JP2019117196A - 測定誤差の低減方法 - Google Patents
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Abstract
Description
異なる試薬を同一の金属製試薬プローブで分注する機構を備えた生化学自動分析装置において酵素を含有する生化学検査試薬を使用することにより発生する測定誤差を低減する方法であって、少なくとも一種の非イオン性界面活性剤を用いることを特徴とする、測定誤差の低減方法。
[項2]
前記非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、およびポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種の非イオン性界面活性剤である、項1記載の測定誤差の低減方法。
[項3]
前記試薬プローブの少なくとも一部がステンレス製である、項1又は2に記載の測定誤差の低減方法。
[項4]
前記酵素が、コレステロールオキシダーゼである、項1〜3のいずれかに記載の測定誤差の低減方法。
[項5]
前記生化学検査試薬が、高密度リポタンパクコレステロール測定試薬である、項1〜4のいずれかに記載の測定誤差の低減方法。
[項6]
前記生化学検査試薬における酵素の濃度が0.01〜30U/mLである、項1〜5のいずれかに記載の測定誤差の低減方法。
[項7]
前記生化学検査試薬のpHが5〜10である、項1〜6のいずれかに記載の測定誤差の低減方法。
[項8]
前記非イオン性界面活性剤が、Triton(登録商標)X−100、Triton(登録商標)X−114,Tween(登録商標)20、Tween(登録商標)80、エマルゲン(登録商標)404、エマルゲン(登録商標)408、エマルゲン(登録商標)409PV、エマルゲン(登録商標)420、エマルゲン(登録商標)430、エマルゲン(登録商標)A60、エマルゲン(登録商標)A90、エマルゲン(登録商標)A500、およびエマルゲン(登録商標)B66からなる群より選ばれる少なくとも1種の非イオン性界面活性剤である、項1〜7のいずれかに記載の方法。
[項9]
異なる試薬を同一の金属製試薬プローブで分注する機構を備えた生化学自動分析装置に用いられる場合に発生する測定誤差が低減された生化学検査試薬であって、酵素と共に少なくとも一種の非イオン性界面活性剤を含むことを特徴とする、生化学検査試薬。
[項10]
前記非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、およびポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種の非イオン性界面活性剤である、項9記載の生化学検査試薬。
[項11]
前記試薬プローブの少なくとも一部がステンレス製である、項9又は10に記載の試薬。
[項12]
前記生化学検査試薬が、酵素としてコレステロールオキシダーゼを含有する、項9〜11のいずれかに記載の試薬。
[項13]
前記生化学検査が、コレステロール測定検査である、項9〜12のいずれかに記載の試薬。
[項14]
前記生化学検査試薬が、高密度リポタンパクコレステロール測定試薬である、項9〜13のいずれかに記載の試薬。
[項15]
前記生化学検査試薬における酵素の濃度が0.01〜30U/mLである、項9〜14のいずれかに記載の試薬。
[項16]
前記生化学検査試薬のpHが5〜10である、項9〜15のいずれかに記載の試薬。
[項17]
前記非イオン性界面活性剤が、Triton(登録商標)X−100、Triton(登録商標)X−114,Tween(登録商標)20、Tween(登録商標)80、エマルゲン(登録商標)404、エマルゲン(登録商標)408、エマルゲン(登録商標)409PV、エマルゲン(登録商標)420、エマルゲン(登録商標)430、エマルゲン(登録商標)A60、エマルゲン(登録商標)A90、エマルゲン(登録商標)A500、およびエマルゲン(登録商標)B66からなる群より選ばれる少なくとも1種の非イオン性界面活性剤である、項9〜16のいずれかに記載の試薬。
本発明に用いられる非イオン性界面活性剤のHLB値もまた、本発明の効果を奏する限り、特に限定されない。例えば、HLB10〜20程度の非イオン性界面活性剤、好ましくはHLB12〜18程度の非イオン性界面活性剤を用いることができる。
生化学自動分析装置におけるプローブへの試薬の吸着による測定誤差は、試薬のコンタミネーションとも呼ばれる。従って、本発明は、上記のような非イオン性界面活性剤を用いることを特徴とする、コンタミネーションの回避方法ということもできる。
例えば、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルとして、Triton X−100、Triton X−114が挙げられる(「Triton」は登録商標。以下同様。)。
例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートとして、Tween20が挙げられる(「Tween」は登録商標。以下同様。)。
