JP2019140214A - フレキシブルプリント基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】透明プリント基板など意匠性の高いプリント基板の製造にも適応でき、単体ではリフロー耐性のない材料であってもフレキシブルプリント基板のベース材として使用することが可能なフレキシブルプリント基板の製造方法。【解決手段】フレキシブルプリント基板の製造方法であって、少なくとも支持層、第二の樹脂層、第一の樹脂層及び回路パターンが形成された導体をこの順に含む積層体を得る工程、及び該回路パターンが形成された該導体に被覆層を形成する工程を有し、該第一の樹脂層が熱硬化性樹脂であり、該被覆層を形成する工程後、得られたフレキシブルプリント基板を、該支持層を有する状態ではんだリフロー工程に供することを特徴とするフレキシブルプリント基板の製造方法。【選択図】図3
Description
本発明は、フレキシブルプリント基板の製造方法に関する。
従来、フレキシブルプリント基板は、寸法安定性やはんだリフロー工程での加熱に対応する観点から、ベース材及びカバー材にはポリイミドが使用されているのが一般的である。しかし、近年意匠性への要求が増えてきており、従来のアンバー系のポリイミドに替わり、黒色ポリイミドや白色膜を塗工した白色付きポリイミドなども使用されてきている。
また、透明プリント基板の要求も存在し、透明度の高いポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などをベース材料としたプリント基板が存在する。
一方、プリント基板の製造では、薄い材料にコシを持たせてハンドリング性を向上させるため、また、材料のシワ、折れ、反りを防ぎ表面を保護するために、キャリアシート(キャリアフィルム)が使用される場合がある(例えば、特許文献1及び2)。
また、透明プリント基板の要求も存在し、透明度の高いポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などをベース材料としたプリント基板が存在する。
一方、プリント基板の製造では、薄い材料にコシを持たせてハンドリング性を向上させるため、また、材料のシワ、折れ、反りを防ぎ表面を保護するために、キャリアシート(キャリアフィルム)が使用される場合がある(例えば、特許文献1及び2)。
しかし、PET、PENなどをベース材とした透明プリント基板は、耐熱温度が低く高温となるような製造工程(例えば、260℃、4分程度のはんだリフロー工程)に耐えられない。
また、上記のようなキャリアシートは、高温となるような製造工程を経た場合の、耐熱性及び離型性の観点では課題を有している。
本発明は、透明プリント基板など意匠性の高いプリント基板の製造にも適応でき、単体ではリフロー耐性のない材料であってもフレキシブルプリント基板のベース材として使用することが可能なフレキシブルプリント基板の製造方法を提供することを目的とする。
また、上記のようなキャリアシートは、高温となるような製造工程を経た場合の、耐熱性及び離型性の観点では課題を有している。
本発明は、透明プリント基板など意匠性の高いプリント基板の製造にも適応でき、単体ではリフロー耐性のない材料であってもフレキシブルプリント基板のベース材として使用することが可能なフレキシブルプリント基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、ベース材として使用する第一の樹脂層に熱硬化性樹脂を用い、さらに支持層を設けることで上記課題を解決しうることを見出した。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
フレキシブルプリント基板の製造方法であって、
少なくとも支持層、第二の樹脂層、第一の樹脂層及び回路パターンが形成された導体をこの順に含む積層体を得る工程、及び
該回路パターンが形成された該導体に被覆層を形成する工程
を有し、
該第一の樹脂層が熱硬化性樹脂であり、
該被覆層を形成する工程後、得られたフレキシブルプリント基板を、該支持層を有する状態ではんだリフロー工程に供することを特徴とするフレキシブルプリント基板の製造方法。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
フレキシブルプリント基板の製造方法であって、
少なくとも支持層、第二の樹脂層、第一の樹脂層及び回路パターンが形成された導体をこの順に含む積層体を得る工程、及び
該回路パターンが形成された該導体に被覆層を形成する工程
を有し、
該第一の樹脂層が熱硬化性樹脂であり、
該被覆層を形成する工程後、得られたフレキシブルプリント基板を、該支持層を有する状態ではんだリフロー工程に供することを特徴とするフレキシブルプリント基板の製造方法。
本発明によれば、透明プリント基板など意匠性の高いプリント基板の製造にも適応でき
、単体ではリフロー耐性のない材料であってもフレキシブルプリント基板のベース材として使用することが可能な製造方法を提供できる。
、単体ではリフロー耐性のない材料であってもフレキシブルプリント基板のベース材として使用することが可能な製造方法を提供できる。
本発明において、数値範囲を示す「○○以上▲▲以下」及び「○○〜▲▲」などの記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む範囲である。
本発明は、
フレキシブルプリント基板の製造方法であって、
少なくとも支持層、第二の樹脂層、第一の樹脂層及び回路パターンが形成された導体をこの順に含む積層体を得る工程、及び
該回路パターンが形成された該導体に被覆層を形成する工程
を有し、
該第一の樹脂層が熱硬化性樹脂であり、
該被覆層を形成する工程後、得られたフレキシブルプリント基板を、該支持層を有する状態ではんだリフロー工程に供することを特徴とする。
本発明は、
フレキシブルプリント基板の製造方法であって、
少なくとも支持層、第二の樹脂層、第一の樹脂層及び回路パターンが形成された導体をこの順に含む積層体を得る工程、及び
該回路パターンが形成された該導体に被覆層を形成する工程
を有し、
該第一の樹脂層が熱硬化性樹脂であり、
該被覆層を形成する工程後、得られたフレキシブルプリント基板を、該支持層を有する状態ではんだリフロー工程に供することを特徴とする。
まず、本発明に用いることのできる各材料について説明する。
<第一の樹脂層>
本発明では、第一の樹脂層として熱硬化性樹脂を用いる。熱硬化性樹脂を用いることで、高温でのリフローにも耐えうる。
熱硬化性樹脂としては特に制限されず公知のものを用いることができる。例えば、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコン樹脂、及びエポキシ樹脂並びにこれらの混合樹脂などからなる群から選択される少なくとも一種が好ましい。
耐熱性を良好にする観点から、熱硬化性樹脂は融点が存在しないか、融点が260℃以上であることが好ましい。融点の上限は特に制限されないが、例えば350℃以下である。
熱硬化性樹脂は市販の材料を用いることも可能であり、例えば、透明接着剤シートSAFS(ニッカン工業株式会社製)などを用いることができる。
なお、融点Tmは、JIS K7121に準拠し、示差走査熱量測定(DSC)により、昇温速度10℃/min、測定温度範囲25〜300℃で測定することができる。融解ピーク頂点の温度を融点Tmとする。
<第一の樹脂層>
本発明では、第一の樹脂層として熱硬化性樹脂を用いる。熱硬化性樹脂を用いることで、高温でのリフローにも耐えうる。
熱硬化性樹脂としては特に制限されず公知のものを用いることができる。例えば、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコン樹脂、及びエポキシ樹脂並びにこれらの混合樹脂などからなる群から選択される少なくとも一種が好ましい。
