JP2019114970A - 電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の表示部を搭載しながら、第1の表示部の回転による第2の表示部との干渉を防止し、また、使用状態において第2の表示部の使用が制限されることがない電子機器を提供する。【解決手段】電子機器は、機器本体100と、機器本体100に対して開閉方向に回転可能に、かつ平行移動可能に保持される第1の表示部110と、機器本体100から突出する位置に移動可能に保持される第2の表示部120とを備え、第1の表示部110は、第2の表示部120を覆う第1の位置と第2の表示部120を覆わない第2の位置との間で平行移動可能であり、かつ第1の位置と第2の位置で異なる回転角まで回転可能であり、第2の表示部120は、第1の表示部110が第2の位置にあるときに、機器本体100から第1の表示部110の側に突出する位置まで移動可能である。【選択図】図2
Description
本発明は、複数の表示部を備える例えばデジタルカメラ等の撮像装置を含む電子機器に関する。
デジタルカメラなどの撮像装置は、撮影前後の画像を表示するための表示部を備えており、その表示部には液晶ディスプレイが用いられることが多い。その中でも、小型の液晶ディスプレイに表示される画像をレンズにより拡大して観察できる光学ファインダと光学ファインダよりも大型の液晶ディスプレイに画像を表示して直接観察できる液晶モニタなどがある。
近年のデジタルカメラは、背面の大部分を液晶モニタで構成したものや、液晶モニタと光学ファインダの両方を搭載しているものがある。また、液晶モニタを180°回転可能にすることによって、液晶モニタの表示面を被写体側に向けて液晶モニタをいわゆる自分撮り撮影に適した位置に配置することが可能となる。
従来、特許文献1に示すように、スライド可能な液晶モニタを有し、液晶モニタ使用時はファインダを覆う位置に液晶モニタが配置され、ファインダを使用したい場合は液晶モニタをスライドさせてファインダを露出させる機構が開示されている。
しかしながら、上記特許文献1では、ファインダを使用する場合、液晶モニタがカメラ底面よりも外側に移動することは開示されているものの、液晶モニタが回転することやファインダが使用時に突出することは開示されていない。このため、ファインダが突出している状態で液晶モニタを回転させると、ファインダと液晶モニタとが干渉してしまうという問題がある。
また、デジタルカメラの底面には、三脚を固定するための三脚固定部を有していることが多い。このようなデジタルカメラでは、その底面よりも大きな三脚座を有する三脚にカメラを取り付けて撮影する場合やテーブル等のカメラ底面の外形よりも大きい面に置いて使用する場合、液晶モニタが下方に移動できずファインダを使用することができない。
そこで、本発明は、複数の表示部を搭載しながら、第1の表示部の回転による第2の表示部との干渉を防止し、また、使用状態において第2の表示部の使用が制限されることがない電子機器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の電子機器は、機器本体と、前記機器本体に対して開閉方向に回転可能に、かつ平行移動が可能に保持される第1の表示部と、前記機器本体から突出する位置に移動可能に保持される第2の表示部と、を備え、前記第1の表示部は、前記第2の表示部を覆う第1の位置と前記第2の表示部を覆わない第2の位置との間で平行移動が可能であり、かつ前記第1の位置と前記第2の位置で異なる回転角まで回転可能であり、前記第2の表示部は、前記第1の表示部が第2の位置にあるときに、前記機器本体から前記第1の表示部の側に突出する位置まで移動可能であることを特徴とする。
本発明によれば、複数の表示部を搭載しながら、第1の表示部の回転による第2の表示部との干渉を防止し、また、使用状態において第2の表示部の使用が制限されることがない電子機器を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態の一例を説明する。
図1(a)は本発明の電子機器の実施形態の一例であるデジタルカメラを正面側から見た外観斜視図、図1(b)は図1(a)に示すデジタルカメラを背面側から見た外観斜視図である。なお、本実施形態では、本発明の電子機器として、撮像装置の一例であるデジタルカメラを例示するが、本発明はこれに限定されない。