例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートとして、Tween80が挙げられる。
例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルとして、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンミリステルエーテル、またはポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテルが挙げられる。さらにポリオキシエチレンラウリルエーテルとして花王製エマルゲン103(「エマルゲン」は登録商標。以下同様。)、エマルゲン104P、エマルゲン105、エマルゲン106、エマルゲン108、エマルゲン109P、エマルゲン120、エマルゲン123P、エマルゲン130K、エマルゲン147、またはエマルゲン150が挙げられ、ポリオキシエチレンセチルエーテルとしてエマルゲン210Pまたはエマルゲン220が挙げられ、ポリオキシエチレンステアリルエーテルとしてエマルゲン306P、エマルゲン320Pまたはエマルゲン350が挙げれられ、ポリオキシエチレンオレイルエーテルとしてエマルゲン404、エマルゲン408、エマルゲン409PV、エマルゲン420、またはエマルゲン430が挙げられ、ポリオキシエチレンミリステルエーテルとしてエマルゲン4085が挙げられ、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテルとしてエマルゲン2020G−HAまたはエマルゲン2025Gが挙げられ、その他のポリオキシエチレンアルキルエーテルとしてエマルゲン705、エマルゲン707、エマルゲン709、エマルゲン1108、エマルゲン1118S−70、エマルゲン1135S−70、またはエマルゲン1150S−60が挙げられる。
例えば、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテルとして、エマルゲンA60、エマルゲンA90またはエマルゲンA500が挙げられる。
例えば、ポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテルとして、エマルゲンB66が挙げられる。
(a)コレステロールオキシダーゼを用いる場合:溶液中の全量に対して、範囲の上限が、好ましくは、5U/mL程度、より好ましくは3U/mL程度であり、範囲の下限が、該溶液の全量に対して、好ましくは0.3U/mL程度、より好ましくは0.75U/mL程度、更に好ましくは1.5U/mL程度である。コレステロールオキシダーゼの濃度が高いほど、金属製試薬プローブへの吸着を招きやすく測定誤差を生じさせ易い傾向が認められている。本発明によれば、上記の濃度範囲内においても効果的に測定誤差を低減することができる。
(b)コレステロールエステラーゼを用いる場合:範囲の上限が、好ましくは、3U/mL程度、より好ましくは1U/mL程度であり、範囲の下限が、該溶液の全量に対して、好ましくは0.3U/mL程度、より好ましくは0.5U/mL程度である。
下記組成からなる高密度リポタンパク(HDL)コレステロール測定試薬を調製し、中性脂肪測定試薬とのコンタミネーション試験を実施した。
(1)試薬の調製
<組成A>
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
0.50U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
<コンタミネーション試験>
生化学分析装置として日立ハイテクノロジーズ社製7180型自動分析装置(ステンレス試薬プローブ使用)を用い、まず東洋紡製中性脂肪測定試薬ダイヤカラー・リキッドTG−S(R1:R2/2:1混合)にて血清試料を5回測定した後、前記の各HDLコレステロール測定試薬で上記試料を測定し、再び東洋紡製中性脂肪測定試薬ダイヤカラー・リキッドTG−S(R1:R2/2:1混合)にて上記試料を測定した。この一連の操作は、続けて実施した。ここで各測定試薬における第一試薬と第二試薬はそれぞれ異なる試薬プローブで吸引されるため、第一試薬と第二試薬との間でコンタミネーションが生じる恐れはない。また、測定毎に使用した反応セルは異なるため、反応セルに試薬成分が吸着・残留することによるコンタミネーションの発生の恐れもない条件下で試験を行った。なお、分析の前に標準試料を用いてキャリブレーションを行い、得られた検量線より吸光度を中性脂肪濃度に換算し測定値として出力した。
<結果の判定方法>
コンタミネーション試験において、6回目に測定したHDLコレステロール測定試薬が試薬プローブに残留し7回目に測定した中性脂肪測定試薬の測定値に影響を及ぼすかどうかを「影響度」で評価した。影響度が5%未満であればコンタミネーションなし、影響度が5%以上であればコンタミネーションあり、として判定した。影響度は、以下の式にて算出した。
影響度(%)=(7回目の測定値−1〜5回目の測定値)/1〜5回目の測定値×100