耐熱性を良好にする観点から、熱硬化性樹脂は融点が存在しないか、融点が260℃以上であることが好ましい。融点の上限は特に制限されないが、例えば350℃以下である。
熱硬化性樹脂は市販の材料を用いることも可能であり、例えば、透明接着剤シートSAFS(ニッカン工業株式会社製)などを用いることができる。
なお、融点Tmは、JIS K7121に準拠し、示差走査熱量測定(DSC)により、昇温速度10℃/min、測定温度範囲25〜300℃で測定することができる。融解ピーク頂点の温度を融点Tmとする。
本発明により、熱硬化性樹脂をベース材としたリフローに耐えうるフレキシブルプリント基板を得ることができる。熱硬化性樹脂に透明性あるいは色調を持たせることで、意匠性の高いフレキシブルプリント基板を得ることもできる。例えば、熱硬化性樹脂を透明にした、透明フレキシブルプリント基板が好ましい。
なお、透明とは可視光を透過することを意味し、(波長380〜780nmの)可視光の光透過率が、好ましくは60%以上であり、より好ましくは70%以上である。
なお、透明とは可視光を透過することを意味し、(波長380〜780nmの)可視光の光透過率が、好ましくは60%以上であり、より好ましくは70%以上である。
第一の樹脂層の厚みは特に制限されないが、5〜50μmが好ましく、12.5〜40μmがより好ましく、12.5〜30μmがさらに好ましい。導体積層板に用いる場合や、カバーフィルムに用いる場合などの用途に応じて適宜選択することが好ましい。
導体積層板の第一の樹脂層及びカバーフィルムの第一の樹脂層には、同一の材料を用いてもよいし、異なる材料を用いてもよい。
導体積層板の第一の樹脂層及びカバーフィルムの第一の樹脂層には、同一の材料を用いてもよいし、異なる材料を用いてもよい。
<導体>
導体積層板に用いる導体としては特に制限なく公知の材料を用いることができる。例えば、銅、銀、金、錫、アルミニウム、及びインジウムやこれらの合金などが挙げられる。導体は、銅を含む材料であることが好ましく、銅箔がより好ましい。
導体の厚みは特に制限されないが、5〜70μmが好ましく、12.5〜35μmがより好ましい。
導体積層板に用いる導体としては特に制限なく公知の材料を用いることができる。例えば、銅、銀、金、錫、アルミニウム、及びインジウムやこれらの合金などが挙げられる。導体は、銅を含む材料であることが好ましく、銅箔がより好ましい。
導体の厚みは特に制限されないが、5〜70μmが好ましく、12.5〜35μmがより好ましい。
<第二の樹脂層>
第二の樹脂層としては、特に制限なく、公知の樹脂を採用することができる。例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、及びポリエステルウレタン系樹脂並びにこれらの混合樹脂などからなる群から選択される少なくとも一種が好ましい。支持層との密着性の観点から、アクリルウレタン系樹脂及び/又はポリエステルウレタン系樹脂がより好ましい。
耐熱性を良好にする観点から、第二の樹脂層は融点が無いか、融点が260℃以上であることが好ましい。融点の上限は特に制限されないが、例えば350℃以下である。
第二の樹脂層には、必要に応じて、支持層との密着力を制御するために、アルキッド樹脂などの公知の樹脂を混合してもよい。例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂並びにこれらの混合樹脂などからなる群から選択される少なくとも一種の樹脂100質量部に対し、アルキッド樹脂を1〜30質量部混合してもよい。好ましくは5〜15質量部である。
第二の樹脂層には、市販の材料を用いることができる。例えば、バイロンUR1700(東洋紡(株)製)、MS8(セイコーアドバンス社製)などを用いることができる。
フレキシブルプリント基板に透明性あるいは色調を持たせるという観点から、第二の樹脂層に透明材料や色調を有する材料を使用することも好ましい態様である。
第二の樹脂層としては、特に制限なく、公知の樹脂を採用することができる。例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、及びポリエステルウレタン系樹脂並びにこれらの混合樹脂などからなる群から選択される少なくとも一種が好ましい。支持層との密着性の観点から、アクリルウレタン系樹脂及び/又はポリエステルウレタン系樹脂がより好ましい。
耐熱性を良好にする観点から、第二の樹脂層は融点が無いか、融点が260℃以上であることが好ましい。融点の上限は特に制限されないが、例えば350℃以下である。
第二の樹脂層には、必要に応じて、支持層との密着力を制御するために、アルキッド樹脂などの公知の樹脂を混合してもよい。例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂並びにこれらの混合樹脂などからなる群から選択される少なくとも一種の樹脂100質量部に対し、アルキッド樹脂を1〜30質量部混合してもよい。好ましくは5〜15質量部である。
第二の樹脂層には、市販の材料を用いることができる。例えば、バイロンUR1700(東洋紡(株)製)、MS8(セイコーアドバンス社製)などを用いることができる。
フレキシブルプリント基板に透明性あるいは色調を持たせるという観点から、第二の樹脂層に透明材料や色調を有する材料を使用することも好ましい態様である。
また、第一の樹脂層及び第二の樹脂層は、該第一の樹脂層及び第二の樹脂層を用いたフレキシブルプリント基板を下記260℃、4分間の熱処理試験を行っても変形しないものであることが好ましい。
該熱処理試験は以下のように行う。
ポリイミドフィルム、第二の樹脂層、第一の樹脂層、銅箔、第一の樹脂層、第二の樹脂層、及びポリイミドフィルムをこの順に積層し、熱ラミネートすることで、フレキシブルプリント基板を得る。なお、ポリイミドフィルムは厚み25μm(カネカ社製)のものを用い、銅箔は厚み18μm(三井金属社製)のものを用いる。なお、第一の樹脂層の厚みは25μmとし、第二の樹脂層の厚みは5μmとする。
パーフェクトオーブン(エスペック社製)を用い、設定温度を260℃にする。得られたフレキシブルプリント基板を4分間静置して熱処理する。熱処理後に変形の有無を確認する。具体的には、目視で、第二の樹脂層及び第一の樹脂層のシワ、折れの有無を確認する。また、第二の樹脂層及び第一の樹脂層の寸法変化率[(|熱処理前の長さ−熱処理後の長さ|)/熱処理前の長さ×100](%)が、1%未満かどうかを確認する。シワや折れがなく、寸法変化率が1%未満であれば「変形していない」と判断する。
該熱処理試験は以下のように行う。
ポリイミドフィルム、第二の樹脂層、第一の樹脂層、銅箔、第一の樹脂層、第二の樹脂層、及びポリイミドフィルムをこの順に積層し、熱ラミネートすることで、フレキシブルプリント基板を得る。なお、ポリイミドフィルムは厚み25μm(カネカ社製)のものを用い、銅箔は厚み18μm(三井金属社製)のものを用いる。なお、第一の樹脂層の厚みは25μmとし、第二の樹脂層の厚みは5μmとする。
パーフェクトオーブン(エスペック社製)を用い、設定温度を260℃にする。得られたフレキシブルプリント基板を4分間静置して熱処理する。熱処理後に変形の有無を確認する。具体的には、目視で、第二の樹脂層及び第一の樹脂層のシワ、折れの有無を確認する。また、第二の樹脂層及び第一の樹脂層の寸法変化率[(|熱処理前の長さ−熱処理後の長さ|)/熱処理前の長さ×100](%)が、1%未満かどうかを確認する。シワや折れがなく、寸法変化率が1%未満であれば「変形していない」と判断する。
第二の樹脂層の厚みは特に制限されないが、1〜15μmが好ましく、1〜10μmがより好ましい。キャリアフィルムやカバーフィルムなど用途に応じて適宜選択することが好ましい。
キャリアフィルムの第二の樹脂層及びカバーフィルムの第二の樹脂層には、同一の材料を用いてもよいし、異なる材料を用いてもよい。
