JP2019112325A - アルミニウム有機構造体、それを用いた吸着材料、及びそれらの製造方法 - Google Patents

アルミニウム有機構造体、それを用いた吸着材料、及びそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高い水蒸気最大吸着量と低圧側での高い水蒸気取出可能量を有する構造体及びそれを用いた吸着材料の提供。【解決手段】Al3+に、式(1)及び式(2)の配位子が位子している有機構造体。〔Rは、H、アルキル基等;Xは、H、アルキル基等;nは2又は4〕【選択図】なし

Description

本発明は、アルミニウム有機構造体、それを用いた吸着材料、及びそれらの製造方法に関する。
金属有機構造体(MOF:Metal Organic Frameworks)は均一な細孔と非常に大きな比表面積を有する多孔質の構造体であり、近年、炭化水素(HC)等を吸蔵するガス吸蔵材や、二酸化炭素(CO)及びHCの混合ガスからCOを選択的に吸着除去するガス分離材、加湿雰囲気からから水分を選択的に吸着除去する水分離材としての応用が期待されている。
このような金属有機構造体としては、例えば、Al3+にイソフタル酸(IA)由来の配位子が配位しているアルミニウム有機構造体(CAU−10−H)(例えば、Chem.Mater.、2013年、第25巻、17〜26ページ(非特許文献1)、国際公開第2007/046417号(特許文献1))等が知られている。
国際公開第2007/046417号
H.Reinschら、Chem.Mater.、2013年、第25巻、17〜26ページ
しかしながら、Al3+にイソフタル酸(IA)由来の配位子のみが配位しているアルミニウム有機構造体(CAU−10−H)は、水蒸気最大吸着量が必ずしも十分なものではなく、また、低い相対圧力域における水蒸気取出可能量も必ずしも十分なものではなかった。さらに、配位子の種類を変更することによって、金属有機構造体の機能を改善したり、新たな機能を付与することが可能であるが、金属有機構造体の基本骨格を変化させずに、機能を改善したり、新たに付与したりすることは容易ではなかった。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、前記CAU−10−Hの基本骨格であるAl−IA構造(Al3+にイソフタル酸(IA)由来の配位子のみが配位している構造)を基本骨格として有し、高い水蒸気最大吸着量と低圧側での高い水蒸気取出可能量とを有するアルミニウム有機構造体、それを用いた吸着材料、及びそれらの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、Al−IA構造を基本骨格として有するアルミニウム有機構造体において、配位子としてイソフタル酸又はその誘導体に由来する第一の配位子と特定の脂肪族ジカルボン酸に由来する第二の配位子とを併用してAl3+に配位させることによって、基本骨格としてAl−IA構造を維持しながら、高い水蒸気最大吸着量と低圧側での高い水蒸気取出可能量とを有するアルミニウム有機構造体が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のアルミニウム有機構造体は、Al3+と、該Al3+に配位している、下記式(1):
〔式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ヒドロキシル基又はアルコキシ基を表す。〕
で表されるイソフタル酸及びその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種の芳香族ジカルボン酸に由来する第一の配位子及び下記式(2):
〔式中、Xはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ヒドロキシル基又はアルコキシ基を表し、nは2又は4である。〕
で表される少なくとも1種の脂肪族ジカルボン酸に由来する第二の配位子とからなることを特徴とするものである。
このような本発明のアルミニウム有機構造体において、前記第一の配位子と前記第二の配位子との含有モル比としては、第一の配位子:第二の配位子=99〜60:1〜40が好ましく、また、前記脂肪族ジカルボン酸としては、グルタル酸、3,3−ジメチルグルタル酸、2,2−ジメチルグルタル酸、2,4−ジエチルグルタル酸、3−エチル−3−メチルグルタル酸、3−メチルグルタル酸、(R)−(−)−2−メチルグルタル酸、及び2−メチルグルタル酸からなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
また、本発明の吸着材料は、前記本発明のアルミニウム有機構造体からなる多孔体であることを特徴とするものである。
