JP2019125719A - テープ特性の評価方法及び拡張装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】実際のテープを拡張する条件下でのテープ特性を測定することができること。【解決手段】テープ特性の評価方法は、保持ユニットでテープを保持する保持ステップST2と、モーターを駆動しテープを拡張する拡張ステップST3と、拡張ステップST3の実施中に制御ユニットによってモーターの出力トルクを測定しテープの伸縮性を評価する評価ステップST4と、を含む。評価ステップST4において、モーターの出力トルクの変化からテープが降伏点に至る拡張ユニットの移動量を算出する。【選択図】図5

Description

本発明は、テープ特性を評価するテープ特性の評価方法及び拡張装置に関する。
テープに貼着された被加工物を切断ラインに沿って複数のチップに分割する装置として、テープを拡張する拡張装置が用いられている(例えば、特許文献1、及び特許文献2参照)。
特開2002−334852号公報 特開2014−143297号公報
特許文献1及び特許文献2に記載された拡張装置は、ダイシングテープやBG(Back Grind)テープなどに貼着されたウエーハ等の被加工物を加工する際には、テープの特性によって、加工品質が異なることがある。例えば内部に改質層が形成されたウエーハに貼着されたテープを拡張してチップに分割する場合、チップ化される分割率は、テープ特性である伸縮性によって異なる。このため、特許文献1及び特許文献2に記載された拡張装置は、テープ毎に拡張の強度や量を最適化する必要がある。このために、特許文献1及び特許文献2に記載された拡張装置は、従来、テープを製造するメーカーが開示した特性や、専用のテープ引っ張り測定専用機械を用いて測定した特性を用いている。
しかしながら、テープの製法上、流れ方向と垂直方向とでテープ特性である伸縮性が異なることが多く、テープを引っ張る方向によって伸縮性が変わってくることと、実際のテープ拡張の条件下では流れ方向と垂直方向との伸縮性が混在している流れ方向と垂直方向との間の45度方向にもテープを引っ張ることとにより、通常の引っ張り測定専用機械では、テープ拡張時の条件下での伸縮性を測定することが困難である。そのために、実際にテープを拡張する条件下でテープ特定を測定することが望まれている。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、実際のテープを拡張する条件下でのテープ特性を測定することができるテープ特性の評価方法及び拡張装置を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のテープ特性の評価方法は、テープ特性の評価方法であって、保持手段でテープを保持する保持ステップと、モーターを駆動しテープを拡張する拡張ステップと、該拡張ステップの実施中に制御手段によってモーターにかかるトルク値を測定しテープの伸縮性を評価する評価ステップと、を含むことを特徴とする。
前記テープ特性の評価方法において、該拡張ステップにおいては、第一方向と第一方向に直交する第二方向だけでなく、第一方向と第二方向との間の斜め方向も含めた全方位にテープを拡張しても良い。
前記テープ特性の評価方法において、該評価ステップにおいて、該トルク値の変化から該テープが降伏点に至る拡張量に応じた値を算出しても良い。
また、本発明のテープ特性の評価方法は、環状フレームを保持する保持手段と、該環状フレームの開口に支持されたテープより小さい外径を有する拡張手段と、該拡張手段と該保持手段とを相対移動するモーターを有する移動手段と、該モーターを制御する制御手段と、を備えた拡張装置によって、テープを評価する方法であって、テープを該環状フレームの開口で支持するフレーム装着ステップと、該保持手段によって該環状フレームを保持する保持ステップと、該モーターを駆動し該拡張手段を一定量移動させてテープを拡張する拡張ステップと、該拡張ステップの実施中に該制御手段によって該モーターにかかるトルク値を測定しテープの伸縮性を評価する評価ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明のテープ特性の評価方法は、第一方向において拡張する対象物を挟んで互いに対向して配設され、それぞれ該対象物を保持する第一保持手段と、第二保持手段と、該第一方向に直交する第二方向において該対象物を挟んで互いに対向して配設され、それぞれ該対象物を保持する第三保持手段と、第四保持手段と、該第一保持手段と該第二保持手段を該第一方向において互いに離反する向きに移動可能とするとともに該第三保持手段と該第四保持手段とを該第二方向において互いに離反する向きに移動可能とするモーターを有する移動手段と、該モーターを制御する制御手段と、を備えた拡張装置によって、テープを評価する方法であって、該第一から該第四保持手段でテープを保持する保持ステップと、該モーターを駆動し、該第一保持手段と該第二保持手段とを互いに離反する向きに一定量移動させるとともに該第三保持手段と該第四保持手段とを互いに離反する向きに一定量移動させてテープを拡張する拡張ステップと、該拡張ステップの実施中に該制御手段によって該モーターにかかるトルク値を測定しテープの伸縮性を評価する評価ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明の拡張装置は、環状フレームを保持する保持手段と、該環状フレームの開口に支持されたテープより小さい外径を有する拡張手段と、該拡張手段と該保持手段とを相対移動するモーターを有する移動手段と、該モーターを制御する制御手段と、を備えた拡張装置であって、該制御手段は、該保持手段に環状フレームを保持した状態で、該モーターを駆動し該拡張手段を一定量移動させてテープを拡張させる拡張部と、該拡張部の該テープの拡張中に該モーターにかかるトルク値を測定し、テープの伸縮性を評価する評価部と、を備えることを特徴とする。
本発明の拡張装置は、第一方向において拡張する対象物を挟んで互いに対向して配設され、それぞれ該対象物を保持する第一保持手段と、第二保持手段と、該第一方向に直交する第二方向において該対象物を挟んで互いに対向して配設され、それぞれ該対象物を保持する第三保持手段と、第四保持手段と、該第一保持手段と該第二保持手段を該第一方向において互いに離反する向きに移動可能とするとともに該第三保持手段と該第四保持手段とを該第二方向において互いに離反する向きに移動可能とするモーターを有する移動手段と、該モーターを制御する制御手段と、を備えた拡張装置であって、該制御手段は、該第一から該第四保持手段でテープを保持した状態で、該モーターを駆動し、該第一保持手段と該第二保持手段とを互いに離反する向きに一定量移動させるとともに該第三保持手段と該第四保持手段とを互いに離反する向きに一定量移動させてテープを拡張させる拡張部と、該拡張部の該テープの拡張中に該モーターにかかるトルク値を測定しテープの伸縮性を評価する評価部と、を備えることを特徴とする。
前記拡張装置において、該評価部が評価したテープの伸縮性に基づいて、該テープの降伏点を算出する算出部を備えても良い。
