JP2019110810A - イチゴの病原ウイルス由来の核酸を特異的に増幅するためのプライマーセットおよびイチゴの病原ウイルスの検出方法 - Google Patents
イチゴの病原ウイルス由来の核酸を特異的に増幅するためのプライマーセットおよびイチゴの病原ウイルスの検出方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019110810A JP2019110810A JP2017246577A JP2017246577A JP2019110810A JP 2019110810 A JP2019110810 A JP 2019110810A JP 2017246577 A JP2017246577 A JP 2017246577A JP 2017246577 A JP2017246577 A JP 2017246577A JP 2019110810 A JP2019110810 A JP 2019110810A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- primer
- sequence
- polynucleotide
- seq
- nucleic acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
Abstract
Description
非特許文献1においては、イチゴの病原ウイルスの検定方法としてPCR法を利用した遺伝子診断方法が報告されている。この方法は、接ぎ木作業のような熟練を要せず、検出時間も大幅に短縮されるため、実用化されている。さらに近年、別の遺伝子診断方法として、LAMP法を利用した方法も報告されている(非特許文献2および3)。
本発明はこれらの知見に基づいて完成したものである。
<1>LAMP法により、イチゴマイルドイエローエッジウイルス(SMYEV)、イチゴモットルウイルス(SMoV)およびイチゴベインバンディングウイルス(SVBV)からなる群より選択される1つ以上のイチゴの病原ウイルス由来の核酸を特異的に増幅するためのプライマーセットであって、以下の(1)〜(3)からなる群より選択される1つ以上を含むプライマーセット:
(1)配列番号1の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは配列番号1の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SMYEV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるFIPプライマー、
配列番号2の配列により示されるポリヌクレオチド、もしくは配列番号2の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SMYEV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるBIPプライマー、
配列番号3の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは配列番号3の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SMYEV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるF3プライマー、および
配列番号4の配列により示されるポリヌクレオチド、もしくは配列番号4の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SMYEV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるB3プライマー、または、
上記のFIPプライマー、BIPプライマー、F3プライマー、およびB3プライマーをそれぞれ構成するポリヌクレオチドの配列の相補配列によりそれぞれ示されるポリヌクレオチドからなるFIPプライマー、BIPプライマー、F3プライマー、およびB3プライマー;
(2)配列番号7の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは配列番号7の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SMoV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるFIPプライマー、
配列番号8の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは、配列番号8の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SMoV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるBIPプライマー、
