JP2019150778A - アミド側鎖を有するパリレン膜 - Google Patents

アミド側鎖を有するパリレン膜 Download PDF

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Abstract

【課題】種々の分離特性を有するパリレン膜を提供する。【解決手段】一実施形態によると、アミド側鎖を有するパリレン膜および該パリレン膜を含む複合膜が提供される。また、他の実施形態によると、前記パリレン膜または複合膜に、水に物質が溶解および/または分散した試料を負荷し、前記パリレン膜または前記複合膜が前記物質を捕捉することによって水を分離する、水の分離方法も提供される。さらには、前記パリレン膜の製造方法も提供される。【選択図】図1

Description

本発明は、アミド側鎖を有するパリレン膜、該膜を含む複合膜、該膜を使用した水の分離方法、および該膜の製造方法に関する。
地球に存在する水のうち約97.5%が海水であり、淡水は約2.5%である。そのうち我々が生活で実際に利用することのできる淡水は僅か0.01%しか存在しない。近年、人口増加や生活レベルの向上、および都市化が進展することによる生活用水、工業用水、農業用水等の不足が懸念されている。これらの問題を解決すべく、少ない水資源を利用するために、造水および浄水技術が必要とされている。例えば、海水を淡水に変換することは、生活用水等の不足の問題を解決する上で非常に有効である。海水を淡水に変換するためには、脱塩処理を行って海水から塩化ナトリウムを除去することが必要である。
現在、脱塩処理においては、主に蒸留による方法および膜分離による方法が使用されている。蒸留による方法としては、多段フラッシュ(MSF)、多重効果蒸留(MED)、蒸気圧縮蒸留等が挙げられる。また、膜分離による方法において使用される膜には、逆浸透膜(RO膜)、ナノろ過膜(NF膜)、限外ろ過膜(UF膜)、および精密ろ過膜(MF膜)がある。これらの膜は、分離対象の大きさ(分子量)に応じて選択されて使用される。これらのうち、脱塩処理には、細孔径が2nm以下であるNF膜が主に使用されている。しかし、完全に塩化ナトリウムを除去するためにはさらに小さな細孔径を有する膜が要求される。またRO膜やNF膜は、分離の際に圧力をかける必要があるため、高い機械的安定性、ならびに海水中に含まれる各種イオンや、膜洗浄に用いられる薬品に耐え得る化学的安定性が要求される。
そこで、上記課題を解決すべく、パリレン(ポリパラキシリレン)膜を透水膜として使用することが検討されている(特許文献1)。パリレン膜は、従来、気体や液体を透過させない特性を生かして、電子部品などの封止コーティングとして使用されてきたが、特許文献1では、パリレン膜を透水膜とし、水処理用途に使用することが提案されている。さらに、所望の物質を分離することが可能なように、細孔径を制御することが可能なパリレン膜、あるいは従来のものとは異なる分離特性(細孔径、極性等)を有するパリレン膜が求められている。
国際公開第2016/132859号
本発明は、種々の分離特性を有するパリレン膜を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意研究した結果、アミド側鎖を有するパリレン膜を使用することによって上記課題を解決できることを見出した。本発明は、例えば以下のとおりである。
[1] アミド側鎖を有するパリレン膜。
[2] 下記一般式(a)で表される構成単位を含む、[1]に記載のパリレン膜:
(式中、
Rは、それぞれ独立して任意の置換基を意味し、少なくとも1つのRがアミド側鎖であり;
pは、それぞれ独立して0〜4の整数であり、少なくとも一方のpは1以上である)。
[3] 前記一般式(a)で表される構成単位が、下記一般式(a1)、(a2)または(a3)で表される構成単位である、[2]に記載のパリレン膜:
(式中、R’は、それぞれ独立してアミド側鎖を意味する)。
[4] 前記一般式(a1)、(a2)または(a3)で表される構成単位が、下記一般式(b1)、(b2)または(b3)で表される構成単位である、[3]に記載のパリレン膜:
(式中、Xは、それぞれ独立して任意の置換基を意味する)。
[5] Xが置換基を有していてもよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アリール基またはこれらの組合せである、[4]に記載のパリレン膜。
[6] 細孔径が0.1〜10nmである、[1]〜[5]のいずれかに記載のパリレン膜。
[7] 膜厚が10nm〜10μmである、[1]〜[6]のいずれかに記載のパリレン膜。
[8] 透水膜である、[1]〜[7]のいずれかに記載のパリレン膜。
