JP2019140672A - 超音波センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】センサの体格の大型化を回避しつつ、超音波素子を良好に保護する。【解決手段】超音波センサ(2)は、超音波素子(22)と素子収容ケース(21)とを備える。素子収容ケースは、指向中心軸(DA)を囲む筒状に形成された側板部(211)と、側板部の指向中心軸方向における一端側を閉塞する底板部(212)と、超音波素子による超音波の送信または受信の際に撓みながら指向中心軸方向に超音波振動するダイアフラム部(214)を有していて側板部の指向中心軸方向における他端側を閉塞する天板部(213)とを有し、超音波素子と天板部とをギャップ(G)を隔てて対向配置させた状態で超音波素子を底板部にて支持する。ギャップは、超音波素子とダイアフラム部とが、指向中心軸方向について、超音波振動における波長の半分の整数倍に相当する間隔を隔てて対向するように形成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、超音波センサに関する。
特許文献1に記載の超音波センサは、ケースと圧電素子とを備えている。ケースは、底部と側壁部とを有する有底筒状に形成されている。圧電素子は、ケースの底部に貼り付けられている。
特開2011−250327号公報
超音波センサは、車載状態にて、車両におけるバンパー等の外壁部に装着される。このため、車載状態の超音波センサにおける、圧電素子等の超音波素子を収容するケースに、小石等の固い異物が衝突する場合がある。この場合、従来の超音波センサにおいては、ケースに貼り付けられた超音波素子にクラックが発生したり、超音波素子がケースから剥離したりする懸念があった。
一方、ケースの厚さを厚くすることで、クラックおよび剥離の発生を抑制することが可能である。しかしながら、この場合、厚いケースを振動させるために超音波素子にて大きな駆動力が必要となり、センサの体格が大型化してしまう。
本発明は、上記に例示した事情等に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明は、例えば、センサの体格の大型化を回避しつつ、超音波素子を良好に保護することが可能な構成を提供する。
請求項1に記載の超音波センサ(2)は、
電気信号と超音波振動とを変換するように構成された、超音波素子(22)と、
気密且つ液密な密閉構造を有していて、内側に前記超音波素子を収容するように構成された、素子収容ケース(21)と、
を備え、
前記素子収容ケースは、指向中心軸(DA)を囲む筒状に形成された側板部(211)と、前記側板部の指向中心軸方向における一端側を閉塞する底板部(212)と、前記超音波素子による超音波の送信または受信の際に撓みながら前記指向中心軸方向に超音波振動するダイアフラム部(214)を有していて前記側板部の前記指向中心軸方向における他端側を閉塞する天板部(213)とを有し、前記超音波素子と前記天板部とをギャップ(G)を隔てて対向配置させた状態で前記超音波素子を前記底板部にて支持するように構成され、
前記ギャップは、前記超音波素子と前記ダイアフラム部とが、前記指向中心軸方向について、前記超音波振動における波長の半分の整数倍に相当する間隔を隔てて対向するように形成されている。
請求項3に記載の超音波センサ(1)は、
電気信号と超音波振動とを変換するように構成された、超音波素子(22)と、
気密且つ液密な密閉構造を有していて、内側に前記超音波素子を収容するように構成された、素子収容ケース(21)と、
を備え、
前記素子収容ケースは、指向中心軸(DA)を囲む筒状に形成された側板部(211)と、前記側板部の指向中心軸方向における一端側を閉塞する底板部(212)と、前記超音波素子による超音波の送信または受信の際に撓みながら前記指向中心軸方向に超音波振動するダイアフラム部(214)を有していて前記側板部の前記指向中心軸方向における他端側を閉塞する天板部(213)とを有し、前記超音波素子と前記天板部とをギャップ(G)を隔てて対向配置させた状態で前記超音波素子を前記底板部にて支持するように構成され、
前記ダイアフラム部は、音響インピーダンスが50×10以上且つ5000×10Pa・s/m以下の材料によって厚さ1mm以下に形成されている。
上記構成においては、前記超音波素子は、気密且つ液密な密閉構造を有する前記素子収容ケースに収容されている。具体的には、前記超音波素子は、前記素子収容ケースの前記指向中心軸方向における一端側の前記底板部にて支持されている。また、前記超音波素子は、前記素子収容ケースにおける、前記指向中心軸方向に超音波振動する前記ダイアフラム部を有する前記天板部と、前記ギャップを隔てて対向配置されている。
すなわち、上記構成においては、前記超音波素子は、前記底板部に支持されていて、前記天板部には貼り付けられていない。このため、仮に前記天板部に小石等の固い異物が衝突した場合であっても、前記超音波素子にクラックが発生したり、前記超音波素子と前記底板部との間に剥離が発生したりする等の不具合が、良好に抑制され得る。
また、上記構成においては、前記超音波素子と前記ダイアフラム部とは、前記指向中心軸方向について、前記超音波振動における波長の半分の整数倍に相当する間隔を隔てて対向配置されている。あるいは、前記ダイアフラム部は、音響インピーダンスが50×10以上且つ5000×10Pa・s/m以下の材料によって厚さ1mm以下に形成されている。
これにより、前記超音波素子と前記ダイアフラム部との間の空間と、前記ダイアフラム部の外側の空間との間で、空気等の気体の授受がない状態で、超音波振動の授受が良好に行われ得る。したがって、かかる構成によれば、前記超音波センサにおける、超音波の送信または受信が、良好に行われ得る。
