアニオン界面活性剤であり、更に好ましいのは炭素数10〜25のアニオン界面活性剤である。
スルホン酸塩としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム及びテトラデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
硫酸塩としては、ラウリル硫酸ナトリウム及びポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等が挙げられる。
アルキル脂肪酸塩としてはラウリン酸モノエタノールアミン塩及びラウリン酸ジエタノールアミン塩等が挙げられる。
アニオン界面活性剤は、1種を単独で用いても、2種以上を併用しても良い。
本発明の衣料用洗浄剤が含有する前記のアニオン界面活性剤と前記の化合物(A)との重量比率[アニオン界面活性剤/(A)]は、洗浄力の観点から0〜10であることが好ましく、更に好ましくは0.25〜4である。
撹拌機及び加熱冷却装置を備えた混合槽に、化合物(A)と、必要に応じて(A)以外の界面活性剤、水及びその他の成分を投入順序に特に制限なく投入し、10〜50℃で均一になるまで撹拌して製造する方法等が挙げられる。
また、製造例1〜7及び比較例1〜8で製造した化合物(A)について、末端の水酸基が2級水酸基である化合物のモル数の割合は、以下の方法で算出した。
<試料調製法>
化合物(A)約30mgを直径5mmのNMR用試料管に秤量し、約0.5mlの重水素化クロロホルムを加え溶解させた。その後、約0.1mlの無水トリフルオロ酢酸を添加し、分析用試料とした。
この分析試料について、以下の条件で1H−NMR測定した。
装置 :Bruker AVANCE III HD400[周波数:400MHz、BRUKER社製]
試料温度 :25℃
基準物質 :テトラメチルシラン(TMS)
積算回数 :16回
<末端2級水酸基率の計算方法>
末端の水酸基が2級水酸基である化合物のモル数の割合は、次の計算式により算出した。
末端の水酸基が2級水酸基である化合物のモル数の割合(モル%)=
[2b/(a+2b)]×100
但し、式中、aは4.3ppm付近の1級水酸基の結合したメチレン基由来の信号の積分値、bは5.2ppm付近の2級水酸基の結合したメチン基由来の信号の積分値である。
撹拌機、温度計、圧力計、耐圧滴下ボンベ、減圧及び窒素導入ラインの付いた2Lオートクレーブ中に、ミリスチルアルコール214部(1モル部)及び水酸化カリウム0.4部を加え撹拌を開始し窒素封入し130℃に昇温した後、圧力−0.1MPaGで1時間脱水した。次いで160℃に昇温し、圧力0.3MPaG以下でエチレンオキシド836部(19モル部)を5時間かけて逐次滴下し、同温度で圧平衡になるまで1時間撹拌した。
次いで1,2−プロピレンオキシド174部(3モル部)を3時間かけて逐次滴下し、同温度で圧平衡になるまで1時間撹拌した。その後60℃に冷却し、酢酸0.4部で中和し、本発明の化合物(A−1)を得た。
製造例1において、ミリスチルアルコール214部(1モル部)に代えて、ラウリルアルコール74部(0.4モル部)及びミリスチルアルコール128部(0.6モル部)を用いた以外は製造例1と同様に製造し、本発明の化合物(A−2)を得た。
化合物(A−1)119部と後述する比較用の化合物(A−10)3.7部を混合し、本発明の化合物(A−3)を得た。
撹拌機、温度計、圧力計、耐圧滴下ボンベ、減圧及び窒素導入ラインの付いた2Lオートクレーブ中に、ラウリルアルコール46部(0.25モル部)、ミリスチルアルコール161部(0.75モル部)及び水酸化カリウム0.4部を加え撹拌を開始し窒素封入し130℃に昇温した後、圧力−0.1MPaGで1時間脱水した。次いで160℃に昇温し、圧力0.3MPaG以下でエチレンオキシド660部(15モル部)及び1,2−プロピレンオキシド232部(4モル部)の混合物を5時間かけて逐次滴下し、同温度で圧平衡になるまで1時間撹拌した。