さらに、本発明のアルミニウム有機構造体の製造方法は、アルミニウム化合物に、下記式(1):
〔式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ヒドロキシル基又はアルコキシ基を表す。〕
で表されるイソフタル酸及びその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種の芳香族ジカルボン酸及び下記式(2):
〔式中、Xはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ヒドロキシル基又はアルコキシ基を表し、nは2又は4である。〕
で表される少なくとも1種の脂肪族ジカルボン酸を混合し、得られた混合物に加熱処理を施すことを特徴とする方法である。
また、本発明の吸着材料の製造方法は、前記本発明の製造方法によりアルミニウム有機構造体を調製し、得られたアルミニウム有機構造体に、該アルミニウム有機構造体に対する貧溶媒中で加熱処理を施すことを特徴とする方法である。
なお、本発明のアルミニウム有機構造体によって、水蒸気最大吸着量及び低圧側での水蒸気取出可能量が増大する理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、本発明のアルミニウム有機構造体は、配位子として、前記式(1)で表される芳香族ジカルボン酸に由来の第一の配位子と前記式(2)で表される脂肪族ジカルボン酸に由来の第二の配位子の両者を含むものである。前記脂肪族ジカルボン酸は、前記芳香族ジカルボン酸に比べて嵩が小さく、このような脂肪族ジカルボン酸に由来の第二の配位子で前記芳香族ジカルボン酸に由来の第一の配位子の一部を置換することによって、アルミニウム有機構造体の質量が軽くなるとともに、ミクロ細孔容積が増加するため、水蒸気最大吸着量及び低圧側での水蒸気取出可能量が増大すると推察される。
本発明によれば、Al−IA構造を基本骨格として有し、高い水蒸気最大吸着量と低圧側での高い水蒸気取出可能量とを有するアルミニウム有機構造体及びそれを用いた吸着材料を得ることが可能となる。
実施例1、3〜4及び比較例2で得られたアルミニウム有機構造体の粉末X線回折(PXRD)パターンを示すグラフである。 比較例2で得られたアルミニウム有機構造体の結晶構造を示す模式図(非特許文献1より抜粋)である。 実施例1〜5及び比較例2で得られたアルミニウム有機構造体のBET比表面積及びミクロ細孔容積とグルタル酸(GA)の含有割合との関係を示すグラフである。 実施例2〜5及び比較例2で得られたアルミニウム有機構造体の水蒸気吸着等温線を示すグラフである。 比較例2〜4で得られたアルミニウム有機構造体の粉末X線回折(PXRD)パターンを示すグラフである。 比較例2〜4で得られたアルミニウム有機構造体の窒素吸着等温線を示すグラフである。 比較例3で得られたアルミニウム有機構造体の水蒸気吸着等温線を示すグラフである。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
<アルミニウム有機構造体>
先ず、本発明のアルミニウム有機構造体について説明する。本発明のアルミニウム有機構造体は、Al3+と、このAl3+に配位している、下記式(1):
〔式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ヒドロキシル基又はアルコキシ基を表す。〕
で表されるイソフタル酸及びその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種の芳香族ジカルボン酸に由来する第一の配位子及び下記式(2):
〔式中、Xはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ヒドロキシル基又はアルコキシ基を表し、nは2又は4である。〕
で表される少なくとも1種の脂肪族ジカルボン酸に由来する第二の配位子とからなるものである。前記式(1)で表される芳香族ジカルボン酸に由来する第一の配位子と前記式(2)で表される脂肪族ジカルボン酸に由来する第二の配位子とを併用してAl3+に配位させることによって、高い水蒸気最大吸着量と低圧側での高い水蒸気取出可能量とを有するアルミニウム有機金属構造体を得ることができる。
(アルミニウムイオン)
本発明のアルミニウム有機構造体において、アルミニウムイオンAl3+は、6個の酸素原子と配位結合しており、八面体構造を形成している。また、本発明のアルミニウム有機構造体においては、このようなアルミニウムイオンAl3+に後述する第一及び第二の配位子が配位することによって、Al3+、COO、OHからなる一次元鎖が形成される。第一及び第二の配位子が、巨視的には、この一次元鎖を架橋し、三次元構造体(Al−IA構造を基本骨格とする構造体)を形成している。
