JP2019127539A - ガス化システム - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素なシステム構成にて改質ガスを効率よく生成する。【解決手段】ガス化システム1は、ガス化炉2と、ガス改質炉3と、接続流路16とを備える。ガス化炉2は、内筒21および外筒22を有するロータリーキルンであり、内筒21と外筒22との間の熱源流路を流れる熱源流体により、内筒21内に供給される被処理物を間接加熱して熱分解ガスを生成する。熱分解ガスは、ガス化炉2からそのままの状態でガス改質炉3に供給される。ガス改質炉3は、熱分解ガスの部分燃焼を伴って熱分解ガスを改質することにより、改質ガスを生成する。接続流路16は、ガス改質炉3における改質ガスの流出口312と、ガス化炉2における熱源流路の流入口241とを接続することにより、改質ガスを上記熱源流体として熱源流路に供給する。ガス化システム1では、簡素なシステム構成で改質ガスを効率よく生成することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、ガス化システムに関する。
従来、炭素を含む廃棄物をガス化することが行われている。例えば、特許文献1の廃棄物ガス化システムでは、キルン炉で廃棄物を間接加熱することにより、ガス化ガスと固体状の熱分解残渣とが生成される。ガス化ガスおよび熱分解残渣は、流動床ガス化炉に導入され、熱分解残渣が砂層内で燃焼されてガス化ガスが生成される。キルン炉ガス化ガスは、流動床ガス化炉を介して(間接的に)、触媒を含む改質炉に送られて改質され、得られた改質ガスが発電装置での発電に利用される。
なお、特許文献2では、内筒および外筒を有する熱処理設備が開示されている。熱処理設備では、外筒と内筒との間の空間が、外筒から延出して内筒に及ぶ仕切り壁によって、2つの加熱室に分割され、当該2つの加熱室には熱媒体が流通される。熱処理設備では、2つの加熱室全体の両端部の内圧が、加熱室外の外圧と同一とされ、熱媒体の流出や、外気の流入が防止される。
特開2004−75779号公報 特開2012−87943号公報
ところで、特許文献1のシステムでは、流動床ガス化炉が設けられるため、システム構成が複雑となる。したがって、簡素な構成にて改質ガスを効率よく生成することが可能なガス化システムが求められている。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、簡素なシステム構成にて改質ガスを効率よく生成することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、被処理物をガス化するガス化システムであって、内筒および外筒を有するロータリーキルンであり、前記内筒と前記外筒との間の熱源流路を流れる熱源流体により、前記内筒内に供給される被処理物を間接加熱して熱分解ガスを生成するガス化炉と、前記ガス化炉から前記熱分解ガスが直接に供給され、前記熱分解ガスの部分燃焼を伴って前記熱分解ガスを改質することにより、改質ガスを生成する改質炉と、前記改質炉における前記改質ガスの流出口と、前記ガス化炉における前記熱源流路の流入口とを接続することにより、前記改質ガスを前記熱源流体として前記熱源流路に供給する接続流路とを備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のガス化システムであって、前記ガス化炉において、被処理物から発生するチャーが回収チャーとして回収され、前記改質炉において、前記回収チャーが充填されたチャー充填層が設けられ、前記熱分解ガスが部分燃焼しつつ前記チャー充填層を通過する。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のガス化システムであって、前記改質炉の前記流出口から排出される前記改質ガスの温度が、800℃よりも高い。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1つに記載のガス化システムであって、前記ガス化炉が、前記内筒の一端に設けられ、被処理物が投入される投入口と、前記内筒の他端に設けられ、前記熱分解ガスが排出される排出口と、前記内筒の前記一端側の部位を加熱する第1加熱部と、前記熱源流路を含み、前記第1加熱部よりも高い温度で前記内筒の前記他端側の部位を加熱する第2加熱部とを備える。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のガス化システムであって、前記熱源流路を通過した前記改質ガスをガスエンジンで燃焼させて得られる排ガスが、前記第1加熱部における熱源として利用される。