キャリアフィルムの第二の樹脂層及びカバーフィルムの第二の樹脂層には、同一の材料を用いてもよいし、異なる材料を用いてもよい。
本発明のフレキシブルプリント基板においては、第一の樹脂層と第二の樹脂層との界面及び/又は第二の樹脂層と支持層との界面が剥離可能であることが好ましい。
剥離可能か否かの判断は、剥離強度テスターにより、50mm幅の試料を剥離角度170°、速度:2.5mm/secで測定したときの剥離力が、好ましくは400g/50mm以下、より好ましくは1〜50g/50mm、さらに好ましくは15〜35g/50mmであることを指標とすることができる。
剥離力の測定は、以下の方法で行うことができる。
剥離強度テスター(PFT−50S、PALMEC社製)を用い、幅50mm、長さ150mmに切り出したフレキシブルプリント基板のサンプルを、室温(25℃)で、角度170°、2.5mm/secで剥離することで、剥離力を測定する。サンプルは、50mmに切り出した、幅方向の辺から剥離が始まるようにセットする。
これにより、第一の樹脂層と第二の樹脂層との剥離力や、第二の樹脂層と支持層との剥離力を測定することができる。
剥離可能か否かの判断は、剥離強度テスターにより、50mm幅の試料を剥離角度170°、速度:2.5mm/secで測定したときの剥離力が、好ましくは400g/50mm以下、より好ましくは1〜50g/50mm、さらに好ましくは15〜35g/50mmであることを指標とすることができる。
剥離力の測定は、以下の方法で行うことができる。
剥離強度テスター(PFT−50S、PALMEC社製)を用い、幅50mm、長さ150mmに切り出したフレキシブルプリント基板のサンプルを、室温(25℃)で、角度170°、2.5mm/secで剥離することで、剥離力を測定する。サンプルは、50mmに切り出した、幅方向の辺から剥離が始まるようにセットする。
これにより、第一の樹脂層と第二の樹脂層との剥離力や、第二の樹脂層と支持層との剥離力を測定することができる。
<被覆層>
本発明では、回路パターンが形成された導体に被覆層を形成する。被覆層は特に制限されないが、支持層、第二の樹脂層及び第一の樹脂層をこの順に積層したカバーフィルム、あるいはカバーコート層であることが好ましい。
カバーフィルムを用いる場合は、前記被覆層を形成する工程が、支持層、第二の樹脂層及び第一の樹脂層をこの順に積層したカバーフィルムの第一の樹脂層面を、回路パターンが形成された導体に貼り合わせる工程であることが好ましい。
本発明では、回路パターンが形成された導体に被覆層を形成する。被覆層は特に制限されないが、支持層、第二の樹脂層及び第一の樹脂層をこの順に積層したカバーフィルム、あるいはカバーコート層であることが好ましい。
カバーフィルムを用いる場合は、前記被覆層を形成する工程が、支持層、第二の樹脂層及び第一の樹脂層をこの順に積層したカバーフィルムの第一の樹脂層面を、回路パターンが形成された導体に貼り合わせる工程であることが好ましい。
カバーコート層の場合は、公知の材料・方法を適用しうる。例えば、スクリーン印刷法等により、樹脂を塗布・硬化させることでカバーコート層を形成しうる。
カバーコート層の材料としては、例えば、上記第二の樹脂と同様の材料を用いることができる。その他、(株)タムラ製作所製PAF−300などを用いることができる。
カバーコート層の厚みは特に制限されないが、5〜40μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。
カバーコート層の材料としては、例えば、上記第二の樹脂と同様の材料を用いることができる。その他、(株)タムラ製作所製PAF−300などを用いることができる。
カバーコート層の厚みは特に制限されないが、5〜40μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。
<支持層>
支持層は、キャリアフィルム及びカバーフィルムに用いることができる。支持層はベース材である第一の樹脂層のシワ、折れ、反りなどを防ぎ表面を保護する。通常キャリアフィルムなどに用いる材料を使用することができる。
耐熱性を良好にする観点から、支持層は融点が無いか、又は融点が260℃以上であることが好ましい。融点の上限は特に制限されないが、例えば350℃以下である。
耐熱性の観点から、例えば、ポリイミド、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)及びその他スーパーエンジニアリングプラスティックなどを含むことが好ましい。より好ましくはポリイミドである。
支持層の厚みは特に制限されないが、5〜50μmが好ましく、12.5〜30μmがより好ましい。キャリアフィルムやカバーフィルムなど、用途に応じて適宜選択することが好ましい。このような支持層を用いることで、単体ではリフロー耐性のない材料であってもフレキシブルプリント基板のベース材として使用しうる。
キャリアフィルムの支持層及びカバーフィルムの支持層には、同一の材料を用いてもよいし、異なる材料を用いてもよい。
支持層は、キャリアフィルム及びカバーフィルムに用いることができる。支持層はベース材である第一の樹脂層のシワ、折れ、反りなどを防ぎ表面を保護する。通常キャリアフィルムなどに用いる材料を使用することができる。
耐熱性を良好にする観点から、支持層は融点が無いか、又は融点が260℃以上であることが好ましい。融点の上限は特に制限されないが、例えば350℃以下である。
耐熱性の観点から、例えば、ポリイミド、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)及びその他スーパーエンジニアリングプラスティックなどを含むことが好ましい。より好ましくはポリイミドである。
支持層の厚みは特に制限されないが、5〜50μmが好ましく、12.5〜30μmがより好ましい。キャリアフィルムやカバーフィルムなど、用途に応じて適宜選択することが好ましい。このような支持層を用いることで、単体ではリフロー耐性のない材料であってもフレキシブルプリント基板のベース材として使用しうる。
キャリアフィルムの支持層及びカバーフィルムの支持層には、同一の材料を用いてもよいし、異なる材料を用いてもよい。
本発明の、フレキシブルプリント基板の製造方法は、少なくとも支持層、第二の樹脂層、第一の樹脂層及び回路パターンが形成された導体をこの順に含む積層体を得る工程を有
する。このような積層体は、例えば、支持層、第二の樹脂層、第一の樹脂層及び導体をこの順に積層し熱ラミネートした後に、導体に回路パターンを形成すること等によって得ることができる。本発明の効果を損なわない限り、接着層など公知のその他の層を有していてもよい。
本発明のフレキシブルプリント基板の製造方法において、積層体を得る工程は、以下の各工程を有することが好ましい。
工程(1):導体及び第一の樹脂層を積層した導体積層板と、支持層及び第二の樹脂層を積層したキャリアフィルムとを、該第一の樹脂層及び該第二の樹脂層が接するように貼り合わせる工程、及び
工程(2):貼り合わせた積層体の導体層に回路パターンを形成する工程
する。このような積層体は、例えば、支持層、第二の樹脂層、第一の樹脂層及び導体をこの順に積層し熱ラミネートした後に、導体に回路パターンを形成すること等によって得ることができる。本発明の効果を損なわない限り、接着層など公知のその他の層を有していてもよい。
本発明のフレキシブルプリント基板の製造方法において、積層体を得る工程は、以下の各工程を有することが好ましい。
工程(1):導体及び第一の樹脂層を積層した導体積層板と、支持層及び第二の樹脂層を積層したキャリアフィルムとを、該第一の樹脂層及び該第二の樹脂層が接するように貼り合わせる工程、及び
工程(2):貼り合わせた積層体の導体層に回路パターンを形成する工程
