JP2014233183A - 蓄電システム及び制御方法 - Google Patents

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【課題】直列に接続された複数の蓄電素子間の満充電容量の低下に起因する充電容量の均等化動作を抑制する蓄電システム及び制御方法を提供する。【解決手段】蓄電システムは、直列に接続された複数の蓄電素子で構成される蓄電装置と、各蓄電素子の電圧値を検出する監視ユニットと、各蓄電素子と接続され、蓄電素子それぞれの充電容量を均等化させる均等化回路と、蓄電素子間の均等化処理を制御するコントローラと、を有する。コントローラは、蓄電装置の充電容量が第1閾値以上で均等化処理を行う際の電圧が最も高い蓄電素子と、前記蓄電装置の充電容量が前記第1閾値よりも小さい第2閾値以下で均等化処理を行う際の電圧が最も低い蓄電素子と、が同じ蓄電素子である場合、均等化回路を用いた均等化処理を行わない。【選択図】図6

Description

本発明は、直列に接続された複数の蓄電素子間の充電容量の均等化技術に関する。
特許文献1は、複数の電池セルを直列に接続した電源装置において、電池セル間の電圧(充電容量)を均等化するための均等化回路を設けている。均等化回路のスイッチをオンすることで、例えば、特定の電池セルの電圧に合わせるように、他の電池セルを放電させて電池セル間で電圧を均等化することができる。
特開2003−282156号公報
電池は、その使用の経過に伴って劣化する。劣化は、例えば、満充電容量の低下などに現われ、劣化度合いに応じて各電池の満充電容量が変化する。直列に接続された各電池間で満充電容量にバラツキが生じると、充放電量が同じでも電圧の変化にバラツキが生じてしまう。
このため、特許文献1のように直列に接続された電池間の電圧バラツキに基づいて均等化動作の要否を判断すると、劣化等によって満充電容量が低下した電池が原因の均等化処理が頻繁に行われてしまうことがあり、無駄にエネルギが消費されてしまう。
そこで、本発明の目的は、直列に接続された複数の蓄電素子間の満充電容量の低下に起因する充電容量の均等化動作を抑制する蓄電システム及び制御方法を提供することにある。
本願第1の発明の車両に搭載される蓄電システムは、負荷と接続されて充放電を行う蓄電装置と、蓄電装置を構成する直列に接続された複数の各蓄電素子の電圧値を検出する監視ユニットと、各蓄電素子と接続され、蓄電素子それぞれの充電容量を均等化させる均等化回路と、均等化回路を介した蓄電素子間の均等化処理を制御するコントローラと、を有する。コントローラは、蓄電装置の充電容量が第1閾値以上で均等化処理を行う際の電圧が最も高い蓄電素子と、蓄電装置の充電容量が第1閾値よりも小さい第2閾値以下で均等化処理を行う際の電圧が最も低い蓄電素子と、が同じ蓄電素子である場合、均等化回路を用いた均等化処理を行わない。
本願第1の発明によれば、蓄電素子間の充電容量のバラツキの要因となる満充電容量の低下が把握された場合に、均等化回路を用いた均等化処理を行わないように制御するので、均等化によって消費されるエネルギーロスを抑制することができる。
つまり、劣化によって満充電容量が低下した蓄電素子は、劣化が進んでおらず満充電容量があまり低下していない蓄電素子よりも、同じ充放電量に対する電圧変動幅が大きくなり、劣化が進んでおらず満充電容量があまり低下していない蓄電素子は、劣化によって満充電容量が低下した蓄電素子よりも、同じ充放電量に対する電圧変動幅が小さい。そこで、本願第1の発明では、蓄電装置の充電容量が第1閾値以上(例えば、高SOC状態)で均等化処理を行う際に検出された電圧が最も大きい蓄電素子と、蓄電装置の充電容量が第1閾値よりも小さい第2閾値(例えば、低SOC状態)で均等化処理を行う際に検出された電圧が最も低い蓄電素子とが同じ蓄電素子である場合に、同じと判別された蓄電素子の満充電容量が低下しているものと把握し、均等化回路を用いた均等化処理を行わない。このように構成することで、特別な処理等を行わずに均等化処理に伴って電圧(充電容量)を検出するだけで満充電容量が低下した蓄電素子を精度良く把握することができ、均等化によって消費されるエネルギーロスを抑制することができる。
コントローラは、蓄電装置と負荷と接続が遮断される蓄電システムの起動終了後の所定のタイミングで均等化処理を行うことができる。このとき、コントローラは、今回の起動終了後の第1均等化処理の際の蓄電装置の充電容量が第1閾値以上であって、今回の起動終了以前の起動終了後に行われた第2均等化処理の際の蓄電装置の充電容量が第2閾値以下である場合に、第1均等化処理の際に検出された電圧が最も高い蓄電素子と、第2均等化処理の際に検出された電圧が最も低い蓄電素子とが同じであるか否かを判別することができる。
コントローラは、蓄電装置と負荷と接続が遮断される蓄電システムの起動終了後の所定のタイミングで均等化処理を行う。このとき、コントローラは、今回の起動終了後の第1均等化処理の際の蓄電装置の充電容量が第2閾値以下であって、今回の起動終了以前の起動終了後に行われた第2均等化処理の際の蓄電装置の充電容量が第1閾値以上である場合に、第1均等化処理の際に検出された電圧が最も低い蓄電素子と、第2均等化処理の際に検出された電圧が最も高い蓄電素子とが同じであるか否かを判別することができる。
コントローラは、蓄電装置と負荷と接続が遮断される蓄電システムの起動終了後における複数の各タイミングで均等化処理を行うことできる。このとき、コントローラは、複数の各均等化処理のうち起動終了後の最初のタイミングで行われる均等化処理において、蓄電装置の充電容量が第1閾値以上で行われた際の電圧が最も高い蓄電素子と、蓄電装置の充電容量が第1閾値よりも小さい第2閾値以下で行われた際の電圧が最も低い蓄電素子とが同じであるか否かを判別し、同じであると判別された後の全ての均等化処理を行わないように制御することができる。このように構成することで、蓄電システムの起動終了後から次回起動時までの間に複数回の継続的な均等化処理を抑制することができる。
