JP2019122375A - 食品用品質改良剤 - Google Patents
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Abstract
Description
水に分散させた小麦たん白をプロペラミキサーにセットして撹拌しながら、ウォーターバスで加温した。液温が50℃に達したとき、エンド型プロテアーゼ(対小麦たん白0.1%量)を投入し、50℃にて1時間分解した。分解後、遠心分離にて上澄みを回収し、上澄み液をpH5.0にpH調整した。pH調整後、液温を70℃まで昇温し、70℃にて30分間プロペラミキサーで撹拌しながら酵素を失活させた。失活後、液温を50℃まで冷却してから活性炭を投入し、精製した。精製終了後、珪藻土濾過し、水溶性部分を回収した。回収後、80℃で30分間加熱殺菌してから、スプレードライにより粉末化した。得られた粉末を、調製例1の小麦たん白分解物粉末とした。
炭酸水を以下の表1に示す配合にて作製した。ビーカーに水飴と水道水を計量し、水飴を溶解した後、素材添加区は小麦たん白分解物を添加、混合した。混合後、炭酸飲料用500ml容ペットボトルに溶液を150g計量し、5℃のインキュベーターで1時間冷却した。冷却後、インキュベーターから取り出し、ドライアイスを3g入れてから20秒静置した後、蓋をしっかり閉め、5℃のインキュベーターで1晩保管した。
以下の表4に示す配合の原料を、家庭用ハンドミキサーを用いて、比重が0.17g/mlになるまでホイップし、メレンゲを作製した(表4中の「小麦たん白分解物粉末添加量(対卵白量)」は、卵白重量(100重量部)を100%とした場合の、卵白重量に対する調製例1の小麦たん白分解物粉末の重量(0.1重量部(実施例1)または0.2重量部(実施例2))の割合(%)を示す:表4の配合では、卵白100重量部に対し、調製例1の小麦たん白分解物粉末が0.1重量部(実施例1)または0.2重量部(実施例2)で添加されている)。このメレンゲを絞り袋に入れて4gずつ天板に絞り出し、オーブンを用いて100℃で90分間焼成してメレンゲ菓子を得た。得られたメレンゲ菓子を室温で一晩保管した後、外観(ボリューム)および食感(サクサク感、口溶け)について官能評価を行った。なお、評価は、パネラー10名によって、比較例3の各評価項目をそれぞれ5点として、これらに対する1〜10の10段階の相対評価で行い(点数が高いほど良好であることを示す)、そしてパネラーによる評価点数の平均点(小数点以下は四捨五入した)を算出して比較した。この結果を表5に示す。
以下の表6に示す配合の原料を、万能ミキサーを用いて撹拌混合し、生地を作製した(表6中の「小麦たん白分解物粉末添加量(対粉類)」は、小麦たん白分解物粉末無添加のホットケーキミックス粉(比較例4)の全粉原料(強力粉、薄力粉、グラニュー糖、粉末油脂、ブドウ糖、脱脂粉乳、膨脹剤および食塩)の合計重量(100重量部)を100%とした場合の、当該合計重量に対する調製例1の小麦たん白分解物粉末の重量(0.5重量部(実施例3)または1重量部(実施例4))の割合(%)を示す:表6の配合では、比較例4の全粉原料の合計重量100重量部に対し、調製例1の小麦たん白分解物粉末が0.5重量部(実施例3)または1重量部(実施例4)で添加されている)。この生地を50gずつホットプレートに流し入れ、160℃にて3分焼成後、生地を裏返して2分焼成し、ホットケーキを得た。得られたホットケーキを室温で一晩保管したものについて、外観(ボリューム)および食感(ふんわり感、口溶け)の官能評価を行った。なお、評価は、パネラー10名によって、比較例4の各評価項目をそれぞれ5点として、これらに対する1〜10の10段階の相対評価で行い(点数が高いほど良好であることを示す)、そしてパネラーによる評価点数の平均点(小数点以下は四捨五入した)を算出して比較した。この結果を表7に示す。
