JP7286486B2 - ガス化装置 - Google Patents

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本発明は、ガス化装置に関する。
従来、中心軸を中心として回転する回転筒状部(ロータリーキルン)の内部において、バイオマス等の被処理物を加熱することにより、熱分解ガスおよびチャーを生成するガス化装置が用いられている。また、当該回転筒状部の内部において、さらに水蒸気改質を行う手法も知られている(例えば、特許文献1および2参照)。このような装置では、改質用の装置を個別に製造する場合に比べて、装置の製造コストの削減、および、エネルギー効率の向上を図ることが可能である。
特許第4547244号公報 特開2013-209527号公報
ところで、回転筒状部の内部において、熱分解ガスおよびチャーを生成し、さらに水蒸気改質を行って改質ガスを生成するガス化装置では、改質ガスの生成量を増大することが求められる。改質ガスの生成量を増大するには、熱分解ガスおよびチャーを効率よく水蒸気改質する必要がある。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、熱分解ガスおよびチャーを効率よく水蒸気改質することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、被処理物をガス化するガス化装置であって、中心軸を中心とする筒状であり、前記中心軸に平行な方向における一方側の端部に供給口が設けられ、他方側の端部に排出口が設けられ、前記中心軸を中心として回転する回転筒状部と、前記回転筒状部の内部において前記供給口側に設けられ、前記供給口から供給される被処理物の加熱により、熱分解ガスおよびチャーを生成する熱分解部と、前記回転筒状部の内部において前記熱分解部と前記排出口との間に設けられ、前記熱分解ガスの部分燃焼を伴って前記熱分解ガスおよび前記チャーを水蒸気改質することにより、改質ガスを生成する改質部と、前記回転筒状部の内部において前記熱分解部を貫通するとともに、前記熱分解部と前記改質部との間において開口する導入管を有し、前記導入管を用いて酸素含有ガスを前記回転筒状部の内部に導入する酸素導入部と、前記改質部の温度を測定する温度測定部と、前記改質部の温度に基づいて、前記酸素導入部による前記酸素含有ガスの導入量を調整する制御部とを備え、前記熱分解部および前記改質部の双方、または、前記熱分解部において外熱式による間接加熱が行われる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のガス化装置であって、前記回転筒状部の周囲を囲み、前記回転筒状部の外周面との間に筒状空間を形成する外筒部をさらに備え、前記筒状空間を流れる熱源流体により、前記熱分解部および前記改質部の双方、または、前記熱分解部において外熱式による間接加熱が行われる。
請求項に記載の発明は、請求項1または2に記載のガス化装置であって、前記酸素含有ガスおよび水蒸気の双方が前記導入管を流れる。
請求項に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1つに記載のガス化装置であって、前記導入管が、前記熱分解部と前記改質部との間において前記チャーに向かって開口する。
本発明によれば、熱分解ガスおよびチャーを効率よく水蒸気改質することができる。
ガス化装置の構成を示す図である。 比較例のガス化装置を示す図である。 導入管の他の例を示す図である。 ガス化装置の他の例を示す図である。 ガス導入部の他の例を示す図である。
図1は、本発明の一の実施の形態に係るガス化装置1の構成を示す図である。図1では、後述の中心軸J1を含む面におけるガス化装置1の断面を示している。ガス化装置1は、外熱式ロータリーキルン(間接加熱式ロータリーキルン)であり、バイオマス等の被処理物をガス化して、燃料ガスである改質ガスを生成する装置である。改質ガスは、例えば、ガスエンジン等での発電に利用される。被処理物は、例えば、一般廃棄物、産業廃棄物、下水汚泥、木質バイオマス等である。