配列番号9の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは配列番号9の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SMoV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるF3プライマー、および
配列番号10の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは、配列番号10の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SMoV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるB3プライマー、または、
上記のFIPプライマー、BIPプライマー、F3プライマー、およびB3プライマーをそれぞれ構成するポリヌクレオチドの配列の相補配列によりそれぞれ示されるポリヌクレオチドからなるFIPプライマー、BIPプライマー、F3プライマー、およびB3プライマー;
(3)配列番号13の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは配列番号13の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SVBV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるFIPプライマー、
配列番号14の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは配列番号14の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SVBV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるBIPプライマー、
配列番号15の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは、配列番号15の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SVBV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるF3プライマー、および
配列番号16の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは配列番号16の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SVBV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるB3プライマー、または、
上記のFIPプライマー、BIPプライマー、F3プライマー、およびB3プライマーをそれぞれ構成するポリヌクレオチドの配列の相補配列によりそれぞれ示されるポリヌクレオチドからなるFIPプライマー、BIPプライマー、F3プライマー、およびB3プライマー。
配列番号5の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは配列番号5の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SMYEV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるLFプライマー、および
配列番号6の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは、配列番号1の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SMYEV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるLBプライマーから選択される1つ以上、または、
上記のLFプライマーおよびLBプライマーをそれぞれ構成するポリヌクレオチドの配列の相補配列によりそれぞれ示されるポリヌクレオチドからなるLFプライマーおよびLBプライマーから選択される1つ以上を含み、
上記(2)がさらに、
配列番号11の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは、配列番号11の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SMoV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるLFプライマー、および
配列番号12の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは、配列番号12の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SMoV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるLBプライマー
から選択される1つ以上、または、