次いで1,2−プロピレンオキシド174部(3モル部)を3時間かけて逐次滴下し、同温度で圧平衡になるまで1時間撹拌した。その後60℃に冷却し、酢酸0.4部で中和し、本発明の化合物(A−4)を得た。
製造例1において、滴下するエチレンオキシドの部数を1056部(24モル部)に変更し、次いで滴下する1,2−プロピレンオキシドの部数を290部(5モル部)に変更した以外は製造例1と同様に製造し、本発明の化合物(A−5)を得た。
撹拌機、温度計、圧力計、耐圧滴下ボンベ、減圧及び窒素導入ラインの付いた2Lオートクレーブ中に、ラウリルアルコール46部(0.25モル部)、ミリスチルアルコール161部(0.75モル部)及び水酸化カリウム0.4部を加え撹拌を開始し窒素封入し130℃に昇温した後、圧力−0.1MPaGで1時間脱水した。次いで160℃に昇温し、圧力0.3MPaG以下でエチレンオキシド396部(9モル部)を5時間かけて逐次滴下し、同温度で圧平衡になるまで1時間撹拌した。
次いで1,2−プロピレンオキシド174部(3モル部)を3時間かけて逐次滴下し、同温度で圧平衡になるまで1時間撹拌した。その後60℃に冷却し、酢酸0.4部で中和し、本発明の化合物(A−6)を得た。
製造例1において、1,2−プロピレンオキシド174部(3モル部)に代えて、1,2−ブチレンオキシド144部(2モル部)を用いた以外は製造例1と同様に製造し、本発明の化合物(A−7)を得た。
製造例1において、ミリスチルアルコール214部(1モル部)に代えて、ラウリルアルコール140部(0.75モル部)及びミリスチルアルコール53部(0.25モル部)を用い、滴下するエチレンオキシドの部数を440部(10モル部)に変更し、次いで滴下する1,2−プロピレンオキシドの部数を116部(2モル部)に変更した以外は製造例1と同様に製造し、比較用の化合物(A−8)を得た。
撹拌機、温度計、圧力計、耐圧滴下ボンベ、減圧及び窒素導入ラインの付いた2Lオートクレーブ中にミリスチルアルコール161部(0.75モル部)及び水酸化カリウム0.3部を加え撹拌を開始し窒素封入し130℃に昇温した後、圧力−0.1MPaGで1時間脱水した。次いで160℃に昇温し、圧力0.3MPaG以下でエチレンオキシド627部(14.3モル部)を5時間かけて逐次滴下し、同温度で圧平衡になるまで1時間撹拌した。次いで1,2−プロピレンオキシド130.5部(2.25モル部)を3時間かけて逐次滴下し、同温度で圧平衡になるまで1時間撹拌した。その後60℃に冷却し、酢酸0.3部で中和し、後述する比較用の化合物(A−10)263部(0.25モル部)と混合することで比較用の化合物(A−9)を得た。
撹拌機、温度計、圧力計、耐圧滴下ボンベ、減圧及び窒素導入ラインの付いた2Lオートクレーブ中にミリスチルアルコール214部(1モル部)及び水酸化カリウム0.4部を加え撹拌を開始し窒素封入し130℃に昇温した後、圧力−0.1MPaGで1時間脱水した。次いで160℃に昇温し、圧力0.3MPaG以下でエチレンオキシド836部(19モル部)を5時間かけて逐次滴下し、同温度で圧平衡になるまで1時間撹拌した。
その後60℃に冷却し、酢酸0.4部で中和し、比較用の化合物(A−10)を得た。
製造例1において、滴下するエチレンオキシドの部数を176部(4モル部)に変更し、次いで滴下する1,2−プロピレンオキシドの部数を116部(2モル部)に変更した以外は製造例1と同様に製造し、比較用の化合物(A−11)を得た。
製造例1において、滴下するエチレンオキシドの部数を1100部(25モル部)に変更し、次いで滴下する1,2−プロピレンオキシドの部数を870部(15モル部)に変更した以外は製造例1と同様に製造し、比較用の化合物(A−12)を得た。
製造例1において、滴下するエチレンオキシドの部数を1760部(40モル部)に変更し、次いで滴下する1,2−プロピレンオキシドの部数を174部(3モル部)に変更した以外は製造例1と同様に製造し、比較用の化合物(A−13)を得た。