ガス化装置1は、回転筒状部21と、外筒部26と、被処理物供給部31と、ガス導入部32と、熱分解部4と、改質部5と、制御部(図示省略)とを備える。制御部は、例えば、CPU等を備えるコンピュータであり、ガス化装置1の全体制御を担う。回転筒状部21は、中心軸J1を中心とする筒状であり、例えば金属または合金等により形成される(回転筒状部21内に設けられる他の構成において同様)。典型的には、中心軸J1に垂直な回転筒状部21の断面形状は、円形である。当該断面形状は、ほぼ円形と捉えられる場合には、多角形等であってもよい。図1の例では、回転筒状部21の中心軸J1は水平または略水平である。ガス化装置1の設計によっては、中心軸J1が水平方向に対して傾斜してもよい。
回転筒状部21において、中心軸J1に平行な方向(以下、「軸方向」という。)における一方側の端部開口は供給口211であり、他方側の端部開口は排出口212である。後述するように、回転筒状部21の内部では、供給口211から排出口212に向かって熱分解部4および改質部5が順に設けられる。回転筒状部21の内部において供給口211の近傍には、供給側環状部23が設けられる。供給側環状部23は、中心軸J1を中心とする周方向の全周に亘って回転筒状部21の内周面から突出する環状部材である。回転筒状部21の内周面からの供給側環状部23の高さ(回転筒状部21の内周面に垂直な方向における供給側環状部23の内周面の高さ)は、全周に亘ってほぼ一定である。
回転筒状部21の内部において排出口212の近傍には、排出側環状部24が設けられる。排出側環状部24は、周方向の全周に亘って回転筒状部21の内周面から突出する環状部材である。回転筒状部21の内周面からの排出側環状部24の高さ(回転筒状部21の内周面に垂直な方向における排出側環状部24の内周面の高さ)は、排出口212に近づくに従って漸次小さくなる。すなわち、排出側環状部24の内周面は、排出口212に近づくに従って直径が大きくなる円錐台面である。後述するチャーは、排出側環状部24の内周面により排出口212へと案内される。軸方向の各位置では、排出側環状部24の高さは全周に亘ってほぼ一定である。
回転筒状部21の供給口211側の端部には、フランジ部213が設けられる。フランジ部213は、中心軸J1を中心とする円環状の板部材である。フランジ部213の下方には、一対のローラ221が設けられる。一対のローラ221は、図1の紙面に垂直な方向に離間する。フランジ部213は、一対のローラ221により回転可能に支持される。
また、回転筒状部21の外周面において、排出口212側の端部近傍には、フランジ部214が設けられる。フランジ部213と同様に、フランジ部214も、中心軸J1を中心とする円環状の板部材であり、一対のローラ222により回転可能に支持される。ガス化装置1では、モータおよび減速機を有する回転機構22がローラ221に接続されており、回転機構22がローラ221を回転することにより、回転筒状部21が中心軸J1を中心として連続的に回転する。回転筒状部21の回転速度は、例えば一定である。回転筒状部21を回転する構造は適宜変更されてよい。
外筒部26は、中心軸J1を中心とする筒状であり、例えば金属または合金等により形成される。外筒部26は、2個のフランジ部213,214の間において回転筒状部21の周囲を囲み、回転筒状部21の外周面との間に筒状空間260を形成する。中心軸J1を中心とする径方向における、回転筒状部21と外筒部26との間の幅、すなわち筒状空間260の幅は、全長に亘ってほぼ一定である。軸方向における外筒部26の両端部には、環状壁261,262が設けられる。各環状壁261,262は、中心軸J1を中心とする円環状の部材であり、外筒部26から回転筒状部21に向かって突出する。環状壁261,262における回転筒状部21側の端面は、例えば摺動部材を介して回転筒状部21の外周面と接する。これにより、環状壁261,262と回転筒状部21との間に、シール構造が形成される。外筒部26は、回転しない固定体である。