上記の通り、上記構成によれば、前記天板部を厚く形成しなくても、前記超音波素子におけるクラック、あるいは、前記超音波素子と前記底板部との間の剥離等の、不具合の発生が、良好に回避され得る。また、前記超音波センサにおける、超音波の送信または受信が、良好に行われ得る。したがって、当該超音波センサの体格の大型化を回避しつつ、前記超音波素子を良好に保護することが可能となる。
なお、上記および特許請求の範囲の欄における、各手段に付された括弧付きの参照符号は、同手段と後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。よって、本発明の技術的範囲は、上記の参照符号の記載によって、何ら限定されるものではない。
本発明の一実施形態に係る超音波センサを備えたクリアランスソナーを搭載した車両の外観を示す斜視図である。 図1に示されたクリアランスソナーの概略的な装置構成を示す断面図である。 図2に示された超音波センサの概略構成を示す断面図である。 図3に示されたセンサ基板の概略構成を示す断面図である。 一変形例に係る超音波センサの概略構成を示す断面図である。 一変形例に係るセンサ基板の概略構成を示す平面図である。 他の変形例に係る超音波センサの概略構成を示す断面図である。 さらに他の変形例に係る超音波センサの概略構成を示す断面図である。 さらに他の変形例に係る超音波センサの概略構成を示す断面図である。 さらに他の変形例に係る超音波センサの概略構成を示す断面図である。 さらに他の変形例に係る超音波センサの概略構成を示す断面図である。
(実施形態)
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、一つの実施形態に対して適用可能な各種の変形例については、当該実施形態に関する一連の説明の途中に挿入されると、当該実施形態の理解が妨げられるおそれがある。このため、変形例については、当該実施形態に関する一連の説明の途中には挿入せず、その後にまとめて説明する。
(クリアランスソナーの全体構成)
図1を参照すると、車両Vは、いわゆる四輪自動車であって、箱状の車体V1を備えている。車体V1の前端部には、車体部品であるフロントバンパーV2が装着されている。車体V1の後端部には、車体部品であるリアバンパーV3が装着されている。クリアランスソナー1は、フロントバンパーV2およびリアバンパーV3に装着されている。
図2を参照すると、クリアランスソナー1は、超音波センサ2と、弾性保持部材3と、ダンパ部材4と、センサケース5と、電気回路6と、シールド部7と、充填材8とを備えている。以下、クリアランスソナー1を構成する各部の概略構成について説明する。
超音波センサ2は、超音波を送受信可能に構成されている。すなわち、超音波センサ2は、印加された駆動信号に基づいて、探査波を指向中心軸DAに沿って送信するように構成されている。「指向中心軸」とは、超音波センサ2から超音波の送受信方向に沿って延びる仮想半直線であって、指向角の基準となるものである。「指向中心軸」は検出軸とも称され得る。また、超音波センサ2は、周囲に存在する物体による反射波を受信して、受信信号を発生するように構成されている。
説明の便宜上、図2において、図示の通りに、Z軸が指向中心軸DAと平行となるように右手系XYZ直交座標系を設定する。このとき、指向中心軸DAと平行な方向を「指向中心軸方向」と称する。「指向中心軸方向における先端側」は、図2における上側、すなわち、Z軸正方向側に対応する。また、「指向中心軸方向における基端側」は、図2における下側、すなわち、Z軸負方向側に対応する。また、指向中心軸方向と直交する任意の方向を「面内方向」と称することがある。「面内方向」は、図2における、XY平面と平行な方向である。
超音波センサ2は、センサ基板20と、素子収容ケース21とを備えている。素子収容ケース21は、指向中心軸方向における両端部が閉塞された略円筒形状に形成されていて、気密且つ液密な密閉構造を有している。すなわち、素子収容ケース21は、その内側の密閉空間SSと、素子収容ケース21の外側の空間との間で、気体および液体の授受が生じないように構成されている。
センサ基板20は、超音波素子22を有している。超音波素子22は、電気信号と超音波振動とを変換するように、半導体基板であるセンサ基板20に形成されている。センサ基板20は、素子収容ケース21内に収容されている。すなわち、素子収容ケース21は、内側の密閉空間SS内にて、超音波素子22を収容するように構成されている。超音波センサ2および超音波素子22の構成の詳細については後述する。
弾性保持部材3は、絶縁性且つ弾性を有するシリコーンゴム等の合成樹脂系弾性材料によって形成されている。合成樹脂系弾性材料は、粘弾性材料あるいはエラストマとも称される。弾性保持部材3は、略円筒状を有している。弾性保持部材3は、超音波センサ2の指向中心軸方向における先端側を露出させつつ基端側を覆うことで、超音波センサ2を弾性支持するように構成されている。
ダンパ部材4は、円盤状の部材であって、弾性保持部材3の内径に対応する外径を有している。すなわち、ダンパ部材4は、指向中心軸方向における超音波センサ2を弾性支持する部分よりも基端側にて、弾性保持部材3の内側のシリンダ状の空間内に嵌め込まれている。ダンパ部材4は、超音波センサ2からセンサケース5への振動伝達を抑制するように、絶縁性且つ弾性を有する発泡シリコーン等の発泡弾性体によって形成されている。
クリアランスソナー1の筐体を構成するセンサケース5は、弾性保持部材3の指向中心軸方向における基端部を保持するように構成されている。すなわち、超音波センサ2は、弾性保持部材3を介して、センサケース5により支持されている。
本実施形態においては、センサケース5は、ケース本体部51と、コネクタ部52と、ケース筒部53とを有している。センサケース5は、ポリプロピレン等の硬質の合成樹脂によって一体に形成されている。