本発明は、実際のテープを拡張する条件下でのテープ特性を測定することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係るテープ特性の評価方法及び拡張装置の評価対象のテープを示す斜視図である。 図2は、実施形態1に係るテープ特性の評価方法及び拡張装置の評価対象のテープが貼着された被加工物の一例を示す斜視図である。 図3は、実施形態1に係る拡張装置を備えるレーザー加工装置の要部を示す斜視図である。 図4は、図3に示されたレーザー加工装置を構成する拡張装置が測定したテープ特性であるテープの伸縮性の一例を示す図である。 図5は、実施形態1に係るテープ特性の評価方法の流れを示すフローチャートである。 図6は、図5に示されたテープ特性の評価方法のフレーム装着ステップ後のテープ等を示す斜視図である。 図7は、図5に示されたテープ特性の評価方法の保持ステップを示す拡張装置の要部の断面図である。 図8は、図5に示されたテープ特性の評価方法の拡張ステップを示す拡張装置の要部の断面図である。 図9は、図5に示されたテープ特性の評価方法の評価ステップで測定したテープの伸縮性の一例を示す図である。 図10は、図5に示されたテープ特性の評価方法の評価ステップで測定したテープの伸縮性の他の例を示す図である。 図11は、図5に示されたテープ特性の評価方法の評価ステップで測定したテープの伸縮性の更に他の例示す図である。 図12は、図5に示されたテープ特性の評価方法の評価ステップで測定したテープの伸縮性の別の他の例を示す図である。 図13は、実施形態2に係るテープ特性の評価方法が実施される拡張装置の構成を示す斜視図である。 図14は、実施形態2に係るテープ特性の評価方法の流れを示すフローチャートである。 図15は、図14に示されたテープ特性の評価方法の保持ステップを模式的に示す拡張装置の平面図である。 図16は、図14に示されたテープ特性の評価方法の拡張ステップを模式的に示す拡張装置の平面図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係るテープ特性の評価方法及び拡張装置を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係るテープ特性の評価方法及び拡張装置の評価対象のテープを示す斜視図である。図2は、実施形態1に係るテープ特性の評価方法及び拡張装置の評価対象のテープが貼着された被加工物の一例を示す斜視図である。
実施形態1に係るテープ特性の評価方法は、図1に示すテープ1を少なくとも第一方向11と第二方向12との双方に沿って拡張させて、拡張量に応じた値と、拡張に抗して縮小しようとする力に応じた値との関係を測定し、テープ特性であるテープの伸縮性100を評価する方法である。図1に示すテープ1は、ロール2の外周面3に巻き付けられており、例えば、加熱された樹脂が第一方向11に沿って移動されながら第一方向11と第一方向11に対して直交する第二方向12とに延伸されて、ロール2の外周面3に巻き付けられる。なお、実施形態1では、第一方向11は、所謂流れ方向(MD:Machine Direction方向)であり、第二方向12は、所謂垂直方向(TD:Transverse Direction方向)である。
実施形態1において、テープ1は、第一方向11が第二方向12よりも拡張しやすい(伸びやすい)。また、実施形態1において、テープ1は、加熱されると収縮する熱収縮性を有する。また、実施形態1において、テープ1は、合成樹脂で構成された樹脂層と、樹脂層に積層されかつ図2に示す被加工物4に貼着可能な粘着層とを備えるが、本発明では、粘着層を備えていない所謂シート状又はフィルム状のものでも良い。
実施形態1において、テープ1は、図2に示すように、ロール2から送り出されて、粘着層が環状フレーム5及び被加工物4の表面6に貼着されて、環状フレーム5の外縁部に沿って切断されて、被加工物4を環状フレーム5の開口7の内側に支持する。実施形態1では、被加工物4は、シリコン、サファイア、ガリウムヒ素又はSiC(炭化ケイ素)などを基板とする円板状の半導体ウエーハや光デバイスウエーハである。被加工物4は、図2に示すように、互いに交差する複数の直線状の分割予定ライン8で区画された各領域にそれぞれデバイス9が形成された表面6を有する。実施形態1において、被加工物4は、表面6の裏側の裏面10側から透過性を有する波長のレーザー光線が分割予定ライン8に沿って照射されて、内部に分割予定ライン8に沿った破断起点となる改質層が形成される。被加工物4は、第一方向11と第二方向12との双方を含む環状フレーム5の外周方向にテープ1が拡張されて、個々のデバイス9に分割される。
なお、改質層とは、密度、屈折率、機械的強度やその他の物理的特性が周囲のそれとは異なる状態になった領域のことを意味し、溶融処理領域、クラック領域、絶縁破壊領域、屈折率変化領域、及びこれらの領域が混在した領域等を例示できる。このように、実施形態1に係るテープ1は、被加工物4に貼着された状態で拡張されて、改質層を起点に被加工物4を個々のデバイス9に分割するために好適なものである。また、実施形態1において、被加工物4は、内部に破断起点となる改質層が形成されるが、本発明では、表面6側から切削加工を施されて破断起点となる切削溝が形成されても良く、表面6側からレーザーアブレーション加工が施されて破断起点となるレーザー加工溝が形成されても良い。
実施形態1に係るテープ特性の評価方法は、図3に示す加工装置であるレーザー加工装置20を構成する拡張装置30により実施される。次に、図3に示すレーザー加工装置20を図面に基づいて説明する。図3は、実施形態1に係る拡張装置を備えるレーザー加工装置の要部を示す斜視図である。図4は、図3に示されたレーザー加工装置を構成する拡張装置が測定したテープ特性であるテープの伸縮性の一例を示す図である。
図3に示すレーザー加工装置20は、テープ1によって環状フレーム5の開口7の内側に支持された被加工物4に分割予定ライン8に沿った改質層を形成した後、被加工物4を個々のデバイス9に分割する装置である。レーザー加工装置20は、被加工物4を保持する図示しないチャックテーブルと、チャックテーブルに保持された被加工物4にレーザー光線を照射する図示しないレーザー光線照射ユニットと、被加工物4を収容するカセット21が設置されかつカセット21を鉛直方向に沿って昇降させるカセットエレベータ22とを備える。また、レーザー加工装置20は、カセット21に被加工物4を出し入れする搬出入ユニット23と、搬出入ユニット23とチャックテーブルとの間で被加工物4を搬送する図示しない第1の搬送ユニットと、改質層が形成された被加工物4に貼着されたテープ1を拡張する拡張装置30と、搬出入ユニット23と拡張装置30との間で被加工物4を搬送する第2の搬送ユニット24とを備える。
レーザー加工装置20は、カセット21内の被加工物4を搬出入ユニット23がカセット21外に搬出し、第1の搬送ユニットがカセット21外に搬出された被加工物4をチャックテーブルに搬送する。レーザー加工装置20は、チャックテーブルが被加工物4を保持した後、レーザー光線照射ユニットが被加工物4にレーザー光線を照射して改質層を形成する。レーザー加工装置20は、改質層が形成された被加工物4を第1の搬送ユニットがチャックテーブルから搬出入ユニット23に搬送し、改質層が形成された被加工物4を第2の搬送ユニット24が搬出入ユニット23から拡張装置30に搬送する。レーザー加工装置20は、拡張装置30がテープ1を拡張して、改質層を起点に分割予定ライン8に沿って被加工物4を個々のデバイス9に分割する。レーザー加工装置20は、個々のデバイス9に分割された被加工物4を第2の搬送ユニット24及び搬出入ユニット23が順に拡張装置30からカセット21内に搬送する。また、レーザー加工装置20は、拡張装置30がテープ1を拡張する際に、少なくともテープ1を冷却する図示しない冷却装置を備える。冷却装置は、テープ1の周囲の雰囲気を例えば−15℃から0℃までの範囲内に冷却する。
拡張装置30は、改質層が形成された被加工物4に貼着されたテープ1を拡張して、被加工物4を個々のデバイス9に分割する装置である。拡張装置30は、図3に示すように、保持手段である保持ユニット31と、拡張手段である拡張ユニット32と、移動手段である移動ユニット33と、制御手段である制御ユニット40とを備える。
保持ユニット31は、環状フレーム5を保持する手段である。保持ユニット31は、レーザー加工装置20の装置本体25に取り付けられた円筒状のベース34と、複数のクランプ部35とを備える。ベース34は、内外径が環状フレーム5の内外径と略等しく形成され、上面36が水平方向と平行に平坦に形成されている。ベース34は、上面36に環状フレーム5が載置される。
複数のクランプ部35は、ベース34の周方向に等間隔に配置され、ベース34の外周面に取り付けられている。クランプ部35は、ベース34の上面36に載置された環状フレーム5をベース34との間に挟んで、環状フレーム5を保持する。
