JP2019151827A - 熱可塑性プリプレグ用液晶性樹脂粉体及び熱可塑性プリプレグ - Google Patents

熱可塑性プリプレグ用液晶性樹脂粉体及び熱可塑性プリプレグ Download PDF

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【課題】優れた耐熱性を有しかつ高品質な熱可塑性プリプレグを作製することができる液晶性樹脂粉体、及びそれを用いた熱可塑性プリプレグを提供する。【解決手段】平均粒径が、5μm以上100μm以下であり、示差走査熱量計で測定される融点Tm2が250℃以上400℃以下であり、エボナイトに対する付着量が5mg/cm2以上50mg/cm2以下である、熱可塑性プリプレグ用液晶性樹脂粉体とする。カールフィッシャー水分計で測定される水分量が、50ppm以上3000ppm以下であることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、熱可塑性プリプレグ用液晶性樹脂粉体及び熱可塑性プリプレグに関する。
プリプレグは、強化繊維及びマトリックス樹脂からなる繊維強化複合材料の成形前の中間部材であり、通常、連続した強化繊維束にマトリックス樹脂が含浸されたシート状基材である場合が多い。プリプレグに用いられるマトリックス樹脂としては、耐熱性や生産性の観点から硬化性樹脂が多く用いられているが、熱硬化性樹脂を用いたプリプレグは冷蔵保管しなければならず、長期保管ができないという難点がある。そこで、マトリックス樹脂として熱可塑性樹脂を繊維に含浸させたプリプレグの開発が進められている(特許文献1,2)。例えば、特許文献1には、粉末状のプレポリマーを長尺繊維補強材に付着させて複合材前駆体を形成し、該複合材前駆体中のプレポリマーを固相重合させて液晶性熱可塑性樹脂にする方法が記載されている。
熱可塑性樹脂を強化繊維に含浸させる方法の一つに、樹脂粉体を強化繊維に付着させた後、加熱してパウダーを溶融含浸させるドライパウダーコーティング法がある。ドライパウダーコーティング法は、樹脂粉体を繊維に均一に付着させることが難しいため、付着量にむらが生じてしまう場合がある。特許文献3には、樹脂粉体を均一かつ効率的に繊維基材に付着させる方法が記載されている。
特開平3−137135号公報 特開2008−231289号公報 特開2014−172336号公報
特許文献1に記載の方法は、複合材前駆体(プリプレグ)の状態で固相重合しているため、ガスが発生しやすく、ボイドの原因となる場合がある。また、ドライパウダーコーティング法は、上記のように樹脂粉体を繊維に均一に付着させることが難しいため、強化繊維の体積含有率Vfが不安定となって品質に問題が生じてしまう場合がある。加えて、用いる熱可塑性樹脂の融解挙動が不安定であると、熱可塑性樹脂を強化繊維に均一に溶融含浸させる際に均質なプリプレグになりにくい。さらに、軽量化ニーズの高い自動車分野では、耐熱性の高い繊維強化複合材料を作製可能な熱可塑性樹脂プリプレグの要求が高まりつつある。
本発明は、優れた耐熱性を有しかつ高品質な熱可塑性プリプレグを作製することができる液晶性樹脂粉体、及びそれを用いた熱可塑性プリプレグを提供することを課題とする。
本発明は、以下に関するものである。
[1]平均粒径が、5μm以上100μm以下であり、示差走査熱量計で測定される融点Tm2が250℃以上400℃以下であり、エボナイトに対する付着量が5mg/cm以上50mg/cm以下である、熱可塑性プリプレグ用液晶性樹脂粉体。
[2]カールフィッシャー水分計で測定される水分量が、50ppm以上3000ppm以下である、[1]に記載の熱可塑性プリプレグ用液晶性樹脂粉体。
[3]前記融点Tm2と示差走査熱量計で測定される融点Tm1のオンセット温度との差ΔTm(Tm2−Tm1オンセット温度)が30℃以上90℃以下である、[1]又は[2]に記載の熱可塑性プリプレグ用液晶性樹脂粉体。
[4]前記融点Tm2よりも10〜30℃高いシリンダー温度及びせん断速度100sec−1で測定した溶融粘度が、10Pa・s以上1000Pa・s以下である、[1]から[3]のいずれかに記載の熱可塑性プリプレグ用液晶性樹脂粉体。
[5]液晶性樹脂粉体の最大粒径と平均粒径との比(最大粒径/平均粒径)が、5以下である、[1]から[4]のいずれかに記載の熱可塑性プリプレグ用液晶性樹脂粉体。
[6]液晶性樹脂粉体が、全芳香族ポリエステル及び全芳香族ポリエステルアミドから選択される少なくとも一種の樹脂を含む、[1]から[5]のいずれかに記載の熱可塑性プリプレグ用液晶性樹脂粉体。