(配位子)
本発明のアルミニウム有機構造体においては、前記式(1)で表されるイソフタル酸及びその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種の芳香族ジカルボン酸に由来する第一の配位子と前記式(2)で表される少なくとも1種の脂肪族ジカルボン酸に由来する第二の配位子とがアルミニウムイオンAl3+に配位している。具体的には、本発明のアルミニウム有機構造体においては、第一の配位子中の2個のCOO基のうちの一方のCOO基中の2個の酸素原子が1個の八面体構造中の隣接する2個のアルミニウムイオンAl3+にそれぞれ配位しており、他方のCOO基中の2個の酸素原子が異なる八面体構造中の隣接する2個のアルミニウムイオンAl3+にそれぞれ配位している。また、第二の配位子中の2個のCOO基のうちの一方のCOO基中の2個の酸素原子が1個の八面体構造中の隣接する2個のアルミニウムイオンAl3+にそれぞれ配位しており、他方のCOO基中の2個の酸素原子が異なる八面体構造中の隣接する2個のアルミニウムイオンAl3+にそれぞれ配位している。その結果、本発明のアルミニウム有機構造体においては、複数の八面体構造が前記第一の配位子と前記第二の配位子によって結合(架橋)された三次元構造が形成される。
前記式(1)において、Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜6、より好ましくは炭素数1〜3)、ヒドロキシル基又はアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜6、より好ましくは炭素数1〜3)を表す。このような前記式(1)で表される芳香族ジカルボン酸は1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。また、前記式(1)で表される芳香族ジカルボン酸のうち、高い水蒸気吸着性能が得られるという観点から、前記式(1)中の全てのRが水素原子であるもの、すなわち、イソフタル酸(IA)が好ましい。
前記式(2)において、Xはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ヒドロキシル基又はアルコキシ基を表し、nは2又は4である。このような前記式(2)で表される脂肪族ジカルボン酸は1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。また、これらの脂肪族ジカルボン酸の中でも、分子の回転運動が起こりやすく、前記式(1)で表される芳香族ジカルボン酸と同じ配置で配位(置換配位)しやすいという観点から、前記式(2)中のXが嵩の小さいもの(例えば、Xがそれぞれ独立に、水素原子、メチル基、又はエチル基であるもの)が好ましく、Xがそれぞれ独立に、水素原子又はメチル基であるものがより好ましく、全てのXが水素原子であるものが特に好ましい。一方、前記式(2)中のXが嵩高くなると、ミクロ細孔容量が小さくなり、水蒸気最大吸着量が減少する傾向にある。
このような前記式(2)で表される脂肪族ジカルボン酸の中でも、グルタル酸(下記式(2−1))、3,3−ジメチルグルタル酸(下記式(2−2))、2,2−ジメチルグルタル酸(下記式(2−3))、2,4−ジエチルグルタル酸(下記式(2−4))、3−エチル−3−メチルグルタル酸(下記式(2−5))、3−メチルグルタル酸(下記式(2−6))、(R)−(−)−2−メチルグルタル酸(下記式(2−7))、2−メチルグルタル酸(下記式(2−8))が好ましく、水蒸気最大吸着量及び低圧側での水蒸気取出可能量が増大するという観点から、グルタル酸(GA)が特に好ましい。
本発明のアルミニウム有機構造体において、前記第一の配位子と前記第二の配位子との含有モル比としては、第一の配位子:第二の配位子=99〜60:1〜40が好ましく、90〜60:10〜40がより好ましい。前記第二の配位子の割合が前記下限未満になる(すなわち、前記第一の配位子の割合が前記上限を超える)或いは前記上限を超える(すなわち、前記第一の配位子の割合が前記下限未満になる)と、水蒸気最大吸着量及び低圧側での水蒸気取出可能量の増加割合が小さくなる傾向にある。また、前記範囲内においては、前記第二の配位子の割合が多くなる(すなわち、前記第一の配位子の割合が少なくなる)につれて、水蒸気最大吸着量及び低圧側での水蒸気取出可能量が増大する。
<アルミニウム有機構造体の製造方法>
次に、本発明のアルミニウム有機構造体の製造方法について説明する。本発明のアルミニウム有機構造体の製造方法は、アルミニウム化合物に、下記式(1):
〔式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ヒドロキシル基又はアルコキシ基を表す。〕