以下の表8に示す配合の原料を用い、ハンドミキサーで均一に撹拌混合してバッターを調製した(表8中の「小麦たん白分解物粉末添加量(対全量)」は、小麦たん白分解物粉末無添加のアメリカンドックミックス粉(比較例5)の全原料の合計重量(300重量部)を100%とした場合の、当該合計重量に対する調製例1の小麦たん白分解物粉末重量(0.3重量部(実施例5)または0.9重量部(実施例6))の割合(%)を示す:表8の配合では、比較例5の全原料の合計重量を100重量部とした場合に、調製例1の小麦たん白分解物粉末が0.1重量部(実施例5)または0.3重量部(実施例6)で添加されている)。このバッターに串刺しソーセージを浸漬し、串刺しソーセージを衣付けした後、180℃で3分間油調してから−35℃で急速凍結して冷凍アメリカンドックを作製した。この冷凍アメリカンドックを家庭用電子レンジでレンジアップしたものを試食し、食感(衣のソフト感、口溶け)について官能評価を行った。なお、評価は、パネラー10名によって、比較例5の各評価項目をそれぞれ5点として、これらに対する1〜10の10段階の相対評価で行い(点数が高いほど良好であることを示す)、そしてパネラーによる評価点数の平均点(小数点以下は四捨五入した)を算出して比較した。この結果を表9に示す。
以下の表10に示す配合の原料を用い、家庭用ハンドミキサーで均一に撹拌混合してバッターを調製した(表10中の「小麦たん白分解物粉末添加量(対粉類)」は、調製例1の小麦たん白分解物粉末無添加のフライ用バッター(比較例6)の全粉原料(加工デンプン、α化デンプン、乾燥卵白および増粘剤)の合計重量(100重量部)を100%とした場合の、当該総重量に対する調製例1の小麦たん白分解物粉末重量(1重量部(実施例7)または5重量部(実施例8))の割合(%)を示す:表10の配合では、比較例6の全粉原料の合計重量100重量部に対し、調製例1の小麦たん白分解物粉末が1重量部(実施例7)または5重量部(実施例8)で添加されている)。次いで蒸煮して潰したジャガイモに食塩、砂糖、グルタミン酸ナトリウムを混合し、成形して冷凍庫で凍結したポテトコロッケの具(40g/個)をホイップしたバッターに浸した後、パン粉を衣付けした。175℃で5分間油調した後、−30℃で急速凍結してそれぞれ冷凍コロッケを作製した。この冷凍コロッケを家庭用電子レンジでレンジアップしたものを試食し、食感(衣のサクミ、衣の硬さ)について評価した。なお、評価は、パネラー10名によって、比較例6の各評価項目をそれぞれ5点として、これらに対する1〜10の10段階の相対評価で行い(点数が高いほど良好であることを示す)、そしてパネラーによる評価点数の平均点(小数点以下は四捨五入した)を算出して比較した。この結果を表11に示す。
以下の表12に示す配合の原料を万能ミキサーにて撹拌混合し、生地を作製した(表12中の「小麦たん白分解物粉末添加量(対小麦粉)」は、小麦粉(薄力粉)重量(100重量部)を100%とした場合の、小麦粉重量に対する調製例1の小麦たん白分解物粉末重量(0.2重量部(実施例9)または0.5重量部(実施例10))の割合(%)を示す:表12の配合では、小麦粉(薄力粉)100重量部に対し、調製例1の小麦たん白分解物粉末が0.2重量部(実施例9)または0.5重量部(実施例10)で添加されている)。この生地を20gずつに成型し、オーブンを用いて170℃にて15分焼成し、ソフトクッキーを得た。得られたソフトクッキーを室温で一晩保管したものを試食し、食感(サクサク感、口溶け)について官能評価を行った。なお、評価は、パネラー10名によって、比較例7の各評価項目をそれぞれ5点として、これらに対する1〜10の10段階の相対評価で行い(点数が高いほど良好であることを示す)、そしてパネラーによる評価点数の平均点(小数点以下は四捨五入した)を算出して比較した。この結果を表13に示す。
