JP2019121545A - 帯状電極板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】一対の曲げ搬送ロールの間を下方に搬送中の未乾燥帯状電極板にも熱風を吹き付けて、未乾燥帯状電極層の乾燥効率を向上させることができる帯状電極板の製造方法を提供すること。【解決手段】帯状電極板1の製造方法は、未乾燥層形成工程S1と乾燥工程S2を備え、乾燥工程S2は、搬送方向反転工程S24と反転後乾燥工程S25とを含む。搬送方向反転工程S24は、熱風案内部材150を用いて、熱風NFを、第2曲げ搬送ロール125Bの径方向周囲の空間KLのうち反当接側JH1の空間KL1を経由して、第1曲げ搬送ロール125Aと第2曲げ搬送ロール125Bとの間に導いて、これらの間を搬送中の未乾燥帯状電極板1xの未乾燥帯状電極層5xに吹き付け、乾燥させる。【選択図】図5

Description

本発明は、帯状の帯状集電箔と、この帯状集電箔上に帯状に形成された帯状電極層とを備える帯状電極板の製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池、リチウムイオンキャパシタ等の蓄電デバイスに用いられる電極板として、帯状の帯状集電箔とこの帯状集電箔上に形成された帯状の帯状電極層とを備える帯状電極板が知られている。このような帯状電極板は、例えば、活物質、溶媒等を含む活物質ペーストを帯状集電箔上に塗布して、帯状集電箔上に未乾燥帯状電極層を形成した後、乾燥装置内で、この未乾燥帯状電極板を長手方向に搬送しつつ、未乾燥帯状電極層に熱風を吹き付けて、未乾燥帯状電極層を加熱乾燥させることにより製造される。
例えば特許文献1に、未乾燥帯状電極層を加熱乾燥させるための乾燥装置が開示されている(特許文献1の特許請求の範囲及び図1等を参照)。この特許文献1の乾燥装置では、乾燥装置が長大化するのを避けるべく、乾燥室の内部に複数の折り返しロールを設け、各々の折り返しロールで未乾燥帯状電極板を厚み方向に交互に折り返す(未乾燥帯状電極板の搬送方向を交互に反転させる)ことにより、乾燥室内における搬送距離を長く(乾燥路を長く)取っている。
特開2016−61473号公報
ところで、上述の特許文献1の乾燥装置では、それぞれ1つの折り返しロールにより未乾燥帯状電極板の搬送方向を反転させているが、この折り返しロールに代えて、一対の曲げ搬送ロールにより未乾燥帯状電極板の搬送方向を反転させることも考えられる。
具体的には、図7に示すように、未乾燥帯状電極板901xの未乾燥帯状電極層905xに接しながら、一方の第1曲げ搬送ロール925Aにより、未乾燥帯状電極板901xの搬送方向IHを第1水平方向CH1から下方DH2に変更する。次いで、第1曲げ搬送ロール925Aの下方DH2に位置する第2曲げ搬送ロール925Bにより、未乾燥帯状電極層905xに接しながら、未乾燥帯状電極板901xの搬送方向IHを下方DH2から第1水平方向CH1とは逆の第2水平方向CH2に変更する。このようにして、一対の曲げ搬送ロール925A,925Bにより、未乾燥帯状電極板901xの搬送方向IHを第1水平方向CH1から第2水平方向CH2に反転させる。
更に、未乾燥帯状電極板901xの搬送方向IHを反転させた後、上方DH1を向いて第2水平方向CH2に搬送される未乾燥帯状電極板901xの未乾燥帯状電極層905xに対し、第1水平方向CH1に流れる熱風NFを吹き付けて、反転後の未乾燥帯状電極板901xの未乾燥帯状電極層905xを加熱乾燥させることが考えられる。
しかしながら、このようにした場合、第1曲げ搬送ロール925Aと第2曲げ搬送ロール925Bとの間を下方DH2に搬送されている未乾燥帯状電極板901x(図7中、B部分)の未乾燥帯状電極層905xには、熱風NFが当たり難いことが判ってきた。第1曲げ搬送ロール925Aは図7中、反時計回りに回転するので、上方DH1に向かう熱風NFは、下方DH2に搬送中の未乾燥帯状電極板901xに近づき難い(未乾燥帯状電極板901xから遠ざかる方向(第2水平方向CH2)に向かい易い)ためと考えられる。
未乾燥帯状電極層905xの乾燥効率を向上させるべく、第1曲げ搬送ロール925Aと第2曲げ搬送ロール925Bとの間を下方DH2に搬送中の未乾燥帯状電極板901xにも、熱風NFを当てることが望まれる。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、一対の曲げ搬送ロールにより未乾燥帯状電極板の搬送方向を第1水平方向から第2水平方向に反転させるにあたり、一対の曲げ搬送ロール同士の間を下方に搬送中の未乾燥帯状電極板にも熱風を吹き付けて、未乾燥帯状電極層の乾燥効率を向上させることができる帯状電極板の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の一態様は、帯状の帯状集電箔と、上記帯状集電箔の長手方向に沿って上記帯状集電箔上に帯状に形成された帯状電極層と、を備える帯状電極板の製造方法であって、溶媒を含む未乾燥帯状電極層を上記帯状集電箔上に有する未乾燥帯状電極板を形成する未乾燥層形成工程と、上記未乾燥帯状電極板を上記長手方向に搬送しつつ、上記未乾燥帯状電極層に熱風を吹き付け、乾燥させて上記帯状電極層を形成する乾燥工程と、を備え、上記乾燥工程は、上記未乾燥帯状電極層に接しつつ上記未乾燥帯状電極板を厚み方向に曲げて搬送する一対の