コントローラは、蓄電装置の充電容量が第1閾値以上で均等化処理が行われた際の電圧が最も高い蓄電素子と、蓄電装置の充電容量が第1閾値よりも小さい第2閾値以下で均等化処理が行われた際の電圧が最も低い蓄電素子とが同じでないと判別された場合、複数の蓄電素子それぞれの検出電圧の最大値と最小値の差分に基づいて均等化処理を行うか否かを判別することができる。
また、均等化回路を、放電用抵抗と、この放電用抵抗に接続されるスイッチとを含むように構成することができる。
本願第2の発明は、負荷と接続されて充放電を行う蓄電装置を構成する直列に接続された複数の蓄電素子間の各充電容量を均等化させる均等化処理を制御する制御方法である。本制御方法は、蓄電装置の充電容量が第1閾値以上で均等化処理を行う際の電圧が最も高い蓄電素子を検出するステップと、蓄電装置の充電容量が第1閾値よりも小さい第2閾値以下で均等化処理を行う際の電圧が最も低い蓄電素子を検出するステップと、電圧が最も高い蓄電素子と電圧が最も低い蓄電素子とが同じであるか否かを判別するステップと、電圧が最も高い蓄電素子と電圧が最も低い蓄電素子とが同じであると判別された場合に、均等化回路を用いた均等化処理を行わないように制御するステップと、を含む。本願第2の発明によれば、本願第1の発明と同様の効果を得ることができる。
実施例1の車両に搭載される電池システムの構成を示す図である。 実施例1の組電池及び監視ユニットの構成を示す図である。 実施例1の単電池の満充電容量と充電容量(電圧)の関係を説明するための図である。 実施例1の組電池のSOCが第1SOC領域で均等化処理を行う際の各単電池の電圧の一例を示す図である。 実施例1の組電池のSOCが第2SOC領域で均等化処理を行う際の各単電池の電圧の一例を示す図である。 実施例1の均等化処理の制御フローを示すフローチャートである。 図6のステップS117の詳細フローを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
図1は、本実施例の電池システムの構成を示す図である。図1に示す電池システムは、例えば、車両に搭載することができる。車両としては、例えば、HV(Hybrid Vehicle)、PHV(Plug-in Hybrid Vehicle)やEV(Electric Vehicle)がある。
HV、PHVでは、車両を走行させるための動力源として、後述する組電池に加えて、エンジン又は燃料電池といった他の動力源を備えている。また、PHVでは、外部電源からの電力を用いて組電池を充電することができる。さらに、エンジンを備えたHV、PHVでは、エンジンによって生成された運動エネルギを電気エネルギに変換することにより、この電気エネルギを用いて、組電池を充電することができる。
EVは、車両の動力源として、組電池だけを備えており、外部電源からの電力供給を受けて、組電池を充電することができる。外部電源とは、車両の外部において、車両とは別に設置された電源(例えば、商用電源)である。
組電池(蓄電装置に相当する)10は、直列に接続された複数の単電池(蓄電素子に相当する)11を有する。単電池11としては、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池といった二次電池を用いることができる。また、二次電池の代わりに、電気二重層キャパシタを用いることができる。
単電池11の数は、組電池10の要求出力などに基づいて、適宜設定することができる。本実施例の組電池10では、すべての単電池11が直列に接続されているが、組電池10には、並列に接続された複数の単電池11が含まれていてもよい。
監視ユニット20は、組電池10の端子間電圧を検出したり、各単電池11の電圧を検出する。監視ユニット20は、検出結果をコントローラ50に出力する。監視ユニット20は、複数の単電池11に対し、各単電池毎に電圧値それぞれを検出したり、直列に接続された所定数の単電池群を1ブロックとして電圧を検出することができる。1ブロックに含まれる単電池11の数は、任意に設定することができる。監視ユニット20の具体的な構成については後述する。
電流センサ25は、組電池10に流れる電流を検出し、検出結果をコントローラ50に出力する。本実施例では、組電池10の正極端子と接続された正極ラインPLに電流センサ25を設けているが、電流センサ25は、組電池10に流れる電流を検出できればよく、電流センサ25を設ける位置は適宜設定することができる。例えば、組電池10の負極端子と接続された負極ラインNLに電流センサ25を設けることができる。なお、複数の電流センサ25を用いることもできる。
コントローラ50は、メモリ51を有しており、メモリ51は、コントローラ50が所定の処理(例えば、本実施例で説明する処理)を行うための各種の情報を記憶している。なお、本実施例では、メモリ51が、コントローラ50に内蔵されているが、メモリ51をコントローラ50の外部に設けることもできる。
正極ラインPLには、システムメインリレーSMR−Bが設けられている。システムメインリレーSMR−Bは、コントローラ50からの制御信号を受けることにより、オンおよびオフの間で切り替わる。負極ラインNLには、システムメインリレーSMR−Gが設けられている。システムメインリレーSMR−Gは、コントローラ50の制御信号を受けることにより、オンおよびオフの間で切り替わる。
システムメインリレーSMR−Gには、システムメインリレーSMR−Pおよび電流制限抵抗Rが並列に接続されている。ここで、システムメインリレーSMR−Pおよび電流制限抵抗Rは、直列に接続されている。システムメインリレーSMR−Pは、コントローラ50からの制御信号を受けることにより、オンおよびオフの間で切り替わる。電流制限抵抗Rは、組電池10を負荷(具体的には、後述するインバータ31)と接続するときに、突入電流が流れることを抑制するために用いられる。