[7][1]から[6]のいずれかに記載の液晶性樹脂粉体と繊維とを少なくとも用いてなる熱可塑性プリプレグ。
本発明によれば、優れた耐熱性を有しかつ高品質な熱可塑性プリプレグを作製することができる液晶性樹脂粉体、及びそれを用いた熱可塑性プリプレグを提供することができる。
以下、本発明の一実施形態について詳細に説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の効果を阻害しない範囲で適宜変更を加えて実施することができる。
[樹脂粉体]
本実施形態に係る熱可塑性プリプレグ用液晶性樹脂粉体(以下、「液晶性樹脂粉体」ともいう。)は、液晶性樹脂微粒子を含有する粉体であり、熱可塑性プリプレグのマトリックス樹脂を構成するための粉体材料である。なお、本明細書において、「微粒子」との用語は、0.1μm〜1000μm程度の平均粒径を有する粒子のことをいい、「平均粒径」とは、レーザー回折/散乱式粒度分布測定法による体積基準の算術平均粒子径を意味する。平均粒径は、例えば、株式会社堀場製作所製レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−920を用いて測定することができる。
液晶性樹脂は、高剛性及び高弾性を有するとともに、耐熱性、耐衝撃性及び耐薬品性等に優れるため、種々の分野で広く用いられている。「液晶性」とは、光学異方性溶融相を形成し得る性質を有することをいう。異方性溶融相の性質は、直交偏光子を利用した慣用の偏光検査法により確認することができる。より具体的には、異方性溶融相の確認は、Leitz偏光顕微鏡を使用し、Leitzホットステージに載せた溶融試料を窒素雰囲気下で40倍の倍率で観察することにより実施できる。液晶性を有する樹脂は、直交偏光子の間で検査したときに、たとえ溶融静止状態であっても偏光は通常透過し、光学的に異方性を示す。
液晶性樹脂としては、液晶性ポリエステル及び液晶性ポリエステルアミドから選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。液晶性ポリエステル及び液晶性ポリエステルアミドとしては、特に限定されないが、芳香族ポリエステル又は芳香族ポリエステルアミドであることが好ましく、全芳香族ポリエステル及び全芳香族ポリエステルアミドから選択される少なくとも一種の樹脂を含むことがより好ましい。また、芳香族ポリエステル又は芳香族ポリエステルアミドを同一分子鎖中に部分的に含むポリエステルを用いることもできる。
芳香族ポリエステル又は芳香族ポリエステルアミドとしては、特に好ましくは、芳香族ヒドロキシカルボン酸を構成成分として有する芳香族ポリエステル又は芳香族ポリエステルアミドである。
芳香族ポリエステル又は芳香族ポリエステルアミドとしては、より具体的には、
(1)主として芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上からなるポリエステル;
(2)主として
(a)芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上と、
(b)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、及びそれらの誘導体の1種又は2種以上とからなるポリエステル;
(3)主として(a)芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上と、(b)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、及びそれらの誘導体の1種又は2種以上と、(c)芳香族ジオール、脂環族ジオール、脂肪族ジオール、及びそれらの誘導体の1種又は2種以上、とからなるポリエステル;
(4)主として(a)芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上と、(b)芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン、及びそれらの誘導体の1種又は2種以上と、(c)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、及びそれらの誘導体の1種又は2種以上、とからなるポリエステルアミド;
