JP2019157078A - ポリエステル樹脂及びポリエステル樹脂の製造方法 - Google Patents

ポリエステル樹脂及びポリエステル樹脂の製造方法 Download PDF

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慎也 古賀
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Abstract

【課題】低級アルコールへの優れた溶解性を有するポリエステル樹脂を提供する。【解決手段】ポリエステル樹脂は、三価以上の多価カルボン酸残基を含むカルボン酸残基と、アルコール残基と、を含有し、酸価が150mgKOH/g以上300mgKOH/g以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリエステル樹脂及びポリエステル樹脂の製造方法に関し、より詳細には、低級アルコールへの可溶性を有するポリエステル樹脂、及びこのポリエステル樹脂の製造方法に関する。
ポリエステル樹脂を溶剤に溶解させたポリエステル樹脂溶液は、印刷用インク、塗料、接着剤、コーティング剤におけるバインダー、及び化粧品のベース樹脂等の種々の用途に用いられる。ポリエステル樹脂を溶解させるための溶剤として、水やアルコール等が用いられている。
例えば、特許文献1には、超分岐ポリエステルをエタノール等の溶剤に溶解させ、包装用印刷インクとして用いることが記載されている。
特表第2014−519528号公報
しかし、ポリエステル樹脂は、一般的にアルコール溶媒への溶解性が低いという問題があった。
本発明の目的は、低級アルコールへの優れた溶解性を有するポリエステル樹脂、及びこのポリエステル樹脂の製造方法を提供することである。
本発明の一実施形態に係るポリエステル樹脂は、三価以上の多価カルボン酸残基を含むカルボン酸残基と、アルコール残基と、を含有し、酸価が150mgKOH/g以上300mgKOH/g以下である。
本発明の一実施形態に係るポリエステル樹脂の製造方法は、前記ポリエステル樹脂の製造方法であって、多価カルボン酸成分を含むカルボン酸成分と、アルコール成分と、を無触媒下で重縮合する工程を含む。
本発明によれば、低級アルコールへの優れた溶解性を有するポリエステル樹脂、及びこのポリエステル樹脂の製造方法を得ることができる。
本発明を実施するための形態について説明する。
本実施形態に係るポリエステル樹脂は、三価以上の多価カルボン酸残基を含むカルボン酸残基と、アルコール残基と、を含有し、酸価が150mgKOH/g以上300mgKOH/g以下である。ポリエステル樹脂は、酸価が150mgKOH/g以上300mgKOH/g以下であることで、アルコール溶媒、特に低級アルコールへの優れた溶解性を有する。また、ポリエステル樹脂は、三価以上の多価カルボン酸残基を含むカルボン酸残基を含有することで、ポリエステル樹脂の結晶性を低下させることができるため、ポリエステル樹脂の低級アルコールへの溶解性を向上させることができる。このポリエステル樹脂を低級アルコールに溶解させたポリエステル樹脂溶液は、良好な速乾性を有しうるため、乾燥のための設備を必要とすることなく、ポリエステル樹脂溶液を、印刷用インク、塗料、接着剤、コーティング剤におけるバインダー、及び化粧品のベース樹脂等の用途に好適に用いることができる。
なお、ポリエステル樹脂が低級アルコールへの優れた溶解性を有する、とは、ポリエステル樹脂100質量部と低級アルコールからなる溶媒100質量部を60℃で攪拌しながら1時間保持した後に、ポリエステル樹脂の溶け残りがないことを意味する。
ポリエステル樹脂は、三価以上の多価カルボン酸残基を含むカルボン酸残基と、アルコール残基と、を含有する。ポリエステル樹脂は、多価カルボン酸成分を含むカルボン酸成分と、アルコール成分とを重縮合して得られる。
ポリエステル樹脂は、三価以上の多価カルボン酸残基を含むカルボン酸残基を含有する。カルボン酸残基は、カルボン酸成分に由来する。カルボン酸成分は、カルボン酸とカルボン酸のエステル形成性誘導体とのうち少なくとも一方を含有する。カルボン酸のエステル形成性誘導体とは、カルボン酸から誘導された化合物であり、カルボキシル基由来のエステル形成性誘導基を有する。カルボキシル基由来のエステル形成性誘導基は、ヒドロキシル基と反応してエステルを形成できる基であり、例えばカルボキシル基を無水化した基、カルボキシル基をエステル化した基、及びカルボキシル基をハロゲン化した基からなる群から選択される少なくとも一種の基を含有する。