外筒部26には、流出口263および流入口264が形成される。流出口263は、供給口211側の環状壁261の近傍に設けられ、筒状空間260に接続する。流入口264は、排出口212側の環状壁262の近傍に設けられ、筒状空間260に接続する。流入口264には、所定の熱源流体が供給される。流入口264における熱源流体の温度は、例えば900~1100℃である。熱源流体は、筒状空間260を流れて、流出口263から排出される。筒状空間260を流れる熱源流体により回転筒状部21の外周面が加熱される。なお、ガス化装置1の設計によっては、環状壁261,262の間に、もう1つの環状壁が設けられ、軸方向において筒状空間260が2つの空間に分割されてもよい。この場合、各空間に流入口および流出口が設けられ、熱源流体が当該空間を流れる。例えば、一方の空間は、熱分解部4に対向し、他方の空間は、改質部5に対向する。これにより、熱分解部4および改質部5を個別に加熱することが可能となる。筒状空間260は、3以上の空間に分割されてもよい。
被処理物供給部31は、ホッパ311と、スクリューフィーダ312とを備える。ホッパ311には、被処理物が貯留される。スクリューフィーダ312は、回転機構313と、スクリュー314とを備える。スクリュー314は、ホッパ311の内部から回転筒状部21の供給口211まで中心軸J1に沿って延びる。回転機構313は、モータおよび減速機を有し、スクリュー314を回転する。これにより、ホッパ311内の被処理物が供給口211から回転筒状部21の内部に供給される。被処理物供給部31による回転筒状部21内への被処理物の供給は、連続的であっても、断続的であってもよい。スクリュー314のスクリュー軸315は中空である。スクリュー軸315の中空部には、後述の導入管321が設けられる。導入管321は、中心軸J1に沿って延びる。
熱分解部4は、回転筒状部21の内部において供給口211側に設けられる。熱分解部4は、仕切板41と、ガイド部42とを備える。仕切板41は、中心軸J1に平行な板部材であり、中心軸J1上に配置される。中心軸J1に垂直な方向における仕切板41の両端部は、回転筒状部21の内周面に固定される。中心軸J1に沿って見た場合における回転筒状部21の内部空間は、仕切板41により二等分される。仕切板41の板厚(主面間の厚さ)は、比較的大きく、中心軸J1上に貫通孔411が設けられる。貫通孔411内には、既述の導入管321が挿入される。
ガイド部42は、複数の線状突起421を備える。一部の線状突起421は、仕切板41の一方の主面から突出し、残りの線状突起421は、仕切板41の他方の主面から突出する。仕切板41の各主面に設けられる線状突起421は、互いに平行である。図1の例では、全ての線状突起421が、軸方向に対して傾斜した同一方向に延びる。図1では、実線で示す仕切板41を中心軸J1を中心として180度回転させた場合に、手前側に配置される線状突起421を二点鎖線で示している。二点鎖線の線状突起421の傾斜方向は、実線の線状突起421の傾斜方向と逆向き(中心軸J1に対して反転した方向)となる。
仕切板41は、回転筒状部21の回転に伴って、中心軸J1を中心として回転する。仕切板41の回転において、仕切板41の一方の主面の向きが上方から下方に切り替わる際に、当該主面上の被処理物(後述のチャーを含む。)が線状突起421により供給口211側へと送られる。当該被処理物は、回転筒状部21の下端部において供給側環状部23と衝突し、仕切板41の近傍に留まる。また、仕切板41の他方の主面の向きが上方から下方に切り替わる際に、当該主面上の被処理物が線状突起421により供給口211とは反対側へと送られる。後述するように、仕切板41と改質部5との間の空間にはチャーが滞留しており、当該被処理物は、仕切板41の近傍に留まりやすくなる。以上のように、ガイド部42では、回転筒状部21の一の回転角度範囲において被処理物が供給口211側に向かって送られ、回転筒状部21の他の回転角度範囲において被処理物が供給口211とは反対側に向かって送られる。その結果、軸方向における仕切板41の両端部近傍の間で被処理物が往復(循環)しつつ、熱分解部4において被処理物が滞留する。