[9] [1]〜[8]のいずれかに記載のパリレン膜を含む複合膜。
[10] [1]〜[8]のいずれかに記載のパリレン膜または[9]に記載の複合膜に、水に物質が溶解および/または分散した試料を負荷し、前記パリレン膜または前記複合膜が前記物質を捕捉することによって水を分離する、水の分離方法。
[11] 化学気相蒸着法により、支持体の表面にアミド側鎖を有するパリレンを蒸着させることを含む、[1]〜[8]のいずれかに記載のパリレン膜の製造方法。
[12] 下記一般式(a1)、(a2)または(a3)で表される構成単位を含むパリレン:
(式中、R’は、それぞれ独立してアミド側鎖を意味する)。
[13] 前記一般式(a1)、(a2)または(a3)で表される構成単位が、下記一般式(b1)、(b2)または(b3)で表される構成単位である、[12]に記載のパリレン:
(式中、Xは、それぞれ独立して任意の置換基を意味する)。
[14] Xが、置換基を有していてもよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アリール基またはこれらの組合せである、[13]に記載のパリレン。
本発明によれば、種々の分離特性を有するパリレン膜を提供することができる。
デッドエンド方式のろ過の模式図。 接触角の測定結果を示す図。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
(1)パリレン膜
本発明の一実施形態によると、アミド側鎖を有するパリレン膜が提供される。ここで、パリレンとは、パラキシリレンを熱分解して得られるパラシクロファン化合物の重合体を意味し、パリレン膜とは、パラシクロファン化合物の重合体を含む膜、好ましくはパラシクロファン化合物の重合体からなる膜を意味する。
パラシクロファンは、以下の構造を有する。
上述したように、水の脱塩処理をより完全に行うためには、より細孔径の小さな膜が求められるが、本発明によると、0.1〜10nmという比較的小さな細孔径を有する膜を得ることができる。パリレンにおけるアミド側鎖の構造を種々変更することにより、上記範囲内でパリレン膜の細孔径を制御することができ、その結果として、種々の分離特性を有するパリレン膜を得ることができる。そのようなパリレン膜の中から分離対象に最も適した分離特性を有する膜を選択して使用することにより、より高い分離能で対象を分離することが可能になる。また、アミド側鎖を有するパリレン膜は従来知られていないため、アミド側鎖の有する分離対象や水との親和性を利用して、新たな分離特性を有するパリレン膜を得ることができる。さらに、本発明のパリレン膜は、パリレンが本来有する好ましい特性を保持しており、クリーン性、コンフォーマル性、生体適合性、および絶縁性に優れ、さらには簡便且つ低コストのプロセスで製造可能である。
本発明のパリレン膜は、アミド側鎖を含む。本発明において、アミド側鎖とは、アミド基(−NH−CO−)を有する基であれば特に限定されず、パリレンにおけるフェニレン基に結合している置換基を指す。具体的には、本発明のパリレン膜は、下記一般式(a)で表される構成単位を含む:
(式中、
Rは、それぞれ独立して任意の置換基を意味し、少なくとも1つのRがアミド側鎖(−NH−CO−を含む基)であり;
pは、それぞれ独立して0〜4の整数であり、少なくとも一方のpは1以上である)。
置換基Rが複数存在する場合には、それぞれ同じであっても異なっていてもよい。Rの少なくとも1つはアミド側鎖であり、−NH−CO−X(式中、Xは、任意の置換基を意味する)の構造を含むことが好ましい。−NH−CO−X基は、リガンドを介してフェニレン基に結合していてもよいし、直接フェニレン基に結合していてもよい。Xは、水素原子、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、複素環基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトリル基、スルホン基、ニトロ基、アミノ基またはこれらの組合せであることが好ましく、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アリール基またはこれらの組合せであることがより好ましく、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルケニル基、炭素数1〜10のアルキニル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール基またはこれらの組合せであることがさらに好ましく、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基またはフェニル基であることが特に好ましく、炭素数1〜4のアルキル基であることが最も好ましい。これらの基は、直鎖状、分岐鎖状または環状のいずれであってもよく、置換基を有していてもよい。最も好ましいXとしては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基およびt−ブチル基が挙げられる。