組電池10をインバータ31と接続するとき、コントローラ50は、まず、システムメインリレーSMR−Bをオフからオンに切り替えるとともに、システムメインリレーSMR−Pをオフからオンに切り替える。これにより、電流制限抵抗Rに電流が流れることになる。
次に、コントローラ50は、システムメインリレーSMR−Gをオフからオンに切り替えた後に、システムメインリレーSMR−Pをオンからオフに切り替える。これにより、組電池10およびインバータ31の接続が完了し、図1に示す電池システムは、起動状態(Ready−On)となる。コントローラ50には、車両のイグニッションスイッチのオン/オフ(IG−ON/IG−OFF)に関する情報が入力され、コントローラ50は、イグニッションスイッチがオフからオンに切り替わることに応じて、電池システムを起動する。
一方、イグニッションスイッチがオンからオフに切り替わったとき、コントローラ50は、システムメインリレーSMR−B,SMR−Gをオンからオフに切り替える。これにより、組電池10およびインバータ31の接続が遮断され、電池システムは、停止状態(Ready−Off)となる。
インバータ31は、組電池10から出力された直流電力を交流電力に変換し、交流電力をモータ・ジェネレータ32に出力する。モータ・ジェネレータ32としては、例えば、三相交流モータを用いることができる。モータ・ジェネレータ32は、インバータ31から出力された交流電力を受けて、車両を走行させるための運動エネルギを生成する。モータ・ジェネレータ32によって生成された運動エネルギを、車輪に伝達することにより、車両を走行させることができる。
車両を減速させたり、停止させたりするとき、モータ・ジェネレータ32は、車両の制動時に発生する運動エネルギを電気エネルギ(交流電力)に変換する。インバータ31は、モータ・ジェネレータ32が生成した交流電力を直流電力に変換し、直流電力を組電池10に出力する。これにより、組電池10は、回生電力を蓄えることができる。
本実施例では、組電池10をインバータ31に接続しているが、これに限るものではない。具体的には、組電池10を昇圧回路に接続するとともに、昇圧回路をインバータ31に接続することができる。昇圧回路を用いることにより、組電池10の出力電圧を昇圧することができる。また、昇圧回路は、インバータ31から組電池10への出力電圧を降圧することができる。
本実施例の電池システムが搭載される車両が、PHV(Plug-in Hybrid Vehicle)やEVである場合、正極ラインPLおよび負極ラインNLに、不図示の充電器を接続することができる。充電器は、車両の外装面に露出するインレットと接続されており、外部電源から延設される充電プラグをインレットに接続することにより、組電池10に外部電源からの電力を供給することができる。外部電源が交流電力を供給するとき、充電器は、外部電源からの交流電力を直流電力に変換して、直流電力を組電池10に供給する。コントローラ50は、充電器の動作を含む外部充電制御を行うことができる。
なお、外部充電としては、充電プラグをインレットに接続して行う以外にも、例えば、非接触方式の充電システムであってもよい。非接触方式の充電システムでは、電磁誘導や共振現象を利用することにより、ケーブルを介さずに電力を供給することができる。非接触方式の充電システムとしては、公知の構成を適宜採用することができる。また、充電器が車両に搭載されておらず、車両の外部において、車両とは別に充電器が設置されていてもよい。
コントローラ50は、インバータ31およびモータ・ジェネレータ32のそれぞれに制御信号を出力して、インバータ31およびモータ・ジェネレータ32の駆動を制御する。また、監視ユニット20の検出電圧値、電流センサ25の検出電流値等に基づいて組電池10の充電状態(SOC:State Of Charge)を算出したり、組電池10の出入力電力を把握することができ、車両出力要求に応じた充放電制御を行うことができる。
組電池10(単電池11)のSOCは、組電池10の満充電容量に対して現在の充電容量の割合(充電状態)を示すものであり、満充電容量はSOCの上限値である。SOCは、組電池10の開放電圧(OCV:Open Circuit Voltage)と対応関係にあるので、組電池10のOCVからSOCを特定することができる。例えば、組電池10のOCVとSOCとの対応関係をOCV−SOCマップとして予めメモリ301に記憶しておき、コントローラ50は、監視ユニット20によって検出される電圧(CCV:Closed Circuit Voltage)から組電池10のOCVを算出し、OCV−SOCマップからSOCを算出することができる。
なお、組電池10のOCVとSOCの対応関係は、電池温度に応じて変化するので、OCV−SOCマップを電池温度毎にメモリ51に記憶させておき、組電池10のOCVからSOCを推定する際の電池温度に応じてSOC−OCVマップを切り換えて(選択して)、組電池10のSOCを推定するようにしてもよい。
また、組電池10がインバータ31(モータ・ジェネレータ32)との接続が遮断された状態(電池システムの起動終了状態)で監視ユニット20によって検出される電圧は、組電池10のOCVとして用いることができる。例えば、イグニッションスイッチがオフ状態(システムメインリレーSMR−B,SMR−Gがオフ状態)である場合に、監視ユニット20が各単電池11の電圧及び組電池10の端子間電圧を検出することで、単電池11それぞれのOCV及び組電池10のOCVを取得することができる。したがって、OCVとSOCは、OCV−SOCマップのような対応関係にあるので、監視ユニット20によって検出されるOCVは、そのまま組電池10及び単電池11それぞれのSOCとして検出されることになる。この場合、監視ユニット20で検出される電圧変化は組電池10又は単電池11のSOC変化であり、その逆も同様である。
なお、コントローラ50は、インバータ31及びモータ・ジェネレータ32毎に設けることも可能であり、後述する均等化処理を行うための別途のコントローラを、車両制御と独立して設けることも可能である。つまり、車両全体の制御を司る中央制御装置が、各部を制御したり、各部の制御毎の個別のコントローラを設けて中央制御装置が個別の各コントローラと接続される構成であってもよい。
