JP2019126314A - 天ぷら衣用ミックス - Google Patents

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亮佑 高須
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Abstract

【課題】サクサクした衣の食感と花が咲いたようなボリュームのある外観とを有する天ぷらを簡便な手順で製造することができる天ぷら衣用ミックスの提供。【解決手段】小麦粉57〜82質量%、ならびに酸化澱粉及び酸処理澱粉からなる群より選択される1種以上の澱粉18〜43質量%を含有し、かつ対粉100〜200質量%に加水した場合の粘度が2000〜5000mPa・sである、天ぷら衣用ミックス。【選択図】なし

Description

本発明は天ぷら衣用のミックスに関する。
天ぷらは、小麦粉と水を主体とする衣液を魚介、野菜等の具材に付着させ、油ちょうして得られる食品である。天ぷらは、香ばしいサクサクした食感の衣と、衣の内側の、旨味を閉じ込めた具材とが相俟って、独特の良好な食味と食感を有する食品である。天ぷらの外観としては、いわゆる「花咲き」と形容される、細かな粒状の衣が多数まとわり、満開の桜のようになった形の衣を有するボリュームのある外観が好まれている。
このような花咲きの天ぷらは、衣液を付着させた具材を油槽に投入した際に、衣液が加熱されて膨張する(花散りと呼ばれる)ことで形成されるが、さらに見栄えの良い花咲きを与えるため、従来の花咲き天ぷらは、油ちょう中の天ぷらに衣液を直接垂らして、形よい衣を形成させる操作(追い種と呼ばれる)を行って製造されていた。しかし、追い種には手早い操作や的確な衣液の滴下などの熟練の技が要求され、修練を積んだ者以外には行うことが困難であった。
簡便な操作で衣の花咲きや食感のよい天ぷらを製造することができる天ぷら衣用ミックスが提案されている。例えば、特許文献1には、α化度12.5〜30%かつ対粉300質量%に加水した場合の粘度が1〜10Pa・sである湿熱処理小麦粉と乳化剤を含有する天ぷら衣用ミックスが開示されている。特許文献2には、穀粉および/または澱粉ならびに乳化剤を含有し、かつ対粉100〜200質量%に加水した場合の粘度が2〜4.5Pa・sである天ぷら衣用ミックスが開示されている。特許文献3には、デュラム小麦粉及び湿熱処理小麦粉を含有し、さらに酸化澱粉を5〜15重量%含む天ぷら用衣ミックスが開示されている。特許文献4には、エーテル化澱粉、アセチル化澱粉、酸化澱粉又は架橋澱粉を加熱して加熱処理前の糊化ピーク温度より0.5〜5.0℃高くした加熱処理澱粉を含有する電子レンジ調理用ミックスが開示されている。
国際公開公報第2016/010059号 国際公開公報第2016/010060号 特開平10−52232号公報 特開2003−79334号公報
本発明は、高度な技術が必要な追い種を行わなくとも、好ましい花咲きした外観を有し、かつ食感の良好な天ぷらを製造することができる天ぷら衣用ミックスを提供する。
本発明は、小麦粉57〜82質量%、ならびに酸化澱粉及び酸処理澱粉からなる群より選択される1種以上の澱粉18〜43質量%を含有し、かつ対粉100〜200質量%に加水した場合の粘度が2000〜5000mPa・sである、天ぷら衣用ミックスを提供する。
また本発明は、当該天ぷら衣用ミックス100質量部と水分100〜200質量部とを含み、かつ粘度が2000〜5000mPa・sである、天ぷら用衣液を提供する。
また本発明は、当該天ぷら衣用ミックス100質量部と水分100〜200質量部とを混合して粘度2000〜5000mPa・sの衣液を調製することを含む、天ぷら用衣液の製造方法を提供する。
さらに本発明は、当該天ぷら衣用ミックス100質量部と水分100〜200質量部とを含み、かつ粘度が2000〜5000mPa・sである天ぷら用衣液を、具材に付着させ、油ちょうすることを含む、天ぷらの製造方法を提供する。
本発明の天ぷら衣用ミックスを用いて調製した衣液を具材に付けて油ちょうすれば、サクサクとした食感を有する、花が咲いたような形の衣に覆われたボリュームある外観の(いわゆる花咲きの)天ぷらを得ることができる。本発明の天ぷら衣用ミックスによれば、従来は製造に高度な技術を要していた花咲き天ぷらを簡便に製造することができる。