アミド側鎖以外の置換基Rは、任意の置換基であってよく、例えば上記にXについて記載したような基が挙げられる。上記一般式(a)において、フェニレン基を連結しているエチレン基も任意の置換基を有していてよく、置換基としては、限定するものではないが、例えば上記にXについて記載したような基が挙げられる。
一般式(a)で表される構成単位は、好ましくは下記一般式(a1)、(a2)または(a3)で表される構成単位である。一般式(a1)、(a2)および(a3)において、フェニレン基および2つのフェニレン基を連結するエチレン基は任意の置換基を有していてもよく、置換基の具体例としては上記でXとして記載したものが挙げられる。
(式中、R’は、それぞれ独立してアミド側鎖(−NH−CO−を含む基)を意味する)。
特に、−NH−CO−X基がフェニレン基に直接結合した構造を有していることが好ましく、下記一般式(b1),(b2)または(b3)で表されるような構成単位であることが好ましい:
(式中、Xは、上記で定義したとおり、それぞれ独立して任意の置換基である)。一般式(b1)、(b2)および(b3)において、フェニレン基および2つのフェニレン基を連結するエチレン基は任意の置換基を有していてもよく、置換基の具体例としては上記でXとして記載したものが挙げられる。
パリレン膜の細孔径は、0.1〜10nmであることが好ましく、例えば0.5〜3.0nm、または0.8〜2.0nmの細孔径を有するパリレン膜を製造することができる。ここで、細孔径とは平均細孔径を意味し、ポリエチレングリコールを用いた分画分子量測定によって決定される(測定方法の詳細は実施例に記載するとおりである)。また、パリレン膜の膜厚は、10nm〜10μmであることが好ましく、10nm〜1.0μmであることがより好ましく、20nm〜50nmであることが特に好ましい。上記のような細孔径および膜厚を有することにより、パリレン膜は、より優れたナノろ過膜、すなわちナノフィルターとして機能する。本発明においては、パリレンの有するアミド側鎖の構造によって、パリレン膜の細孔径を制御することが可能である。その結果として、上記範囲の細孔径を有する種々のパリレン膜を得ることができる。また、細孔径及び膜厚は、熱分解温度などの製膜条件を適宜変えることによっても制御することができる。膜の細孔径は、アミド側鎖が嵩高いほど小さくなる傾向にある。
本発明のパリレン膜は、アミド側鎖を有するシクロファン化合物を熱分解して重合することによって形成される。より具体的には、アミド側鎖を有するシクロファン化合物を熱分解するとラジカル中間体が形成され、これを支持体上に蒸着させると支持体上で表面重合が起こる。その結果、本発明のパリレン膜が支持体上に形成される。この反応は、例えば以下のように表される:
(式中、Rは上記で定義したとおりのアミド側鎖である)。
使用可能な支持体は、パリレン膜が蒸着可能な限り限定されないが、例えば、平坦なガラス板やステンレス板、各種樹脂シート、不織布、シリコンウエハー、多孔性膜などを挙げることができる。これらの支持体は、パリレン膜が蒸着しやすいように各種表面処理が予めなされていてもよい。蒸着方法も特に限定されないが、化学気相蒸着(CVD)法が好ましく使用される。したがって、本発明の一実施形態によると、CVD法により、支持体の表面にアミド側鎖を有するパリレンを蒸着させることを含む、パリレン膜の製造方法が提供される。
上述したように、本発明によると、細孔径を制御して種々の分離特性を有するパリレン膜を得られることから、本発明のパリレン膜は、種々の物質の分離において使用することができる。上述したとおり、比較的小さな細孔径を有するため、特に水処理において好適に使用される。したがって、本発明の一実施形態によると、本発明のパリレン膜は透水膜である。本発明のパリレン膜は、水の脱塩処理のみならず水から塩化ナトリウム以外の不純物を除去する目的でも使用することができる。具体的には、本発明のパリレン膜に、水に物質(不純物)が溶解および/または分散した試料を負荷した場合、パリレン膜が不純物を捕捉することによって水を分離することができる。ここで、水に物質が溶解した試料とは、水に水溶性化合物が溶解した水溶液であり、水に物質が分散した試料とは、例えば水に汚泥などが分散した分散液のことである。これらの水溶液もしくは分散液に含まれる不純物の径が、パリレン膜の細孔径よりも大きい場合に不純物を捕捉することができ、水の分離が可能となる。また、分離特性は、パリレン膜の親水性の程度や表面電荷の有無にも依存する。より実用的な使用態様としては、本発明のパリレン膜を中空糸内部にコーティングして高性能フィルターとして使用することで、浄水器等に適用することが可能である。
