JP7475321B2 - 漏電検出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、漏電検出方法に関する。詳しくは、電源ユニットと電気機器とが電気的に接続された配電システムにおける漏電箇所を検出する漏電検出方法に関する。
二次電池や発電素子等の電源を備えた電源ユニットは、様々な電気機器に使用される。例えば、電動車両等では、複数の二次電池を備えた組電池を電源ユニットとし、当該電源ユニットからモータ(電気機器)に電力を供給する配電システムが構築される。この配電システムは、通常、安全性を考慮してグラウンドから絶縁される。しかしながら、使用状況によっては、部品の故障や異物(水分や金属片等)の混入などによって配電システムの一部とグラウンドとが導通する漏電が生じることもあり得る。この場合には、漏電箇所を早期に特定して部品交換や異物の除去などの修理を行うことが求められる。このため、配電システムでは、絶縁部分の電気抵抗を測定して漏電を検出する漏電検出技術が用いられることがある。
例えば、特許文献1には、電動車両用の漏電検出回路が開示されている。この特許文献1では、複数の二次電池(電源)を備えた組電池(電源ユニット)を検査対象としている。そして、この漏電検出回路は、組電池の高電圧側に接続している第1の漏電検出スイッチと、低電圧側に接続している第2の漏電検出スイッチと、第1の漏電検出スイッチと第2の漏電検出スイッチを交互にオンオフに切り換える制御回路と、第1の漏電検出スイッチと第2の漏電検出スイッチを介して組電池に接続されて、中間点をグラウンドに接続している漏電検出抵抗と、この漏電検出抵抗のグラウンドよりも高電圧側と低電圧側の漏電電圧を検出する電圧検出回路と、電圧検出回路の出力を演算して漏電を検出する演算回路とを備えている。この漏電検出回路は、第1の漏電検出スイッチをオンとして第2の漏電検出スイッチをオフに制御する状態で第1の漏電電圧を検出すると共に、第1の漏電検出スイッチをオフとして第2の漏電検出スイッチをオンに制御する状態で第2の漏電電圧を検出する。そして、この漏電検出回路の演算回路は、第1の漏電電圧と第2の漏電電圧と組電池の総電圧とに基づいて組電池における漏電抵抗を検出している。
また、特許文献2には、漏電検出回路の他の例が開示されている。この特許文献2においても組電池を検査対象としている。かかる漏電検出回路は、複数の電池ユニットの間の接続点に接続されて、測定抵抗とスイッチング素子の直列回路を介して接続点をグラウンドに接続する複数の回路ブロックと、回路ブロックの測定抵抗の電圧を検出する抵抗電圧検出回路と、各々の回路ブロックのスイッチング素子をコントロールする制御回路と、抵抗電圧検出回路の検出電圧から漏電を検出する漏電判別回路とを備えている。上記構成の漏電検出回路は、複数の回路ブロックのスイッチング素子のON/OFFを順次切り換え、抵抗電圧検出回路において測定抵抗の電圧が検出された回路ブロックを検出する。これによって、漏電が発生した電池ユニットを特定できる。
特開2007-327856号公報 特開2007-149561号公報
上記従来の漏電検出技術は、電源ユニット(組電池)で生じた漏電を検出することができる。しかしながら、電源ユニットと電気機器とが接続された配電システムでは、電気機器側の領域で漏電が生じることもあり得る。例えば、特許文献1に記載の漏電検出技術で検出される漏電抵抗は、漏電箇所の影響を受けないため、電源ユニット側と電気機器側のどちらの領域で漏電が生じているかを特定することが難しい。一方、特許文献2に記載の漏電検出技術は、多数の回路ブロックを設ける必要があるため、漏電検出回路の複雑化や高コスト化の原因となる。
本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、電源ユニットと電気機器とが電気的に接続された配電システムにおける漏電箇所の特定を低コストかつ簡便に行うことができる技術を提供することを目的とする。
上記目的を実現するべく、ここに開示される漏電検出方法が提供される。
ここに開示される漏電検出方法は、電源ユニットと電気機器とが電気的に接続された配電システムにおける漏電箇所を検出する。かかる漏電検出方法に用いられる配電システムは、電源ユニットの正極と電気機器とを接続する正極導電経路と、電源ユニットの負極と電気機器とを接続する負極導電経路と、正極導電経路に取り付けられ、電源ユニットと電気機器との接続のON/OFFを切り替える正側コンタクタと、負極導電経路に取り付けられ、電源ユニットと電気機器との接続のON/OFFを切り替える負側コンタクタとを備えている。そして、ここに開示される漏電検出方法は、正側コンタクタと負側コンタクタの少なくとも一方をONにし、配電システムの全体の漏電抵抗であるシステム漏電抵抗Rを検出する第1検出工程と、正側コンタクタと負側コンタクタの両方をOFFにし、電源ユニット側の漏電抵抗である電源側漏電抵抗Rを検出する第2検出工程と、システム漏電抵抗Rと電源側漏電抵抗Rとに基づいて、電源ユニット側の領域と電気機器側の領域のどちらで漏電が生じているかを判定する第1判定工程とを備えている。
上記構成の漏電検出方法では、電源ユニットと電気機器とが接続された状態でシステム漏電抵抗Rを検出し、電源ユニットと電気機器とが切断された状態で電源側漏電抵抗Rを検出する。このシステム漏電抵抗Rと電源側漏電抵抗Rとが近似している場合には、電源側漏電抵抗Rの検出対象である電源ユニット側の領域に漏電が生じていると判断できる。一方、システム漏電抵抗Rと電源側漏電抵抗Rとが大きく相違している場合には、電源ユニット側の領域とは異なる領域(すなわち、電気機器側の領域)に漏電が生じていると判断できる。以上のように、ここに開示される技術によると、システム漏電抵抗Rと電源側漏電抵抗Rを検出するだけで、配電システムにおける電源ユニット側と電気機器側のどちらの領域に漏電が生じているかを低コストかつ簡便に特定できる。
ここに開示される漏電検出方法の一態様では、第1判定工程は、システム漏電抵抗Rと第1の閾値Dとを比較し、システム漏電抵抗Rが第1の閾値D以上であった場合に配電システムの全体で漏電が生じていないと判定し、システム漏電抵抗Rが第1の閾値D未満であった場合に配電システムに漏電が生じていると判定する全体判定工程と、全体判定工程において配電システムに漏電が生じていると判定された場合に、電源側漏電抵抗Rと第2の閾値Dとを比較し、電源側漏電抵抗Rが第2の閾値D以上であった場合に電気機器側の領域で漏電が生じていると判定し、電源側漏電抵抗Rが第2の閾値D未満であった場合に電源ユニット側の領域で漏電が生じていると判定する領域判定工程とを備えている。上述の通り、検出した各々の漏電抵抗が所定の閾値未満であった場合、低抵抗の(すなわち、漏電している)箇所が生じていると判断できる。これによって、電源ユニット側の領域と電気機器側の領域のどちらで漏電が生じているかを適切に特定することができる。
ここに開示される漏電検出方法の一態様では、第1判定工程は、システム漏電抵抗Rと電源側漏電抵抗Rとの差分の絶対値|R-R|を算出し、差分の絶対値|R-R|と第4の閾値Dとを比較し、差分の絶対値|R-R|が第4の閾値D以上であった場合に電気機器側の領域で漏電が生じていると判定し、電源側漏電抵抗Rが第4の閾値D未満であった場合に電源ユニット側の領域で漏電が生じていると判定する。このように、システム漏電抵抗Rと電源側漏電抵抗Rとの差分の絶対値|R-R|を算出することによって、システム漏電抵抗Rと電源側漏電抵抗Rとが近似しているか相違しているかを容易に判定できる。
ここに開示される漏電検出方法の一態様では、電気機器側の漏電抵抗である機器側漏電抵抗Rを下記の式(1)に基づいて算出する第3検出工程をさらに備えている。これによって、電気機器側の領域で生じている漏電の程度を容易に把握できる。
Figure 0007475321000001
ここに開示される漏電検出方法の一態様では、第3検出工程において、電気機器の停止時における機器側漏電抵抗Rである第1機器側漏電抵抗RV1を算出する。そして、かかる態様の漏電検出方法は、第1判定工程において電気機器側の領域で漏電が生じていると判定された場合に、第1機器側漏電抵抗RV1に基づいて、電気機器と、電気機器を除く電気機器側の領域のどちらで漏電が生じているかを判定する第2判定工程をさらに備えている。上記構成の漏電検出方法によると、電気機器側の領域で漏電が生じていると判断した場合に、電気機器側の領域のどの部分で漏電が生じているかをさらに詳細に特定することができる。
ここに開示される漏電検出方法の一態様では、第2判定工程は、第1機器側漏電抵抗RV1と第3の閾値Dとを比較し、第1機器側漏電抵抗RV1が第3の閾値D以上であった場合に電気機器で漏電が生じていると判定し、第1機器側漏電抵抗RV1が第3の閾値D未満であった場合に電気機器を除く電気機器側の領域で漏電が生じていると判定する。これによって、電気機器側の領域のどの部分で漏電が生じているかをさらに詳細に特定することができる。