本実施形態のデジタルカメラ(以下、カメラという。)は、図1(a)に示すように、カメラ本体100の正面側には、撮像ユニット102が設けられている。撮像ユニット102は、沈胴式の鏡筒部や鏡筒部を透過した被写体光束が光学像として結像して結像した光学像を電気信号に変換する撮像素子等を有する。カメラ本体100の上面側には、モードダイアル103、電源ボタン104及びレリーズボタン105が設けられている。カメラ本体100は、本発明の機器本体の一例に相当する。
カメラ本体100の背面側には、図1(b)に示すように、各種機能が割り当てられた操作ボタン106や撮影前後の画像を表示する液晶モニタ110が設けられている。液晶モニタ110は、カメラ本体100に対して開閉方向に回転可能、かつスライド移動可能に支持されている。液晶モニタ110には、撮像ユニット102から出力される被写体像がリアルタイムで表示される。同時に、液晶モニタ110には、シャッタスピードや絞り値といった各種撮影パラメータ等が表示され、ユーザは操作ボタン106を操作することにより撮影パラメータの設定値の変更が可能となっている。
図1(c)は、図1(b)の状態から液晶モニタ110をカメラ本体100の背面に対して下方向にスライド移動させた状態の外観斜視図である。図1(c)において、電子ビューファインダ120(以下、EVF120という。)は、使用者の眼(瞳)を近接させた状態で画像を観察可能な表示装置である。EVF120は、液晶モニタ110の下方向へのスライド移動によって露出するが、液晶モニタ110より奥まった位置にあり、使用者が眼を近づけにくいため、使用し難い位置にある。液晶モニタ110は、本発明の第1の表示部の一例に相当し、EVF120は、本発明の第2の表示部の一例に相当する。
図2(a)は、図1(c)の状態からEVF120をカメラ本体100の背面から突出させた状態の外観斜視図である。図2(a)に示すように、EVF120は、レバー121を操作することでカメラ本体100の背面から突出する位置まで移動させることができるため、EVF120を使用しやすい状態に変更できる。EVF120は、その内部を覗くための接眼部125を備え、接眼部125から覗いた先には小型の液晶ディスプレイが設けられている。
液晶ディスプレイには、撮像ユニット102から出力される被写体像がリアルタイムで表示される。同時に、液晶ディスプレイにシャッタスピードや絞り値等の各種撮影パラメータを表示しても良い。また、接近する物体を検知すると電気信号を発生させる接近センサをEVF120付近に設け、EVF120を使用する際の接眼部125への使用者の眼の接近を接近センサが検知することで、液晶モニタ110を消灯しカメラの消費電力を節約するようにしても良い。
図2(b)は、図1(b)の状態から液晶モニタ110を後述する回転軸を中心に180度回転させた状態の外観斜視図である。図2(b)に示す状態では、液晶モニタ110の表示面は被写体側に向いているので撮影者自身が被写体となっても液晶モニタ110を観察可能であることから、主に自分撮り撮影の際に用いられる。
図2(c)は、図2(a)の状態から液晶モニタ110を後述する回転軸を中心に所定の角度回転させた状態の外観斜視図である。図2(c)において、台101は、カメラ本体100を載置可能な平面を有したもので、例えば三脚の三脚座や机などのカメラ本体100の底面よりも大きな水平面を有する。
また、液晶モニタ110は、カメラ本体100の底面よりも下方に飛び出ない位置まで回転している状態にあるため、カメラ本体100を台101に置いた場合、液晶モニタ110と台101は干渉しない。このように、本実施形態のカメラでは、使用状況に応じて液晶モニタ110の表示面を最適な位置に移動したり、EVF120を使用することが可能になっている。
以下の説明では、図1(a)及び図1(b)の状態を液晶モニタ収納状態(第1の位置)、図1(c)の状態を液晶モニタスライド状態(第2の位置)、図2(a)の状態をEVF使用状態(第2の位置)、図2(b)の状態を自分撮り状態と呼ぶことにする。
次に、図3を参照して、液晶モニタ110の支持構造について説明する。図2は液晶モニタ110の支持構造を説明するための分解斜視図である。図3(a)は、液晶モニタ110の回転機構とスライド機構を有するヒンジユニット118の分解斜視図である。
図3(a)において、X方向は、カメラ本体100の背面に対し垂直な方向であり、背面から正面に向かう方向を正とする。Y方向は、カメラ本体100の上面に対して垂直な方向であり、カメラ本体100の底面から上面へ向かう方向を正とする。Z方向は、カメラ本体100の側面に対し垂直な方向であり、図中斜め右上に向かう方向を正とする。なお、各方向の正方向はそれぞれ+X方向、+Y方向、+Z方向と記し、それらの逆方向をそれぞれ−X方向、−Y方向、−Z方向と記す。