撹拌機、温度計、圧力計、耐圧滴下ボンベ、減圧及び窒素導入ラインの付いた2Lオートクレーブ中に、ミリスチルアルコール214部(1モル部)及び水酸化カリウム0.4部を加え撹拌を開始し窒素封入し130℃に昇温した後、圧力−0.1MPaGで1時間脱水した。次いで160℃に昇温し、圧力0.3MPaG以下でエチレンオキシド440部(10モル部)を5時間かけて逐次滴下し、同温度で圧平衡になるまで1時間撹拌した。
次いで1,2−プロピレンオキシド174部(3モル部)を3時間かけて逐次滴下し、同温度で圧平衡になるまで1時間撹拌した。
次いでエチレンオキシド220部(5モル部)を3時間かけて逐次滴下し、同温度で圧平衡になるまで1時間撹拌した。
その後60℃に冷却し、酢酸0.4部で中和し、比較用の化合物(A−14)を得た。
撹拌機、温度計、圧力計、耐圧滴下ボンベ、減圧及び窒素導入ラインの付いた2Lオートクレーブ中に、ミリスチルアルコール214部(1モル部)及び水酸化カリウム0.4部を加え撹拌を開始し窒素封入し130℃に昇温した後、圧力−0.1MPaGで1時間脱水した。次いで160℃に昇温し、圧力0.3MPaG以下でエチレンオキシド440部(10モル部)及び1,2−プロピレンオキシド174部(3モル部)の混合物を5時間かけて逐次滴下し、同温度で圧平衡になるまで1時間撹拌した。
次いでエチレンオキシド220部(5モル部)を3時間かけて逐次滴下し、同温度で圧平衡になるまで1時間撹拌した。
その後60℃に冷却し、酢酸0.4部で中和し、比較用の化合物(A−15)を得た。
製造例1〜7で作成した本発明の(A−1)〜(A−7)及び比較製造例1〜8で作成した比較用の(A−8)〜(A−15)と水とを表1に記載した配合比(重量部)で配合して実施例1〜7の本発明の衣料用洗浄剤及び比較例1〜8の比較用の衣料用洗浄剤を調製した。
調整した衣料用洗浄剤について、皮脂汚れに対する洗浄性、再汚染防止性、すすぎ時の泡切れ性、及び、生分解性の性能評価を行った。
その結果を表1に記載した。
皮脂汚れに対する洗浄性評価としては湿式人工汚染布[(財)洗濯科学協会製]を用いて、以下に示す試験方法で行った。
(1)表1記載の配合比で作成した衣料用洗浄剤1gを水1kgに溶解させた。上記の湿式人工汚染布を5枚投入し、ターゴトメーター[(株)大栄科学精器製作所製を用いて温度25℃、回転速度120rpmで10分間撹拌して洗浄した。
(2)洗浄後の汚染布を水1kgに投入し、温度25℃、回転速度120rpmで1分間撹拌してすすぎ洗いをした。
(3)洗浄済みの布を取り出し、ギヤーオーブン:GPS−222[エスペック(株)製]を用いて50℃で60分間乾燥し、洗浄試験後試験布を得た。
(4)分光式色差計:SpectroPhotometer SD5000[日本電色工業(株)製]を使用して、洗浄試験前試験布(湿式人工汚染布)、洗浄試験後試験布及び標準白布[(財)洗濯科学協会製の清浄布]の540nmの反射率を、試験布1枚ごとに表裏1個所ずつ計2個所(試験布5枚で合計10個所)測定した。
(5)合計10個所の反射率の平均値を求め、下記の数式(1)で洗浄率(%)を算出した。洗浄率が高いほど、洗浄性に優れることを示す。
なお、式(1)中、RIは標準白布の反射率、RWは洗浄後の洗浄試験後試験布の反射率、RSは洗浄前試験布の反射率を示す。
(1)表1記載の配合比で作成した衣料用洗浄剤1gを水1kgに溶解させ、綿ブロード布を5枚投入し、ターゴトメーター[(株)大栄科学精器製作所製を]用いて温度25℃、回転速度120rpmで1分間撹拌した。
(2)着色料(青色1号)の0.125重量%水溶液4gを上記液中に加え、回転速度120rpmで10分間攪拌した。
(3)取り出した綿ブロード布を水1kgに投入し、温度25℃、回転速度120rpmで1分間撹拌してすすぎ洗いをした。
(4)すすぎ済みの綿ブロード布を取り出し、ギヤーオーブン:GPS−222[エスペック(株)製]を用いて50℃で60分間乾燥した。