本発明によれば、熱分解ガスの部分燃焼により高温となった改質ガスを被処理物の間接加熱に利用することにより、簡素なシステム構成にて改質ガスを効率よく生成することができる。
ガス化システムの構成を示す図である。 ガス化システムの他の例を示す図である。 ガス化システムの他の例を示す図である。
図1は、本発明の一の実施の形態に係るガス化システム1の構成を示す図である。ガス化システム1は、ガス化炉2と、ガス改質炉3と、空気予熱器41と、ボイラ42と、ガス精製部43と、誘引ファン44と、ガスエンジン45と、煙突46とを備える。ガス化システム1の各構成は、図示省略の制御部により制御される。ガス化システム1では、ガス化炉2およびガス改質炉3により生成された改質ガスが、ガス化炉2の後述の第2加熱部24、空気予熱器41、ボイラ42、ガス精製部43、誘引ファン44、ガスエンジン45、ガス化炉2の後述の第1加熱部23を順に経由して、煙突46に至る流路が形成されている。誘引ファン44の駆動により、上記改質ガスが当該流路を煙突46に向かって流れる。
ガス化炉2は、ロータリーキルンであり、内筒21と、外筒22とを備える。内筒21は、中心軸J1を中心とする筒状であり、例えば金属材料(合金を含む。以下同様。)により形成される。典型的には、中心軸J1に垂直な内筒21の断面形状は、円形である。当該断面形状は、ほぼ円形と捉えられる場合には、多角形等であってもよい。内筒21は、回転機構(図示省略)により中心軸J1を中心として回転する。
内筒21において、中心軸J1に平行な軸方向における一端には、投入口211が設けられる。内筒21には、バイオマス(例えば、廃棄物)(以下、単に「被処理物」という。)が投入口211から投入される。被処理物は、例えば、一般廃棄物、産業廃棄物、下水汚泥、木質バイオマス等である。図1のガス化システム1では、被処理物は、受入設備11により受け入れられ、スクリューフィーダ12により内筒21内に投入される。
内筒21の内部では、被処理物が後述の熱源流体を用いて、例えば350〜500℃で間接加熱されることにより、熱分解してガス化する。これにより、熱分解ガスが生成される。熱分解ガスは、ガスのみならず、タールの蒸気および粉体のチャー等も含む。内筒21の内部では、熱分解ガスに含まれないチャー(上記粉体のチャーよりも大きいチャー)も発生する。ガス化炉2では、例えば、図示省略の攪拌羽根が内筒21の内周面に設けられ、被処理物が攪拌されつつ、投入口211とは反対側(後述の排出口212側)に送られる。中心軸J1は、水平方向に平行であってもよく、水平方向に対して傾斜してもよい。
内筒21において、軸方向における他端(投入口211とは反対側の端部)には、排出口212が設けられる。熱分解ガスおよびチャーは、排出口212から内筒21外に排出される。排出口212は、分離部25に接続される。分離部25は、鉛直方向に延びる管である。分離部25では、熱分解ガスは上方に向かって流れ、第1接続流路14に流入する。熱分解ガスに含まれないチャーは、下方に向かって落下して、回収チャーとして回収される。分離部25の下部は、チャー回収部251である。なお、回収チャーは、ガス化炉2によるガス化後に得られる残渣であり、厳密には、チャー以外の物質も含む。