本発明の天ぷら衣用ミックスは、小麦粉57〜82質量%、ならびに酸化澱粉及び酸処理澱粉からなる群より選択される1種以上の澱粉18〜43質量%を含有する。本発明の天ぷら衣用ミックスは、対粉100〜200質量%に加水した場合の粘度(すなわち、該ミックス粉100質量%と100〜200質量%の水とを混合して調製された衣液の粘度)が、2000〜5000mPa・s、好ましくは2500〜4300mPa・s、より好ましくは2900〜3800mPa・sである。より好適には、本発明の天ぷら衣用ミックスは、対粉150質量%に加水した場合の粘度(すなわち、該ミックス粉100質量%と150質量%の水とを混合して調製された衣液の粘度)が、2000〜5000mPa・s、好ましくは2500〜4300mPa・s、より好ましくは2900〜3800mPa・sである。本発明の天ぷら衣用ミックスの粘度が当該範囲内であると、具材に適度な量の衣液を付着させることができ、花咲きがよい天ぷらを得ることができる。
本明細書において、本発明の天ぷら衣用ミックスの「加水した場合の粘度」、及び本発明の天ぷら衣用ミックスから調製された「衣液の粘度」とは、B型粘度計を用いて測定した、本発明の天ぷら衣用ミックスから調製された衣液(温度15℃)の粘度の値をいう。粘度の測定の手順の例を以下に説明する:
(1)ボール(ホバート社製)に約15℃の所定量の冷水を注ぎ、その上に天ぷら衣用ミックス100質量部を入れ、ワイヤーホイップ(ホバート社製)にて適当に攪拌し、該ミックスと水を馴染ませた後、ミキサー(ホバート社製)にて1st=30秒、2nd=240秒攪拌する;
(2)攪拌後10分経過後の衣液の粘度をBM型粘度計で測定する。
本発明の天ぷら衣用ミックスに用いられる小麦粉としては、通常食品に用いられるものであればよく、例えば、薄力粉、中力粉、準強力粉、強力粉、デュラム粉などが挙げられ、これらをいずれか単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。これらの中でも、得られた天ぷらが硬すぎずサクサクとした軽い食感を得るためには、薄力粉を用いることが好ましい。本発明のミックスにおける小麦粉の含有量は、ミックス全量中、57〜82質量%であればよく、好ましくは60〜80質量%、より好ましくは62〜82質量%、さらに好ましくは62〜80質量%、さらに好ましくは62〜72質量%である。該ミックスにおける小麦粉の含有量が少ないと、得られた天ぷらの食感が硬くなりやすく、逆に小麦粉の含有量が多いと、得られた天ぷらが食感及び外観に劣ることがある。
上述した本発明の衣用ミックスに用いられる小麦粉は、熱処理小麦粉であってもよい。したがって、本発明のミックスに用いる小麦粉は、未加熱処理小麦粉単独であっても、熱処理小麦粉単独であってもよく、又はこれらを混合したものであってもよい。本発明のミックスが熱処理小麦粉を含んでいると、得られた天ぷらの衣のサクサクとしながらも歯脆い食感が強まるため好ましい。熱処理小麦粉としては、上述した小麦粉をそのまま加熱処理したものや加水して加熱処理したもの、又は上述した小麦粉を加熱蒸気で加熱処理したものなどが利用できる。
本発明の天ぷら衣用ミックスに用いられる酸化澱粉とは、酸化剤で処理した澱粉である。該酸化澱粉の原料となる澱粉としては、その種類に制限はなく、例えば、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、サツマイモ澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉などが挙げられる。該酸化澱粉は、上記原料澱粉を、常法に従って次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素、硝酸などの酸化剤で処理することにより製造することができる。または、市販の酸化澱粉を利用してもよい。本発明のミックスに用いる酸化澱粉の好ましい例としては、コーンスターチ又はタピオカ澱粉由来の酸化澱粉が好ましい。これらの酸化澱粉は、いずれか単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明の天ぷら衣用ミックスに用いられる酸処理澱粉とは、酸で処理した澱粉である。該酸処理澱粉の原料となる澱粉としては、上述した酸化澱粉の原料と同じものを例示することができる。該原料澱粉を、常法に従って酢酸、無水酢酸、リン酸、無水オクテニルコハク酸等の酸で処理することにより、酸処理澱粉を製造することができる。または、市販の酸処理澱粉を利用してもよい。