曲げ搬送ロールのうち、第1曲げ搬送ロールを用いて、乾燥途中の上記未乾燥帯状電極板の搬送方向を、第1水平方向から下方に変更し、次いで、上記第1曲げ搬送ロールの下方に位置する第2曲げ搬送ロールを用いて、上記未乾燥帯状電極板の搬送方向を、下方から上記第1水平方向とは逆の第2水平方向に変更して、上記未乾燥帯状電極板の搬送方向を、上記第1水平方向から上記第2水平方向に反転させる搬送方向反転工程と、上記第2曲げ搬送ロールの下流側で、上方を向いて上記第2水平方向に搬送される上記未乾燥帯状電極板の上記未乾燥帯状電極層に対し、上記第1水平方向に流れる熱風を吹き付け、乾燥させる反転後乾燥工程と、を含み、上記搬送方向反転工程は、熱風案内部材を用いて、上記反転後乾燥工程で、上記未乾燥帯状電極層に対して吹き付けた上記第1水平方向に流れる熱風を、上記第2曲げ搬送ロールの径方向周囲の空間のうち、上記第2曲げ搬送ロールに上記未乾燥帯状電極層が当接する当接側とは逆側の反当接側の空間を経由して、上記第1曲げ搬送ロールと上記第2曲げ搬送ロールとの間に導いて、上記第1曲げ搬送ロールと上記第2曲げ搬送ロールとの間を下方に搬送されている上記未乾燥帯状電極板の上記未乾燥帯状電極層に、上方に流れる熱風として吹き付け、乾燥させる帯状電極板の製造方法である。
上述の帯状電極板の製造方法によれば、乾燥工程は、一対の曲げ搬送ロールにより、未乾燥帯状電極板の搬送方向を反転させる上述の搬送方向反転工程と、この反転後に未乾燥帯状電極層を乾燥させる上述の反転後乾燥工程とを含む。搬送方向反転工程は、熱風案内部材を用いて、熱風を、第2曲げ搬送ロールの径方向周囲の空間のうち、反当接側の空間を経由して、第1曲げ搬送ロールと第2曲げ搬送ロールとの間に導き、これらの間を下方に搬送中の未乾燥帯状電極板の未乾燥帯状電極層に、上方に向かう熱風として吹き付け、乾燥させる。これにより、上述の熱風案内部材を用いないで搬送方向反転工程を行う場合よりも、搬送方向反転工程における未乾燥帯状電極層の乾燥効率、ひいては乾燥工程における未乾燥帯状電極層の乾燥効率を向上させることができる。
また、他の態様は、帯状の帯状集電箔と、上記帯状集電箔の長手方向に沿って上記帯状集電箔上に帯状に形成された帯状電極層と、を備える帯状電極板を製造するにあたり、溶媒を含む未乾燥帯状電極層を上記帯状集電箔上に有する未乾燥帯状電極板を、上記長手方向に搬送しつつ、上記未乾燥帯状電極層に熱風を吹き付け、乾燥させて上記帯状電極層を形成する乾燥装置であって、上記未乾燥帯状電極層に接しつつ上記未乾燥帯状電極板を厚み方向に曲げて搬送する一対の曲げ搬送ロールであって、乾燥途中の上記未乾燥帯状電極板の搬送方向を、第1水平方向から下方に変更する第1曲げ搬送ロール、及び、上記第1曲げ搬送ロールの下方に位置し、上記未乾燥帯状電極板の搬送方向を、下方から上記第1水平方向とは逆の第2水平方向に変更する第2曲げ搬送ロールと、上記第2曲げ搬送ロールの下流側で、上方を向いて上記第2水平方向に搬送される上記未乾燥帯状電極板の上記未乾燥帯状電極層に対し、上記第1水平方向に流れる熱風を吹き付ける熱風吹き付け部と、上記未乾燥帯状電極層に対して吹き付けた上記第1水平方向に流れる熱風を、上記第2曲げ搬送ロールの径方向周囲の空間のうち、上記第2曲げ搬送ロールに上記未乾燥帯状電極層が当接する当接側とは逆側の反当接側の空間を経由して、上記第1曲げ搬送ロールと上記第2曲げ搬送ロールとの間に導いて、上記第1曲げ搬送ロールと上記第2曲げ搬送ロールとの間を下方に搬送されている上記未乾燥帯状電極板の上記未乾燥帯状電極層に、上方に流れる熱風として吹き付ける熱風案内部材と、を備える乾燥装置である。
上述の乾燥装置は、一対の曲げ搬送ロールと、熱風吹き付け部と、熱風案内部材とを備える。熱風案内部材により、熱風を、第2曲げ搬送ロールの径方向周囲の空間のうち、反当接側の空間を経由して、第1曲げ搬送ロールと第2曲げ搬送ロールとの間に導き、これらの間を下方に搬送中の未乾燥帯状電極板の未乾燥帯状電極層に、上方に向かう熱風として吹き付ける。これにより、上述の熱風案内部材を用いないで搬送方向反転工程を行う場合よりも、搬送方向反転工程における未乾燥帯状電極層の乾燥効率、ひいては乾燥工程における未乾燥帯状電極層の乾燥効率を向上させることができる。
実施形態に係る帯状負極板の斜視図である。 実施形態に係る帯状負極板の製造方法のフローチャートである。 実施形態に係り、未乾燥層形成装置を用いて、帯状集電箔上に未乾燥第1帯状電極層を形成する様子を示す説明図である。 実施形態に係り、乾燥装置を用いて、未乾燥第1帯状電極層を加熱乾燥させて第1帯状電極層を形成する様子を示す説明図である。 実施形態に係り、図4の乾燥装置のうち、一対の曲げ搬送ロール近傍の拡大図である。 実施例及び比較例について、熱風の吹き出し風速比と残留溶媒量比との関係を示すグラフである。 比較形態に係り、熱風案内部材を設けない乾燥装置における、一対の曲げ搬送ロール近傍の拡大図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。図1に、本実施形態に係る帯状負極板(帯状電極板)1の斜視図を示す。なお、以下では、帯状負極板1の長手方向EH、幅方向FH及び厚み方向GHを図1に示す方向と定めて説明する。この帯状負極板1は、ハイブリッドカーやプラグインハイブリッドカー、電気自動車等の車両などに搭載される角型で密閉型のリチウムイオン二次電池を製造するのに、具体的には、扁平状捲回型の電極体を製造するのに用いられる帯状の負極板である。
