JP2019136707A - ピアスパンチ - Google Patents

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JP2019136707A
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浩康 幸田
Hiroyasu Koda
浩康 幸田
修 藤山
Osamu Fujiyama
修 藤山
正嗣 星野
Masatsugu Hoshino
正嗣 星野
治久 山本
Haruhisa Yamamoto
治久 山本
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Abstract

【課題】ワークに小径の孔をあける場合であっても、孔加工時に生じるスクラップをダイに滞留させないようにする。【解決手段】ピアスパンチ10は、柱状の本体部10aと、本体部10aのワークWと対向する端面からワークWと反対側に凹んだ凹部11とを備えている。凹部11は、本体部10aの中心軸を通りかつ該中心軸に沿った面で切断したときに、凹部11の輪郭が円弧状又は三角形状となるような断面形状を含むように構成されており、該断面形状において、凹部11の凹み角度は、ワークWに孔をあける際に生じるスクラップ20が、当該孔をあけた時に凹部11に向かって曲がるような角度に設定されている。【選択図】図4

Description

本発明は、ワークに孔加工を行うピアスパンチに関する技術分野に属する。
従来より、ワークに孔加工を行うピアスパンチが知られている。
例えば、特許文献1には、孔加工時に発生するスクラップをカップ状に加工するスクラップ排除装置に用いられるピアスポンチ(ピアスパンチに相当)であって、ワークに対向する端面の一部に凹部が形成されたピアスポンチが開示されている。
この特許文献1では、ピアスポンチと協働して孔加工をするためのダイにおいて、ピアスポンチの凹部と対向する位置に凸部を形成し、ピアスポンチの凹部とダイの凸部との間にスクラップが位置した状態で、凹部と凸部とを嵌合させることでスクラップをカップ状に加工している。
また、特許文献1では、ダイの凸部にエジェクタを設けて、カップ状に加工されたスクラップを該凸部から離反させるようにしている。
特開2007−21540号公報
ところで、ピアスパンチによる孔加工では、ワークに直径10mm以下のような小径の孔をあける場合がある。このような小径の孔をワークにあける場合であっても、ダイにスクラップが滞留しないようにする必要がある。
特許文献1のように、ダイの凸部にエジェクタを設けるには、該凸部を比較的大きくしなければならない。このため、ワークに上記のような小径の孔をあけるものに対しては、特許文献1のようなピアスパンチを用いたスクラップ排除方法は適用し難い。
また、特許文献1に記載のように、ピアスパンチの凹部とダイの凸部とを嵌合させてスクラップをカップ状に加工するには、凸部はピアスパンチからの押圧力に耐え得る程度の強度を有している必要がある。しかしながら、ワークに上記のような小径の孔を形成する孔加工装置では、当然凸部は小さくしなければならず、ピアスパンチからの押圧力に耐え得る程度の強度を確保し難い。このことからも、ワークに小径の孔をあける場合には、特許文献1のようなスクラップ排除方法は採用できない。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ワークに小径の孔をあける場合であっても、孔加工時に生じるスクラップをダイに滞留させないようにすることにある。
上記課題を解決するために、第1の発明では、孔加工装置のダイに対して移動して、ワークに孔加工を行うピアスパンチを対象として、柱状の本体部と、上記本体部の上記ワークと対向する端面に形成され、上記ワークと反対側に凹んだ凹部を備え、上記凹部は、上記本体部の中心軸を通りかつ該中心軸に沿った面で切断したときに、上記凹部の輪郭が円弧状又は三角形状となるような断面形状を含むように構成されており、上記断面形状において、上記凹部の凹み角度は、上記ワークに孔をあける際に生じるスクラップが、当該孔をあけた時に上記凹部に向かって曲がるような角度に設定されている、ことを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、上記凹部は、凹球面状又は凹錐面状をなしていること特徴とする。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、上記凹部は、上記本体部の上記端面における端縁から凹んでいることを特徴とする。