ケース本体部51は、略直方体状に形成された箱状部分であって、指向中心軸方向における基端側が開口する有底筒状に形成されている。コネクタ部52は、クリアランスソナー1を電子制御ユニット等の外部機器と電気接続するために、ケース本体部51における側壁部から外側に向かって延設されている。
ケース筒部53は、略円筒状の部分であって、ケース本体部51から指向中心軸方向における先端側に突設されている。ケース筒部53の内側のシリンダ状の空間は、ケース本体部51の内側の略直方体状の空間と連通するように設けられている。以下、ケース筒部53の内側の空間とケース本体部51の内側の空間とを総称して、センサケース5の内側の空間と称する。
センサケース5の内側の空間には、電気回路6を構成する制御基板60および配線部61と、シールド部7とが収容されている。すなわち、センサケース5は、配線部61と、かかる配線部61を介して超音波センサ2と電気接続された制御基板60とを収容しつつ、超音波センサ2を弾性的に支持するように構成されている。
クリアランスソナー1の内部に形成された電気回路6は、制御基板60および配線部61によって構成されている。制御基板60には、制御回路部62を含む、複数の電気回路素子が実装されている。
制御回路部62は、クリアランスソナー1の動作を制御するように設けられている。すなわち、制御回路部62は、電子制御ユニット等の外部機器から受信した制御信号に基づいて、超音波センサ2における送受信動作を制御するようになっている。また、制御回路部62は、超音波センサ2における送受信動作によって得られた受信信号に対応する物体検知信号を、外部機器に向けて送信するようになっている。
シールド部7は、電気回路6の少なくとも一部を電磁シールドするように、センサケース5に設けられている。具体的には、シールド部7は、制御基板60と配線部61とを覆うように、センサケース5の内面に固定されている。センサケース5の内側の空間には、絶縁性且つ弾性を有するシリコーンゴム等の充填材8が充填されている。
(超音波センサの構成)
図3を参照しつつ、超音波センサ2の構成の詳細について説明する。なお、図3に示された右手系XYZ直交座標系は、図2に示された右手系XYZ直交座標系に対応している。
素子収容ケース21は、アルミニウム等の金属によって形成されている。具体的には、素子収容ケース21は、側板部211と、底板部212と、天板部213とを有している。
側板部211は、指向中心軸DAを囲む筒状に形成されている。本実施形態においては、側板部211は、指向中心軸DAと略平行な中心軸線を有する円筒状に形成されている。底板部212は、略平板状の部分であって、側板部211の指向中心軸方向における基端側を閉塞するように設けられている。天板部213は、側板部211の指向中心軸方向における先端側を閉塞するように設けられている。
素子収容ケース21は、超音波素子22と天板部213とをギャップGを隔てて対向配置させた状態で、超音波素子22を有するセンサ基板20を底板部212にて支持するように構成されている。また、ギャップGを構成する密閉空間SSには、乾燥窒素ガス等の乾燥不活性ガスが、1気圧以上の圧力で封入されている。
天板部213は、ダイアフラム部214と支持部215とを有している。ダイアフラム部214は、超音波素子22による超音波の送信または受信の際に、撓みながら指向中心軸方向に超音波振動するように設けられている。支持部215は、ダイアフラム部214の外縁を支持する部分であって、ダイアフラム部214よりも厚く形成されている。すなわち、ダイアフラム部214は、ダイアフラム部214の面内方向における中央部を自由端とし且つ支持部215によって固定的に支持された外縁部を固定端として、励振されるようになっている。
本実施形態においては、ダイアフラム部214は、音響インピーダンスが50×10以上且つ5000×10Pa・s/m以下の材料によって、厚さが1mm以下(例えば0.1mm程度)に形成されている。音響インピーダンスは、好ましくは、50×10以上且つ500×10Pa・s/m以下である。厚さは、好ましくは、0.15mm以下である。すなわち、ダイアフラム部214は、音響インピーダンスが50×10以上且つ500×10Pa・s/m以下の材料によって、厚さが0.15mm以下に形成されていることが好ましい。一方、支持部215は、ダイアフラム部214の厚さの倍以上(例えば0.4mm程度)の厚さに形成されている。
本実施形態においては、天板部213は、継目なく一体に形成されている。すなわち、ダイアフラム部214の外縁部と支持部215とは、継目なく結合されている。また、ダイアフラム部214と支持部215とは、同一の材料によって形成されている。
ダイアフラム部214は、面内方向について、超音波素子22に対応する位置に配設されている。すなわち、ダイアフラム部214は、指向中心軸方向に透視した場合に、超音波素子22と重なるように設けられている。また、ギャップGは、超音波素子22とダイアフラム部214とが、指向中心軸方向について、超音波素子22の超音波振動における波長の半分の整数倍に相当する間隔を隔てて対向するように形成されている。具体的には、本実施形態においては、ギャップGにおいて、超音波素子22とダイアフラム部214とは、超音波素子22の超音波振動における波長の半分に相当する間隔を隔てて対向配置されている。なお、超音波素子22の超音波振動における波長は、所定の基準温度(例えば室温)における密閉空間SS内の伝播速度に基づいて算出されたものが用いられ得る。
本実施形態においては、天板部213は、外側表面すなわち指向中心軸方向における先端側の表面が平面状となるように形成されている。換言すれば、ダイアフラム部214と支持部215とは、互いの外側表面が面一となるように設けられている。