図2は、組電池10および監視ユニット20の構成を示す図である。監視ユニット20は、複数の電圧検出ラインL1,L2を介して、各単電池11と接続されている。なお、図2では省略しているが、電圧監視ユニット20および単電池11の間に位置する電圧検出ラインL1,L2には、スイッチを設けることができる。このスイッチとしては、例えば、フォトMOS(Metal Oxide Semiconductor)リレーを用いることができる。
2つの電圧検出ラインL1は、組電池10の正極端子および負極端子のそれぞれに接続されている。組電池10の正極端子は、図2に示す組電池10の回路構成において、一端に位置する単電池11の正極端子に相当する。組電池10の負極端子は、図2に示す組電池10の回路構成において、他端に位置する単電池11の負極端子に相当する。電圧検出ラインL2は、電気的に直列に接続された2つの単電池11において、一方の単電池11の負極端子と、他方の単電池11の正極端子とに接続されている。
電圧検出ラインL1には、抵抗R21が設けられており、抵抗R21は、監視ユニット20に含まれている。電圧検出ラインL2は、監視ユニット20の内部において、2つの分岐ラインL21,L22に分岐されている。分岐ラインL21には、抵抗R21が設けられており、分岐ラインL22には、抵抗R22が設けられている。
電圧検出ラインL1および分岐ラインL22には、キャパシタ(フライングキャパシタ)CおよびスイッチSW1が接続されている。具体的には、キャパシタCやスイッチSW1は、抵抗R21およびサンプリングスイッチSW21の間に位置する電圧検出ラインL1と、抵抗R22およびサンプリングスイッチSW22の間に位置する分岐ラインL22とに接続されている。サンプリングスイッチSW21は、電圧検出ラインL1に接続されており、サンプリングスイッチSW22は、分岐ラインL22に接続されている。
また、各単電池11の正極端子および負極端子と接続された2つの電圧検出ラインL2に関して、一方の電圧検出ラインL2における分岐ラインL21と、他方の電圧検出ラインL2における分岐ラインL22には、キャパシタCやスイッチSW1が接続されている。具体的には、キャパシタCやスイッチSW1は、抵抗R21およびサンプリングスイッチSW21の間に位置する分岐ラインL21と、抵抗R22およびサンプリングスイッチSW22の間に位置する分岐ラインL22とに接続されている。ここで、サンプリングスイッチSW21は、分岐ラインL21と接続されており、サンプリングスイッチSW22は、分岐ラインL22と接続されている。
スイッチSW1は、コントローラ50からの制御信号を受けることにより、オンおよびオフの間で切り替わる。スイッチSW1は、組電池10を構成する、すべての単電池11における電圧(充電容量)を均等化させるために用いられる。
具体的には、特定の単電池11の電圧値が、他の単電池11の電圧値よりも高いときには、特定の単電池11と電気的に並列に接続されたスイッチSW1をオフからオンに切り替えることにより、特定の単電池11を放電させることができる。すなわち、スイッチSW1をオンにすると、特定の単電池11の放電電流を抵抗R21,R22に流すことができ、特定の単電池11の電圧値を低下させることができる。これにより、特定の単電池11の電圧を、他の単電池11の電圧に揃えることができる。
本実施例では、単電池11間の電圧均等化のための放電電流を流す放電用抵抗である抵抗R21,R22が、電圧検出ラインL1,L2に設けられ、抵抗R21,R22に直列に接続されるスイッチSW1(均等化スイッチ)と共に、放電回路(均等化回路)を構成している。なお、本実施例の均等化回路は、電圧監視ユニット20内に設けているが、電圧監視ユニット20に対して組電池10との間に個別に設けてもよい。
キャパシタCは、電圧検出ラインL1,L2又は電圧検出ラインL2,L2を介して、単電池11と電気的に並列に接続されているため、キャパシタCには、単電池11に蓄えられた電荷がチャージされる。これにより、キャパシタCの電圧値は、単電池11の電圧値と等しくなる。
各単電池11の正極端子および負極端子と接続されたサンプリングスイッチSW21,SW22は、コンパレータ23に接続されている。具体的には、サンプリングスイッチSW21は、コンパレータ23における一方の入力端子と接続され、サンプリングスイッチSW22は、コンパレータ23における他方の入力端子と接続されている。ここで、各サンプリングスイッチSW21,SW22は、コントローラ50からの制御信号を受けてオンおよびオフの間で切り替わる。また、複数のサンプリングスイッチSW21,SW22は、マルチプレクサによって構成することができる。
特定の単電池11に対応したサンプリングスイッチSW21,SW22だけをオンにすると、コンパレータ23は、特定の単電池11の電圧値(特定の単電池11に対応するキャパシタCの電圧値)を出力する。このように、各単電池11に対応したサンプリングスイッチSW21,SW22を順次オンにすることにより、各単電池11の電圧値を順次検出することができる。コンパレータ23の出力信号は、AD変換された後に、コントローラ50に入力される。これにより、コントローラ50は、各単電池11の電圧を検出することができる。
さらに、本実施例の監視ユニット20は、2つの電圧検出ラインL3が設けられ、組電池10の総電圧を検出することができる。2つの電圧検出ラインL3は、組電池10の正極端子および負極端子のそれぞれに接続されている。このとき、電圧検出ラインL3は、上述した電圧検出ラインL1と基本的に同様の構成であるが、電圧検出ラインL1とは独立した電圧検出経路、言い換えれば、電圧検出ラインL1,L2の単電池11の電圧検出経路との電気的接続がない個別の総電圧用の電圧検出経路となるように、組電池10の正極端子および負極端子のそれぞれに接続されている。