カルボン酸成分は、カルボキシル基及びエステル形成性誘導基以外に、反応性の官能基を備えないことが好ましい。特に、多価カルボン酸成分は、エチレン性不飽和結合、アミノ基、イミノ基、ヒドラジノ基、ニトロ基、カルボニル基、エポキシ基、及びシアノ基のうちいずれも備えないことが好ましい。
カルボン酸成分は、三価以上の多価カルボン酸成分を含有する。すなわち、ポリエステル樹脂は、三価以上の多価カルボン酸残基を含むカルボン酸残基を含有する。三価以上の多価カルボン酸残基は、三価以上の多価カルボン酸成分に由来する。三価以上の多価カルボン酸成分は、三価以上の多価カルボン酸と三価以上の多価カルボン酸のエステル形成性誘導体とのうちの少なくとも一方を含有する。
三価以上の多価カルボン酸成分は、三価のカルボン酸成分であるトリカルボン酸成分、四価のカルボン酸成分であるテトラカルボン酸成分、及び六価のカルボン酸成分であるヘキサカルボン酸成分からなる群から選択される少なくとも1種の成分を含有することが好ましい。すなわち、ポリエステル樹脂は、トリカルボン酸残基、テトラカルボン酸残基、及びヘキサカルボン酸残基からなる群から選択される少なくとも1種の残基を含有することが好ましい。なお、トリカルボン酸残基はトリカルボン酸成分に由来し、テトラカルボン酸残基はテトラカルボン酸成分に由来し、ヘキサカルボン酸残基はヘキサカルボン酸成分に由来する。
多価カルボン酸成分に対する三価以上の多価カルボン酸成分の含有量は、70モル%以上100モル%以下の範囲内であることが好ましい。この場合、ポリエステル樹脂は、低級アルコールへのより優れた溶解性を有する。
三価以上の多価カルボン酸成分は、例えば、芳香族多価カルボン酸及び脂肪族多価カルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種の成分を含有する。すなわち、三価以上の多価カルボン酸残基は、芳香族多価カルボン酸残基及び脂肪族多価カルボン酸残基のうちの少なくとも一方を含有する。三価以上の多価カルボン酸成分は、芳香族多価カルボン酸成分のみを含んでもよく、脂肪族多価カルボン酸成分のみを含んでもよく、芳香族多価カルボン酸成分と脂肪族多価カルボン酸成分との両方を含んでもよい。
脂肪族多価カルボン酸残基は、脂肪族多価カルボン酸成分に由来する。脂肪族多価カルボン酸成分は、脂肪族多価カルボン酸とそのエステル形成性誘導体とのうち少なくとも一方を含有する。脂肪族多価カルボン酸は、直鎖状、分岐鎖状及び脂環式のうちいずれでもよい。脂肪族多価カルボン酸の例は、アコニット酸、シクロヘキサントリカルボン酸、オクテントリカルボン酸、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2−無水物、及び1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸等の脂肪族トリカルボン酸;並びに1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸等の脂肪族テトラカルボン酸を含む。
三価以上の多価カルボン酸成分が、脂肪族多価カルボン酸成分を含有する場合、すなわち、カルボン酸成分が、三価以上の脂肪族多価カルボン酸成分を含有する場合、カルボン酸成分に対する三価以上の脂肪族多価カルボン酸成分の含有量は、70モル%以上100モル%以下の範囲内であることが好ましい。
三価以上の多価カルボン酸成分は芳香族多価カルボン酸成分を含有することが好ましい。すなわち、三価以上の多価カルボン酸残基は、芳香族多価カルボン酸残基を含有することが好ましい。この場合、ポリエステル樹脂から形成される被膜は、良好な耐薬品性を有しうる。
芳香族多価カルボン酸残基は、芳香族多価カルボン酸成分に由来する。芳香族多価カルボン酸成分は、芳香族多価カルボン酸とそのエステル形成性誘導体とのうち少なくとも一方を含有する。芳香族多価カルボン酸の例は、ヘミメリット酸、トリメリット酸及び無水トリメリット酸等の芳香族トリカルボン酸;ピロメリット酸等の芳香族テトラカルボン酸;並びにメリット酸等の芳香族ヘキサカルボン酸を含む。
三価以上の多価カルボン酸成分が、芳香族多価カルボン酸成分を含有する場合、すなわち、カルボン酸成分が、三価以上の芳香族多価カルボン酸成分を含有する場合、カルボン酸成分に対する三価以上の芳香族多価カルボン酸成分の含有量は、70モル%以上100モル%以下の範囲内であることが好ましい。
