JP2019123085A - 射出成形品の製造方法および射出成形品 - Google Patents
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Abstract
Description
ポリカーボネート67質量部と、ガラス繊維3質量部とを、二軸混練機(HYPERKTX−30;株式会社神戸製鋼所製)を用いてシリンダ温度270℃、スクリュー回転数250rpmで溶融混練した。溶融混練物をペレダイサーで切断して、直径2〜3mm程度、長さ3〜4mm程度の円筒状のペレットとして、第1混練物を得た。
第1混練物のポリカーボネートを67質量部から65質量部とし、ガラス繊維を3質量部から5質量部とした以外は、実施例1と同様にして射出成形品2(実施例2)を得た。本実施例においても、第1混練物のせん断粘度が第2混練物のせん断粘度より大きく、せん断粘度の比Rηは1.6であった。
第1混練物のポリカーボネートを67質量部から60質量部とし、ガラス繊維を3質量部から10質量部とした以外は、実施例1と同様にして射出成形品3(実施例3)を得た。本実施例においても、第1混練物のせん断粘度が第2混練物のせん断粘度よりも大きく、せん断粘度の比Rηは2.0であった。
第1混練物のポリカーボネートを67質量部から50質量部とし、ガラス繊維を3質量部から20質量部とした以外は、実施例1と同様にして射出成形品4(実施例4)を得た。本実施例においても、第1混練物のせん断粘度が第2混練物のせん断粘度より大きく、せん断粘度の比Rηは3.0であった。
第1混練物のポリカーボネートを67質量部から45質量部とし、ガラス繊維を3質量部から25質量部とした以外は、実施例1と同様にして射出成形品5(実施例5)を得た。本実施例においても、第1混練物のせん断粘度が第2混練物のせん断粘度より大きく、せん断粘度の比Rηは3.6であった。
第1混練物のポリカーボネートを67質量部から40質量部とし、ガラス繊維を3質量部から10質量部とし、第2混練物のポリカーボネートを15質量部から35質量部とした以外は、実施例1と同様にして射出成形品6(実施例6)を得た。本実施例においても、第1混練物のせん断粘度が第2混練物のせん断粘度よりも大きく、せん断粘度の比Rηは1.7であった。
第1混練物のポリカーボネートを67質量部から50質量部とし、ガラス繊維を3質量部から10質量部とし、第2混練物のポリカーボネートを15質量部から25質量部とした以外は、実施例1と同様にして射出成形品7(実施例7)を得た。本実施例においても、第1混練物のせん断粘度が第2混練物のせん断粘度よりも大きく、せん断粘度の比Rηは1.8であった。
第1混練物のポリカーボネートを67質量部から80質量部とし、ガラス繊維を3質量部から10質量部とし、第2混練物のポリカーボネートを15質量部から5質量部とし、ABS樹脂を15質量部から5質量部とした以外は、実施例1と同様にして射出成形品8(実施例8)を得た。本実施例においても、第1混練物のせん断粘度が第2混練物のせん断粘度よりも大きく、せん断粘度の比Rηは1.8であった。
第1混練物のポリカーボネートを67質量部から82質量部とし、ガラス繊維を3質量部から10質量部とし、第2混練物のポリカーボネートを15質量部から5質量部とし、ABS樹脂を15質量部から3質量部とした以外は、実施例1と同様にして射出成形品9(実施例9)を得た。本実施例においても、第1混練物のせん断粘度が第2混練物のせん断粘度よりも大きく、せん断粘度の比Rηは1.4であった。
第1混練物のポリカーボネートを67質量部から60質量部とし、ガラス繊維を3質量部から10質量部とし、第2混練物のポリカーボネートを15質量部から10質量部とし、ABS樹脂を15質量部から20質量部とした以外は、実施例1と同様にして射出成形品10(実施例10)を得た。本実施例においても、第1混練物のせん断粘度が第2混練物のせん断粘度よりも大きく、せん断粘度の比Rηは2.5であった。