第1の発明によると、ワークに孔加工を行うために、ピアスパンチをワークに押し付けたときには、本体部のワーク側の端部がワークに食い込む。ピアスパンチに押圧された部分(以下、スクラップという)における、凹部内に位置する部分は、凹部を形成する傾斜面や曲面と当接しながら、ピアスパンチからの押圧力を受ける。このとき、スクラップには、反押圧方向に向かって、ピアスパンチの押圧力に対する反発力が発生する。この反発力の一成分は、凹部を形成する傾斜面や曲面によって、凹部の内側に向かう方向に変換される。これにより、スクラップには、反押圧方向に向かう力と凹部の内側に向かう力とが同時にかかる。ワークと凹部を形成する傾斜面や曲面との間には隙間があるため、この隙間が移動代となって、上記のように力がかかったときにスクラップが凹部内に向かって曲がる。
一般に、ダイに設けられるダイ孔は、ワークに形成される孔と同径に形成されている。このため、スクラップが上記凹部側に向かって曲がるとスクラップの上記ダイ孔の径方向における実効的な幅が、上記ダイ孔の直径よりも小さくなる。これにより、ダイ孔の内周面とスクラップとの間に隙間が形成され、スクラップはダイ孔に引っ掛かることなく落下する。したがって、孔加工時に生じるスクラップをダイに滞留させないようにすることができる。
以上のように、ダイに別の部材を設けることなく、スクラップをダイに滞留させないようにすることができるため、直径10mm以下の比較的小径の孔をあける場合にも適用することができる。よって、ワークに小径の孔をあける場合であっても、孔加工時に生じるスクラップをダイに滞留させないようにすることができる。
第2の発明によると、凹部が凹球面状又は凹錐面状をなしているため、スクラップの周縁部全体がピアスパンチの凹部から押圧力を受ける。このため、スクラップを凹部側に曲げる力が該スクラップに効率的に伝達される。この結果、ワークに孔をあける際に上記スクラップが凹部側に一層曲がりやすくなって、孔加工時に生じるスクラップをダイに一層効果的に滞留させないようにすることができる。
第3の発明によると、凹部がピアスパンチの端面の端縁から形成されているため、凹部を含むピアスパンチの端縁部は尖った形状となる。これにより、ピアスパンチがワークに食い込みやすくなる。この結果、ワークからの反発力を凹部の内側に向かう方向の力に効率的に変換できるようになる。また、ピアスパンチのワークに対する剪断力も向上させることができるため、孔加工の効率を向上させることもできる。
本発明の実施形態1に係るピアスパンチを備えた孔加工装置示す概略図である。 ピアスパンチの構成を示す図であり、(a)はピアスパンチの斜視図、(b)はピアスパンチの縦断面図である。 ワークに孔加工を行う際の孔加工装置の動作を示す動作図である。 孔加工時のスクラップの変形過程を示す拡大図である。 実施形態2に係るピアスパンチの構成を示す図であり、(a)はピアスパンチの斜視図、(b)はピアスパンチの縦断面図である。 実施形態3に係るピアスパンチの構成を示す図であり、(a)はピアスパンチの斜視図、(b)はピアスパンチの縦断面図である。 実施形態4に係るピアスパンチの構成を示す図であり、(a)はピアスパンチの斜視図、(b)はピアスパンチの縦断面図である。 実施形態5に係るピアスパンチの構成を示す図であり、(a)はピアスパンチの斜視図、(b)はピアスパンチの縦断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎない。
(実施形態1)