(5)主として(a)芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上と、(b)芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン、及びそれらの誘導体の1種又は2種以上と、(c)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、及びそれらの誘導体の1種又は2種以上と、(d)芳香族ジオール、脂環族ジオール、脂肪族ジオール、及びそれらの誘導体の1種又は2種以上、とからなるポリエステルアミド等、を挙げることができる。さらに上記の構成成分に必要に応じ分子量調整剤を併用してもよい。
液晶性ポリエステル及び液晶性ポリエステルアミドを構成する具体的化合物(モノマー)の好ましい具体例としては、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸等の芳香族ヒドロキシカルボン酸、2,6−ジヒドロキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、レゾルシン、下記一般式(I)で表される化合物、及び下記一般式(II)で表される化合物等の芳香族ジオール;テレフタル酸、イソフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、及び下記一般式(III)で表される化合物等の芳香族ジカルボン酸;p−アミノフェノール、p−フェニレンジアミン等の芳香族アミン類が挙げられる。
Figure 2019151827
(X:アルキレン(C〜C)、アルキリデン、−O−、−SO−、−SO−、−S−、及び−CO−より選ばれる基である。)
Figure 2019151827
Figure 2019151827
(Y:−(CH−(n=1〜4)及び−O(CHO−(n=1〜4)より選ばれる基である。)
液晶性ポリエステル及び液晶性ポリエステルアミドの製造方法は、特に限定されず、上述したモノマー化合物(又はモノマーの混合物)を用いて、直接重合法やエステル交換法を用いて、公知の方法で製造することができるが、通常は、溶融重合法、溶液重合法、スラリー重合法、固相重合法等、又はこれらの2種以上の組み合わせが用いられ、溶融重合法、又は溶融重合法と固相重合法との組み合わせが好ましく用いられる。エステル形成能を有する化合物である場合は、そのままの形で重合に用いてもよく、また、重合の前段階でアシル化剤等を用いて前駆体から該エステル形成能を有する誘導体に変性されたものを用いてもよい。アシル化剤としては、無水酢酸等の無水カルボン酸等を挙げることができる。
重合に際しては、種々の触媒の使用が可能である。使用可能な触媒の代表的なものとしては、酢酸カリウム、酢酸マグネシウム、酢酸第一錫、テトラブチルチタネート、酢酸鉛、酢酸ナトリウム、三酸化アンチモン、トリス(2,4−ペンタンジオナト)コバルト(III)等の金属塩系触媒、N−メチルイミダゾール、4−ジメチルアミノピリジン等の有機化合物系触媒を挙げることができる。触媒の使用量は、一般にはモノマーの全重量に対して、約0.001〜1質量%であり、特に、約0.01〜0.2質量%が好ましい。
液晶性樹脂には、各種の繊維状、粉粒状、板状の無機及び有機の充填剤を配合することができる。繊維状充填剤としては、ガラス繊維、ミルドガラスファイバー、カーボン繊維、アスベスト繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化珪素繊維、硼素繊維、チタン酸カリ繊維、ウォラストナイト等の珪酸塩の繊維、硫酸マグネシウム繊維、ホウ酸アルミニウム繊維、更にステンレス、アルミニウム、チタン、銅、真鍮等の金属の繊維状物等の無機質繊維状物質が挙げられる。特に代表的な繊維状充填剤はガラス繊維である。なお、ポリアミド、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂などの高融点有機質繊維状物質も使用することができる。
粉粒状充填剤としては、カーボンブラック、黒鉛、シリカ、石英粉末、ガラスビーズ、ガラスバルーン、ガラス粉、硅酸カルシウム、硅酸アルミニウム、カオリン、クレー、硅藻土、ウォラストナイト等の硅酸塩、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、アルミナ等の金属の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の金属の炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウム等の金属の硫酸塩、その他フェライト、炭化硅素、窒化硅素、窒化硼素、各種金属粉末等が挙げられる。