帯状負極板1は、長手方向EHに延びる帯状の銅箔からなる帯状集電箔3を有する。この帯状集電箔3の第1主面3aのうち、幅方向FHの中央部でかつ長手方向EHに延びる領域上には、第1帯状電極層5が形成されている。また、帯状集電箔3の反対側の第2主面3bのうち、幅方向FHの中央部でかつ長手方向EHに延びる領域上にも、第2帯状電極層6が形成されている。このうち第1帯状電極層5は、帯状集電箔3側に位置する活物質層5cと、その上に形成されて、この第1帯状電極層5の表面をなすセラミック層5dとからなる。また、第2帯状電極層6は、帯状集電箔3側に位置する活物質層6cと、その上に形成されて、この第2帯状電極層6の表面をなすセラミック層6dとからなる。
各活物質層5c,6cは、負極活物質粒子11及び結着剤12からなる。本実施形態では、負極活物質粒子11として黒鉛粒子を、結着剤12としてカルボキシメチルセルロース(CMC)を用いている。一方、各セラミック層5d,6dは、耐熱層(HRL:heat resistance layer)であり、セラミック粒子15及び結着剤16からなる。本実施形態では、セラミック粒子15として酸化アルミニウム粉末を、結着剤16としてCMC及びアクリル系バインダを用いている。帯状負極板1のうち幅方向FHの両端部は、それぞれ、厚み方向GHに第1帯状電極層5及び第2帯状電極層6が存在せず、帯状集電箔3が厚み方向GHに露出した負極露出部1m,1mとなっている。
次いで、上記帯状負極板1の製造方法について説明する(図2〜図5参照)。まず、活物質層5c,6cを形成するために、負極活物質粒子11(本実施形態では黒鉛粒子)、結着剤12(本実施形態ではCMC)及び溶媒13(本実施形態では水)を含む湿潤粒子22からなる粒子集合体21を用意する。この粒子集合体21(湿潤粒子22)は、以下の手法により製造する。即ち、材料の混合及び造粒を行うことが可能な攪拌式混合造粒装置(不図示)を用意する。まず、この攪拌式混合造粒装置内に負極活物質粒子11を投入して混合し、更に、溶媒13に結着剤12を溶解させた結着剤溶液を加えて混合し、造粒する。これにより、平均粒径が1〜5mm(本実施形態では2mm)で、固形分率が70〜90wt%(本実施形態では80wt%)の湿潤粒子22からなる粒子集合体21を得る。
また、セラミック層5d,6dを形成するために、セラミックペーストを用意しておく。具体的には、セラミック粒子15(本実施形態では酸化アルミニウム粉末)及び結着剤16(本実施形態ではCMC及びアクリル系バインダ)を溶媒17(本実施形態では水)と共に混練して、セラミックペーストを得る。
そして、まず「第1未乾燥層形成工程S1」において、図3に示す未乾燥層形成装置200を用いて、帯状集電箔3の第1主面3a上に、長手方向EHに帯状に未乾燥第1帯状電極層5xを形成して、未乾燥片側帯状負極板(未乾燥帯状電極板)1xを形成する。
未乾燥層形成装置200は、3本のロールを有する。具体的には、未乾燥層形成装置200は、第1ロール210と、この第1ロール210に第1間隙KG1を介して平行に配置された第2ロール220と、この第2ロール220に第2間隙KG2を介して平行に配置された第3ロール230とを備える。また、未乾燥層形成装置200は、第1ロール210と第2ロール220との第1間隙KG1の上方に、粒子集合体21を第1間隙KG1に向けて供給する集合体供給部240を備える。
この未乾燥層形成装置200を用いて、まず帯状集電箔3上に未乾燥活物質層5cxを形成するにあたり、第1〜第3ロール210,220,230を、図3中に矢印で示す回転方向にそれぞれ回転させる。即ち、第1ロール210及び第3ロール230は、同じ回転方向(本実施形態では時計回り)に回転させ、第2ロール220は、これらとは逆方向(本実施形態では反時計回り)に回転させる。また、帯状集電箔3を供給ロール(不図示)から引き出して第3ロール230に巻き付けることにより、帯状集電箔3について第2ロール220と第3ロール230との間を通過させる。
粒子集合体21(湿潤粒子22)を集合体供給部240に投入すると、粒子集合体21は、第1ロール210と第2ロール220との第1間隙KG1に向けて供給される。第1ロール210と第2ロール220との間を通った粒子集合体21は、膜状の未乾燥活物質膜21xとなり、図3中、下方に押し出される。この未乾燥活物質膜21xは、第2ロール220上に保持されつつ、第3ロール230側に向けて搬送され、第2ロール220と第3ロール230との第2間隙KG2で、帯状集電箔3の第1主面3a上に転写される。これにより、帯状集電箔3の第1主面3a上に未乾燥活物質層5cxが帯状に形成される。
また、未乾燥層形成装置200は、第2ロール220と第3ロール230との第2間隙KG2よりも下流に、ダイコータ250を備える。帯状集電箔3上に未乾燥活物質層5cxが形成された後は、このダイコータ250によって、前述のセラミックペーストが未乾燥活物質層5cx上に塗布され、未乾燥活物質層5cx上に未乾燥セラミック層5dxが形成される。これにより、帯状集電箔3の第1主面3a上に、未乾燥活物質層5cx及び未乾燥セラミック層5dxからなる未乾燥第1帯状電極層5xを有する未乾燥片側帯状負極板1xが形成される。