支持部215における、ダイアフラム部214と隣接する端面216は、超音波素子22に面する傾斜面状に形成されている。すなわち、端面216は、外向き法線がセンサ基板20と交差するように、センサ基板20に向けられている。具体的には、本実施形態においては、端面216は、四角錐台状の空間の側面を構成するように形成されている。
また、端面216は、母線延長線LEと指向中心軸DAとのなす角θが20度以上となるように形成されている。母線延長線LEは、図3において、XZ平面と平行で指向中心軸DAを通る仮想平面と端面216との交線を延長した仮想半直線である。
本実施形態においては、天板部213は、2個のダイアフラム部214を有している。これに対応して、センサ基板20には、2個の超音波素子22が設けられている。
2個のダイアフラム部214のうちの一方と対向配置された超音波素子22は、電気信号を超音波振動に変換する送信用素子221として設けられている。2個のダイアフラム部214のうちの他方と対向配置された超音波素子22は、超音波振動を電気信号に変換する受信用素子222として設けられている。
(超音波素子の構成)
図4を参照しつつ、センサ基板20の構成の詳細について説明する。なお、図4に示された右手系XYZ直交座標系は、図2および図3に示された右手系XYZ直交座標系に対応している。
本実施形態においては、センサ基板20は、いわゆるSOI基板として構成されている。SOIはSilicon On Insulatorの略である。すなわち、送信用素子221および受信用素子222は、シリコン基板からなる支持基板部230上に形成されている。
本実施形態においては、送信用素子221は、いわゆる熱音響素子であって、断熱層241とヒータ242とを有している。すなわち、送信用素子221は、発熱体薄膜としてのヒータ242を電気的に駆動して、ヒータ242の表面に隣接する空気層に超音波周期の温度変化を与えて圧力波を生じさせることで、超音波を発振するように構成されている。
断熱層241は、支持基板部230の表面側に形成された多孔質シリコン層であって、例えば、支持基板部230を構成するシリコンウエハを陽極酸化することによって形成されている。ヒータ242は、金属アルミニウム等の薄膜であって、断熱層241の上に形成されている。なお、この種の熱音響素子は、本願の出願時点において既に周知となっている。このため、熱音響素子である送信用素子221の構成に関する、これ以上の詳細な説明は省略する。
受信用素子222は、機械的振動と電気信号との間の変換機能を有するMEMS素子であって、指向中心軸方向に超音波振動する振動部251を有している。MEMSはMicro Electro Mechanical Systemsの略である。
図4は、受信用素子222が圧電素子として形成されている場合の例を示す。図4に示されているように、受信用素子222においては、振動部251に対応する位置に孔252が設けられている。孔252は、センサ基板20における裏面に対してエッチング等の処理を行うことで、当該裏面側にのみ開口するように形成されている。
センサ基板20における、振動部251に対応する位置には、第一絶縁膜253と、シリコン活性層254と、第二絶縁膜255とが設けられている。支持基板部230と、第一絶縁膜253と、シリコン活性層254と、第二絶縁膜255とは、この順に図中下から上に向かって指向中心軸方向に配列されつつ互いに接合されている。孔252は、支持基板部230と第一絶縁膜253とを貫通するように形成されている。孔252の指向中心軸方向における一方の端部は、シリコン活性層254によって閉塞されている。
シリコン活性層254と第二絶縁膜255との積層体における、孔252に対応する部分によって、メンブレン部256が形成されている。メンブレン部256上においては、下部電極257と、圧電層258と、上部電極259とが、この順に図中下から上に向かって指向中心軸方向に配列されつつ互いに接合されている。メンブレン部256は、下部電極257と上部電極259との間に高周波電圧が印加された際に、撓みながら指向中心軸方向に超音波振動可能に設けられている。なお、この種のMEMS素子は、本願の出願時点において既に周知となっている。このため、MEMS素子である受信用素子222の構成に関する、これ以上の詳細な説明は省略する。
(効果)
以下、本実施形態の構成により奏される効果とともに、各図面を参照しつつ説明する。
本実施形態の構成においては、超音波素子22を有するセンサ基板20は、気密且つ液密な密閉構造を有する素子収容ケース21に収容されている。具体的には、センサ基板20は、素子収容ケース21の指向中心軸方向における一端側の底板部212にて支持されている。また、センサ基板20は、素子収容ケース21における、指向中心軸方向に超音波振動するダイアフラム部214を有する天板部213と、ギャップGを隔てて対向配置されている。
すなわち、本実施形態の構成においては、センサ基板20は、底板部212に支持されていて、車載状態にて外部に露出する天板部213には貼り付けられていない。このため、仮に天板部213に小石等の固い異物が衝突した場合であっても、センサ基板20にクラックが発生したり、センサ基板20と底板部212との間に剥離が発生したりする等の不具合が、良好に抑制され得る。
また、本実施形態の構成においては、超音波素子22とダイアフラム部214とは、指向中心軸方向について、超音波素子22の超音波振動における波長の半分の整数倍(すなわち1倍)に相当する間隔を隔てて対向配置されている。また、ダイアフラム部214は、音響インピーダンスが50×10以上且つ5000×10Pa・s/m以下の材料によって厚さ1mm以下に形成されている。
これにより、超音波素子22とダイアフラム部214との間の空間であるギャップGと、ダイアフラム部214の外側の空間との間で、空気等の気体の授受がない状態で、超音波振動の授受が良好に行われ得る。したがって、かかる構成によれば、超音波センサ2における、超音波の送信または受信が、良好に行われ得る。