芳香族多価カルボン酸成分は、トリメリット酸を含有することが好ましい。すなわち、芳香族多価カルボン酸残基は、トリメリット酸残基を含有することが好ましい。トリメリット酸残基は、トリメリット酸に由来する。芳香族多価カルボン酸残基が、トリメリット酸残基を含有することで、ポリエステル樹脂は、低級アルコールへの溶解性により優れるとともに、ポリエステル樹脂から形成される被膜の耐薬品性をより高めることができる。また、ポリエステル樹脂から形成される被膜は、ポリエステルフィルム等の基材への良好な密着性を有しうる。
芳香族多価カルボン酸成分がトリメリット酸を含有する場合、すなわち、カルボン酸成分がトリメリット酸を含有する場合、カルボン酸成分に対するトリメリット酸の含有量は、70モル%以上100モル%以下の範囲内であることが好ましい。この場合、ポリエステル樹脂は、低級アルコールへの溶解性に更に優れるとともに、ポリエステル樹脂から形成される被膜の耐薬品性を更に高めることができる。また、ポリエステル樹脂から形成される被膜は、ポリエステルフィルム等の基材へのより優れた密着性を有しうる。
三価以上の多価カルボン酸成分は、上述の三価以上の多価カルボン酸を1種のみ含んでもよく、2種以上を含んでもよい。
多価カルボン酸成分は、三価以上の多価カルボン酸成分に加えて、モノカルボン酸成分及びジカルボン酸成分のうちの少なくとも一方を更に含有してもよい。すなわち、ポリエステル樹脂は、三価以上の多価カルボン酸残基に加えて、モノカルボン酸残基及びジカルボン酸残基からなる群から選択される少なくとも1種の残基を更に含有してもよい。
モノカルボン酸残基は、モノカルボン酸成分に由来する。モノカルボン酸成分は、モノカルボン酸とそのエステル形成性誘導体とのうち少なくとも一方を含有する。モノカルボン酸の例は、安息香酸及びステアリン酸を含む。
ジカルボン酸残基は、ジカルボン酸成分に由来する。ジカルボン酸成分は、ジカルボン酸とそのエステル形成性誘導体とのうち少なくとも一方を含有する。ジカルボン酸の例は、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸ジメチル、及び5−スルホイソフタル酸ジメチルナトリウムを含む。
ポリエステル樹脂は、アルコール残基を含有する。アルコール残基は、アルコール成分に由来する。アルコール成分は、アルコールとアルコールのエステル形成性誘導体とのうち少なくとも一方を含有する。アルコールのエステル形成性誘導体とは、アルコールから誘導された化合物であり、ヒドロキシル基由来のエステル形成性誘導基を有する。ヒドロキシル基由来のエステル形成性誘導基は、カルボキシル基と反応してエステルを形成できる基であり、例えばヒドロキシル基をアセテート化した基を含有する。
アルコール成分は、ヒドロキシル基及びエステル形成性誘導基以外に、反応性の官能基を備えないことが好ましい。特に、上述の三価以上の多価カルボン酸成分とアルコール成分とが、共に反応性の官能基を備えないことが好ましい。アルコール成分は、エチレン性不飽和結合、アミノ基、イミノ基、ヒドラジノ基、ニトロ基、カルボニル基、エポキシ基、及びシアノ基のうちいずれも備えないことが好ましい。
アルコール成分は、多価アルコール成分を含有することが好ましい。すなわち、アルコール残基は、多価アルコール残基を含有することが好ましい。多価アルコール残基は、多価アルコール成分に由来する。多価アルコール成分は、多価アルコールと多価アルコールのエステル形成性誘導体とのうち少なくとも一方を含有する。アルコール成分は、例えば、芳香族多価アルコール及び脂肪族多価アルコールからなる群から選択される少なくとも1種の成分を含有する。すなわち、多価アルコール残基は、芳香族多価アルコール残基及び脂肪族多価アルコール残基のうちの少なくとも一方を含有する。多価アルコール成分は、芳香族多価アルコール成分のみを含んでもよく、脂肪族多価アルコール成分のみを含んでもよく、芳香族多価アルコール成分と脂肪族多価アルコール成分との両方を含んでもよい。
アルコール成分は、多価アルコールを1種のみ含んでもよく、2種以上を含んでもよい。
多価アルコール成分は、脂肪族多価アルコール成分を含有することが好ましい。すなわち、アルコール残基は、脂肪族多価アルコール残基を含有することが好ましい。脂肪族多価アルコール残基は、脂肪族多価アルコール成分に由来する。脂肪族多価アルコール成分は、脂肪族多価アルコールとそのエステル形成性誘導体とのうち少なくとも一方を含有する。脂肪族多価アルコールは、直鎖状、分岐鎖状及び脂環式のうちいずれでもよい。脂肪族多価アルコールの例は、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−イソブチル−1,3−プロパンジオール、2-エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、及び2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールを含む。
