JP2019116058A - 筆記具 - Google Patents
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Abstract
【課題】一本の指で筆記することができるにもかかわらず、インク切れを心配せずに長時間筆記することができる筆記具を提供する。【解決手段】筆記具100は、指サック部10と、インクタンク部20と、チューブ部30と、を備える。指サック部10は、指にはめられるようになっている。インクタンク部20は、インクを格納する。チューブ部30は、インクタンク部20に格納されているインクを指サック部10に供給する。【選択図】図1
Description
本発明は、絵画用品の絵筆の代わりになる美術道具、書道等に用いる筆の代わりになる書道用品、文字を書くためのペンの代わりになる筆記用具等の筆記具に関する。
従来の筆記具を使用する場合、筆記する際に、筆記具を複数の指で支える必要がある。このため、指に障害がある人、指に力が入らない人等、指で筆記具を支えることができない人は、筆記具を使用することができない。また、筆記具の先端部分(ペン先、筆先等の筆記する部分)と指で支えている部分との間がかなり離れているため、人によっては思うような位置に筆記できないことがある。このような問題点を解消するための筆記具として、例えば、特許文献1には、指サックに小さなペン等を取り付けることによって、一本の指のみで筆記することができる指先ペンが開示されている。
また、美術道具として筆記具は、絵画を描くためだけでなく、絵画を楽しみながら描くことによって脳を活性化させ、認知症の予防及び症状改善、子どもの感性教育等を行うアートセラピーにも用いられている。
特許文献1に記載されている指先ペンは、一本の指のみで筆記することができるが、指サックに取り付けることができるペンは小さいため、インク切れが生じやすいという課題がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、一本の指で筆記することができるにもかかわらず、インク切れを心配せずに長時間筆記することができる筆記具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る筆記具は、
指にはめる指サック部と、
インクを格納するインクタンク部と、
前記インクタンク部に格納されているインクを前記指サック部に供給するチューブ部と、
を備える。
指にはめる指サック部と、
インクを格納するインクタンク部と、
前記インクタンク部に格納されているインクを前記指サック部に供給するチューブ部と、
を備える。
本発明によれば、一本の指で筆記することができるにもかかわらず、インク切れを心配せずに長時間筆記することができる。
以下、本発明の実施形態に係る筆記具について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付す。
(第1の実施形態)
図1(a)に示すように、本発明の第1の実施形態に係る筆記具100は、指サック部10と、インクタンク部20と、チューブ部30と、を備える。そして、指サック部10とインクタンク部20とは、チューブ部30によって接続されている。
図1(a)に示すように、本発明の第1の実施形態に係る筆記具100は、指サック部10と、インクタンク部20と、チューブ部30と、を備える。そして、指サック部10とインクタンク部20とは、チューブ部30によって接続されている。
指サック部10は、通常の指サックと同様に、ゴム等の素材でできており、図1(b)に示すように、チューブ接続口11と、チューブ挿入口12とが開いている。チューブ部30は、チューブ挿入口12を通って、指サック部10の内部から、チューブ接続口11に接続されている。チューブ接続口11とチューブ部30とは隙間無く接続されているため、ユーザは指サック部10に指を入れても、指をインクで汚す心配は無い。