本発明のパリレン膜は、0.5MPaの圧力で水を負荷した場合に、15〜50Lh−1−2MPa−1の透過流束で水を透過させることができる。透過流束は、例えば15〜40Lh−1−2MPa−1または15〜30Lh−1−2MPa−1であってよい。また本発明のパリレン膜は、50〜100°の接触角を有し、例えば40℃で測定した場合には、50〜80°の接触角を有する。
(2)複合膜
本発明のパリレン膜は、上述したように支持体上に形成して単膜として使用することが可能であるが、他の膜と組み合わせて複合膜として使用することもできる。例えば、限界ろ過膜(UF膜)、精密ろ過膜(MF膜)等の膜を組み合わせて使用することにより、これらの膜と本発明のパリレン膜との複合膜を形成することができる。この場合、限界ろ過膜や精密ろ過膜等の孔に、例えば水溶性高分子を充填し、その表面にパリレン膜を蒸着させることも可能である。複合膜を形成後に水を透過させると水溶性高分子は溶解し、分離膜として機能する。水溶性高分子としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等を用いることができる。
あるいは、平滑な支持体上にパリレン膜を蒸着形成した後、パリレン膜を剥がし、それを他の多孔性膜(例えば、限界ろ過膜、精密ろ過膜等)に貼り合わせることによって複合膜とすることもできる。さらには、平滑な支持体上にパリレン膜を蒸着形成した後、その積層体を他の多孔性膜(例えば、限界ろ過膜、精密ろ過膜等)に貼り合わせてから支持体を除去してもよい。
このように、本発明においては、特にCVD法を用いることにより、ドライプロセスにて、任意の多孔性膜に、ナノろ過膜の機能を有するパリレン膜を積層することができる。例えば、ドライプロセスによって、UF膜へナノろ過膜の機能を付与することが可能である。すなわち、本発明のパリレン膜は簡便な方法で得られ、さらには簡便な方法で複合膜を形成することもできる。
(3)パリレン
本発明の一実施形態によると、下記一般式(a1)、(a2)または(a3)で表される構成単位を含むパリレンが提供される:
(式中、R’は、それぞれ独立してアミド側鎖(−NH−CO−を含む基)を意味し、詳細は上記で定義したとおりである)。一般式(a1)、(a2)および(a3)において、フェニレン基および2つのフェニレン基を連結するエチレン基は任意の置換基を有していてもよく、置換基の具体例としては上記でXとして記載したものが挙げられる。
好ましくは、上記一般式(a1)、(a2)または(a3)で表される構成単位は、下記一般式(b1)、(b2)または(b3)で表される構成単位である:
(式中、Xは、上記で定義したとおり、それぞれ独立して任意の置換基である)。一般式(b1)、(b2)および(b3)において、フェニレン基および2つのフェニレン基を連結するエチレン基は任意の置換基を有していてもよく、置換基の具体例としては上記でXとして記載したものが挙げられる。
上記のようなパリレンは、パラキシリレンを熱分解して得られるパラシクロファンを重合することによって得られる。重合方法は特に限定されないが、上述したとおり、簡便性の観点から支持体上に蒸着させて表面重合を行うことが好ましい。得られたパリレンは、上記パリレン膜として使用される。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明の内容がこれにより限定されるものではない。
<調製例1:N−アセチル−4−アミノ−[2,2]パラシクロファンの合成>
以下のスキームにしたがって、N−アセチル−4−アミノ−[2,2]パラシクロファンを合成した。
4−アミノ[2,2]パラシクロファン(0.5g、2.229mmol)に、THF 5mLを加えて完全に溶解した。さらにトリエチルアミン0.86mL、アセチルクロライド(0.54mL、7.601mmol)を加え、氷浴中で攪拌しながら一晩反応させた。反応液に氷を5〜10粒加え、酢酸エチルに溶解して分液を行い、硫酸マグネシウムを加えて脱水した。その後、減圧乾燥させ、シリカカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:1)で精製した。精製物を50℃、真空条件下で乾燥し、白色固体を得た(収率71%)。