本発明のフレキシブルプリント基板の製造方法においては、積層体を得た後に、回路パターンが形成された導体に被覆層を形成する工程を有する。被覆層はカバーコート層であることが好ましい。あるいは、被覆層を形成する工程が、下記工程(3)であることも好ましい態様である。
工程(3):支持層、第二の樹脂層及び第一の樹脂層をこの順に積層したカバーフィルムの該第一の樹脂層面を、該回路パターンが形成された導体に貼りあわせる工程
以下、(1)〜(3)の各工程について図面を参照しながら説明する。
工程(3):支持層、第二の樹脂層及び第一の樹脂層をこの順に積層したカバーフィルムの該第一の樹脂層面を、該回路パターンが形成された導体に貼りあわせる工程
以下、(1)〜(3)の各工程について図面を参照しながら説明する。
<工程(1)>
導体11及び第一の樹脂層12を積層し導体積層板10を得る方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、未硬化又は半硬化の状態の第一の樹脂層を導体に接着する方法、導体及び第一の樹脂層を貼りあわせて、温度80〜120℃、圧力1〜2MPa、時間5〜20秒の条件で熱ラミネートする方法などが挙げられる。必要に応じて樹脂硬化の為、60〜200℃で、1〜6時間の硬化処理を行ってもよい。
支持層13に第二の樹脂層14を積層しキャリアフィルム15を得る方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、支持層に第二の樹脂層を貼りあわせて、温度80〜120℃、圧力1〜2MPa、時間5〜20秒の条件で熱ラミネートする方法、溶剤などで液状にした第二の樹脂を支持層に塗工し温度140〜180℃、時間1〜10分の条件で乾燥させる方法などが挙げられる。必要に応じて樹脂硬化の為、60〜200℃で、1〜6時間の硬化処理を行ってもよい。
工程(1)では、上記のようにして得られた、導体積層板10とキャリアフィルム15とを、第一の樹脂層12及び第二の樹脂層14が接するように貼り合わせる(図1)。貼りあわせた後、必要に応じて熱ラミネートなどの加熱処理を行ってもよい。例えば、温度90〜185℃、圧力1〜2MPa、時間10〜300秒が好ましい。また、必要に応じて樹脂硬化の為、60〜200℃で、1〜6時間の硬化処理を行ってもよい。
導体11及び第一の樹脂層12を積層し導体積層板10を得る方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、未硬化又は半硬化の状態の第一の樹脂層を導体に接着する方法、導体及び第一の樹脂層を貼りあわせて、温度80〜120℃、圧力1〜2MPa、時間5〜20秒の条件で熱ラミネートする方法などが挙げられる。必要に応じて樹脂硬化の為、60〜200℃で、1〜6時間の硬化処理を行ってもよい。
支持層13に第二の樹脂層14を積層しキャリアフィルム15を得る方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、支持層に第二の樹脂層を貼りあわせて、温度80〜120℃、圧力1〜2MPa、時間5〜20秒の条件で熱ラミネートする方法、溶剤などで液状にした第二の樹脂を支持層に塗工し温度140〜180℃、時間1〜10分の条件で乾燥させる方法などが挙げられる。必要に応じて樹脂硬化の為、60〜200℃で、1〜6時間の硬化処理を行ってもよい。
工程(1)では、上記のようにして得られた、導体積層板10とキャリアフィルム15とを、第一の樹脂層12及び第二の樹脂層14が接するように貼り合わせる(図1)。貼りあわせた後、必要に応じて熱ラミネートなどの加熱処理を行ってもよい。例えば、温度90〜185℃、圧力1〜2MPa、時間10〜300秒が好ましい。また、必要に応じて樹脂硬化の為、60〜200℃で、1〜6時間の硬化処理を行ってもよい。
<工程(2)>
工程(2)では、工程(1)で得られた積層体の導体11に回路パターンを形成する(図2)。
回路パターンの形成は特に制限されず、公知の方法を用いればよい。例えば、フォトファブリケーション手法を用いて、回路パターンを形成する方法などが挙げられる。
工程(2)では、工程(1)で得られた積層体の導体11に回路パターンを形成する(図2)。
回路パターンの形成は特に制限されず、公知の方法を用いればよい。例えば、フォトファブリケーション手法を用いて、回路パターンを形成する方法などが挙げられる。
<工程(3)>
工程(3)では、支持層、第二の樹脂層及び第一の樹脂層をこの順に積層したカバーフィルムを用いる。カバーフィルム16を得る方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、支持層13に第二の樹脂層14及び第一の樹脂12をこの順に積層し、温度80〜120℃、圧力1〜2MPa、時間5〜20秒の条件で熱ラミネートする方法が挙げられる。あるいは液状の第二の樹脂を支持層に塗工し温度140〜180℃、時間1〜10分の条件で乾燥させ、さらに上記と同様に第一の樹脂層を熱ラミネートする方法な
どが挙げられる。また、必要に応じて第二の樹脂を塗工した後あるいは熱ラミネート後に樹脂硬化の為、60〜200℃で、1〜6時間の硬化処理を行ってもよい。
上記のようにして得られたカバーフィルム16と、工程(2)で得られた回路パターンを形成した積層体とを、カバーフィルム16の第一の樹脂層12及び積層体の導体11が接するように貼りあわせる(図3)。
貼りあわせた後、平板熱ラミネートなど熱ラミネート処理を行うことが好ましい。ラミネートの条件としては、特に制限されず、使用する材料に応じて適宜選択すればよい。例えば、温度90〜185℃、圧力1〜2MPa、時間10〜300秒が好ましい。必要に応じて樹脂硬化の為、60〜200℃、1〜6時間の硬化処理を行ってもよい。
以上のようにして、導体11を中心に、第一の樹脂層12、第二の樹脂層14及び支持層13が両面に積層されたフレキシブルプリント基板20を得ることができる。
工程(3)では、支持層、第二の樹脂層及び第一の樹脂層をこの順に積層したカバーフィルムを用いる。カバーフィルム16を得る方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、支持層13に第二の樹脂層14及び第一の樹脂12をこの順に積層し、温度80〜120℃、圧力1〜2MPa、時間5〜20秒の条件で熱ラミネートする方法が挙げられる。あるいは液状の第二の樹脂を支持層に塗工し温度140〜180℃、時間1〜10分の条件で乾燥させ、さらに上記と同様に第一の樹脂層を熱ラミネートする方法な
どが挙げられる。また、必要に応じて第二の樹脂を塗工した後あるいは熱ラミネート後に樹脂硬化の為、60〜200℃で、1〜6時間の硬化処理を行ってもよい。
上記のようにして得られたカバーフィルム16と、工程(2)で得られた回路パターンを形成した積層体とを、カバーフィルム16の第一の樹脂層12及び積層体の導体11が接するように貼りあわせる(図3)。
貼りあわせた後、平板熱ラミネートなど熱ラミネート処理を行うことが好ましい。ラミネートの条件としては、特に制限されず、使用する材料に応じて適宜選択すればよい。例えば、温度90〜185℃、圧力1〜2MPa、時間10〜300秒が好ましい。必要に応じて樹脂硬化の為、60〜200℃、1〜6時間の硬化処理を行ってもよい。
以上のようにして、導体11を中心に、第一の樹脂層12、第二の樹脂層14及び支持層13が両面に積層されたフレキシブルプリント基板20を得ることができる。
被覆層が、カバーコート層である場合は、上記工程(2)で得られた回路パターンを形成した積層体の導体に、スクリーン印刷法等により、樹脂を塗布・硬化させることでカバーコート層17を形成し、フレキシブルプリント基板20を得ることができる(図5)。
得られたフレキシブルプリント基板20は、適宜穴あけや裁断などの加工を行い、はんだリフローを含む部品の実装工程に供することができる。はんだリフローでは、例えば、予熱140〜210℃、40〜120秒、リフロー220〜260℃、20〜90秒の条件での加熱処理を含む。穴あけなどは、前もってカバーフィルムに行っておいてもよい。フレキシブルプリント基板20の製造には、枚葉方式など様々な製造方式を採用することができる。