外筒22は、中心軸J1を中心とする筒状であり、内筒21の周囲を囲む。外筒22も、内筒21と同様に、例えば金属材料により形成される。外筒22は、内筒21の外周面との間に筒状空間を形成する。中心軸J1を中心とする径方向において、内筒21と外筒22との間の幅、すなわち上記筒状空間の幅は、外筒22の全長に亘ってほぼ一定である。軸方向における外筒22の両端部には、環状壁221,222が設けられる。環状壁221,222は、中心軸J1を中心とする円環状の部材であり、外筒22から内筒21に向かって突出する。また、軸方向における外筒22の中央近傍には、仕切壁223が設けられる。仕切壁223は、中心軸J1を中心とする円環状の部材であり、外筒22の内周面から内筒21に向かって突出する。環状壁221,222における内筒21側の端面、および、仕切壁223における内筒21側の端面は、例えば摺動部材を介して内筒21の外周面と接する。これにより、環状壁221,222および仕切壁223と内筒21との間には、シール構造が形成される。
外筒22と内筒21との間の上記筒状空間は、仕切壁223により軸方向に2つに分割される。分割された2つの空間には、後述するように、熱源流体が供給されるため、以下、当該2つの空間を「第1加熱部23」および「第2加熱部24」という。第1加熱部23は、内筒21の投入口211側の部位に対向し、当該部位を加熱する。第2加熱部24は、内筒21の排出口212側の部位に対向し、当該部位を加熱する。
外筒22には、第1流入口231、第1流出口232、第2流入口241および第2流出口242が形成される。第1流入口231は、仕切壁223の近傍に設けられ、第1加熱部23に接続する。第1流出口232は、投入口211側の環状壁221の近傍に設けられ、第1加熱部23に接続する。第1流入口231に供給される熱源流体は、熱源流路である第1加熱部23を流れて、第1流出口232から排出される。第2流入口241は、排出口212側の環状壁222の近傍に設けられ、第2加熱部24に接続する。第2流出口242は、仕切壁223の近傍に設けられ、第2加熱部24に接続する。第2流入口241に供給される熱源流体は、熱源流路である第2加熱部24を流れて、第2流出口242から排出される。
第1加熱部23および第2加熱部24では、内筒21内における被処理物の送り方向とは反対の方向に熱源流体が流れ、向流式の熱交換が行われる。第1加熱部23における温度分布は、第1流入口231から第1流出口232に向かって漸次低くなり、内筒21内の被処理物は、例えば350℃まで第1加熱部23により加熱される。第2加熱部24における温度分布は、第2流入口241から第2流出口242に向かって漸次低くなり、内筒21内の被処理物は、例えば500℃まで第2加熱部24により加熱される。なお、内筒21の外周面に螺旋状の案内羽根が設けられ、第1流入口231から第1加熱部23に供給される熱源流体が、第1流出口232に向かって内筒21の周囲を螺旋状に流されてもよい(第2加熱部24において同様)。
ガス改質炉3は、改質炉本体31と、充填層保持部32と、チャー供給部33と、酸化ガス噴出部34と、水蒸気噴出部35とを備える。改質炉本体31は、例えば略円筒状である。改質炉本体31の一方の端部には、第1接続流路14に接続する流入口311が設けられる。他方の端部には、第2接続流路16に接続する流出口312が設けられる。ガス化炉2からの熱分解ガスは、第1接続流路14および流入口311を介して改質炉本体31の内部に流入する。第1接続流路14では、熱分解ガスに対して後述の酸化ガスや水蒸気等が供給されることはなく、改質反応や燃焼反応は生じないため、ガス化炉2からの熱分解ガスがそのままの状態でガス改質炉3に供給される。当該熱分解ガスは、流出口312に向かって改質炉本体31の内部を流れ、流出口312を介して第2接続流路16へと排出される。このように、改質炉本体31では、熱分解ガスが流れる流路39が形成される。改質炉本体31の形状は、適宜変更されてよく、例えば、U字状等であってもよい。
充填層保持部32は、流路39に設けられる板状の部材である。充填層保持部32は、流入口311から流出口312に向かう熱分解ガスの流れ方向に対しておよそ垂直に広がり、改質炉本体31の側壁の全周に接続する。本実施の形態では、当該流れ方向は、鉛直方向に平行である。充填層保持部32には、複数(多数)の孔が均一に分散して形成されており、熱分解ガスは、当該複数の孔を通過する。充填層保持部32は、例えばセラミックス、磁器、耐火材、コンクリート、金属等により形成される。充填層保持部32上には、チャーが堆積される。換言すると、充填層保持部32上には、チャーが充填されたチャー充填層321が設けられる。チャー充填層321は、充填層保持部32の上面の全体に広がる。チャー充填層321は、下方から充填層保持部32により保持される。