インクタンク部20は、片手で握りやすい形状及び大きさのタンクを備える。タンクは中空で、例えば硬度30度程度の適度の弾性のゴム等の素材でできており、タンク内に絵具等のインクを格納できるようになっている。インクタンク部20の一方の端には、チューブ部30が接続されており、インクが格納されたインクタンク部20をユーザが握る等して圧力をかけると、インクがチューブ部30に供給されるようになっている。インクタンク部20のもう一方の端には、インク補充口21を備え、インク補充口21からインクタンク部20にインクを補充できるようになっている。インク補充口21は、ペットボトルのキャップと同様のネジ山が成型されている。したがって、ユーザは蓋を回転させることによってインク補充口21を開け閉めすることができる。インクタンク部20には、例えばアクリル絵の具が格納される。
チューブ部30は、例えばシリコン素材の内径3mm、外径5mmのチューブでできており、インクタンク部20と指サック部10のチューブ接続口11との間を接続している。チューブ部30の指サック部10側の端部はインク排出口31であり、指サック部10のチューブ接続口11と隙間無く接続されている。インクタンク部20に格納されたインクは、インクタンク部20をユーザが握る等すると、チューブ部30を通って、指サック部10のチューブ接続口11に接続されているインク排出口31から排出される。
また、チューブ部30は、インク排出口31の先にペン先部40を接続するためのペン先接続部32を備えてもよい。ペン先接続部32は、例えばプラスチックで成型され、ペン先部40がぴったりと嵌まるアタッチメントになっている。ペン先部40としては、図2に示すように、様々な形態のものを用意することができる。ペン先部40の接続部41も例えばプラスチックで成型され、その外径はペン先接続部32の内径と一致するようになっている。そのため、接続部41とペン先接続部32とを接続する際には、ペン先接続部32に接続部41を挿入すると、ぴったりと嵌まる形になっている。
図2(a)は、細い線を描くための細字用ペン先部を示しており、このペン先部40は、チューブ部30のペン先接続部32と接続する接続部41と、インクを排出する小さな穴(例えば直径0.5mmの穴)が開いているペン先42と、を備える。
図2(b)は、中くらいの太さの線を描くための中太用ペン先部を示しており、このペン先部40は、チューブ部30のペン先接続部32と接続する接続部41と、インクを排出する中くらい太さの穴(例えば直径1.5mmの穴)が開いているペン先42と、を備える。
図2(c)は、極太の線を描くための極太用ペン先部を示しており、このペン先部40は、チューブ部30のペン先接続部32と接続する接続部41と、インクを幅広い面積で排出するための形状(例えば直径1cmの円の底面を持つ高さ5mmの円柱状)のスポンジ43と、を備える。また、インク排出面46にインクを排出する穴が開いており(この穴は1つでもよいし複数でもよい)、この穴を通してインクがスポンジ43に供給される。
図2(d)は、ブラシで描くためのブラシペン先部を示しており、このペン先部40は、チューブ部30のペン先接続部32と接続する接続部41と、ブラシ44と、を備える。また、インク排出面46にインクを排出する穴が開いており(この穴は1つでもよいし複数でもよい)、この穴を通してインクがブラシ44に供給される。
図2(e)は、毛筆で描くための毛筆ペン先部を示しており、このペン先部40は、チューブ部30のペン先接続部32と接続する接続部41と、毛筆45と、を備える。また、インク排出面46にインクを排出する穴が開いており(この穴は1つでもよいし複数でもよい)、この穴を通してインクが毛筆45に供給される。
このように、様々な形態のペン先部40を用意することができるため、ユーザは用途に応じて、適切なペン先部40を選択して、ペン先接続部32に接続して使用することができる。
なお、ペン先接続部32に直接ペン先部40を接続して使用すると、インクが排出される部分と指サック部10との距離が近いため、指サック部が汚れやすくなる。また、ユーザの好みや、描くものの性質によっては、指先からペン先部40までの距離を長くしたい場合もありうる。このため、図3に示すようなペン先延長部50を用意することもできる。