結果を表1に示す。表1の結果によれば、比較例1〜4では影響度≧5%と、陰イオン性界面活性剤であるコール酸の含有の有無およびコレステロールエステラーゼの濃度によらず試薬プローブでのコンタミネーションが確認された。一方で、参考例1では、試薬プローブでのコンタミネーションが起こらなかった。このことから、コレステロールオキシダーゼが試薬プローブに残留し、その後に吸引される試薬に悪影響を与えていることが示唆された。
なお別途、6回目の測定で使用する試薬プローブと7回目の測定で使用する試薬プローブを交換して評価したところ、測定誤差の改善が認められた。このことから、測定誤差を引き起こすコンタミネーションの原因が、試薬プローブへの吸着・残存によるものであることが明らかとなった。
下記組成からなる高密度リポタンパク(HDL)コレステロール測定試薬を調製し、中性脂肪測定試薬とのコンタミネーション試験を実施した。
(1)試薬の調製
<組成D−1>
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
1.000g/L Tween20
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
5.000g/L Tween20
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
1.000g/L Tween80
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
5.000g/L Tween80
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
1.000g/L Triton X−114
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
5.000g/L Triton X−114
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
<コンタミネーション試験>
生化学分析装置として日立ハイテクノロジーズ社製7180型自動分析装置(ステンレス試薬プローブ使用)を用い、まず東洋紡製中性脂肪測定試薬ダイヤカラー・リキッドTG−S(R1:R2/2:1混合)にて血清試料を5回測定した後、前記の各HDLコレステロール測定試薬で上記試料を測定し、再び東洋紡製中性脂肪測定試薬ダイヤカラー・リキッドTG−S(R1:R2/2:1混合)にて上記試料を測定した。この一連の操作は、続けて実施した。ここで各測定試薬における第一試薬と第二試薬はそれぞれ異なる試薬プローブで吸引されるため、第一試薬と第二試薬との間でコンタミネーションが生じる恐れはない。また、測定毎に使用した反応セルは異なるため、反応セルに試薬成分が吸着・残留することによるコンタミネーションの発生の恐れもない条件下で試験を行った。なお、分析の前に標準試料を用いてキャリブレーションを行い、得られた検量線より吸光度を中性脂肪濃度に換算し測定値として出力した。
<結果の判定方法>
コンタミネーション試験において、6回目に測定したHDLコレステロール測定試薬が試薬プローブに残留し7回目に測定した中性脂肪測定試薬の測定値に影響を及ぼすかどうかを「影響度」で評価した。影響度が5%未満であればコンタミネーションなし、影響度が5%以上であればコンタミネーションあり、として判定した。影響度は、以下の式にて算出した。
影響度(%)=(7回目の測定値−1〜5回目の測定値)/1〜5回目の測定値×100
結果を表2に示す。表2の結果によれば、コレステロールオキシダーゼを含有する溶液(第一試薬)に非イオン性界面活性剤を含まない表1の比較例1〜4では影響度6.1〜8.9%であったのに対し、非イオン性界面活性剤(Tween20、Tween80、およびTriton X−114)を添加した実施例1−1〜1−6では、影響度は5%未満であり、試薬プローブでのコンタミネーションは起こらなかった。
下記組成からなる高密度リポタンパク(HDL)コレステロール測定試薬を調製し、中性脂肪測定試薬とのコンタミネーション試験を実施した。
(1)試薬の調製
<組成G−1>
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
1.000g/L エマルゲンA60(花王社製)
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
5.000g/L エマルゲンA60(花王社製)
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
1.000g/L エマルゲンA90(花王社製)
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
5.000g/L エマルゲンA90(花王社製)
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
1.000g/L エマルゲンB66(花王社製)
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