図1は、本実施形態1に係るピアスパンチ10を備えた孔加工装置1を概略的に示す。この孔加工装置1は、パネル状のワークWを載置するダイ2と、ダイ2に対して移動してワークWに孔加工を行うピアスパンチ10とを備えている。このワークWは、例えば、自動車のヒートインシュレータに用いられるものである。ワークWは、例えば、アルミニウム合金で構成されている。
ピアスパンチ10は、円柱状の本体部10aを備えている。本実施形態1では、孔加工装置1は、直径10mm以下の比較的小径の孔をあけるためのものであり、本体部10aの直径D1は、孔の直径に対応して直径10mm以下に設定されている。
本体部10aにおけるワークWと対向する端面には、図1に示すように、ワークWと反対側に凹んだ凹部11が形成されている。本実施形態1では、凹部11は本体部10aに上記端面の端縁12から凹んでいる。つまり、図2(b)に示すように、本体部10aの側面13と凹部11とが端縁12を介して連続するようになっている。図2(a)に示すように、本実施形態1では凹部11は凹球面状をなしている。これにより、図2(b)に示すように、凹部11は、本体部10aの中心軸Xを通りかつ該中心軸Xに沿った面で切断したときに、円弧状となる断面形状を含んでいる。
凹部11は、図2(b)に示すように、本体部10aの中心軸Xを通りかつ端縁12を通りかつ該中心軸Xに沿った面で切断したときの断面において、凹部11の凹み角度α1すなわち、中心軸Xと直交しかつ端縁12を通る直線と凹部11の端縁(ここでは端縁12と一致)における接線との間の鋭角側の角度α1が、所定の角度をなしている。詳しくは後述するが、この所定の角度は、ワークWに孔をあける際に生じるスクラップ20(図3等参照)が、当該孔をあけた時に凹部11に向かって曲がるような角度に設定されている。詳しくは、所定角度は、7°〜15°に設定されている。
ピアスパンチ10は、支持装置3に交換可能に支持されている。ピアスパンチ10は、昇降装置(図示省略)によって、支持装置3ごとダイ2に対して移動するようになっている。
ダイ2におけるピアスパンチ10に対応する部分には、孔加工時にピアスパンチ10の一部が挿通するダイ孔2aが貫通している。ダイ孔2aの直径D2は、本体部10aの直径D1と同じか又は僅かに大きい値に設定されている。ダイ孔2aはピアスパンチ10と同軸になるように形成されている。図示は省略しているが、ダイ2の下側には、上記スクラップ20(図3等参照)を回収するシューターが配設されている。
〈孔加工装置の動作〉
次に、ワークWに孔加工を行う際の孔加工装置1の動作について説明する。
先ず、図1に示すように、ワークWをダイ2上に配置する。このとき、ピアスパンチ10はダイ2のダイ孔2aの上側に位置しており、ピアスパンチ10とダイ孔2aとは同軸となっている。
次に、ピアスパンチ10が支持装置3ごとダイ2に向かって下降移動される。このときの下降速度は300mm/秒〜350mm/秒である。ピアスパンチ10が下降されることで、図3(a)に示すように、ピアスパンチ10のワークW側の端部がワークWに当接する。
次いで、図3(b)に示すように、ピアスパンチ10が、図3(a)の状態から更に下降されてワークWを貫通し、該ワークWに孔があけられる。このとき、ワークWにおける打ち抜かれた部分がスクラップ20となる。スクラップ20はダイ孔2aを通過して上記シューターに回収される。
その後、ピアスパンチ10が支持装置3ごと上昇移動されて、孔加工が完了する。
1つの孔加工が完了した後は、ダイ2及びピアスパンチ10、又は、ワークWが水平方向に移動されて、次の孔加工が行われる。
〈孔加工時のスクラップの変形〉
ここで、複数の孔加工をスムーズに行うためには、ダイ2(厳密にはダイ孔2a)にスクラップ20が滞留しないようにする必要がある。本実施形態1では、ピアスパンチ10のワークWと対向する面に、上述の凹部11を設けることによって、スクラップ20がダイ2に滞留することを抑制している。以下、図4を参照しながら詳細に説明する。