表14に示す配合の原料を用い、ホイッパーで撹拌混合した後、加熱して練り上げ、カスタードクリームを調製した(表14中の「小麦たん白分解物粉末添加量(対全量)」は、調製例1の小麦たん白分解物無添加のカスタードクリーム(比較例8)の原料全部の合計重量(253重量部)を100%とした場合の、当該総重量に対する調製例1の小麦たん白分解物粉末の重量(0.2重量部(実施例11)または0.3重量部(実施例12))の割合(%)を示す:表14の配合では、比較例8の全原料の合計253重量部に対し、調製例1の小麦たん白分解物粉末が0.2重量部(実施例11)または0.3重量部(実施例10)で添加されている(比較例8の全原料の合計重量を100重量部とした場合に、調製例1の小麦たん白分解物粉末約0.08重量部(実施例11)または約0.1重量部(実施例10)である))。得られたカスタードクリームを5℃で一晩もしくは5日間保管し、外観(離水の有無)について目視で評価した。また、食感(滑らかさ、口溶け)について官能評価を行った。なお、官能評価は、パネラー10名によって、比較例8の各評価項目をそれぞれ5点として、これらに対する1〜10の10段階の相対評価で行い(点数が高いほど良好であることを示す)、そしてパネラーによる評価点数の平均点(小数点以下は四捨五入した)を算出して比較した。この結果を表15に示す。
表16に示す配合の原料を用い、加熱しながら最終水分量が7%になるまで練り上げた後、型枠に流し込み、冷却してから切り分け、キャラメルを調製した(表16中の「小麦たん白分解物粉末添加量(煮詰め後の対全量)」は、上記のように煮詰めた後の重量を100%とした場合の、この煮詰めた後の重量に対する、添加した調製例1の小麦たん白分解物粉末の重量の割合(%)を示す:本検討例では、実施例13の全原料を上記のように煮詰めた後の重量を100重量部とした場合に、実施例13における調製例1の小麦たん白分解物粉末の添加量が0.5重量部となる)。得られたキャラメルを常温で一晩もしくは20日間保管し、食感(滑らかさ、口溶け)について官能評価を行った。また、40℃のインキュベーターで7日間保管したものについて、外観(油の滲み出し:滲み出しが少ないほど良好である)の評価を行った。なお、評価は、パネラー10名によって、比較例9の各評価項目をそれぞれ5点として、これらに対する1〜10の10段階の相対評価で行い(点数が高いほど良好であることを示す)、そしてパネラーによる評価点数の平均点(小数点以下は四捨五入した)を算出して比較した。この結果を表17に示す。
表18に示す配合の原料を用い、豚骨スープを調製した。表18の配合では、豚骨スープ粉末の重量(5g)を100%とした場合、豚骨スープ粉末の重量に対する各たん白分解物粉末の添加重量(0.01g)は0.2%であり、豚骨スープ粉末100重量部に対し、各たん白分解物粉末が0.2重量部で添加されている。それぞれ調製した豚骨スープの官能評価を行った。「基本五味(甘味、苦味、酸味、塩味およびうま味)」と「濃厚感」、「風味の持続性」を指標とし、無添加区を4点として、以下の表19の評価基準をもとに評価した。評価した結果を以下の表20に示す。
<10−1:限外ろ過による分子量分画>
調製例1の小麦たん白分解物5%(w/w)水溶液を作製し、遠心分離にて不溶物を取り除いた(10,000rpm、10分間)。調製例1の小麦たん白分解物水溶液を分画分子量30,000の遠心式フィルターユニット(Amicon Ultra-15、Merck Millipore製)のフィルターカップ部分に投入し、キャップをした後、遠心分離した(5000G、10分間)。遠心分離後、フィルター上に残った濃縮液を分子量(分子量は重量分子量基準(Mw)である)30,000以上のペプチド、フィルターを通過した濾液を分子量30,000未満のペプチドとして回収した。分子量30,000未満のペプチドをさらに分画し、分画分子量10,000の遠心式フィルターユニット(Amicon Ultra-15、Merck Millipore製)で遠心分離した(5000G、10分間)。遠心分離後、フィルター上に残った濃縮液を分子量10,000〜30,000(分子量30,000は含まず)のペプチド、フィルターを通過した濾液を分子量10,000未満のペプチドとして回収した(これらをまとめて「分画ペプチド」ともいう)。それぞれ回収した分画ペプチドを凍結乾燥し、粉末化した。