ここに開示される漏電検出方法の一態様では、正極導電経路の漏電抵抗である正極側漏電抵抗RLPと負極導電経路の漏電抵抗である負極側漏電抵抗RLNを算出する第4検出工程と、第2判定工程において電気機器を除く電気機器側の領域で漏電が生じていると判定された場合に、正極側漏電抵抗RLPと負極側漏電抵抗RLNとに基づいて、電気機器を除く電気機器側の領域における漏電箇所を特定する漏電箇所特定工程とをさらに備えている。上記構成の漏電検出方法によると、電気機器を除く電気機器側の領域のどの部分(典型的には、正極導電経路、負極導電経路および共通機器の何れか)で漏電が生じているかを詳細に特定できる。
ここに開示される漏電検出方法の一態様では、配電システムは、電源ユニットの所定の位置に接続された第1端子と、第1端子とは電位の異なる箇所に接続された第2端子との電位差である基準電位差Vを検出する基準電位差検出部と、第1端子と第2端子の各々に接続され、中間点においてグラウンドと接続された漏電電圧検出部とを備えている。そして、漏電電圧検出部は、第1端子側に接続された第1スイッチと、第1スイッチと中間点との間に設けられた第1の電圧検出抵抗と、第2端子側に接続された第2スイッチと、第2スイッチと中間点との間に設けられた第2の電圧検出抵抗とを備えている。上記構成の回路を用いることによって、各々の漏電抵抗を容易に検出できる。
ここに開示される漏電検出方法の一態様では、上記第4検出工程において、正極側漏電抵抗RLPを下記の式(2)に基づいて算出し、かつ、負極側漏電抵抗RLNを下記の式(3)に基づいて算出する。これによって、正極側漏電抵抗RLPと負極側漏電抵抗RLNを正確に求めることができる。
Figure 0007475321000002
Figure 0007475321000003
なお、上記式(2)および式(3)中の「Vg(t1)」は、第1スイッチをONにして第2スイッチをOFFにした第1のタイミングt1において漏電電圧検出部で検出される第1グラウンド電圧Vg(t1)であり、「VS(t1)」は、第1のタイミングt1において基準電位差検出部で検出される第1基準電位差VS(t1)であり、「Vg(t2)」は、第1スイッチをOFFにして第2スイッチをONにした第2のタイミングt2において漏電電圧検出部で検出される第2グラウンド電圧Vg(t2)であり、「VS(t2)」は、第2のタイミングt2において基準電位差検出部で検出される第2基準電位差VS(t2)である。
ここに開示される漏電検出方法の一態様では、電源ユニットが複数の電源を備えており、かつ、第1判定工程において電源ユニット側の領域で漏電が生じていると判定された場合に、電源ユニットの所定の位置に接続された第1端子と、第1端子とは電位の異なる箇所に接続された第2端子との電位差である基準電位差Vを取得する第5検出工程と、第1端子と第2端子の何れか一方を基準端子とし、基準端子と漏電箇所との電位差である電源側漏電電圧Vを算出する第6検出工程と、基準電位差Vに対する電源側漏電電圧Vとの比率(V/V)に基づいて基準端子から漏電箇所までの距離を検出する第7検出工程とをさらに備えている。上記構成の漏電検出方法によると、上記第1判定工程において電源ユニット側の領域で漏電が生じていると判定された場合に、当該電源ユニット側の領域のどの位置で漏電が生じているかを詳細に特定することができる。
第1の実施形態に係る漏電検出方法が実施される配電システムを示す回路図である。 第1の実施形態に係る漏電検出方法を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係る漏電検出方法を示すフローチャートである。 第4の実施形態に係る漏電検出方法を示すフローチャートである。 第5の実施形態に係る漏電検出方法が実施される配電システムを示す回路図である。 第6の実施形態に係る漏電検出方法が実施される配電システムを示す回路図である。
以下、ここで開示される技術の実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって、ここで開示される技術の実施に必要な事柄(例えば、電源ユニットや電気機器の詳細な構造や配電システムの構築に使用される部品など)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。ここで開示される技術は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施できる。
<第1の実施形態>
以下、ここに開示される漏電検出方法の第1の実施形態について説明する。
1.配電システム
ここに開示される漏電検出方法は、電源ユニットと電気機器とを電気的に接続した配電システムにおける漏電箇所を検出する。ここで、本明細書における「電源ユニット」とは、少なくとも一つの電源を有し、当該電源からの電力を電気機器に供給できるように構築された機器のことをいう。なお、ここでの「電源」とは、少なくとも外部への電力供給(放電)が可能なデバイスのことをいう。かかる電源の一例として、リチウムイオン二次電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池などの二次電池;マンガン乾電池、アルカリ乾電池などの一次電池;電気二重層キャパシタ等のキャパシタ;燃料電池、太陽電池等の発電素子;などが挙げられる。
一方、「電気機器」は、電源ユニットから非絶縁にて給電されて稼働する装置一般を包含する。ここに開示される技術を限定するものではないが、電気機器としては、例えば、車両用機器、空調機器、住宅設備機器、調理機器、洗浄機器、AV機器などが挙げられる。車両用機器としては、電動車両の推進用モータ、カーエアコンなどが挙げられる。空調機器としては、エアコン、扇風機、換気扇、空気清浄機、ホットカーペット、石油ファンヒータ、電気ストーブなどが挙げられる。また、住宅設備機器としては、電動ブラインド、電動カーテン、温水器、電気錠、スマートメーター、一般照明、単機能照明、非常灯が挙げられる。調理機器としては、IH調理器(クッキングヒータ)、電子レンジ、オーブントースタなどが挙げられる。洗浄機器としては、食器洗い機、食器乾燥機、洗濯機、衣類乾燥機などが挙げられる。AV機器としては、TV、ディスプレイなどが挙げられる。
以下の説明では、複数の二次電池(単電池)を「電源」として使用し、当該複数の単電池を電気的に接続した組電池を「電源ユニット」として使用している。さらに、この電源ユニット(組電池)から非絶縁にて給電されて稼働する「電気機器」として、電動車両のモータを使用している。しかし、ここに開示される漏電検出方法の検査対象は、組電池とモータとを接続した配電システムに限定されない。ここに開示される漏電検出方法は、上述した種々の電源ユニットと電気機器とを組み合わせた配電システムに特に制限なく使用することができる。
図1は、第1の実施形態に係る漏電検出方法が実施される配電システムを示す回路図である。図1に示すように、この配電システム100は、組電池10と、モータ20と、正極導電経路30と、負極導電経路40と、漏電検出部50と、基準電位差検出部60とを備えている。以下、各構成について説明する。
(1)組電池(電源ユニット)
上述した通り、組電池10は、電源ユニットの一例である。図1に示す組電池10は、複数個(N個)の単電池11A~11Nを備えている。この組電池10では、所定の配列方向に沿って複数の単電池11A~11Nの各々が相互に隣接するように配列される。隣接した2つの単電池は、接続部材によって電気的に接続されている。なお、組電池10の一方の端部に配置された1番目の単電池11Aの正極端子は、他の単電池と接続されていない。かかる1番目の単電池11Aの正極端子は、モータ20と接続可能に開放された総プラス端子12となる。一方、組電池10の他方の端部に配置されたn番目の単電池11Nの負極端子は、他の単電池と接続されていない。かかるn番目の単電池11Nの負極端子は、モータ20と接続可能に開放された総マイナス端子14となる。なお、組電池10を構成する単電池の個数は、特に限定されず、組電池に求められる性能(出力電圧や設置スペース等)に応じて適宜変更できる。例えば、単電池の個数は、50個以上でもよく、75個以上でもよく、90個以上でもよく、100個以上でもよい。また、単電池の個数の上限も、特に限定されず、200個以下でもよく、150個以下でもよい。
(2)モータ(電気機器)
モータ20は、組電池10からの電力を動力に変換し、電動車両の駆動輪を駆動させる電気機器である。モータ20の具体的な構造は、特に限定されず、従来公知の構造の中から用途に応じた適切なものを適宜選択できる。例えば、モータ20には、ロータに永久磁石が埋設された三相交流同期電動機などを使用することができる。かかる三相交流同期電動機は、交流電力が入力されることによって稼働して駆動輪を回転させる。図1に示す配電システム100では、組電池10からモータ20への導電経路上にインバータ25が配置されている。これによって、組電池10から供給された直流電力を交流電力に変換し、当該交流電力をモータ20に供給することができる。