上記のLFプライマーおよびLBプライマーをそれぞれ構成するポリヌクレオチドの配列の相補配列によりそれぞれ示されるポリヌクレオチドからなるLFプライマーおよびLBプライマーから選択される1つ以上を含み、ならびに
上記(3)がさらに、
配列番号17の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは、配列番号17の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SVBV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるLFプライマー、および
配列番号18の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは、配列番号18の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SVBV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるLBプライマー
から選択される1つ以上、または、
上記のLFプライマーおよびLBプライマーをそれぞれ構成するポリヌクレオチドの配列の相補配列によりそれぞれ示されるポリヌクレオチドからなるLFプライマーおよびLBプライマーから選択される1つ以上を含む<1>に記載のプライマーセット。
<4>イチゴマイルドイエローエッジウイルス(SMYEV)由来の核酸を特異的に増幅するためのプライマーセットであり、上記プライマーセットが上記(1)を含む<1>〜<3>のいずれかに記載のプライマーセット。
<5>イチゴモットルウイルス(SMoV)由来の核酸を特異的に増幅するためのプライマーセットであり、上記プライマーセットが上記(2)を含む<1>〜<3>のいずれかに記載のプライマーセット。
<6>イチゴベインバンディングウイルス(SVBV)由来の核酸を特異的に増幅するためのプライマーセットであり、上記プライマーセットが上記(3)を含む<1>〜<3>のいずれかに記載のプライマーセット。
<7>上記(1)〜(3)をいずれも含む<1>〜<3>のいずれかに記載のプライマーセット。
検体から核酸を抽出すること、
<1>〜<7>のいずれかに記載のプライマーセットを用いて、上記核酸を鋳型にLAMP法によってDNAの増幅反応を行うこと、
増幅産物があると判断された場合に検体にイチゴの病原ウイルスが存在すると判断することを含む、検出方法。
<9>イチゴの病原ウイルスの検出方法であって、
検体から核酸を抽出すること、
<7>に記載のプライマーセットを用いて、上記核酸を鋳型にLAMP法によってDNAの増幅反応を行うこと、
上記増幅反応後のDNAの二本鎖への会合曲線解析により、検体におけるイチゴの病原ウイルスの存在の有無および存在するイチゴの病原ウイルスの種類の数を判断することを含む、検出方法。
<10><1>〜<7>のいずれかに記載のプライマーセット、鎖置換型DNA合成酵素、dNTPs、および緩衝液を含む、イチゴの病原ウイルスの検出用キット。
本明細書中において、核酸の塩基配列中のA、G、T、Cは、デオキシリボヌクレオチド中のアデニン塩基、グアニン塩基、チミン塩基、シトシン塩基を示す。また、本明細書中で、「/」を用いて複数の塩基が記載されているときは、記載されているいずれの塩基でもよいことを示し、例えば「C/T」と記載されているときは、シトシン塩基であってもチミン塩基であってもよいことを示す。
LAMP法におけるプライマーおよびプライマー設計について、以下説明する。
LAMP法に用いられるプライマーセットは、少なくとも、FIPプライマー、F3プライマー、BIPプライマー、B3プライマーを含む。図1は、RT−LAMPを行う場合の、FIPプライマー、F3プライマー、BIPプライマー、B3プライマーとウイルスのゲノムRNAの標的領域との位置関係を示した図である。
FIPプライマーおよびBIPプライマーは、各々二つの領域を含む。即ち、FIPはF1cとF2を含み、BIPはB2とB1cを含む。F3プライマーはF3領域を含んでいる。B3プライマーはB3領域を含む。各プライマーはそれぞれ以下のように設計する。
(2)F3プライマー:標的核酸のF3領域を持つように設計する。
(3)BIPプライマー:標的核酸のB2領域を3'端に持ち、5'末端側に標的核酸のB1cと同じ配列を持つように設計する。
(4)B3プライマー:標的核酸のB3領域を持つように設計する。
本発明のプライマーセットはLAMP法によりイチゴの病原ウイルス由来の核酸を特異的に増幅するためのプライマーセットである。イチゴの病原ウイルスはイチゴマイルドイエローエッジウイルス(SMYEV)、イチゴモットルウイルス(SMoV)およびイチゴベインバンディングウイルス(SVBV)からなる群より選択される1つ以上である。
本発明のプライマーセットは、下記の(1)〜(3)からなる群より選択される1つ以上を含み、含まれるプライマーセットに応じたイチゴの病原ウイルスを検出することができる。