ペン先延長部50は例えばプラスチックで形成され、ペン先延長部50の接続部51の外径はペン先接続部32の内径と一致するようになっている。また、ペン先延長部50のペン先接続部52の内径はペン先部40の接続部41の外径と一致するようになっている。そのため、ペン先部40の接続部41とペン先延長部50のペン先接続部52とを接続する際には、ペン先接続部52に接続部41を挿入すると、ぴったりと嵌まる形になっている。また、ペン先延長部50の接続部51とチューブ部30のペン先接続部32とを接続する際には、ペン先接続部32に接続部51を挿入すると、ぴったりと嵌まる形になっている。
図3(a)は、単に指サックからペン先までの距離を長くしたい場合に用いる通常のペン先延長部を示している。このペン先延長部50は、チューブ部30のペン先接続部32と接続する接続部51と、ペン先部40の接続部41と接続するペン先接続部52と、を備える。
図3(b)は、ペン先に角度を付けたい場合に用いる角度付きペン先延長部を示している。このペン先延長部50も、チューブ部30のペン先接続部32と接続する接続部51と、ペン先部40の接続部41と接続するペン先接続部52と、を備える。
このように、ペン先延長部50も様々な形態のものを用意することができるため、ユーザは好みや用途に応じて適切なペン先延長部50を選択して、ペン先接続部32と、ペン先部40との間に接続して使用することができる。なお、ペン先に角度を付けたい場合には、上述した図3(b)に示す角度付きペン先延長部を用いてもよいが、ペン先部40自体を接続部41とペン先42との間に角度を付けて成型してもよい。
筆記具100を使用する際には、例えば図4に示すように、ユーザは、右手の人差し指を指サック部10に差し込み、掌でインクタンク部20を握る。そして、描画対象となる被描画材(例えば紙)にインク排出口31を当てることによって描画することができる。ユーザは、インク排出口31を移動させる速度や、インクタンク部20に加える圧力(インクタンク部20を握る力)によって、インクがインク排出口31から排出される量を制御することができる。したがって、ユーザは、これら、移動速度(ペン先の移動速度)、圧力(筆圧力)、握力(流出量)等により、描画される濃度(色の濃淡)、太さ(書く線の太さ)、かすれ等の筆圧でのタッチ具合等を調節することができる。
図4では、ペン先接続部32にペン先部40を接続せずに、インク排出口31から排出されるインクを用いて描画する例を示している。インク排出口31の大きさ(例えば直径3mmの円)が描画に適している場合は、ペン先部40を使用せずに筆記具100を使用してもよい。
そして、ユーザは、描く線の太さを変えたい、ブラシによる効果を表現したい、毛筆で描きたい等の要望がある場合には、その要望に合ったペン先部40をペン先接続部32に接続して筆記具100を使用してもよい。
また、筆記具100を用いて描画している際は、手がインクと触れやすい状態になるため、手が汚れないようにするために、ビニール手袋等を手に装着してから、筆記具100を使用してもよい。
インクタンク部20に格納するインクは、絵画用のアクリル絵具や油絵具を用いるのが望ましい。これらの絵具は適度な粘性を持っているので、インク排出口31やペン先部40からの排出量を制御しやすいためである。また、絵具だけでなく、絵具と同様の適度な粘性を持つインクや、ある程度の力が加わらないと流れ出さない性質を持つビンガム流体のインクであれば、絵具と同様に扱うことができる。
しかし、インクは絵具等に限定されるわけではない。例えば、ペン先部40を毛筆ペン先部にすることにより、インクとして墨汁を使用すると、指先で毛筆体の文字を書くことができる。この場合、チューブ部30の直径を、インク(墨汁)の粘性の少なさに応じて小さくした方が、インクの排出量を制御しやすくなる。インクタンク部20を握る力でインクの流出量を制御する場合、チューブ部30のチューブにインクが流れる際の管路抵抗はインクの粘度に比例し、チューブの内径に反比例し、チューブの長さに比例するためである。
また、インクの粘度が小さい場合(墨汁等の場合)は、ペン先接続部32に必ずペン先部40を接続してから使用することにより、インク排出口31からの液だれを防ぐことができる。この場合、ペン先部40の先端部の外径が大きいほどインクの表面張力による「液だれしないようにする上向きの力」が強くなる。より詳細には、「液だれしないようにする上向きの力」をF、ペン先部40の先端部の外径をR、インクの表面張力をγ、インクとペン先部40の先端部との接触角をθとすると、Fは以下の式(1)で表すことができる。