図4(a)〜(c)には、ワークWからスクラップ20が打ち抜かれる際の、ピアスパンチ10の端縁12周辺を拡大して示している。ピアスパンチ10の凹部11は端縁12から凹み角度α1で凹んでいるため、該端縁12を含む端縁部14はワークW側に向かって尖ったエッジ形状をなしている。このため、図4(a)に示すように、ワークWと端縁12とが当接して、ピアスパンチ10がワークWに押し付けられると、端縁部14がワークWに食い込む。このとき、図4(a)に示すように、ワークWと凹部11との間には空間Sが形成される。
端縁部14がワークWに食い込んだ後も、ピアスパンチ10は更に下降するため、スクラップ20は凹部11を形成する曲面と当接して、ピアスパンチ10からの押圧力を受ける。このとき、図4(b)に示すように、スクラップ20には、反押圧方向に向かって、ピアスパンチ10の押圧力に対する反発力が発生する。この反発力の一成分は、凹部11を形成する曲面によって、凹部11の内側に向かう方向に変換される。これにより、スクラップ20に反押圧方向に向かう力と凹部11の内側に向かう力とが同時にかかる。このとき、空間Sが移動代となって、スクラップ20が凹部11に向かって曲がる。その後、スクラップ20は、図4(c)に示すように、凹部11に向かって曲がったまま、ワークWから剪断される。
上述したように、ダイ孔2aの直径D2は、ピアスパンチ10の直径D1と同じか又は僅かに大きい値に設定されている。このため、スクラップ20が凹部11に向かって曲がると、図4(c)に示すように、スクラップ20のダイ孔2aの径方向における実効的な幅SWが、ダイ孔2aの直径D2よりも小さくなる。これにより、ダイ孔2aの内周面とスクラップ20との間に隙間が形成され、スクラップ20はダイ孔2aに引っ掛かることなく落下する。したがって、孔加工時に生じるスクラップ20をダイ2に滞留させないようにすることができる。
この本実施形態1の構成によると、従来のように、ダイ2のダイ孔2a内に別の部材を設けることなく、スクラップ20をダイ2に滞留させないようにすることができるため、直径10mm以下の比較的小径の孔をあける場合にも適用することができる。よって、ワークWに小径の孔をあける場合であっても、孔加工時に生じるスクラップ20をダイ2に滞留させないようにすることができる。
ここで、凹み角度α1が大き過ぎると、凹部11における端縁12の近傍部分が、本体部10aの中心軸Xと略平行に延びるようになり、スクラップ20の上記反発力が凹部11の内側に向かう方向に変換されにくくなる。このため、ワークWに孔をあける際にスクラップ20が凹部11に向かってに曲がりにくくなる。一方で、凹み角度α1が小さ過ぎると、ピアスパンチ10の端縁部14がワークWに食い込まずに、ワークWは自身の展性によって延びながら剪断されるようになってしまう。この場合、スクラップ20には、本体部10aの中心軸Xから離れる方向の力がかかるため、スクラップ20が凹部11に向かって曲がりにくくなる。また、ピアスパンチ10とワークWとが当接したときの、ワークWと凹部11との間の空間Sが小さくなり、スクラップ20が凹部11に向かって曲がる際の移動代が小さくなる。このことからも、スクラップ20が凹部11に向かって曲がりにくくなる。したがって、凹み角度α1を、ワークWに孔をあける際に生じるスクラップ20が、当該孔をあけた時に凹部11に向かって曲がるような角度、詳しくは、7°〜15°の角度に設定することで、スクラップ20を凹部11に向かって適切に曲げることができる。
また、本実施形態1では、凹部11の断面形状が円弧状であるため、凹み角度α1を、スクラップ20が凹部11に向かって曲がるような角度に設定しつつ、スクラップ20が凹部11に向かって曲がるときの移動代を比較的大きく形成することができる。これにより、ワークWに孔をあける際にスクラップ20が凹部11に向かってより曲がりやすくなる。この結果、孔加工時に生じるスクラップ20をダイ2により効果的に滞留させないようにすることができる。
さらに、本実施形態1では、凹部11が凹球面状をなしているため、ピアスパンチ10の端縁部14の全体がエッジ形状になる。これにより、スクラップ20の周縁部全体がピアスパンチ10の凹部11から押圧力を受ける。このため、スクラップ20を凹部11に向かって曲げる力が該スクラップ20に効率的に伝達される。この結果、ワークWに孔をあける際にスクラップ20が凹部11に向かって一層曲がりやすくなって、孔加工時に生じるスクラップ20をダイ2に一層効果的に滞留させないようにすることができる。