フレキシブルプリント基板20は、支持層13を有した状態でリフローを行うことができるため、高い耐熱性を有する。すなわち、被覆層を形成する工程後、得られたフレキシブルプリント基板を、支持層を有する状態ではんだリフロー工程に供する。支持層13を有しているため、第一の樹脂層及び/又は第二の樹脂層が単体ではリフロー耐性のない材料であっても、リフロー工程に耐えることができる。
リフローを含む部品の実装工程行った後、第一の樹脂層12及び第二の樹脂層14の界面、又は支持層13及び第二の樹脂層14の界面で、フレキシブルプリント基板20を剥離して用いることが好ましい(図4)。
得られたフレキシブルプリント基板20は、適宜穴あけや裁断などの加工を行い、はんだリフローを含む部品の実装工程に供することができる。はんだリフローでは、例えば、予熱140〜210℃、40〜120秒、リフロー220〜260℃、20〜90秒の条件での加熱処理を含む。穴あけなどは、前もってカバーフィルムに行っておいてもよい。フレキシブルプリント基板20の製造には、枚葉方式など様々な製造方式を採用することができる。
フレキシブルプリント基板20は、支持層13を有した状態でリフローを行うことができるため、高い耐熱性を有する。すなわち、被覆層を形成する工程後、得られたフレキシブルプリント基板を、支持層を有する状態ではんだリフロー工程に供する。支持層13を有しているため、第一の樹脂層及び/又は第二の樹脂層が単体ではリフロー耐性のない材料であっても、リフロー工程に耐えることができる。
リフローを含む部品の実装工程行った後、第一の樹脂層12及び第二の樹脂層14の界面、又は支持層13及び第二の樹脂層14の界面で、フレキシブルプリント基板20を剥離して用いることが好ましい(図4)。
(両面フレキシブルプリント基板)
本発明では、少なくとも支持層、第二の樹脂層、第一の樹脂層及び回路パターンが形成された導体をこの順に含む積層体が、支持層、第二の樹脂層、第一の樹脂層A、回路パターンが形成された導体1、第一の樹脂層B及び回路パターンが形成された導体2をこの順に積層した積層体であることも好ましい態様である。当該態様は、第一の樹脂層Bの両面に回路パターンが形成された導体を有するものであり、いわゆる両面フレキシブルプリント基板を得ることができる。
両面フレキシブルプリント基板の材料としては、前述のものを同様に用いることができる。なお、本発明の効果を損なわない限り、接着層など公知のその他の層を有していてもよい。
本発明では、少なくとも支持層、第二の樹脂層、第一の樹脂層及び回路パターンが形成された導体をこの順に含む積層体が、支持層、第二の樹脂層、第一の樹脂層A、回路パターンが形成された導体1、第一の樹脂層B及び回路パターンが形成された導体2をこの順に積層した積層体であることも好ましい態様である。当該態様は、第一の樹脂層Bの両面に回路パターンが形成された導体を有するものであり、いわゆる両面フレキシブルプリント基板を得ることができる。
両面フレキシブルプリント基板の材料としては、前述のものを同様に用いることができる。なお、本発明の効果を損なわない限り、接着層など公知のその他の層を有していてもよい。
両面フレキシブルプリント基板の製造においては、前述の積層体を得る工程が、
前記第一の樹脂層Bの両面にそれぞれ、該導体1及び該導体2を積層する工程、
該導体1及び該導体2に回路パターンを形成する工程、及び
前記支持層、前記第二の樹脂層及び前記第一の樹脂層Aをこの順に積層したキャリアフィルムの前記第一の樹脂層A面を、該回路パターンが形成された導体1に貼り合わせる工程であることが好ましい。
前記第一の樹脂層Bの両面にそれぞれ、該導体1及び該導体2を積層する工程、
該導体1及び該導体2に回路パターンを形成する工程、及び
前記支持層、前記第二の樹脂層及び前記第一の樹脂層Aをこの順に積層したキャリアフィルムの前記第一の樹脂層A面を、該回路パターンが形成された導体1に貼り合わせる工程であることが好ましい。
以下、各工程について図面を参照しながら説明する。
まず、第一の樹脂層12B(第一の樹脂層B)の両面に導体11(導体11−1及び導
体11−2)を積層する(図6)。第一の樹脂層と導体の積層は、前述の工程(1)と同様の方法を採用することができる。
次に、第一の樹脂層12Bの両面の導体11(導体11−1及び導体11−2)に回路パターンを形成する(図6)。回路パターンの形成は、上記工程(2)と同様に公知の方法を採用することができる。
まず、第一の樹脂層12B(第一の樹脂層B)の両面に導体11(導体11−1及び導
体11−2)を積層する(図6)。第一の樹脂層と導体の積層は、前述の工程(1)と同様の方法を採用することができる。
次に、第一の樹脂層12Bの両面の導体11(導体11−1及び導体11−2)に回路パターンを形成する(図6)。回路パターンの形成は、上記工程(2)と同様に公知の方法を採用することができる。
続いて、支持層13、第二の樹脂層14及び第一の樹脂層12Aをこの順に積層したキャリアフィルム15を作製し、キャリアフィルム15の第一の樹脂層12A面を、回路パターンが形成された導体11−1に貼り合わせる(図7)。
当該キャリアフィルム15は、上記工程(3)で製造したカバーフィルムと同様に作製することができる。キャリアフィルム15を貼り合わせる方法も上記工程(3)と同様の方法を採用することができる。すなわち、キャリアフィルム15を貼り合わせ、平板熱ラミネートなど熱ラミネート処理を行うことが好ましい。ラミネートの条件としては、特に制限されず、使用する材料に応じて適宜選択すればよい。例えば、温度90〜185℃、圧力1〜2MPa、時間10〜300秒が好ましい。必要に応じて樹脂硬化の為、60〜200℃、1〜6時間の硬化処理を行ってもよい。
当該キャリアフィルム15は、上記工程(3)で製造したカバーフィルムと同様に作製することができる。キャリアフィルム15を貼り合わせる方法も上記工程(3)と同様の方法を採用することができる。すなわち、キャリアフィルム15を貼り合わせ、平板熱ラミネートなど熱ラミネート処理を行うことが好ましい。ラミネートの条件としては、特に制限されず、使用する材料に応じて適宜選択すればよい。例えば、温度90〜185℃、圧力1〜2MPa、時間10〜300秒が好ましい。必要に応じて樹脂硬化の為、60〜200℃、1〜6時間の硬化処理を行ってもよい。
このようにして積層体を得た後に、回路パターンが形成された導体2(導体11−2)に被覆層を形成する。被覆層に関しても、上記と同様である。被覆層はカバーコート層であることが好ましい。あるいは、被覆層を形成する工程が、下記工程(3−2)であることも好ましい態様である。
工程(3−2):支持層、第二の樹脂層及び第一の樹脂層Cをこの順に積層したカバーフィルムの第一の樹脂層C面を、回路パターンが形成された導体2(導体11−2)に貼り合わせる工程
工程(3−2):支持層、第二の樹脂層及び第一の樹脂層Cをこの順に積層したカバーフィルムの第一の樹脂層C面を、回路パターンが形成された導体2(導体11−2)に貼り合わせる工程
工程(3−2)では、例えば、図7のようにして得られた積層体の導体11−2に、支持層13、第二の樹脂層14及び第一の樹脂層12Cをこの順に積層して得られたカバーフィルム16の第一の樹脂層12C面を貼り合わせる。図8は、カバーフィルムを貼り合わせた後の状態を示す。カバーフィルム16は、上記工程(3)と同様にして製造することができる。カバーフィルム16を貼り合わせる方法も上記工程(3)と同様の方法を採用することができる。
すなわち、カバーフィルム16を貼り合わせ、平板熱ラミネートなど熱ラミネート処理を行うことが好ましい。ラミネートの条件としては、特に制限されず、使用する材料に応じて適宜選択すればよい。例えば、温度90〜185℃、圧力1〜2MPa、時間10〜300秒が好ましい。必要に応じて樹脂硬化の為、60〜200℃、1〜6時間の硬化処理を行ってもよい。