上記の通り、本実施形態の構成によれば、天板部213を厚く形成しなくても、センサ基板20におけるクラック、あるいは、センサ基板20と底板部212との間の剥離等の不具合の発生が、良好に回避され得る。また、超音波センサ2における、超音波の送信または受信が、良好に行われ得る。したがって、超音波センサ2の体格の大型化を回避しつつ、超音波素子22を良好に保護することが可能となる。
本実施形態においては、ダイアフラム部214の外縁が、厚肉の支持部215によって支持されている。また、ダイアフラム部214と支持部215とは、継目なく一体に形成されている。したがって、かかる構成によれば、天板部213の剛性が、良好に確保され得る。すなわち、センサ基板20および超音波素子22が、良好に保護され得る。
本実施形態においては、ダイアフラム部214の外縁を支持する支持部215における、ダイアフラム部214と隣接する端面216は、超音波素子22に面する傾斜面状に形成されている。かかる構成によれば、送信用素子221から発信された探査波が、指向中心軸DAを囲む端面216によって、良好に絞り込まれる。したがって、かかる構成によれば、超音波センサ2における探査波の送信能力が向上する。
本実施形態においては、超音波素子22は、半導体素子として、半導体基板であるセンサ基板20に形成されている。かかる構成によれば、超音波素子22における送受信性能を維持しつつ、超音波素子22を良好に小型化することが可能となる。したがって、超音波センサ2の体格を大型化させることなく、複数の超音波素子22を設けて超音波センサ2を高機能化することが可能となる。
本実施形態においては、超音波素子22として、送信用素子221と受信用素子222とが別々に設けられている。かかる構成においては、送信用素子221における探査波の発信終了直後にて残響が発生していても、受信用素子222における受信能力は残響の影響を受けない。したがって、かかる構成によれば、超音波センサ2との距離が近い物体に対しても、良好な検知能力が得られる。また、送信用素子221と受信用素子222とを、半導体基板であるセンサ基板20に形成することで、超音波センサ2が良好に小型化され得る。
本実施形態においては、送信用素子221として熱音響素子が用いられており、受信用素子222としてMEMS素子が用いられている。送信用素子221を熱音響素子とすることで、探査波の送信性能が良好となる。また、受信用素子222をMEMS素子とすることで、良好な受信性能が得られる。すなわち、本実施形態の構成によれば、送信性能と感度とが、高いレベルで両立され得る。
本実施形態においては、ギャップGを構成する、素子収容ケース21の内部の密閉空間SSには、乾燥窒素ガス等の乾燥不活性ガスが、1気圧以上の圧力で封入されている。これにより、超音波素子22における各部の、水分または酸化による劣化の発生が、良好に抑制され得る。また、超音波素子22とダイアフラム部214との間の疎密波の強度を高めることができ、以て送受信性能を高めることが可能となる。
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。故に、上記実施形態に対しては、適宜変更が可能である。以下、代表的な変形例について説明する。以下の変形例の説明においては、上記実施形態との相違点を主として説明する。また、上記実施形態と変形例とにおいて、互いに同一または均等である部分には、同一符号が付されている。したがって、以下の変形例の説明において、上記実施形態と同一の符号を有する構成要素に関しては、技術的矛盾または特段の追加説明なき限り、上記実施形態における説明が適宜援用され得る。
超音波センサ2は、車載用に限定されない。また、超音波センサ2は、クリアランスソナー1に搭載されるものに限定されない。すなわち、超音波センサ2は、他の用途にも用いられ得る。
超音波センサ2は、超音波を送受信可能な構成に限定されない。すなわち、例えば、超音波センサ2は、超音波の発信のみが可能な構成を有していてもよい。あるいは、超音波センサ2は、他の超音波発信器から発信された超音波である探査波の、周囲に存在する物体による反射波を受信する機能のみを有するものであってもよい。
超音波センサ2における各部の構成も、上記具体例に限定されない。具体的には、例えば、超音波センサ2の外形形状は、略円柱状に限定されず、略正六角柱状、略正八角柱状、等であってもよい。また、密閉空間SSには、乾燥不活性ガス以外の気体、例えば、乾燥空気が封入されていてもよい。密閉空間SS内の圧力も、特段の限定はない。
ギャップGの寸法は、超音波素子22の超音波振動における波長の半分に限定されない。すなわち、ギャップGは、超音波素子22の超音波振動における波長をλとすると、n・λ/2に相当する間隔となるように形成され得る。nは1以上の整数すなわち自然数であり、偶数であってもよく、奇数であってもよい。上記実施形態においてはn=1であったが、n≧2であってもよい。nが偶数の場合、ギャップGは、超音波素子22とダイアフラム部214とが、指向中心軸方向について、超音波振動における波長の整数倍に相当する間隔を隔てて対向するように形成され得る。上記の基準温度も、室温(例えば20℃あるいは25℃)に限定されない。
また、ギャップGの寸法は、超音波素子22の超音波振動における波長の半分の整数倍と完全に一致するとは限らない。すなわち、ギャップGの寸法値と、超音波素子22の超音波振動における波長の半分の整数倍の値との間には、所定の偏差が生じ得る。かかる偏差は、超音波素子22とダイアフラム部214とで良好に共振するような適宜の値となり得る。具体的には、密閉空間SSが構造共振系を構成していて所定のQ値を有する場合、1/Qに相当する長さのズレは許容され得る。よって、例えば、n=1の場合、ギャップGの寸法は、略λ/2と言い得る。