拡張ユニット32は、環状フレーム5の開口7に支持されたテープ1より小さい外径を有する円筒状に形成された手段である。拡張ユニット32は、円筒状に形成され、外径がベース34及び環状フレーム5の内径よりも小さく、内径がテープ1に貼着される被加工物4の外径よりも大きく形成されている。拡張ユニット32は、ベース34の内周側に配置され、ベース34と同軸となる位置に配置されている。
移動ユニット33は、拡張ユニット32と保持ユニット31とを鉛直方向に沿って相対移動するモーター37を有する。実施形態1において、移動ユニット33は、拡張ユニット32を鉛直方向に移動させて、保持ユニット31のベース34に対して拡張ユニット32を鉛直方向に相対的に移動させる。また、実施形態1において、移動ユニット33は、拡張ユニット32の上端がベース34の上面36と同一平面上となる位置と、拡張ユニット32の上端がベース34の上面36よりも上方となる位置とに亘って拡張ユニット32を鉛直方向に沿って移動する。
移動ユニット33は、モーター37により軸心回りに回転され、軸心回りに回転されることで拡張ユニット32を鉛直方向に移動させるボールねじ38と、拡張ユニット32の上端の予め設定された基準位置からの鉛直方向の位置を検出する検出ユニット39とを備える。検出ユニット39は、検出結果を制御ユニット40に出力する。
制御ユニット40は、ドライバ41を介してモーター37に接続しているとともにモーター37を制御して、拡張装置30にテープ1の拡張動作を実施させるものである。また、制御ユニット40は、レーザー加工装置20の各構成要素をそれぞれ制御して、被加工物4に対する加工動作をレーザー加工装置20に実施させるものである。なお、制御ユニット40は、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(read only memory)又はRAM(random access memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有するコンピュータである。制御ユニット40の演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、レーザー加工装置20を制御するための制御信号を、入出力インターフェース装置を介してレーザー加工装置20の各構成要素に出力する。
制御ユニット40は、加工動作の状態や画像などを表示する液晶表示装置などにより構成される表示ユニット42と、オペレータが加工内容情報などを登録する際に用いる入力ユニット43とが接続されている。入力ユニット43は、表示ユニット42に設けられたタッチパネルと、キーボード等の外部入力装置とのうち少なくとも一つにより構成される。
また、拡張装置30は、テープ1の拡張後に、テープ1の被加工物4と環状フレーム5との間を加熱するヒータ44をベース34の内周側でかつ拡張ユニット32の外周側に備えている。
前述した拡張装置30は、周囲が冷却装置により冷却され、かつ拡張ユニット32の上端がベース34の上面36と同一平面上に位置した状態で、第2の搬送ユニット24によりベース34の上面36に改質層が形成された被加工物4を開口7に支持した環状フレーム5が載置される。拡張装置30の制御ユニット40は、クランプ部35が環状フレーム5をベース34の上面36との間に挟んで、環状フレーム5を保持する。このとき、拡張装置30の拡張ユニット32の上端がテープ1に当接している。
拡張装置30の制御ユニット40は、モーター37を駆動させて拡張ユニット32を上方に移動させる。すると、テープ1が拡張ユニット32の上端に当接しているために、拡張ユニット32の移動とともにテープ1が第一方向11と第二方向12との双方と第一方向11と第二方向12との間の斜め方向である第三方向13(図2に示す)も含めた全方位に外周方向に向かって放射状に拡張される。テープ1の拡張の結果、テープ1に放射状に引張力が作用する。このように被加工物4の表面6に貼着されたテープ1に放射状に引張力が作用すると、被加工物4は、分割予定ライン8に沿って改質層が形成されているので、改質層を基点として分割予定ライン8に沿って個々のデバイス9に分割されるとともに、デバイス9間が広がり、デバイス9間に間隔が形成される。
拡張装置30の制御ユニット40は、テープ1を拡張した後、ヒータ44によりテープ1の被加工物4と環状フレーム5との間の加熱を開始して、モーター37に拡張ユニット32を下降させて拡張ユニット32の上端をベース34の上面36と同一平面上に位置付ける。こうして、拡張装置30の制御ユニット40は、テープ1の被加工物4と環状フレーム5との間を収縮させて、拡張ユニット32の上端がベース34の上面36と同一平面上に位置付けられた後もデバイス9間の間隔を維持する。拡張装置30の制御ユニット40は、テープ1の拡張、加熱後、クランプ部35の環状フレーム5の保持を解除し、第2の搬送ユニット24によりベース34の上面36上の環状フレーム5の開口7に支持された被加工物4を搬出入ユニット23に搬送する。
なお、拡張装置30の制御ユニット40は、被加工物4を個々のデバイスに分割する際の拡張ユニット32の移動速度、移動距離、冷却装置のテープ1を冷却する温度が設定されている。前述した拡張装置30は、被加工物4を個々のデバイス9に分割する際の拡張ユニット32の移動速度、移動距離、冷却装置のテープ1を冷却する温度を設定するために、実際に、テープ1を第一方向11と第二方向12との双方と第三方向13も含めた全方位に外周方向に放射状に拡張して、テープ1の特性である図4に示すテープの伸縮性100を測定し、評価する。
図4に示すテープの伸縮性100は、環状フレーム5に貼着されたテープ1を保持してからの経過時間に対するモーター37にかかるトルク値であるモーター37の出力トルク及び拡張ユニット32の上端の鉛直方向の基準位置からの距離を示している。図4の横軸は、経過時間を示し、左側の縦軸は、定格トルクを100%としたときのモーター37の出力トルクを示し、右側の縦軸は、拡張ユニット32の上端の鉛直方向の基準位置からの距離を示している。
モーター37の出力トルクは、テープ1の拡張に抗して縮小しようとする力に応じた値であり、図4中に実線で示す。拡張ユニット32の上端の鉛直方向の基準位置からの距離は、テープ1の拡張量に応じた値であり、図4中に一点鎖線で示す。なお、テープ1の拡張を開始してからモーター37の出力トルクと拡張ユニット32の上端の基準位置からの距離とが比例する範囲は、テープ1の弾性領域101であり、テープ1の拡張を開始してからモーター37の出力トルクと拡張ユニット32の上端の基準位置からの距離とが比例しなくなる範囲は、テープ1の塑性領域102であり、モーター37の出力トルクの弾性領域101と塑性領域102との間の境界は、テープ1の降伏点103である。
実施形態1において、拡張装置30が図4に示すテープの伸縮性100を測定する際には、被加工物4が貼着されていなくかつ外周縁が環状フレーム5に貼着されたテープ1を用意し、このテープ1に貼着された環状フレーム5を保持ユニット31に保持して、降伏点103を超えてテープ1を第一方向11と第二方向12との双方を含む外周方向に放射状に拡張する。
拡張装置30の制御ユニット40は、図4に示すテープの伸縮性100を測定し、評価するために、図3に示すように、拡張部45と、評価部46と、算出部47とを備える。
拡張部45は、保持ユニット31に環状フレーム5を保持した状態で、モーター37を駆動して拡張ユニット32を上端がベース34の上面36と同一平面上に位置した状態から上方に向けて一定量移動させて、テープ1を第一方向11と第二方向12との双方を含む外周方向に放射状に拡張するものである。拡張部45は、保持ユニット31がテープ1に貼着された環状フレーム5を保持した後に、入力ユニット43から設定された移動速度で拡張ユニット32を上端がベース34の上面36と同一平面上に位置した状態から上方に向かって一定量移動させる。なお、一定量は、入力ユニット43から設定され、降伏点103を超える値である。