(1)イチゴマイルドイエローエッジウイルス(SMYEV)由来の核酸を特異的に増幅するためのプライマーセット、
(2)イチゴモットルウイルス(SMoV)由来の核酸を特異的に増幅するためのプライマーセット、
(3)イチゴベインバンディングウイルス(SVBV)由来の核酸を特異的に増幅するためのプライマーセット。
以下、(1)〜(3)の各プライマーセットの設計について説明する。
本発明において、SMYEV由来の核酸を特異的に増幅するためのプライマーセットは、複数のSMYEV株のゲノムについてのアライメントを行い、保存性の高い領域において、F3、F2、F1c、B1c、B2、B3領域を選択して設計された。
表1に、複数のSMYEV株のゲノム(コートタンパク質遺伝子)についてのアライメントを示す。
対応するF2、F1c、B2、B1c領域の配列は表2のとおりである。
また、表1においては、先行文献で用いられているプライマーセットの各領域も示されている。本発明で用いられるプライマーセットの設計に用いられた領域の位置は先行文献で用いられているプライマーセットの各領域の位置と大きく異なっていることがわかる。
具体的には、上記FIPプライマーは、配列番号1で示されるポリヌクレオチドの何れかの位置の1〜5個、好ましくは1〜数個のヌクレオチドが置換しているかまたは、欠失および/もしくは挿入を有していてもよい。特に1〜数個のヌクレオチドが置換していてもよい。
F2領域(配列番号61)について、5’側から1番目はCの代わりにA/Tであってもよく、5番目はAの代わりにC/T/Gであってもよく、7番目はCの代わりにA/T/Gであってもよく、10番目はAの代わりにG/C/Tであってもよく、11番目はCの代わりにTであってもよく、13番目はTの代わりにCであってもよく、16番目はCの代わりにTであってもよい;
F1c領域(配列番号62)について、5’側から5番目はTの代わりにC/A/Gであってもよく、8番目はAの代わりにC/Tであってもよく、11番目はGの代わりにAであってもよく、14番目はAの代わりにC/Tであってもよく、17番目はGの代わりにC/A/Tであってもよく、20番目はGの代わりにAであってもよい。
さらに、変異は上記FIPプライマー中のGC含量が50〜60%になるような範囲の変異であることが好ましい。
プライマーは上記の範囲のポリヌクレオチドが、混合プライマーとして調製されたものであってもよい。
具体的には、上記BIPプライマーは、配列番号2の配列で示されるポリヌクレオチドの何れかの位置の1〜5個、好ましくは1〜数個のヌクレオチドが置換しているかまたは、欠失および/もしくは挿入を有していてもよい。特に1〜数個のヌクレオチドが置換していてもよい。
B2領域(配列番号63)について、
5’側から1番目はCの代わりにA/Gであってもよく、4番目はAの代わりにGであってもよく、7番目はGの代わりにT/Aであってもよく、10番目はTの代わりにG/A/Cであってもよく、13番目はAの代わりにGであってもよい;
B1c領域(配列番号64)について、5’側から3番目はCの代わりにTであってもよく、6番目はCの代わりにTであってもよく、7番目はGの代わりにAであってもよく、9番目はCの代わりにTであってもよく、11番目はTの代わりにCであってもよく、7番目はGの代わりにAであってもよく、12、13番目はGAの代わりに、CC、TA、TCであってもよく、15番目はAの代わりにGであってもよい。
プライマーは上記の範囲のポリヌクレオチドが、混合プライマーとして調製されたものであってもよい。
具体的には、それぞれ配列番号3から6それぞれの配列で示されるポリヌクレオチドの何れかの位置の1〜5個、好ましくは1〜数個のヌクレオチドが置換しているかまたは、欠失および/もしくは挿入を有していてもよい。特に1〜数個のヌクレオチドが置換していてもよい。
F3プライマー(配列番号3)について、5’側から2番目はTの代わりにG/Aでもよく、8番目はCの代わりにTでもよく、11番目はTの代わりにCでもよく、14番目はAの代わりにGでもよく、17番目はTの代わりにCでもよい;
B3プライマー(配列番号4)について、5’側から3番目はCの代わりにTでもよく、4番目はCの代わりにTでもよく、5番目はGの代わりにTでもよく、6番目はGの代わりにAでもよく、9番目はTの代わりにAでもよく、12番目はCの代わりにTでもよい;
LFプライマー(配列番号5)について、5’側から3番目はGの代わりにAであってもよく、6番目はGの代わりにAであってもよく、9番目はGの代わりにAであってもよく、18番目はTの代わりにCであってもよく、20番目はAの代わりにGであってもよい;
LBプライマー(配列番号6)について、5’端から4番目はAの代わりにG/Tでもよく、7番目はTの代わりにCでもよく、19番目はTの代わりにCでもよい。
プライマーは上記の範囲のポリヌクレオチドが、それぞれ混合プライマーとして調製されたものであってもよい。
本発明において、SMoV由来の核酸を特異的に増幅するためのプライマーセットは、複数のSMoV株のゲノムについてのアライメントを行い、保存性の高い領域において、F3、F2、F1c、B1c、B2、B3領域を選択して設計された。