第1混練物のポリカーボネートを67質量部から60質量部とし、ガラス繊維を3質量部から10質量部とし、第2混練物のポリカーボネートを15質量部から5質量部とし、ABS樹脂を15質量部から25質量部とした以外は、実施例1と同様にして射出成形品11(実施例11)を得た。本実施例においても、第1混練物のせん断粘度が第2混練物のせん断粘度よりも大きく、せん断粘度の比Rηは3.3であった。
第1混練物のポリカーボネートを67質量部から60質量部とし、ガラス繊維を3質量部から10質量部とし、ABS樹脂を15質量部から10質量部とし、相溶化剤を5質量部添加した以外は、実施例1と同様にして射出成形品12(実施例12)を得た。本実施例においても、第1混練物のせん断粘度が第2混練物のせん断粘度よりも大きく、せん断粘度の比Rηは1.5であった。相溶化剤は、「Modiper A3400(日油株式会社製)(「Modiper」は、同社の登録商標)」を使用した。
ポリカーボネート75質量部、ガラス繊維10質量部、ABS樹脂15質量部を一括で溶融混練して得た混練物のペレットを材料として射出成形を行った以外は、実施例1と同様にして射出成形品C1(比較例1)を得た。なお、比較例1は、第1混練物と第2混練物を混練する工程を経て射出成形品C1を作製していないので、せん断粘度を測定していない。
第1混練物のポリカーボネートを67質量部から70質量部とし、ガラス繊維を3質量部から10質量部とし、第1混練物のポリカーボネートを15質量部から20質量部とし、ABS樹脂を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして射出成形品C2(比較例2)を得た。比較例2では、第1混練物のせん断粘度が第2混練物のせん断粘度よりも大きく、せん断粘度の比Rηは1.2であった。
第1混練物のポリカーボネートを67質量部から75質量部とし、ガラス繊維を3質量部から10質量部とし、第1混練物のポリカーボネートを添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして射出成形品C3(比較例3)を得た。比較例3では、第1混練物のせん断粘度が第2混練物のせん断粘度よりも大きく、せん断粘度の比Rηは4.6であった。
第1混練物のポリカーボネートに、「Calibre301−22(住化スタイロンポリカーボネート株式会社製)」(以下、PC2ともいう)を60質量部使用し、ガラス繊維を3質量部から10質量部とし、第2混練物のポリカーボネートに、「Calibre301−6(住化スタイロンポリカーボネート株式会社製)」(以下、PC3ともいう)を15質量部使用した以外は、実施例1と同様にして射出成形品C4(比較例4)を得た。比較例4では、第1混練物のせん断粘度が第2混練物のせん断粘度よりも小さく、せん断粘度の比Rηは0.9であった。PC2のガラス転移温度は、130℃であった。また、PC3のガラス転移温度は、150℃であった。
(外観の評価)
射出成形品1〜12(実施例1〜12)および射出成形品C1〜C4(比較例1〜4)のそれぞれについて、キーエンス社製VK−X100を用いて、射出成形品の表面を観察し、当該表面の画像を解析して10点粗さ平均Rzを算出した。そして、下記基準により評価した。
◎:Rzが4μm未満
○:Rzが4μm以上6μm未満
×:Rzが6μm以上
射出成形品1〜12(実施例1〜12)および射出成形品C1〜C4(比較例1〜4)のそれぞれについて、ISO75−1,2に従って荷重たわみ温度を測定した。より詳しくは、HDTテスタ−S3−MH(株式会社東洋精機製作所)を使用し、荷重は1.8MPaとした。荷重たわみ温度は、以下の基準で評価した。
◎:温度が115℃以上
○:温度が100℃以上115℃未満
×:温度が100℃未満
幅10mm、厚み2mmのらせん状の金型に、射出成形品1〜12(実施例1〜12)および射出成形品C1〜C4(比較例1〜4)のそれぞれを用いて、射出成形を行い、流動長さを測定した。金型温度50℃、成形温度270℃、射出速度30mm/秒、射出圧力90MPaとした。流動性は、以下の基準で評価した。
◎:300mm以上