で表されるイソフタル酸及びその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種の芳香族ジカルボン酸及び下記式(2):
〔式中、Xはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ヒドロキシル基又はアルコキシ基を表し、nは2又は4である。〕
で表される少なくとも1種の脂肪族ジカルボン酸を混合し、得られた混合物に加熱処理を施す方法である。
(アルミニウム化合物)
本発明に用いられるアルミニウム化合物としてはアルミニウム原子を含有するものであれば特に制限はないが、有機溶媒への溶解性が高いという観点から、アルミニウム塩(例えば、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、硝酸アルミニウム)が好ましく、有機溶媒への溶解性、目的とするアルミニウム有機構造体の収率及び純度の観点から、硫酸アルミニウムが特に好ましい。また、これらのアルミニウム化合物は1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
(芳香族ジカルボン酸)
本発明に用いられる芳香族ジカルボン酸は、前述のとおり、前記式(1)で表されるイソフタル酸(IA)及びその誘導体からなる群から選択されるものであり、中でも、イソフタル酸(IA)が好ましい。また、前記式(1)で表される芳香族ジカルボン酸は1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
(脂肪族ジカルボン酸)
本発明に用いられる脂肪族ジカルボン酸は、前述のとおり、前記式(2)で表されるものであり、中でも、前記式(2−1)〜(2−8)で表されるものが好ましく、グルタル酸(GA、前記式(2−1))が特に好ましい。これらの脂肪族ジカルボン酸は1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
(製造方法)
本発明のアルミニウム有機構造体の製造方法においては、先ず、前記アルミニウム化合物に前記芳香族ジカルボン酸及び前記脂肪族ジカルボン酸を混合する。このとき、前記芳香族ジカルボン酸及び前記脂肪族ジカルボン酸の割合は、これらの合計量100mol%に対して、それぞれ99〜60mol%及び1〜40mol%とすることが好ましく、それぞれ90〜60mol%及び10〜40mol%とすることがより好ましい。前記脂肪族ジカルボン酸の割合が前記下限未満になる(すなわち、前記芳香族ジカルボン酸の割合が前記上限を超える)と、前記第二の配位子の割合が少なく(すなわち、前記第一の配位子の割合が多く)なり、また、前記脂肪族ジカルボン酸の割合が前記上限を超える(すなわち、前記芳香族ジカルボン酸の割合が前記下限未満になる)と、前記第二の配位子の割合が多く(すなわち、前記第一の配位子の割合が少なく)なり、いずれの場合にも、水蒸気最大吸着量及び低圧側での水蒸気取出可能量の増加割合が小さいアルミニウム有機構造体が得られる傾向にある。また、前記範囲内においては、前記脂肪族ジカルボン酸の割合を多くする(すなわち、前記芳香族ジカルボン酸の割合を少なくする)と、前記第二の配位子の割合が多くなり(すなわち、前記第一の配位子の割合が少なくなり)、高い水蒸気最大吸着量と低圧側での高い水蒸気取出可能量とを有するアルミニウム有機構造体を得ることが可能となる。
次に、このようにして得られた混合物に加熱処理を施し、必要に応じて洗浄処理及び乾燥処理を施すことによって、前記本発明のアルミニウム有機構造体を得ることができる。前記加熱処理における温度としては、90〜150℃が好ましい。加熱温度が90℃未満になると、製造に要する時間が長くなる(5日を超過する)傾向にあり、他方、前記上限を超えると、有機溶媒を使用した場合に還流設備が必要となり、製造コストが高くなる傾向にある。また、アルミニウム有機構造体を比較的短時間(5時間以内)かつ高収率で製造できるという観点から、110〜145℃がより好ましく、120〜135℃が特に好ましい。さらに、加熱処理時に撹拌することによって、目的とするアルミニウム有機構造体を量産することができる。
また、本発明のアルミニウム有機構造体の製造方法における前記加熱処理は、有機溶媒中で実施してもよい。ここで使用される有機溶媒としては、前記アルミニウム化合物、前記芳香族ジカルボン酸及び前記脂肪族ジカルボン酸を溶解できるものであれば特に制限はなく、N,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N’−ジエチルホルムアミド(DEF)等の極性溶媒が好ましく、目的とするアルミニウム有機構造体が低コストかつ高収率で得られるという観点から、N,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)がより好ましい。また、このような有機溶媒は、水との混合溶媒として使用してもよいが、目的とするアルミニウム有機構造体が高収率で得られるという観点から、単独で使用することが好ましい。