(3)導電経路
上述した通り、配電システム100は、組電池10(電源ユニット)とモータ20(電気機器)とを電気的に接続することによって構築される。図1に示すように、この配電システム100は、組電池10の正極とモータ20とを接続する正極導電経路30と、組電池10の負極とモータ20とを接続する負極導電経路40とを備えている。具体的には、正極導電経路30は、1番目の単電池11Aの総プラス端子12と接続され、かつ、インバータ25を介してモータ20に接続される。一方、負極導電経路40は、n番目の単電池11Nの総マイナス端子14と接続され、かつ、インバータ25を介してモータ20に接続される。
本実施形態における正極導電経路30には、組電池10とモータ20との接続のON/OFFを切り替える正側コンタクタ32が取り付けられている。また、負極導電経路40には、組電池10とモータ20との接続のON/OFFを切り替える負側コンタクタ42が取り付けられている。なお、ここに開示される技術におけるコンタクタの構造は、特に限定されず、この種の電気回路の構築に使用され得るコンタクタを特に制限なく使用できる。そして、正側コンタクタ32と負側コンタクタ42は、配電システム100の動作を制御する制御部(図示省略)と接続されており、当該制御部からの信号によってON/OFFが切り替えられるように構成されている。例えば、正側コンタクタ32および負側コンタクタ42には、指令信号が入力されていない間は組電池10とモータ20との接続を切断し、指令信号が入力された際に組電池10とモータ20とを接続するノーマルオープン型のコンタクタを使用できる。また、コンタクタの他の例として、外部からの指令信号が入力されていない間は組電池10とモータ20とを接続し、指令信号が入力された際に接続を切断するノーマルクローズ型のコンタクタなどが挙げられる。なお、本明細書では、正側コンタクタ32および負側コンタクタ42を境界とし、組電池10(電源ユニット)が配置された方の領域を「電源ユニット側の領域A1」という。また、正側コンタクタ32および負側コンタクタ42を境界とし、モータ20(電気機器)が配置された方の領域を「電気機器側の領域A2」という。
(4)漏電検出部
漏電検出部50は、後述する種々の漏電抵抗を検出するために使用される回路である。この漏電検出部50は、電源ユニット10の所定の位置に接続された第1端子Tと、第1端子Tとは電位の異なる箇所に接続された第2端子Tの各々に接続される。ここで、本実施形態では、電源ユニット10の総プラス端子12に接続された正極導電経路30を第1端子Tとみなし、総マイナス端子14に接続された負極導電経路40を第2端子Tとみなしている。すなわち、本実施形態における漏電検出部50は、電源ユニット側の領域A1における正極導電経路30と負極導電経路40との間に接続されている。また、漏電検出部50は、中間点51においてグラウンドと接続されている。すなわち、漏電検出部50の中間点51は、配電システム100で漏電が生じた場合に、グラウンドを介して漏電箇所と導通するように構成されている。また、本実施形態における漏電検出部50は、グラウンドを介した正極導電経路30と漏電箇所との電位差である第1グラウンド電圧Vg(t1)と、グラウンドを介した負極導電経路40と漏電箇所との電位差である第2グラウンド電圧Vg(t2)とを検出するように構成されている。具体的には、漏電検出部50には、第1スイッチ52と第2スイッチ53とからなる2つのスイッチング素子と、第1の電圧検出抵抗54と第2の電圧検出抵抗55と第1の分圧抵抗56と第2の分圧抵抗57からなる4つの抵抗とが設けられている。
第1スイッチ52は、中間点51よりも第1端子T(正極導電経路30)側に接続されたスイッチング素子である。一方、第2スイッチ53は、中間点51よりも第2端子T(負極導電経路40)側に接続されたスイッチング素子である。これらのスイッチング素子の構造は、特に限定されず、トランジスタやFET等の半導体スイッチング素子や、リレー等の機械的なスイッチを用いることができる。図示は省略するが、第1スイッチ52と第2スイッチ53は、配電システム100の動作を制御する制御部と接続されており、当該制御部からの信号によってON/OFFが切り替えられるように構成されている。詳しくは後述するが、この配電システム100の制御部は、第1スイッチ52がONになった際に第2スイッチ53がOFFとなり、第2スイッチ53がONになった際に第1スイッチ52がOFFとなるように各々のスイッチング素子の動作を制御している。
次に、漏電検出部50に設けられた4つの抵抗について説明する。第1の電圧検出抵抗54は、第1スイッチ52と中間点51との間に設けられた抵抗である。また、第2の電圧検出抵抗55は、第2スイッチ53と中間点51との間に設けられた抵抗である。さらに、第1の分圧抵抗56は、正極導電経路30と第1スイッチ52との間に設けられた抵抗である。そして、第2の分圧抵抗57は、負極導電経路40と第2スイッチ53との間に設けられた抵抗である。なお、図1に示す漏電検出部50では、第1の電圧検出抵抗54と第2の電圧検出抵抗55とが同じ電気抵抗Raに設定されている。また、第1の分圧抵抗56と第2の分圧抵抗57とが同じ電気抵抗Rbに設定されている。但し、上述した各々の抵抗は、異なった電気抵抗であってもよい。
次に、漏電検出部50は、電圧検出部59を備えている。この電圧検出部59は、第1スイッチ52と第1の電圧検出抵抗54との間に設けられた第1接続点59aと、第2スイッチ53と第2の電圧検出抵抗55との間に設けられた第2接続点59bに接続されている。また、上述した第1接続点59a(第2接続点59b)と電圧検出部59との間には、差動演算回路59cが配置されている。そして、本実施形態における電圧検出部59は、入力された電圧に基づいて、以下の4種類のグラウンド電圧Vを検出する。
まず、本明細書では、正側コンタクタ32と負側コンタクタ42の何れか一方をONにして組電池10とモータ20とを接続した上で、第1スイッチ52をONにし、かつ、第2スイッチ53をOFFにした状態を第1のタイミング(t1)と称する。そして、この第1のタイミング(t1)で検出されたグラウンド電圧Vを「第1グラウンド電圧Vg(t1)」と称する。次に、正側コンタクタ32と負側コンタクタ42の何れか一方をONにした上で、第1スイッチ52をOFFにし、かつ、第2スイッチ53をONにした状態を第2のタイミング(t2)と称する。そして、この第2のタイミング(t2)で検出されたグラウンド電圧Vを「第2グラウンド電圧Vg(t2)」と称する。次に、正側コンタクタ32と負側コンタクタ42の両方をOFFにして組電池10とモータ20とを切断した上で、第1スイッチ52をONにし、かつ、第2スイッチ53をOFFにした状態を第3のタイミング(t3)と称する。そして、この第3のタイミング(t3)で検出されたグラウンド電圧Vを「第3グラウンド電圧Vg(t3)」と称する。次に、正側コンタクタ32と負側コンタクタ42の両方をOFFにした上で、第1スイッチ52をOFFにし、かつ、第2スイッチ53をONにした状態を第4のタイミング(t4)と称する。そして、この第4のタイミング(t4)で検出されたグラウンド電圧Vを「第4グラウンド電圧Vg(t4)」と称する。
なお、この漏電検出部50では、上記第1グラウンド電圧Vg(t1)は、第1の分圧抵抗56と第1の電圧検出抵抗54とによって分圧された状態で電圧検出部59に入力される。同様に、第2グラウンド電圧Vg(t2)は、第2の分圧抵抗57と第2の電圧検出抵抗55とによって分圧された状態で電圧検出部59に入力される。このように分圧抵抗を設けることによって、電圧検出部59へ入力される電圧を調節できる。具体的には、分圧抵抗の電気抵抗を電圧検出抵抗の電気抵抗よりも大きくすることによって、電圧検出部59への入力電圧を小さくすることができる。これによって、電圧検出部59を構成する部品(アンプ等)への入力電圧を数Vまで低減し、組電池10からの数百Vという高電圧が直接入力されることを避けることができる。この結果、電圧検出部59の構成部品に一般的な信号処理用の部品を使用できるようになるため、漏電箇所の検出に要するコストをさらに低減できる。
(5)基準電位差検出部
基準電位差検出部60は、第1端子Tと第2端子Tとの間に接続されており、第1端子Tと第2端子Tとの電位差である基準電位差Vを検出する。上述した通り、本実施形態では、電源ユニット10の総プラス端子12に接続された正極導電経路30を第1端子Tとみなし、総マイナス端子14に接続された負極導電経路40を第2端子Tとみなしている。このため、本実施形態において検出される基準電位差Vは、単電池11A~11Nの各電圧の合計である「組電池10の総電圧V」となる。なお、基準電位差検出部60の具体的な構造は、特に限定されず、従来公知の電圧検出部を特に制限なく適用できる。さらに、基準電位差検出部60は、漏電検出部50と同様に、制御部(図示省略)と接続されており、基準電位差V(総電圧V)を測定するタイミングが制御されていることが好ましい。