○:250mm以上300mm未満
×:250mm未満
射出成形品1〜12(実施例1〜12)および射出成形品C1〜C4(比較例1〜4)のそれぞれについて、JIS K7127に準じた曲げ試験を行った。より詳しくは、株式会社エー・アンド・デイ製の万能材料試験機「テンシロン」を用い、押し込み速度を2mm/分とし、支点間距離を64mmとする測定条件にて、曲げ試験を行った。そして、曲げ弾性率Efを算出した。曲げ弾性率は、以下の基準で評価した。
◎:Efが3500MPa以上
○:Efが3000MPa以上3500MPa未満
×:Efが3000MPa未満
射出成形品1〜12(実施例1〜12)および射出成形品C1〜C4(比較例1〜4)のそれぞれについて、その表面付近の部分と、それ以外の部分とに切断し、それぞれの部分の樹脂を燃やした後に残るガラス繊維の分布を観察した。その結果、射出成形品1〜12(実施例1〜12)では、射出成形品の表面から離れる程、ガラス繊維が増加していた。
2 フィラー
3 第2熱可塑性樹脂
4 相溶化剤
10a 第1混練物
10b 第2混練物
20 組成物
20a フィラーが豊富な領域
20b 第2熱可塑性樹脂および相溶化剤が豊富な領域
30 組成物
Claims (10)
- 第1熱可塑性樹脂と、フィラーとを溶融混練して第1混練物を得る工程と、
前記第1熱可塑性樹脂と、前記第1熱可塑性樹脂の第1ガラス転移温度より低い第2ガラス転移温度を有する非晶性の第2熱可塑性樹脂とを溶融混練して第2混練物を得る工程と、
前記第1混練物および前記第2混練物をドライブレンドして射出成形する工程と、
を含み、
せん断速度1×103/秒での前記第1混練物の第1せん断粘度は、前記せん断速度での前記第2混練物の第2せん断粘度よりも大きい、
射出成形品の製造方法。 - 前記第2せん断粘度に対する前記第1せん断粘度の比は、1.5以上である、請求項1に記載の射出成形品の製造方法。
- 前記第1熱可塑性樹脂は、芳香族ポリカーボネートである、請求項1または請求項2に記載の射出成形品の製造方法。
- 前記フィラーは、繊維状のフィラーである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の射出成形品の製造方法。
- 前記繊維状のフィラーは、ガラス繊維である、請求項4に記載の射出成型品の製造方法。
- 前記第1熱可塑性樹脂、前記フィラーおよび前記第2熱可塑性樹脂の総量を100質量部としたとき、前記第1熱可塑性樹脂の含有量は60〜90質量部であり、前記フィラーの含有量は5〜20質量部であり、前記第2熱可塑性樹脂の含有量は5〜20質量部である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の射出成形品の製造方法。
- 前記射出成形する工程における前記第1混練物および前記第2混練物の質量比は、90:10〜60:40である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の射出成形品の製造方法。
- 前記第2熱可塑性樹脂の第2ガラス転移温度は、前記第1熱可塑性樹脂の第1ガラス転移温度よりも30℃以上低い、請求項1〜7のいずれか一項に記載の射出成形品の製造方法。
- 前記第2混練物を得る工程では、さらに相溶化剤を溶融混練する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の射出成形品の製造方法。
- 第1熱可塑性樹脂およびフィラーを溶融混練してなる第1混練物と、前記第1熱可塑性樹脂および前記第1熱可塑性樹脂の第1ガラス転移温度より低い第2ガラス転移温度を有する非晶性の第2熱可塑性樹脂を溶融混練してなる第2混練物とをドライブレンドして射出成形によって製造された射出成形品であって、
前記フィラーは、前記射出成形品の内側に偏在しており、
前記第2熱可塑性樹脂は、前記射出成形品の外側に偏在している、
射出成形品。
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