すなわち、カバーフィルム16を貼り合わせ、平板熱ラミネートなど熱ラミネート処理を行うことが好ましい。ラミネートの条件としては、特に制限されず、使用する材料に応じて適宜選択すればよい。例えば、温度90〜185℃、圧力1〜2MPa、時間10〜300秒が好ましい。必要に応じて樹脂硬化の為、60〜200℃、1〜6時間の硬化処理を行ってもよい。
なお、被覆層がカバーコート層である場合は、上記の様に得られた積層体の導体11−2に、スクリーン印刷法等により、樹脂を塗布・硬化させることでカバーコート層17を形成し、フレキシブルプリント基板20を得ることができる(図9)。
このような工程を経て、フレキシブルプリント基板20を得ることができる(図8、9)。得られたフレキシブルプリント基板20は、上記と同様に適宜穴あけや裁断などの加工を行い、はんだリフローを含む部品の実装工程に供することができる。フレキシブルプリント基板20は、支持層13を有した状態でリフロー工程に供する。支持層13を有しているため、第一の樹脂層及び/又は第二の樹脂層が単体ではリフロー耐性のない材料であっても、リフロー工程に耐えることができる。
上記と同様、各支持層、各第一の樹脂、各第二の樹脂、各導体には同一の材料を用いてもよいし、異なる材料を用いてもよい。
上記と同様、各支持層、各第一の樹脂、各第二の樹脂、各導体には同一の材料を用いてもよいし、異なる材料を用いてもよい。
以下、片面及び両面の両態様のフレキシブルプリント基板20について、好ましい態様を説明する。
フレキシブルプリント基板20は、第一の樹脂層12及び第二の樹脂層14の界面が剥離可能であることが好ましい。該界面を剥離して、例えば、図4の(a)に示すような態様で用いることができる。第一の樹脂層12に透明性あるいは色調を持たせることで、意匠性の高いフレキシブルプリント基板を得ることができる。
第一の樹脂層及び第二の樹脂層の界面での剥離の観点から、第一の樹脂層及び第二の樹脂層の間に接着剤などの接着層を用いないことが好ましい。
第一の樹脂層及び第二の樹脂層の界面を剥離可能にするためには、例えば、工程(1)や(3)において、キャリアフィルムやカバーフィルムを貼り合わせる際の熱ラミネート条件を、可能な限り低温にすることで剥離強度を下げることが可能である。ラミネート温度は樹脂材料にもよるため特に制限されないが、好ましくは90〜185℃である。
フレキシブルプリント基板20は、第一の樹脂層12及び第二の樹脂層14の界面が剥離可能であることが好ましい。該界面を剥離して、例えば、図4の(a)に示すような態様で用いることができる。第一の樹脂層12に透明性あるいは色調を持たせることで、意匠性の高いフレキシブルプリント基板を得ることができる。
第一の樹脂層及び第二の樹脂層の界面での剥離の観点から、第一の樹脂層及び第二の樹脂層の間に接着剤などの接着層を用いないことが好ましい。
第一の樹脂層及び第二の樹脂層の界面を剥離可能にするためには、例えば、工程(1)や(3)において、キャリアフィルムやカバーフィルムを貼り合わせる際の熱ラミネート条件を、可能な限り低温にすることで剥離強度を下げることが可能である。ラミネート温度は樹脂材料にもよるため特に制限されないが、好ましくは90〜185℃である。
一方、フレキシブルプリント基板20は、支持層13及び第二の樹脂層14の界面が剥離可能であることも好ましい態様である。該界面を剥離して、例えば、図4の(b)に示すような態様で用いることができる。第一の樹脂層12及び第二の樹脂層14に透明性あるいは色調を持たせることで、意匠性の高いフレキシブルプリント基板を得ることができる。
支持層及び第二の樹脂層の界面での剥離の観点から、支持層及び第二の樹脂層の間に接着剤などの接着層を用いないことが好ましい。
支持層及び第二の樹脂層の界面を剥離可能にするためには、上記と同様、例えば、工程(1)や(3)において、キャリアフィルムやカバーフィルムを貼り合わせる際の熱ラミネート条件を、可能な限り低温にすることで剥離強度を下げることが可能である。
支持層及び第二の樹脂層の界面での剥離の観点から、支持層及び第二の樹脂層の間に接着剤などの接着層を用いないことが好ましい。
支持層及び第二の樹脂層の界面を剥離可能にするためには、上記と同様、例えば、工程(1)や(3)において、キャリアフィルムやカバーフィルムを貼り合わせる際の熱ラミネート条件を、可能な限り低温にすることで剥離強度を下げることが可能である。
第一の樹脂層12及び第二の樹脂層14の界面の剥離力、並びに支持層13及び第二の樹脂層14の界面の剥離力は、例えば、第二の樹脂の処方により制御することもできる。例えば、第二の樹脂層に主剤と硬化剤を配合する樹脂を採用する場合、その配合比を変えることで、支持層と第二の樹脂層との剥離力を低下させて、支持層と第二の樹脂層との界面をより剥離させやすくすることができる。
また、例えば図4の(b)に示すように、支持層及び第二の樹脂層の界面を剥離した態様で用いる場合、第一の樹脂層12及び第二の樹脂層14の界面が剥離されないことも好ましい態様である。第一の樹脂層12及び第二の樹脂層14の界面を剥離不可能にするためには、支持層と第二の樹脂層の剥離力を第一の樹脂層と第二の樹脂層の剥離力より低くする方法、間に接着層を用いる方法等が挙げられる。支持層と第二の樹脂の剥離力及び第一の樹脂層と第二の樹脂層との剥離力は、第二の樹脂層の選択により制御しうる。また、第二の樹脂層に添加剤を加えること等によっても制御しうる。
フレキシブルプリント基板の各製造工程内(工程(1)〜(3)内)において、支持層13及び第二の樹脂層14の界面が剥離しないことも好ましい態様である。このような態様は、例えば、キャリアフィルムやカバーフィルム製造時のラミネートの温度や圧力を高めることで達成しうる。
本発明の製造方法により得られたフレキシブルプリント基板を、260℃で4分の熱処理を行った後、第一の樹脂層12及び第二の樹脂層14の界面、又は支持層13及び第二の樹脂層14の界面が、剥離可能であることが好ましい。
熱処理試験は、具体的には以下のように行う。
パーフェクトオーブン(エスペック社製)を用い、設定温度を260℃にする。フレキシブルプリント基板を4分間静置して熱処理する。熱処理後常温で冷却し、前述の剥離強度テスターによる剥離力の測定を行って、剥離可能か否かを判断する。
このような熱処理を行った後でも各層が剥離可能であると、耐熱性とりわけ高温リフローに耐えうる観点から好ましい。
熱処理後も、第一の樹脂層12及び第二の樹脂層14の界面、又は支持層13及び第二の樹脂層14の界面を剥離可能とするためには、第一の樹脂層、第二の樹脂層及び支持層の各層の融点が260℃以上である、又は融点がないことが好ましい。また、該熱処理までに、硬化処理などにより熱硬化性樹脂である第一の樹脂層の硬化を完了させておくことが好ましい。
熱処理試験は、具体的には以下のように行う。
パーフェクトオーブン(エスペック社製)を用い、設定温度を260℃にする。フレキシブルプリント基板を4分間静置して熱処理する。熱処理後常温で冷却し、前述の剥離強度テスターによる剥離力の測定を行って、剥離可能か否かを判断する。
このような熱処理を行った後でも各層が剥離可能であると、耐熱性とりわけ高温リフローに耐えうる観点から好ましい。
熱処理後も、第一の樹脂層12及び第二の樹脂層14の界面、又は支持層13及び第二の樹脂層14の界面を剥離可能とするためには、第一の樹脂層、第二の樹脂層及び支持層の各層の融点が260℃以上である、又は融点がないことが好ましい。また、該熱処理までに、硬化処理などにより熱硬化性樹脂である第一の樹脂層の硬化を完了させておくことが好ましい。
以下、実施例を参照して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例の態様に制限されない。