表3に複数のSMoV株のゲノムのアライメントを示す。
対応するF2、F1、B1c、B2c領域の配列は表4のとおりである。
また、表3においては、先行文献で用いられているプライマーセットの各領域も示されている。本発明で用いられるプライマーセットの設計に用いられた領域の位置は先行文献で用いられているプライマーセットの各領域の位置と大きく異なっていることがわかる。
具体的には、上記FIPプライマーは、配列番号7の配列で示されるポリヌクレオチドの何れかの位置の1〜5個、好ましくは1〜数個のヌクレオチドが置換しているかまたは、欠失および/もしくは挿入を有していてもよい。特に1〜数個のヌクレオチドが置換していてもよい。そのようなポリヌクレオチドの例はF2領域(配列番号65)において、5’側から15番目のTがAであるものが挙げられる。
プライマーは上記の範囲のポリヌクレオチドが、混合プライマーとして調製されたものであってもよい。
具体的には、上記BIPプライマーは、配列番号8の配列で示されるポリヌクレオチドの何れかの位置の1〜5個、好ましくは1〜数個のヌクレオチドが置換しているかまたは、欠失および/もしくは挿入を有していてもよい。特に1〜数個のヌクレオチドが置換していてもよい。
B2領域(配列番号67)について、5’側から2番目はAの代わりにTであってもよく、4番目はCの代わりにTであってもよく、5番目はAの代わりにGであってもよく、6番目はTの代わりにCであってもよく、19番目はGの代わりにAであってもよく、20番目はAの代わりにGであってもよい;
B1c領域(配列番号68)について、5’側から4番目はGの代わりにAであってもよく、9番目はCの代わりにA/Tであってもよく、10番目はTの代わりにCであってもよく、11番目はTの代わりにA/G/Cであってもよく、12番目はGの代わりにAであってもよく、20番目はCの代わりにTであってもよく、21番目はCの代わりにTであってもよく、22番目はAの代わりにGであってもよい。
さらに、変異はいずれの領域についてもGC含量が50〜60%になるような範囲の変異であることが好ましい。
プライマーは上記の範囲のポリヌクレオチドが、混合プライマーとして調製されたものであってもよい。
具体的には、それぞれ配列番号9から12それぞれの配列で示されるポリヌクレオチドの何れかの位置の1〜5個、好ましくは1〜数個のヌクレオチドが置換しているかまたは、欠失および/もしくは挿入を有していてもよい。特に1〜数個のヌクレオチドが置換していてもよい。
F3プライマー(配列番号9)について、5’側から4番目はGの代わりにTであってもよく、9番目はGの代わりにAであってもよく、13番目はAの代わりにGであってもよい;
B3プライマー(配列番号10)について、5’側から6番目はTの代わりにCであってもよく、8番目はAの代わりにGであってもよく、10番目はGの代わりにAであってもよく、13番目はAの代わりにTであってもよい;
LFプライマー(配列番号11)について、5’側から14番目はTの代わりにAであってもよい;
LBプライマー(配列番号12)について、5’側から12番目はGの代わりにAであってもよく、13番目のAの代わりにGであってもよく、22番目のAの代わりにGであってもよい。
プライマーは上記の範囲のポリヌクレオチドが、それぞれ混合プライマーとして調製されたものであってもよい。
本発明において、SVBV由来の核酸を特異的に増幅するためのプライマーセットは、複数のSVBV株のゲノムについてのアライメントを行い、保存性の高い領域において、F3、F2、F1c、B1c、B2、B3領域を選択して設計された。
表5に複数のSVBV株のゲノム(コートタンパク質遺伝子)のアライメントを示す。
具体的には、上記FIPプライマーは、配列番号13の配列で示されるポリヌクレオチドの何れかの位置の1〜5個、好ましくは1〜数個のヌクレオチドが置換しているかまたは、欠失および/もしくは挿入を有していてもよい。特に1〜数個のヌクレオチドが置換していてもよい。
F2領域(配列番号69)について、5’側から2番目はAの代わりにTであってもよく、5番目はAの代わりにGであってもよく、17番目はTの代わりにCであってもよく、18番目はTの代わりにCであってもよく、20番目はGの代わりにAであってもよい;
F1c領域(配列番号70)について、5’側から7番目はTの代わりにCであってもよく10番目はAの代わりにCであってもよく、12番目はGの代わりにAであってもよく、13番目はAの代わりにGであってもよく、22番目はAの代わりにTであってもよい。
プライマーは上記の範囲のポリヌクレオチドが、混合プライマーとして調製されたものであってもよい。
具体的には、上記BIPプライマーは、配列番号14の配列で示されるポリヌクレオチドの何れかの位置の1〜5個、好ましくは1〜数個のヌクレオチドが置換しているかまたは、欠失および/もしくは挿入を有していてもよい。特に1〜数個のヌクレオチドが置換していてもよい。
B2c領域(配列番号71)について、5’側から18番目はAの代わりにGであってもよく、16番目はTの代わりにGであってもよく、13番目はAの代わりにGであってもよく、9番目はGの代わりにAであってもよい;