2.漏電検出方法
大きく分類した場合、上記構成の配電システム100における漏電は、組電池10(電源ユニット)で生じる電源漏電Sと、正極導電経路30で生じる正極側漏電Sと、負極導電経路40で生じる負極側漏電Sと、モータ20(電気機器本体)で生じる機器漏電Sによって構成される(図1参照)。本実施形態に係る漏電検出方法は、上述のS~Sのどの位置で漏電が生じているかを特定する。以下、図2のフローチャートを参照しながら、本実施形態に係る漏電検出方法を説明する。
図2に示すように、本実施形態に係る漏電検出方法は、第1検出工程S10と、第2検出工程S20と、第1判定工程S30とを備えている。また、本実施形態に係る漏電検出方法は、上記S10~S30の工程の他に、第3検出工程S40と、第2判定工程S50と、第4検出工程S60と、漏電箇所特定S70と、通知工程S80と、第5検出工程S90と、第6検出工程S100と、第7検出工程S110とを備えている。以下、各工程について説明する。
(1)第1検出工程S10
本工程では、図1中の正側コンタクタ32と負側コンタクタ42の少なくとも一方をONにした状態でシステム漏電抵抗Rを検出する。このシステム漏電抵抗Rは、組電池10での電源漏電Sと、正極導電経路30での正極側漏電Sと、負極導電経路40での負極側漏電Sと、モータ20での機器漏電Sとを含むシステム全体の漏電抵抗である。
システム漏電抵抗Rの検出手順の一例を説明する。ここでは、正側コンタクタ32と負側コンタクタ42の両方をONにし、組電池10とモータ20とを接続する。この状態で、漏電検出部50の第1スイッチ52をONにし、かつ、第2スイッチ53をOFFにすると、上記4種類の漏電S~Sの何れかと第1の電圧検出抵抗54とがグラウンドを介して導通する。これによって、電圧検出部59で第1グラウンド電圧Vg(t1)が検出される。また、この第1のタイミングt1では、基準電位差検出部60において第1の基準電位差VS(t1)(第1の総電圧Vt(t1))も検出される。次に、組電池10とモータ20とを接続したままで、第1スイッチ52をOFFにし、かつ、第2スイッチ53をONにすると、上記4種類の漏電箇所S~Sの何れかと第2の電圧検出抵抗55とがグラウンドを介して導通する。これによって、電圧検出部59で第2グラウンド電圧Vg(t2)が検出される。また、この第2のタイミングt2では、基準電位差検出部60において第2の基準電位差VS(t2)(第2の総電圧Vt(t2))も検出される。そして、組電池10とモータ20とを接続した状態で測定された第1グラウンド電圧Vg(t1)、第1の基準電位差VS(t1)、第2グラウンド電圧Vg(t2)、第2の基準電位差VS(t2)を以下の式(4)に代入することによってシステム漏電抵抗Rが算出される。なお、式中の「Ra」は、第1の電圧検出抵抗54と第2の電圧検出抵抗55の電気抵抗であり、「Rb」は、第1の分圧抵抗56と第2の分圧抵抗57の電気抵抗である。なお、上述した検出手順では、組電池10とモータ20を接続する際に正側コンタクタ32と負側コンタクタ42の両方をONにしている。しかし、本工程では、正側コンタクタ32と負側コンタクタ42の少なくとも一方をONにすればよい。この場合でも、コンタクタをONにした方の導電経路と漏電箇所S~Sを介した閉回路が形成されるため、第1グラウンド電圧Vg(t1)と第2グラウンド電圧Vg(t2)を測定し、システム漏電抵抗Rを算出することができる。
Figure 0007475321000004
(2)全体判定工程S32
本実施形態における第1判定工程S30は、配電システム100で漏電が生じているか否か自体を判定する全体判定工程S32を含む。具体的には、本工程では、第1検出工程S10で検出したシステム漏電抵抗Rと、予め設定した第1の閾値Dとを比較する。そして、システム漏電抵抗Rが第1の閾値D未満(R<D)となった場合、配電システム100の何れかで抵抗が低い箇所が生じている(上述のS~Sの何れかの漏電が生じている)と判定し、次の第2検出工程S20に進む(S32のNO)。一方、システム漏電抵抗Rが第1の閾値D以上(R≧D)となった場合、配電システム100の全体で漏電が生じていないと判定して漏電の検出を終了する(S32のYES)。
(3)第2検出工程S20
本工程では、正側コンタクタ32と負側コンタクタ42の両方をOFFにした状態で電源側漏電抵抗Rを検出する。図1に示すように、正側コンタクタ32と負側コンタクタ42の両方をOFFにすると、組電池10とモータ20との接続が切断され、電源ユニット側の領域A1のみが通電する。この状態で漏電抵抗を検出すると、電源ユニット(組電池10)側の漏電抵抗である電源側漏電抵抗Rが検出される。
なお、電源側漏電抵抗Rの検出手順は、組電池10とモータ20との接続を切断している点を除いて、上記第1検出工程S10におけるシステム漏電抵抗Rの検出手順と同じ手順を採用できる。すなわち、本工程では、最初に、正側コンタクタ32と負側コンタクタ42をOFFにし、組電池10とモータ20との接続を切断し、第1スイッチ52をONにし、かつ、第2スイッチ53をOFFにする。そして、この第3のタイミング(t3)において、電圧検出部59で第3グラウンド電圧Vg(t3)を検出すると共に、基準電位差検出部60で第3の基準電位差VS(t3)(第3の総電圧Vt(t3))を検出する。次に、正側コンタクタ32と負側コンタクタ42をOFFにしたままで、第1スイッチ52をOFFにし、かつ、第2スイッチ53をONにする。この第4のタイミング(t4)において、電圧検出部59で第4グラウンド電圧Vg(t4)を検出すると共に、基準電位差検出部60で第4の基準電位差VS(t4)(第4の総電圧Vt(t4))を検出する。この組電池10とモータ20とを切断した状態で測定された第3グラウンド電圧Vg(t3)、第3の基準電位差VS(t3)、第4グラウンド電圧Vg(t4))、第4の基準電位差VS(t4)を以下の式(5)に代入することによって電源側漏電抵抗Rが算出される。
Figure 0007475321000005
(4)領域判定工程S34
次に、本実施形態における第1判定工程S30は、電源ユニット側の領域A1と、電気機器側の領域A2のどちらで漏電が生じているかを判定する領域判定工程S34を備えている。この領域判定工程S34は、第2検出工程S20で検出された電源側漏電抵抗Rと第2の閾値Dとを比較する。そして、電源側漏電抵抗Rが第2の閾値D未満(R<D)となった場合、電源ユニット側A1の領域に抵抗が低い(漏電が生じている)箇所が生じていると判定される。この場合には、漏電検出処理が第5検出工程S90に進む(S34のNO)。そして、以降の工程S90~S110では、電源ユニット側の領域A1のどの部分で漏電が生じているかを検出する。一方、電源側漏電抵抗Rが第2の閾値D以上(R≧D)となった場合、電源ユニット側の領域A1が十分に高抵抗(漏電していない)と判断できるため、全体判定工程S32において確認された漏電が電源ユニット側の領域A1とは異なる領域(すなわち、電気機器側の領域A2)で生じていると判定される。この場合には、漏電検出処理が第3検出工程S40に進む(S34のYES)。そして、以降の工程S40~S70では、電気機器側の領域A2のどの部分で漏電が生じているかを検出する。
以上のように、本実施形態に係る漏電検出方法は、第1判定工程S30(全体判定工程S32および領域判定工程S34)を実施することによって、システム漏電抵抗Rと電源側漏電抵抗Rに基づいて、電源ユニット側の領域A1と電気機器側の領域A2のどちらで漏電が生じているかを特定できる。そして、システム漏電抵抗Rと電源側漏電抵抗Rは、組電池10とモータ20との接続と切断を切り替えて漏電抵抗の検出を行うのみで取得できるため、配電システム100における漏電箇所の特定を低コストかつ簡便に行うことができる。
(5)第3検出工程S40
次に、本実施形態に係る漏電検出方法では、モータ20側の漏電抵抗である機器側漏電抵抗Rを算出する第3検出工程S40を実施する。この機器側漏電抵抗Rは、電気機器側の領域A2に存在し得る漏電抵抗の合成値である。具体的には、機器側漏電抵抗Rは、正極側漏電Sの抵抗である正極側漏電抵抗RLPと、負極側漏電Sの抵抗である負極側漏電抵抗RLNと、機器漏電Sの抵抗である機器漏電抵抗Rとを含む。この機器側漏電抵抗Rを算出することによって、電気機器側の領域A2で生じている漏電の程度を容易に把握できる。なお、機器側漏電抵抗Rは、システム漏電抵抗Rと、電源側漏電抵抗Rを、以下の式(1)に代入することによって算出できる。
Figure 0007475321000006
また、本実施形態における第3検出工程S40では、モータ20の停止時における機器側漏電抵抗Rである第1機器側漏電抵抗RV1を検出する工程S42を実施する。具体的には、正側コンタクタ32と負側コンタクタ42の少なくとも一方をONにして組電池10とモータ20とを接続した状態でモータ20を停止させる。この状態で、第1検出工程S10と同様の手順でシステム漏電抵抗Rを検出する。そして、このモータ20停止時のシステム漏電抵抗Rと、第2検出工程S20で検出した電源側漏電抵抗Rを上記式(1)に代入することによって、モータ20の停止時の機器側漏電抵抗Rである第1機器側漏電抵抗RV1を算出できる。