板状充填剤としては、マイカ、ガラスフレーク、タルク、各種の金属箔等が挙げられる。
これらの無機及び有機充填剤は一種又は二種以上併用することができる。
充填剤の含有量は、液晶性樹脂100質量部に対して、5〜150質量部とすることができる。また、液晶性樹脂には、その他の成分として、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料、結晶核剤等の添加剤が配合されていてもよい。
液晶性樹脂粉体の示差走査熱量計で測定される融点Tm2は、250℃以上400℃以下であり、好ましくは260℃以上380℃以下であり、より好ましくは280℃以上350℃以下である。融点Tm2を250℃以上400℃以下とすることにより、熱可塑性プリプレグを用いて作製された繊維強化複合材料の耐熱性を高めることができる。
なお、融点Tm2は、JIS K−7121(1999)に基づいた方法により、室温から20℃/分の昇温速度で加熱(1stRUN)した際に観測される吸熱ピークにおけるピークトップの温度(融点Tm1)の測定後、(融点Tm1+40)℃で2分間保持し、次いで20℃/分の降温速度で室温まで冷却し、再度室温から20℃/分の昇温速度で加熱(2ndRUN)した際に観測される2ndRUNの吸熱ピークにおけるピークトップの温度とする。後述する融点Tm1のオンセット温度(ピークの立ち上がり開始温度)は、1stRUNの吸熱ピークにおけるオンセットの温度とする。
液晶性樹脂粉体は、エボナイトに対する付着量が5mg/cm以上50mg/cm以下であり、好ましくは、10mg/cm以上30mg/cm以下である。エボナイトに対する付着量が上記範囲であるので、ドライパウダーコーティング法により強化繊維束中に樹脂を含浸させる場合でも、プリプレグ中の強化繊維の体積含有率Vfを所定の範囲に安定させて高品質の熱可塑性プリプレグを得ることができる。エボナイトに対する付着量の測定は、ポリエチレンフィルムなどで摩擦することにより帯電させた市販のエボナイト棒を粉体中に埋没させた後取り出し、埋没前後のエボナイト棒の重量を測定しその重量差をエボナイト棒の表面積で除して算出することにより行うことができる。エボナイトに対する付着量は、繊維束への液晶性樹脂粉体の含浸温度が液晶性樹脂粉体の融点Tm2以下になると低下してしまうので、繊維束への樹脂粉体の含浸温度は、(融点Tm2−50)℃以上(融点Tm2+50)℃以下の温度に保つことが好ましい。なお、エボナイトは、ここでは天然ゴムを加硫して得られる硬質ゴムを意味している。
液晶性樹脂粉体は、カールフィッシャー水分計で測定される水分量が50ppm以上3000ppm以下であることが好ましく、80ppm以上2000ppm以下であることがより好ましい。水分量をこの範囲とすることにより、ドライパウダーコーティング法により強化繊維束中に樹脂を含浸させる場合でも、プリプレグ中の強化繊維の体積含有率Vfを所定の範囲に安定させて高品質の熱可塑性プリプレグを得ることができる。
液晶性樹脂粉体は、示差走査熱量計で測定される融点Tm2と融点Tm1のオンセット温度との差ΔTm(Tm2−Tm1オンセット温度)が30℃以上90℃以下であることが好ましく、40℃以上80℃以下であることがより好ましい。融点Tm2と融点Tm1との差ΔTmをこの範囲とすることにより、液晶性樹脂粉体の融解挙動が安定するので、樹脂粉体を繊維束中に均一に溶融含浸させることができ、高品質な熱可塑性プリプレグとすることができる。
液晶性樹脂粉体は、示差走査熱量計で測定される融点Tm2よりも10〜30℃高いシリンダー温度及びせん断速度100sec−1で測定した溶融粘度が、10Pa・s以上1000Pa・s以下であることが好ましく、50Pa・s以上800Pa・s以下であることがより好ましい。なお、「融点Tm2よりも10〜30℃高いシリンダー温度」で測定した溶融粘度とは、シリンダー温度が融点Tm2よりも10〜30℃高い温度のうち液晶性樹脂の種類によって適宜選択したいずれか一の温度で測定した溶融粘度を意味しており、融点Tm2よりも10〜30℃高い温度範囲の全てにおいて測定した溶融粘度が上記範囲内でなくともよい。液晶性樹脂粉体の溶融粘度を上記範囲とすることにより、プリプレグの後加工時の加工性を向上することができる。溶融粘度の調整は、液晶性樹脂の溶融重合時の最終重合温度を調整することで行うことができる。例えば、液晶性樹脂の溶融重合時の最終重合温度を300℃超で行うことにより溶融粘度を10Pa・s以上とすることができる。液晶性樹脂の溶融重合時の最終重合温度が300℃以下の場合は、液晶性樹脂粉体の溶融粘度が低く、加工性に劣る場合がある。