5.000g/L エマルゲンB66(花王社製)
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
1.500g/L エマルゲンA60(花王社製)
0.500g/L エマルゲンA90(花王社製)
0.500g/L エマルゲン420(花王社製)
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
<コンタミネーション試験>
生化学分析装置として日立ハイテクノロジーズ社製7180型自動分析装置(ステンレス試薬プローブ使用)を用い、まず東洋紡製中性脂肪測定試薬ダイヤカラー・リキッドTG−S(R1:R2/2:1混合)にて血清試料を5回測定した後、前記の各HDLコレステロール測定試薬で上記試料を測定し、再び東洋紡製中性脂肪測定試薬ダイヤカラー・リキッドTG−S(R1:R2/2:1混合)にて上記試料を測定した。この一連の操作は、続けて実施した。ここで各測定試薬における第一試薬と第二試薬はそれぞれ異なる試薬プローブで吸引されるため、第一試薬と第二試薬との間でコンタミネーションが生じる恐れはない。また、測定毎に使用した反応セルは異なるため、反応セルに試薬成分が吸着・残留することによるコンタミネーションの発生の恐れもない条件下で試験を行った。なお、分析の前に標準試料を用いてキャリブレーションを行い、得られた検量線より吸光度を中性脂肪濃度に換算し測定値として出力した。
<結果の判定方法>
コンタミネーション試験において、6回目に測定したHDLコレステロール測定試薬が試薬プローブに残留し7回目に測定した中性脂肪測定試薬の測定値に影響を及ぼすかどうかを「影響度」で評価した。影響度が5%未満であればコンタミネーションなし、影響度が5%以上であればコンタミネーションあり、として判定した。影響度は、以下の式にて算出した。
影響度(%)=(7回目の測定値−1〜5回目の測定値)/1〜5回目の測定値×100
結果を表3に示す。表3の結果によれば、コレステロールオキシダーゼを含有する溶液(第一試薬)に非イオン性界面活性剤を含まない表1の比較例1〜4では影響度6.1〜8.9%であったのに対し、非イオン性界面活性剤(エマルゲンA60、エマルゲンA90、およびエマルゲンB66)を添加した実施例2−1〜2−7では、影響度は5%未満であり、試薬プローブでのコンタミネーションは起こらなかった。
下記組成からなる高密度リポタンパク(HDL)コレステロール測定試薬を調製し、中性脂肪測定試薬とのコンタミネーション試験を実施した。
(1)試薬の調製
<組成K−1>
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
0.100g/L エマルゲンA90(花王社製)
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
0.200g/L エマルゲンA90(花王社製)
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
0.300g/L エマルゲンA90(花王社製)
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
0.400g/L エマルゲンA90(花王社製)
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
0.500g/L エマルゲンA90(花王社製)
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
0.600g/L エマルゲンA90(花王社製)
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
0.700g/L エマルゲンA90(花王社製)
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
0.800g/L エマルゲンA90(花王社製)
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
0.900g/L エマルゲンA90(花王社製)
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
1.000g/L エマルゲンA90(花王社製)
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
<コンタミネーション試験>
生化学分析装置として日立ハイテクノロジーズ社製7180型自動分析装置(ステンレス試薬プローブ使用)を用い、まず東洋紡製中性脂肪測定試薬ダイヤカラー・リキッドTG−S(R1:R2/2:1混合)にて血清試料を5回測定した後、前記の各HDLコレステロール測定試薬で上記試料を測定し、再び東洋紡製中性脂肪測定試薬ダイヤカラー・リキッドTG−S(R1:R2/2:1混合)にて上記試料を測定した。この一連の操作は、続けて実施した。ここで各測定試薬における第一試薬と第二試薬はそれぞれ異なる試薬プローブで吸引されるため、第一試薬と第二試薬との間でコンタミネーションが生じる恐れはない。また、測定毎に使用した反応セルは異なるため、反応セルに試薬成分が吸着・残留することによるコンタミネーションの発生の恐れもない条件下で試験を行った。なお、分析の前に標準試料を用いてキャリブレーションを行い、得られた検量線より吸光度を中性脂肪濃度に換算し測定値として出力した。