1H NMR(CDCl3, 400.12 MHz): δ=6.97 (1H, s, ArH), 6.83 (1H, br, -NH-), 6.76 (1H, d, J = 7.60 ArH), 6.57 (1H, d, J = 6.80, ArH), 6.523-6.435 (4H, m, -CH3), 2.27 (3H, s, -CH3-) HR-APCI-TOF MS m/z 266.1648 (calcd m/z 266.1539 for C18H19NO [M+H])
<調製例2:N−イソプロピル−4−アミノ−[2,2]パラシクロファンの合成>
以下のスキームにしたがって、N−イソプロピル−4−アミノ−[2,2]パラシクロファンを合成した。
4−アミノ[2,2]パラシクロファン(0.5g、2.229mmol)に、THF 5mLを加えて完全に溶解した。さらにトリエチルアミン0.86mL、イソプロピルクロライド(0.80mL、7.601mmol)を加え、氷浴中で攪拌しながら一晩反応させた。反応液に氷を5〜10粒加え、酢酸エチルに溶解して分液を行い、硫酸マグネシウムを加えて脱水した。その後、減圧乾燥させ、シリカカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:1)で精製した。精製物を50℃、真空条件下で乾燥し、白色固体を得た(収率76%)。
1H NMR(CDCl3, 400.12 MHz): δ=7.01 (1H, s, ArH), 6.99 (1H, br, -NH-), 6.74 (1H, d, J = 7.60 ArH), 6.5796.426 (5H, m, ArH), 3.26-2.94 (8H, m, -CH2-), 2.658-2.572 (1H, m, -CH), 1.398-1.350 (6H, m, -CH3-)
13C-NMR(CDCl3, 100.62 MHz): δ=135.4, 133.6, 132.7, 129.1, 128.5, 126.73, 37.3, 35.7, 35.43 34.3, 33.4, 20.3, 20.1 HR-APCI-TOF MS m/z 294.1966 (calcd m/z 294.1852 for C20H23NO [M+H])
<調製例3:N−t−ブチル−4−アミノ−[2,2]パラシクロファンの合成>
以下のスキームにしたがって、N−t−ブチル−4−アミノ−[2,2]パラシクロファンを合成した。
4−アミノ[2,2]パラシクロファン(0.5g、2.229mmol)に、THF 5mLを加えて完全に溶解した。さらにトリエチルアミン0.86mL、ピバロイルクロライド(0.935mL、7.635mmol)を加え、氷浴中で攪拌しながら一晩反応させた。反応液に氷を5〜10粒加え、酢酸エチルに溶解して分液を行い、硫酸マグネシウムを加えて脱水した。その後、減圧乾燥させ、シリカカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:1)で精製した。精製物を50℃、真空条件下で乾燥し、白色固体を得た(収率67.4%)。
<実施例1:パリレン膜の製造>
6cm四方のガラス板の上に、限外ろ過膜(分画分子量 50kDa、ミリポア社製Biomax(登録商標))を載せたものをパリレンコーティング装置のチャンバー内に静置した。日本パリレン社製パリレンコーティング装置内の気化部に調製例1で得られたN−アセチル−4−アミノ−[2,2]パラシクロファン150mgを入れ、減圧下(30mTorr)で175℃に加熱して昇華させた。昇華した気体は、650℃熱分解炉を通過する際に熱分解され、モノマー状態になる。モノマーは蒸着チャンバー内に導かれ、チャンバー内に置かれた限外ろ過膜表面で重合して薄膜を形成した。得られたパリレン膜の細孔径は0.9±0.3nm、膜厚は25nmであった。
ここで、平均細孔径は、ポリエチレングリコールを用いた分画分子量測定によって決定した。具体的には、上記で製造したパリレン膜に分子量分布1.1以下のポリエチレングリコールを含む水溶液を透過させ、膜透過後の溶液中に含まれているポリエチレングリコール濃度をHPLC(GPC)で測定した。この操作を異なる分子量を有する種々のポリエチレングリコールを用いて行った。膜の透過前後でポリエチレングリコール濃度が90%以上減少した場合に使用したポリエチレングリコールの分子量から、膜の平均細孔径を見積もった。
<実施例2および3:パリレン膜の製造>
調製例2および3で得られたN−イソプロピル−4−アミノ−[2,2]パラシクロファン(実施例2)およびN−t−ブチル−4−アミノ−[2,2]パラシクロファン(実施例3)を使用して、実施例1と同様にパリレン膜を製造し、細孔径および膜厚を測定した。実施例2のパリレン膜の細孔径は1.5±0.3nm、膜厚は24nmであった。また、実施例3のパリレン膜の細孔径は1.5±0.3nm、膜厚は25nmであった。