B1領域(配列番号72)について、5’側から2番目はTの代わりにCであってもよく、5番目はTの代わりにAであってもよく、11番目はGの代わりにAであってもよく、3’末端はGの代わりにTであってもよい。
プライマーは上記の範囲のポリヌクレオチドが、混合プライマーとして調製されたものであってもよい。
F3プライマー(配列番号15)について5’側から6番目はTの代わりにA/Cであってもよく、9番目はCの代わりにTであってもよく、12番目はCの代わりにTであってもよい;
B3プライマー(配列番号16)について、5’側から7番目はTの代わりにAであってもよく、14番目はGの代わりにAであってもよい;
LF領域(配列番号17)について、5’側から5番目はGの代わりにAであってもよく、7番目はGの代わりにAであってもよく、16番目はTの代わりにCであってもよく、25番目はCの代わりにTであってもよい;
LBプライマー(配列番号18)について、5’側から9番目はTの代わりにAであってもよく、22番目はGの代わりにAであってもよい。
プライマーは上記の範囲のポリヌクレオチドが、それぞれ混合プライマーとして調製されたものであってもよい。
LAMP法によるDNAの増幅反応においては、検体から抽出された核酸と、プライマーセットと、鎖置換型DNA合成酵素と、dNTPs(dATP、dTTP、dGTPおよびdCTP)と、緩衝液とを含む反応液を、等温で一定時間静置すればよい。RT−LAMP法によるcDNAの増幅反応においては、上記反応液にさらに逆転写酵素を加えればよい。
上記のプライマーセットを用いて核酸の増幅を行うことにより、簡便、安価、高速に、特異的なウイルスの検出が可能である。具体的には、検体に含まれる核酸をLAMP増幅反応に供し、増幅反応の結果生じた増幅産物の有無を判定することにより、検体中のウイルスを特異的に検出することができる。
検体から、核酸を抽出し、抽出した核酸を鋳型としてLAMP法による増幅反応を行う。例えば、DNAを抽出し、抽出したDNAを鋳型としてLAMP法によるDNAの増幅反応を行うことができ、一方、RNAを抽出し、抽出したRNAを鋳型としてRT−LAMP法によるcDNAの増幅反応を行うことができる。
核酸の抽出は、公知の方法で行えばよく、一例として以下の手順で行うことができる。
採取したイチゴ苗の葉をチューブにいれ、抽出緩衝液を加えてこの緩衝液中で葉を潰す。任意で熱処理を行い、その後チューブを遠心しその上澄みを使用することができる。RNAの抽出の際は抽出緩衝液がメルカプトエタノールを含むことが好ましい。
また、本発明のウイルスの検出方法を使用するために必要な各種の試薬類は、予めパッケージングしてキット化することができる。具体的には、上記プライマーセット、核酸合成の基質となる4種類のdNTPs(dATP、dCTP、dGTPおよびdTTP)、鎖置換活性を有する鎖置換型DNA合成酵素、酵素反応に好適な条件を与える緩衝液、補助因子としての塩類(マグネシウム塩又はマンガン塩等)、酵素や鋳型を安定化する保護剤、さらに必要に応じてRNAからcDNAを合成する逆転写酵素、反応生成物の検出に必要な試薬類を組み合わせてキットとして提供できる。
なお、実施例において、塩基配列の記載は全て、5’−3’である。
イチゴマイルドイエローエッジウイルス(SMYEV)、イチゴモットルウイルス(SMoV)、およびイチゴベインバンディングウイルス(SVBV)それぞれについて、プライマーセットを設計し、下記表に示すプライマーセットを用意した。
各ウイルスについて公知の配列情報をもとに、DNA解析ソフトウエアであるMEGA6を用いてアライメント解析を行い、保存性が高い領域を探索した。探索された領域において、上述のようにF3c、F2c、F1c、B1、B2、B3領域を選択し、(上記表1、表3、表5参照)各プライマーセットを設計した。設計の際、適宜Primer Explorer V.5も用いて、下記のように複数のプライマーセットを設計した。
SMoVプライマーセットは、GC含量が高くなるようループプライマーを含むプライマーセットを設計した。設計されたプライマーセット(プライマー)を化学合成した。脱塩グレードで精製し10nmolで合成後、滅菌蒸留水で100μMに濃度調整した。これを原液として−20℃で冷凍保存した。夫々のプライマーについて、所定の濃度に希釈して一定量確保した。希釈したプライマーも−20℃で冷凍保存した。
1.5mlチューブとその蓋で挟んで、イチゴ苗の葉を採取した。1.5mlチューブに試料と抽出バッファー(50mM Tris−HCl 500μL+メルカプトエタノール 10μL)500μLを入れ、ピペットチップ先端で潰した。チューブを遠心(5,000rpm×1min)し、上澄みを新しい1.5mlチューブに入れ、ポリクラールVTを耳かき一杯添加し、ボルテックスで撹拌した。インキュベート(100℃・10分)後、氷水で急冷し、遠心(15,000rpm×5分)した。上澄みを新しいチューブに移し、抽出サンプルとした。
1)目視判定
(手順)