多価アルコール成分が脂肪族多価アルコール成分を含有する場合、すなわち、アルコール成分が脂肪族多価アルコール成分を含有する場合、アルコール成分に対する脂肪族多価アルコール成分の含有量は、30モル%以上100モル%以下の範囲内であることが好ましく、50モル%以上100モル%以下の範囲内であることがより好ましい。
多価アルコール成分は、ジオール成分を含有することが好ましい。すなわち、アルコール残基は、ジオール残基を含有することが好ましい。ジオールは、ジオール成分に由来する。ジオール成分は、ジオールとそのエステル形成性誘導体とのうち少なくとも一方を含有する。ジオールの例は、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−イソブチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、4,4’−ジヒドロキシビフェノール、4,4’−メチレンジフェノール、1,5−ジヒドロキシナフタリン、2,5−ジヒドロキシナフタリン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、及びビスフェノールSを含む。
アルコール成分がジオール成分を含有する場合、アルコール成分に対するジオール成分の含有量は、10モル%以上100モル%以下の範囲内であることが好ましい。この場合、三価以上の多価カルボン酸成分とアルコール成分との重縮合が良好に進行し、ポリエステル樹脂の製造が容易になる。アルコール成分に対するジオール成分の含有量は、70モル%以上100モル%以下の範囲内であることがより好ましい。
脂肪族多価アルコール成分は、分岐脂肪族ジオール成分を含有することが好ましい。すなわち、アルコール成分は、分岐脂肪族ジオール成分を含有することが好ましく、アルコール残基は、分岐脂肪族ジオール残基を含有することが好ましい。この場合、ポリエステル樹脂は、低級アルコールへのより優れた溶解性を有しうる。これは、ポリエステル樹脂中に分岐脂肪族ジオール成分が含有されることで、ポリエステル樹脂の結晶性が下がるためであると考えられる。
分岐脂肪族ジオール残基は、分岐脂肪族ジオール成分に由来する。分岐脂肪族ジオール成分は、分岐脂肪族ジオールとそのエステル形成性誘導体とのうち少なくとも一方を含有する。分岐脂肪族ジオールとは、炭素鎖が分岐を有する脂肪族ジオール、及び少なくとも1つのヒドロキシ基が炭素鎖において第2級アルコール又は第3級アルコールとなる位置に結合している脂肪族ジオールからなる群から選択される少なくとも1種を含む。分岐脂肪族ジオールの例は、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−イソブチル−1,3−プロパンジオール、及び2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオールを含む。
脂肪族多価アルコール成分が分岐脂肪族ジオール成分を含有する場合、すなわちアルコール成分が分岐脂肪族ジオール成分を含有する場合、アルコール成分に対する分岐脂肪族ジオール成分の含有量は、30モル%以上100モル%以下の範囲内であることが好ましい。この場合、ポリエステル樹脂は、低級アルコールへの更に優れた溶解性を有しうる。アルコール成分に対する分岐脂肪族ジオール成分の含有量は、50モル%以上100モル%以下の範囲内であることがより好ましい。
分岐脂肪族ジオール成分は、プロピレングリコール及びネオペンチルグリコールからなる群から選択される少なくとも1種を含有することが好ましい。すなわち、分岐脂肪族ジオール残基は、プロピレングリコール残基及びネオペンチルグリコール残基からなる群から選択される少なくとも1種の残基を含有することが好ましい。プロピレングリコール残基及びネオペンチルグリコール残基は、それぞれプロピレングリコール及びネオペンチルグリコールに由来する。分岐脂肪族ジオール残基が、プロピレングリコール残基及びネオペンチルグリコール残基からなる群から選択される少なくとも1種の残基を含有することで、ポリエステル樹脂は、低級アルコールへの特に優れた溶解性を有しうる。
分岐脂肪族ジオール成分が、プロピレングリコール及びネオペンチルグリコールからなる群から選択される少なくとも1種を含有する場合、すなわちアルコール成分が、プロピレングリコール及びネオペンチルグリコールからなる群から選択される少なくとも1種を含有する場合、アルコール成分に対するプロピレングリコール及びネオペンチルグリコールの含有量の合計は、30モル%以上100モル%以下の範囲内であることが好ましく、50モル%以上100モル%以下の範囲内であることがより好ましい。