図2の構成において2つの電圧検出ラインL3は、電圧検出ラインL1,L2と同様に、コンパレータ23の2つの入力端子それぞれに接続されている。2つの電圧検出ラインL3それぞれには、抵抗R21が設けられるとともにサンプリングスイッチSW21が設けられている。
2つの電圧検出ラインL3間には、キャパシタ(フライングキャパシタ)Ctが設けられている。具体的には、キャパシタCtは、抵抗R21およびサンプリングスイッチSW21の間に位置する電圧検出ラインL3と、抵抗R21およびサンプリングスイッチSW22の間に位置する電圧検出ラインL3とに接続されている。キャパシタCtは、単電池11の電圧を検出するためのキャパシタCの耐電圧よりも大きい耐電圧を有しており、例えば、満充電時において組電池10を構成する複数の単電池11が直列接続された際の合計電圧に応じた耐電圧とすることができる。
各電圧検出ラインL3,L3に設けられたサンプリングスイッチSW21,SW22のオン/オフ操作を通じて、電圧検出ラインL3,L3を介し、組電池10の正極側電位及び負極側電位がコンパレータ23の各入力端子に出力されて組電池10の総電圧が検出される。
図3は、単電池11の満充電容量と充電容量(SOC)の関係を説明するための図である。図3の例において横軸が満充電容量、縦軸がSOC(電圧)である。単電池11の満充電容量は、経年変化や使用の経過による劣化によって変化し、満充電容量が低下する。
そして、図3に示すように、単電池11が満充電容量FCC2の状態と満充電容量が低下した満充電容量FCC1の状態では、SOC(電圧)の変化が異なる。例えば、満充電容量FCC2が劣化していない(初期状態)の単電池11とした場合、下限SOCから上限SOC間に対応する充放電可能な容量が大きくなっているが、満充電容量FCC2よりも低い満充電容量FCC1の状態の単電池11は、下限SOCから上限SOC間に対応する充放電可能な容量が小さくなっている。
すなわち、満充電容量の低下は、充放電可能な電気容量としての器が小さくなるので、同じ充電量ΔQの充電を行った場合、小さい器の満充電容量FCC1の状態では、SOCの増加量が大きくなり、大きい器の満充電容量FCC2の状態では、SOCの増加量が小さくなる。このため、劣化して満充電容量が低下したFCC1の状態の単電池11は、充電されると、他の単電池11よりもSOCが早く高くなり、同じSOCに到達するまでに必要な充電量が、劣化していない満充電容量FCC2の状態の単電池11よりも小さい。
図4は、組電池10のSOCが高SOC状態(第1SOC領域)から均等化処理を行う際の各単電池11のSOCの一例を示す図である。
図4に示すように、組電池10のSOCが高い領域(例えば、70%以上のSOC領域)である場合、満充電容量が低下している単電池Aは、その間に組電池10に充電された充電量に対し、満充電容量があまり低下していない(劣化が進んでいない)単電池11よりも速くSOCが増加するため、組電池10を構成する直列に接続された複数の単電池11のうち、最大のSOC(最大の電圧)となる。
一方、同じ放電量ΔQ1の放電を行った場合も同様に、小さい器の満充電容量FCC1の状態では、SOCの低下量が大きくなり、大きい器の満充電容量FCC2の状態では、SOCの低下量が小さくなる。このため、劣化して満充電容量が低下したFCC1の状態の単電池11は、放電されることにより他の単電池11よりもSOCが早く低くなり、放電によって同じSOCに到達するまでに必要な放電量が、劣化していない満充電容量FCC2の状態の単電池11よりも小さい。
図5は、組電池10のSOCが低SOC状態(第2SOC領域)から均等化処理を行う際の各単電池11のSOCの一例を示す図である。
図5に示すように、組電池10のSOCが低い領域(例えば、30%以下のSOC領域)である場合、満充電容量が低下している単電池Aは、その間に組電池10が放電した放電量に対し、満充電容量があまり低下していない(劣化が進んでいない)単電池11よりも早くSOCが低下するため、組電池10を構成する直列に接続された複数の単電池11のうち、最小のSOC(最小の電圧)となる。
このように、組電池10を構成する複数の単電池11において、劣化によって満充電容量が低下した単電池11は、劣化が進んでおらず満充電容量があまり低下していない単電池11よりも、同じ充放電量に対するSOC(電圧)の変動が大きく、劣化が進んでおらず満充電容量があまり低下していない単電池11は、劣化によって満充電容量が低下した単電池11よりも、同じ充放電量に対するSOC(電圧)の変動が小さい。
そこで、本実施例では、単電池11間の電圧(SOC)のバラツキの要因となる満充電容量の低下が把握された場合に、単電池11間の電圧を均等化する均等化動作を行わないように制御する。本実施例の均等化は、単電池11間の電圧バラツキに基づく均等化要否の判定に加え、実際の各単電池11間の電圧のバラツキとは関係なく、単電池11間の電圧のバラツキの要因となる満充電容量の低下に基づいて均等化要否の判定を行う。
具体的には、組電池10のSOCが所定値よりも高い第1SOC領域(充電容量が第1閾値以上の領域)の状態で行われる均等化処理の際に検出された各単電池11のうちで最大電圧(最大SOC)の単電池11と、組電池10のSOCが第1SOC領域よりも小さい第2SOC領域(充電容量が第2閾値以下の領域)の状態で行われる均等化処理の際に検出された各単電池11のうちで最小電圧(最小SOC)の単電池11と、が同じ単電池11である場合、同じと判別された単電池11の満充電容量が低下しているものと判断し、単電池11間でSOCを均等化する均等化処理を行わないように制御する。
なお、組電池10のSOCに対する第1SOC領域及び第2SOC領域は、任意に設定することができる。例えば、所定の閾値(第1閾値)以上のSOCの領域を第1SOC領域とし、所定の閾値よりも小さい閾値(第2閾値)以下のSOCの領域を第2SOC領域とすることができる。また、第1SOC領域及び第2SOC領域それぞれを1つの閾値で区画することもできる。例えば、所定の閾値以上のSOCの領域を第1SOC領域、所定の閾値未満のSOCの領域を第2SOC領域とすることができ、各SOC領域に対するSOCの閾値を同じ値とすることもできる。