F=2πR×γ×cosθ ・・・(1)
F=2πR×γ×cosθ ・・・(1)
そして、インクの滴の質量をM、重力加速度をgとすると、以下の式(2)が満たされれば、液だれしない(滴が止まる)。
M×g<F ・・・(2)
したがって、インクの粘度が小さい場合(墨汁等の場合)に用いるペン先部40の先端部は内径に比べて外径をかなり大きく(例えば3〜5倍)設定するのが望ましい。例えば、インク排出用の穴の直径(内径)が0.5mmのペン先部40の先端部の外径は2mmとし、インク排出用の穴の直径(内径)が1mmのペン先部40の先端部の外径は4mmとする。
M×g<F ・・・(2)
したがって、インクの粘度が小さい場合(墨汁等の場合)に用いるペン先部40の先端部は内径に比べて外径をかなり大きく(例えば3〜5倍)設定するのが望ましい。例えば、インク排出用の穴の直径(内径)が0.5mmのペン先部40の先端部の外径は2mmとし、インク排出用の穴の直径(内径)が1mmのペン先部40の先端部の外径は4mmとする。
以上より、筆記具100は、インクタンク部20に蓄えるインクの性質(流体モデル、粘度等)に応じて、適切な太さのチューブ部30を備えることが望ましい。簡単には、インクがアクリル絵具、油絵具等(粘度1〜100Pa・s)の絵具の場合はチューブ部30のチューブの内径を2mm以上5mm以下とする。そして、インクが墨汁や水に溶かした水彩絵の具等(粘度0.1〜10mPa・s)の場合はチューブ部30のチューブの内径を1mm以上2mm以下とし、インク排出用の穴の直径(内径)が0.5mm(外径は2mm)のペン先部40や、インク排出用の穴の直径(内径)が1mm(外径は4mm)のペン先部40を接続して使用するのがよい。
インクがアクリル絵具、油絵具等(粘度1〜100Pa・s)の場合、インクにある程度圧力が加わらないとインクが流れ出さないが、チューブ部30のチューブの内径が2mm未満の場合は、インクタンク部20に加えた圧力がチューブ部30に伝達しにくくなる。逆にチューブ部30のチューブの内径が5mmを超えると、インクタンク部20に少し圧力を加えただけでインクがチューブ部30内を勢いよく流れ出してしまう可能性が高くなり、インクの排出量の制御をするのが難しくなる。したがって、インクタンク部20にアクリル絵具、油絵具等(粘度1〜100Pa・s)のインクを格納する場合には、チューブ部30のチューブの内径を2mm以上5mm以下とするのが望ましい。
また、インクが墨汁や水に溶かした水彩絵の具等(粘度0.1〜10mPa・s)の場合、チューブ部30のチューブの内径が2mmを超えるとインクタンク部20に格納されたインクは、インクタンク部20に圧力を加えなくても、引力等によってインク排出口31から流れ出してしまう可能性が高くなる。しかし、チューブ部30のチューブの内径が1mm未満の場合は、インク詰まりの原因にもなってしまう。したがって、インクタンク部20に墨汁や水に溶かした水彩絵の具等(粘度0.1〜10mPa・s)等のインクを格納する場合には、チューブ部30のチューブの内径を1mm以上2mm以下とするのが望ましく、液だれを防止するために、インク排出用の穴の直径(内径)が0.5mm(外径は2mm)のペン先部40や、インク排出用の穴の直径(内径)が1mm(外径は4mm)のペン先部40を接続して使用するのが望ましい。
なお、毛筆体の文字を書く際には、手と紙との間にある程度距離があった方が書きやすいことが多いが、その場合には、ペン先延長部50を用いて手と紙の間の距離を確保することができる。
(第2の実施形態)
筆記具100は、指先の直下で描くことができるというメリットがある反面、指サック部10にチューブ接続口11とチューブ挿入口12とを開ける必要があるため製造が若干煩雑になる。そこで、指サック部10にチューブ接続口11もチューブ挿入口12も開ける必要がない本発明の第2の実施形態について説明する。
筆記具100は、指先の直下で描くことができるというメリットがある反面、指サック部10にチューブ接続口11とチューブ挿入口12とを開ける必要があるため製造が若干煩雑になる。そこで、指サック部10にチューブ接続口11もチューブ挿入口12も開ける必要がない本発明の第2の実施形態について説明する。
