JP6055586B2 - 改質装置 - Google Patents

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Description

本発明は、バイオマス資源から生成された乾留ガスを改質するための改質装置と改質システムとに関する。
周知のように、近年、バイオマス資源(建築廃材の破砕物等の生物由来の資源)をガス化し、燃料等として使用することが盛んに行われるようになってきている。そして、バイオマス資源のガス化時には、通常、ガス化炉(例えば、特許文献1、2参照。)により生成された乾留ガスを、改質装置(改質炉、改質器)により改質することが行われているのであるが、既存の改質装置は、機能させるために、電気エネルギーや燃料を必要とするもの(例えば、特許文献2、3参照。)となっている。
特開2008−81637号公報 特開2006−231301号公報 特開2008−169320号公報
そこで、本発明の課題は、乾留ガスの改質のために電気エネルギー等が必要とされない改質装置及び改質システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の、乾留ガスを改質するための改質装置は、改質装置容器と、改質装置容器に設けられた、改質装置容器内に乾留ガスを導入するための乾留ガス入口、改質後の乾留ガスである改質ガスを改質装置容器外に排出するための改質ガス出口、及び、改質装置容器内に酸化剤を導入するための酸化剤入口と、乾留ガス入口から導入された乾留ガスと酸化剤入口から導入された酸化剤とを直接接触させることなく、当該乾留ガスの熱を改質装置容器内で酸化剤入口から導入された酸化剤に移動させることにより、酸化剤入口から導入された酸化剤を加熱する熱交換部と、熱交換部により加熱された酸化剤を改質装置容器内に放出する酸化剤放出部とを、備える。
すなわち、本発明の改質装置は、乾留ガスを改質するため(乾留ガスの一部を燃焼させるため)に必要とされる高温の酸化剤(加熱された空気等)を、改質対象となっている乾留ガスの熱を利用して生成する構成を有している。そして、改質ガス/乾留ガスは、元々、冷却が必要なものである。従って、この改質装置を用いておけば、乾留ガスの改質のために電気エネルギー等が必要とされない形であると共に、改質ガス/乾留ガスの熱を有効に利用した形で、乾留ガスの改質を行えることになる。
本発明の改質装置は、具体的な構成の異なる様々なものとして実現することが出来る。例えば、本発明の改質装置を、一般的な熱交換器のような構成(ただし、加熱された物質が、熱交換器外に排出されるのではなく、熱交換器内に放出される構成)を有する装置として実現しておくことも出来る。
また、本発明の改質装置を、熱交換部として、酸化剤入口と一端が連通した複数の受熱管であって、それらの上端部分で自改質装置の設置面にほぼ水平な面が形成されるように
、且つ、改質装置容器を貫通するように、改質装置容器に取り付けられた複数の受熱管、複数の受熱管の改質装置容器内の部分上に設置された蓄熱剤保持用パンチングプレート、及び、蓄熱剤保持用パンチングプレート上に配置された蓄熱材を備え、酸化剤放出部として、それぞれ、改質装置容器の,蓄熱剤保持用パンチングプレートよりも上方の空間内に収容されている部分を有し、当該部分の管壁に複数の貫通孔が形成されている複数の熱風吹出管、及び、複数の受熱管を通過した酸化剤が各熱風吹出管の各貫通孔から改質装置容器内に放出されるように、複数の熱風吹出管と複数の受熱管とを接続する接続部を備えたものとして実現しておくことも出来る。
なお、本発明の改質装置は、常温の酸化剤を酸化剤入口から供給して使用する装置としても実現できるものである。ただし、本発明の改質装置を、そのような装置として実現すると、通常、乾留ガス/改質ガスが内部を通りにくいもの(乾留ガス/改質ガスに関する圧損が比較的に大きなもの;ガス化炉に接続するとガス化炉から乾留ガスが出にくくなるもの)となってしまう。
一方、請求項1又は請求項2に記載の改質装置を、改質装置の改質ガス出口から排出された改質ガスの熱を利用して酸化剤を加熱する熱交換器、及び、熱交換器により加熱された酸化剤を、改質装置内に酸化剤入口から供給する酸化剤流路と組み合わせて使用するようにしておけば、改質装置を、乾留ガス/改質ガスが内部を通りやすいものとすることが出来る。