次に、「第1乾燥工程S2」(図4及び図5参照)において、乾燥装置100を用いて、上述の未乾燥片側帯状負極板1xを長手方向EHに搬送しつつ、未乾燥第1帯状電極層5xに熱風NFを吹き付け、乾燥させて第1帯状電極層5を形成する。
乾燥装置100は、壁部111によって外部と仕切られた乾燥室110を備える。この乾燥室110の内部には、搬送ロール121(図4の例では5個)、折り返しロール123(図4の例では1個)及び一対の曲げ搬送ロール125(第1曲げ搬送ロール125A及び第2曲げ搬送ロール125B)(図4の例では1組)が配置されている。
このうち搬送ロール121は、乾燥途中の未乾燥片側帯状負極板1xのうち、帯状集電箔3の第2主面3b(未乾燥第1帯状電極層5xが形成されていない側)に接触して、水平方向CHに向けて未乾燥片側帯状負極板1xを長手方向EHに搬送するものである。
また、折り返しロール123は、乾燥途中の未乾燥片側帯状負極板1xのうち、帯状集電箔3の第2主面3b(未乾燥第1帯状電極層5xが形成されていない側)に接触して、未乾燥片側帯状負極板1xの搬送方向IHを反転させるものである。図4の例では、折り返しロール123により、未乾燥片側帯状負極板1xの搬送方向IHを、第2水平方向CH2(図4中、右方)から、第2水平方向CH2とは逆の第1水平方向CH1(図4中、左方)に反転させる。
一方、一対の曲げ搬送ロール125(125A,125B)は、各々の曲げ搬送ロール125A,125Bが乾燥途中の未乾燥片側帯状負極板1xのうち、未乾燥第1帯状電極層5xに接触しながら、2つの曲げ搬送ロール125A,125Bが1組となって、未乾燥片側帯状負極板1xの搬送方向IHを反転させるものである。図4の例では、まず、上方DH1の位置する第1曲げ搬送ロール125Aにより、未乾燥片側帯状負極板1xの搬送方向IHを第1水平方向CH1から下方DH2に変更し、次いで、第1曲げ搬送ロール125Aの下方DH2に所定間隔を空けて位置する第2曲げ搬送ロール125Bにより、未乾燥片側帯状負極板1xの搬送方向IHを下方DH2から第2水平方向CH2に変更する。これにより、未乾燥片側帯状負極板1xの搬送方向IHを、第1水平方向CH1から、第1水平方向CH1とは逆の第2水平方向CH2に反転させる。
また、乾燥装置100の乾燥室110の内部には、複数(図4の例では9個)の熱風吹き付け部130(130A,130B,130C)が設けられている。これらの熱風吹き付け部130のうち、第1熱風吹き付け部130A(図4の例では3個)は、外部から乾燥装置100の乾燥室110内に搬入されて、第2水平方向CH2に搬送される未乾燥片側帯状負極板1xの上方DH1にそれぞれ配置されている。これら第1熱風吹き付け部130Aは、未乾燥片側帯状負極板1xのうち、上方DH1を向いた未乾燥第1帯状電極層5xに対し、第1水平方向CH1に流れる熱風NFをそれぞれ吹き付けるように構成されている。
また、第2熱風吹き付け部130B(図4の例では3個)は、折り返しロール123により搬送方向IHが反転した後の、第1水平方向CH1に搬送される未乾燥片側帯状負極板1xの下方DH2にそれぞれ配置されている。これら第2熱風吹き付け部130Bは、未乾燥片側帯状負極板1xのうち、下方DH2を向いた未乾燥第1帯状電極層5xに対し、第2水平方向CH2に流れる熱風NFをそれぞれ吹き付けるように構成されている。
また、第3熱風吹き付け部130C(図4の例では3個)は、一対の曲げ搬送ロール125A,125Bにより搬送方向IHが反転した後の、第2水平方向CH2に搬送される未乾燥片側帯状負極板1xの上方DH1にそれぞれ配置されている。これら第3熱風吹き付け部130Cは、未乾燥片側帯状負極板1xのうち、上方DH1を向いた未乾燥第1帯状電極層5xに対し、第1水平方向CH1に流れる熱風NFをそれぞれ吹き付けるように構成されている。
また、乾燥装置100の乾燥室110の内部のうち、一対の曲げ搬送ロール125A,125Bの近傍には、熱風案内部材150が配置されている。この熱風案内部材150は、熱風NFを、第1曲げ搬送ロール125Aと第2曲げ搬送ロール125Bとの間に導いて、これらの間を下方DH2に搬送されている未乾燥片側帯状負極板1x(図5中、A部分)に吹き付けるものである。熱風案内部材150は、本実施形態では、金属板部材を屈曲加工したものである。熱風案内部材150は、第2曲げ搬送ロール125Bのロール表面125Bcに沿う湾曲した円弧状の第1案内部151と、この第1案内部151から上方DH1に延び、第1曲げ搬送ロール125Aと第2曲げ搬送ロール125Bとの間を下方DH2に搬送中の未乾燥片側帯状負極板1xに沿う平板状の第2案内部153とを有する。
なお、熱風案内部材150の第1案内部151と第2曲げ搬送ロール125Bのロール表面125Bcとの間隙CG1の大きさは、5〜70mmとするのが好ましい。本実施形態では、この間隙CG1の大きさを、30mmとした。この間隙CG1を5mm以上とするのが好ましいのは、第1案内部151と第2曲げ搬送ロール125Bとの接触を確実に防止するためである。一方、この間隙CG1を70mm以下とするのが好ましいのは、後述するように、第2曲げ搬送ロール125Bの回転(図4及び図5中、反時計回りの回転)を利用して、第1案内部151と第2曲げ搬送ロール125Bとの間に、多くの熱風NFを導入するためである。