評価部46は、拡張部45のテープ1の拡張中にモーター37の出力トルクを測定し、テープの伸縮性100を測定し、評価するものである。評価部46は、拡張部45のテープ1の拡張中にドライバ41がモーター37に印加する電圧値とモーター37に流す電流値との少なくとも一方を参照して、モーター37の出力トルクを算出し、算出したモーター37の出力トルクを経過時間に対応して記憶する。また、評価部46は、拡張部45のテープ1の拡張中に検出ユニット39の検出結果に基づいて拡張ユニット32の上端の基準位置からの距離を算出し、算出した拡張ユニット32の上端の基準位置からの距離を経過時間に対応して記憶する。こうして、評価部46は、図4に一例を示すテープの伸縮性100を算出し、記憶する。なお、実施形態1において、評価部46は、拡張部45がテープ1を拡張する際に設定された拡張ユニット32の移動速度及び冷却装置がテープ1を冷却する温度と対応付けて、図4に一例を示すテープの伸縮性100を記憶する。
算出部47は、評価部46が測定し、評価したテープの伸縮性100に基づいて、テープ1の降伏点103を算出する。実施形態1では、算出部47は、図4に一例を示すテープの伸縮性100即ちモーター37の出力トルクの変化などからテープ1の拡張開始から降伏点103に至るまでの拡張ユニット32の移動距離104を算出する。なお、テープ1の拡張開始から降伏点103に至るまでの拡張ユニット32の移動距離104は、テープ1の拡張開始から降伏点103に至るまでのテープ1の拡張量に応じた値である。算出部47は、算出したテープ1の拡張開始から降伏点103に至るまでの拡張ユニット32の移動距離104を図4に一例を示すテープの伸縮性100に対応させて記憶する。
実施形態1において、拡張装置30の制御ユニット40は、評価部46が測定し、評価したテープの伸縮性100及び算出部47が算出したテープ1の拡張開始から降伏点103に至るまでの拡張ユニット32の移動距離104を表示ユニット42に表示するが、本発明では、制御ユニット40に接続した外部出力装置に出力しても良い。
なお、拡張部45の機能は、制御ユニット40の演算処理装置が記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施することにより実現される。評価部46の機能は、制御ユニット40の演算処理装置が記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施し、算出したテープの伸縮性100を記憶装置に記憶することにより実現される。算出部47の機能は、制御ユニット40の演算処理装置が記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施し、算出したテープ1の拡張開始から降伏点103に至るまでの拡張ユニット32の移動距離104を記憶装置に記憶することにより実現される。
次に、実施形態1に係るテープ特性の評価方法を説明する。図5は、実施形態1に係るテープ特性の評価方法の流れを示すフローチャートである。図6は、図5に示されたテープ特性の評価方法のフレーム装着ステップ後のテープ等を示す斜視図である。図7は、図5に示されたテープ特性の評価方法の保持ステップを示す拡張装置の要部の断面図である。図8は、図5に示されたテープ特性の評価方法の拡張ステップを示す拡張装置の要部の断面図である。図9は、図5に示されたテープ特性の評価方法の評価ステップで測定したテープの伸縮性の一例を示す図である。図10は、図5に示されたテープ特性の評価方法の評価ステップで測定したテープの伸縮性の他の例を示す図である。図11は、図5に示されたテープ特性の評価方法の評価ステップで測定したテープの伸縮性の更に他の例示す図である。図12は、図5に示されたテープ特性の評価方法の評価ステップで測定したテープの伸縮性の別の他の例を示す図である。
実施形態1に係るテープ特性の評価方法は、実施形態1に係るレーザー加工装置20の拡張装置30によってテープ特性であるテープの伸縮性100を評価する方法である。実施形態1に係るテープ特性の評価方法は、図5に示すように、フレーム装着ステップST1と、保持ステップST2と、拡張ステップST3と、評価ステップST4とを含む。
フレーム装着ステップST1は、テープ1を環状フレーム5の開口7で支持するステップである。フレーム装着ステップST1は、周知のマウント装置などがロール2から送り出されたテープ1を環状フレーム5に貼着し、図6に示すように、テープ1が開口7を塞ぐように、環状フレーム5の外縁部に沿ってテープ1を切断する。そして、フレーム装着ステップST1は、図6に示すように、外縁部が環状フレーム5に貼着され、かつ開口7を塞いだテープ1をレーザー加工装置20のカセット21内に収容して、保持ステップST2に進む。
保持ステップST2は、保持ユニット31でテープ1を保持するステップである。実施形態1では、保持ステップST2では、レーザー加工装置20のオペレータが入力ユニット43を操作して、制御ユニット40がカセット21内の環状フレーム5に外縁部が貼着されたテープ1を取り出し、拡張装置30のベース34の上面36に環状フレーム5を載置する。保持ステップST2では、制御ユニット40が、図7に示すように、保持ユニット31のクランプ部35によって環状フレーム5をベース34に保持して、拡張ステップST3及び評価ステップST4に進む。
拡張ステップST3は、モーター37を駆動して、第一方向11と第二方向12との双方と第一方向11と第二方向12との間の斜め方向である第三方向13(図2に示す)も含めた全方位にテープ1を放射状に拡張するステップである。拡張ステップST3では、オペレータが入力ユニット43を操作して、テープの伸縮性100を測定し、評価する際の冷却装置がテープ1を冷却する温度、拡張ユニット32の移動距離(前述の一定量の相当)、及び拡張ユニット32の移動速度を設定する。拡張ステップST3では、オペレータの温度、移動距離及び移動速度の設定が完了すると、制御ユニット40の拡張部45が、モーター37を駆動し、図8に示すように、拡張ユニット32を設定された移動速度で、上端がベース34の上面36と同一平面上に位置した状態から上方に向かって設定された一定量である移動距離移動させて、テープ1を第一方向11と第二方向12との双方を含む外周方向に放射状に拡張する。
評価ステップST4は、拡張ステップST3の実施中に制御ユニット40によってモーター37の出力トルクを測定し、テープの伸縮性100を評価するステップである。評価ステップST4では、制御ユニット40の評価部46が、一定時間毎にモーター37の出力トルクと、拡張ユニット32の基準位置からの距離とを算出して、経過時間と対応付けて、図9、図10、図11及び図12に示すテープの伸縮性100−1,100−2,100−3,100−4として記憶する。
なお、図9、図10、図11及び図12の横軸は、経過時間を示し、縦軸の零よりも下側は、定格トルクを100%としたときのモーター37の出力トルクを示し、縦軸の零よりも上側は、拡張ユニット32の上端の鉛直方向の基準位置からの距離を示している。図9、図10、図11及び図12は、モーター37の出力トルクを実線で示し、拡張ユニット32の上端の鉛直方向の基準位置からの距離を一点鎖線で示す。図9、図10、図11及び図12に示すテープの伸縮性100−1,100−2,100−3,100−4は
図4に示すテープの伸縮性100と対応する部分に同一符号を付す。
図9及び図10は、冷却装置がテープ1を冷却する温度を0℃とした時のテープの伸縮性100−1,100−2を示し、図11及び図12は、冷却装置がテープ1を冷却する温度を−15℃とした時のテープの伸縮性100−3,100−4を示している。図9及び図11は、拡張ユニット32の移動速度を0.5mm/secとした時のテープの伸縮性100−1,100−3を示し、図10及び図12は、拡張ユニット32の移動速度を1.0mm/secとした時のテープの伸縮性100−2,100−4を示している。