従って、本発明の改質装置は、そのような構成を有する改質システムの構成要素として使用することが好ましいものとなっていると言うことも出来る。
本発明によれば、乾留ガスの改質のために電気エネルギー等が必要とされない改質装置及び改質システムを提供することが出来る。
図1は、本発明の一実施形態に係るガス化システムの概略構成図である。 図2は、実施形態に係るガス化システムが備えるガス化炉の構成図である。 図3は、図2におけるA−A線矢視断面図である。 図4は、実施形態に係るガス化システムが備える改質装置の構成図である。 図5は、改質装置の内部構成の説明である。 図6は、実施形態に係るガス化システムが備える熱交換器の構成図である。 図7は、実施形態に係る改質装置の変形例の説明図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1に、本発明の一実施形態に係る改質システムが用いられたガス化システム(以下、実施形態に係るガス化システムと表記する)の概略構成を示す。なお、この図1における改質装置20と、熱交換器30と、改質装置20の加熱空気導入口20cと熱交換器30の空気入口30cとを接続している加熱空気流路とからなる部分が、本実施形態に係る改質システムである。
このガス化システムは、いわゆるバイオマス発電システムである。図示してあるように、ガス化システムは、ガス化炉10、改質装置20、熱交換器30、制御装置40、原料供給系50、冷却系55、ガス貯蔵庫60及び発電機65を、備えている。
原料供給系50は、トラック等で運ばれてくる木質系/草本系バイオマスを破砕するための破砕機、破砕機により破砕された木質系/草本系バイオマス(以下、原料と表記する)を保持しておくためのメインホッパー、メインホッパー内の原料をガス化炉10に供給するための供給機構等からなるシステムである。この原料供給系50内の供給機構は、制御装置40が制御できるチェーンコンベア、バケットエレベータ、スクリューコンベアを主要構成要素としたものとなっている。
ガス化炉10は、原料供給系50から供給された原料をガス化するためのユニットである。このガス化炉10は、炉内(炉殻内)への原料の投入口である原料投入口10a、及び、原料から生成された乾留ガスを外部に排出するための乾留ガス排出口10bを備えている。また、ガス化炉10は、空気(本実施形態では、加熱されていないもの)を炉内に供給するための第1酸化剤供給口10c、及び、加熱空気及び水蒸気を炉内に供給するための第2酸化剤供給口10dも備えている。
改質装置20は、ガス化炉10の乾留ガス排出口10bから排出された乾留ガスを改質するためのユニットである。改質装置20は、ガス化炉10の乾留ガス排出口10bと接続された乾留ガス入口20a、改質ガス(改質した乾留ガス)の出口である改質ガス出口20bを備えている。また、改質装置20は、乾留ガスを改質する(部分燃焼させる)ための加熱空気の入口である加熱空気導入口20cも備えている。
熱交換器30は、改質装置20からの乾留ガスの熱を利用して、加熱空気と水蒸気とを生成するユニットである。この熱交換器30は、改質装置20の改質ガス出口20bと接続された改質ガス入口30a、自ユニット内を通過した改質ガスを外部に排出するための改質ガス出口30b、空気入口30c、加熱空気出口30d、水入口30e及び水蒸気出口30fを備えている。
図示してあるように、熱交換器30の加熱空気出口30dは、ガス化炉10の第2酸化剤供給口10d及び改質装置20の加熱空気導入口20cのそれぞれに、流量調節弁を備えたパイプにより接続されている。また、熱交換器30の水蒸気出口30fは、流量調節弁を備えたパイプにより、ガス化炉10の第2酸化剤供給口10dと接続されている。
熱交換器30の水入口30eには、ポンプ付きのパイプ(図示略)を介して水タンク(図示略)が接続されている。熱交換器30の空気入口30cには、パイプを介してブロワ(送風機:図示略)が接続されている。
制御装置40は、システム内の各所に設けられている温度センサ42(図2、図4参照)の出力(図1では、TCs)に基づき、原料のガス化や乾留ガスの改質が良好に行われるように、原料供給系50内の供給機構や、システム内の各流量調節弁を制御する装置(本実施形態では、いわゆるシーケンサ)である。