本発明のミックスに用いる酸処理澱粉の例としては、アセチル化澱粉、オクテニルコハク酸澱粉、リン酸澱粉等が挙げられ、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ又はタピオカ澱粉由来のアセチル化澱粉が好ましい。これらの酸処理澱粉は、いずれか単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明の天ぷら衣用ミックスに用いられる酸化澱粉及び酸処理澱粉は、それぞれ、好ましくはRVA最高粘度が1000mPa・s以下である。これらの澱粉のRVA最高粘度が1000mPa・sを超えると、本発明のミックスから調製した衣液が上述した所望の粘度を達成することが難しくなり、そのため得られた天ぷらの衣の食感や外観が低下することがある。より好ましくは、該酸化澱粉及び酸処理澱粉のRVA最高粘度は、それぞれ、400mPa・s以下、さらに好ましくは200mPa・s以下である。酸化澱粉及び酸処理澱粉のRVA最高粘度は、酸化処理による置換基の種類や置換度、又は酸処理の程度によって異なり、後述するRVA最高粘度の測定方法により確認することができる。当業者は、所望のRVA最高粘度を有する酸化澱粉及び酸処理澱粉を適宜選択することができる。
本明細書において、澱粉のRVA最高粘度は、ラピッドビスコアナライザー(RVA)(ニューポート サンエンティフィク社、ペルテン社、フォス・ジャパン株式会社等より購入可能)を用いて測定した値である。測定の具体的手順を以下に説明する。測定装置に付属のアルミ缶(測定対象物の収容容器)に、測定対象の澱粉4g及び蒸留水を、澱粉との合計重量で29gになるように入れた後、さらにパドル(攪拌子)を入れ、測定装置のタワーにセットする。なお、前記のアルミ缶に入れる澱粉の量は、澱粉の水分値が14%含有時の値である。澱粉の水分値が異なる場合は、固形分換算で3.44gとなるように澱粉の量を調整する。そして、アルミ缶内のパドルを回転数160rpm/minで回転させながら、該アルミ缶を加熱してその内容物(澱粉懸濁液)を加熱処理する(加熱処理の温度条件:はじめにアルミ缶内容物の品温を50℃で1分間保持した後、7分30秒をかけて95℃まで昇温させ、同温度で5分間保持し、次いで7分30秒をかけて50℃まで降温した後、同温度で2分間保持する)。加熱処理中の内容物の粘度を測定し、粘度曲線を得る。得られた粘度曲線に基づいて、加熱処理中の最高粘度を「RVA最高粘度」として決定する。
本発明のミックスにおける酸化澱粉及び酸処理澱粉の含有量は、ミックス全量中、合計で18〜43質量%であればよく、好ましくは20〜40質量%、より好ましくは18〜38質量%、さらに好ましくは20〜38質量%、さらに好ましくは28〜38質量%である。該ミックスにおける酸化澱粉及び酸処理澱粉の含有量が少ないと、得られた天ぷらの外観や食感に所望の効果が得られず、逆に含有量が多いと天ぷらの食感が硬く感じられることがある。本発明のミックスは、該酸化澱粉及び酸処理澱粉以外の他の澱粉類(未加工又は加工澱粉)を含んでいてもよいが、好ましくは熱処理澱粉を含有しない。好ましくは、該酸化澱粉及び酸処理澱粉は熱処理澱粉ではない。
本発明の天ぷら衣用ミックスにさらに膨張剤を配合すると、得られた天ぷらの衣のサクサクとしながらも歯脆い食感が強まるため好ましい。該膨張剤としては、食品に用い得るものであれば限定されないが、重曹を基剤とし、酸性剤として酒石酸又はその塩、フマル酸又はその塩、リン酸塩、及びグルコノデルタラクトンからなる群より選択される1種以上を含む膨張剤が好ましい。本発明のミックスにおける該膨張剤の含有量は、ミックス全量中、好ましくは0.1〜4質量%、より好ましくは1〜3質量%、さらに好ましくは1.5〜2.5質量%である。
本発明の天ぷら衣用ミックスにさらに乳化剤を配合すると、得られた天ぷらの衣のサクサクとしながらも歯脆い食感が強まるため好ましい。該乳化剤の例としては、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ステアリル有機酸エステル及びそれらの混合物などが挙げられる。本発明のミックスにおける該乳化剤の含有量は、ミックス全量中、好ましくは3質量%以下、さらに好ましくは0.5〜2質量%、より好ましくは1〜2質量%である。