評価ステップST4では、拡張ステップST3において拡張ユニット32の一定量の移動が完了し、テープの伸縮性100の測定が完了すると、制御ユニット40の算出部47がテープの伸縮性100即ちモーター37の出力トルクの変化などからテープ1の拡張開始から降伏点103に至るまでの拡張ユニット32の移動距離104を算出し、記憶するとともに、制御ユニット40が、測定し、評価したテープの伸縮性100及びテープ1の拡張開始から降伏点103に至るまでの拡張ユニット32の移動距離104を表示ユニット42に表示する。テープ特性の評価方法は、評価ステップST4において、テープ1の拡張開始から降伏点103に至るまでの拡張ユニット32の移動距離104の算出、記憶等を完了すると終了する。
実施形態1に係るテープ特性の評価方法は、テープ1を拡張する拡張ステップST3の実施中にモーター37の出力トルク等を測定するので、テープの伸縮性100を容易に測定し、評価することができる。
また、実施形態1に係るテープ特性の評価方法は、拡張ステップST3において、テープ1を第一方向11と第二方向12との双方を含む外周方向に放射状に拡張するので、一方向のみ拡張してテープ特性を測定する従来の方法よりも被加工物4を個々のデバイス9に分割する際に実際のテープ1を拡張する条件下でのテープの伸縮性100を測定し、評価することができる。
また、実施形態1に係るテープ特性の評価方法は、拡張ステップST3において降伏点103を超えてテープ1を拡張するので、テープ1の降伏点103を把握することができ、被加工物4を個々のデバイス9に分割する際のテープ1の拡張量に対応する拡張ユニット32の移動距離を降伏点103に至らない値に設定し易くなる。その結果、テープ特性の評価方法は、環状フレーム5と被加工物4の間の被加工物4が貼着されていないテープ1の余剰部分が拡張後に加熱されて収縮する際に被加工物4に貼着された部分のテープ1もつられて引っ張られてデバイス9間の間隔が開き、個々に分割されたデバイス9同士が接触することを抑制することができる。
また、実施形態1に係るテープ特性の評価方法は、被加工物4を個々のデバイス9に分割する拡張装置30によって実施されるので、被加工物4を個々のデバイス9に分割する条件に近い状態でテープの伸縮性100を測定することができる。
また、実施形態1に係るテープ特性の評価方法は、冷却装置がテープ1を冷却する温度、拡張ユニット32の移動速度に対応して、テープの伸縮性100を測定するので、被加工物4を個々のデバイス9に分割する条件に近い状態で測定したテープの伸縮性100に基づいて、実際に被加工物4を個々のデバイス9に分割する際の拡張ユニット32の移動距離及び移動速度および冷却温度を設定することができる。
また、実施形態1に係るテープ特性の評価方法は、被加工物4を個々のデバイス9に分割する拡張装置30によって実施されるので、テープの伸縮性100を測定する専用の装置を用いることなく、テープの伸縮性100を測定し、評価することができる。
なお、実施形態1に係る拡張装置30は、レーザー加工装置20を構成しているが、本発明では、レーザー加工装置20と別体に設けられても良い。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2に係るテープ特性の評価方法及び拡張装置を図面に基づいて説明する。図13は、実施形態2に係るテープ特性の評価方法が実施される拡張装置の構成を示す斜視図である。図14は、実施形態2に係るテープ特性の評価方法の流れを示すフローチャートである。図15は、図14に示されたテープ特性の評価方法の保持ステップを模式的に示す拡張装置の平面図である。図16は、図14に示されたテープ特性の評価方法の拡張ステップを模式的に示す拡張装置の平面図である。なお、図13、図14、図15及び図16は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
実施形態2に係る拡張装置30−2は、改質層が形成された被加工物4が貼着された対象物であるテープ1を第一方向11と第二方向12とに拡張して、被加工物4を個々のデバイス9に分割する装置である。拡張装置30−2は、図13に示すように、固定基台50と、固定基台50の中央に設けられた保持テーブル51と、第一保持手段である第一保持ユニット31−1と、第二保持手段である第二保持ユニット31−2と、第三保持手段である第三保持ユニット31−3と、第四保持手段である第四保持ユニット31−4と、移動手段である第一移動ユニット33−1と、移動手段である第二移動ユニット33−2と、移動手段である第三移動ユニット33−3と、移動手段である第四移動ユニット33−4と、制御手段である制御ユニット40−2とを備える。
保持テーブル51は、円板状に上面52が水平方向に沿って平坦に形成され、上面52にテープ1が載置される。第一保持ユニット31−1と第二保持ユニット31−2は、第一方向11において拡張するテープ1が載置される保持テーブル51を挟んで互いに対向して配設されている。即ち、第一保持ユニット31−1と第二保持ユニット31−2とは、第一方向11に沿って互いに対向し、互いの間に保持テーブル51を位置付けている。
第三保持ユニット31−3と第四保持ユニット31−4は、第二方向12において拡張するテープ1が載置される保持テーブル51を挟んで互いに対向して配設されている。即ち、第三保持ユニット31−3と第四保持ユニット31−4は、第二方向12に沿って互いに対向し、互いの間に保持テーブル51を位置付けている。
第一保持ユニット31−1、第二保持ユニット31−2、第三保持ユニット31−3及び第四保持ユニット31−4は、それぞれテープ1を挟んで保持する。第一保持ユニット31−1、第二保持ユニット31−2、第三保持ユニット31−3及び第四保持ユニット31−4は、互いに構成が略等しいので、同一部分に同一符号を付して説明する。
第一保持ユニット31−1、第二保持ユニット31−2、第三保持ユニット31−3及び第四保持ユニット31−4は、固定基台50上に設けられた柱状の移動基台53に鉛直方向に移動自在に設けられた一対の挟持部材54と、一対の挟持部材54を互いに近づく方向及び互いに離れる方向に移動する移動機構55と、備える。一対の挟持部材54は、互いに鉛直方向に間隔をあけて配置され、移動機構55により互いに近づけられて互いの間にテープ1を挟んで保持する。移動機構55は、移動基台53に設けられている。また、各保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4の一対の挟持部材54及び移動機構55を設けた移動基台53は、固定基台50に第一方向11又は第二方向12に移動自在に設けられている。
第一移動ユニット33−1と第二移動ユニット33−2は、第一保持ユニット31−1と第二保持ユニット31−2を第一方向11において互いに離反する向きに移動可能とするものである。実施形態1において、第一移動ユニット33−1は、第一保持ユニット31−1が設けられた移動基台53を固定基台50に対して第一方向11に移動させる。実施形態1において、第二移動ユニット33−2は、第二保持ユニット31−2が設けられた移動基台53を固定基台50に対して第一方向11に移動させる。
第三移動ユニット33−3と第四移動ユニット33−4は、第三保持ユニット31−3と第四保持ユニット31−4を第二方向12において互いに離反する向きに移動可能とするものである。実施形態1において、第三移動ユニット33−3は、第三保持ユニット31−3が設けられた移動基台53を固定基台50に対して第二方向12に移動させる。実施形態1において、第四移動ユニット33−4は、第四保持ユニット31−4が設けられた移動基台53を固定基台50に対して第二方向12に移動させる。
第一移動ユニット33−1、第二移動ユニット33−2、第三移動ユニット33−3及び第四移動ユニット33−4は、互いに構成が略等しいので、同一部分に同一符号を付して説明する。