表21に示す配合の原料を用い、豚骨スープを調製した。たん白分解物も分画ペプチドも添加しない試験区を無添加区とし、調製例1の小麦たん白分解物添加区を試験区1、分子量30,000以上の分画ペプチド添加区を試験区2、分子量10,000〜30,000の分画ペプチド添加区を試験区3、分子量10,000未満の分画ペプチド添加区を試験区4とした。それぞれ調製した豚骨スープの官能評価を行った。表21の配合では、豚骨スープ粉末の重量(5g)を100%とした場合、豚骨スープ粉末の重量に対する各試験区の添加物(たん白分解物粉末または分画ペプチド粉末)の添加重量(0.01g)は0.2%であり、豚骨スープ粉末100重量部に対し、各添加物が0.2重量部で添加されている。「基本五味」と「濃厚感」、「風味の持続性」を指標とし、無添加区を4点として、上記検討例9と同様の評価基準(表19)をもとに評価した。評価した結果を以下の表22に示す。
以下の表23に示す基本五味(甘味、苦味、酸味、塩味およびうま味)の各水溶液を作製し、以下の表24に示すようにそれぞれに調製例1の小麦たん白分解物粉末を加え、スパーテルで攪拌した。無添加区を4点として、上記検討例9と同様の評価基準(表19)をもとに評価した。評価した結果を以下の表25に示す。表24および表25中の添加区の「%」は、水溶液重量(100g)を100%とした場合、水溶液重量に対する小麦たん白分解物粉末の添加重量(0.01g、0.02gまたは0.04g)の割合(%)を示す。「0.01%添加区」では、各水溶液重量100重量部に対し小麦たん白分解物粉末0.01重量部を添加し、「0.02%添加区」では、各水溶液100重量部に対し小麦たん白分解物粉末0.02重量部を添加し、「0.04%添加区」では、各水溶液100重量部に対し小麦たん白分解物粉末0.04重量部を添加した。
コンソメスープ、和風だしおよび減塩味噌汁を、それぞれ以下の表26、表27および表28に示す配合にて調製した。それぞれの結果を表29〜表31に示す。
乳・チーズ製品として、カルボナーラソース、クリームチーズおよび粉チーズを用いて、調製例1の小麦たん白分解物粉末の添加による味質向上効果について試験した。
以下の表32に示す配合にて、容器に市販カルボナーラソースと調製例1の小麦たん白分解物粉末とを計量し、スパーテルで混合した(表32中の「調製例1の小麦たん白分解物粉末添加量(対ソース)」は、カルボナーラソースの重量(120g)を100%とした場合の、該ソースの重量に対する調製例1の小麦たん白分解物粉末の重量(0.12g(実施例24)、0.24g(実施例25)または0.48g(実施例26))の割合(%)を示す:表32の配合では、カルボナーラソース100重量部に対し、調製例1の小麦たん白分解物粉末が0.1重量部(実施例24)、0.2重量部(実施例25)または0.4重量部(実施例26)で添加されている)。混合後、電子レンジで加温(500W・1分間)し、茹でたパスタに絡め、試験品とした。
以下の表33に示す配合にて、容器に市販クリームチーズと調製例1の小麦たん白分解物とを計量し、スパーテルで混合したものを試験品とした(表33中の「調製例1の小麦たん白分解物粉末添加量(対全量)」は、クリームチーズ全重量(100g)を100%とした場合の、クリームチーズ全重量に対する調製例1の小麦たん白分解物粉末の重量(0.1g(実施例27)、0.2g(実施例28)または0.4g(実施例29))の割合(%)を示す:表33の配合では、クリームチーズ100重量部に対し、調製例1の小麦たん白分解物粉末が0.1重量部(実施例27)、0.2重量部(実施例28)または0.4重量部(実施例29)で添加されている)。