冷却系55は、熱交換器30の改質ガス出口30bから排出された改質ガスを冷却するためのシステムである。ガス貯蔵庫60は、冷却系55により冷却された改質ガスを貯蔵しておくための容器であり、発電機65は、ガス貯蔵庫60内の改質ガスに基づき発電を行うユニット(いわゆるガスエンジン発電機)である。
以上のことを前提に、以下、本実施形態に係るガス化システムの構成をさらに具体的に説明する。なお、本実施形態に係るガス化システムの構成要素のうち、原料供給系50、冷却系55、ガス貯蔵庫60及び発電機65は、既存のガス化システム(バイオマス発電システム)にも使用されているものである。そのため、以下では、本実施形態に係るガス化システムの他の各構成要素の構成のみを説明することにする。
まず、図2及び図3を用いて、ガス化炉10の構成を説明する。なお、図3は、図2におけるA−A線矢視断面図である。また、これらの図及び以下で説明に用いる各図は、ガス化炉10等の各部分を認識し易いものとするために、各部分の縮尺や、各部分の数、位置等を適宜変更したものとなっている。
図2及び図3から明らかなように、ガス化炉10は、上下がすぼまった正四角柱状のユニットである。また、ガス化炉10(図2)は、上記した原料投入口10a及び第1酸化剤供給口10cが、その上部(上面)に設けられ、上記した乾留ガス排出口10b及び第2酸化剤供給口10dが、その下部に設けられたユニットとなっている。
ガス化炉10内には、複数の貫通孔11a(本実施形態では、直径が8mmのもの)を有するパンチングプレート11が、炉内を上下に仕切るように取り付けられている。このパンチングプレート11は、四角錐体の側面(四角錐体の底面を除いた4面)のような形状を有している。また、パンチングプレート11は、穴あきパイプ13(詳細は後述)を通すための複数の貫通孔(図3参照。)を備えた部材ともなっている。
ガス化炉10内には、大小2つの環状パイプ12、各環状パイプ12と連通した複数の穴あきパイプ13、及び、各環状パイプ12を第2酸化剤供給口10dに接続する接続用パイプを主要構成要素とした第2酸化剤供給路が、設けられている。
この第2酸化剤供給路を構成している各穴あきパイプ13は、その側面(パイプ壁)に複数の貫通孔を備えた、一端(図2における上側の端)が封止されているパイプ状部材である。各穴あきパイプ13としては、システムの連続運転時におけるパンチングプレート11上の原料の厚さDから、その長さを決定したもの(本実施形態では、パンチングプレート11上の部分の長さが、およそ0.6×Dとなるもの)が、採用されている。
各環状パイプ12は、その側面に複数の貫通孔が形成されているパイプを四角形状に加工し、その両端を接続した部材である。各環状パイプ12には、各穴あきパイプ13を図2に示してあるような姿勢で取り付けるための複数の貫通孔、上記した接続用パイプを取り付けるための貫通孔も設けられている。そして、第2酸化剤供給路は、そのような形状の各部材を組み合わせた部材、つまり、第2酸化剤供給口10dに供給された酸化剤(本実施形態では、加熱空気及び水蒸気)を、パンチングプレート11近傍の所定範囲内の複数箇所に分配供給できるように構成した部材となっている。
ガス化炉10には、原料供給系50からの原料を、原料投入口10aに投入する(圧力差があるガス化炉10内へ投入する)ためのロータリフィーダー44が接続されている。また、ガス化炉10内には、第1酸化剤供給口10cに供給される酸化剤(本実施形態では、加熱されていない空気)を炉内に導入するためのパイプが設けられている。さらに、ガス化炉10内には、当該パイプからの空気、原料投入口10aから投入された原料を、パンチングプレート11上の各所/パンチングプレート11上の原料上の各所に、ほぼ均一に分散させるための部材(図示略)も設けられている。
ガス化炉10の特定の側壁(図2における左側の側壁)には、着火口10eが設けられている。そして、ガス化炉10には、この着火口10eを通して、着火剤(固形メタノール等)をパンチングプレート11上の原料に投入するための、制御装置40によって制御される着火機構(図示略)が取り付けられている。
ガス化炉10の最下部には、原料のガス化により生ずる灰を炉外に排出するための灰出し用スクリュー16が設けられている。また、ガス化炉10には、炉内の各所の温度を測
定するための複数の温度センサ42が取り付けられている。