<パリレン膜の評価>
(1)透過流束の測定
透過流束は、パリレン膜透過前の液体と透過後の液体の流れる向きが同じである、デッドエンドろ過方式を用いて測定した。測定は、実施例1〜3で製造したパリレン膜をセットした撹拌式セル(メルクミルポア社製、撹拌式セル8000シリーズ Model8010、有効面積:25mm)を用いて行った。超純水を0.5MPaの圧力下でパリレン膜に負荷し、透過した水量を量った。図1に、デッドエンド方式のろ過の模式図を示す。
(2)排除率の測定
実施例1〜3で製造したパリレン膜を使用して、染料(ローズベンガル、メチルオレンジ)、MgSOおよびNaClが溶解した水溶液から、上記(1)と同様にデッドエンド方式により水の分離を行った。ローズベンガルおよびメチルオレンジの構造は、以下のとおりである。
ローズベンガル1.22mg、メチルオレンジ1.25 mgをそれぞれ超純水100mLに溶解し、水溶液を調製した。攪拌式セルの容器に調製した水溶液を入れ、透過流束測定と同様に水溶液を膜に負荷した。膜透過前の水溶液および透過後のろ液について、UV−Visスペクトルを用いて吸光度を測定した。膜透過前後の吸光度を比較することにより、染料の排除率(パリレン膜を透過しなかった染料の割合、すなわち水溶液から排除された染料の割合)を算出した。
NaClおよびMgSOについては、これらの0.1重量%水溶液を調製して、上記と同様に攪拌式セル中の膜に負荷した。膜透過前の水溶液および透過後のろ液について導電率を測定し、検量線を用いてNaClおよびMgSOの濃度を決定して排除率を算出した。以下の表1に、透過流束および排除率の測定結果を示す。
透過流束の測定結果より、本発明のパリレン膜が透水性を有し、高い排除率で色素を排除できることが分かった。したがって、本発明のパリレン膜は水処理において有用であると言える。また、実施例1および2の膜と実施例3の膜とで透水性に違いが見られた。アミド側鎖におけるアルキル基の炭素数が最も多い実施例3(t−ブチル)の膜で透過流束の低下が見られたことから、アミド側鎖におけるアルキル基の炭素数が多くなるほど膜の親水性が低下し、それに伴い透過流束も低下したものと考えられる。
排除率については、ローズベンガルはいずれの膜を使用した場合にも100%の排除率が得られ、パリレン膜を全く透過しないという結果が得られた。一方、メチルオレンジ、MgSOおよびNaClについては、アミド側鎖におけるアルキル基が嵩高くなるほど排除率が高くなる傾向があった。これは、アミド側鎖の構造によって膜の細孔径や電荷に違いが生じるためであると推測される。
(3)ゼータ電位の測定
膜表面の電荷を調べるために、ゼータ電位を測定した。測定は、実施例1〜3で製造したパリレン膜について、Malvern ZETASIZER Nano ZS90(Malvern社製)を使用して行った。結果を以下の表2に示す。
表2の結果より、いずれのパリレン膜もその表面にマイナスの電荷を有することが分かった。上記で示した透過流束および排除率におけるアミド側鎖の構造による違いは、アミド側鎖におけるアルキル置換基の嵩高さだけでなく、マイナス電荷の強弱にも依存するものと考えられる。
(4)接触角の測定
支持体としてシリコンウエハーを使用して、実施例1〜3と同様にパリレン膜を成膜してサンプルとした。得られたサンプルを恒温プレート(SCINIC COOL PLATE CP−120)上にセットし、所定の温度に設定した。温度が安定した20分後、水1μLをサンプル上の6箇所に滴下した。サンプル上の水滴の写真を撮り、画像解析ソフトimagejで解析して接触角を算出した。接触角の算出には、θ/2法を使用した。なお、設定温度は0℃〜40℃まで5℃ずつ変化させて測定した。結果を図2に示す(実施例1:メチル、実施例2:イソプロピル、実施例3:t−ブチル)。
図2より、測定温度が高い方が接触角が小さく、同じ温度で比較した場合には、アミド側鎖の置換基がメチル<イソプロピル<t−ブチルの順に接触角が大きくなることが分かる。すなわち、メチル側鎖の置換基が嵩高いほど、親水性が低下する傾向があると言える。これは、上記表1でメチル側鎖の置換基が嵩高いほど水の透過流束の値が小さくなったことと一致する結果である。
上記実施例から分かるように、本発明によると、小さな細孔径を有するパリレン膜を得ることができる。また、アミド側鎖の構造によって細孔径や電荷が制御される結果、種々の分離特性を有するパリレン膜を提供することができる。分離対象によって最適な膜を選択して使用することができるため、より高い分離能で対象を分離することが可能になり、さらにはパリレン膜の用途の幅が広がることも期待できる。より実用的な実施例を以下に示す。