既述のように、筒状空間260を流れる熱源流体により回転筒状部21は加熱されている。熱分解部4では、被処理物を、例えば400℃以上の温度(好ましくは、700℃以下)で加熱することにより、熱分解が発生し、熱分解ガスおよびチャーが生成される。図示省略の誘引ファン等により排出口212は減圧されており、熱分解ガスは、排出口212に向かって流れる。熱分解ガスは、タールの蒸気(常温で液体となる。)および粉体のチャー等を含んでもよい。熱分解ガスに含まれないチャー(例えば、上記粉体のチャーよりも大きいチャー)は、熱分解部4にて滞留する。被処理物供給部31から被処理物が供給されることにより、熱分解部4にて滞留するチャーの一部は、改質部5側(排出口212側)へと押し出される。以下の説明では、単に「チャー」という場合は、熱分解ガスに含まれないチャーを意味するものとする。なお、被処理物に不燃物が含まれる場合には、当該不燃物もチャーと共に移動する。
既述のように、改質部5は、回転筒状部21の内部において熱分解部4と排出口212との間に設けられる。改質部5は、例えば熱分解部4と同様の構造を有し、仕切板51と、ガイド部52とを備える。ガイド部52は、複数の線状突起521を備える。一部の線状突起521は、仕切板51の一方の主面から突出し、残りの線状突起521は、仕切板51の他方の主面から突出する。仕切板51の回転において、仕切板51の一方の主面の向きが上方から下方に切り替わる際に、当該主面上のチャーが線状突起521により熱分解部4側へと送られる。仕切板51の他方の主面の向きが上方から下方に切り替わる際に、当該主面上のチャーが線状突起521により熱分解部4とは反対側へと送られる。このとき、回転筒状部21の下端部において排出側環状部24が堰となることにより、排出側環状部24と改質部5との間の空間においてある程度の量のチャーが滞留する(貯留される)。
以上のように、ガイド部52では、回転筒状部21の一の回転角度範囲においてチャーが熱分解部4側に向かって送られ、回転筒状部21の他の回転角度範囲においてチャーが熱分解部4とは反対側に向かって送られる。その結果、軸方向における仕切板51の両端部近傍の間でチャーが往復(循環)しつつ、改質部5においてチャーが滞留する。実際には、熱分解部4で生成されたチャーが改質部5に順次供給されるため、余剰のチャーは、排出側環状部24を超えて排出口212から排出される。なお、仕切板51の排出口212側の端部において、回転筒状部21の回転に伴って、チャーを仕切板51の主面上に取り入れる構造が設けられてもよい(仕切板51の熱分解部4側の端部、並びに、仕切板41において同様)。
ガス導入部32は、導入管321と、混合ガス供給部326とを備える。既述のように、導入管321は、スクリュー軸315の中空部、および、仕切板41の貫通孔411を貫通する。混合ガス供給部326は、回転筒状部21の外部において導入管321の一端に接続される。回転筒状部21の内部において改質部5の近傍に配置される導入管321の他端には、下方に向かって屈曲する屈曲部が設けられる。屈曲部の先端には、噴出口322が設けられる。例えば、噴出口322は、熱分解部4と改質部5との間に滞留するチャー内に位置する。すなわち、導入管321が、熱分解部4と改質部5との間においてチャーに向かって開口する。導入管321では、屈曲部が省略され、噴出口が改質部5に向かって開口してもよい。
ガス導入部32では、混合ガス供給部326が、酸素含有ガスおよび水蒸気を含む混合ガスを導入管321に供給することにより、導入管321の噴出口322から混合ガスが噴出される。ガス導入部32は、導入管321を用いて酸素含有ガスを回転筒状部21の内部に導入する酸素導入部であり、水蒸気を回転筒状部21の内部に導入する水蒸気導入部でもある。酸素含有ガスは、例えば空気または酸素富化空気であり、本実施の形態では、予熱された高温の空気である。混合ガスの温度は、例えば200~300℃である。混合ガスは、噴出口322からチャー内に噴出される。改質部5では、排出口212に向かって流れる熱分解ガスと、混合ガスおよびチャーとが混合(攪拌)される。これにより、熱分解ガスに含まれる可燃性のガスや、タールの蒸気が部分燃焼する(すなわち、一部の熱分解ガスが燃焼する。)。また、チャーも部分燃焼する。なお、酸素含有ガスの加熱および水蒸気の生成には、ガス化装置1で生成される改質ガスや、改質ガスを利用するガスエンジンの排ガス等の熱が用いられてよい。