液晶性樹脂粉体の平均粒径は、5μm以上100μm以下であり、好ましくは30μm以上80μm以下であり、より好ましくは40μm以上60μm以下である。平均粒径を5μm以上100μm以下とすることにより、強化繊維の体積含有率Vfを所定の範囲にして安定した品質の熱可塑性プリプレグを得ることができる。「平均粒径」の測定方法については、上述のとおりである。
液晶性樹脂粉体は、最大粒径と平均粒径との比(最大粒径/平均粒径)が、5以下であることが好ましく、2.5以下であることがより好ましい。下限値は特に限定されず、1以上とすることができる。なお、「最大粒径」とは、レーザー回折/散乱式粒度分布測定法により測定した値のうち最大値のことをいう。最大粒径と平均粒径との比(最大粒径/平均粒径)を5以下にすることにより、プリプレグの製造時に所定の体積含有率Vfが得られやすい。
上記平均粒径を有する液晶性樹脂粉体の製造は、特に限定されず、上記液晶性樹脂の製造方法によって得られた液晶性樹脂をそのまま液晶性樹脂粉体として用いることもできるし、上記液晶性樹脂をペレット、繊維、フィルム等に成形したものを、ジェットミル、ビーズミル、ハンマーミル、ボールミル、カッターミル、石臼型摩砕機等を用いた、乾式粉砕、湿式粉砕、冷凍粉砕により粉砕処理したものを用いることもできる。また、溶媒中に液晶性樹脂を溶解させた後にスプレードライする方法、溶媒中でエマルションを形成した後で貧溶媒に接触させる貧溶媒析出法、溶媒中でエマルションを形成した後で有機溶媒を乾燥除去する液中乾燥法等を用いることもできる。液晶性樹脂と非液晶性樹脂とを混ぜ合わせた後、非液晶性樹脂を溶媒で溶解除去して上記平均粒径を有する液晶性樹脂粉体を得る方法を用いることもできる。また、液晶性樹脂のオリゴマーを粉砕処理した後、固相重合して上記平均粒径を有する液晶性樹脂粉体を得る方法を用いることもできる。
液晶性樹脂粉体の形状は、特に限定されず、球状(略球状を含む)、紡錘状、不定形の粒子状、フィブリル状、繊維状等いずれの形態であってもよいが、粉体流動性の点で、球状(略球状を含む)、不定形の粒子状であることが好ましい。
液晶性樹脂粉体は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。液晶性樹脂粉体の総使用量は、熱可塑性プリプレグを構成する材料中15質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがより好ましい。上限値は、特に限定されず、例えば、80質量%以下とすることができる。
上記した液晶性樹脂粉体を用いることで、ドライパウダーコーティング法により強化繊維束中に樹脂を含浸させる場合でも、プリプレグ中の強化繊維の体積含有率Vfを所定の範囲に安定させて高品質の熱可塑性プリプレグを得ることができるとともに、当該熱可塑性プリプレグを用いて作製した繊維強化複合材料の耐熱性を高めることができる。
[熱可塑性プリプレグ]
熱可塑性プリプレグは、液晶性樹脂粉体と繊維とを少なくとも用いて形成されており、連続した繊維(長繊維)が複数本集合した繊維束中に液晶性樹脂粉体が溶融含浸されて複合化されたものであることが好ましい。
(繊維)
繊維は、樹脂中に存在させて樹脂の強度を向上させる作用を有する強化繊維であることが好ましく、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、鉱物繊維、炭化ケイ素繊維等を用いることができ、これらの繊維を2種以上混在させることもできる。これらの中でも、軽量かつ高強度、高弾性率の成形品を得る観点から、炭素繊維を用いるのが好ましい。繊維の平均繊維径は、プリプレグに求められる物性に応じて適宜選択することができ、例えば、1〜20μmのものを用いることができる。