(実施形態2)
以下、実施形態2について詳細に説明する。以下の説明において実施形態1と共通の部分については、同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図5は、本発明の実施形態2に係るピアスパンチ210を示す。本実施形態2では、図5(a)に示すように、ピアスパンチ210の凹部211が、凹錘面状をなしている点で上記実施形態1とは異なる。本実施形態2でも、上記実施形態1と同様に、凹部211は本体部210aの上記端面の端縁212から凹んでいる。つまり、図5(b)に示すように、本体部210aの側面213と凹部211とが端縁212を介して連続するようになっている。凹部211が凹錘面状をなしているため、図5(b)に示すように、凹部211は、本体部210aの中心軸Xを通りかつ該中心軸Xに沿った面で切断したときに、三角形状となる断面形状を含んでいる。
図5(b)に示すように、本実施形態2の凹部211も、上記実施形態1と同様に、本体部210aの中心軸Xを通りかつ端縁212を通りかつ該中心軸Xに沿った面で切断したときの断面において、凹部211の凹み角度α2、すなわち、中心軸Xと直交しかつ凹部211の端縁(ここでは端縁212と一致)を通る直線と凹部211を構成する傾斜面との間の鋭角側の角度α2が所定の角度をなしている。所定の角度は、上記実施形態1と同様に、ワークWに孔をあける際に生じるスクラップ20が、当該孔をあけた時に凹部211に向かって曲がるような角度に設定されている。より詳しくは、上記所定角度は、7°〜15°に設定されている。
このような構成であっても、ワークWに孔をあける際には、ワークWと凹部211との間に空間Sが形成される。これにより、スクラップ20に反押圧方向に向かう力がかったときに、スクラップ20が空間Sに向かって逃げることができる。また、ピアパンチ210がワークWに食い込めば、反押圧方向に向かう力と凹部211の内側に向かう力とがスクラップ20に同時にかかる。このため、当該孔をあける時に、スクラップ20は凹部211に向かって曲がる。よって、ワークWに小径の孔をあける場合であっても、孔加工時に生じるスクラップ20をダイ2に滞留させないようにすることができる。
(実施形態3)
以下、実施形態3について詳細に説明する。以下の説明において実施形態1及び2と共通の部分については、同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図6は、本発明の実施形態3に係るピアスパンチ310を示す。本実施形態3では、図6(a)に示すように、ピアスパンチ310の凹部311が、U字状をなしている点で上記実施形態1及び2とは異なる。本実施形態3でも、上記実施形態1及び2と同様に、凹部311は本体部310aに上記端面の端縁312から凹んでいる。つまり、図6(b)に示すように、本体部310aの側面313と凹部311とが端縁312を介して連続するようになっている。本実施形態3では、凹部311は、図6(b)に示すように、本体部310aの中心軸Xを通りかつ端縁312を通りかつ該中心軸Xに沿った面で切断したときに、円弧状となる断面形状を含んでいる。
図6(b)に示すように、本実施形態3の凹部311も、上記実施形態1及び2と同様に、本体部310aの中心軸Xを通りかつ端縁312を通りかつ該中心軸Xに沿った面で切断したときの断面において、凹部311の凹み角度α3、すなわち、中心軸Xと直交しかつ端縁312を通る直線と凹部311の端縁(ここでは端縁312と一致)における接線との間の鋭角側の角度α3が所定の角度をなしている。所定の角度は、上記実施形態1及び2と同様に、ワークWに孔をあける際に生じるスクラップ20が、当該孔をあけた時に凹部311に向かって曲がるような角度、詳しくは、7°〜15°に設定されている。