図5(a)に示すように、本発明の第2の実施形態に係る筆記具101は、筆記具100と同様に、指サック部10と、インクタンク部20と、チューブ部30と、を備える。そして、指サック部10とインクタンク部20とが、チューブ部30によって接続されている点も筆記具100と同様である。
筆記具101が筆記具100と異なる点は、図5(a)及び図5(b)に示すように、チューブ部30が指サック部10の内部を通らずに指サック部10の外側に連結されている点と、ペン先接続部32の外径がチューブ部30のチューブの外径よりも細くなっている点である。筆記具100では、ペン先部40をペン先接続部32に接続する際には、ペン先部40の接続部41をペン先接続部32に挿入する形だったが、筆記具101ではこれが逆になる。つまり、ペン先部40をペン先接続部32に接続する際には、ペン先接続部32をペン先部40の接続部41に挿入する形になる。
図6に示すように、筆記具101のペン先部40の接続部41の外径はチューブ部30のチューブの外径とほぼ同じ太さであり、接続部41の内径がペン先接続部32の外径と一致するようになっている。このため、ペン先部40を接続する際には、ペン先部40の接続部41にペン先接続部32を挿入すると、ぴったりと嵌まる形になっている。
また、図7に示すように、筆記部101のペン先延長部50の接続部51の外径はチューブ部30のチューブの外径とほぼ同じ太さであり、接続部51の内径がペン先接続部32の外径と一致するようになっている。また、ペン先延長部50のペン先接続部52の外径はペン先部40の接続部41の内径と一致するようになっている。そのため、ペン先部40の接続部41とペン先延長部50のペン先接続部52とを接続する際には、接続部41にペン先接続部52を挿入すると、ぴったりと嵌まる形になっている。また、ペン先延長部50の接続部51とチューブ部30のペン先接続部32とを接続する際には、接続部51にペン先接続部32を挿入すると、ぴったりと嵌まる形になっている。
ただし、筆記具101のペン先部40の接続部41とペン先接続部32との太さの関係はこれに限定されるものではない。筆記具100と同様に、接続部41の外径をペン先接続部32の内径と一致するようにしてもよい。この場合は、筆記具100と同様に、接続部41とペン先接続部32とを接続する際には、ペン先接続部32に接続部41を挿入すると、ぴったりと嵌まる形になる。
(アートセラピーへの応用)
絵画を楽しみながら描くことによって脳を活性化させ、認知症の予防及び症状改善、子どもの感性教育等を行うアートセラピーでも美術道具としての筆記具を使っている。しかし、従来は、筆記具そのものに効率的な脳の活性化効果を狙ったものはなかった。筆記具100,101は、アートセラピーに用いると効率的な脳の活性化効果を得ることができるので、この点に関しても以下に説明する。
絵画を楽しみながら描くことによって脳を活性化させ、認知症の予防及び症状改善、子どもの感性教育等を行うアートセラピーでも美術道具としての筆記具を使っている。しかし、従来は、筆記具そのものに効率的な脳の活性化効果を狙ったものはなかった。筆記具100,101は、アートセラピーに用いると効率的な脳の活性化効果を得ることができるので、この点に関しても以下に説明する。
最近の研究で、脳の中央にある中心溝の奥深くに新しい運動野が発見された。そして、手のひらを使う動作(重いものや硬いものを握る動作等。強制把握(パワーグリップ)という。)を行うと脳の古い運動野が働き、指先を使う動作(小さなものをつまんだり、指先を動かしたりする動作等。精密把握(プレシジョングリップ)という。)を行うと脳の新しい運動野が働くということがわかってきている。したがって、脳の古い運動野と新しい運動野の両方ともを効率よく活性化させるには、手のひらで握る動作と指先をよく使う動作の両方の動作を行うのが望ましい。