繊維束を構成する単繊維の数は、例えば、炭素繊維束を用いる場合、経済性と含浸性の両立を図る観点から、10,000本以上が好ましく、15,000本以上100,000本以下がより好ましく、20,000本以上50,000本以下が特に好ましい。繊維束の形態及び配列は、特に限定されず、例えば、一方向に引き揃えたもの、織物(クロス)、編み物、組み紐、トウ、マット等が用いられる。中でも、積層構成によって容易に強度特性を設計可能であることから、一方向に引き揃えられたものを使用するのが好ましく、曲面にも容易に賦形できることから織物が好ましく使用される。繊維束は、液晶性樹脂粉体をより均一に溶融含浸させる点で、開繊させることが好ましい。
繊維の体積含有率Vfは、熱可塑性プリプレグ中20%以上80%以下であることが好ましく、25%以上70%以下であることがより好ましく、30%以上60%以下であることが特に好ましい。繊維の体積含有率Vfを20%以上80%以下にすることにより、プリプレグ中の強化繊維の体積含有率Vfを安定化させることができるので、より高品質の熱可塑性プリプレグとすることができる。繊維の体積含有率Vfを上記範囲に調整する方法としては、液晶性樹脂粉体の平均粒径を上記範囲内にするとともに、必要に応じて、溶融含浸させる際の温度や圧力を調整する。
なお、体積含有率Vfは、熱可塑性プリプレグの密度ρmを水中置換法で測定し、用いた繊維の密度ρfと液晶性樹脂の密度ρpとから以下の式(IV)により算出することができる。
Figure 2019151827
(製造方法)
熱可塑性プリプレグは、繊維束中に液晶性樹脂粉体を溶融含浸させることにより作製することができる。繊維束中に液晶性樹脂粉体を溶融含浸させる方法は、従来公知の方法を用いることができ、溶融法(ホットメルト法)、溶剤法、パウダー法(ドライパウダーコーティング法、パウダーサスペンション法)、樹脂フィルム含浸法(フィルムスタッキング法)、混織法(コミングル)等を用いることができる。中でも、高品質の熱可塑性プリプレグを作製可能であることや、得られるプリプレグの形状や寸法の自由度が高い点で、パウダー法が好ましい。
パウダー法のうち、ドライパウダーコーティング法は、液晶性樹脂粉体(ドライパウダー)を繊維束に付着させた後、次の工程で加熱して液晶性樹脂粉体を溶融含浸させる方法である。液晶性樹脂粉体を繊維束に付着させる方法は、特に限定されず、例えば、液晶性樹脂粉体を気相に散布させ、該気相中に繊維束を通過させる方法を挙げることができ、具体的には、流動床などで液晶性樹脂粉体が散布された中に、繊維束を通過させる方法や、繊維束に直接液晶性樹脂粉体を散布する方法や、液晶性樹脂粉体を荷電させ、繊維束に静電的に付着させる方法等を挙げることができる。その後、例えばオーブンで加熱して液晶性樹脂粉体を溶融させ繊維束中に含浸させることにより熱可塑性プリプレグとする。
液晶性樹脂粉体を繊維束中に溶融含浸させる際の温度は、(融点Tm2−50)℃以上(融点Tm2+50)℃以下であることが好ましく、(融点Tm2−30)℃以上(融点Tm2+30)℃以下であることがより好ましく、(融点Tm2−20)℃以上(融点Tm2+20)℃以下であることが特に好ましい。なお、融点Tm2の測定方法は、上記のとおりである。溶融含浸温度を上記範囲にすることで、プリプレグ中の強化繊維の体積含有率Vfを所定の範囲に容易に安定させることができ、高品質の熱可塑性プリプレグを容易に得ることができる。また、溶融含浸の際にガスが発生することを抑えることができるので、プリプレグにボイドが生じることを防ぐことができ、より高品質の熱可塑性プリプレグを得ることができる。
液晶性樹脂粉体を生産性良く含浸させる点で、加熱と同時に又はその直後に、加圧することが好ましい。加圧する場合の圧力は、例えば、1MPa以上5MPa以下とすることができる。その後、冷却、固化させることで熱可塑性プリプレグを得ることができる。この熱可塑性プリプレグは、上記した液晶性樹脂粉体を用いて形成されているので、優れた耐熱性を有するとともに、品質が安定した熱可塑性プリプレグとすることができる。
(繊維強化複合材料)
繊維強化複合材料は、熱可塑性プリプレグを用いて成形した成形品であり、通常は、シート状の熱可塑性プリプレグを2層以上積層し、加熱成形して一体化させることにより得ることができる。加熱成形方法は、特に限定されず、オートクレーブ成形、プレス成形、インサート成形、アウトサート成形等を用いることができる。加熱成形時の温度は特に限定されず、(融点Tm2−30)℃以上(融点Tm2+30)℃以下とすることができる。なお、融点Tm2の測定方法は、上記のとおりである。
繊維強化複合材料は、上記の熱可塑性プリプレグを用いて成形されたものであるので、優れた耐熱性を有しかつかつ高品質な繊維強化複合材料である。