そして、本実施形態に係るガス化システムのガス化炉10は、以上説明した構成を有するユニットであると共に、炉内の温度を低下しにくくするために、その内面を、綿状耐熱素材(セラミックブランケット)でコートしたユニットとなっている。
次に、図4及び図5を用いて、改質装置20の構成を説明する。
改質装置20(図4)は、改質装置容器20′、複数の受熱パイプ22、複数の熱風吹き出しパイプ23等からなるユニットである。
改質装置容器20′は、下部がすぼまった、中空直方体状の容器である。この改質装置容器20′は、図4に示してあるように、乾留ガス入口20aが容器の下端近傍に設けられ、改質ガス出口20bが改質ガス入口20aよりも高い位置に設けられた容器となっている。
各受熱パイプ22は、それらの上端部分で改質装置20の設置面にほぼ水平な面が形成されるように、且つ、改質装置容器20′を貫通するように、改質装置容器20′に取り付けられているパイプである。
各受熱パイプ22の一方の開口部は、加熱空気導入口20cを備えたヘッダ21aに接続されており、各受熱パイプ22の一方の開口部は、ヘッダ21bに接続されている。
各熱風吹き出しパイプ23は、各受熱パイプ22よりも高く改質ガス出口20bの下端よりも低い位置で改質装置容器20′を貫通するように、改質装置容器20′に取り付けられているパイプである。各熱風吹き出しパイプ23(図5参照)は、改質装置容器20′内に収容される部分の各所に貫通孔が形成されているものとなっている。
各熱風吹き出しパイプ23の一方の開口部は、管端閉止フランジにより封止されており、各熱風吹き出しパイプ23の他方の開口部は、ヘッダ21cを介してヘッダ21bに接続されている。
改質装置容器20′内の複数の受熱パイプ22上には、複数の貫通孔25aを備えたパンチングプレート25(図5参照)が設置されている。改質装置容器20′内の当該パンチングプレート25上の空間には、各熱風吹き出しパイプ23が埋まる量の蓄熱剤が充填されている。この蓄熱剤は、改質装置容器20′内の各部の温度の均一化、改質ガス(及び改質中の乾留ガス)内の不純物の除去等を目的として充填されているものである。従って、蓄熱剤は、比熱や耐熱性が高く、酢酸、タール、H2S等の酸性ガスに耐えるもので
あることが望まれる。また、蓄熱剤は、セメント化しないものであることや、圧損の少ない形状を有するものであることも望まれるため、蓄熱剤としては、中空円筒状のセラミック性部材等が使用される。
改質装置容器20′の下端部には、原料のガス化により生ずる灰を炉外に排出するための灰出し用スクリュー26が設けられている。さらに、改質装置容器20′には、改質装置20(改質装置容器20′)内の、蓄熱剤が充填されている部分の温度を測定するため2つの温度センサ42が取り付けられている。
次に、熱交換器30の構成を説明する。
図6に示したように、熱交換器30は、加熱対象物の入口及び出口と熱源ガスの入口3
1x(x=a or b)及び出口31y(y=b or a)とを有する5台の単位熱交換器31を、改質装置20から排出される改質ガスが各単位熱交換器を順々に通過するように接続したユニットである。また、熱交換器30は、後段側の2台の単位熱交換器31が、“空気入口30cと加熱空気出口30dとを備えた加熱空気の生成手段”として機能し、前段側の3台の単位熱交換器31が、“水入口30eと水蒸気出口30fとを備えた水蒸気の生成手段”として機能するように、幾つかの単位熱交換器31の加熱対象物の出口31yを他の単位熱交換器の加熱対象物の入口31xに連通させたユニットとなっている。
制御装置40の機能を説明する前に、ここで、本実施形態に係るガス化システムに、上記構成のガス化炉10、改質装置20及び熱交換器30を採用している理由を説明しておくことにする。
上記したガス化炉10の構成は、各種実験結果より得られた『パンチングプレート上の原料の下層部分に、比較的に高温の酸化剤(空気のみや、空気と水蒸気)を供給し、当該原料に、上方から、加熱していない酸化剤(例えば、空気)を供給すると、タールやクリンカーの生成量が少ない形で原料(バイオマス資源)をガス化できる』という知見に基づき想到されたものである。なお、上記構成を採用するとタール等の生成量が少ない形で原料のガス化が行える理由は未だ明確になっていないのであるが、上記構成が、アップドラフト型/ダウンドラフト型のガス化炉の構成よりも、ガス化する原料内をガスが通りやすい構成となっていることや、酸化剤の供給口が1つしかないガス化炉よりも、酸化剤の供給量の制御による温度調整を行い易い構成となっていることが、その一因であると考えられる。