アルコール成分は、多価アルコール成分に加えて、モノオール成分を更に含有することが好ましい。すなわち、アルコール残基は、モノオール残基を含有することが好ましい。この場合、ポリエステル樹脂のゲル化が抑制され、ポリエステル樹脂の低級アルコールへの溶解性を高めることができる。特に、本実施形態では、ポリエステル樹脂が三価以上の多価カルボン酸残基を含有するため、ポリエステル樹脂の高酸価化は実現できるものの、ポリエステル樹脂がゲル化しやすくなることがある。しかし、アルコール残基がモノオール残基を含有することで、ポリエステル樹脂が高分子化しすぎることを抑制でき、ポリエステル樹脂のゲル化を防ぐことができると考えられる。このため、アルコール残基がモノオール残基を含有することで、ポリエステル樹脂は特に優れた低級アルコールへの溶解性を有しうる。
モノオール残基は、モノオール成分に由来する。モノオール成分は、モノオールとそのエステル形成性誘導体とのうち少なくとも一方を含有する。モノオール成分は、例えば、芳香族モノオール及び脂肪族モノオールからなる群から選択される少なくとも1種の成分を含有する。すなわち、モノオール残基は、芳香族モノオール残基及び脂肪族モノオール残基のうちの少なくとも一方を含有する。モノオール成分は、芳香族モノオール成分のみを含んでもよく、脂肪族モノオール成分のみを含んでもよく、芳香族モノオール成分と脂肪族モノオール成分との両方を含んでもよい。
アルコール成分がモノオール成分を含有する場合、アルコール成分に対するモノオール成分の含有量は、0モル%以上30モル%以下の範囲内であることが好ましい。この場合、三価以上の多価カルボン酸成分とアルコール成分との重縮合が良好に進行し、ポリエステル樹脂の製造が容易になるとともに、ポリエステル樹脂は特に優れた低級アルコールへの溶解性を有しうる。アルコール成分に対するモノオール成分の含有量は、5モル%以上30モル%以下の範囲内であることがより好ましい。
脂肪族モノオール残基は、脂肪族モノオール成分に由来する。脂肪族多価カルボン酸モノオール成分は、脂肪族モノオールとそのエステル形成性誘導体とのうち少なくとも一方を含有する。脂肪族モノオールは、直鎖状、分岐鎖状及び脂環式のうちいずれでもよい。脂肪族モノオールの例は、ステアリルアルコール、ラウリルアルコール、及びシクロヘキサノールを含む。
モノオール成分が、脂肪族モノオール成分を含有する場合、すなわちアルコール成分が脂肪族モノオール成分を含有する場合、アルコール成分に対する脂肪族モノオール成分の含有量は、0モル%以上30モル%以下の範囲内であることが好ましく、5モル%以上30モル%以下の範囲内であることがより好ましい。
モノオール成分は芳香族モノオール成分を含有することが好ましい。すなわち、モノオール残基は、芳香族モノオール残基を含有することが好ましい。この場合、ポリエステル樹脂から形成される被膜の耐薬品性が向上しうる。
芳香族モノオール残基は、芳香族モノオール成分に由来する。芳香族モノオール成分は、芳香族モノオールとそのエステル形成性誘導体とのうち少なくとも一方を含有する。芳香族モノオールの例は、ベンジルアルコール、フェノキシエタノール、及び4−メトキシベンジルアルコールを含む。
モノオール成分が、芳香族モノオール成分を含有する場合、すなわちアルコール成分が芳香族モノオール成分を含有する場合、アルコール成分に対する芳香族モノオール成分の含有量は、0モル%以上30モル%以下の範囲内であることが好ましく、5モル%以上30モル%以下の範囲内であることがより好ましい。
モノオール成分は、常圧における沸点が100℃以上であるモノオール成分を含有することが好ましい。すなわち、モノオール残基は、常圧における沸点が100℃以上であるモノオールの残基を含有することが好ましい。この場合、ポリエステル樹脂のゲル化がより抑制される。アルコール成分が、常圧における沸点が100℃以上であるモノオール成分を含有することで、三価以上の多価カルボン酸成分とアルコール成分との重合の初期段階において、反応溶液の溜出が抑制され、適切な重合速度で反応が進行しやすくなる。また、常圧における沸点が100℃以上であるため、重合反応時に揮発しにくくなり、モノオール成分による重合速度の調整が適切に行われる。このため、製造されるポリエステル樹脂のゲル化が抑制されると考えられる。