(6)第2判定工程S50
本工程では、上記第1機器側漏電抵抗RV1に基づいて、モータ20と、モータ20を除く電気機器側の領域A2(すなわち、正極導電経路30、負極導電経路40およびインバータ25の何れか)のどちらで漏電が生じているかを判定する。具体的には、本実施形態における第2判定工程S50は、第3検出工程S40で検出した第1機器側漏電抵抗RV1と第3の閾値Dとを比較する。ここで、第1機器側漏電抵抗RV1が第3の閾値D以上(RV1≧D)となった場合は、モータ20が停止している状態で低抵抗の箇所がある(モータ20以外の部位が漏電している)と判断できる。この場合、本実施形態に係る漏電検出方法では、モータ20を除く電気機器側の領域A2で漏電が生じていると判定し、第4検出工程S60に進む(S50のYES)。一方、第1機器側漏電抵抗RV1が第3の閾値D未満(RV1<D)となった場合は、モータ20が停止している状態では配電システム100全体が高抵抗の状態にある(漏電していない)と判断できる。この場合、本実施形態に係る漏電検出方法では、モータ20での機器漏電Sが主な漏電であると判定し、通知工程S80に進む(S50のNO)。そして、通知工程S80では、機器漏電Sが生じていることをユーザーに通知して処理を終了する。
以上のように、本実施形態に係る漏電検出方法では、電気機器側の領域A2で漏電が生じている場合に、モータ20停止時の第1機器側漏電抵抗RV1に基づいた判定を行う。これによって、電気機器(モータ20)と、モータ20を除く電気機器側の領域A2(すなわち、正極導電経路30、負極導電経路40およびインバータ25の何れか)のどちらで漏電が生じているかを詳細に特定できる。
(7)第4検出工程S60
上述した通り、本実施形態に係る漏電検出方法では、第2判定工程S50において、モータ20を除く電気機器側の領域A2で漏電が生じていると判定された場合(S50のYES)、正極側漏電抵抗RLPと負極側漏電抵抗RLNを検出する第4検出工程S60を実施する。この正極側漏電抵抗RLPは、モータ20と正側コンタクタ32との間における正極導電経路30の漏電抵抗である。また、負極側漏電抵抗RLNは、モータ20と負側コンタクタ42との間における負極導電経路40の漏電抵抗である。
正極側漏電抵抗RLPと負極側漏電抵抗RLNを検出(演算)する手順の一例について説明する。本実施形態では、まず、第1検出工程S10(システム漏電抵抗Rの検出)と同じ手順に従って第1グラウンド電圧Vg(t1)と第2グラウンド電圧Vg(t2)を取得する。すなわち、正側コンタクタ32と負側コンタクタ42の少なくとも一方をONにし、組電池10とモータ20とを電気的に接続する。この状態で、第1スイッチ52をONにし、かつ、第2スイッチ53をOFFにし、電圧検出部59で第1グラウンド電圧Vg(t1)を検出する。そして、この第1グラウンド電圧Vg(t1)を取得するタイミングで、第1の基準電位差VS(t1)(第1の総電圧Vt(t1))を測定する。次に、正側コンタクタ32と負側コンタクタ42の少なくとも一方をONにしたままで、第1スイッチ52をOFFにし、かつ、第2スイッチ53をONにし、電圧検出部59で第2グラウンド電圧Vg(t2)を検出する。そして、この第2グラウンド電圧Vg(t2)を取得するタイミングで、第2の基準電位差VS(t2)(第2の総電圧Vt(t2))を再度測定する。
そして、本実施形態では、上述の手順で取得した第1グラウンド電圧Vg(t1)と、第1の基準電位差VS(t1)と、第2グラウンド電圧Vg(t2)と、第2の基準電位差VS(t2)と、システム漏電抵抗Rに基づいて正極側漏電抵抗RLPと負極側漏電抵抗RLNを算出する。正極側漏電抵抗RLPは、下記の式(2)に基づいて算出され、負極側漏電抵抗RLNは、下記の式(3)に基づいて算出される。
Figure 0007475321000007
Figure 0007475321000008
(8)漏電箇所特定工程S70
本工程では、第4検出工程S60で算出した正極側漏電抵抗RLPと負極側漏電抵抗RLNとに基づいて、モータ20を除く電気機器側の領域A1における詳細な漏電箇所を特定する。例えば、本工程では、正極側漏電抵抗RLPと第6の閾値Dとの比較と、負極側漏電抵抗RLNと第6の閾値Dとの比較を行うとよい。このとき、正極側漏電抵抗RLPが第6の閾値D以下である場合には、正極導電経路30に漏電が生じていると判定される。一方、負極側漏電抵抗RLNが第6の閾値D以下である場合には、負極導電経路40に漏電が生じていると判定される。加えて、正極側漏電抵抗RLPと負極側漏電抵抗RLNの両方が第6の閾値Dを超えている場合には、正極導電経路30と負極導電経路40の両方が高抵抗に維持されているため、正極導電経路30と負極導電経路40の間で共通する機器(例えばインバータ25)で漏電が生じていると判定される。そして、本工程における判定結果は、次の通知工程S80においてユーザーに通知される。
(9)第5検出工程S90
次に、図1のような複数の電源(単電池11A~11N)が直列に接続された電源ユニット(組電池10)を使用している場合、第1判定工程S30(領域判定工程S34)にて電源ユニット側の領域A1で漏電が生じていると判定された(S34のNO)後に、以下の工程S90~S110を実施することが好ましい。これによって、組電池10のどの部分で漏電が生じているかを詳細に特定できる。
まず、第5検出工程S90では、電源ユニットの所定の位置に、第1端子Tと第2端子Tとからなる2種類の端子を接続し、当該第1端子Tと第2端子Tとの電位差である基準電位差Vを取得する。上述した通り、本実施形態では、正極導電経路30を第1端子Tとみなし、負極導電経路40を第2端子Tとみなしている。このため、基準電位差検出部60で検出される基準電位差Vは、「組電池10の総電圧V」となる。
(10)第6検出定工程S100
本工程では、第1端子T(正極導電経路30)と第2端子T(負極導電経路40)の何れか一方を基準端子とし、基準端子と漏電箇所との電位差である電源側漏電電圧Vを算出する。具体的には、電源漏電Sを経由して発生する電圧を測定し、当該測定電圧に基づいて電源側漏電電圧Vを算出する。以下、第2端子T(負極導電経路40)を基準端子とした場合を例に挙げて、電源側漏電電圧Vを算出する手順を説明する。
本工程では、上記第2検出工程S20と同様に、正側コンタクタ32と負側コンタクタ42の両方をOFFにし、組電池10をモータ20から切断する。そして、この状態で第1スイッチ52をONにして第2スイッチ53をOFFにし、電圧検出部59で第3グラウンド電圧Vg(t3)を検出する。そして、この第3のタイミングでは、基準電位差検出部60で第3の基準電位差VS(t3)(第3の総電圧Vt(t3))も測定する。次に、組電池10をモータ20から切断した状態のままで、第1スイッチ52をOFFにして第2スイッチ53をONにし、電圧検出部59で第4グラウンド電圧Vg(t4)を測定する。この第4のタイミングで、基準電位差検出部60において第4の基準電位差VS(t4)(第4の総電圧Vt(t4))も測定する。なお、本工程において取得する各種電圧は、第2検出工程S20で検出した各種電圧をそのまま使用してもよい。
そして、電源側漏電電圧Vは、以下の式(6)で表される。なお、下記の式(6)中の「k」は、基準電位差Vに対する電源側漏電電圧Vの比率(V/V)を示しており、0以上1以下の範囲内の数値となる。
Figure 0007475321000009
そして、上述の式(6)中の「k」は、以下の式(7)によって算出できる。以下の式(7)では、第3グラウンド電圧Vg(t3)と第4グラウンド電圧Vg(t4)を合成している。これによって、充放電や漏電などによる基準電位差Vや電源側漏電電圧Vの変動の影響を小さくし、基準電位差Vに対する電源側漏電電圧Vの比率(k=V/V)を正確に算出できる。
Figure 0007475321000010
(11)第7検出工程S110
本工程では、基準電位差Vに対する電源側漏電電圧Vの比率(V/V)に基づいて基準端子から漏電箇所までの距離を検出する。例えば、本実施形態では、組電池の総電圧Vtを基準電位差Vとしているため、上記式(7)によって、総電圧Vtに対する漏電電圧Vの比率k(=V/V)が算出される。この総電圧Vtに対する電源側漏電電圧Vの比率kに基づいて基準端子(負極導電経路40)から漏電箇所(電源漏電S)までの距離を容易に特定することができる。