第一移動ユニット33−1、第二移動ユニット33−2、第三移動ユニット33−3及び第四移動ユニット33−4は、ドライバ41を介して制御ユニット40−2に接続され、かつ保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4を第一方向11又は第二方向12に移動可能とするモーター37−2と、モーター37−2により軸心回りに回転されて移動基台53を第一方向11又は第二方向12に移動させるボールねじ38−2と、保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4の挟持部材54の予め設定された基準位置からの第一方向11又は第二方向12の位置を検出する検出ユニット39−2とを有する。検出ユニット39−2は、検出結果を制御ユニット40−2に出力する。また、拡張装置30−2は、テープ1を冷却する図示しない冷却装置を備える。
制御ユニット40−2は、ドライバ41を介してモーター37−2に接続しているとともにモーター37−2を制御して、拡張装置30−2にテープ1の拡張動作を実施させるものである。また、制御ユニット40−2は、拡張装置30−2の各構成要素をそれぞれ制御するものである。なお、制御ユニット40−2は、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(read only memory)又はRAM(random access memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有するコンピュータである。制御ユニット40−2の演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、拡張装置30−2を制御するための制御信号を、入出力インターフェース装置を介して拡張装置30−2の各構成要素に出力する。
制御ユニット40−2は、加工動作の状態や画像などを表示する液晶表示装置などにより構成される表示ユニット42と、オペレータが加工内容情報などを登録する際に用いる入力ユニット43とが接続されている。入力ユニット43は、表示ユニット42に設けられたタッチパネルと、キーボード等の外部入力装置とのうち少なくとも一つにより構成される。
前述した拡張装置30−2は、周囲が冷却装置により冷却された状態で、保持テーブル51の上面52に改質層が形成された被加工物4が貼着されたテープ1が載置される。拡張装置30−2の制御ユニット40−2は、保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4の移動機構55を制御して一対の挟持部材54間にテープ1を挟んで保持する。
拡張装置30−2の制御ユニット40−2は、モーター37−2を駆動させて移動ユニット33−1,33−2,33−3,33−4に保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4を第一方向11又は第二方向12に離反する方向に移動させる。すると、保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4の移動とともにテープ1が第一方向11と第二方向12との双方に拡張される。テープ1の拡張の結果、テープ1に第一方向11と第二方向12の引張力が作用する。このように被加工物4が貼着されたテープ1に第一方向11と第二方向12の引張力が作用すると、被加工物4は、分割予定ライン8に沿って改質層が形成されているので、改質層を基点として分割予定ライン8に沿って個々のデバイス9に分割される。
拡張装置30−2の制御ユニット40−2は、テープ1を拡張した後、モーター37−2に保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4を拡張前の位置に移動させて、保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4のテープ1の保持を解除する。
実施形態2に係る拡張装置30−2は、被加工物4を個々のデバイス9に分割する際の保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4の第一方向11及び第二方向12に沿った移動速度、移動距離、冷却装置のテープ1を冷却する温度が設定されている。拡張装置30−2は、被加工物4を個々のデバイス9に分割する際の保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4の第一方向11及び第二方向12に沿った移動速度、移動距離、冷却装置のテープ1を冷却する温度を設定するために、実際に、テープ1を第一方向11と第二方向12との双方に拡張して、実施形態1と同様に第一方向11及び第二方向12それぞれのテープの伸縮性100を測定し、評価する。
実施形態2において、拡張装置30−2がテープの伸縮性100を測定する際には、被加工物4が貼着されていないテープ1を保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4に保持して、降伏点103を超えてテープ1を第一方向11と第二方向12との双方に拡張する。
拡張装置30−2の制御ユニット40−2は、テープの伸縮性100を測定し、評価するために、図13に示すように、拡張部45−2と、評価部46−2と、算出部47−2とを備える。
拡張部45−2は、第一から第四保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4でテープ1を保持した状態で、各移動ユニット33−1,33−2,33−3,33−4のモーター37−2を駆動して、第一保持ユニット31−1と第二保持ユニット31−2とを互いに離反する向きに一定量移動させるとともに、第三保持ユニット31−3と該第四保持ユニット31−4とを互いに離反する向きに一定量移動させてテープ1を第一方向11と第二方向12との双方に拡張するものである。拡張部45−2は、保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4がテープ1を保持した後に、入力ユニット43から設定された移動速度で第一保持ユニット31−1と第二保持ユニット31−2とが互いに離反する向きでかつ第三保持ユニット31−3と該第四保持ユニット31−4とが互いに離反する向きに一定量移動させる。なお、一定量は、入力ユニット43から設定され、降伏点103を超える値である。
評価部46−2は、拡張部45−2のテープ1の拡張中に各移動ユニット33−1,33−2,33−3,33−4のモーター37−2の出力トルクを測定し、テープの伸縮性100を測定し、評価するものである。評価部46−2は、拡張部45−2のテープ1の拡張中に各ドライバ41が各モーター37−2に印加する電圧値とモーター37−2に流す電流値との少なくとも一方を参照して、各モーター37−2の出力トルクを算出し、算出した各モーター37−2の出力トルクを経過時間に対応して記憶する。また、評価部46−2は、拡張部45−2のテープ1の拡張中に検出ユニット39−2の検出結果に基づいて各保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4の挟持部材54の移動距離を算出し、算出した各保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4の挟持部材54の移動距離を経過時間に対応して記憶する。こうして、評価部46−2は、第一方向11と第二方向12それぞれのテープの伸縮性100を記憶する。なお、実施形態2において、評価部46−2は、拡張部45−2がテープ1を拡張する際に設定された保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4の移動速度及び冷却装置がテープ1を冷却する温度と対応付けて、テープの伸縮性100を記憶する。