<結果の判定方法>
コンタミネーション試験において、6回目に測定したHDLコレステロール測定試薬が試薬プローブに残留し7回目に測定した中性脂肪測定試薬の測定値に影響を及ぼすかどうかを「影響度」で評価した。影響度が5%未満であればコンタミネーションなし、影響度が5%以上であればコンタミネーションあり、として判定した。影響度は、以下の式にて算出した。
影響度(%)=(7回目の測定値−1〜5回目の測定値)/1〜5回目の測定値×100
結果を表4に示す。表4の結果によれば、コレステロールオキシダーゼを含有する溶液(第一試薬)に非イオン性界面活性剤を含まない表1の比較例1〜4では影響度6.1〜8.9%であったのに対し、非イオン性界面活性剤であるエマルゲンA90を0.1g/L以上添加した実施例3−1〜3−10では、影響度は5%未満であり、試薬プローブでのコンタミネーションは起こらなかった。
下記組成からなる高密度リポタンパク(HDL)コレステロール測定試薬を調製し、尿酸測定試薬とのコンタミネーション試験を実施した。
(1)試薬の調製
<組成L−1>
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 7.00)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
2.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
0.5g/L エマルゲンA90(花王社製)
0.5g/L エマルゲンB66(花王社製)
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 7.40)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
2.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
0.5g/L エマルゲンA90(花王社製)
0.5g/L エマルゲンB66(花王社製)
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
2.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
3.5g/L エマルゲンA90(花王社製)
1.5g/L エマルゲンB66(花王社製)
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
2.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
4.0g/L エマルゲンA90(花王社製)
1.0g/L エマルゲンB66(花王社製)
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
2.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
4.5g/L エマルゲンA90(花王社製)
0.5g/L エマルゲンB66(花王社製)
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
2.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L コール酸
5.0g/L エマルゲンA90(花王社製)
0.5g/L エマルゲンB66(花王社製)
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL リポプロテインリパーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
<コンタミネーション試験>
生化学分析装置としてMINDRAY社製BS−600(ステンレス試薬プローブを使用)を用い、まずSPINREACT製尿酸測定試薬にてSPINREACT社製コントロール血清試料を5回測定した後、前記の各HDLコレステロール測定試薬で上記試料を測定し、再びSPINREACT製尿酸測定試薬にて上記試料を測定した。この一連の操作は、続けて実施した。この操作を試験1〜7としてそれぞれ実施した。ここで各測定試薬における第一試薬と第二試薬はそれぞれ異なる試薬プローブで吸引されるため、第一試薬と第二試薬との間でコンタミネーションが生じる恐れはない。また、測定毎に使用した反応セルは異なるため、反応セルに試薬成分が吸着・残留することによるコンタミネーションの発生の恐れもない条件下で試験を行った。なお、分析の前に標準試料を用いてキャリブレーションを行い、得られた検量線より吸光度を尿酸濃度に換算し測定値として出力した。
<結果の判定方法>