熱分解ガスおよびチャーの部分燃焼により、改質部5を流れる熱分解ガス、および、仕切板51の周囲のチャーが高温となっている。また、混合ガスには、水蒸気が含まれる。その結果、熱分解ガスに含まれる炭化水素ガス等が、水蒸気改質反応により、水素(H)や一酸化炭素(CO)等のガスに転換される(すなわち、水蒸気改質される)。熱分解ガスに含まれるタールおよび粉体のチャー、並びに、仕切板51の周囲のチャーも、水蒸気改質される。なお、仕切板51の周囲に、十分な量のチャーが存在している場合には、改質部5を流れる熱分解ガスの一部のタール、および、粉体のチャーが、仕切板51の周囲のチャーの細孔等に捕集(トラップ)される。
以上のように、熱分解部4から熱分解ガスおよびチャーが送られる改質部5では、熱分解ガスの部分燃焼を伴って熱分解ガスおよびチャーを水蒸気改質することにより、改質ガスが生成される。改質部5におけるチャーおよび熱分解ガスの温度は、例えば700℃以上であり、好ましくは800℃以上であり、より好ましくは900℃以上である。当該温度は、例えば1100℃以下である。改質ガスは、排出口212を介して回転筒状部21から排出される。
排出口212には、分離部33が接続される。分離部33は、鉛直方向に延びる管である。分離部33では、改質ガスは上方に向かって流れ、例えば、ボイラ等を通過した後、ガスエンジン等に供給される。また、排出口212から排出された余剰のチャーは、分離部33において下方に向かって落下し、回収される。分離部33の下部は、チャー回収部である。なお、チャー回収部では、不燃物等、チャー以外の物質も回収される。
図2は、比較例のガス化装置8を示す図である。比較例のガス化装置8では、熱分解部4を貫通する導入管321に代えて、排出口212および改質部5を貫通する導入管81が設けられる。導入管81は、中心軸J1上に配置され、導入管81の先端(噴出口811)は、熱分解部4と改質部5との間に配置される。混合ガス供給部326が、混合ガスを導入管81に供給することにより、噴出口811から混合ガスが噴出される。
比較例のガス化装置8では、改質部5側から熱分解部4に向かって混合ガスが噴出されるため、熱分解ガスの部分燃焼が主として熱分解部4において生じやすくなる。この場合、熱分解ガスの部分燃焼により生じた熱が熱分解部4の不必要な(過度な)昇温に用いられてしまう。換言すると、改質部5において熱分解ガスおよびチャーを効率よく水蒸気改質することができなくなる。また、混合ガスおよび熱分解ガスが供給口211からホッパ311に向かって逆流する可能性もある。さらに、混合ガスの温度は、改質部5における熱分解ガスおよびチャーの温度に比べて低いため、導入管81を流れる混合ガスにより改質部5の温度が低下してしまう。これによっても、改質部5における熱分解ガスおよびチャーの水蒸気改質の効率が低下する。
また、図1の導入管321の噴出口322を、回転筒状部21の供給口211と熱分解部4との間に配置した他の比較例のガス化装置を想定した場合、当該他の比較例のガス化装置では、導入管を流れる混合ガスによる改質部5の温度低下は抑制可能である。しかしながら、この場合、熱分解ガスの部分燃焼が熱分解部4において生じるため、部分燃焼により生じた熱が熱分解部4の不必要な昇温に用いられてしまう。その結果、改質部5において熱分解ガスおよびチャーを効率よく水蒸気改質することができなくなる。
これに対し、図1のガス化装置1では、熱分解部4を貫通するとともに、熱分解部4と改質部5との間において開口する導入管321が設けられる。これにより、熱分解ガスの部分燃焼をより確実に改質部5近傍(改質部5を含む。)において生じさせることができる。また、導入管321は熱分解部4を貫通し、改質部5を貫通しないため、改質部5の温度低下を防止することができる。その結果、改質部5において、触媒を用いることなく、熱分解ガスおよびチャーを効率よく水蒸気改質することができる。また、混合ガスおよび熱分解ガスが供給口211からホッパ311に向かって逆流することも防止または抑制することができる。なお、熱分解部4における熱分解ガスおよびチャーの生成では、改質部5ほどの高い温度は必要ではないため、導入管321を流れる混合ガスによる熱分解部4の温度低下は問題とはならない。