ただし、ガス化炉10に供給する酸化剤の加熱を電気ヒータで行ったのでは、酸化剤の加熱に必要な電力量分、ガス化システムの出力電力量が少なくなってしまうことになる。また、ガス化炉10から排出される乾留ガスの改質を電気ヒータで行う場合にも、改質ガスの改質(加熱)に必要とされる電力量分、ガス化システムの出力電力量が少なくなってしまうことになる。
そして、ガス化炉10から排出される乾留ガスの熱を利用して酸化剤の加熱や乾留ガスの改質が行われるようにしておけば、上記のような問題が生じないガス化システムを実現することが出来る。そのため、本実施形態に係るガス化システムに、ガス化炉10に供給する水蒸気及び加熱空気を、ガス化炉10により生成される乾留ガスの熱を利用して生成する熱交換器30(図6)を採用しているのである。また、本実施形態に係るガス化システムに、熱交換器30により生成された加熱空気を利用してガス化炉10からの乾留ガスを改質する改質装置20(図4)、より具体的には、熱交換器30により生成された加熱空気をガス化炉10からの乾留ガスで加熱した後、加熱した加熱空気を利用してガス化炉10からの乾留ガスを改質する改質装置20を、採用しているのである。
次に、制御装置40によるガス化システムに対する制御内容を、説明する。
ガス化システムを連続運転(定常運転)している場合、制御装置40は、予め定められている速度でガス化炉10内に原料が供給されるように、原料供給系50内の供給機構を制御する。また、制御装置40は、システム内の各部の温度(主として、図2、図4に示してあるTC1〜TC7)が予め定められている温度範囲内に入るように、システム内の各流量調節弁を制御する処理も行う。
制御装置40が行うこの処理(以下、連続運転用調節弁制御処理と表記する)は、TC5が850℃〜900℃程度の温度となり、TC6が1050℃〜1100℃程度の温度となるように、システム内の各流量調節弁を制御する処理である。
より具体的には、連続運転用調整弁制御処理は、第2酸化剤供給口10dから、適正空気比が0.3〜0.4程度の量の加熱空気が供給され、第1酸化剤供給口10dから、加熱空気よりも多量の空気が供給されるように、各流量調節弁を制御する処理となっている。なお、ガス化システムの連続運転時に第2酸化剤供給口10dに導入される加熱空気(つまり、1050℃〜1100℃程度の改質ガスが供給されている熱交換器30が生成する加熱空気)は、400℃〜550℃程度の空気である。
また、連続運転用調整弁制御処理は、TC5を、原則として、第1酸化剤供給口10dからの空気供給量を制御することにより調整する処理ともなっている。
制御装置40は、ガス化システムに原料のガス化を開始させる場合には、まず、所定量の原料がガス化炉10内に供給されるように、原料供給系50内の供給機構を制御する。次いで、制御装置40は、ガス化炉10の着火口10eに取り付けられている着火機構を制御することにより、ガス化炉10内に100g程度の固形メタノールを投入する。また、制御装置40は、第1酸化剤供給口10cからガス化炉10内に空気が供給されるように、第1酸化剤供給口10cと接続されているブロワを制御する。
その後、制御装置40は、ガス化炉10の最上部に取り付けられている温度センサ42による温度の検出結果(図2におけるTC1)が、ガス化炉10内で原料の燃焼(部分燃焼)が或る程度進んだ場合の温度として予め定められている第1所定温度となるのを監視する処理を開始する。
TC1が第1所定温度となったことを見出した場合、制御装置40は、第2酸化剤供給口10dに、熱交換器30の加熱空気出口30d、水蒸気出口30fからの加熱空気、水蒸気が供給されるように、加熱空気、水蒸気用の各流量調節弁を制御する。また、制御装置40は、規定量の原料がガス化炉10内に追加されるように、原料供給系50内の供給機構を制御する。
そして、制御装置40は、ガス化炉10から排出される乾留ガスの温度TC5が、予め定められている第2所定温度となるのを監視する処理を開始し、TC5が第2所定温度となった場合には、第1酸化剤供給口10cからガス化炉10内に供給する空気量を増やすための制御を行う。