チャー供給部33は、スクリューフィーダであり、一端が、ガス化炉2のチャー回収部251に接続される。チャー供給部33の他端は、ガス改質炉3の改質炉本体31に接続される。改質炉本体31では、充填層保持部32と流入口311との間に、チャー供給口313が設けられる。チャー供給部33の駆動により、チャー回収部251からチャー供給口313へと回収チャーが搬送され、充填層保持部32へと供給される。チャー供給部33では、テーブルフィーダ等の粉体供給機が設けられ、シュートを介して回収チャーが充填層保持部32に供給されてもよい。ガス改質炉3では、チャー充填層321の厚さを検出するセンサが設けられ、充填層保持部32への回収チャーの供給量が制御されてもよい。また、ガス化炉2およびガス改質炉3の構造によっては、チャー回収部251が改質炉本体31の上部に接続され、ガス化炉2の内筒21から回収チャーを単に落下させることにより、回収チャーが充填層保持部32に供給されてもよい。
酸化ガス噴出部34は、改質炉本体31の側壁に設けられるノズルであり、酸素を含むガス(以下、「酸化ガス」という。)を改質炉本体31内に噴出する。酸化ガスは、例えば空気であり、図1の例では、空気予熱器41から供給される高温の空気である。好ましくは、酸化ガス噴出部34は、流路39におけるチャー充填層321よりも上流側の空間(チャー充填層321よりも流入口311側の空間)に配置される。酸化ガス噴出部34は、改質炉本体31の上面部等に設けられてもよく、酸化ガス噴出部34が、複数のノズルを含んでもよい。水蒸気噴出部35は、例えば、複数の噴出口が設けられた管であり、改質炉本体31の内部に配置される。水蒸気噴出部35には、ボイラ42から供給される水蒸気が流れ、複数の噴出口から水蒸気を改質炉本体31内に噴出する。図1の例では、水蒸気噴出部35は、チャー充填層321の内部または近傍に設けられ、チャー充填層321に対して水蒸気を噴出する。
図1のガス改質炉3では、流入口311から改質炉本体31の内部(流路39)に供給される熱分解ガスは、チャー充填層321に向かって流れる。このとき、酸化ガス噴出部34により、酸化ガスが熱分解ガスに供給され、熱分解ガスに含まれるガスや、タールの蒸気が部分燃焼する(すなわち、一部の熱分解ガスが燃焼する。)。熱分解ガスの部分燃焼により、好ましくは、熱分解ガスの温度が800℃よりも高くなる。好ましいガス改質炉3では、熱分解ガスがチャー充填層321に到達するよりも前に、熱分解ガスに含まれるタールが燃焼し、タールの濃度が低減される。
チャー充填層321に到達した熱分解ガスは、チャー充填層321における回収チャー間の隙間、および、充填層保持部32の孔を経由して、流路39におけるチャー充填層321よりも下流側の空間(チャー充填層321よりも流出口312側の空間)へと流れる。熱分解ガスがチャー充填層321を通過する際に、熱分解ガスに残存するタール、および、粉体のチャーがチャー充填層321の回収チャーの細孔等に捕集(トラップ)される。また、熱分解ガスの部分燃焼により、チャー充填層321、および、チャー充填層321を流れる熱分解ガスが高温となっている。さらに、水蒸気噴出部35の複数の噴出口から、チャー充填層321の回収チャーに向かって勢いよく、水蒸気が噴出される。その結果、回収チャーに捕集されたタールおよび粉体のチャー、並びに、回収チャー自体が、水蒸気改質反応により、水素や一酸化炭素等の燃料ガスに転換される(改質される)。もちろん、熱分解ガスに含まれ、かつ、回収チャーに捕集されないタールおよび粉体のチャーも改質されてよい。なお、チャー充填層321において改質反応が生じない残存物は適宜回収される。