<吸着材料及びその製造方法>
本発明のアルミニウム有機構造体は多孔質であり、そのまま吸着材料として使用することも可能であるが、前記アルミニウム有機構造体の細孔内には、製造時に使用した有機溶媒や未反応の前記芳香族ジカルボン酸及び前記脂肪族ジカルボン酸が残存し、結晶構造の欠陥が生じている場合がある。このため、本発明のアルミニウム有機構造体には、このアルミニウム有機構造体に対する貧溶媒中で加熱処理を施すことが好ましい。これにより、細孔内の有機溶媒や未反応の前記芳香族ジカルボン酸及び前記脂肪族ジカルボン酸が除去されるとともに、アルミニウム有機構造体中の結晶構造の欠陥が減少し、本発明のアルミニウム有機構造体からなる吸着特性に優れた吸着材料を得ることができる。
前記貧溶媒としては、前記本発明のアルミニウム有機構造体が溶解しにくい溶媒(難溶性溶媒)、好ましくは溶解しない溶媒(不溶性溶媒)であれば特に制限はないが、例えば、水、アセトニトリル、ヘキサン、エタノールが挙げられる。これらの貧溶媒は1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。また、これらの貧溶媒のうち、前記本発明のアルミニウム有機構造体が、水蒸気を可逆的に脱吸着することができ、かつ、耐水性に優れており、さらに、安全性と作業性の観点から、水が好ましい。
このような貧溶媒中での加熱温度としては、30〜80℃が好ましく、50〜80℃がより好ましい。加熱温度が前記下限未満になると、結晶構造の欠陥が減少せず、吸着材料の吸着特性が向上しにくい傾向にあり、他方、加熱温度が前記上限を超えると、加水分解の可能性があり、結晶が崩壊する場合がある。
このような本発明の吸着材料は、低圧側で高い水蒸気取出可能量を有するものである。例えば、吸着式ヒートポンプの低温化を目的とした場合の水蒸気吸脱着に好適な相対圧力域であるP/P=0.15〜0.20における水蒸気取出可能量が0.05g/g以上となる傾向にある。また、このような相対圧力域P/P=0.15〜0.20における水蒸気取出可能量としては0.10g/g以上がより好ましく、0.15g/g以上が特に好ましい。これにより、吸着材料の量を低減することができ、本発明の吸着材料は、例えば、吸着式ヒートポンプの吸着材料として車載する場合に有利である。なお、前記水蒸気取出可能量は水蒸気吸着等温線の吸着枝から算出されるものである。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
硫酸アルミニウム18水和物とイソフタル酸(IA)とグルタル酸(GA)とN,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)とを、イソフタル酸(IA)とグルタル酸(GA)との仕込モル比(IA:GA)が95:5となるようにナスフラスコに入れ、オイルバスの温度を調整して反応液の温度を129〜135℃の範囲内に維持しながら2時間静置した。ナスフラスコ内に白色沈殿が生成したことを目視により確認した後、さらに、前記範囲内の温度での加熱を3時間継続した。その後、加熱を止めて反応を停止させた。得られた白色沈殿物をろ過により回収し、アルミニウム有機構造体(Al−MOF−I95G5)を得た。なお、「I95G5」はIA:GA=95:5(仕込モル比)を意味する(以下、同様)。
このアルミニウム有機構造体(Al−MOF−I95G5)をイオン交換水に分散させ、細孔内のDMF及び未反応のイソフタル酸と硫酸アルミニウムを除去し、ろ過により回収して室温で風乾して、アルミニウム有機構造体(Al−MOF−I95G5)からなる吸着材料を得た。
(実施例2)
イソフタル酸(IA)とグルタル酸(GA)との仕込モル比(IA:GA)が90:10となるように、イソフタル酸(IA)及びグルタル酸(GA)の量を変更した以外は実施例1と同様にして、アルミニウム有機構造体(Al−MOF−I90G10)からなる吸着材料を得た。
(実施例3)
イソフタル酸(IA)とグルタル酸(GA)との仕込モル比(IA:GA)が80:20となるように、イソフタル酸(IA)及びグルタル酸(GA)の量を変更した以外は実施例1と同様にして、アルミニウム有機構造体(Al−MOF−I80G20)からなる吸着材料を得た。
(実施例4)
イソフタル酸(IA)とグルタル酸(GA)との仕込モル比(IA:GA)が70:30となるように、イソフタル酸(IA)及びグルタル酸(GA)の量を変更した以外は実施例1と同様にして、アルミニウム有機構造体(Al−MOF−I70G30)からなる吸着材料を得た。