ダイアフラム部214の面内方向における形状も、略矩形に限定されず、略円形、略楕円形、略正六角形、略正八角形、等であってもよい。これに対応して、端面216も、例えば、円錐台の周面を構成するように形成され得る。
ダイアフラム部214の断面形状も、上記具体例に限定されない。具体的には、例えば、図5に示されているように、ダイアフラム部214は、素子収容ケース21の外側に向かって突出する曲板状に形成されていてもよい。
ダイアフラム部214を構成する材料も、上記の具体例に限定されない。すなわち、例えば、ダイアフラム部214は、アルミニウムまたはアルミニウム合金とは異なる種類の金属によっても形成され得る。あるいは、ダイアフラム部214は、ポリカーボネート、ポリスチレン、等の合成樹脂によっても形成され得る。あるいは、ダイアフラム部214は、炭素繊維、炭素繊維含有樹脂、等によっても形成され得る。
ダイアフラム部214と支持部215とは、異なる材料によって形成されていてもよい。
支持部215は、省略され得る。すなわち、天板部213におけるほぼ全体は、ダイアフラム部214によって構成され得る。
送信用素子221と受信用素子222とは、ともにMEMS素子であってもよい。この場合、送信用素子221と受信用素子222とは、同種の素子であってもよいし、異種の素子であってもよい。MEMS素子は、圧電素子に限定されない。すなわち、例えば、MEMS素子として、いわゆる静電容量型素子が用いられ得る。
超音波素子22の個数および種類についても、特段の限定はない。すなわち、例えば、送信用素子221と受信用素子222とは、それぞれ2個ずつ設けられていてもよい。あるいは、超音波センサ2は、超音波素子22を1個のみ有するものであってもよい。
図6に示されているように、超音波素子22は、面内方向に二次元的に複数個配列され得る。かかる構成によれば、送受信方向の制御が可能なフェーズドアレイ型の超音波センサ2を、良好に小型化することが可能となる。この場合、ダイアフラム部214もまた、超音波素子22の面内方向位置と対応するように、面内方向に二次元的に複数個配列され得る。
図7を参照すると、超音波素子22は、背面空間BSの指向中心軸方向における先端側を閉塞するように設けられていてもよい。背面空間BSは、超音波素子22の背面側すなわち指向中心軸方向における基端側に配設されるとともに、指向中心軸方向における所定の寸法を有するように形成された空間である。背面空間BSは、その指向中心軸方向における両側が閉塞されている。具体的には、図7の例においては、背面空間BSの指向中心軸方向における基端側は、底板部212によって閉塞されている。
本変形例においては、超音波素子22は、図4に示されている受信用素子222と同様の構成を有している。すなわち、超音波素子22は、薄板部260を有している。薄板部260は、図4に示されたメンブレン部256と同様の、ダイアフラム状あるいはメンブレン状の部分であって、指向中心軸方向に振動するように面内方向に延設されている。背面空間BSは、底板部212と薄板部260とによって囲まれた空間である。
背面空間BSは、その指向中心軸方向における寸法Hが、超音波素子22の超音波振動における波長の1/4以下である所定値またはその整数倍であって当該波長の半分の整数倍とは異なる値となるように形成されている。典型的には、所定値は、超音波素子22の超音波振動における波長をλとすると、λ/4あるいはこれ以下である。また、典型的には、整数倍は、1倍である。すなわち、好適には、寸法Hは、超音波振動における波長の1/4、あるいはこれ以下である。
かかる構成によれば、背面空間BSの寸法Hの設定により超音波素子22の指向中心軸方向における不用意な位置変動あるいは振動を良好に抑制しつつ、ダイアフラム部214の超音波振動を良好に促進することができる。これにより、超音波素子22における音圧効率が向上する。したがって、かかる構成によれば、超音波センサ2における、超音波の送信または受信が、よりいっそう良好に行われ得る。また、寸法Hを、λ/4あるいはこれ以下とすることで、装置の小型化を図ることが可能となる。但し、寸法Hがλ/4である場合、Hの値は、λ/4と完全に一致するとは限らず、例えば、所定の偏差を含み得る。具体的には、背面空間BSが構造共振系を構成していて所定のQ値を有する場合、1/Qに相当する長さのズレは許容され得る。よって、この場合、寸法Hは、略λ/4であると言い得る。
なお、背面空間BSは、センサ基板20の内部空間として形成されていてもよい。すなわち、背面空間BSの指向中心軸方向における両側が、センサ基板20を構成する材料によって閉塞されていてもよい。また、超音波素子22は、図4に示されている送信用素子221と同様の構成を有していてもよい。
図7に示されているように、センサ基板20に複数の超音波素子22が設けられている場合がある。この場合、背面空間BSは、複数の超音波素子22のすべてに対応して設けられていてもよいし、複数の超音波素子22のうちの一部に対応して設けられていてもよい。背面空間BSが複数の超音波素子22のうちの一部に対応して設けられる場合、背面空間BSは、送信用の超音波素子22のみに対応して設けられ得る。あるいは、背面空間BSは、受信用の超音波素子22のみに対応して設けられ得る。
図8および図9を参照すると、素子収容ケース21には、スリット261が形成されていてもよい。スリット261は、素子収容ケース21の内側に形成された密閉空間SSの内壁面SNから素子収容ケース21の外壁面SGまで設けられている。スリット261は、ダイアフラム部214を振動しやすくすることで、超音波センサ2における指向性を高めるように形成されている。
図8に示されているように、スリット261は、側板部211の上端部に形成されていてもよい。この場合、スリット261は、複数のダイアフラム部214に対して共通に設けられる。すなわち、この場合、複数のダイアフラム部214を有する天板部213が全体的に振動しやすくなる。