このような構成であっても、ワークWに孔をあける際には、ワークWと凹部311との間に空間Sが形成される。これにより、スクラップ20に反押圧方向に向かう力がかったときに、スクラップ20が空間Sに向かって逃げることができる。また、ピアパンチ310がワークWに食い込めば、反押圧方向に向かう力と凹部311の内側に向かう力とがスクラップ20に同時にかかる。このため、当該孔をあける時に、スクラップ20は凹部311に向かって曲がる。よって、ワークWに小径の孔をあける場合であっても、孔加工時に生じるスクラップ20をダイ2に滞留させないようにすることができる。
(実施形態4)
以下、実施形態4について詳細に説明する。以下の説明において実施形態1〜3と共通の部分については、同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図7は、本発明の実施形態4に係るピアスパンチ410を示す。本実施形態4では、図7(a)に示すように、ピアスパンチ410の凹部411が、V字状をなしている点で上記実施形態1〜3とは異なる。本実施形態4でも、上記実施形態1〜3と同様に、凹部411は本体部410aに上記端面の端縁412から凹んでいる。つまり、図7(b)に示すように、本体部410aの側面413と凹部411とが端縁412を介して連続するようになっている。本実施形態4では、凹部411は、図7(b)に示すように、本体部410aの中心軸Xを通りかつ端縁412を通りかつ該中心軸Xに沿った面で切断したときに、三角形状をなす断面形状を含んでいる。
図7(b)に示すように、本実施形態4の凹部411も、上記実施形態1〜3と同様に、本体部410aの中心軸Xを通りかつ端縁412を通りかつ該中心軸Xに沿った面で切断したときの断面において、凹部411の凹み角度α4、すなわち、中心軸Xと直交しかつ凹部411の端縁(ここでは端縁412と一致)を通る直線と凹部411を構成する傾斜面との間の鋭角側の角度α4が所定の角度をなしている。所定の角度は、上記実施形態1と同様に、ワークWに孔をあける際に生じるスクラップ20が、当該孔をあけた時に凹部411に向かって曲がるような角度、詳しくは、7°〜15°に設定されている。
このような構成であっても、ワークWに孔をあける際には、ワークWと凹部411との間に空間Sが形成される。これにより、スクラップ20に反押圧方向に向かう力がかったときに、スクラップ20が空間Sに向かって逃げることができる。また、ピアパンチ410がワークWに食い込めば、反押圧方向に向かう力と凹部411の内側に向かう力とがスクラップ20に同時にかかる。このため、当該孔をあける時に、スクラップ20は凹部411に向かって曲がる。よって、ワークWに小径の孔をあける場合であっても、孔加工時に生じるスクラップ20をダイ2に滞留させないようにすることができる。
(実施形態5)
以下、実施形態5について詳細に説明する。以下の説明において実施形態1〜4と共通の部分については、同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図8は、本発明の実施形態5に係るピアスパンチ510を示す。本実施形態5では、図8(a)に示すように、ピアスパンチ510の凹部511が、本体部510aのワークW側の端面における端縁512からは凹んでおらず、該端面の外周縁部を除く部分に凹部511が形成されている点で上記実施形態1〜4とは異なる。つまり、本実施形態5では、凹部511は本体部510aの端縁512からは凹んではいない。このため、図8(b)に示すように、本体部510aの側面513と凹部511との間に、本体部510aの上記端面の一部が介在するようになっている。本実施形態5では、凹部511は、図8(b)に示すように、本体部510aの中心軸Xを通りかつ端縁512を通りかつ該中心軸Xに沿った面で切断したときに、円弧状となる断面形状を含んでいる。
図8(b)に示すように、本実施形態5の凹部511は、本体部510aの中心軸Xを通りかつ端縁512を通りかつ該中心軸Xに沿った面で切断したときの断面において、凹部511の凹み角度α5、すなわち、中心軸Xと直交しかつ凹部511の端縁511aを通る直線と凹部511の端縁511aにおける接線との間の鋭角側の角度α5が所定の角度をなしている。所定の角度は、上記実施形態1〜4と同様に、ワークWに孔をあける際に生じるスクラップ20が、当該孔をあけた時に凹部511に向かって曲がるような角度、詳しくは、7°〜15°に設定されている。