(実施例5)
イソフタル酸(IA)とグルタル酸(GA)との仕込モル比(IA:GA)が60:40となるように、イソフタル酸(IA)及びグルタル酸(GA)の量を変更した以外は実施例1と同様にして、アルミニウム有機構造体(Al−MOF−I60G40)からなる吸着材料を得た。
(比較例1)
イソフタル酸(IA)とグルタル酸(GA)との仕込モル比(IA:GA)が0:100となるように、イソフタル酸(IA)及びグルタル酸(GA)の量を変更した以外は実施例1と同様にして合成反応を行なったが、アルミニウム有機構造体は得られなかった。
(比較例2)
イソフタル酸(IA)とグルタル酸(GA)との仕込モル比(IA:GA)が100:0となるように、イソフタル酸(IA)及びグルタル酸(GA)の量を変更した以外は実施例1と同様にして、アルミニウム有機構造体(Al−MOF−I100G0)からなる吸着材料を得た。
<粉末X線回折測定>
得られた各アルミニウム有機構造体粉末(吸着材料)の粉末X線回折(PXRD)パターンを、粉末X線回折装置(Rigaku社製「RINT−TTR」)を用い、CuKα線をX線源として室温で測定した。図1には、実施例1、3〜4及び比較例2で得られたアルミニウム有機構造体のPXRDパターンを示す。図1に示した結果から明らかなように、Al3+にIA由来の配位子とGA由来の配位子とが配位している本発明のアルミニウム有機構造体(実施例1、3〜4)のPXRDパターンは、IA由来の配位子のみが配位している比較例2で得られたアルミニウム有機構造体(国際公開第2007/046417号(特許文献1))に記載のアルミニウム有機構造体CAU−10−Hに相当するもの)のPXRDパターンと良好に一致したことから、本発明のアルミニウム有機構造体は、図2に示すような前記CAU−10−Hが有する結晶構造(Al−IA構造)を基本骨格として有するものであることが確認された。
H−NMR分析>
得られた各アルミニウム有機構造体粉末(吸着材料)を4M水酸化ナトリウム重水溶液に溶解して調製した溶液(アルミニウム有機構造体粉末濃度:5質量%)を用いて、各アルミニウム有機構造体粉末のH−NMRスペクトルをフーリエ変換核磁気共鳴装置(日本電子株式会社製「JNM−ECA500」)により測定した。得られたH−NMRスペクトルに基づいて、IAのベンゼン環の水素原子に由来するピークとGAのアルキル鎖の水素原子に由来するピークとの強度比から、各アルミニウム有機構造体粉末(吸着材料)におけるIAとGAとの含有比(IA/GA比)を求めた。表1には、実施例1〜5及び比較例2で得られたアルミニウム有機構造体粉末におけるIA/GA比を示す。
表1に示した結果から明らかなように、IA/GAの実測値(含有モル比)におけるGAの割合は、IA/GAの仕込モル比におけるGAの割合の約1/5であることがわかった。
<比表面積及び細孔容積の測定>
得られた各アルミニウム有機構造体粉末(吸着材料)の窒素吸着等温線を、比表面積・細孔分布測定装置(Quantachrome社製「AUTOSORB−1」)を用い、−196℃で測定した。なお、各アルミニウム有機構造体粉末には前処理として140℃で2時間の真空乾燥を施した。得られた窒素吸着等温線から、各アルミニウム有機構造体粉末のBET比表面積及びミクロ細孔容積を求めた。表2には、実施例1〜5及び比較例2で得られたアルミニウム有機構造体粉末のBET比表面積及びミクロ細孔容積を示す。なお、ミクロ細孔容積は相対圧P/P=0.2における窒素吸着量に基づいて算出した。また、表2に示した結果に基づいて、実施例1〜5及び比較例2で得られたアルミニウム有機構造体粉末のBET比表面積及びミクロ細孔容積をGAの割合(実測値)に対してプロットした。その結果を図3に示す。
表2及び図3に示した結果から明らかなように、Al3+にIA由来の配位子とGA由来の配位子とが配位している本発明のアルミニウム有機構造体(実施例1〜5)は、IA由来の配位子のみが配位している比較例2で得られたアルミニウム有機構造体(国際公開第2007/046417号(特許文献1))に記載のアルミニウム有機構造体CAU−10−Hに相当するもの)よりも大きいBET比表面積及びミクロ細孔容積を有していたことから、前記CAU−10−Hと同様に、多孔構造を有していることが確認された。また、GAの割合が0〜3mol%の範囲では、GAの割合の増加とともに、BET比表面積及びミクロ細孔容積は比例的に増大し、GAの割合が3mol%を超えると、GAの含有割合が増加しても、BET比表面積及びミクロ細孔容積は殆んど増加せず、飽和することがわかった。
<水蒸気吸着量測定>