ガス改質炉3における改質により得られたガス、すなわち改質ガスは、流出口312に到達し、第2接続流路16へと排出される。熱分解ガスの部分燃焼により、流出口312から排出される改質ガスの温度は、好ましくは800℃よりも高くなり(より好ましくは900℃以上)、例えば1100℃以下である。なお、改質炉本体31において、酸化ガス噴出部34が、チャー充填層321の内部、または、チャー充填層321よりも下流側の空間に設けられてもよい。また、水蒸気噴出部35がチャー充填層321から離れた位置に設けられてもよい。さらに、共通の噴出部から、酸化ガスおよび水蒸気の混合ガスが噴出されてもよい。
第2接続流路16は、ガス化炉2における第2加熱部24の第2流入口241に接続される。すなわち、第2接続流路16は、ガス改質炉3における改質ガスの流出口312と、ガス化炉2における第2加熱部24の第2流入口241とを接続する。第2接続流路16により、ガス改質炉3において生成された改質ガスが、熱源流体として第2加熱部24に供給される。これにより、内筒21の排出口212側の部位の第2加熱部24による加熱が実現され、内筒21内の被処理物が間接加熱される。第2加熱部24を通過した改質ガスは、第2流出口242から排出され、空気予熱器41内に流入する。空気予熱器41では、内部を流通する空気と改質ガスとの熱交換により、高温の空気が得られるとともに、改質ガスの温度が低下する。高温の空気は、既述のように、酸化ガス噴出部34から噴出される酸化ガスとして利用される。
空気予熱器41を通過した改質ガスは、ボイラ42内に流入する。ボイラ42では、内部を流通する循環水と改質ガスとの熱交換により、水蒸気が得られるとともに、改質ガスの温度がさらに低下する。水蒸気は、既述のように、水蒸気噴出部35に供給される。水蒸気の一部は、蒸気タービンの駆動等に利用されてもよい。改質ガスは、ボイラ42からガス精製部43に流入する。ガス精製部43では、改質ガスに対して冷却、ダストおよびミストの除去、脱塩、脱硫等の精製処理が行われる。精製処理後の改質ガスは、例えば50℃程度であり、誘引ファン44を介してガスエンジン45に供給される。
ガスエンジン45では、改質ガスを燃料として発電が行われる。ガスエンジン45において改質ガスを燃焼させて得られる排ガスは、ガス化炉2における第1加熱部23の第1流入口231に供給される。すなわち、ガスエンジン45の排ガスが、熱源流体として第1加熱部23に供給される。当該排ガスの温度は、例えば400℃である。第1加熱部23により、内筒21の投入口211側の部位が加熱され、内筒21内の被処理物が間接加熱される。排ガスは、第1流出口232から排出され、煙突46を介して大気へ排出される。
以上に説明したように、ガス化システム1のガス化炉2では、内筒21内に供給される被処理物が、内筒21と外筒22との間の熱源流路を流れる熱源流体により間接加熱され、熱分解ガスが生成される。熱分解ガスは、ガス化炉2から直接にガス改質炉3に供給され、ガス改質炉3において、熱分解ガスの部分燃焼を伴って熱分解ガスを改質することにより、改質ガスが生成される。ガス改質炉3の流出口312は、第2接続流路16によりガス化炉2における上記熱源流路の流入口241と接続されており、高温の改質ガスが上記熱源流体として熱源流路に供給される。このように、熱分解ガスの部分燃焼により高温となった改質ガスを被処理物の間接加熱に利用することにより、流動床ガス化炉等を設けない簡素なシステム構成で、燃料ガスである改質ガスを効率よく生成することができる。
ガス化炉2では、第1加熱部23により内筒21の投入口211側の部位が加熱される。また、改質ガスが熱源流体として流れる熱源流路が第2加熱部24として設けられ、第2加熱部24により、第1加熱部23よりも高い温度で内筒21の排出口212側の部位が加熱される。このように、二段加熱式のキルン炉を採用することにより被処理物を適切に加熱して、熱分解ガスを効率よく生成することができる。さらに、改質ガスをガスエンジン45で燃焼させて得られる排ガスが、第1加熱部23における熱源として利用されることにより、改質ガスをより効率よく生成することができる。