図3(a)に示すように、液晶カバー109は、液晶モニタ110が接着固定される枠体であり、後述するヒンジ板金111に固定されている。ヒンジユニット118は、液晶カバー109を固定するヒンジ板金111、ヒンジ板金111を回転可能に保持するスライドヒンジ板金113、スライドヒンジ板金113を±Y方向にスライド移動可能に保持する保持板金116などで構成される。保持板金116は、EVF120と干渉しない位置でカメラ本体100の背面に固定される。
ヒンジ板金111には、スライドヒンジ板金113に対してヒンジ板金111を相対的に回転可能に支持する回転機構が設けられている。この回転機構は、ヒンジ板金111の回転軸である一対の軸115がヒンジ板金111の一対の軸受け穴111aとスライドヒンジ板金113の一対の軸受け穴113cに同時に挿通されることで構成される。
また、これらの軸115と軸受け穴111a,113cは、収納状態の液晶モニタ110の上端部付近に設けられているので、ヒンジ板金111を約180°まで回転させると、液晶モニタ110を自撮り状態の位置まで回転できる構成となっている。さらに、一対の軸115は、ヒンジ板金111を回転させる際に所定のトルクを発生するように固定され、液晶モニタ収納状態やEVF使用状態から液晶モニタ110を回転させる際に、液晶モニタ110は任意の回転位置を維持可能となっている。
スライドヒンジ板金113には、保持板金116に対してスライドヒンジ板金113を相対的にスライド移動可能に保持する一対のスライド保持部113aが設けられている。また、スライドヒンジ板金113のスライド移動量は、カメラ本体100の背面に固定され−X方向に突出するスライドピン117とスライドヒンジ板金113の後述するスライドガイド穴113bにより決められる。
ヒンジユニット118には、規制腕部材130、ガイド部140、及び規制受け部材112が設けられている。規制腕部材130、ガイド部140、及び規制受け部材112は、ヒンジ板金111の回転動作やスライドヒンジ板金113のスライド動作を規制する部品である。
ホルダ128は、規制腕部材130を±X方向にスライド可能に保持するための部材であり、保持板金116に固定され、規制腕部材130は、ホルダ128内に設置される付勢部材129により−X方向に付勢される。ガイド部140は、スライドヒンジ板金113上で規制腕部材130と対向する位置に設けられる穴形状部である。
規制受け部材112は、規制腕部材130と対向する位置でヒンジ板金111に保持される。したがって、ガイド部140は、スライドヒンジ板金113のスライド動作に同期してスライド移動し、規制受け部材112は、ヒンジ板金111の回転動作に同期して回転する。なお、規制腕部材130とガイド部140と規制受け部材112の詳しい動作については後述する。
次に、図3(b)を参照して、ヒンジユニット118のスライド機構について説明する。図3(b)は、ヒンジユニット118のスライド機構を示す斜視図であり、説明に必要な部品のみ図示している。図3(b)に示すように、スライドヒンジ板金113のスライド保持部113aは、±Y方向で貫通し±Z方向でコ字形状の開口が向かい合うように配置されている。一対のスライド保持部113aのコ字形状で挟まれる空間に保持板金116が挿入されることで、スライドヒンジ板金113は保持板金116に対し±Y方向にのみスライド移動可能に保持されている。
なお、スライドヒンジ板金113は、ヒンジ板金111を保持している。したがって、スライドヒンジ板金113はヒンジ板金111とともにスライド移動し、液晶カバー109を介してヒンジ板金111に固定されている液晶モニタ110もスライド移動する。
また、スライドヒンジ板金113の保持板金116に対するスライド移動の始点及び終点は、スライドピン117とスライドヒンジ板金113に設けられた±Y方向に長辺を持つスライドガイド穴113bに挿通されることで決められる。つまり、スライドヒンジ板金113がスライド移動することによって、スライドガイド穴113bのY方向の両端部とスライドピン117の当接する位置がスライドヒンジ板金113の保持板金116に対するスライド移動の始点及び終点となる。