コンタミネーション試験において、6回目に測定したHDLコレステロール測定試薬が試薬プローブに残留し7回目に測定した尿酸測定試薬の測定値に影響を及ぼすかどうかを「影響度」で評価した。影響度が5%未満であればコンタミネーションなし、影響度が5%以上であればコンタミネーションあり、として判定した。影響度は、以下の式にて算出した。
影響度(%)=(7回目の測定値−1〜5回目の測定値)/1〜5回目の測定値×100
結果を表5に示す。表5の結果によれば、コレステロールオキシダーゼを含有する溶液(第一試薬)に非イオン性界面活性剤を含まない比較例2では影響度7.6%と試薬プローブでのコンタミネーションが確認された。一方で、実施例4−1〜4−6のように、非イオン性界面活性剤(エマルゲンA90およびエマルゲンB66)の添加により影響度は5%未満となり、試薬プローブでのコンタミネーションは起こらなかった。さらに、実施例4−1および4−2に示されるように、pHを高くすることで影響度が低減された。また、実施例4−3〜4−6のように、複数の非イオン性界面活性剤の配合比率や配合量によらず、金属製試薬プローブでのコンタミネーションを低いレベルに保つことができた。
Claims (17)
- 異なる試薬を同一の金属製試薬プローブで分注する機構を備えた生化学自動分析装置において酵素を含有する生化学検査試薬を使用することにより発生する測定誤差を低減する方法であって、少なくとも一種の非イオン性界面活性剤を用いることを特徴とする、測定誤差の低減方法。
- 前記非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、およびポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種の非イオン性界面活性剤である、請求項1記載の測定誤差の低減方法。
- 前記試薬プローブの少なくとも一部がステンレス製である、請求項1又は2に記載の測定誤差の低減方法。
- 前記酵素が、コレステロールオキシダーゼである、請求項1〜3のいずれかに記載の測定誤差の低減方法。
- 前記生化学検査試薬が、高密度リポタンパクコレステロール測定試薬である、請求項1〜4のいずれかに記載の測定誤差の低減方法。
- 前記生化学検査試薬における酵素の濃度が0.01〜30U/mLである、請求項1〜5のいずれかに記載の測定誤差の低減方法。
- 前記生化学検査試薬のpHが5〜10である、請求項1〜6のいずれかに記載の測定誤差の低減方法。
- 前記非イオン性界面活性剤が、Triton(登録商標)X−100、Triton(登録商標)X−114,Tween(登録商標)20、Tween(登録商標)80、エマルゲン(登録商標)404、エマルゲン(登録商標)408、エマルゲン(登録商標)409PV、エマルゲン(登録商標)420、エマルゲン(登録商標)430、エマルゲン(登録商標)A60、エマルゲン(登録商標)A90、エマルゲン(登録商標)A500、およびエマルゲン(登録商標)B66からなる群より選ばれる少なくとも1種の非イオン性界面活性剤である、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
- 異なる試薬を同一の金属製試薬プローブで分注する機構を備えた生化学自動分析装置に用いられる場合に発生する測定誤差が低減された生化学検査試薬であって、酵素と共に少なくとも一種の非イオン性界面活性剤を含むことを特徴とする、生化学検査試薬。
- 前記非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、およびポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種の非イオン性界面活性剤である、請求項9記載の生化学検査試薬。
- 前記試薬プローブの少なくとも一部がステンレス製である、請求項9又は10に記載の試薬。
- 前記生化学検査試薬が、酵素としてコレステロールオキシダーゼを含有する、請求項9〜11のいずれかに記載の試薬。
- 前記生化学検査が、コレステロール測定検査である、請求項9〜12のいずれかに記載の試薬。
- 前記生化学検査試薬が、高密度リポタンパクコレステロール測定試薬である、請求項9〜13のいずれかに記載の試薬。
- 前記生化学検査試薬における酵素の濃度が0.01〜30U/mLである、請求項9〜14のいずれかに記載の試薬。
- 前記生化学検査試薬のpHが5〜10である、請求項9〜15のいずれかに記載の試薬。
- 前記非イオン性界面活性剤が、Triton(登録商標)X−100、Triton(登録商標)X−114,Tween(登録商標)20、Tween(登録商標)80、エマルゲン(登録商標)404、エマルゲン(登録商標)408、エマルゲン(登録商標)409PV、エマルゲン(登録商標)420、エマルゲン(登録商標)430、エマルゲン(登録商標)A60、エマルゲン(登録商標)A90、エマルゲン(登録商標)A500、およびエマルゲン(登録商標)B66からなる群より選ばれる少なくとも1種の非イオン性界面活性剤である、請求項9〜16のいずれかに記載の試薬。
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