例えば、96個の3.7V電池を直列に接続した組電池(総電圧V:約355V)において、第2端子T(負極導電経路40)を基準端子としたときの電源側漏電電圧Vが100Vであった場合には、V/Vが0.28となる。この場合、96個×(V/V)=27.04となる。かかる計算結果に基づいて、基準端子(負極導電経路40)が接続された単電池11Nから見て27番目の単電池の付近(例えば、単電池本体や接続部材等)に漏電が生じていると特定することができる。また、上記V/V=0となった場合には、電源システム側の領域A1の負極導電経路40又はn番目の単電池11Nに漏電が生じていると検出できる。一方、上記V/V=1となった場合には、電源システム側の領域A1の正極導電経路30又は1番目の単電池11Aに漏電が生じていると特定することができる。そして、本実施形態に係る漏電検出方法では、本工程の終了後に通知工程S80に進み、電源システム側の領域A1における詳細な漏電箇所をユーザーに通知して処理を終了する。
以上の通り、本実施形態に係る漏電検出方法によると、電源ユニットにおける電源漏電Sと、正極導電経路30における正極側漏電Sと、負極導電経路40における負極側漏電Sと、電気機器本体における機器漏電Sの4種類の漏電箇所の中から、主な漏電箇所を正確に特定することができる。
なお、上述の各判定工程で用いられている閾値(D、D、D、D)は、各々の判定工程が適切に機能するように定められた値を適宜設定することができる。なお、これらの閾値は、電源ユニットや電気機器の構成によって変化し得るため、特定の値に限定されるものではない。そして、上記各閾値は、予備試験などに基づいて得られた値を設定することが好ましい。
<第2の実施形態>
以上、ここに開示される漏電検出方法の第1の実施形態について説明した。なお、上述した実施形態は、ここに開示される漏電検出方法を限定することを意図したものではなく、種々の点を変更することができる。例えば、第1の実施形態では、第1判定工程S30において電極システム側の領域A1と電気機器側の領域A2のどちらで漏電が生じているかを特定した後に、工程S40~S110を実施することによって、さらに詳細な漏電箇所を特定している。しかし、ここに開示される漏電検出方法は、システム漏電抵抗Rと電源側漏電抵抗Rとに基づいて、電極システム側の領域A1と電気機器側の領域A2のどちらで漏電が生じているかを特定できれば特に限定されない。換言すると、第1の実施形態における工程S40~S110は省略することもできる。このような場合でも、電源ユニットと電気機器とが電気的に接続された配電システムにおける漏電箇所の特定を低コストかつ簡便に行うことができる。
<第3の実施形態>
また、ここに開示される漏電検出方法は、図2に示される手順に限定されるものではなく、異なる手順に従って実施することもできる。以下、ここに開示される漏電検出方法の第3の実施形態について、第1の実施形態と異なる点を参照しながら説明する。図3は、第3の実施形態に係る漏電検出方法を示すフローチャートである。
(1)第1判定工程の変更例
上記第1の実施形態における第1判定工程S30は、全体判定工程S32と、領域判定工程S34の2つの判定工程を実施することによって、電源ユニット側の領域A1と電気機器側の領域A2のどちらで漏電が生じているかを判定する(図2参照)。しかし、第1判定工程は、システム漏電抵抗Rと電源側漏電抵抗Rに基づいて、漏電が生じた領域を判断できればよく、第1の実施形態に記載の第1判定工程S30に限定されない。例えば、第2の実施形態における第1判定工程S30は、図3に示すように、電源側漏電抵抗Rとシステム漏電抵抗Rとの差分の絶対値|R-R|を算出し、当該差分の絶対値|R-R|と第4の閾値Dとを比較する。
ここで、上記差分の絶対値|R-R|が第4の閾値D以上(|R-R|≧D)となった場合は、電源側漏電抵抗Rとシステム漏電抵抗Rとが大きく相違しているため、電源ユニット側の領域A1とは異なる領域(すなわち、電気機器側の領域A2)に漏電が生じていると判定し、第3検出工程S40に進む(S30のYES)。一方、差分の絶対値|R-R|が第4の閾値D未満(|R-R|<D)となった場合、電源側漏電抵抗Rとシステム漏電抵抗Rとが同程度であるため、電源ユニット側の領域A1に漏電が生じていると判定し、第5検出工程S90に進む(S30のNO)。以上の通り、電源側漏電抵抗Rとシステム漏電抵抗Rとの差分の絶対値|R-R|を算出した場合でも、電源ユニット側の領域A1と電気機器側の領域A2のどちらで漏電が生じているかを判定できる。
(3)第2判定工程の変更例
また、第1の実施形態における第2判定工程S50は、電気機器の停止時の第1機器側漏電抵抗RV1と第3の閾値Dとを比較することによって、電気機器(モータ20)と、電気機器(モータ20)を除く電気機器側の領域A2のどちらで漏電が生じているかを判定している。しかし、第2判定工程は、第1機器側漏電抵抗RV1に基づいて漏電箇所を判定することができればよく、第1の実施形態に示す第2判定工程S50に限定されない。例えば、第3の実施形態では、図3に示すように、電気機器の停止時の第1機器側漏電抵抗RV1と、電気機器の稼働時の第2機器側漏電抵抗RV2を測定し、これらの漏電抵抗の差分の絶対値|RV1-RV2|を算出する。そして、この差分の絶対値|RV1-RV2|と第5の閾値Dとを比較することによって、電気機器(モータ20)と、電気機器(モータ20)を除く電気機器側の領域A2のどちらで漏電が生じているかを判定できる。
具体的には、第2の実施形態に係る漏電検出方法では、第3検出工程S40において、モータ20の停止時における機器側漏電抵抗Rである第1機器側漏電抵抗RV1を検出する工程S42だけでなく、モータ20の稼働時における機器側漏電抵抗Rである第2機器側漏電抵抗RV2を検出する工程S44も実施する。なお、この第2機器側漏電抵抗RV2は、電気機器(モータ20)を稼働させている点を除いて、第1機器側漏電抵抗RV1と同じ手順に従って機器側漏電抵抗Rを算出することによって検出できるため、詳しい算出過程の説明を省略する。
そして、本実施形態における第2判定工程S50工程は、第3検出工程S40で検出した第1機器側漏電抵抗RV1と第2機器側漏電抵抗RV2との差分の絶対値|RV1-RV2|を算出し、当該差分の絶対値|RV1-RV2|と第5の閾値Dと比較する。ここで、上記差分の絶対値|RV1-RV2|が第5の閾値D未満(|RV1-RV2|<D)となった場合、モータ20稼働時と停止時の漏電抵抗が同程度であると判断できる。この場合、本実施形態に係る漏電検出方法では、モータ20以外の部位(すなわち、正極導電経路30、負極導電経路40およびインバータ25の何れか)で漏電が生じていると判定し、第4検出工程S60に進む(S50のNO)。一方、差分の絶対値|RV1-RV2|が第5の閾値D以上(|RV1-RV2|≧D)となった場合、モータ20稼働時と停止時の漏電抵抗が大きく異なっているため、モータ20で漏電が生じていると判定し、通知工程S80に進む(S50のYES)。
以上の通り、ここに開示される漏電検出方法は、漏電箇所の判定を行う際に、検出した漏電抵抗と閾値を直接比較するのではなく、2つの漏電抵抗の差分の絶対値を算出し、当該2つの漏電抵抗が近似しているか否かを判定するという手段を採用することもできる。
<第4の実施形態>
次に、第1の実施形態における第1検出工程S10、第2検出工程S20、第3検出工程S40、第4検出工程S60及び第6検出定工程S100を実施するタイミングは、ここに開示される技術を限定するものではない。すなわち、これらの検出工程を実施するタイミングは、必要に応じて適宜変更することができる。以下、ここに開示される漏電検出方法の第4の実施形態について、第1の実施形態と異なる点を参照しながら説明する。図4は、第4の実施形態に係る漏電検出方法を示すフローチャートである。
図4に示すように、第4の実施形態に係る漏電検出方法では、最初に、システム漏電抵抗Rを検出する第1検出工程S10と、機器側漏電抵抗Rを検出する第3検出工程S40と、正極側漏電抵抗RLPと負極側漏電抵抗RLNを検出する第4検出工程S60を予め実施している。すなわち、この第4の実施形態では、組電池10とモータ20とを接続した状態(第1のタイミング(t1)と第2のタイミング(t2))にて検出されるパラメータ(システム漏電抵抗R、機器側漏電抵抗R、正極側漏電抵抗RLP、負極側漏電抵抗RLN)を最初に検出する。そして、その後に、組電池10とモータ20を切断した状態(第3のタイミング(t3)と第4のタイミング(t4))にて検出されるパラメータ(電源側漏電抵抗R、電源側漏電電圧V)を検出する。これによって、コンタクタのON/OFFを頻繁に切り替える必要がなくなるため、短時間かつ安全に漏電の検出を行うことができる。
<第5の実施形態>
また、ここに開示される漏電検出方法は、特定の回路や計算式を使用する形態に限定されるものではない。例えば、ここに開示される漏電検出方法は、正側コンタクタと負側コンタクタを備え、システム漏電抵抗Rと電源側漏電抵抗Rを検出できる回路が構築されていれば、特に制限なく実施することができる。換言すると、ここに開示される漏電検出方法は、図1に示す配電システム100とは異なる構造の配電システムにおいても実施することができる。以下、図1とは異なる構造の配電システムを採用した第5の実施形態について説明する。図5は、第5の実施形態に係る漏電検出方法が実施される配電システムを示す回路図である。