本発明の天ぷら衣用ミックスは、上述した各種原料に加えて、必要に応じて、天ぷら衣用ミックスの製造に通常用いられ得る他の原料をさらに含んでいてもよい。そのような他の原料としては、例えば、小麦粉以外の穀粉(例えば、米粉、小麦全粒粉、ライ麦粉、大麦粉、ソルガム粉、コーンフラワー等)、酸化澱粉及び酸処理澱粉以外の他の澱粉類、糖類、卵黄や卵白等の卵粉、食塩や粉末醤油等の調味料、油脂、増粘剤などが挙げられる。本発明のミックスにおけるこれら他の原料の合計含有量は、ミックス全量中20質量%以下程度が好ましい。
本発明の天ぷら衣用ミックスは、好ましくは天ぷら、フリッター等のための衣用ミックスとして使用することができる。該本発明のミックスは粉体であり、天ぷら等の製造に使用する際には、該粉体のミックスを水分と混合して衣液を調製し、これを衣材として具材に付着させる。本発明のミックスを粉体のまま具材に付着させても、食感や外観の向上効果は得られない。
本発明の天ぷら用衣液は、本発明の天ぷら衣用ミックスに水分を添加し、混合することで調製することができる。水分としては、食品製造に通常使用される水が好ましく使用される。該ミックスに添加する水分の量は、ミックス100質量部に対して、好ましくは100〜200質量部、より好ましくは110〜180質量部であるが、好みに応じて適宜調整することができる。水分量が100質量部未満であると、得られた天ぷらの衣が硬くなる場合があり、逆に水分量が200質量部を超えると、得られた天ぷらの衣の食感及びボリュームが低下する場合がある。かくして得られた本発明の天ぷら用衣液の粘度は、2000〜5000mPa・sに調整される。衣液の粘度がこの範囲外であると、得られた天ぷらの外観が悪くなる。好ましい衣液の粘度は、2500〜4300mPa・s、より好ましくは2900〜3800mPa・sである。
当該本発明の天ぷら用衣液を、具材に付着させ、油ちょうすることで、天ぷらを製造することができる。天ぷらの具材としては、特に限定されず、例えば、鶏、豚、牛、羊、ヤギなどの畜肉類、イカ、エビ、アジなどの魚介類、野菜類などの種々のものを使用することができる。これら具材には、本発明の天ぷら用衣液を付着させる前に、必要に応じて下味を付けてもよい。あるいは該具材には、該衣液を付着させる前に、必要に応じて打ち粉をまぶしてもよい。
天ぷらの製造の際には、本発明の天ぷら用衣液を具材表面の少なくとも一部に付着させればよい。すなわち、具材の種類や所望する天ぷらの外観に応じて、具材の表面全体を衣液で覆ってもよく、又は具材表面の一部に衣液を付着させてもよい。衣液を具材に付着させる際は、衣液中に具材を浸したり、具材に衣液を塗布するかまたは噴きつけたりすればよい。次いで、衣液の付着した具材を、常法に従い、例えば160〜180℃で油ちょうすることで、天ぷらを製造することができる。得られた天ぷらは、油ちょう中に追い種をしたりせずとも、サクサクとした食感で、かつ花咲きした外観を有する。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
試験例1 海老天ぷら
1)酸化澱粉の製造
コーンスターチに酸化処理を行い、各種酸化度の酸化澱粉を製造した。コーンスターチ10kgに水15Lを加えて懸濁し、これに酸化剤として0.5〜12%の次亜塩素酸ナトリウムを加え、30℃で3時間酸化処理を行なった。反応終了後、10%亜硫酸水素ナトリウム溶液を徐々に添加することで残存する次亜塩素酸ナトリウムを還元し、その後5%塩酸でpH5に調整した。終了後の懸濁液は脱水した後、80℃で乾燥して各種酸化澱粉(酸化澱粉1〜8)を得た。
2)天ぷら衣用ミックスの製造
表1に示す組成で、小麦粉(薄力粉;日清フーズ製)と、1)で製造した酸化澱粉1〜8、市販の酸処理澱粉又はリン酸架橋澱粉とを混合し、天ぷら衣用ミックス(製造例1〜7及び比較例1〜3)を製造した。各天ぷら衣用ミックス100質量部に対して水150質量部を添加し、軽くかき混ぜて天ぷら用衣液を製造した。得られた各衣液の粘度は用いた澱粉に応じて異なり、表1のとおりであった。
3)天ぷらの製造
尾付き海老(20g/1尾)を剥いて水気を取り、打ち粉をしてから衣液を身全体に絡めた。170℃の油槽に頭側から静かに投入し、追い種はせずそのまま2分半油ちょうして海老天ぷらを製造した。
4)評価
揚げたての海老天ぷらの外観及び食感を、訓練を受けた10名のパネラーにより下記評価基準で評価し、平均点を求めた。結果を表1に示す。
<評価基準>
(外観)
5 ボリュームに優れ、細かな花散りが広がっており、花咲きが非常に良い外観を有していて極めて良好
4 ボリュームと花散りがあり、花咲きが良い外観を有していて、良好