以下に実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、これらの実施例により本発明の解釈が限定されるものではない。
実施例及び比較例で用いた液晶性樹脂LCP1〜3を以下のようにして製造した。
[製造例1]LCP1:全芳香族ポリエステル
重合容器に下記の原料を仕込んだ後、反応系の温度を140℃に上げ、140℃で1時間反応させた。その後、更に325℃まで3.5時間かけて昇温し、そこから20分かけて5Torr(即ち667Pa)まで減圧して、酢酸、過剰の無水酢酸、及びその他の低沸分を留出させながら重縮合を行った。撹拌トルクが所定の値に達した後、窒素を導入して減圧状態から常圧を経て加圧状態にして、重合容器の下部からポリマーを排出し、ストランドをペレタイズしてLCP1ペレットを得た。
(原料)
4−ヒドロキシ安息香酸;1660g(73モル%)
2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸;837g(27モル%)
金属触媒(酢酸カリウム触媒);165mg
アシル化剤(無水酢酸);1714g
[製造例2]LCP2:全芳香族ポリエステルアミド
重合容器に下記の原料を仕込んだ後、反応系の温度を140℃に上げ、140℃で1時間反応させた。その後、更に340℃まで4.5時間かけて昇温し、そこから15分かけて10Torr(即ち1330Pa)まで減圧して、酢酸、過剰の無水酢酸、及びその他の低沸分を留出させながら重縮合を行った。撹拌トルクが所定の値に達した後、窒素を導入して減圧状態から常圧を経て加圧状態にして、重合容器の下部からポリマーを排出し、ストランドをペレタイズしてLCP2ペレットを得た。
(原料)
4−ヒドロキシ安息香酸;1380g(60モル%)
2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸;157g(5モル%)
テレフタル酸;484g(17.5モル%)
4,4’−ジヒドロキシビフェニル;388g(12.5モル%)
4−アセトキシアミノフェノール;160g(5モル%)
金属触媒(酢酸カリウム触媒);110mg
アシル化剤(無水酢酸);1659g
[製造例3]LCP3:全芳香族ポリエステルアミド
LCP2ペレットを、窒素雰囲気下で室温から290℃まで20分かけて昇温し、3時間保持した後、放冷し、LCP3ペレットを得た。
[実施例1]
LCP1をマスコロイダー(増幸産業株式会社製、MKZA10−15JP)を用いて、水温35℃の環境下で湿式粉砕処理した後、スプレードライして液晶性粉体を得た。この液晶性樹脂粉体の、エボナイト付着量、水分量、溶融粘度、平均粒径及び最大粒径、並びに融点(Tm2,Tm1オンセット温度)を、後述の方法で測定した。結果を表1に示した。
得られた液晶性樹脂粉体、及び繊維束(炭素繊維束、東邦テナックス株式会社製、「STS40」)を使用して、ドライパウダーコーティング法によって、体積含有率の平均がおよそ30%となるように液晶性樹脂粉体の散布量と繊維束の引き取り速度を調整して、熱可塑性プリプレグを製造した。
[実施例2〜3]
液晶性樹脂を表1に示すとおりとした以外は、実施例1と同様にして熱可塑性プリプレグを製造した。実施例1と同様にして、樹脂粉体の、エボナイト付着量、水分量、溶融粘度、平均粒径及び最大粒径、並びに融点(Tm2,Tm1オンセット温度)を測定した。結果を表1に示した。
[比較例1]
LCP2をメッシュミル型粉砕機(株式会社ホーライ製、HA−2542)を用いて凍結粉砕処理して液晶性粉体を得た以外は、実施例1と同様にして熱可塑性プリプレグを製造した。実施例1と同様にして、樹脂粉体の、エボナイト付着量、水分量、溶融粘度、平均粒径及び最大粒径、並びに融点(Tm2,Tm1オンセット温度)を測定した。結果を表1に示した。
(エボナイト付着量)
株式会社日興エボナイト製作所製「センター磨きエボナイト棒(直径10mm×30mm)」を、ポリエチレンフィルムで10回摩擦することにより帯電させた後、100mLビーカーに入れた液晶性樹脂粉体20g中に埋没させた後取り出し、埋没前後のエボナイト棒の重量を測定した。埋没前後のエボナイト棒の重量差をエボナイト棒の表面積で除してエボナイト付着量を算出した。
(水分量)
カールフィッシャー水分計(株式会社三菱ケミカルアナリテック製、CA−200)を用いて、試料0.5gを340℃、200mL/minの窒素気流下の条件で水分量を測定した。
(溶融粘度)