また、第1SOC領域及び第2SOC領域は、上述したように、劣化によって満充電容量が低下した単電池11が、劣化が進んでおらず満充電容量があまり低下していない単電池11よりも、SOC(電圧)の変動が大きいことを考慮して設定することができる。例えば、満充電容量が低下した単電池11が充電によってSOCが増加して他の単電池11よりも高いSOCとなりやすい組電池10のSOCを、図3に示した満充電容量とSOCとの対応関係から求めて、求められたSOCよりも大きい領域を第1SOC領域として設定することができる。同様に、満充電容量が低下した単電池11が放電によってSOCが低下して他の単電池11よりも低いSOCとなりやすい組電池10のSOCを、図3に示した満充電容量とSOCとの対応関係から求めて、求められたSOCよりも小さい領域を第2SOC領域として設定することができる。
このように本実施例の均等化処理は、直列に接続された複数の単電池11で構成される組電池10に対し、単電池11間の電圧のバラツキの要因となる単電池11の満充電容量の低下を判断し、均等化処理を行わないように制御するので、均等化によって消費されるエネルギーロスを抑制することができる。
特に、単電池11の満充電容量の低下を、組電池10のSOCが高SOC状態で行われる均等化処理の際に検出された各単電池11のうちで最大電圧の単電池11と、組電池10のSOCが低SOC状態で行われる均等化処理の際に検出された各単電池11のうちで最小電圧の単電池11とが同じ単電池11であることに基づいて判断しているので、特別な処理等を行わずに均等化処理に伴って検出される単電池11のOCV(SOC)を検出するだけで、満充電容量が低下した単電池11を精度良く把握することができる。
例えば、均等化させるために行われる放電動作の電圧変動(SOC変動)を監視する必要がなく、組電池10のSOCが高SOC領域である場合の単電池11の電圧と、組電池10のSOCが低SOC領域である場合の単電池11の電圧を、均等化処理に際してそれぞれ取得し、上述した満充電容量が低下した単電池11の特性から同じ単電池11が各均等化処理の要因なっていることを判別するだけで、満充電容量が低下した単電池11を精度良く把握することができる。
図6は、本実施例の均等化処理の制御フローを示すフローチャートである。均等化処理は、コントローラ50によって遂行される。
図6に示すように、コントローラ50は、車両のイグニッションスイッチがオフ状態であるか否かを判別する(S101)。均等化処理は、負荷と接続されていない状態(システムメインリレーSMR−B,SMR−Gがオフ状態)、すなわち、単電池11が充放電を行っていない電圧変動がほぼない状況下で遂行される。
コントローラ50は、車両のイグニッションスイッチがオフ状態となったときから、不図示のタイマで時間を計測し、例えば、イグニッションスイッチがオフになった後の所定時間経過後に、均等化処理を開始するように制御することができる。なお、コントローラ50は、車両のイグニッションスイッチがオフ状態なったときから次にイグニッションスイッチがオン状態となるまでの間、タイマで時間を計測し、所定の時間間隔で複数回均等化処理を遂行するように制御することができる。
コントローラ50は、タイマで計測した時間が、均等化処理を行うタイミングであるか否かを判別し(S102)、均等化処理を行うタイミングであると判別されると、さらにコントローラ50は、メモリ51に記憶されている均等化禁止フラグがOFFであるか否かを判別する(S103)。均等化禁止フラグは、単電池11の満充電容量の低下に伴う単電池11間の電圧バラツキに対する均等化動作を禁止するための情報であり、均等化要否を判定するための情報である。
コントローラ50は、均等化禁止フラグがONである場合、均等化を行わずに処理を終了する。一方、均等化禁止フラグがOFFである場合、コントローラ50は、所定の時間間隔で各単電池11の電圧値及び組電池10の総電圧を監視ユニット20から取得する(S104)。このとき、コントローラ50は、監視ユニット20から取得した検出電圧値に基づいて、各単電池11及び組電池10のSOCそれぞれを算出することができる。
次に、コントローラ50は、車両のイグニッションスイッチのオフ後に行われる複数回の均等化処理において、最初のタイミングの均等化処理であるか否かを判定する(S105)。コントローラ50は、最初のタイミングの均等化処理でない場合、言い換えれば、一度、単電池11の満充電容量の低下を把握できなかったと判定された場合は、ステップS116に進み、ステップS104で取得された検出電圧を用いた単電池11間の電圧バラツキに基づく均等化要否の判定を行う。
ステップS105において、車両のイグニッションスイッチのオフ後の最初のタイミングの均等化処理であると判別された場合、コントローラ50は、メモリ51に記憶されている直近の組電池10のSOC又はステップS104で取得された組電池10の端子間電圧から算出されるSOCが、第1SOC領域に対応するSOC_Hよりも大きいか否かを判別する(S106)。
組電池10のSOCがSOC_Hよりも大きい(組電池10のSOCが第1SOC領域)と判別された場合、コントローラ50は、前回のイグニッションスイッチがオフされた後の均等化処理が、組電池10のSOCがSOC_Lよりも低い領域で行われたものか、言い換えれば、前回のイグニッションスイッチがオフされた後の均等化処理における組電池10のSOCがSOC_Lに対応した第2SOC領域であったか否か判別する(S107)。前回のイグニッションスイッチのオフ後の均等化処理の各種情報、例えば、均等化処理が行われる際(均等化処理が行わる前)の組電池10のSOC及び各単電池11のSOCは、メモリ51に記憶されている。