得られた各アルミニウム有機構造体粉末(吸着材料)の水蒸気吸着等温線を、自動水蒸気吸着量測定装置(マイクロトラックベル株式会社製「BELSORP−18」)を用い、25℃で測定した。なお、各アルミニウム有機構造体粉末には前処理として室温で2時間の真空乾燥を施した。図4には、実施例2〜5及び比較例2で得られたアルミニウム有機構造体粉末の水蒸気吸着等温線を示す。図4に示した結果から明らかなように、Al3+にIA由来の配位子とGA由来の配位子とが配位している本発明のアルミニウム有機構造体(実施例2〜5)の水蒸気吸着量は、IA由来の配位子のみが配位しているアルミニウム有機構造体(比較例2)に比べて、約10%向上することがわかった。これは、IAをGAで置換することによってアルミニウム有機構造体のフリーボリュームが増大したことによるものと考えられる。
また、吸着式ヒートポンプの低温化を目的とした場合における水蒸気吸脱着に好適な相対圧力域は約0.15〜0.20である。そこで、図4に示した結果に基づいて、相対圧力域0.15〜0.20における水蒸気取出可能量を求めた。その結果を表3に示す。
表3に示した結果から明らかなように、Al3+にIA由来の配位子とGA由来の配位子とが配位している本発明のアルミニウム有機構造体(実施例2〜5)は、IA由来の配位子のみが配位しているアルミニウム有機構造体(比較例2)に比べて、相対圧力域0.15〜0.20における水蒸気取出可能量が多く、特に、IA由来の配位子とGA由来の配位子がIA/GA=97/3〜93/7の含有モル比で配位している本発明のアルミニウム有機構造体(実施例3〜5)は、IA由来の配位子のみが配位しているアルミニウム有機構造体(比較例2)に比べて、相対圧力域0.15〜0.20における水蒸気取出可能量が約25%増大することがわかった。
(比較例3)
炭素数5のグルタル酸(GA)の代わりに炭素数4のフマル酸(FA)を用い、イソフタル酸(IA)とフマル酸(FA)との仕込モル比(IA:FA)が50:50となるように、イソフタル酸(IA)及びフマル酸(FA)の量を変更した以外は実施例1と同様にして、アルミニウム有機構造体(Al−MOF−I50F50)からなる吸着材料を得た。なお、「I50F50」はIA:FA=50:50(仕込モル比)を意味する(以下、同様)。
(比較例4)
炭素数5のグルタル酸(GA)の代わりに炭素数4のフマル酸(FA)を用い、イソフタル酸(IA)とフマル酸(FA)との仕込モル比(IA:FA)が0:100となるように、イソフタル酸(IA)及びフマル酸(FA)の量を変更した以外は実施例1と同様にして、アルミニウム有機構造体(Al−MOF−I0F100)からなる吸着材料を得た。
<粉末X線回折測定>
得られた各アルミニウム有機構造体粉末(吸着材料)の粉末X線回折(PXRD)パターンを、粉末X線回折装置(Rigaku社製「RINT−TTR」)を用い、CuKα線をX線源として室温で測定した。図5には、比較例2〜4で得られたアルミニウム有機構造体のPXRDパターンを示す。図5に示した結果から明らかなように、比較例3で得られたアルミニウム有機構造体のPXRDパターンは、IA由来の配位子のみが配位しているアルミニウム有機構造体(比較例2)のPXRDパターンにおけるピークとFA由来の配位子のみが配位しているアルミニウム有機構造体(比較例4)のPXRDパターンにおけるピークの両者を含んでいることがわかった。
<窒素吸着等温線>
得られた各アルミニウム有機構造体粉末(吸着材料)の窒素吸着等温線を、比表面積・細孔分布測定装置(Quantachrome社製「AUTOSORB−1」)を用い、−196℃で測定した。なお、各アルミニウム有機構造体粉末には前処理として140℃で2時間の真空乾燥を施した。図6には、比較例2〜4で得られたアルミニウム有機構造体粉末の窒素吸着等温線を示す。図6に示した結果から明らかなように、比較例3で得られたアルミニウム有機構造体の窒素吸着等温線は、IA由来の配位子のみが配位しているアルミニウム有機構造体(比較例2)の窒素吸着等温線とFA由来の配位子のみが配位しているアルミニウム有機構造体(比較例4)の窒素吸着等温線と間の中間的なものであることがわかった。
以上の結果(PXRDパターン及び窒素吸着等温線)から、比較例3で得られたアルミニウム有機構造体は、Al3+にIA由来の配位子とFA由来の配位子とが配位しているものではなく、Al3+にIA由来の配位子のみが配位しているアルミニウム有機構造体とAl3+にFA由来の配位子のみが配位しているアルミニウム有機構造体との物理的な混合物であることがわかった。したがって、Al3+にIA由来の第一の配位子と他の第二の配位子とが配位しているアルミニウム有機構造体において、前記第二の配位子としては、主鎖の炭素数が5の配位子が好ましいことがわかった。
<水蒸気吸着量測定>