キャピラリー式レオメーター(株式会社東洋精機製作所製キャピログラフ1D:ピストン径10mm)を用いて、以下の条件で、ISO 11443に準拠し、見かけの溶融粘度を測定した。測定には、内径1mm、長さ20mmのオリフィスを用いた。
シリンダー温度:
300℃(LCP1)
350℃(LCP2、LCP3)
せん断速度:100sec−1
(平均粒径及び最大粒径)
レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製、LA−920)を用い、分散溶媒としてメタノールを用いて、平均粒径及び最大粒径を測定した。なお、平均粒径は、体積基準の算術平均粒子径である。
(融点Tm2及びΔTm)
示差走査熱量計(株式会社日立ハイテクサイエンス製、DSC7000X)を用いて、室温から20℃/分の昇温速度で加熱(1stRUN)した際に観測される吸熱ピークにおけるピークトップの温度(融点Tm1)の測定後、(融点Tm1+40)℃の温度で2分間保持し、次いで20℃/分の降温速度で室温まで冷却し、再度室温から20℃/分の昇温速度で加熱した際に観測される2ndRUNの吸熱ピークにおけるピークトップの温度を融点Tm2として測定した。また、1stRUNの吸熱ピークにおけるオンセットの温度(ピークが立ち上がり始める温度)を融点Tm1オンセット温度として測定し、Tm2と融点Tm1のオンセット温度との差ΔTm(Tm2−Tm1オンセット温度)を算出した。
[評価]
(繊維の体積含有率Vfのばらつき)
実施例及び比較例で得られた熱可塑性プリプレグについて、任意の5箇所で切り出し、以下の方法でそれぞれの繊維の体積含有率Vfを算出してそのばらつき(平均値からの差)を求め、以下の基準に従って評価した。結果を表1に示した。
熱可塑性プリプレグの密度ρmを電子比重計(ミラージュ社製、SD−120L)を用いて測定し、炭素繊維の密度ρf(1.78g/cm)と液晶性樹脂の密度ρp(1.41g/cm)から繊維の体積含有率Vfを以下の式(IV)から算出した。
Figure 2019151827
○(良好):全ての試験片について上記ばらつきが5%未満であった。
×(不良):1個以上の試験片について上記ばらつきが5%以上であった。
(ボイドの有無)
熱可塑性プリプレグ表面のボイドの有無を視認した。実施例の熱可塑性プリプレグは、いずれもボイドは確認されなかった。

Figure 2019151827
表1に示すように、本実施形態に係る液晶性樹脂粉体を用いた実施例の熱可塑性プリプレグは、強化繊維の体積含有率Vf及び熱可塑性樹脂の融解挙動が安定しており、高品質な熱可塑性プリプレグであることが分かる。また、液晶性粉体を用いるとともにその融点Tm2が250℃以上400℃以下であるので、耐熱性が優れている。

Claims (7)

  1. 平均粒径が、5μm以上100μm以下であり、示差走査熱量計で測定される融点Tm2が250℃以上400℃以下であり、エボナイトに対する付着量が5mg/cm以上50mg/cm以下である、熱可塑性プリプレグ用液晶性樹脂粉体。
  2. カールフィッシャー水分計で測定される水分量が、50ppm以上3000ppm以下である、請求項1に記載の熱可塑性プリプレグ用液晶性樹脂粉体。
  3. 前記融点Tm2と示差走査熱量計で測定される融点Tm1のオンセット温度との差ΔTm(Tm2−Tm1オンセット温度)が30℃以上90℃以下である、請求項1又は2に記載の熱可塑性プリプレグ用液晶性樹脂粉体。
  4. 前記融点Tm2よりも10〜30℃高いシリンダー温度及びせん断速度100sec−1で測定した溶融粘度が、10Pa・s以上1000Pa・s以下である、請求項1から3のいずれか一項に記載の熱可塑性プリプレグ用液晶性樹脂粉体。
  5. 液晶性樹脂粉体の最大粒径と平均粒径との比(最大粒径/平均粒径)が、5以下である、請求項1から4のいずれか一項に記載の熱可塑性プリプレグ用液晶性樹脂粉体。
  6. 液晶性樹脂粉体が、全芳香族ポリエステル及び全芳香族ポリエステルアミドから選択される少なくとも一種の樹脂を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の熱可塑性プリプレグ用液晶性樹脂粉体。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の液晶性樹脂粉体と繊維とを少なくとも用いてなる熱可塑性プリプレグ。
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