また、熱風案内部材150の第2案内部153と下方DH2に搬送される未乾燥片側帯状負極板1xの未乾燥第1帯状電極層5xとの間隙CG2の大きさは、5〜70mmとするのが好ましい。本実施形態では、この間隙CG2の大きさを、30mmとした。この間隙CG2を5mm以上とするのが好ましいのは、第2案内部153と未乾燥片側帯状負極板1xとの接触を確実に防止するためである。一方、この間隙CG2を70mm以下とするのが好ましいのは、多くの熱風NFを未乾燥片側帯状負極板1x(未乾燥第1帯状電極層5x)に吹き付けるためである。
第2曲げ搬送ロール125Bは、図4及び図5中、反時計回りに回転する。一方で、第2曲げ搬送ロール125Bのロール表面125Bcの径方向外側には、熱風案内部材150の第1案内部151が配置されている。このため、第3熱風吹き付け部130Cから未乾燥片側帯状負極板1xに吹き付けられた第1水平方向CH1に流れる熱風NFを、第2曲げ搬送ロール125Bのロール表面125Bcと第1案内部151との間(第2曲げ搬送ロール125Bの径方向周囲の空間KLのうち、第2曲げ搬送ロール125Bに未乾燥片側帯状負極板1xが当接する当接側JH2とは逆側の反当接側JH1の空間KL1)に導くことができる。続いて、熱風案内部材150の第2案内部153により、この熱風NFを、第1曲げ搬送ロール125Aと第2曲げ搬送ロール125Bとの間に導き、これらの間を下方DH2に搬送中の未乾燥片側帯状負極板1xの未乾燥第1帯状電極層5xに、上方DH1に流れる熱風NFとして吹き付けることができる。
次に、第1乾燥工程S2の各工程(図2参照)について説明する。まず「第1折り返し前乾燥工程S21」において、未乾燥片側帯状負極板1xを第2水平方向CH2に搬送しつつ、熱風NFにより未乾燥片側帯状負極板1xの未乾燥第1帯状電極層5xを加熱乾燥させる。具体的には、搬入口111k1を通じて外部から乾燥室110内に搬入された未乾燥片側帯状負極板1xを、未乾燥第1帯状電極層5xを上方DH1に向けた状態で、第2水平方向CH2に搬送する。そして、この未乾燥片側帯状負極板1xよりも上方DH1に配置された複数の第1熱風吹き付け部130Aから、第1水平方向CH1に流れる熱風NFを未乾燥第1帯状電極層5xにそれぞれ吹き付け、乾燥させる。
続いて、「第1折り返し工程S22」において、乾燥途中の未乾燥片側帯状負極板1xの搬送方向IHを、第2水平方向CH2から第1水平方向CH1に反転させる。具体的には、未乾燥片側帯状負極板1xのうち、帯状集電箔3の第2主面3b(未乾燥第1帯状電極層5xが形成されていない側)を折り返しロール123に接触させて、未乾燥片側帯状負極板1xを厚み方向GHにU字状に折り返すことにより、未乾燥片側帯状負極板1xの搬送方向IHを、第2水平方向CH2から第1水平方向CH1に反転させる。
続いて、「第1反転前乾燥工程S23」において、乾燥途中の未乾燥片側帯状負極板1xを第1水平方向CH1に搬送しつつ、熱風NFにより未乾燥片側帯状負極板1xの未乾燥第1帯状電極層5xを加熱乾燥させる。具体的には、折り返しロール123により搬送方向IHが反転した後の、第1水平方向CH1に搬送される未乾燥片側帯状負極板1xのうち、下方DH2を向いた未乾燥第1帯状電極層5xに対し、未乾燥片側帯状負極板1xよりも下方DH2に配置された複数の第2熱風吹き付け部130Bから、第2水平方向CH2に流れる熱風NFをそれぞれ吹き付け、乾燥させる。
続いて、「第1搬送方向反転工程S24」において、一対の曲げ搬送ロール125(125A,125B)により、乾燥途中の未乾燥片側帯状負極板1xの搬送方向IHを、第1水平方向CH1から第2水平方向CH2に反転させる。具体的には、未乾燥片側帯状負極板1xのうち未乾燥第1帯状電極層5xを第1曲げ搬送ロール125Aのロール表面125Acに接触させ、第1曲げ搬送ロール125Aにより未乾燥片側帯状負極板1xを厚み方向GHに90°曲げて、未乾燥片側帯状負極板1xの搬送方向IHを第1水平方向CH1から下方DH2に変更する。その後、未乾燥片側帯状負極板1xのうち未乾燥第1帯状電極層5xを第2曲げ搬送ロール125Bのロール表面125Bcに接触させ、第2曲げ搬送ロール125Bにより未乾燥片側帯状負極板1xを厚み方向GHに90°曲げて、未乾燥片側帯状負極板1xの搬送方向IHを下方DH2から第2水平方向CH2に変更する。これにより、未乾燥片側帯状負極板1xの搬送方向IHを、第1水平方向CH1から第2水平方向CH2に反転させる。
この第1搬送方向反転工程S24においては、熱風案内部材150により、熱風NFを、第1曲げ搬送ロール125Aと第2曲げ搬送ロール125Bとの間に導いて、これらの間を下方DH2に搬送されている未乾燥片側帯状負極板1xに吹き付ける。具体的には、熱風案内部材150の第1案内部151及び図4及び図5中、反時計回りに回転する第2曲げ搬送ロール125Bにより、後述する第1反転後乾燥工程S25において、第3熱風吹き付け部130Cから未乾燥片側帯状負極板1xに対して吹き付けられた第1水平方向CH1に流れる熱風NFを、第2曲げ搬送ロール125Bのロール表面125Bcと第1案内部151との間に導く(第2曲げ搬送ロール125Bの径方向周囲の空間KLのうち、第2曲げ搬送ロール125Bに未乾燥片側帯状負極板1xが当接する当接側JH2とは逆側の反当接側JH1の空間KL1に導く)。続いて、熱風案内部材150の第2案内部153により、この熱風NFを、第1曲げ搬送ロール125Aと第2曲げ搬送ロール125Bとの間に導き、これらの間を下方DH2に搬送中の未乾燥片側帯状負極板1xの未乾燥第1帯状電極層5xに、上方DH1に流れる熱風NFとして吹き付け、乾燥させる。