図5に示すように、第5の実施形態における配電システム100Aでは、1つのモータ20に対して、2つの組電池10A、10Bが並列に接続されている。そして、この配電システム100Aでは、第1の組電池10Aとモータ20との間に、第1の正側コンタクタ32Aと、第1の負側コンタクタ42Aが設けられている。また、第2の組電池10Bとモータ20との間に、第2の正側コンタクタ32Bと、第2の負側コンタクタ42Bが設けられている。また、本実施形態では、第1の組電池10Aを含む電源ユニット側の領域のことを「第1領域A1a」といい、第2の組電池10Bを含む電源ユニット側の領域のことを「第2領域A1b」という。なお、他の構成については、第1の実施形態における配電システム100(図1参照)と同様であるため詳細な説明を省略する。
上記構成の配電システム100Aでは、第1の正側コンタクタ32Aと、第1の負側コンタクタ42Aと、第2の正側コンタクタ32Bと、第2の負側コンタクタ42Bの全てをONにすることによって、全ての組電池10A、10Bとモータ20とが電気的に接続される。この状態で、第1の組電池10A側の漏電検出回路50Aを使用して漏電抵抗を検出することによって、システム漏電抵抗Rを得ることができる。なお、このシステム漏電抵抗Rの検出では、第2の組電池10B側の漏電検出回路50Bを使用することもできる。一方で、第1の正側コンタクタ32Aと、第1の負側コンタクタ42Aと、第2の正側コンタクタ32Bと、第2の負側コンタクタ42Bの全てをOFFにすることによって、全ての組電池10A、10Bとモータ20とが切断される。この場合、第1領域A1aでは、第1の電源側漏電抵抗RL1が検出され、第2領域A1bでは、第2の電源側漏電抵抗RL2が各々検出される。
この場合、以下のような工程を実施することによってシステム漏電抵抗Rと、第1の電源側漏電抵抗RL1と、第2の電源側漏電抵抗RL2に基づいて漏電箇所を特定することができる。まず、システム漏電抵抗Rと、予め設定した第1の閾値Dとを比較する全体判定工程を実施する。そして、システム漏電抵抗Rが第1の閾値D以上(R≧D)となった場合、配電システム100に漏電が生じていないと判定して漏電の検出を終了する。一方、システム漏電抵抗Rが第1の閾値D未満(R<D)となった場合、配電システム100の何れかで漏電が生じていると判定する。
次に、第5の実施形態では、配電システム100の何れかで漏電が生じていると判定された場合、第1領域A1aに由来する第1の電源側漏電抵抗RL1と第2の閾値Dとを比較する。そして、第1の電源側漏電抵抗RL1が第2の閾値D未満(RL1<D)となった場合、第1領域A1aで漏電が生じている箇所が生じていると判定される。一方、第1の電源側漏電抵抗Rが第2の閾値D以上(RL1≧D)となった場合、第2領域A1bと電気機器側の領域A2の何れかで漏電が生じていると判定される。この場合、第5の実施形態に係る漏電検出方法では、第2領域A1bに由来する第2の電源側漏電抵抗RL2と第2の閾値Dとを比較する。そして、第2の電源側漏電抵抗RL2が第2の閾値D未満(RL2<D)となった場合、第2領域A1bで漏電が生じていると判定される。一方、第2の電源側漏電抵抗RL2が第2の閾値D以上(RL2≧D)となった場合、電気機器側の領域A2で漏電が生じていると判定される。
以上のように、図1とは異なる構造の配電システムを採用した場合であっても、システム漏電抵抗Rと電源側漏電抵抗Rとに基づいて漏電位置を判定し、ここに開示される漏電検出方法を実施することができる。
<第6の実施形態>
また、上述した各実施形態では、1つの電源ユニットに対して、正側と負側の一対のコンタクタが設けられている。しかし、正側コンタクタや負側コンタクタの設置数は、ここに開示される技術を限定するものではない。例えば、正側コンタクタや負側コンタクタの一部を複数の電源ユニットで共有している配電システムであっても、ここに開示される漏電検出方法を実施することができる。
図6は、第6の実施形態に係る漏電検出方法が実施される配電システムを示す回路図である。第6の実施形態における配電システム100Bにおいても、上記第5の実施形態と同様に、1つのモータ20に対して、2つの組電池10A、10Bが並列に接続されている。ここで、この配電システム100Bでは、第1領域A1aと第2領域A1bとの間で、正側コンタクタ32Aと漏電検出部50とを共有している。すなわち、図6に示す配電システム100Bでは、第1の組電池10Aに接続された正極導電経路30と、第2の組電池10Bに接続された正極導電経路30とが接続点33において接続されており、当該接続点33とモータ20との間に正側コンタクタ32Aが設けられている。また、漏電検出部50は、第1領域A1aにおける正極導電経路30と負極導電経路40との間に配置されているが、第2領域A1bには配置されていない。なお、本実施形態における負側コンタクタは、各々の領域に個別に配置されている。すなわち、第1の組電池10Aに接続された負極導電経路40には、第1の負側コンタクタ42Aが配置されている。また、第2の組電池10Bに接続された負極導電経路40には、第2の負側コンタクタ42Bが配置されている。かかる構成の配電システム100Bは、部品点数の減少による製造コストの低減に貢献できる。
上記構成の配電システム100Bでは、正側コンタクタ32Aと、第1の負側コンタクタ42Aと、第2の負側コンタクタ42Bの全てをONにすると、第1の組電池10Aと、第2の組電池10Bと、モ-タ20とが電気的に接続される。この状態で漏電抵抗の検出を行うことによってシステム漏電抵抗Rを得ることができる。一方で、この配電システム100Bにおいて電源側漏電抵抗Rを検出する場合、正側コンタクタ32AをOFFにし、第1の負側コンタクタ42Aと、第2の負側コンタクタ42BをONにする。これによって、2つの組電池10A、10Bとモータ20とが切断されると共に、第1の組電池10Aと第2の組電池10Bと漏電検出部50を含む閉回路が形成される。これによって、第1の組電池10Aと第2の組電池10Bの各々の漏電抵抗を含む電源側漏電抵抗Rを漏電検出部50で検出できる。このため、図6に示す構成の配電システム100Bであっても、システム漏電抵抗Rと電源側漏電抵抗Rとに基づいて、電源ユニット側の領域A1と電気機器側の領域A2のどちらで漏電が生じているかを判定することができる。
<他の変更事項>
上述した各実施形態では、検査対象である電源ユニットとして、単電池を複数接続した組電池を例示としている。しかし、電源ユニットの構成は、ここに開示される漏電検出方法を限定するものではない。例えば、上述した通り、ここに開示される漏電検出方法は、発電素子(太陽電池等)を複数接続した電源ユニットなどに適用することもできる。また、上述した実施形態では、全ての電源(単電池)が直列に接続された電源ユニット(組電池)を検査対象としている。しかし、検査対象の電源ユニットを構成する全ての電源が直列接続されている必要はない。例えば、複数の電源が並列に接続された電源ユニットを使用した場合でも、ここに開示される漏電検出方法を使用することができる。
また、上述した各実施形態では、正極導電経路30を第1端子Tとみなし、負極導電経路40を第2端子Tとみなしている。しかしながら、第1端子と第2端子は、電源ユニットにおける電位が異なる位置にそれぞれ接続されていれば特に限定されない。例えば、第1端子は、図1中の1番目の単電池11Aとは異なる単電池に接続され、第2端子は、N番目の単電池11Nとは異なる単電池に接続されていてもよい。この場合、第1端子と第2端子との間に基準電位差検出部が配置される。そして、基準電位差検出部では、第1端子と第2端子との間の電位差(第1端子と第2端子との間に配置された単電池の合計電圧)が測定され、この電位差が基準電位差Vとなる。このような基準電位差Vを使用した場合でも、上述した各式に基づいて所望の漏電抵抗を算出することができる。
以上、具体的な実施形態を挙げて、ここに開示される技術を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に記載した実施形態を様々に変形、変更したものが含まれる。
10 組電池
11A~11N 単電池
12 総プラス端子
14 総マイナス端子
20 モ-タ
25 インバータ
30 正極導電経路
32 正側コンタクタ
40 負極導電経路
42 負側コンタクタ
50 漏電検出部
60 基準電位差検出部
100 配電システム
A1 電源ユニット側の領域
A2 電気機器側の領域
電源漏電
正極側漏電
負極側漏電
機器漏電

Claims (8)

  1. 電源ユニットと電気機器とが電気的に接続された配電システムにおける漏電箇所を検出する漏電検出方法であって、
    前記配電システムは、
    前記電源ユニットの正極と前記電気機器とを接続する正極導電経路と、
    前記電源ユニットの負極と前記電気機器とを接続する負極導電経路と、
    前記正極導電経路に取り付けられ、前記電源ユニットと前記電気機器との接続のON/OFFを切り替える正側コンタクタと、