また、スライドヒンジ板金113は、保持板金116に対してスライド移動するときに所定の負荷を発生させる機構(不図示)を有している。このため、液晶モニタ110は、液晶モニタ収納状態から液晶モニタスライド状態もしくはEVF使用状態までのスライド移動中の任意の位置で保持可能となる。このように、ヒンジユニット118により、液晶モニタ110は、カメラ本体100に対する回転動作やスライド動作が可能となる。
次に、図4を参照して、ヒンジ板金111の回転動作とスライドヒンジ板金113のスライド動作を規制する機構の詳細について説明する。図4(a)は、規制腕部材130の詳細を示す斜視図である。図4(a)に示すように、規制腕部材130には、回転規制部136、連結部137及びベース部138の部位が設けられている。
回転規制部136は、規制腕部材130におけるヒンジ板金111の回転角度を規制する部位であり、Z方向の幅は幅a3となっている。ベース部138は、規制腕部材130におけるスライドヒンジ板金113の±Y方向へのスライド移動を規制する部位であり、スライドヒンジ板金113のガイド部140の後述する所定の位置に挿入される。これにより、スライドヒンジ板金113の±Y方向へのスライド移動を規制する。ベース部138のZ方向の幅は幅a1となり、Y方向の幅は幅a4となっている。
連結部137は、規制腕部材130において回転規制部136とベース部138を連結する部位であり、Z方向の幅は幅a2となっている。連結部137の幅a2は、ベース部138の幅a1や回転規制部136の幅a3よりも小さい。
また、ベース部138には、第1X規制面133、第2X規制面134が設けられ、それぞれがスライドヒンジ板金113の後述する所定の位置に当接することによって規制腕部材130の−X方向へスライド移動可能な距離を規制する。
図4(b)は、規制腕部材130とガイド部140の液晶モニタ収納状態における位置関係を示す斜視図である。図4(b)に示すように、ガイド部140はスライドヒンジ板金113に設けられ、第1貫通部141、通過部142及び第2貫通部143の3箇所の穴形状部を有する。そして、第1貫通部141と第2貫通部143のZ方向の幅は幅b1とされ、通過部142のZ方向の幅は幅b2とされている。また、第1貫通部141と第2貫通部143のY方向の幅は幅b3とされている。なお、通過部142はY方向に延びており、−Y側の端部で第1貫通部141と接続され、+Y側の端部で第2貫通部143と接続される穴形状となっている。
ここで、第1貫通部141と第2貫通部143の幅b1は、規制腕部材130の幅a1や幅a3よりも若干大きく、第1貫通部141と第2貫通部143の幅b3は、規制腕部材130の幅a4よりも若干大きい。したがって、第1貫通部141と第2貫通部143には規制腕部材130の回転規制部136やベース部138が挿通可能である。
また、通過部142の幅b2は、規制腕部材130の連結部137における幅a2よりも若干大きく、規制腕部材130のベース部138における幅a1よりも小さい。したがって、ベース部138がガイド部140の第1貫通部141や第2貫通部143に挿通していない状態では、スライドヒンジ板金113は規制腕部材130に対してY方向で相対的にスライド移動可能となる。一方、ベース部138がガイド部140の第1貫通部141や第2貫通部143に挿通している状態では、スライドヒンジ板金113はスライド移動することができない(不図示)。
図4(c)は、液晶モニタ収納状態における規制腕部材130と規制受け部材112との位置関係を示す斜視図である。図4(c)において、規制受け部材112は、規制腕部材130と係合してヒンジ板金111の回転量を規制するための部材である。規制受け部材112には、開口部112a、受け面112b及びスリット部112cが形成されている。
開口部112aは、規制腕部材130の回転規制部136の幅a3よりも若干広い幅を有する開口である。受け面112bは、スリット部112cを有し、規制腕部材130の回転規制部136と係合する平面である。スリット部112cは、規制腕部材130の連結部137の幅a2よりも若干広い幅を有する開口である。
図4(c)の状態では、規制腕部材130の回転規制部136は、開口部112aの位置にあり、規制受け部材112と係合関係ではないため、規制腕部材130と規制受け部材112は互いに同期して動作することはない。
図4(c)に示す状態から液晶モニタ110を−Y方向にスライド移動させると、図3で説明したように、スライドヒンジ板金113とヒンジ板金111がスライド移動するため、規制受け部材112もスライド移動して図4(d)に示す状態となる。これは、先に述べた液晶モニタスライド状態もしくはEVF使用状態における規制腕部材130と規制受け部材112の位置関係を示している。