コントローラ50は、今回のイグニッションスイッチのオフ後の均等化処理(第1均等化処理)の際の組電池10のSOCが第1SOC領域であって、前回のイグニッションスイッチのオフ後に行われた均等化処理(第2均等化処理)の際の組電池10のSOCが第2SOC領域である場合に(S106,S107が共にYES)、ステップS108に進み、ステップS104において今回のイグニッションスイッチのオフ後の均等化処理の際に検出された最大電圧の単電池11と、前回のイグニッションスイッチのオフ後に行われた均等化処理の際に検出された最小電圧の単電池11とが同じであるか否かを判別する。
このとき、複数の単電池11それぞれに、各単電池11を識別するための識別Noを予め付与しておくことができ、単電池11毎に識別Noをメモリ51に記憶させておくことができる。単電池11の識別Noと関連付けて監視ユニット20から取得される検出電圧を記憶することで、コントローラ50は、今回のイグニッションスイッチのオフ後の均等化処理の際に検出された最大電圧の単電池11と、前回のイグニッションスイッチのオフ後に行われた均等化処理の際に検出された最小電圧の単電池11とが同じであるか否かを判別することができる。
今回のイグニッションスイッチのオフ後の最大電圧の単電池11と、前回のイグニッションスイッチのオフ後の最小電圧の単電池11とが同じであると判別された場合、コントローラ50は、同じと判別された単電池11の満充電容量が低下していると判定する(S109)。コントローラ50は、単電池11の満充電容量が低下していると判定されると、今回のイグニッションスイッチのオフ後の全ての各均等化処理を行わないように、均等化禁止フラグをOFFからONにしてメモリ51に記憶し(S110)、均等化処理を終了する。
一方、ステップS106において、組電池10のSOCが第1SOC領域に対応するSOC_Hよりも小さいと判別された場合、コントローラ50は、ステップS111に進み、組電池10のSOCが第2SOC領域に対応するSOC_Lよりも小さいか否かを判別する。
組電池10のSOCがSOC_Lよりも小さい(組電池10のSOCが第2SOC領域)と判別された場合、コントローラ50は、メモリ51を参照して、前回のイグニッションスイッチのオフ後の均等化処理が、組電池10のSOCがSOC_Hよりも高い領域で行われたものか、言い換えれば、前回のイグニッションスイッチがオフされた後の均等化処理における組電池10のSOCがSOC_Hに対応した第1SOC領域であったか否か判別する(S112)。
コントローラ50は、今回のイグニッションスイッチのオフ後の均等化処理(第1均等化処理)の際の組電池10のSOCが第2SOC領域であって、前回のイグニッションスイッチオフ後に行われた均等化処理(第2均等化処理)の際の組電池10のSOCが第1SOC領域である場合に(S111,S112が共にYES)、ステップS113に進み、ステップS104において今回のイグニッションスイッチのオフ後の均等化処理の際に検出された最小電圧の単電池11と、前回のイグニッションスイッチのオフ後に行われた均等化処理の際に検出された最大電圧の単電池11とが同じであるか否かを判別する。
今回のイグニッションスイッチのオフ後の最小電圧の単電池11と、前回のイグニッションスイッチオフ後の最大電圧の単電池11とが同じであると判別された場合、コントローラ50は、同じと判別された単電池11の満充電容量が低下していると判定する(S114)。コントローラ50は、単電池11の満充電容量が低下していると判定されると、今回のイグニッションスイッチのオフ後の全ての各均等化処理を行わないように、均等化禁止フラグをOFFからONにしてメモリ51に記憶し(S115)、均等化処理を終了する。
図7は、図6のステップS117の均等化放電処理の詳細フローを示す図である。図7に示す均等化放電処理は、図6のステップS116の検出電圧を用いた単電池11間の電圧バラツキに基づく均等化判定において、均等化を行うと判定された場合に(S301のYES)、均等化回路を動作させて、各単電池11を目標電圧(目標SOC)に揃える放電処理である。
まず、図6のステップS116の均等化判定処理について説明する。ステップS116の均等化判定処理は、ステップS104で取得された各単電池11の検出電圧において、最大値(最大電圧)と最小値(最小電圧)との差分を算出し、算出された差分が所定値よりも大きいか否か、すなわち、単電池11間に所定値以上の電圧バラツキが生じているか否かを判定する。
例えば、図4の例において、コントローラ50は、最大電圧である単電池Aと最小電圧である単電池Bとの差分を算出し、算出された差分が所定値よりも大きい場合に、均等化放電処理を行うと判定する。算出された差分が所定値よりも小さい場合には、均等化放電処理を行わないと判定する。
コントローラ50は、ステップS301において均等化判定処理の結果を判別する。図6のステップS116において均等化放電処理を行わないと判定された場合、コントローラ50は、均等化放電処理を行わずに均等化処理を終了させる。一方、均等化放電処理を行うと判定された場合、コントローラ50は、ステップS302に進み、最小電圧を目標に、他の各単電池11の均等化回路を動作させる。具体的には、図4の例では、単電池B以外の各単電池11それぞれの、抵抗R21,R22に直列に接続されるスイッチSW1をオフからオンに切り換えて放電させる。また、図5の例では、単電池A以外の各単電池11それぞれの、抵抗R21,R22に直列に接続されるスイッチSW1をオフからオンに切り換えて放電させる。
コントローラ50は、均等化回路を動作させた後、各単電池11の電圧(SOC)を監視し、SOCが目標値である最小電圧に到達した順に、スイッチSW1をオンからオフに切り替えて順次放電を終了させる。最小電圧に対応する単電池11以外の全ての単電池11が最小電圧(最小SOC)となった場合(S303のYES)、コントローラ50は、均等化放電処理を終了し、均等化処理を終了する。