以下の表34に示す配合にて、ポリチャック袋に粉チーズと調製例1の小麦たん白分解物粉末とを計量し、手混ぜで混合したものを試験品とした(表34中の「調製例1の小麦たん白分解物粉末添加量(対全量)」は、粉チーズ全重量(100g)を100%とした場合の、粉チーズ全重量に対する調製例1の小麦たん白分解物粉末の重量(0.05g(実施例30)、0.1g(実施例31)または0.2g(実施例32))の割合(%)を示す:表34の配合では、粉チーズ100重量部に対し、調製例1の小麦たん白分解物粉末が0.05重量部(実施例30)、0.1重量部(実施例31)または0.2重量部(実施例32)で添加されている)。
上記のように調製したカルボナーラソース、クリームチーズおよび粉チーズの各試験品の官能評価を行った。「基本五味」と「濃厚感」、「風味の持続性」を指標とし、無添加区を4点として、上記検討例9と同様の評価基準(表19)をもとに評価した。それぞれの結果を表35〜表37に示す。
香辛料系製品として、唐辛子系辛味スープ、レトルトカレーおよびカレーうどんスープを用いて、調製例1の小麦たん白分解物粉末の添加による味質向上効果について試験した。
以下の表38に示す配合にて、市販の即席唐辛子系辛味ラーメンの粉末スープに調製例1の小麦たん白分解物粉末を混合し、麺とかやくが入ったカップに投入した(表38中の「調製例1の小麦たん白分解物粉末添加量(対粉末)」は、唐辛子系辛味スープ(粉末)の重量(8.5g)を100%とした場合の、当該粉末重量に対する調製例1の小麦たん白分解物粉末の重量(0.0043g(実施例33)、0.0085g(実施例34)または0.017g(実施例35))の割合(%)を示す:表38の配合では、唐辛子系辛味スープ(粉末)100重量部に対し、調製例1の小麦たん白分解物粉末が0.05重量部(実施例33)、0.1重量部(実施例34)または0.2重量部(実施例35)で添加されている)。投入後、熱湯を加え、3分間湯戻ししたものを試験品とした。
以下の表39に示す配合にて、容器にカレールーと調製例1の小麦たん白分解物粉末とを計量し、スパーテルで混合した(表39中の「調製例1の小麦たん白分解物粉末加量(対全量)」は、カレールー全重量(80g)を100%とした場合の、カレールー全重量に対する調製例1の小麦たん白分解物粉末の重量(0.08g(実施例36)または0.16g(実施例37))の割合(%)を示す:表39の配合では、カレールー100重量部に対し、調製例1の小麦たん白分解物粉末が0.1重量部(実施例36)または0.2重量部(実施例37)で添加されている)。混合後、レトルト袋に入れて真空包装し、120℃で15分殺菌したものを試験品とした。
以下の表40に示す配合にて、市販のカレーうどんスープ粉末に調製例1の小麦たん白分解物粉末を混合し、カップに投入した(表40中の「調製例1の小麦たん白分解物粉末添加量(対粉末)」は、カレーうどんスープ粉末の重量(8.5g)を100%とした場合の、当該スープ粉末の重量に対する調製例1の小麦たん白分解物粉末の重量(0.0085g(実施例38)、0.017g(実施例39)または0.034g(実施例40))の割合(%)を示す:表40の配合では、カレーうどんスープ粉末100重量部に対し、調製例1の小麦たん白分解物粉末が0.1重量部(実施例38)、0.2重量部(実施例39)または0.4重量部(実施例40)で添加されている)。投入後、熱湯を加え、スパーテルで撹拌したものを試験品とした。
上記のように調製した唐辛子系辛味スープ、レトルトカレーおよびカレーうどんスープの各試験品の官能評価を行った。「基本五味」と「味の深み」、「風味の持続性」、「辛味」を指標とし、無添加区を4点として、上記検討例9と同様の評価基準(表19)をもとに評価した。それぞれの結果を表41〜表43に示す。
以下の表44に示す配合にて、ポリチャック袋に粉末わさびと調製例1の小麦たん白分解物粉末とを計量し、手混ぜで混合した後、水を加えてよく練り合わせたものを試験品とした(表44中の「調製例1の小麦たん白分解物粉末添加量(対粉末)」は、粉末わさびの重量(3g)を100%とした場合の、粉末わさびの重量に対する調製例1の小麦たん白分解物粉末の重量(0.0015g(実施例41)、0.003g(実施例42)または0.006g(実施例43))の割合(%)を示す:表44の配合では、粉末わさび100重量部に対し、調製例1の小麦たん白分解物粉末が0.05重量部(実施例41)、0.1重量部(実施例42)または0.2重量部(実施例43)で添加されている)。試験品の官能評価については、「辛味」、「風味の持続性」を指標とし、無添加区を4点として、上記検討例9と同様の評価基準(表19)をもとに評価した。結果を表45に示す。