常圧における沸点が100℃以上であるモノオールの残基は、常圧における沸点が100℃以上であるモノオール成分に由来する。常圧における沸点が100℃以上であるモノオール成分は、常圧における沸点が100℃以上であるモノオールとそのエステル形成性誘導体とのうち少なくとも一方を含有する。常圧における沸点が100℃以上であるモノオールの例は、ベンジルアルコール、ステアリルアルコール、フェノキシエタノール、及びメトキシベンジルアルコールを含む。常圧における沸点が100℃以上であるモノオールとして、脂肪族モノオールを用いてもよく、芳香族モノオールを用いてもよく、脂肪族モノオールと芳香族モノオールとの両方を混合して用いてもよい。ただし、ポリエステル樹脂のゲル化を抑制し、かつポリエステル樹脂から形成される被膜に良好な耐薬品性を付与する観点から、モノオール成分は、常圧における沸点が100℃以上である芳香族モノオール成分のみを含有することが好ましい。
モノオール成分が、常圧における沸点が100℃以上であるモノオール成分を含有する場合、すなわちアルコール成分が、常圧における沸点が100℃以上であるモノオール成分を含有する場合、アルコール成分に対する常圧における沸点が100℃以上であるモノオール成分の含有量は、0モル%以上30モル%以下の範囲内であることが好ましい。この場合、ポリエステル樹脂のゲル化がより抑制される。アルコール成分に対する常圧における沸点が100℃以上であるモノオール成分の含有量は、5モル%以上30モル%以下の範囲内であることがより好ましい。
モノオール成分は、ベンジルアルコールを含有することが好ましい。すなわち、モノオール残基は、ベンジルアルコール残基を含有することが好ましい。ベンジルアルコール残基は、ベンジルアルコールに由来する。この場合、ポリエステル樹脂のゲル化が抑制され、ポリエステル樹脂から形成される被膜に良好な耐薬品を付与することができるとともに、ポリエステル樹脂の製造において反応性を高めることができるため、ポリエステル樹脂の耐溶剤性を向上させることができる。
モノオール成分がベンジルアルコールを含有する場合、すなわち、アルコール成分がベンジルアルコールを含有する場合、アルコール成分に対するベンジルアルコールの含有量は、5モル%以上50モル%以下の範囲内であることが好ましく、5モル%以上30モル%以下の範囲内であることがより好ましい。
多価カルボン酸成分の配合量と、アルコール成分の配合量とのモル比は、例えば1:0.8〜1:2の範囲内であることが好ましい。また、多価カルボン酸成分に含まれるカルボキシル基及びそのエステル形成性誘導基の総数と、アルコール成分に含まれるヒドロキシル基及びそのエステル形成性誘導基の総数とが、モル比で1:0.5〜1:2の範囲内となるように調整されることが好ましい。なお、ポリエステル樹脂における多価カルボン酸残基の含有量と、アルコール残基の含有量との比は、上述の配合量の比とは必ずしも一致しない。これは、エステル交換反応及び重縮合反応によって、配合されたアルコール成分の一部が失われることがあるからである。
ポリエステル樹脂の酸価は150mgKOH/g以上300mgKOH/g以下である。ポリエステル樹脂の酸価が150mgKOH/g以上であることで、ポリエステル樹脂は、低級アルコールへの優れた溶解性を有する。また、ポリエステル樹脂の酸価が300mgKOH/g以下であることで、ポリエステル樹脂から形成される被膜は、ポリエステルフィルム等の基材への良好な密着性を有しうる。ポリエステル樹脂の酸価は、多価カルボン酸成分の種類及び量を適宜変更することによって調整されうる。
ポリエステル樹脂の重量平均分子量は、2000以上であることが好ましい。この場合、ポリエステル樹脂は十分な材料強度を有しうる。また。ポリエステル樹脂の重量平均分子量が2000以上であることで、ポリエステル樹脂から形成される被膜は、ポリエステルフィルム等の基材への良好な密着性を有するとともに、優れた耐薬品性を有することができる。ポリエステル樹脂の重量平均分子量は、2500以上であることがより好ましい。なお、ポリエステル樹脂の重量平均分子量の上限は特に制限されないが、ポリエステル樹脂の重量平均分子量は、例えば、10000以下であってよい。ポリエステル樹脂の重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフによる分析によってポリスチレン換算の平均分子量を測定することで導出される。
ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、−20℃以上110℃以下の範囲内であることが好ましい。ポリエステル樹脂のガラス転移温度が−20℃以上であることで、ポリエステル樹脂のタック性が高くなりすぎることを防ぐことができる。また、ポリエステル樹脂のガラス転移温度が110℃以下であることで、ポリエステル樹脂の硬度が高くなりすぎることを防げるため、ポリエステル樹脂から形成される被膜の基材に対する密着性が低下することを抑制できる。ポリエステル樹脂のガラス転移温度は、20℃以上100℃以下の範囲内であることがより好ましい。