ステップS116及びS117は、図6のステップS105からS108及びステップS111からS113の各分岐において、NOと判定された場合に行われる。すなわち、単電池11の満充電容量の低下を把握できなかった場合、ステップS104で取得された検出電圧を用いて単電池11間の電圧バラツキを判定し、単電池11間の電圧バラツキが所定値よりも大きい場合に、均等化放電処理を行う。
なお、上記説明では、ステップS116の検出電圧を用いた単電池11間の電圧バラツキの度合いを判定せずに、単電池11の満充電容量の低下が把握された時点で、均等化放電処理を行わないように制御しているが、例えば、ステップS116の検出電圧を用いた均等化判定処理において、均等化を行う(単電池11間の電圧バラツキの度合いが大きい)と判別された後に、図6のステップS106からS110又はステップS111からS115による単電池11の満充電容量の低下の判定を行うことができる。この場合、検出電圧を用いた均等化判定処理で均等化を行うと判定されても、単電池11の満充電容量の低下が把握されたことにより、均等化放電を行わないように制御することができる。
すなわち、本実施例は、実際に単電池11間に電圧バラツキが生じているか否かとは関係なく、単電池11の満充電容量の低下を把握し、エネルギーロスに繋がる均等化処理(均等化放電処理)を抑制するものであり、ステップS116の検出電圧を用いた均等化判定処理とは個別に又は関連させて、単電池11の満充電容量の低下を把握して均等化放電処理を行わないように制御することができる。
10:組電池
11:単電池(蓄電素子)
20:監視ユニット
25:電流センサ
31:インバータ
32:モータ・ジェネレータ
50:コントローラ
51:メモリ
R11,R21,R22:抵抗、SW1,SW21,SW22:スイッチ、C,Ct:キャパシタ、PL:正極ライン、NL:負極ライン、L1,L2,L3:電圧検出ライン、L21,L22:分岐ライン

Claims (7)

  1. 車両に搭載される蓄電システムであって、
    直列に接続された複数の蓄電素子を含み、負荷と接続されて充放電を行う蓄電装置と、
    前記各蓄電素子の電圧値を検出する監視ユニットと、
    前記各蓄電素子と接続され、前記蓄電素子それぞれの充電容量を均等化させる均等化回路と、
    前記均等化回路を介した前記蓄電素子間の均等化処理を制御するコントローラと、を有し、
    前記コントローラは、前記蓄電装置の充電容量が第1閾値以上で均等化処理を行う際の電圧が最も高い蓄電素子と、前記蓄電装置の充電容量が前記第1閾値よりも小さい第2閾値以下で均等化処理を行う際の電圧が最も低い蓄電素子と、が同じ蓄電素子である場合に、前記均等化回路を用いた均等化処理を行わないことを特徴とする蓄電システム。
  2. 前記コントローラは、前記蓄電装置と前記負荷と接続が遮断される前記蓄電システムの起動終了後の所定のタイミングで前記均等化処理を行うとともに、
    今回の起動終了後の第1均等化処理の際の前記蓄電装置の充電容量が前記第1閾値以上であって、今回の起動終了以前の起動終了後に行われた第2均等化処理の際の前記蓄電装置の充電容量が前記第2閾値以下である場合に、前記第1均等化処理の際に検出された電圧が最も高い蓄電素子と、前記第2均等化処理の際に検出された電圧が最も低い蓄電素子とが同じであるか否かを判別することを特徴とする請求項1に記載の蓄電システム。
  3. 前記コントローラは、前記蓄電装置と前記負荷と接続が遮断される前記蓄電システムの起動終了後の所定のタイミングで前記均等化処理を行うとともに、
    今回の起動終了後の第1均等化処理の際の前記蓄電装置の充電容量が前記第2閾値以下であって、今回の起動終了以前の起動終了後に行われた第2均等化処理の際の前記蓄電装置の充電容量が前記第1閾値以上である場合に、前記第1均等化処理の際に検出された電圧が最も低い蓄電素子と、前記第2均等化処理の際に検出された電圧が最も高い蓄電素子とが同じであるか否かを判別することを特徴とする請求項1に蓄電システム。
  4. 前記コントローラは、前記蓄電装置と前記負荷と接続が遮断される前記蓄電システムの起動終了後において複数の各タイミングで均等化処理を行い、
    前記複数の各タイミングで行われる均等化処理のうち、起動終了後の最初のタイミングで行われる均等化処理において、前記電圧が最も高い蓄電素子と前記電圧が最も低い蓄電素子とが同じであるか否かを判別し、同じであると判別された後の全ての均等化処理を行わないことを特徴とする請求項2又は3に記載の蓄電システム。
  5. 前記コントローラは、前記電圧が最も高い蓄電素子と前記電圧が最も低い蓄電素子とが同じ蓄電素子でないと判別された場合、複数の蓄電素子それぞれの検出電圧の最大値と最小値の差分に基づいて均等化処理を行うか否かを判別することを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の蓄電システム。
  6. 前記均等化回路は、放電用抵抗と、前記放電用抵抗に接続されるスイッチとを含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の蓄電システム。
  7. 直列に接続された複数の蓄電素子を含み、負荷と接続されて充放電を行う蓄電装置の前記蓄電素子それぞれの充電容量を均等化させる均等化処理を制御する制御方法であって、
    前記蓄電装置の充電容量が第1閾値以上で均等化処理を行う際の電圧が最も高い蓄電素子を検出するステップと、
    前記蓄電装置の充電容量が前記第1閾値よりも小さい第2閾値以下で均等化処理を行う際の電圧が最も低い蓄電素子を検出するステップと、
    前記電圧が最も高い蓄電素子と前記電圧が最も低い蓄電素子とが同じであるか否かを判別するステップと、
    前記電圧が最も高い蓄電素子と前記電圧が最も低い蓄電素子とが同じであると判別された場合に、前記均等化回路を用いた均等化処理を行わないように制御するステップと、
    を含むことを特徴とする制御方法。
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