ところで、高い発電効率が実現されるガスエンジン45による発電では、例えば1000kcal/Nm−dry以上の高カロリーの燃料ガスを用いることが好ましい。一方、図1のガス化炉2に代えて、仮に流動床ガス化炉を用いる場合、流動床ガス化炉では、内部に空気が酸化剤として供給されるため、空気由来の窒素や、燃焼により生成された二酸化炭素を多く含む燃料ガス、すなわち低カロリーの燃料ガスが生成されてしまう。酸化剤として酸素富化空気を用いて、燃料ガスに含まれる窒素成分を少なくすることも考えられるが、酸素富化装置では大きな電力が必要となる。
これに対し、ガス化システム1におけるガス化炉2では、空気等の酸化剤を用いることなく、ほぼ無酸素状態で被処理物が熱分解される。これにより、大きな電力が必要な酸素富化装置を用いることなく(省電力にて)、高カロリー(例えば1000kcal/Nm−dry以上)の改質ガスを、燃料ガスとして容易に得ることが可能となる。
図1のガス化システム1では、ガス化炉2において、被処理物から発生するチャーが回収チャーとして回収される。また、ガス改質炉3において、回収チャーが充填されたチャー充填層321が設けられ、熱分解ガスが部分燃焼しつつチャー充填層321を通過する。これにより、回収チャーからも改質ガスを発生させ、燃料ガスである改質ガスをより効率よく生成することができる。
ガス化システム1では、図2に示すように、回収チャーをガス改質炉3に供給しない構成を採用することも可能である。図2のガス化システム1では、図1のガス改質炉3におけるチャー供給部33、充填層保持部32およびチャー充填層321が省略される。他の構成は、図1のガス化システム1と同様であり、同じ構成に同じ符号を付す。
図2のガス化システム1では、チャー回収部251により回収されたチャー(回収チャー)が、図示省略の焼却炉に供給される。当該焼却炉では、多くの炭素を含む回収チャーを燃焼することにより、高温のガスが得られる。当該高温のガスは、例えば、空気予熱器41、ボイラ42等における熱源として利用される。当該高温のガスが、ガス化炉2の第1加熱部23における熱源として利用されてもよく、他の用途に用いられてもよい。
一方、ガス改質炉3では、熱分解ガスの部分燃焼を伴って熱分解ガスのみ(熱分解ガスに含まれるタールおよび粉体のチャー)を改質することにより、改質ガスが生成される。当該改質ガスは、第2接続流路16を介してガス改質炉3の第2加熱部24に供給される。改質ガスは、被処理物の間接加熱の熱源として利用された後、ガスエンジン45による発電に用いられる。図2のガス化システム1において、チャー回収部251にて回収される回収チャーから固形燃料が生成されてもよい。この場合、当該回収チャーに含まれる不純物を除去して、炭素の含有率を高くし、適宜、調製および成形が行われ、固形燃料が得られる。
上記ガス化システム1では様々な変形が可能である。
ガス化炉2の第1加熱部23では、空気予熱器41により得られる高温の空気等が熱源として利用されてもよい。第1加熱部23において、ガス化システム1にて得られる熱エネルギーを利用することにより、送電端効率を高くすることが可能である。ガス化システム1の設計によっては、第1加熱部23において、電気(好ましくは、ガスエンジン45により発電される電気)を利用して内筒21の加熱が行われてもよい。
ガス化炉2の第2加熱部24では、典型的には、内筒21と外筒22との間の空間が熱源流体の熱源流路となるが、例えば、内筒21と外筒22との間において、改質ガスが流れるガス管が、熱源流路として設けられてもよい。この場合に、当該ガス管から内筒21に熱を伝達する流体が当該空間に充填されてもよい。以上のように、第2加熱部24は、熱源流路を含む構造であればよい(第1加熱部23において同様)。
ガス化炉2において第1加熱部23が省略され、第2加熱部24のみにより、内筒21内の被処理物が間接加熱されてもよい。図3のガス化炉2では、第2流入口241が、排出口212側の環状壁222の近傍に設けられ、第2流出口242が、投入口211側の環状壁221の近傍に設けられる。図3のガス化システム1では、第2流出口242から流出する改質ガスが、例えば、空気予熱器41、ガス精製部43、誘引ファン44、ガスエンジン45およびボイラ42を順に経由して煙突46に至る。