ここで、この第1搬送方向反転工程S24において、1つの折り返しロールを用いて未乾燥片側帯状負極板1xの搬送方向IHを反転させる場合には、乾燥途中の未乾燥第1帯状電極層5xが折り返しロールのロール表面に強く接触するため、未乾燥第1帯状電極層5xの一部が剥がれるなどの不具合が生じ易い。これに対し、本実施形態では、一対の曲げ搬送ロール125A,125Bを用いて未乾燥片側帯状負極板1xの搬送方向IHを反転させている。このため、未乾燥第1帯状電極層5xの曲げ搬送ロール125A,125Bのロール表面125Ac,125Bcへの接触が弱くなる(当接力が下がる)ので、未乾燥第1帯状電極層5xの一部が剥がれるなどの不具合が生じ難い。
更に、本実施形態では、未乾燥第1帯状電極層5xは、前述のように、湿潤粒子22からなる粒子集合体21を用いて形成されている。湿潤粒子22からなる粒子集合体21は、負極活物質粒子11及び結着剤12を溶媒13と共に混練して作製した活物質ペーストに比べて、固形分率を高くできるため、本実施形態の未乾燥第1帯状電極層5xに含まれる溶媒13の割合は少ない。このため、乾燥途中の未乾燥第1帯状電極層5xがロール表面125Ac,125Bcに接触しても、未乾燥第1帯状電極層5xの一部が剥がれるなどの不具合が生じ難い。
続いて、「第1反転後乾燥工程S25」において、乾燥途中の未乾燥片側帯状負極板1xを第2水平方向CH2に搬送しつつ、熱風NFにより未乾燥片側帯状負極板1xの未乾燥第1帯状電極層5xを加熱乾燥させる。具体的には、一対の曲げ搬送ロール125A,125Bにより搬送方向IHが反転した後に第2水平方向CH2に搬送される未乾燥片側帯状負極板1xのうち、上方DH1を向いた未乾燥第1帯状電極層5xに対し、未乾燥片側帯状負極板1xよりも上方DH1に配置された複数の第3熱風吹き付け部130Cから、第1水平方向CH1に流れる熱風NFをそれぞれ吹き付け、乾燥させる。これにより、未乾燥活物質層5cx及び未乾燥セラミック層5dxからなる未乾燥第1帯状電極層5xは乾燥して、活物質層5c及びセラミック層5dからなる第1帯状電極層5が形成される。この帯状集電箔3上に第1帯状電極層5が形成された片側帯状負極板1zは、搬出口111k2を通じて乾燥室110の外部に搬出する。
次に、「第2未乾燥層形成工程S3」(図2参照)において、第1未乾燥層形成工程S1と同様に、前述の未乾燥層形成装置200を用いて、帯状集電箔3の第2主面3b上に、未乾燥活物質層6cx及び未乾燥セラミック層6dxからなる未乾燥第2帯状電極層6xを形成する。なお、この電極板を、未乾燥両側帯状負極板(未乾燥帯状電極板)1yとする。
次に、「第2乾燥工程S4」において、第1乾燥工程S2と同様に、前述の乾燥装置100を用いて、未乾燥第2帯状電極層6xを加熱乾燥させて第2帯状電極層6を形成する。
即ち、まず「第2折り返し前乾燥工程S41」において、第1乾燥工程S2の第1折り返し前乾燥工程S21と同様に、未乾燥両側帯状負極板1yを第2水平方向CH2に搬送しつつ、熱風NFにより未乾燥両側帯状負極板1yの未乾燥第2帯状電極層6xを加熱乾燥させる。
続いて、「第2折り返し工程S42」において、第1乾燥工程S2の第1折り返し工程S22と同様に、折り返しロール123により、未乾燥両側帯状負極板1yの搬送方向IHを第2水平方向CH2から第1水平方向CH1に反転させる。
続いて、「第2反転前乾燥工程S43」において、第1乾燥工程S2の第1反転前乾燥工程S23と同様に、未乾燥片側帯状負極板1xを第1水平方向CH1に搬送しつつ、熱風NFにより未乾燥両側帯状負極板1yの未乾燥第2帯状電極層6xを加熱乾燥させる。
続いて、「第2搬送方向反転工程S44」において、第1乾燥工程S2の第1搬送方向反転工程S24と同様に、一対の曲げ搬送ロール125A,125Bにより、未乾燥両側帯状負極板1yの搬送方向IHを第1水平方向CH1から第2水平方向CH2に反転させる。その際、熱風案内部材150により、熱風NFを、第1曲げ搬送ロール125Aと第2曲げ搬送ロール125Bとの間に導いて、これらの間を下方DH2に搬送されている未乾燥両側帯状負極板1yの未乾燥第2帯状電極層6xに吹き付け、乾燥させる。
続いて、「第2反転後乾燥工程S45」において、第1乾燥工程S2の第1反転後乾燥工程S25と同様に、未乾燥両側帯状負極板1yを第2水平方向CH2に搬送しつつ、熱風NFにより未乾燥両側帯状負極板1yの未乾燥第2帯状電極層6xを加熱乾燥させる。これにより、未乾燥活物質層6cx及び未乾燥セラミック層6dxからなる未乾燥第2帯状電極層6xは乾燥して、活物質層6c及びセラミック層6dからなる第2帯状電極層6が形成される。この帯状集電箔3、第1帯状電極層5及び第2帯状電極層6を有する帯状負極板1は、搬出口111k2を通じて乾燥室110の外部に搬出する。かくして、帯状負極板1が完成する。
(実施例及び比較例)
次いで、本発明の効果を検証するために行った試験の結果について説明する。実施例として、実施形態に係る乾燥装置100の各熱風吹き付け部130から吹き出される熱風NFの吹き出し風速を3段階に変更して、実施形態で説明した製造方法により、3種類の帯状負極板をそれぞれ製造した。即ち、熱風案内部材150を用いて、第1乾燥工程S2(第1搬送方向反転工程S24)及び第2乾燥工程S4(第2搬送方向反転工程S44)を行うことにより、帯状負極板をそれぞれ製造した。