算出部47−2は、評価部46−2が測定し、評価したテープの伸縮性100に基づいて、テープ1の降伏点103を算出する。実施形態2では、算出部47−2は、テープの伸縮性100即ちモーター37−2の出力トルクの変化などから第一方向11及び第二方向12それぞれのテープ1の拡張開始から降伏点103に至るまでの各保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4の挟持部材54の移動距離を算出する。なお、テープ1の拡張開始から降伏点103に至るまでの各保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4の挟持部材54の移動距離は、テープ1の拡張開始から降伏点103に至るまでのテープ1の拡張量に応じた値である。算出部47−2は、算出したテープ1の拡張開始から降伏点103に至るまでの各保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4の挟持部材54の移動距離をテープの伸縮性100に対応させて記憶する。
実施形態1において、拡張装置30−2の制御ユニット40−2は、評価部46−2が測定し、評価したテープの伸縮性100及び算出部47−2が算出したテープ1の拡張開始から降伏点103に至るまでの各保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4の挟持部材54の移動距離を表示ユニット42に表示するが、本発明では、制御ユニット40に接続した外部出力装置に出力しても良い。
なお、拡張部45−2の機能は、制御ユニット40−2の演算処理装置が記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施することにより実現される。評価部46−2の機能は、制御ユニット40−2の演算処理装置が記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施し、算出したテープの伸縮性100を記憶装置に記憶することにより実現される。算出部47−2の機能は、制御ユニット40の演算処理装置が記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施し、算出したテープ1の拡張開始から降伏点103に至るまでの各保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4の挟持部材54の移動距離を記憶装置に記憶することにより実現される。
実施形態2に係るテープ特性の評価方法は、実施形態2に係る拡張装置30−2によってテープ特性であるテープの伸縮性100を評価する方法である。実施形態2に係るテープ特性の評価方法は、図14に示すように、保持ステップST2−2と、拡張ステップST3−2と、評価ステップST4−2とを含む。
保持ステップST2−2は、第一から第四保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4でテープ1を保持するステップである。実施形態2では、保持ステップST2では、保持テーブル51の上面52に被加工物4が貼着されていないテープ1を載置する。保持ステップST2−2では、制御ユニット40−2が、図15に示すように、保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4の一対の挟持部材54間にテープ1を挟んで、保持し、拡張ステップST3−2及び評価ステップST4−2に進む。
拡張ステップST3−2は、各移動ユニット33−1,33−2,33−3,33−4のモーター37−2を駆動し、第一保持ユニット31−1と第二保持ユニット31−2とを互いに離反する向きに一定量移動させるとともに、第三保持ユニット31−3と第四保持ユニット31−4とを互いに離反する向きに一定量移動させて、第一方向11と第二方向12との双方にテープ1を拡張するステップである。拡張ステップST3−2では、オペレータが入力ユニット43を操作して、テープの伸縮性100を測定し、評価する際の冷却装置がテープ1を冷却する温度、各保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4の挟持部材54の移動距離(前述の一定量の相当)、及び各保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4の挟持部材54の移動速度を設定する。拡張ステップST3−2では、オペレータの温度、移動距離及び移動速度の設定が完了すると、制御ユニット40−2の拡張部45−2が、各移動ユニット33−1,33−2,33−3,33−4のモーター37−2を駆動し、図16に示すように、各保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4の挟持部材54を設定された移動速度で、設定された一定量の移動距離移動させて、テープ1を第一方向11と第二方向12との双方に拡張する。
評価ステップST4−2は、拡張ステップST3−2の実施中に制御ユニット40−2によって、各移動ユニット33−1,33−2,33−3,33−4のモーター37−2の出力トルクを測定し、テープの伸縮性100を評価するステップである。評価ステップST4−2では、制御ユニット40−2の評価部46−2が、一定時間毎に各モーター37−2の出力トルクと、各保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4の挟持部材54の移動距離とを算出して、経過時間と対応付けて、第一方向11と第二方向12それぞれのテープの伸縮性100として、実施形態1と同様に記憶する。
評価ステップST4−2では、拡張ステップST3−2において各保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4の挟持部材54の一定量の移動が完了し、テープの伸縮性100の測定が完了すると、制御ユニット40−2の算出部47−2が測定したテープの伸縮性100即ちモーター37−2の出力トルクの変化などからテープ1の拡張開始から降伏点103に至るまでの各保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4の挟持部材54の移動距離を算出し、記憶するとともに、制御ユニット40−2が、測定し、評価したテープの伸縮性100及びテープ1の拡張開始から降伏点103に至るまでの各保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4の挟持部材54の移動距離を表示ユニット42に表示する。テープ特性の評価方法は、評価ステップST4−2において、テープ1の拡張開始から降伏点103に至るまでの各保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4の挟持部材54の移動距離の算出、記憶等を完了すると終了する。
実施形態2に係るテープ特性の評価方法は、実施形態1と同様に、テープ1を拡張する拡張ステップST3−2の実施中にモーター37−2の出力トルク等を測定するので、テープの伸縮性100を容易に測定し、評価することができる。
また、実施形態2に係るテープ特性の評価方法は、拡張ステップST3−2において、テープ1を第一方向11と第二方向12との双方に拡張するので、一方向のみ拡張する従来の方法よりも被加工物4を個々のデバイス9に分割する際に実際のテープ1を拡張する条件下でのテープの伸縮性100を測定し、評価することができる。
また、実施形態2に係るテープ特性の評価方法は、拡張ステップST3−2において降伏点103を超えてテープ1を拡張するので、テープ1の降伏点103を把握することができ、被加工物4を個々のデバイス9に分割する際のテープ1の拡張量に対応する各保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4の挟持部材54の移動距離を降伏点103に至らない値に設定し易くなる。その結果、テープ特性の評価方法は、個々に分割されたデバイス9同士が接触することを抑制することができる。
また、実施形態2に係るテープ特性の評価方法は、被加工物4を個々のデバイス9に分割する拡張装置30−2によって実施されるので、被加工物4を個々のデバイス9に分割する条件に近い状態でテープの伸縮性100を測定することができる。