    前記負極導電経路に取り付けられ、前記電源ユニットと前記電気機器との接続のON/OFFを切り替える負側コンタクタと
    を備えており、
    前記漏電検出方法は、
    前記正側コンタクタと前記負側コンタクタの少なくとも一方をONにし、前記配電システムの全体の漏電抵抗であるシステム漏電抵抗Rを検出する第1検出工程と、
    前記正側コンタクタと前記負側コンタクタの両方をOFFにし、前記電源ユニット側の漏電抵抗である電源側漏電抵抗Rを検出する第2検出工程と、
    前記システム漏電抵抗Rと前記電源側漏電抵抗Rとに基づいて、前記電源ユニット側の領域と前記電気機器側の領域のどちらで漏電が生じているかを判定する第1判定工程と
    を備えており、
    前記第1判定工程は、
    前記システム漏電抵抗R と第1の閾値D とを比較し、前記システム漏電抵抗R が前記第1の閾値D 以上であった場合に前記配電システムの全体で漏電が生じていないと判定し、前記システム漏電抵抗R が前記第1の閾値D 未満であった場合に前記配電システムに漏電が生じていると判定する全体判定工程と、
    前記全体判定工程において前記配電システムに漏電が生じていると判定された場合に、前記電源側漏電抵抗R と第2の閾値D とを比較し、前記電源側漏電抵抗R が前記第2の閾値D 以上であった場合に前記電気機器側の領域で漏電が生じていると判定し、前記電源側漏電抵抗R が前記第2の閾値D 未満であった場合に前記電源ユニット側の領域で漏電が生じていると判定する領域判定工程と
    を備えている、漏電検出方法。
  2. 電源ユニットと電気機器とが電気的に接続された配電システムにおける漏電箇所を検出する漏電検出方法であって、
    前記配電システムは、
    前記電源ユニットの正極と前記電気機器とを接続する正極導電経路と、
    前記電源ユニットの負極と前記電気機器とを接続する負極導電経路と、
    前記正極導電経路に取り付けられ、前記電源ユニットと前記電気機器との接続のON/OFFを切り替える正側コンタクタと、
    前記負極導電経路に取り付けられ、前記電源ユニットと前記電気機器との接続のON/OFFを切り替える負側コンタクタと
    を備えており、
    前記漏電検出方法は、
    前記正側コンタクタと前記負側コンタクタの少なくとも一方をONにし、前記配電システムの全体の漏電抵抗であるシステム漏電抵抗R を検出する第1検出工程と、
    前記正側コンタクタと前記負側コンタクタの両方をOFFにし、前記電源ユニット側の漏電抵抗である電源側漏電抵抗R を検出する第2検出工程と、
    前記システム漏電抵抗R と前記電源側漏電抵抗R とに基づいて、前記電源ユニット側の領域と前記電気機器側の領域のどちらで漏電が生じているかを判定する第1判定工程と
    を備えており、
    前記第1判定工程は、前記システム漏電抵抗Rと前記電源側漏電抵抗Rとの差分の絶対値|R-R|を算出し、前記差分の絶対値|R-R|と第4の閾値Dとを比較し、前記差分の絶対値|R-R|が前記第4の閾値D以上であった場合に前記電気機器側の領域で漏電が生じていると判定し、前記電源側漏電抵抗Rが前記第4の閾値D未満であった場合に前記電源ユニット側の領域で漏電が生じていると判定する、漏電検出方法。
  3. 電源ユニットと電気機器とが電気的に接続された配電システムにおける漏電箇所を検出する漏電検出方法であって、
    前記配電システムは、
    前記電源ユニットの正極と前記電気機器とを接続する正極導電経路と、
    前記電源ユニットの負極と前記電気機器とを接続する負極導電経路と、
    前記正極導電経路に取り付けられ、前記電源ユニットと前記電気機器との接続のON/OFFを切り替える正側コンタクタと、
    前記負極導電経路に取り付けられ、前記電源ユニットと前記電気機器との接続のON/OFFを切り替える負側コンタクタと
    を備えており、
    前記漏電検出方法は、
    前記正側コンタクタと前記負側コンタクタの少なくとも一方をONにし、前記配電システムの全体の漏電抵抗であるシステム漏電抵抗R を検出する第1検出工程と、
    前記正側コンタクタと前記負側コンタクタの両方をOFFにし、前記電源ユニット側の漏電抵抗である電源側漏電抵抗R を検出する第2検出工程と、
    前記システム漏電抵抗R と前記電源側漏電抵抗R とに基づいて、前記電源ユニット側の領域と前記電気機器側の領域のどちらで漏電が生じているかを判定する第1判定工程と
    を備えており、
    前記電気機器側の漏電抵抗である機器側漏電抵抗R を下記の式(1)に基づいて算出する第3検出工程をさらに備えており、
    Figure 0007475321000011
    前記第3検出工程において、前記電気機器の停止時における前記機器側漏電抵抗Rである第1機器側漏電抵抗RV1を算出し、
    前記第1判定工程において前記電気機器側の領域で漏電が生じていると判定された場合に、前記第1機器側漏電抵抗RV1に基づいて、前記電気機器と、前記電気機器を除く前記電気機器側の領域のどちらで漏電が生じているかを判定する第2判定工程をさらに備えている、漏電検出方法。
  4. 前記第2判定工程は、前記第1機器側漏電抵抗RV1と第3の閾値Dとを比較し、前記第1機器側漏電抵抗RV1が前記第3の閾値D以上であった場合に前記電気機器で漏電が生じていると判定し、前記第1機器側漏電抵抗RV1が前記第3の閾値D未満であった場合に前記電気機器を除く前記電気機器側の領域で漏電が生じていると判定する、請求項3に記載の漏電検出方法。
  5. 前記正極導電経路の漏電抵抗である正極側漏電抵抗RLPと前記負極導電経路の漏電抵抗である負極側漏電抵抗RLNを算出する第4検出工程と、
    前記第2判定工程において前記電気機器を除く前記電気機器側の領域で漏電が生じていると判定された場合に、前記正極側漏電抵抗RLPと前記負極側漏電抵抗RLNとに基づいて、前記電気機器を除く前記電気機器側の領域における漏電箇所を特定する漏電箇所特定工程と
    をさらに備えている、請求項4に記載の漏電検出方法。
  6. 前記配電システムは、
    前記電源ユニットの所定の位置に接続された第1端子と、前記第1端子とは電位の異なる箇所に接続された第2端子との電位差である基準電位差Vを検出する基準電位差検出部と、
    前記第1端子と前記第2端子の各々に接続され、中間点においてグラウンドと接続された漏電電圧検出部と
    を備え、
    前記漏電電圧検出部は、
    前記第1端子側に接続された第1スイッチと、
    前記第1スイッチと前記中間点との間に設けられた第1の電圧検出抵抗と、
    前記第2端子側に接続された第2スイッチと、
    前記第2スイッチと前記中間点との間に設けられた第2の電圧検出抵抗と
    を備えている、請求項5に記載の漏電検出方法。
  7. 前記第4検出工程において、前記正極側漏電抵抗RLPを下記の式(2)に基づいて算出し、かつ、前記負極側漏電抵抗RLNを下記の式(3)に基づいて算出する、請求項6に記載の漏電検出方法。
    Figure 0007475321000012
    Figure 0007475321000013
    なお、上記式(2)および式(3)中の「Vg(t1)」は、前記正側コンタクタと前記負側コンタクタの少なくとも一方をONにした上で、前記第1スイッチをONにし、かつ、前記第2スイッチをOFFにした第1のタイミングt1において前記漏電電圧検出部で検出される第1グラウンド電圧Vg(t1)であり、「VS(t1)」は、前記第1のタイミングt1において前記基準電位差検出部で検出される第1基準電位差VS(t1)である。また、「Vg(t2)」は、前記正側コンタクタと前記負側コンタクタの少なくとも一方をONにした上で、前記第1スイッチをOFFにし、かつ、前記第2スイッチをONにした第2のタイミングt2において前記漏電電圧検出部で検出される第2グラウンド電圧Vg(t2)であり、「VS(t2)」は、前記第2のタイミングt2において前記基準電位差検出部で検出される第2基準電位差VS(t2)である。
  8. 前記電源ユニットが複数の電源を備えており、かつ、前記第1判定工程において前記電源ユニット側の領域で漏電が生じていると判定された場合に、前記電源ユニットの所定の位置に接続された第1端子と、前記第1端子とは電位の異なる箇所に接続された第2端子との電位差である基準電位差Vを取得する第5検出工程と、
    前記第1端子と前記第2端子の何れか一方を基準端子とし、前記基準端子と漏電箇所との電位差である電源側漏電電圧Vを算出する第6検出工程と、
    前記基準電位差Vに対する前記漏電電圧Vとの比率(V/V)に基づいて前記基準端子から前記漏電箇所までの距離を検出する第7検出工程と
    をさらに備えている、請求項1~7のいずれか一項に記載の漏電検出方法。
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