なお、TC5が第2所定温度となった状態は、パンチングプレート11上の原料中に熱分解ゾーンが形成されていない状態(パンチングプレート11上の原料の下層部分が酸化分解ゾーンとなっており、上層部分が加温乾燥ゾーンとなっている状態)である。
その後、制御装置40は、ガス化炉10の各部の温度TC1〜TC5が、パンチングプレート11上の原料中に熱分解ゾーンが形成されたことを示す温度となるのを監視する処理を開始する。そして、制御装置40は、温度TC1〜TC5がそのような温度となった場合には、所定速度で原料を供給することによりガス化炉10に原料のガス化を連続的に行わせるための連続運転制御処理(既に説明した連続運転用調整弁制御処理を含む処理)を開始する。
《変形形態》
上記した実施形態に係る改質システムは、各種の変形を行うことが出来る。例えば、改質装置20を、常温の空気を供給できるものに変形することが出来る。なお、改質装置20を、そのような装置に変形することは、例えば、図7に例示したように、空気導入口20c′に供給された空気が、改質装置容器20′を横切る受熱パイプ22を複数回(図で
は2回)通った後に、熱風吹き出しパイプ23から改質装置容器20′内に放出されるようにしておけば、実現できる。
また、改質装置20を、蓄熱材を内蔵していないもの(一般的な熱交換器のような構成のもの)に変形することも出来る。ただし、蓄熱材を内蔵させておけば、改質装置容器20′内の各部の温度が均一化することになるし、改質ガス(及び改質中の乾留ガス)内の不純物により熱風吹き出しパイプ23の貫通孔が詰まることも防止できることにもなる。従って、改質装置20は、具体的な構成は上記したものとは異なっていても良いが、蓄熱材を内蔵した装置としておくことが好ましい。
また、改質システムを、ダウンドラフト/アップドラフト型のガス化炉と組みあわせて使用しても良いことや、改質システムを、メタノール等の製造用のガス化システムに使用しても良いことなどは、当然のことである。
10 ガス化炉
10a 原料投入口
10b 乾留ガス排出口
10c 第1酸化剤供給口
10d 第2酸化剤供給口
10e 着火口
11、25 パンチングプレート
11a、25a 貫通孔
12 環状パイプ
13、23 パイプ
20 改質装置
20′ 改質装置容器
20a 乾留ガス入口
20b、30b 改質ガス出口
20c 加熱空気導入口
20c′ 空気導入口
21a、21b、21c ヘッダ
22 受熱パイプ
23 熱風吹き出しパイプ
30 熱交換器
30a 改質ガス入口
30c 空気入口
30d 加熱空気出口
30e 水入口
30f 水蒸気出口
31 単位熱交換器
40 制御装置
42 温度センサ
44 ロータリフィーダー
50 原料供給系
55 冷却系
60 ガス貯蔵庫
65 発電機

Claims (2)

  1. 乾留ガスを改質するための改質装置において、
    改質装置容器と、
    前記改質装置容器に設けられた、前記改質装置容器内に乾留ガスを導入するための乾留ガス入口、改質後の乾留ガスである改質ガスを前記改質装置容器外に排出するための改質ガス出口、及び、前記改質装置容器内に酸化剤を導入するための酸化剤入口と、
    前記酸化剤入口と一端が連通した複数の受熱管であって、それらの上端部分でほぼ水平な面が形成されるように前記改質装置容器を貫通した複数の受熱管と、
    それぞれ、前記改質装置容器の,前記複数の受熱管よりも上方の空間内に収容されている部分を有し、当該部分の管壁に複数の貫通孔が形成されている複数の熱風吹出管と、
    前記複数の受熱管を通過した酸化剤が各熱風吹出管の各貫通孔から前記改質装置容器内に放出されるように、前記複数の熱風吹出管と前記複数の受熱管とを接続する接続部と、
    を備えることを特徴とする改質装置。
  2. 前記複数の受熱管の前記改質装置容器内の部分上に設置された蓄熱剤保持用パンチングプレートと、
    前記蓄熱剤保持用パンチングプレート上に配置された、前記複数の熱風吹出管が埋没する量の蓄熱材と、
    をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の改質装置。
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