また、実施形態2に係るテープ特性の評価方法は、冷却装置がテープ1を冷却する温度、各保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4の挟持部材54の移動速度に対応して、テープの伸縮性100を測定するので、被加工物4を個々のデバイス9に分割する条件に近い状態で測定したテープの伸縮性100に基づいて、実際に被加工物4を個々のデバイス9に分割する際の各保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4の挟持部材54の移動距離及び移動速度を設定することができる。
また、実施形態2に係るテープ特性の評価方法は、被加工物4を個々のデバイス9に分割する拡張装置30−2によって実施されるので、テープの伸縮性100を測定する専用の装置を用いることなく、テープの伸縮性100を測定し、評価することができる。
また、実施形態2に係るテープ特性の評価方法は、第一方向11と第二方向12それぞれのテープの伸縮性100を測定し、評価するので、実際に被加工物4を個々のデバイス9に分割する際の各保持ユニット31−1,31−2,31−3,31−4の挟持部材54の移動距離及び移動速度を設定することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、実施形態1及び実施形態2では、制御ユニット40,40−2が、テープの伸縮性100,100−1,100−2,100−3,100−4に基づいて降伏点103を算出したが、本発明では、制御ユニット40,40−2が、降伏点103を算出することなく、測定したテープの伸縮性100,100−1,100−2,100−3,100−4を表示ユニット42に表示しても良い。この場合、オペレータが、降伏点103を算出したり、降伏点103を算出することなく、テープ1同士のテープの伸縮性100,100−1,100−2,100−3,100−4の差などからデバイス9に分割する際の移動距離、移動速度、及び温度等を設定しても良い。
1 テープ(対象物)
5 環状フレーム
7 開口
11 第一方向
12 第二方向
13 第三方向(斜め方向)
30,30−2 拡張装置
31 保持ユニット(保持手段)
31−1 第一保持ユニット(第一保持手段、保持手段)
31−2 第二保持ユニット(第二保持手段、保持手段)
31−3 第三保持ユニット(第三保持手段、保持手段)
31−4 第四保持ユニット(第四保持手段、保持手段)
32 拡張ユニット(拡張手段)
33 移動ユニット(移動手段)
33−1 第一移動ユニット(移動手段)
33−2 第二移動ユニット(移動手段)
33−3 第三移動ユニット(移動手段)
33−4 第四移動ユニット(移動手段)
37,37−2 モーター
40,40−2 制御ユニット(制御手段)
45,45−2 拡張部
46,46−2 評価部
47,47−2 算出部
100,100−1,100−2,100−3,100−4 テープの伸縮性(テープ特性)
103 降伏点
104 移動距離(降伏点に至る拡張量に応じた値)
ST1 フレーム装着ステップ
ST2,ST2−2 保持ステップ
ST3,ST3−2 拡張ステップ
ST4,ST4−2 評価ステップ

Claims (8)

  1. テープ特性の評価方法であって、
    保持手段でテープを保持する保持ステップと、
    モーターを駆動しテープを拡張する拡張ステップと、
    該拡張ステップの実施中に制御手段によってモーターにかかるトルク値を測定しテープの伸縮性を評価する評価ステップと、
    を含むことを特徴とするテープ特性の評価方法。
  2. 該拡張ステップにおいては、第一方向と第一方向に直交する第二方向だけでなく、第一方向と第二方向との間の斜め方向も含めた全方位にテープを拡張することを特徴とする、請求項1に記載のテープ特性の評価方法。
  3. 該評価ステップにおいて、
    該トルク値の変化から該テープが降伏点に至る拡張量に応じた値を算出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のテープ特性の評価方法。
  4. 環状フレームを保持する保持手段と、
    該環状フレームの開口に支持されたテープより小さい外径を有する拡張手段と、
    該拡張手段と該保持手段とを相対移動するモーターを有する移動手段と、
    該モーターを制御する制御手段と、を備えた拡張装置によって、テープを評価する方法であって、
    テープを該環状フレームの開口で支持するフレーム装着ステップと、
    該保持手段によって該環状フレームを保持する保持ステップと、
    該モーターを駆動し該拡張手段を一定量移動させてテープを拡張する拡張ステップと、
    該拡張ステップの実施中に該制御手段によって該モーターにかかるトルク値を測定しテープの伸縮性を評価する評価ステップと、
    を含むことを特徴とするテープ特性の評価方法。
  5. 第一方向において拡張する対象物を挟んで互いに対向して配設され、それぞれ該対象物を保持する第一保持手段と、第二保持手段と、
    該第一方向に直交する第二方向において該対象物を挟んで互いに対向して配設され、それぞれ該対象物を保持する第三保持手段と、第四保持手段と、
    該第一保持手段と該第二保持手段を該第一方向において互いに離反する向きに移動可能とするとともに該第三保持手段と該第四保持手段とを該第二方向において互いに離反する向きに移動可能とするモーターを有する移動手段と、
    該モーターを制御する制御手段と、を備えた拡張装置によって、テープを評価する方法であって、
    該第一から該第四保持手段でテープを保持する保持ステップと、
    該モーターを駆動し、該第一保持手段と該第二保持手段とを互いに離反する向きに一定量移動させるとともに該第三保持手段と該第四保持手段とを互いに離反する向きに一定量移動させてテープを拡張する拡張ステップと、
    該拡張ステップの実施中に該制御手段によって該モーターにかかるトルク値を測定しテープの伸縮性を評価する評価ステップと、
    を含むことを特徴とするテープ特性の評価方法。
  6. 環状フレームを保持する保持手段と、
    該環状フレームの開口に支持されたテープより小さい外径を有する拡張手段と、
    該拡張手段と該保持手段とを相対移動するモーターを有する移動手段と、
    該モーターを制御する制御手段と、を備えた拡張装置であって、
    該制御手段は、
    該保持手段に環状フレームを保持した状態で、該モーターを駆動し該拡張手段を一定量移動させてテープを拡張させる拡張部と、
    該拡張部の該テープの拡張中に該モーターにかかるトルク値を測定し、テープの伸縮性を評価する評価部と、
    を備えることを特徴とする拡張装置。
  7. 第一方向において拡張する対象物を挟んで互いに対向して配設され、それぞれ該対象物を保持する第一保持手段と、第二保持手段と、
    該第一方向に直交する第二方向において該対象物を挟んで互いに対向して配設され、それぞれ該対象物を保持する第三保持手段と、第四保持手段と、
    該第一保持手段と該第二保持手段を該第一方向において互いに離反する向きに移動可能とするとともに該第三保持手段と該第四保持手段とを該第二方向において互いに離反する向きに移動可能とするモーターを有する移動手段と、
    該モーターを制御する制御手段と、を備えた拡張装置であって、
    該制御手段は、
    該第一から該第四保持手段でテープを保持した状態で、該モーターを駆動し、該第一保持手段と該第二保持手段とを互いに離反する向きに一定量移動させるとともに該第三保持手段と該第四保持手段とを互いに離反する向きに一定量移動させてテープを拡張させる拡張部と、
    該拡張部の該テープの拡張中に該モーターにかかるトルク値を測定しテープの伸縮性を評価する評価部と、
    を備えることを特徴とする拡張装置。
  8. 該制御手段は、該評価部が評価したテープの伸縮性に基づいて、該テープの降伏点を算出する算出部を備えることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の拡張装置。
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