図4(d)の状態では、規制腕部材130の連結部137は規制受け部材112のスリット部112cに挿通しており、規制腕部材130の回転規制部136は規制受け部材112の受け面112bとX方向で係合している。このため、規制腕部材130と規制受け部材112はX方向に対して同期した動作をする。
次に、図5及び図6を参照して、規制腕部材130とスライドヒンジ板金113とガイド部140とヒンジ板金111と規制受け部材112の連携動作について説明する。なお、図5及び図6では、説明に必要な部品のみ図示している。
図5(a)は液晶モニタ収納状態を示す斜視図、図5(b)は図5(a)のA−A線断面図である。図5(a)及び図5(b)に示すように、規制腕部材130の回転規制部136と連結部137は、スライドヒンジ板金113に設けられたガイド部140の第1貫通部141に挿入されている。
ここで、規制腕部材130は、付勢部材129により−X方向に付勢されており、規制腕部材130の回転規制部136が規制受け部材112と当接している。このため、規制腕部材130のベース部138は、ガイド部140の第1貫通部141に挿通しない状態で保持される。したがって、図3で説明したように、ホルダ128を介して保持板金116に固定される規制腕部材130とスライドヒンジ板金113は±Y方向で相対的にスライド移動が可能な状態となっている。
また、図4(c)で説明したように、規制腕部材130と規制受け部材112は、±X方向ではそれぞれ独立に動ける状態である。したがって、規制受け部材112を保持しているヒンジ板金111は、軸115を中心に回転可能な状態である。また、図5(b)において、面100aはカメラ本体100のY方向における底面を示しており、ヒンジ板金111はY方向において面100aから下方に突出していないことを示している。
図5(c)は図5(a)の状態からヒンジ板金111をある角度まで回転させた状態の斜視図、図5(d)は図5(c)のB−B線断面図である。図5(c)及び図5(d)に示すように、規制腕部材130はヒンジ板金111を回転させる初期段階では、その回転に応じて付勢部材129の付勢力により−X方向へ移動し、規制腕部材130の第1X規制面133がスライドヒンジ板金113に当接して停止する。
このとき、規制腕部材130のベース部138がガイド部140の第1貫通部141に挿通されるため、規制腕部材130とスライドヒンジ板金113のY方向の相対的な移動が規制される。つまり、スライドヒンジ板金113は、カメラ本体100に対し−Y方向にスライド移動できないように規制される。なお、ヒンジ板金111は、規制腕部材130が停止した後もさらに約180°、即ち自分撮り状態まで回転可能である(不図示)。また、図5(d)において、ヒンジ板金111は、軸115を中心に回転するので、面100aから下方に突出することはない。
図6(a)は図5(a)の状態からスライドヒンジ板金113が−Y方向にスライド移動した状態を示す斜視図、図6(b)は図6(a)のC−C線断面図である。図5(a)で説明したように、スライドヒンジ板金113は、−Y方向にスライド移動が可能であり、終点までスライド移動すると、規制腕部材130とガイド部140の第2貫通部143の位置関係が図6(a)に示すようになる。
このとき、規制腕部材130のベース部138とガイド部140の第2貫通部143は、Y方向において一致した位置にあることから、ベース部138は第2貫通部143に挿通可能である。したがって、規制腕部材130は、−X方向に移動可能な状態となる。
また、図6(a)において、ヒンジ板金111は、スライド移動したことによって面100aから下方に突出した位置にある。したがって、カメラの底面を台101に向けた状態で置く場合、ヒンジ板金111、即ち液晶モニタ110が台101と干渉するため、カメラを台101に安定した状態で置くことができない。
なお、図5(a)の状態から図6(a)までスライドヒンジ板金113をスライド移動させる途中では、初期段階において規制腕部材130の回転規制部136と規制受け部材112の受け面112bがX方向で係合する。また、規制腕部材130のベース部138とガイド部140の通過部142がX方向で相対している。この状態でヒンジ板金111を軸115中心に回転させようとすると、規制受け部材112も同様に回転しようとするため、受け面112bと係合する規制腕部材130の回転規制部136が−X方向に引っ張られる。