3 ボリュームがあり、花散りは少ないが凸凹した花咲きはあり、やや良好
2 ボリュームにややもの足りず、花咲きも少なめで、不良
1 ボリュームに欠け、花咲きも無く平坦であり、極めて不良
(食感)
5 衣が硬すぎず非常にサクサクとしていて噛むと歯脆く、極めて良好
4 衣が硬すぎずサクサクとしており、良好
3 衣がサクサク感に乏しく、やや硬いかやや柔らかい
2 衣がサクサク感に欠け、やや硬すぎかやや柔らかすぎ、不良
1 衣がサクサク感に欠け、硬すぎか柔らかすぎ、極めて不良
Figure 2019126314
試験例2 海老天ぷら
製造例3の天ぷら衣用ミックスを用いて、ただしミックスに添加する水の量を表2のように変更して天ぷら用衣液を製造した。得られた天ぷら用衣液を用いて、試験例1と同様の手順で海老天ぷらを製造し、評価した。結果を表2に示す。なお表2には製造例3の結果を再掲する。
Figure 2019126314
試験例3 海老天ぷら
試験例1の1)と同様の手順で表3に示すRVA最高粘度を有する酸化澱粉9〜15を製造した。RVA最高粘度はラピッドビスコアナライザー(ニューポート サンエンティフィク社製、RVA−4)により測定した。試験例1と同様の手順で、該酸化澱粉9〜15を用いて天ぷら衣用ミックスを製造し、次いで得られたミックスから天ぷら用衣液を製造した。該天ぷら用衣液を用いて、試験例1と同様の手順で海老天ぷらを製造し、評価した。結果を表3に示す。なお表3には製造例3の結果を再掲する。
Figure 2019126314
試験例4 海老天ぷら
試験例1と同様の手順で、ただしミックス中の小麦粉と酸化澱粉3の配合比を表4のように変更して天ぷら用ミックスを製造し、次いで得られたミックスから天ぷら用衣液を製造した。該天ぷら用衣液を用いて、試験例1と同様の手順で海老天ぷらを製造し、評価した。結果を表4に示す。なお表4には製造例3の結果を再掲する。
Figure 2019126314
試験例5 海老天ぷら
試験例1と同様の手順で、酸化澱粉3を用いて表5に示す組成の天ぷら用ミックスを製造し、次いで得られたミックスから天ぷら用衣液を製造した。該天ぷら用衣液を用いて、試験例1と同様の手順で海老天ぷらを製造し、評価した。結果を表5に示す。
Figure 2019126314
試験例6 海老天ぷら
試験例1と同様の手順で、酸化澱粉3を用いて表6に示す組成の天ぷら用ミックスを製造し、次いで得られたミックスから天ぷら用衣液を製造した。該天ぷら用衣液を用いて、試験例1と同様の手順で海老天ぷらを製造し、評価した。結果を表6に示す。なお表6には実施例25及び28の結果を再掲する。
Figure 2019126314

Claims (8)

  1. 小麦粉57〜82質量%、ならびに酸化澱粉及び酸処理澱粉からなる群より選択される1種以上の澱粉18〜43質量%を含有し、かつ対粉100〜200質量%に加水した場合の粘度が2000〜5000mPa・sである、天ぷら衣用ミックス。
  2. 前記澱粉のRVA最高粘度が1000mPa・s以下である、請求項1記載の天ぷら衣用ミックス。
  3. 膨張剤を0.1〜4質量%含有する、請求項1又は2記載の天ぷら衣用ミックス。
  4. 前記膨張剤が、酸性剤として酒石酸又はその塩、フマル酸又はその塩、リン酸塩、及びグルコノデルタラクトンからなる群より選択される1種以上を含む、請求項3記載の天ぷら衣用ミックス。
  5. 乳化剤を3質量%以下含有する、請求項1〜4のいずれか1項記載の天ぷら衣用ミックス。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の天ぷら衣用ミックス100質量部と水分100〜200質量部とを含み、かつ粘度が2000〜5000mPa・sである、天ぷら用衣液。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項記載の天ぷら衣用ミックス100質量部と水分100〜200質量部とを混合して粘度2000〜5000mPa・sの衣液を調製することを含む、天ぷら用衣液の製造方法。
  8. 請求項1〜5のいずれか1項記載の天ぷら衣用ミックス100質量部と水分100〜200質量部とを含み、かつ粘度が2000〜5000mPa・sである天ぷら用衣液を、具材に付着させ、油ちょうすることを含む、天ぷらの製造方法。
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