この点、筆記具100,101を使う際、ユーザは、インクタンク部20を握る強さによってインクの流出量を調節し、また、指サック部10をはめた指先を動かすことによって色を塗ったり線を引いたりする。つまり、筆記具100,101を使うと、ユーザは、手のひらで握る動作と指先を使う動作とを組み合わせた動作を行うことになり、効率的に脳の活性化を行うことができる。したがって、筆記具100,101は、アートセラピーにも適した筆記具であるということができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲が含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
(付記1)
指にはめる指サック部と、
インクを格納するインクタンク部と、
前記インクタンク部に格納されているインクを前記指サック部に供給するチューブ部と、
を備える筆記具。
(付記1)
指にはめる指サック部と、
インクを格納するインクタンク部と、
前記インクタンク部に格納されているインクを前記指サック部に供給するチューブ部と、
を備える筆記具。
(付記2)
前記インクを被描画材に塗布するペン先部をさらに備え、
前記チューブ部は前記ペン先部を接続するペン先接続部を備える、
付記1に記載の筆記具。
前記インクを被描画材に塗布するペン先部をさらに備え、
前記チューブ部は前記ペン先部を接続するペン先接続部を備える、
付記1に記載の筆記具。
(付記3)
前記ペン先部を接続するペン先延長部をさらに備え、
前記チューブ部は前記ペン先接続部に前記ペン先延長部を接続できる、
付記2に記載の筆記具。
前記ペン先部を接続するペン先延長部をさらに備え、
前記チューブ部は前記ペン先接続部に前記ペン先延長部を接続できる、
付記2に記載の筆記具。
(付記4)
前記インクが絵具であり、
前記チューブ部のチューブの内径が2mm以上5mm以下である、
付記1から3のいずれか1つに記載の筆記具。
前記インクが絵具であり、
前記チューブ部のチューブの内径が2mm以上5mm以下である、
付記1から3のいずれか1つに記載の筆記具。
(付記5)
前記インクが墨汁であり、
前記チューブ部のチューブの内径が1mm以上2mm以下である、
付記1から3のいずれか1つに記載の筆記具。
前記インクが墨汁であり、
前記チューブ部のチューブの内径が1mm以上2mm以下である、
付記1から3のいずれか1つに記載の筆記具。
(付記6)
前記インクタンク部は、前記インクを補充するためのインク補充口を備える、
付記1から5のいずれか1つに記載の筆記具。
前記インクタンク部は、前記インクを補充するためのインク補充口を備える、
付記1から5のいずれか1つに記載の筆記具。
10…指サック部、11…チューブ接続口、12…チューブ挿入口、20…インクタンク部、21…インク補充口、30…チューブ部、31…インク排出口、32,52…ペン先接続部、40…ペン先部、41,51…接続部、42…ペン先、43…スポンジ、44…ブラシ、45…毛筆、46…インク排出面、50…ペン先延長部、100,101…筆記具
Claims (6)
- 指にはめる指サック部と、
インクを格納するインクタンク部と、
前記インクタンク部に格納されているインクを前記指サック部に供給するチューブ部と、
を備える筆記具。 - 前記インクを被描画材に塗布するペン先部をさらに備え、
前記チューブ部は前記ペン先部を接続するペン先接続部を備える、
請求項1に記載の筆記具。 - 前記ペン先部を接続するペン先延長部をさらに備え、
前記チューブ部は前記ペン先接続部に前記ペン先延長部を接続できる、
請求項2に記載の筆記具。 - 前記インクが絵具であり、
前記チューブ部のチューブの内径が2mm以上5mm以下である、
請求項1から3のいずれか1項に記載の筆記具。 - 前記インクが墨汁であり、
前記チューブ部のチューブの内径が1mm以上2mm以下である、
請求項1から3のいずれか1項に記載の筆記具。 - 前記インクタンク部は、前記インクを補充するためのインク補充口を備える、
請求項1から5のいずれか1項に記載の筆記具。
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2017
- 2017-12-27 JP JP2017252109A patent/JP2019116058A/ja active Pending
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