ポリエステル樹脂は、炭素数1〜4の低級アルコールのうちの少なくとも1種に溶解可能であることが好ましい。これは、ポリエステル樹脂100質量部と、炭素数1〜4の低級アルコールのうちの少なくとも1種を含有する溶媒100質量部とを60℃で攪拌しながら1時間保持した後に、ポリエステル樹脂の溶け残りがないことを意味する。炭素数1〜4の低級アルコールの例は、エタノール、メタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、及び1−ブタノールを含む。
ポリエステル樹脂は、エタノール、メタノール、及び2−プロパノールからなる群から選択される少なくとも1種に溶解可能であることが好ましい。これは、ポリエステル樹脂100質量部と、エタノール、メタノール、及び2−プロパノールからなる群から選択される少なくとも1種を含有する溶媒100質量部とを60℃で攪拌しながら1時間保持した後に、ポリエステル樹脂の溶け残りがないことを意味する。エタノール、メタノール、及び2−プロパノールは、毒性が低く、環境への負荷も小さい。また、エタノール、メタノール、及び2−プロパノールは、安価であり、揮発性が高い。そのため、ポリエステル樹脂をエタノール、メタノール、及び2−プロパノールからなる群から選択される少なくとも1種に溶解させたポリエステル樹脂溶液は、印刷用インク、塗料、接着剤、コーティング剤におけるバインダー、及び化粧品のベース樹脂等の種々の用途に好適に用いることができる。
ポリエステル樹脂は、公知のポリエステル製造方法に準じて、カルボン酸成分及びアルコール成分を重縮合させることによって生成される。
例えば、カルボン酸成分と、アルコール成分とを一段階の反応で反応させエステル交換反応と重縮合反応とを進行させる方法が採用される。また、例えばカルボン酸成分とアルコール成分とのエステル交換反応である第一段反応を進行させ、第一段反応による反応生成物に芳香族トリカルボン酸を添加し、重縮合反応である第二段反応を行うことによって、ポリエステル樹脂が製造されてもよい。
ポリエステル樹脂の製造は、触媒下で行われてもよく、無触媒下で行われてもよい。すなわち、カルボン酸成分とアルコール成分とを、触媒下で重縮合させてもよく、無触媒下で重縮合させてもよい。触媒を用いる場合、例えば上記の第一段反応及び第二段反応において、任意の時期に反応系中に触媒として、従来公知のチタン、アンチモン、鉛、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、マンガン、アルカリ金属化合物等が添加されてもよい。
ポリエステル樹脂の製造は、無触媒下で行われることが好ましい。すなわち、ポリエステル樹脂の製造方法は、多価カルボン酸成分を含むカルボン酸成分と、アルコール成分と、を無触媒下で重縮合する工程を含むことが好ましい。無触媒下でポリエステル樹脂を製造することによって、生体への毒性の低いポリエステル樹脂を製造することができるため、ポリエステル樹脂を化粧品のベース樹脂等の用途に安全に用いることができる。また、無触媒下でポリエステル樹脂を製造することで、ポリエステル樹脂の保存安定性を向上させることができる。
特に、三価以上の多価カルボン酸成分がトリメリット酸を含有する場合、トリメリット酸の自己触媒作用によって、重縮合反応が良好に進行するため、無触媒下であっても、ポリエステル樹脂を容易に製造することができる。
以下、本発明を実施例によって更に詳しく説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(1)ポリエステル樹脂の合成
撹拌機、窒素ガス導入口、温度計、精留塔、冷却コンデンサーを備える容量1000mlの反応容器内に、後掲の表1及び2中の「原料」欄に示す成分を入れて、混合物を得た。多価カルボン酸成分:アルコール成分のモル比は、1:1である。この混合物を、常圧下、窒素雰囲気中で攪拌混合しながら、170℃まで加熱し、続いて3時間かけて230℃まで徐々に昇温することで、エステル交換反応を完了させた。次に、この混合物を230℃の温度下で、常圧から0.67hPa(0.5mmHg)まで徐々に減圧してから、この状態で2〜3時間保持することで、重縮合反応を進行させた。これにより、実施例1〜11及び比較例1〜3のポリエステル樹脂を得た。
(2)ポリエステル樹脂溶液の調製