一方、比較例として、実施例と同様に各熱風吹き付け部130から吹き出される熱風NFの吹き出し風速を3段階に変更するが、熱風案内部材150を用いることなく、第1乾燥工程S2(第1搬送方向反転工程S24)及び第2乾燥工程S4(第2搬送方向反転工程S44)を行うことにより、3種類の帯状負極板をそれぞれ製造した。
次に、実施例及び比較例の合計6種類の帯状負極板について、所定の大きさに切り出した後、各負極板について第1帯状電極層5及び第2帯状電極層6中に残った溶媒13,17の残留量(残留溶媒量)をそれぞれ測定した。その結果を図6に示す。なお、図6においては、熱風NFの吹き出し風速が最も遅い場合を基準(=100%)として、横軸の吹き出し風速比を示した。また、比較例のうち、熱風NFの吹き出し風速が最も遅い場合の残留溶媒量を基準(=100%)として、縦軸の残留溶媒量比を示した。
図6から明らかなように、同じ吹き出し風速の場合について実施例と比較例とを比較すると、いずれの吹き出し風速でも、実施例の帯状負極板の方が残留溶媒量が少ないことが判る。従って、熱風案内部材150を用いて、第1乾燥工程S2(第1搬送方向反転工程S24)及び第2乾燥工程S4(第2搬送方向反転工程S44)を行うことにより、未乾燥第1帯状電極層5x及び未乾燥第2帯状電極層6xの乾燥効率が向上することが判る。
このような結果が生じた理由は、以下であると考えられる。即ち、比較例では、第1乾燥工程S2(第1搬送方向反転工程S24)及び第2乾燥工程S4(第2搬送方向反転工程S44)で熱風案内部材150を用いていないために、第1曲げ搬送ロール125Aと第2曲げ搬送ロール125Bとの間を下方DH2に搬送されている未乾燥片側帯状負極板1x及び未乾燥両側帯状負極板1yの未乾燥第1帯状電極層5x及び未乾燥第2帯状電極層6xに、熱風NFが当たり難い(図7も参照)。このため、第1乾燥工程S2のうち第1搬送方向反転工程S24において、未乾燥第1帯状電極層5xが乾燥され難く、また、第2乾燥工程S4のうち第2搬送方向反転工程S44において、未乾燥第2帯状電極層6xが乾燥され難い。このため、製造後の帯状負極板の第1帯状電極層5及び第2帯状電極層6中に残った溶媒13,17が多かったと考えられる。
一方、実施例では、第1乾燥工程S2(第1搬送方向反転工程S24)及び第2乾燥工程S4(第2搬送方向反転工程S44)で熱風案内部材150を用いているために、第1曲げ搬送ロール125Aと第2曲げ搬送ロール125Bとの間を下方DH2に搬送されている未乾燥片側帯状負極板1x及び未乾燥両側帯状負極板1yの未乾燥第1帯状電極層5x及び未乾燥第2帯状電極層6xに、熱風NFが良く当たる(図5参照)。このため、第1乾燥工程S2のうち第1搬送方向反転工程S24において、未乾燥第1帯状電極層5xが乾燥され易く、また、第2乾燥工程S4のうち第2搬送方向反転工程S44において、未乾燥第2帯状電極層6xが乾燥され易い。このため、製造後の帯状負極板の第1帯状電極層5及び第2帯状電極層6中に残った溶媒13,17が少なかったと考えられる。
以上で説明したように、実施形態の帯状負極板1の製造方法では、第1乾燥工程S2は、一対の曲げ搬送ロール125A,125Bにより、未乾燥片側帯状負極板1xの搬送方向IHを反転させる第1搬送方向反転工程S24と、この反転後に未乾燥第1帯状電極層5xを乾燥させる第1反転後乾燥工程S25とを含む。第1搬送方向反転工程S24は、熱風案内部材150を用いて、熱風NFを、第2曲げ搬送ロール125Bの径方向周囲の空間KLのうち、反当接側JH1の空間KL1を経由して、第1曲げ搬送ロール125Aと第2曲げ搬送ロール125Bとの間に導き、これらの間を下方DH2に搬送中の未乾燥片側帯状負極板1xの未乾燥第1帯状電極層5xに、上方DH1に向かう熱風NFとして吹き付け、乾燥させる。これにより、熱風案内部材150を用いないで第1搬送方向反転工程S24を行う場合よりも、第1搬送方向反転工程S24における未乾燥第1帯状電極層5xの乾燥効率、ひいては第1乾燥工程S2における未乾燥第1帯状電極層5xの乾燥効率を向上させることができる。
また、帯状負極板1の製造方法では、第2乾燥工程S4は、一対の曲げ搬送ロール125A,125Bにより、未乾燥両側帯状負極板1yの搬送方向IHを反転させる第2搬送方向反転工程S44と、この反転後に未乾燥第2帯状電極層6xを乾燥させる第2反転後乾燥工程S45とを含む。第2搬送方向反転工程S44は、熱風案内部材150を用いて、熱風NFを、第2曲げ搬送ロール125Bの径方向周囲の空間KLのうち、反当接側JH1の空間KL1を経由して、第1曲げ搬送ロール125Aと第2曲げ搬送ロール125Bとの間に導き、これらの間を下方DH2に搬送中の未乾燥両側帯状負極板1yの未乾燥第2帯状電極層6xに、上方DH1に向かう熱風NFとして吹き付け、乾燥させる。これにより、熱風案内部材150を用いないで第2搬送方向反転工程S44を行う場合よりも、第2搬送方向反転工程S44における未乾燥第2帯状電極層6xの乾燥効率、ひいては第2乾燥工程S4における未乾燥第2帯状電極層6xの乾燥効率を向上させることができる。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、実施形態では、帯状電極板の製造方法として、帯状負極板1の製造方法を例示したが、帯状正極板の製造方法に本発明を適用することもできる。