得られた各アルミニウム有機構造体粉末(吸着材料)の水蒸気吸着等温線を、自動水蒸気吸着量測定装置(マイクロトラックベル株式会社製「BELSORP−18」)を用い、25℃で測定した。なお、各アルミニウム有機構造体粉末には前処理として室温で2時間の真空乾燥を施した。図7には、比較例3で得られたアルミニウム有機構造体粉末の水蒸気吸着等温線を示す。図7に示した結果から明らかなように、比較例3で得られたアルミニウム有機構造体の水蒸気吸着等温線は、相対圧P/Pに対する水蒸気吸着量の立上りが2段階であることがわかった。これは、上述したように、比較例3で得られたアルミニウム有機構造体が、Al3+にIA由来の配位子のみが配位しているアルミニウム有機構造体とAl3+にFA由来の配位子のみが配位しているアルミニウム有機構造体との物理的な混合物であることによるものと考えられる。また、このような物理的な混合物であるアルミニウム有機構造体(比較例3)は、Al3+にIA由来の配位子とGA由来の配位子とが配位している本発明のアルミニウム有機構造体(実施例2〜5)に比べて、吸着式ヒートポンプの低温化を目的とした場合の水蒸気吸脱着に好適な相対圧力域である約0.15〜0.20の範囲内における水蒸気取出可能量が少ないことがわかった。
以上の結果から、水蒸気取出可能量の観点からも、Al3+にIA由来の第一の配位子と他の第二の配位子とが配位しているアルミニウム有機構造体において、前記第二の配位子としては、主鎖の炭素数が5の配位子が好ましいことが確認された。
以上説明したように、本発明によれば、Al−IA構造を基本骨格として有し、高い水蒸気最大吸着量と低圧側での高い水蒸気取出可能量とを有するアルミニウム有機構造体及びそれを用いた吸着材料を得ることが可能となる。したがって、本発明のアルミニウム有機構造体及び吸着材料は、吸着式ヒートポンプ等に用いられる吸着材として有用である。
1:アルミニウム原子
2:酸素原子
3:炭素原子

Claims (6)

  1. Al3+と、
    該Al3+に配位している、下記式(1):
    〔式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ヒドロキシル基又はアルコキシ基を表す。〕
    で表されるイソフタル酸及びその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種の芳香族ジカルボン酸に由来する第一の配位子及び下記式(2):
    〔式中、Xはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ヒドロキシル基又はアルコキシ基を表し、nは2又は4である。〕
    で表される少なくとも1種の脂肪族ジカルボン酸に由来する第二の配位子とからなることを特徴とするアルミニウム有機構造体。
  2. 前記第一の配位子と前記第二の配位子との含有モル比が第一の配位子:第二の配位子=99〜60:1〜40であることを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム有機構造体。
  3. 前記脂肪族ジカルボン酸が、グルタル酸、3,3−ジメチルグルタル酸、2,2−ジメチルグルタル酸、2,4−ジエチルグルタル酸、3−エチル−3−メチルグルタル酸、3−メチルグルタル酸、(R)−(−)−2−メチルグルタル酸、及び2−メチルグルタル酸からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアルミニウム有機構造体。
  4. 請求項1〜3うちのいずれか一項に記載のアルミニウム有機構造体からなる多孔質体であることを特徴とする吸着材料。
  5. アルミニウム化合物に、下記式(1):
    〔式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ヒドロキシル基又はアルコキシ基を表す。〕
    で表されるイソフタル酸及びその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種の芳香族ジカルボン酸及び下記式(2):
    〔式中、Xはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ヒドロキシル基又はアルコキシ基を表し、nは2又は4である。〕
    で表される少なくとも1種の脂肪族ジカルボン酸を混合し、得られた混合物に加熱処理を施すことを特徴とするアルミニウム有機構造体の製造方法。
  6. 請求項5に記載の製造方法によりアルミニウム有機構造体を調製し、得られたアルミニウム有機構造体に、該アルミニウム有機構造体に対する貧溶媒中で加熱処理を施すことを特徴とする吸着材料の製造方法。
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