スナック菓子類として、以下の表46に示すように、8品のスナック菓子(馬鈴薯をフライした菓子)で、各指標について評価した。各スナック菓子の配合を表47〜表54に示す。各スナック菓子を細かく砕いた後、調製例1の小麦たん白分解物粉末と混合し、試験品とした(表47〜表54中の「調製例1の小麦たん白分解物粉末添加量(対全量)」は、各スナック菓子全体の重量(100g)を100%とした場合の、各スナック菓子全体の重量に対する調製例1の小麦たん白分解物粉末重量(0.1g(実施例44、47、50、53、56、59、62および65)、0.2g(実施例45、48、51、54、57、60、63および66)または0.4g(実施例46、49、52、55、58、61、64および67))の割合(%)を示す)。無添加区を4点として、上記検討例9と同様の評価基準(表19)をもとに評価した。それぞれの結果を表55〜表62に示す。
アイスクリームおよびアイスミルクについてそれぞれ以下の表63および表64に示す配合にて、下記手順にて試験品を調製した。
(1)500mlトールビーカーに牛乳を注ぎ、ウォーターバスにて40℃まで加温
(2)プロペラミキサーにて900rpmで撹拌しながら粉体を投入
(3)45℃になったら生クリームを投入
(4)68℃で30分間保持
(5)ホモミキサーにて700rpmで5分間撹拌
(6)5℃以下まで冷却
(7)アイスクリームメーカー(デロンギ社;型番IC4000S)を用いてアイスを作製
(1)500mlトールビーカーに牛乳を注ぎ、ウォーターバスにて40℃まで加温
(2)プロペラミキサーにて900rpmで撹拌しながら粉体を投入
(3)45℃になったら生クリームを投入
(4)68℃で30分間保持
(5)バニラ香料を添加し、ホモミキサーにて7000rpmで5分間撹拌
(6)5℃以下まで冷却
(7)アイスクリームメーカーを用いてアイスを作製
調製した各試験品について、「甘味」、「ミルク感」、「濃厚感」、「滑らかさ」、「後味」を指標とし、無添加区を4点として、上記検討例9と同様の評価基準(表19)をもとに評価した。それぞれの結果を表65および表66に示す。
以下の表67に示す配合にて、わさび風味スナック菓子(馬鈴薯をフライした菓子)を細かく砕いた後、調製例1の小麦たん白分解物粉末と混合し、試験品とした(表67の配合は、検討例16のわさび風味スナック菓子と同様である)。
以下の表70に示す配合にて、容器にカレールーと調製例1の小麦たん白分解物粉末とを計量し、スパーテルで混合した(表70の配合は、検討例14のレトルトカレーと同様である)。混合後、レトルト袋に入れて真空包装し、120℃で15分殺菌したものを試験品とした。
粉末わさびおよびチューブ入り香辛料(ねりからし、おろししょうが、おろし生にんにく)に調製例1の小麦たん白分解物粉末を添加し、それぞれの香気向上効果を確認した。
検討例21と同様に調製したわさび(実施例41〜43(調製例1の小麦たん白分解物粉末の添加区:「調製例1添加区」)および比較例22(「無添加区」))について、GC−MSによって香気成分を定量した。
調製例1の小麦たん白分解物粉末を、検討例10と同様に分画し、各分画ペプチド粉末を得た(分子量30,000以上のペプチド、分子量10,000〜30,000(分子量30,000は含まず)のペプチド、および分子量10,000未満のペプチド)。
無添加区:調製例1の小麦たん白分解物も分画ペプチド粉末も添加なし
試験区1:調製例1の小麦たん白分解物粉末を添加
試験区2:分子量30,000以上の分画ペプチド粉末を添加
試験区3:分子量10,000〜30,000(分子量30,000は含まず)の分画ペプチド粉末を添加