また、図8(b)に示すように、凹部511における直径の最大値D3は、本体部510aにおける凹部511よりも径方向外側の部分がワークWに食い込めるような幅となるように設定されている。具体的には、本体部510aの直径D1よりも小さくかつ該直径D1の2/3以上の値に設定されている。これにより、ワークWに孔をあける際に、ワークWに食い込むことができる。
このような構成であっても、ワークWに孔をあける際には、ワークWと凹部511との間に空間Sが形成される。これにより、スクラップ20に反押圧方向に向かう力がかったときに、スクラップ20が空間Sに向かって逃げることができる。また、ピアパンチ510がワークWに食い込めば、反押圧方向に向かう力と凹部511の内側に向かう力とがスクラップ20に同時にかかる。このため、当該孔をあける時に、スクラップ20は凹部511に向かって曲がる。よって、ワークWに小径の孔をあける場合であっても、孔加工時に生じるスクラップ20をダイ2に滞留させないようにすることができる。
本実施形態5では、本体部510aの端面の端縁において、上記エッジ形状が形成されない分だけ、ピアスパンチ510に局所的な負荷がかかりにくくなる。このため、ピアスパンチ510の耐摩耗性が向上する。
この実施形態5では、凹部511は、凹球面状ではなく凹錐面状をなしていてもよい。また、本体部510aのワークW側の端面における外周縁部の一部を残しつつ、凹部511がU字状やV字状をなしていてもよい。
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
例えば、実施形態1〜5では、本体部10a,210a,310a,410a,510aは円柱状をなしていたが、これに限らず、角柱状をなしていてもよい。
また、実施形態1〜5では、ワークWとして、自動車のヒートインシュレータに用いられるものを例示したが、これに限らず、比較的小径の孔をあける孔加工が必要なものであれば、ワークWの用途は限定されない。さらに、孔加工が可能なものであれば、ワークWの材質はアルミニウム合金に限定されない。
上述の実施形態は単なる例示に過ぎず、本発明の範囲を限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明は、ワークに孔加工を行うピアスパンチとして有用である。
1 孔加工装置
2 ダイ
10,210,310,410,510 ピアスパンチ
10a,210a,310a,410a,510a 本体部
11,211,311,411,511 凹部
511a 凹部の端縁
12,212,312,412 端縁(本体部の端面の端縁、凹部の端縁)
512 端縁(本体部の端面の端縁)
20 スクラップ
W ワーク
X 本体部の中心軸
α1,α2,α3,α4,α5 凹部の凹み角度

Claims (3)

  1. 孔加工装置のダイに対して移動して、ワークに孔加工を行うピアスパンチであって、
    柱状の本体部と、
    上記本体部の上記ワークと対向する端面に形成され、上記ワークと反対側に凹んだ凹部を備え、
    上記凹部は、上記本体部の中心軸を通りかつ該中心軸に沿った面で切断したときに、上記凹部の輪郭が円弧状又は三角形状となるような断面形状を含むように構成されており、
    上記断面形状において、上記凹部の凹み角度は、上記ワークに孔をあける際に生じるスクラップが、当該孔をあけた時に上記凹部に向かって曲がるような角度に設定されていることを特徴とするピアスパンチ。
  2. 請求項1に記載のピアスパンチにおいて、
    上記凹部は、凹球面状又は凹錐面状をなしているピアスパンチ。
  3. 請求項1又は2に記載のピアスパンチにおいて、
    上記凹部は、上記本体部の上記端面における端縁から凹んでいることを特徴とするピアスパンチ。


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