図9に示されているように、スリット261は、ダイアフラム部214の面内方向における両端部に形成されていてもよい。この場合、スリット261は、複数のダイアフラム部214の各々に対して個別に設けられる。
素子収容ケース21における気密性および液密性を保持するため、スリット261は、封止材262によって気密且つ液密に封止されている。封止材262は、例えば、合成樹脂等によって形成されている。また、密閉空間SS内には、吸湿材263が収容されている。かかる構成によれば、スリット261の形成に伴う密閉空間SS内への水分の浸入による特性変化を、可及的に抑制することが可能となる。
超音波センサ2の動作環境温度が変化すると、共振周波数がシフトする。このため、超音波センサ2には、温度変化に伴う特性変化を補正するための構成を有していることが好適である。
具体的には、例えば、図10に示された超音波センサ2は、温度検知部264と間隔調整部265とを備えている。温度検知部264は、超音波センサ2の動作環境温度に対応する出力を発生するように設けられている。具体的には、図10の例においては、温度検知部264は、素子収容ケース21の内側に形成された密閉空間SS内の温度に対応する出力を発生するように、密閉空間SS内に収容されている。間隔調整部265は、超音波素子22とダイアフラム部214と間隔を可変に設けられている。
間隔調整部265は、超音波センサ2の動作環境温度の変化に応じて、超音波素子22とダイアフラム部214と間隔を可変に構成されている。具体的には、間隔調整部265は、温度検知部264の出力に基づいて、かかる間隔を可変に構成されている。例えば、間隔調整部265は、圧電素子等によって構成され得る。
図11に示された超音波センサ2は、温度検知部264と周波数調整部266とを備えている。周波数調整部266は、超音波素子22の超音波振動における周波数を可変に設けられている。
周波数調整部266は、超音波センサ2の動作環境温度の変化に応じて、超音波素子22の超音波振動における周波数を可変に構成されている。具体的には、周波数調整部266は、温度検知部264の出力に基づいて、かかる周波数を可変に構成されている。
温度検知部264の配置は、密閉空間SS内に限定されない。すなわち、例えば、温度検知部264は、素子収容ケース21の外壁面SGに設けられていてもよい。あるいは、温度検知部264は、制御基板60に設けられていてもよい。あるいは、間隔調整部265および周波数調整部266を制御するための温度情報は、クリアランスソナー1の外部(例えばECU)から入手してもよい。
なお、図7に示された構成は、図8〜図11に示された構成にも適用されている。しかしながら、本発明は、かかる態様に限定されない。すなわち、図8〜図11に示された構成において、背面空間BSは、省略され得る。
図7に示された構成において、寸法Hは、上記の効果が得られる範囲内において、略λ/4から変更され得る。すなわち、寸法Hは、略λ/4に限定されない。具体的には、例えば、寸法Hは、略λ/6であってもよい。あるいは、寸法Hは、略λ/3であってもよい。λ/3=2×λ/6である。図8〜図11においても同様である。
上記の説明において、互いに継ぎ目無く一体に形成されていた複数の構成要素は、互いに別体の部材を貼り合わせることによって形成されてもよい。同様に、互いに別体の部材を貼り合わせることによって形成されていた複数の構成要素は、互いに継ぎ目無く一体に形成されてもよい。
上記の説明において、互いに同一の材料によって形成されていた複数の構成要素は、互いに異なる材料によって形成されてもよい。同様に、互いに異なる材料によって形成されていた複数の構成要素は、互いに同一の材料によって形成されてもよい。
上記実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に本発明が限定されることはない。同様に、構成要素等の形状、方向、位置関係等が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に特定の形状、方向、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、方向、位置関係等に本発明が限定されることはない。
変形例も、上記の例示に限定されない。また、複数の変形例が、互いに組み合わされ得る。すなわち、例えば、図8または図9に示されたスリット261は、図10および図11に示された構成にも設けられ得る。また、図11に示された周波数調整部266は、図10に示された構成にも設けられ得る。更に、上記実施形態の全部または一部と、変形例の全部または一部とが、互いに組み合わされ得る。すなわち、図8または図9に示されたスリット261は、図3および図5に示されている構成にも適用され得る。図10に示された間隔調整部265、および、図11に示された周波数調整部266についても同様である。
2 超音波センサ
21 素子収容ケース
211 側板部
212 底板部
213 天板部
214 ダイアフラム部
215 支持部
22 超音波素子
DA 指向中心軸
G ギャップ

Claims (20)

  1. 超音波センサ(2)であって、
    電気信号と超音波振動とを変換するように構成された、超音波素子(22)と、
    気密且つ液密な密閉構造を有していて、内側に前記超音波素子を収容するように構成された、素子収容ケース(21)と、
    を備え、
    前記素子収容ケースは、指向中心軸(DA)を囲む筒状に形成された側板部(211)と、前記側板部の指向中心軸方向における一端側を閉塞する底板部(212)と、前記超音波素子による超音波の送信または受信の際に撓みながら前記指向中心軸方向に超音波振動するダイアフラム部(214)を有していて前記側板部の前記指向中心軸方向における他端側を閉塞する天板部(213)とを有し、前記超音波素子と前記天板部とをギャップ(G)を隔てて対向配置させた状態で前記超音波素子を前記底板部にて支持するように構成され、