試験区4:分子量10,000未満の分画ペプチド粉末を添加
以下の試験区(ブランク以外は、蒸留水を用いて0.1%(w/w)水溶液を調製した)を準備し、自動表面張力計(協和界面科学株式会社製DY-300)にて表面張力を3回ずつ測定し、平均値を算出した。結果を以下の表86および図8に示す:
ブランク:蒸留水
試験区S1:乳化剤(ショ糖脂肪酸エステル(モノエステル体含量:70%、HLB15、構成脂肪酸:ステアリン酸70%+パルミチン酸30%))
試験区S2:比較例2の小麦たん白分解物粉末
試験区S3:大豆たん白分解物粉末(低分子量ペプチド:検討例9と同じ)
試験区S4:とうもろこしたん白分解物粉末(低分子量ペプチド:分子量10,000以下)
試験区1:調製例1の小麦たん白分解物粉末
試験区2:分子量30,000以上の分画ペプチド粉末
試験区3:分子量10,000〜30,000(分子量30,000は含まず)の分画ペプチド粉末
試験区4:分子量10,000未満の分画ペプチド粉末
ビーカーに下記表87の配合にて和風だしを調製した(表87中の「調製例1の小麦たん白分解物粉末添加量(対湯量)」は、熱湯重量(150g)を100%とした場合の、熱湯重量に対する調製例1の小麦たん白分解物粉末の重量の割合(%)を示す:表87の配合では、熱湯重量100重量部に対し、調製例1の小麦たん白分解物粉末が0.1重量部(実施例83)で添加されている)。調製した和風だしを常温まで自然冷却した。冷却後、自動表面張力計(協和界面科学株式会社製DY-300)にて表面張力をそれぞれ3回測定し、平均値を算出した。結果を以下の表88および図9に示す。
ビーカーに蒸留水50gとオイルブルーで着色した菜種油50gを計量し、湯浴中で70℃になるまでホモミキサーで撹拌した(回転数;3000rpm)。下記試験区の試料を液全量に対して0.5重量%にて添加してから、回転数を5000rpmにし、3分間撹拌した。撹拌後、溶液をメスシリンダーに入れた後、室温で静置し、0時間後、1時間後、3時間後の分離状態を観察した。メスシリンダーの目盛から、溶液全体積と分離した無着色溶液の体積を読み取り、下記の式から分離率を算出した。結果を以下の表89および図10に示す:
無添加区:添加物なし
試験区S1:乳化剤(ショ糖脂肪酸エステル(モノエステル体含量:70%、HLB15、構成脂肪酸:ステアリン酸70%+パルミチン酸30%))
試験区1:調製例1の小麦たん白分解物粉末
試験区2:分子量30,000以上の分画ペプチド粉末
試験区3:分子量10,000〜30,000(分子量30,000は含まず)の分画ペプチド粉末
試験区4:分子量10,000未満の分画ペプチド粉末
14,24,34 垂線
40,42 クロマトグラム曲線
50,52 ベースライン
Claims (7)
- 小麦たん白分解物を含む食品用品質改良剤であって、該小麦たん白分解物が、ゲル濾過担体を使用した高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による重量平均分子量(Mw)基準の分子量分布測定により得られる1,355〜66,338の分子量範囲内のクロマトグラム曲線において、分子量17,000を境界とした高分子量領域(A)の低分子量領域(B)に対する面積比(A/B)が、0.25〜0.5である、食品用品質改良剤。
- 前記食品用品質改良剤が食感改良剤である、請求項1に記載の食品用品質改良剤。
- 前記食品用品質改良剤が風味改良剤である、請求項1に記載の食品用品質改良剤。
- 請求項1から3のいずれかに記載の食品用品質改良剤を含む、食品。
- 前記食品が、バッターミックスまたは食品ミックス粉である、請求項4に記載の食品。
- 食品の製造方法であって、請求項1から3のいずれかに記載の食品用品質改良剤を該食品の原材料と混合する工程を含む、方法。
- 前記混合する工程が撹拌下で行われる、請求項6に記載の方法。
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