しかし、規制腕部材130のベース部138が通過部142に−X方向に挿通できないため規制腕部材130は−X方向に動けず、ヒンジ板金111は回転できないように規制される(不図示)。つまり、図5(a)から図6(a)に至る途中では液晶モニタ110は回転できないようになっている。
図6(c)は図6(a)の状態からヒンジ板金111を回転させた場合の斜視図、図6(d)は図6(c)のD−D線断面図である。図6(c)及び図6(d)において、規制腕部材130は、ヒンジ板金111の回転に応じて−X方向に移動している。そして、規制腕部材130の第2X規制面134がスライドヒンジ板金113に接触して規制腕部材130は−X方向にそれ以上移動できなくなっている。したがって、この状態ではヒンジ板金111はこれ以上回転できなくなっている。
このとき、ヒンジ板金111は面100aよりY方向で下方に突出しない位置まで回転しているので、カメラはその底面を台101に安定した状態で置くことができる。また、ヒンジ板金111の回転初期において規制腕部材130のベース部138は、ガイド部140の第3貫通部143に挿入されるので、スライドヒンジ板金113の±Y方向への移動が規制され、スライドヒンジ板金113はスライド移動ができない。
このように、規制腕部材130とガイド部140と規制受け部材112が連携することにより、ヒンジ板金111の回転動作やスライドヒンジ板金113のスライド動作を規制することができる。つまり、液晶モニタ110の回転量及びスライド移動量(平行移動量)が規制される。
なお、EVF使用状態から液晶モニタ110を回転させる場合の上限角度は、規制腕部材130の第2X規制面134の位置を変更することにより調節可能である。したがって、液晶モニタ110をカメラの底面から下方に突出しない図6(d)の位置よりさらに上方に回転可能としても良い。本実施形態では、液晶モニタ110の回転角は、液晶モニタ収納状態で180度以内、EVF使用状態及び液晶モニタスライド状態で90度以内としている。
次に、図7を参照して、液晶モニタスライド状態もしくはEVF使用状態でのEVF120の動作について説明する。図7(a)はEVF120のカメラ本体100に収納された状態を示す斜視図、図7(b)はEVF120のカメラ本体100から背面側に突出した状態を示す斜視図である。
図7(a)及び図7(b)に示すように、EVF120は、カメラ本体100に固定されるEVFホルダ122に保持される。また、EVF120は、Z方向の両側にそれぞれEVFガイドボス120aを備え、EVFホルダ122は、EVFガイドボス120aに対応する位置にEVF120のX方向のスライド移動をガイドするEVFガイド溝122aを備える。このため、EVF120は、EVFホルダ122に対し±X方向にスライド移動可能に保持される。
また、EVFホルダ122は、EVF付勢部材124を備え、EVF付勢部材124は、一方のEVFガイドボス120aと当接することで、EVF120は常に−X方向に付勢されている。なお、図7(a)に示す状態では、EVF120のX方向へのスライド移動はレバー121により規制されている。
レバー121は、EVFホルダ122に対してY方向にスライド移動可能に保持され、レバー付勢部材123により常に+Y方向に付勢される。また、レバー121には、EVF120のEVFガイドボス120aと接触してEVF120のスライド移動を規制するスライド規制部121aが設けられている。
スライド規制部121aは、片側がX方向に垂直な面であり、他方は斜面になっている。したがって、図7(a)に示す状態では、EVFガイドボス120aがスライド移動方向に垂直なスライド規制部121aの面に接触するため、EVF120の−X方向へのスライド移動は規制される。また、図7(b)に示す状態からEVF120を+X方向に押すと、EVFガイドボス120aはスライド規制部121aの斜面側に接触し、レバー121がレバー付勢部材123等の付勢力に抗して−Y方向に押し下げられる。このため、図7(a)に示す状態とすることができる。
このように、EVF120を使用する際に液晶モニタ110の表示面と同等か表示面から飛び出す位置まで−X方向に接眼部125が移動するため、EVF120を使用しやすくなる。また、EVF使用状態からEVF120を収納し液晶モニタ収納状態まで液晶モニタ110をスライド移動させる場合、EVF120の収納時にEVF120が不用意にカメラ本体100の背面側に突出することがない。このため、液晶モニタ110の収納がしやすい。