一方、発電効率を向上するには、図1のように、第1加熱部23および第2加熱部24を含むガス化炉2を採用することが好ましい。所定の条件における数値シミュレーションでは、図3のガス化システム1における発電効率が37.1%であるのに対し、図1のガス化システム1における発電効率は38.4%となる。
ガス化システム1の設計によっては、第1加熱部23を含むキルン炉と第2加熱部24を含むキルン炉とを直列に接続したものが、ガス化炉2として用いられてもよい。また、ガス化炉2において、他の加熱部が追加されてもよい。さらに、ガス化炉2と受入設備11との間に加熱乾燥機等が設けられてもよい。
回収チャーが供給されるガス改質炉3において、充填層保持部32が流出口312の近傍に設けられてもよい。また、改質炉本体31の底部においてチャー充填層321が保持されてもよい。この場合、当該底部が、充填層保持部32としての役割を果たし、チャー充填層321を通過した熱分解ガスは、当該底部に設けられる流出口312を介して改質炉本体31から排出される。さらに、ガス改質炉3において触媒充填層が設けられてもよい。この場合、例えば、Si、Al、Ni、Fe、Cr、Mo、W、Mn、Co、Cu、Pd、Pt、Zn、Ru、Rhから選ばれる少なくとも1つの元素を含む触媒(例えば、酸化物)を用いることが可能である。
ガス化システム1により得られる改質ガスは、ガスタービン式、または、燃料電池(固体酸化物形燃料電池(SOFC)等)式の発電装置において用いられてもよい。また、改質ガスは、燃料ガスとして様々な用途に用いられてよく、さらに、液体に変換することにより液体燃料として用いられてもよい。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
1 ガス化システム
2 ガス化炉
3 ガス改質炉
16 第2接続流路
21 内筒
22 外筒
23 第1加熱部
24 第2加熱部
45 ガスエンジン
211 投入口
212 排出口
241 第2流入口
312 (ガス改質炉の)流出口
321 チャー充填層

Claims (5)

  1. 被処理物をガス化するガス化システムであって、
    内筒および外筒を有するロータリーキルンであり、前記内筒と前記外筒との間の熱源流路を流れる熱源流体により、前記内筒内に供給される被処理物を間接加熱して熱分解ガスを生成するガス化炉と、
    前記ガス化炉から前記熱分解ガスが直接に供給され、前記熱分解ガスの部分燃焼を伴って前記熱分解ガスを改質することにより、改質ガスを生成する改質炉と、
    前記改質炉における前記改質ガスの流出口と、前記ガス化炉における前記熱源流路の流入口とを接続することにより、前記改質ガスを前記熱源流体として前記熱源流路に供給する接続流路と、
    を備えることを特徴とするガス化システム。
  2. 請求項1に記載のガス化システムであって、
    前記ガス化炉において、被処理物から発生するチャーが回収チャーとして回収され、
    前記改質炉において、前記回収チャーが充填されたチャー充填層が設けられ、前記熱分解ガスが部分燃焼しつつ前記チャー充填層を通過することを特徴とするガス化システム。
  3. 請求項1または2に記載のガス化システムであって、
    前記改質炉の前記流出口から排出される前記改質ガスの温度が、800℃よりも高いことを特徴とするガス化システム。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載のガス化システムであって、
    前記ガス化炉が、
    前記内筒の一端に設けられ、被処理物が投入される投入口と、
    前記内筒の他端に設けられ、前記熱分解ガスが排出される排出口と、
    前記内筒の前記一端側の部位を加熱する第1加熱部と、
    前記熱源流路を含み、前記第1加熱部よりも高い温度で前記内筒の前記他端側の部位を加熱する第2加熱部と、
    を備えることを特徴とするガス化システム。
  5. 請求項4に記載のガス化システムであって、
    前記熱源流路を通過した前記改質ガスをガスエンジンで燃焼させて得られる排ガスが、前記第1加熱部における熱源として利用されることを特徴とするガス化システム。
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