    前記ギャップは、前記超音波素子と前記ダイアフラム部とが、前記指向中心軸方向について、前記超音波振動における波長の半分の整数倍に相当する間隔を隔てて対向するように形成された、
    超音波センサ。
  2. 前記ダイアフラム部は、音響インピーダンスが50×10以上且つ5000×10Pa・s/m以下の材料によって厚さ1mm以下に形成された、
    請求項1に記載の超音波センサ。
  3. 超音波センサ(2)であって、
    電気信号と超音波振動とを変換するように構成された、超音波素子(22)と、
    気密且つ液密な密閉構造を有していて、内側に前記超音波素子を収容するように構成された、素子収容ケース(21)と、
    を備え、
    前記素子収容ケースは、指向中心軸(DA)を囲む筒状に形成された側板部(211)と、前記側板部の指向中心軸方向における一端側を閉塞する底板部(212)と、前記超音波素子による超音波の送信または受信の際に撓みながら前記指向中心軸方向に超音波振動するダイアフラム部(214)を有していて前記側板部の前記指向中心軸方向における他端側を閉塞する天板部(213)とを有し、前記超音波素子と前記天板部とをギャップ(G)を隔てて対向配置させた状態で前記超音波素子を前記底板部にて支持するように構成され、
    前記ダイアフラム部は、音響インピーダンスが50×10以上且つ5000×10Pa・s/m以下の材料によって厚さ1mm以下に形成された、
    超音波センサ。
  4. 前記天板部は、前記ダイアフラム部よりも厚く形成されていて前記ダイアフラム部の外縁を支持する支持部(215)を有し、継目なく一体に形成された、
    請求項1〜3のいずれか1つに記載の超音波センサ。
  5. 前記支持部における、前記ダイアフラム部と隣接する端面(216)は、前記超音波素子に面する傾斜面状に形成された、
    請求項4に記載の超音波センサ。
  6. 前記天板部は、2個の前記ダイアフラム部を有し、
    2個の前記ダイアフラム部のうちの一方と対向配置された前記超音波素子は、電気信号を超音波振動に変換する送信用素子(221)として設けられ、
    2個の前記ダイアフラム部のうちの他方と対向配置された前記超音波素子は、超音波振動を電気信号に変換する受信用素子(222)として設けられた、
    請求項4または5に記載の超音波センサ。
  7. 前記送信用素子は、断熱層(241)と、前記断熱層の上に形成されたヒータ(242)とを有する、熱音響素子であり、
    前記受信用素子は、前記指向中心軸方向に超音波振動する振動部(251)を有する、MEMS素子である、
    請求項6に記載の超音波センサ。
  8. 前記ダイアフラム部は、前記素子収容ケースの外側に向かって突出する曲板状に形成された、
    請求項1〜7のいずれか1つに記載の超音波センサ。
  9. 前記ギャップには、乾燥不活性ガスが、1気圧以上の圧力で封入されている、
    請求項1〜8のいずれか1つに記載の超音波センサ。
  10. 前記超音波素子は、半導体基板であるセンサ基板(20)に形成されていて、前記指向中心軸方向と交差する面内方向に二次元的に複数個配列された、
    請求項1〜9のいずれか1つに記載の超音波センサ。
  11. 前記超音波素子は、前記指向中心軸方向における両側が閉塞された背面空間(BS)の前記指向中心軸方向における前記他端側を閉塞するように設けられ、
    前記背面空間は、前記指向中心軸方向における寸法が、前記超音波振動における波長の1/4以下である所定値またはその整数倍であって前記波長の半分の整数倍とは異なる値となるように形成された、
    請求項1〜10のいずれか1つに記載の超音波センサ。
  12. 前記側板部の上端部、または、前記ダイアフラム部の前記指向中心軸方向と交差する面内方向における両端部には、スリット(261)が形成された、
    請求項1〜11のいずれか1つに記載の超音波センサ。
  13. 前記スリットは、前記素子収容ケースの内側に形成された密閉空間(SS)の内壁面(SN)から前記素子収容ケースの外壁面(SG)まで設けられるとともに、封止材(262)によって気密且つ液密に封止された、
    請求項12に記載の超音波センサ。
  14. 前記密閉空間内には、吸湿材(263)が収容された、
    請求項13に記載の超音波センサ。
  15. 前記超音波素子と前記ダイアフラム部との間隔を可変に設けられた間隔調整部(265)をさらに備えた、
    請求項1〜14のいずれか1つに記載の超音波センサ。
  16. 前記間隔調整部は、当該超音波センサの動作環境温度の変化に応じて前記間隔を可変に構成された、
    請求項15に記載の超音波センサ。
  17. 前記動作環境温度に対応する出力を発生する温度検知部(264)をさらに備え、
    前記間隔調整部は、前記温度検知部の前記出力に基づいて、前記間隔を可変に構成された、
    請求項16に記載の超音波センサ。
  18. 前記超音波振動における周波数を可変に設けられた周波数調整部(266)をさらに備えた、
    請求項1〜17のいずれか1つに記載の超音波センサ。
  19. 前記周波数調整部は、当該超音波センサの動作環境温度の変化に応じて前記周波数を可変に構成された、
    請求項18に記載の超音波センサ。
  20. 前記動作環境温度に対応する出力を発生する温度検知部(264)をさらに備え、
    前記周波数調整部は、前記温度検知部の前記出力に基づいて、前記周波数を可変に構成された、
    請求項19に記載の超音波センサ。
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