また、実施形態では、負極活物質粒子11、結着剤12及び溶媒13を含む造粒した湿潤粒子22からなる粒子集合体21を用いて、帯状集電箔3上に未乾燥活物質層5cx,6cxを形成したが、これに限られない。例えば、負極活物質粒子11及び結着剤12を溶媒13と共に混練して作製した活物質ペーストを用意し、この活物質ペーストをダイコータ等により帯状集電箔3上に塗布することにより、帯状集電箔3上に未乾燥活物質層5cx,6cxを形成することもできる。但し、活物質ペーストを用いる場合、固形分率が低くなり、乾燥途中の未乾燥第1帯状電極層5x及び未乾燥第2帯状電極層6xが曲げ搬送ロール125A,125Bに接触したときに、未乾燥第1帯状電極層5x及び未乾燥第2帯状電極層6xの一部が剥がれ易くなる。
また、実施形態では、帯状電極板として、帯状集電箔3の第1主面3a及び第2主面3bの両方に、それぞれ帯状電極層(第1帯状電極層5及び第2帯状電極層6)を有する帯状負極板1を例示したが、帯状電極板の形態はこれに限られない。例えば、帯状集電箔3の一方の第1主面3aのみに帯状電極層(第1帯状電極層5)を有し、第2主面3bには帯状電極層を有しない形態の帯状電極板の製造に、本発明を適用することもできる。
また、実施形態では、第1未乾燥層形成工程S1及び第1乾燥工程S2を行って先に帯状集電箔3上に乾燥済みの第1帯状電極層5を形成し、その後、第2未乾燥層形成工程S3及び第2乾燥工程S4を行って乾燥済みの第2帯状電極層6を形成したが、この方法に限られない。第1未乾燥層形成工程S1に続いて第2未乾燥層形成工程S3を行い、帯状集電箔3上に未乾燥第1帯状電極層5x及び未乾燥第2帯状電極層6xの両方を形成した後に、乾燥工程で第1帯状電極層5及び第2帯状電極層6を同時に形成することもできる。この場合の乾燥工程にも、本発明を適用することができる。
1 帯状負極板(帯状電極板)
1x 未乾燥片側帯状負極板(未乾燥帯状電極板)
1y 未乾燥両側帯状負極板(未乾燥帯状電極板)
3 帯状集電箔
5 第1帯状電極層
5x 未乾燥第1帯状電極層
6 第2帯状電極層
6x 未乾燥第2帯状電極層
11 負極活物質粒子
13 溶媒
15 セラミック粒子
17 溶媒
100 乾燥装置
110 乾燥室
121 搬送ロール
123 折り返しロール
125 曲げ搬送ロール
125A 第1曲げ搬送ロール
125B 第2曲げ搬送ロール
130 熱風吹き付け部
130A 第1熱風吹き付け部
130B 第2熱風吹き付け部
130C 第3熱風吹き付け部
150 熱風案内部材
151 第1案内部
153 第2案内部
EH 長手方向
FH 幅方向
GH 厚み方向
CH 水平方向
CH1 第1水平方向
CH2 第2水平方向
DH1 上方
DH2 下方
IH 搬送方向
LH1 下流側
NF 熱風
KL (第2曲げ搬送ロールの径方向周囲の)空間
KL1 (反当接側の)空間
JH1 反当接側
JH2 当接側
S1 第1未乾燥層形成工程
S2 第1乾燥工程
S23 第1反転前乾燥工程
S24 第1搬送方向反転工程
S25 第1反転後乾燥工程
S3 第2未乾燥層形成工程
S4 第2乾燥工程
S43 第2反転前乾燥工程
S44 第2搬送方向反転工程
S45 第2反転後乾燥工程

Claims (1)

  1. 帯状の帯状集電箔と、上記帯状集電箔の長手方向に沿って上記帯状集電箔上に帯状に形成された帯状電極層と、を備える帯状電極板の製造方法であって、
    溶媒を含む未乾燥帯状電極層を上記帯状集電箔上に有する未乾燥帯状電極板を形成する未乾燥層形成工程と、
    上記未乾燥帯状電極板を上記長手方向に搬送しつつ、上記未乾燥帯状電極層に熱風を吹き付け、乾燥させて上記帯状電極層を形成する乾燥工程と、を備え、
    上記乾燥工程は、
    上記未乾燥帯状電極層に接しつつ上記未乾燥帯状電極板を厚み方向に曲げて搬送する一対の曲げ搬送ロールのうち、
    第1曲げ搬送ロールを用いて、乾燥途中の上記未乾燥帯状電極板の搬送方向を、第1水平方向から下方に変更し、
    次いで、上記第1曲げ搬送ロールの下方に位置する第2曲げ搬送ロールを用いて、上記未乾燥帯状電極板の搬送方向を、下方から上記第1水平方向とは逆の第2水平方向に変更して、
    上記未乾燥帯状電極板の搬送方向を、上記第1水平方向から上記第2水平方向に反転させる搬送方向反転工程と、
    上記第2曲げ搬送ロールの下流側で、上方を向いて上記第2水平方向に搬送される上記未乾燥帯状電極板の上記未乾燥帯状電極層に対し、上記第1水平方向に流れる熱風を吹き付け、乾燥させる反転後乾燥工程と、を含み、
    上記搬送方向反転工程は、
    熱風案内部材を用いて、上記反転後乾燥工程で、上記未乾燥帯状電極層に対して吹き付けた上記第1水平方向に流れる熱風を、上記第2曲げ搬送ロールの径方向周囲の空間のうち、上記第2曲げ搬送ロールに上記未乾燥帯状電極層が当接する当接側とは逆側の反当接側の空間を経由して、上記第1曲げ搬送ロールと上記第2曲げ搬送ロールとの間に導いて、上記第1曲げ搬送ロールと上記第2曲げ搬送ロールとの間を下方に搬送されている上記未乾燥帯状電極板の上記未乾燥帯状電極層に、上方に流れる熱風として吹き付け、乾燥させる
    帯状電極板の製造方法。
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