ポリエステル樹脂100質量部と、溶剤であるエタノール100質量部とを混合し、これらを攪拌しながら60℃の温度下で1時間保持することで、実施例1〜11及び比較例1〜3の濃度50質量%のポリエステル樹脂溶液を得た。
(3)評価試験
ポリエステル樹脂溶液に対し、以下の評価試験を行った。なお、評価結果は、後掲の表1及び2に示す。
(3−1)溶解性
調製後の実施例1〜11及び比較例1〜3のポリエステル樹脂溶液を目視で確認し、ポリエステル樹脂の溶解性を下記のように評価した。その結果を、後掲の表1及び2の「溶解性」欄に示す。
A:ポリエステル樹脂は溶剤に溶解し、ポリエステル樹脂の溶け残りは確認されなかった。
B:ポリエステル樹脂は溶剤に一部溶解したが、ポリエステル樹脂の溶け残りが確認された。
C:ポリエステル樹脂は溶剤に溶解しなかった。
(3−2)密着性
ポリエステル基材(東レ株式会社製、ルミラーT−60、主な原料:PET、厚み:100μm)上に、実施例1〜11及び比較例2のポリエステル樹脂溶液を塗布・乾燥し、膜厚3μmの被膜を作製した。この被膜に、セロハン粘着テープを貼りつけてから剥がした際の被膜の剥がれの有無を確認し、下記のように評価した。その結果を、後掲の表1及び2の「密着性」欄に示す。なお、比較例1及び比較例3については、ポリエステル樹脂がエタノールに溶解しなかったため、密着性の試験を行っていない。
A:被膜の剥がれが確認されなかった。
B:被膜にわずかな剥がれが確認された。
C:被膜の大部分に剥がれが確認された。
(3−3)耐薬品性
ポリエステル基材(東レ株式会社製、ルミラーT−60、主な原料:PET、厚み:100μm)上に、実施例1〜11及び比較例2のポリエステル樹脂溶液を塗布・乾燥し、膜厚3μmの被膜を作製した。この被膜に対して、トルエンを染み込ませた綿棒で10往復ラビングを行い、被膜の変化を確認し、下記のように評価した。その結果を、後掲の表1及び2の「耐薬品性」欄に示す。なお、比較例1及び比較例3については、ポリエステル樹脂がエタノールに溶解しなかったため、密着性の試験を行っていない。
A:被膜の変化は確認されなかった。
B:被膜の表面に、荒れ又は白化が確認された。
C:被膜の溶解が確認された。
Figure 2019157078
Figure 2019157078

Claims (10)

  1. 三価以上の多価カルボン酸残基を含むカルボン酸残基と、アルコール残基と、を含有し、
    酸価が150mgKOH/g以上300mgKOH/g以下である、
    ポリエステル樹脂。
  2. 前記多価カルボン酸残基は、芳香族多価カルボン酸残基を含有する、
    請求項1に記載のポリエステル樹脂。
  3. 前記芳香族多価カルボン酸残基は、トリメリット酸残基を含有する、
    請求項2に記載のポリエステル樹脂。
  4. 前記アルコール残基は、分岐脂肪族ジオール残基を含有する、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリエステル樹脂。
  5. 前記分岐脂肪族ジオール残基は、プロピレングリコール残基及びネオペンチルグリコール残基からなる群から選択される少なくとも1種の残基を含有する、
    請求項4に記載のポリエステル樹脂。
  6. 前記アルコール残基は、モノオール残基を含有し、
    前記モノオール残基の含有量は、前記アルコール残基の含有量に対して、30モル%以下である、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリエステル樹脂。
  7. 前記モノオール残基は、常圧における沸点が100℃以上であるモノオールの残基を含有する、
    請求項6に記載のポリエステル樹脂。
  8. 炭素数1〜4の低級アルコールのうちの少なくとも1種に溶解可能である、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリエステル樹脂。
  9. エタノール、メタノール、及び2−プロパノールからなる群から選択される少なくとも1種に溶解可能である、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリエステル樹脂。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリエステル樹脂の製造方法であって、
    多価カルボン酸成分を含むカルボン酸成分と、アルコール成分と、を無触媒下で重縮合する工程を含む、
    ポリエステル樹脂の製造方法。
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