以下、実施例で用いる装置などについて説明する。
<ラミネート装置>
ラミネート装置は、平板熱ラミネート装置を使用した。
<ラミネート装置>
ラミネート装置は、平板熱ラミネート装置を使用した。
(実施例1)
各層には以下の材料を用いた。
導体:銅箔、厚み18μm(三井金属社製)
第一の樹脂層:透明接着剤シートSAFS、厚み25μm(ニッカン工業株式会社製)
第二の樹脂層:MS8を主剤:硬化剤=100:0の比率で使用、アクリルウレタン系樹脂(セイコーアドバンス社製)
支持層:ポリイミドフィルム、厚み25μm(カネカ社製)
各層には以下の材料を用いた。
導体:銅箔、厚み18μm(三井金属社製)
第一の樹脂層:透明接着剤シートSAFS、厚み25μm(ニッカン工業株式会社製)
第二の樹脂層:MS8を主剤:硬化剤=100:0の比率で使用、アクリルウレタン系樹脂(セイコーアドバンス社製)
支持層:ポリイミドフィルム、厚み25μm(カネカ社製)
導体及び第一の樹脂層を、平板熱プレス機にて90℃、10秒加圧して導体積層板を得た。また、支持層に液状の第二の樹脂を乾燥後の厚さが5μmになるように塗工し、160℃雰囲気下3分乾燥することで支持層上に第二の樹脂層を積層してキャリアフィルムを得た。
得られた導体積層板とキャリアフィルムを第一の樹脂層及び第二の樹脂層が接するように貼りあわせ、平板熱プレス機にて90℃、10秒加圧して積層体を得た。得られた積層体に140℃のオーブンによる加熱を4時間行い第一の熱硬化性樹脂を硬化させた。
得られた積層体に、一般的なフレキシブルプリント基板FPCのフォトファブリケーション手法、すなわちドライフィルムの導体へのラミネート工程、パターンマスクを使用しての露光工程、現像工程、エッチング工程、及びドライフィルム剥離工程を行って回路パターンを形成した。
一方、別途、支持層に液状の第二の樹脂を乾燥後の厚さ5μmになるように塗工し、160℃雰囲気下3分乾燥することで支持層上に第二の樹脂層を積層した後、第二の樹脂層上に第一の樹脂層を積層し、120℃、2MPaで10秒熱ラミネートして、カバーフィルムを得た。
得られた積層体の回路パターンに、カバーフィルムの第一の樹脂層面を重ね、130℃、2MPaで120秒、平板熱ラミネートして、フレキシブルプリント基板1を得た。
フレキシブルプリント基板1の、支持層と第二の樹脂層の剥離力は、25g/50mmであり、剥離可能であった。
なお、フレキシブルプリント基板1は、例えば図3に示すように、基板の上下に、支持層、第二の樹脂層及び第一の樹脂層を有するが、剥離力は上下において同等であった。
得られた導体積層板とキャリアフィルムを第一の樹脂層及び第二の樹脂層が接するように貼りあわせ、平板熱プレス機にて90℃、10秒加圧して積層体を得た。得られた積層体に140℃のオーブンによる加熱を4時間行い第一の熱硬化性樹脂を硬化させた。
得られた積層体に、一般的なフレキシブルプリント基板FPCのフォトファブリケーション手法、すなわちドライフィルムの導体へのラミネート工程、パターンマスクを使用しての露光工程、現像工程、エッチング工程、及びドライフィルム剥離工程を行って回路パターンを形成した。
一方、別途、支持層に液状の第二の樹脂を乾燥後の厚さ5μmになるように塗工し、160℃雰囲気下3分乾燥することで支持層上に第二の樹脂層を積層した後、第二の樹脂層上に第一の樹脂層を積層し、120℃、2MPaで10秒熱ラミネートして、カバーフィルムを得た。
得られた積層体の回路パターンに、カバーフィルムの第一の樹脂層面を重ね、130℃、2MPaで120秒、平板熱ラミネートして、フレキシブルプリント基板1を得た。
フレキシブルプリント基板1の、支持層と第二の樹脂層の剥離力は、25g/50mmであり、剥離可能であった。
なお、フレキシブルプリント基板1は、例えば図3に示すように、基板の上下に、支持層、第二の樹脂層及び第一の樹脂層を有するが、剥離力は上下において同等であった。
<熱処理試験、剥離力の測定>
上記のようにして得られたフレキシブルプリント基板を、リフロー工程より厳しい熱処理の代替試験として以下の試験を行った。パーフェクトオーブン(エスペック社製)を用い、設定温度を260℃にし、フレキシブルプリント基板1を4分間静置して熱処理した
。熱処理後常温で冷却し、前述の剥離強度テスターによる剥離力の測定を行って、剥離力の測定と剥離可能か否かを判断した。
上記熱処理試験後の、フレキシブルプリント基板1の、第一の樹脂層及び第二の樹脂層などに、シワや折れはなく、寸法変化率も1%未満であった。
上記熱処理試験後の、フレキシブルプリント基板1の、支持層と第二の樹脂層の剥離力は、24g/50mmであり、剥離可能であった。
上記のようにして得られたフレキシブルプリント基板を、リフロー工程より厳しい熱処理の代替試験として以下の試験を行った。パーフェクトオーブン(エスペック社製)を用い、設定温度を260℃にし、フレキシブルプリント基板1を4分間静置して熱処理した
。熱処理後常温で冷却し、前述の剥離強度テスターによる剥離力の測定を行って、剥離力の測定と剥離可能か否かを判断した。
上記熱処理試験後の、フレキシブルプリント基板1の、第一の樹脂層及び第二の樹脂層などに、シワや折れはなく、寸法変化率も1%未満であった。
上記熱処理試験後の、フレキシブルプリント基板1の、支持層と第二の樹脂層の剥離力は、24g/50mmであり、剥離可能であった。
(実施例2〜9)
実施例1において、硬化処理(MS8BSキュア)、MS8の主剤と硬化剤の混合比を下記表1のように変更した以外は同様にして、フレキシブルプリント基板を得た。なお、実施例7〜9では、MS8にアルキッド樹脂(日立化成社製テスファイン314)を真空撹拌装置((株)EME製UFO−3)を用いて混合しており、表にはこれらの混合比率を示す。
なお、表中、MS8BSキュアは、キャリアフィルム及びカバーフィルムの作製において、「支持層に第二の樹脂を塗工し160℃雰囲気下3分乾燥」した後に、120℃雰囲気下で2時間加熱硬化する処理である。
表中、熱処理前の剥離力(g/50mm)は、上記熱処理試験前の剥離力を示す。熱処理後の剥離力(g/50mm)は、上記熱処理試験後の剥離力を示す。剥離力の測定を行っていないものは「−」と記載する。
表中の「剥離界面」とは、支持層であるポリイミドの剥離を試みた際に、ポリイミドとMS8との界面が剥がれる場合にPI/MS8と記載し、MS8とSAFSとの界面が剥がれる場合にMS8/SAFSと示す。PI/MS8,MS8/SAFS混在とは、剥離界面が安定していない状態を示す。なお、実施例1〜9では、ポリイミドとMS8との界面及びMS8とSAFSとのどちらか一方の界面での剥離が可能であった。
なお、実施例2〜9のフレキシブルプリント基板は、基板の上下に、支持層、第二の樹脂層及び第一の樹脂層を有するが、剥離力は上下において同等であった。
実施例1において、硬化処理(MS8BSキュア)、MS8の主剤と硬化剤の混合比を下記表1のように変更した以外は同様にして、フレキシブルプリント基板を得た。なお、実施例7〜9では、MS8にアルキッド樹脂(日立化成社製テスファイン314)を真空撹拌装置((株)EME製UFO−3)を用いて混合しており、表にはこれらの混合比率を示す。
なお、表中、MS8BSキュアは、キャリアフィルム及びカバーフィルムの作製において、「支持層に第二の樹脂を塗工し160℃雰囲気下3分乾燥」した後に、120℃雰囲気下で2時間加熱硬化する処理である。
表中、熱処理前の剥離力(g/50mm)は、上記熱処理試験前の剥離力を示す。熱処理後の剥離力(g/50mm)は、上記熱処理試験後の剥離力を示す。剥離力の測定を行っていないものは「−」と記載する。
表中の「剥離界面」とは、支持層であるポリイミドの剥離を試みた際に、ポリイミドとMS8との界面が剥がれる場合にPI/MS8と記載し、MS8とSAFSとの界面が剥がれる場合にMS8/SAFSと示す。PI/MS8,MS8/SAFS混在とは、剥離界面が安定していない状態を示す。なお、実施例1〜9では、ポリイミドとMS8との界面及びMS8とSAFSとのどちらか一方の界面での剥離が可能であった。