<実施例4:中空糸へのコーティング>
実施例1〜3と同じ装置を使用して、中空糸の内表面にパリレン膜のコーティングを行った。中空糸モジュール(SPECTRUM LAB. MicroKros hollow fiber filter module 修飾ポリエーテルスルホン、分画分子量 50kDa)のサイドポートに栓をし、コーティングチャンバー内に配置した。調製例1で得られたN−アセチル−4−アミノ−[2,2]パラシクロファン(150mg)を気化部に入れ、減圧下(30mTorr)で175℃に加熱して昇華させた。昇華した気体は650℃熱分解炉を通過する際に熱分解され、モノマー状態になる。モノマーは蒸着チャンバー内に導かれ、チャンバー内に置かれた中空糸内表面で重合して薄膜を形成した。
コーティングされた中空糸モジュールをチャンバーから取り出した。中空糸モジュールの一方の末端に栓をし、もう一方から10μMのローズベンガル色素を含む水溶液を供給し、中空糸内表面に形成されたパリレン膜を透過した水を回収した。パリレン膜透過前の液体と透過後の液体について、ローズベンガル色素がピークを有する550nmでの吸光度を測定して排除率を算出した。その結果、ローズベンガル色素の排除率(パリレン膜を透過しなかったローズベンガル色素の割合)は99%以上であり、ろ液として透明な水が得られた。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

Claims (14)

  1. アミド側鎖を有するパリレン膜。
  2. 下記一般式(a)で表される構成単位を含む、請求項1に記載のパリレン膜:
    (式中、
    Rは、それぞれ独立して任意の置換基を意味し、少なくとも1つのRがアミド側鎖であり;
    pは、それぞれ独立して0〜4の整数であり、少なくとも一方のpは1以上である)。
  3. 前記一般式(a)で表される構成単位が、下記一般式(a1)、(a2)または(a3)で表される構成単位である、請求項2に記載のパリレン膜:
    (式中、R’は、それぞれ独立してアミド側鎖を意味する)。
  4. 前記一般式(a1)、(a2)または(a3)で表される構成単位が、下記一般式(b1)、(b2)または(b3)で表される構成単位である、請求項3に記載のパリレン膜:
    (式中、Xは、それぞれ独立して任意の置換基を意味する)。
  5. Xが置換基を有していてもよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アリール基またはこれらの組合せである、請求項4に記載のパリレン膜。
  6. 細孔径が0.1〜10nmである、請求項1〜5のいずれか一項に記載のパリレン膜。
  7. 膜厚が10nm〜10μmである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のパリレン膜。
  8. 透水膜である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のパリレン膜。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のパリレン膜を含む複合膜。
  10. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のパリレン膜または請求項9に記載の複合膜に、水に物質が溶解および/または分散した試料を負荷し、前記パリレン膜または前記複合膜が前記物質を捕捉することによって水を分離する、水の分離方法。
  11. 化学気相蒸着法により、支持体の表面にアミド側鎖を有するパリレンを蒸着させることを含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載のパリレン膜の製造方法。
  12. 下記一般式(a1)、(a2)または(a3)で表される構成単位を含むパリレン:
    (式中、R’は、それぞれ独立してアミド側鎖を意味する)。
  13. 前記一般式(a1)、(a2)または(a3)で表される構成単位が、下記一般式(b1)、(b2)または(b3)で表される構成単位である、請求項12に記載のパリレン:
    (式中、Xは、それぞれ独立して任意の置換基を意味する)。
  14. Xが、置換基を有していてもよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アリール基またはこれらの組合せである、請求項13に記載のパリレン。
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