また、液晶モニタ110の回転角度が鋭角内で規制されるように規制腕部材130の第2X規制面134の位置を調節することで、EVF120が突出した状態において、液晶モニタ110がEVF120の接眼部125に干渉することを防ぐことができる。なお、EVF120のカメラ本体100の背面側への突出動作を液晶モニタ110のスライド動作と連動させても良い。
以上説明したように、本実施形態では、液晶モニタ110とEVF120を搭載しながら、液晶モニタ110の回転によるEVF120との干渉を防止し、又、カメラの使用状態においてEVF120の使用が制限されることがないカメラを提供することができる。
なお、本発明の構成は、上記実施形態に例示したものに限定されるものではなく、材質、形状、寸法、形態、数、配置箇所等は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
100 カメラ本体
110 液晶モニタ
120 EVF
130 規制腕部材
110 液晶モニタ
120 EVF
130 規制腕部材
Claims (5)
- 機器本体と、
前記機器本体に対して開閉方向に回転可能に、かつ平行移動が可能に保持される第1の表示部と、
前記機器本体から突出する位置に移動可能に保持される第2の表示部と、を備え、
前記第1の表示部は、前記第2の表示部を覆う第1の位置と前記第2の表示部を覆わない第2の位置との間で平行移動が可能であり、かつ前記第1の位置と前記第2の位置で異なる回転角まで回転可能であり、
前記第2の表示部は、前記第1の表示部が第2の位置にあるときに、前記機器本体から前記第1の表示部の側に突出する位置まで移動可能であることを特徴とする電子機器。 - 前記第1の表示部の回転量と平行移動量の少なくとも一方を規制する規制部を備えることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
- 前記規制部は、前記第1の表示部が前記第1の位置もしくは前記第2の位置において回転しているときは、前記第1の表示部の平行移動を規制し、前記第1の表示部が前記第1の位置と前記第2の位置の間を平行移動しているときは、前記第1の表示部の回転を規制することを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
- 前記第1の表示部の回転可能な回転角は、前記第1の位置で180度以内であり、前記第2の位置で90度以内であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子機器。
- 前記第1の表示部は、液晶モニタであり、前記第2の表示部は、電子ビューファインダであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電子機器。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2017248096A JP2019114970A (ja) | 2017-12-25 | 2017-12-25 | 電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2017248096A JP2019114970A (ja) | 2017-12-25 | 2017-12-25 | 電子機器 |
Publications (1)
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JP2019114970A true JP2019114970A (ja) | 2019-07-11 |
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ID=67223851
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2017248096A Pending JP2019114970A (ja) | 2017-12-25 | 2017-12-25 | 電子機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2019114970A (ja) |
-
2017
- 2017-12-25 JP JP2017248096A patent/JP2019114970A/ja active Pending
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