また、ガス化装置1の改質部5では、軸方向における仕切板51の両端部近傍の間でチャーを往復させつつ、チャーの水蒸気改質が行われる。これにより、ガス化装置1における被処理物のガス化率を向上することが可能となる。
図3は、導入管の他の例を示す図であり、中心軸J1を含む面における導入管321aの断面を示している。導入管321aの先端には、周方向に配列される複数の噴出口323が設けられる。図1の導入管321と同様に、導入管321aは熱分解部4を貫通し、その先端は、熱分解部4と改質部5との間に配置される。導入管321aは、熱分解部4と改質部5との間において回転筒状部21の内周面に向かって開口する。これにより、混合ガスを適切に拡散させることができ、回転筒状部21の内周面上に存在するチャーを効率よく燃焼させることができる。また、混合ガスと熱分解ガスおよびチャーとを適切に混合して、熱分解ガスおよびチャーを効率よく水蒸気改質することができる。導入管321aの先端が、複数の分岐路に分岐することにより、導入管321a(複数の分岐路)が回転筒状部21の内周面に向かって開口してもよい。また、導入管321aにおいて下方に向かって開口する噴出口323のみが設けられ、熱分解部4と改質部5との間に存在するチャーに向かって混合ガスが噴出されてもよい。
図4は、ガス化装置1の他の例を示す図である。図4のガス化装置1では、図1のガス化装置1に対して、温度測定部61が追加される。また、制御部10をブロックにて示している。他の構成は、図1のガス化装置1と同様であり、同じ構成に同じ符号を付す。
温度測定部61は、熱電対611と、温度算出部612とを備える。図4に示すように、熱電対611は、排出口212を介して回転筒状部21の内部に挿入され、熱電対611の測温接点は、改質部5の排出口212側の端部近傍に配置される。熱電対611は、温度算出部612に電気的に接続される。温度算出部612では、改質部5の温度の測定値が取得され、制御部10に出力される。
制御部10では、改質部5の温度に基づいて混合ガス供給部326による混合ガスの導入量が調整される。混合ガスの導入量の調整は、酸素含有ガスの導入量の調整でもある。例えば、改質部5の温度が所定値よりも低い場合には、混合ガスの導入量が大きくされ、熱分解ガスの燃焼量が増加する。また、改質部5の温度が所定値よりも高い場合には、混合ガスの導入量が小さくされ、熱分解ガスの燃焼量が減少する。その結果、改質部5の温度を安定させることができ、ガス化装置1における改質ガスの生成量も安定させることができる。
温度測定部61では、改質部5の温度が測定可能であるならば、他の構成が採用されてもよい。例えば、熱電対611が回転筒状部21の側壁部に埋め込まれてもよい。また、図4中に破線で示すように、赤外線サーモグラフィカメラ611aが設けられ、排出口212を介して改質部5を撮像することにより、改質部5の温度が取得されてもよい。後述するように、酸素導入部と水蒸気導入部とが個別に設けられてよく、この場合、制御部10では、改質部5の温度に基づいて、少なくとも酸素導入部による酸素含有ガスの導入量が調整される。
上記ガス化装置1では様々な変形が可能である。
熱分解部4および改質部5の構造は、適宜変更されてよい。例えば、回転筒状部21の内周面上に複数の攪拌羽根を設ける等、仕切板41,51を用いない構造が採用されてもよい。
ガス導入部32では、酸素含有ガスと水蒸気とが個別の導入管を介して回転筒状部21の内部に導入されてもよい。図5の例では、導入管321に酸素含有ガス供給部327が接続され、熱分解部4と改質部5との間(改質部5の熱分解部4側の端部近傍)に酸素含有ガスが噴出される。酸素含有ガス供給部327および導入管321は、酸素含有ガスを回転筒状部21の内部に導入する酸素導入部である。また、中空のスクリュー軸315の内周面と導入管321の外周面との間に、中心軸J1に沿って延びる水蒸気供給路329が設けられる。水蒸気供給路329には、水蒸気供給部328が接続される。スクリュー軸315の先端は、回転筒状部21の内部における供給口211の近傍にて開口する。これにより、水蒸気供給部328から水蒸気供給路329に供給される水蒸気が、回転筒状部21の内部において熱分解部4に向けて噴出される。水蒸気供給部328および水蒸気供給路329は、水蒸気を回転筒状部21の内部に導入する水蒸気導入部である。