なお、実施例2〜9のフレキシブルプリント基板は、基板の上下に、支持層、第二の樹脂層及び第一の樹脂層を有するが、剥離力は上下において同等であった。
(実施例10)
実施例1において、第二の樹脂層に用いる樹脂を、バイロンUR1700(ポリエステ
ルウレタン系樹脂、東洋紡(株)製)にし、厚みを10μmとした以外は同様にして、フレキシブルプリント基板10を得た。
フレキシブルプリント基板10の、支持層と第二の樹脂層の剥離力は、200g/50mmであり、剥離可能であった。第一の樹脂層と第二の樹脂層とは剥離できなかった。
上記熱処理試験後の、フレキシブルプリント基板10の、第一の樹脂層及び第二の樹脂層などに、シワや折れはなく、寸法変化率も1%未満であった。
また、上記熱処理試験後の、フレキシブルプリント基板10の、支持層と第二の樹脂層の剥離力は、80g/50mmであり、剥離可能であった。第一の樹脂層と第二の樹脂層とは剥離できなかった。
実施例1において、第二の樹脂層に用いる樹脂を、バイロンUR1700(ポリエステ
ルウレタン系樹脂、東洋紡(株)製)にし、厚みを10μmとした以外は同様にして、フレキシブルプリント基板10を得た。
フレキシブルプリント基板10の、支持層と第二の樹脂層の剥離力は、200g/50mmであり、剥離可能であった。第一の樹脂層と第二の樹脂層とは剥離できなかった。
上記熱処理試験後の、フレキシブルプリント基板10の、第一の樹脂層及び第二の樹脂層などに、シワや折れはなく、寸法変化率も1%未満であった。
また、上記熱処理試験後の、フレキシブルプリント基板10の、支持層と第二の樹脂層の剥離力は、80g/50mmであり、剥離可能であった。第一の樹脂層と第二の樹脂層とは剥離できなかった。
(比較例1)
実施例1と同様にしてフレキシブルプリント基板1を得た後、支持層であるポリイミドを剥がして(図4の(b)に示す状態で)、上記と同様の熱処理を行ったところ、MS8が溶融し変形してしまった。
実施例1と同様にしてフレキシブルプリント基板1を得た後、支持層であるポリイミドを剥がして(図4の(b)に示す状態で)、上記と同様の熱処理を行ったところ、MS8が溶融し変形してしまった。
(変形例1)
実施例1と同様にして、回路パターンを形成する工程まで実施した。MS8を主剤:硬化剤=100:20の比率で混合して得られた混合物を、得られた回路パターン上にスクリーン印刷した。そして、100℃で5分乾燥させ、120℃3時間の加熱硬化処理を行い。表面に厚み10μmのカバーコート層を有するフレキシブルプリント基板12を得た。
上記熱処理試験後の、フレキシブルプリント基板12の、第一の樹脂層及び第二の樹脂層などに、シワや折れはなく、寸法変化率も1%未満であった。
また、カバーコート層と第一の樹脂界面は通常のテープピールでは剥離出来なかった。
実施例1と同様にして、回路パターンを形成する工程まで実施した。MS8を主剤:硬化剤=100:20の比率で混合して得られた混合物を、得られた回路パターン上にスクリーン印刷した。そして、100℃で5分乾燥させ、120℃3時間の加熱硬化処理を行い。表面に厚み10μmのカバーコート層を有するフレキシブルプリント基板12を得た。
上記熱処理試験後の、フレキシブルプリント基板12の、第一の樹脂層及び第二の樹脂層などに、シワや折れはなく、寸法変化率も1%未満であった。
また、カバーコート層と第一の樹脂界面は通常のテープピールでは剥離出来なかった。
10:導体積層板、11(11−1、11−2):導体、12(12A、12B、12C):第一の樹脂層、13:支持層、14:第二の樹脂層、15:キャリアフィルム、16:カバーフィルム、17:カバーコート層、20:フレキシブルプリント基板
Claims (13)
- フレキシブルプリント基板の製造方法であって、
少なくとも支持層、第二の樹脂層、第一の樹脂層及び回路パターンが形成された導体をこの順に含む積層体を得る工程、及び
該回路パターンが形成された該導体に被覆層を形成する工程
を有し、
該第一の樹脂層が熱硬化性樹脂であり、
該被覆層を形成する工程後、得られたフレキシブルプリント基板を、該支持層を有する状態ではんだリフロー工程に供することを特徴とするフレキシブルプリント基板の製造方法。 - 前記積層体を得る工程が、
前記導体及び前記第一の樹脂層を積層した導体積層板と、前記支持層及び前記第二の樹脂層を積層したキャリアフィルムとを、前記第一の樹脂層及び前記第二の樹脂層が接するように貼り合わせる工程、及び
貼り合わせた積層体の前記導体に回路パターンを形成する工程を有する請求項1に記載のフレキシブルプリント基板の製造方法。 - 前記被覆層を形成する工程が、
支持層、第二の樹脂層及び第一の樹脂層をこの順に積層したカバーフィルムの該第一の樹脂層面を、前記回路パターンが形成された前記導体に貼りあわせる工程である請求項1又は2に記載のフレキシブルプリント基板の製造方法。 - 前記被覆層がカバーコート層である請求項1又は2に記載のフレキシブルプリント基板の製造方法。
- 前記積層体が、前記支持層、前記第二の樹脂層、第一の樹脂層A、回路パターンが形成された導体1、第一の樹脂層B及び回路パターンが形成された導体2をこの順に積層した積層体であり、
前記積層体を得る工程が、
該第一の樹脂層Bの両面にそれぞれ、該導体1及び該導体2を積層する工程、
該導体1及び該導体2に回路パターンを形成する工程、及び
前記支持層、前記第二の樹脂層、及び該第一の樹脂層Aをこの順に積層したキャリアフィルムの該第一の樹脂層A面を、該回路パターンが形成された導体1に貼り合わせる工程であり、
前記被覆層を形成する工程が、該回路パターンが形成された導体2に前記被覆層を形成する工程、
である請求項1に記載のフレキシブルプリント基板の製造方法。 - 前記導体2に前記被覆層を形成する工程が、
支持層、第二の樹脂層及び第一の樹脂層Cをこの順に積層したカバーフィルムの該第一の樹脂層C面を、前記回路パターンが形成された前記導体2に貼り合わせる工程である請求項5に記載のフレキシブルプリント基板の製造方法。 - 前記被覆層がカバーコート層である請求項5に記載のフレキシブルプリント基板の製造方法。
- 前記フレキシブルプリント基板における、前記第一の樹脂層及び前記第二の樹脂層の界面が剥離可能である請求項1〜7のいずれか一項に記載のフレキシブルプリント基板の製
造方法。 - 前記フレキシブルプリント基板における、前記支持層及び前記第二の樹脂層の界面が剥離可能である請求項1〜8のいずれか一項に記載のフレキシブルプリント基板の製造方法。
- 前記各工程内において、支持層及び第二の樹脂層の界面が剥離しない請求項1〜9のいずれか一項に記載のフレキシブルプリント基板の製造方法。
- 前記被覆層を形成する工程後、得られたフレキシブルプリント基板を、260℃で4分の熱処理を行った後、前記第一の樹脂層及び前記第二の樹脂層の界面、又は前記支持層及び前記第二の樹脂層の界面が剥離可能である請求項1〜10のいずれか一項に記載のフレキシブルプリント基板の製造方法。
- 前記熱硬化性樹脂が、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコン樹脂、及びエポキシ樹脂並びにこれらの混合樹脂からなる群から選択される少なくとも一種である請求項1〜11のいずれか一項に記載のフレキシブルプリント基板の製造方法。
- 前記第二の樹脂層が、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、及びポリエステルウレタン系樹脂並びにこれらの混合樹脂からなる群から選択される少なくとも一種である請求項1〜12のいずれか一項に記載のフレキシブルプリント基板の製造方法。
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