(5)分光式色差計:SpectroPhotometer SD5000[日本電色工業(株)製]を使用して、試験前後の綿ブロード布の白色度(Z値)を試験布1枚ごとに表裏1個所ずつ計2個所(試験布5枚で合計10個所)測定した。
(6)合計10個所の白色度の平均値を求め、下記の数式(2)で着色料移行防止率(%)を算出した。着色料移行防止率が高いほど、再汚染防止性に優れることを示す。
着色料移行防止率(%)=(Z1/Z0)×100 (2)
なお、式(2)中、Z0は試験前の白色度、Z1は試験後の白色度を示す。
泡切れ試験は、ロスマイルス法(JIS K3362に準拠)を用いて評価した。
具体的には、表1記載の配合比で作成した衣料用洗浄剤0.2gを水200mLに溶解させ、20℃に温調した後、900mmの高さから30秒間で液面上に流下させ、流下終了から5分後の泡の高さを測り、泡切れ性を評価した。泡の高さが低いほど、すすぎ時の泡切れ性に優れることを示す。
表1記載の配合比で作成した衣料用洗浄剤5g及び水995gの混合溶液について、生物化学的酸素消費量(BOD)及び化学的酸素消費量(COD)を測定した。生物化学的酸素消費量(BOD)はJIS K0102−17、化学的酸素消費量(COD)はJIS K0102−21及び32.2にそれぞれ従い求めた。生分解度を以下の数式(3)により求め、生分解性を評価した。生分解度が高いほど、生分解性に優れることを示す。
生分解度(%)=(BOD/COD)×100 (3)
一方、Rの炭素数が14である化合物のモル数の割合が50モル%未満の化合物(A−8)を含有する比較例1の衣料用洗浄剤は、皮脂汚れに対する洗浄性及び再汚染防止性に劣る。
末端の水酸基が2級水酸基である化合物のモル数の割合が95モル%未満である化合物(A−9)、(A−10)、(A−14)又は(A−15)を含有する比較例2、3、7及び8の衣料用洗浄剤も、皮脂汚れに対する洗浄性及び再汚染防止性に劣る。特にqAが1未満である及び/又は末端の水酸基が2級水酸基である化合物のモル数の割合が0%である比較例3、7及び8ではすすぎ時の泡切れ性も悪化する。
pAが5未満である化合物(A−11)を含有する比較例4の衣料用洗浄剤は、皮脂汚れに対する洗浄性及び再汚染防止性に劣る。
qAが10を超える化合物(A−12)を含有する比較例5の衣料用洗浄剤は、皮脂汚れに対する洗浄性、再汚染防止性及び生分解性に劣る。
pAが30を超える化合物(A−13)を含有する比較例6の衣料用洗浄剤は、皮脂汚れに対する洗浄性、再汚染防止性及び生分解性に劣る。
Claims (3)
- 下記一般式(1)で表される化合物(A)を含有する衣料用洗浄剤であって、
前記衣料用洗浄剤が含有する(A)の内、下記一般式(1)におけるRの炭素数が14である化合物のモル数の割合が、前記衣料用洗浄剤が含有する全ての(A)のモル数を基準として、50〜100モル%であり、
前記衣料用洗浄剤が含有する(A)の内、末端の水酸基が2級水酸基である化合物のモル数の割合が、前記衣料用洗浄剤が含有する全ての(A)のモル数を基準として、95〜100モル%であり、
前記衣料用洗浄剤が含有する全ての(A)におけるpの1分子あたりの数平均pAが5〜30であり、
前記衣料用洗浄剤が含有する全ての(A)におけるqの1分子あたりの数平均qAが1〜10である衣料用洗浄剤。
R−O−{(EO)p/(A1O)q}−H (1)
[一般式(1)において、Rは炭素数10〜18の炭化水素基を表し;EOは、エチレンオキシ基を表し;A1Oは、それぞれ独立に炭素数3〜4のアルキレンオキシ基を表し;pは0〜100の整数を表し;qは0〜100の整数を表し;一般式(1)中の{ }内のEOとA1Oは、付加形式がランダム状及び/又はブロック状であり、ブロック状の場合はその付加の順番は問わない。] - A1Oがプロピレンオキシ基である請求項1に記載の衣料用洗浄剤。
- {pA/(pA+qA)}が0.65〜0.95である請求項1又は2に記載の衣料用洗浄剤。
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