図5の例では、水蒸気は、熱分解部4で生成された熱分解ガスと共に改質部5へと送られ、改質部5において、熱分解ガスの部分燃焼を伴って熱分解ガスおよびチャーが水蒸気改質される。水蒸気供給路329の噴出口は、改質部5の内部、または、改質部5と供給口211との間における任意の位置に配置されてよい。一方、ガス化装置1の構造を簡素化するという観点では、上記ガス導入部32のように、酸素含有ガスおよび水蒸気の双方が導入管321を流れることが好ましい。
上記実施の形態では、熱分解部4および改質部5の双方において、筒状空間260を流れる熱源流体による間接加熱が行われるが、熱分解ガスの部分燃焼の熱を利用する改質部5では、熱源流体による間接加熱が省略されてもよい。また、ガス化装置1を含むシステムでは、例えば、分離部33において回収されたチャーを燃焼することにより得られる熱を、熱分解部4における被処理物の間接加熱に利用することにより、エネルギー効率を高くすることが可能であるが、システムの設計によっては、被処理物の加熱が、電気等により行われてもよい。
ガス化装置1により得られる改質ガスは、ガスエンジン以外に、ガスタービン式、または、燃料電池(固体酸化物形燃料電池(SOFC)等)式の発電装置において用いられてもよい。また、改質ガスは、燃料ガスとして様々な用途に用いられてよく、さらに、液体に変換することにより液体燃料として用いられてもよい。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
1 ガス化装置
4 熱分解部
5 改質部
10 制御部
21 回転筒状部
32 ガス導入部
61 温度測定部
211 供給口
212 排出口
321,321a 導入管
327 酸素含有ガス供給部
J1 中心軸

Claims (4)

  1. 被処理物をガス化するガス化装置であって、
    中心軸を中心とする筒状であり、前記中心軸に平行な方向における一方側の端部に供給口が設けられ、他方側の端部に排出口が設けられ、前記中心軸を中心として回転する回転筒状部と、
    前記回転筒状部の内部において前記供給口側に設けられ、前記供給口から供給される被処理物の加熱により、熱分解ガスおよびチャーを生成する熱分解部と、
    前記回転筒状部の内部において前記熱分解部と前記排出口との間に設けられ、前記熱分解ガスの部分燃焼を伴って前記熱分解ガスおよび前記チャーを水蒸気改質することにより、改質ガスを生成する改質部と、
    前記回転筒状部の内部において前記熱分解部を貫通するとともに、前記熱分解部と前記改質部との間において開口する導入管を有し、前記導入管を用いて酸素含有ガスを前記回転筒状部の内部に導入する酸素導入部と、
    前記改質部の温度を測定する温度測定部と、
    前記改質部の温度に基づいて、前記酸素導入部による前記酸素含有ガスの導入量を調整する制御部と、
    を備え
    前記熱分解部および前記改質部の双方、または、前記熱分解部において外熱式による間接加熱が行われることを特徴とするガス化装置。
  2. 請求項1に記載のガス化装置であって、
    前記回転筒状部の周囲を囲み、前記回転筒状部の外周面との間に筒状空間を形成する外筒部をさらに備え、
    前記筒状空間を流れる熱源流体により、前記熱分解部および前記改質部の双方、または、前記熱分解部において外熱式による間接加熱が行われることを特徴とするガス化装置。
  3. 請求項1または2に記載のガス化装置であって、
    前記酸素含有ガスおよび水蒸気の双方が前記導入管を流れることを特徴とするガス化装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載のガス化装置であって、
    前記導入管が、前記熱分解部と前記改質部との間において前記チャーに向かって開口することを特徴とするガス化装置。
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