各ウイルス用プライマーセットとともに、Loopamp(登録商標)RNA増幅試薬キット(RT−LAMP)(栄研化学https://genome.e-mp.jp/products/rna.html)とLoopamp 蛍光・目視検出試薬 (栄研化学https://genome.e-mp.jp/products/mokusi.html)を使用した。1サンプル当たり、1.5μLの上記抽出サンプルと6.25μLの2×Reaction mixture、0.5μLのEnzyme mix、0.5μLの蛍光試薬、0.5μLのF3プライマー(5μM)、0.5μLのB3プライマー(5μM)、0.5μLのFIPプライマー(40μM)、0.5μLのBIPプライマー(40μM)、0.5μLのLFプライマー(20μM)、0.5μLのLBプライマー(20μM)、0.75μLの滅菌蒸留水を加えることで計12.5μLに調製した。もしくは3.0μLの上記抽出サンプルと12.5μLの2×Reaction mixture、1.0μLのEnzyme mix、1.0μLの蛍光試薬、1.0μLのF3プライマー(5μM)、1.0μLのB3プライマー(5μM)、1.0μLのFIPプライマー(40μM)、1.0μLのBIPプライマー(40μM)、1.0μLのLFプライマー(20μM)、1.0μLのLBプライマー(20μM)、1.5μLの滅菌蒸留水を加えることで計25.0μLに調製した。これらの調製は氷上で行った。LifeECOサーマルサイクラー(Bioer Technology Co., Ltd.)で63℃1時間反応させ、95℃2分間処理で反応停止させた後、目視判定した。ネガティブコントロールとしてRNAではなく滅菌蒸留水1.5μLを添加した。
上記の各ウイルスに対するプライマーセットにつき、まず、SMYEV、SMoV、SVBV重複感染苗、健全苗、水の3検体を用いた上記目視判定を行った。ただし、LifeECOサーマルサイクラーでの反応は63℃で90分行った。
SMYEV感染株を含む検体について、SMYEVプライマーセット1〜5をそれぞれ用いて上記目視判定を行った。結果は以下のとおりである、
SMYEVプライマーセット1は、感染苗のみに明確に陽性を示した。
SMYEVプライマーセット2、4、5は、いずれも偽陽性(健全苗または水の検体でも陽性を示す)が確認された。
SMYEVプライマーセット3は、検出感度が不良であった。
SMoVプライマーセット1は、感染苗のみに明確に陽性を示した。
SMoVプライマーセット2、4は、感染苗に対しても陰性であった。
SMoVプライマーセット3、5、7は、いずれも偽陽性が確認された。
SMoVプライマーセット6は、検出感度が不良であった。
それぞれのウイルスの感染苗から発生したランナーの苗9検体および健全(非感染)苗1検体につき、RT−PCRおよび各種プライマーセットを用いたRT−LAMP法による検出試験を行い、結果を比較した。
RT−PCRはThompson et al,.2003 (Journal of Virological Method, Vol. 111, Issue 2, 2003, Page 85-93)に記載の方法で行った。
SMYEV検出試験においては、プライマーセットとしてSMYEVプライマーセット1、非特許文献2(平成20年度北海道農業研究成果情報)の表3に記載のSMYEV用の4つのプライマーのセット、および非特許文献3(Scientia Agricultura Sinica, 2015, 48(3), 613-620)のTable 1に記載の4プライマー(FIPプライマー、BIPプライマー、F3プライマー、B3プライマー、)を用いた。結果を表11に示す
SMoV検出試験においては、プライマーセットとしてSMoVプライマーセット1、非特許文献2(平成20年度北海道農業研究成果情報)の表3に記載のSMoV用の4つのプライマーのセットを用いた。結果を表12に示す
SVBV検出試験においては、プライマーセットとしてSVBVプライマーセット1、非特許文献2(平成20年度北海道農業研究成果情報)の表3に記載のSVBV用の4つのプライマーのセットを用いた。結果を表13に示す
上記の各ウイルスに対するプライマーセットを用いた各ウイルスの検出として吸光度計を用いた判定も行った。一定の反応時間の経過後吸光度の増加が見られたときに陽性であると判断することができる。
Loopamp(登録商標)RNA増幅試薬キット(RT−LAMP)(栄研化学)とプライマーセットを使用する。1サンプル当たり、3.0μLの核酸抽出サンプルと12.5μLの2×Reaction mixture、1.0μLのEnzyme mix、1.0μLの蛍光試薬、1.0μLのF3プライマー(5μM)、1.0μLのB3プライマー(5μM)、1.0μLのFIPプライマー(40μM)、1.0μLのBIPプライマー(40μM)、1.0μLのLFプライマー(20μM)、1.0μLのLBプライマー(20μM)、2.5μLの滅菌蒸留水を加えることで計25μLに調製した(D−QUICK入りチューブ(KANEKA)もしくは通常のチューブを使用)。これらの調整は氷上で行った。MyAbscope(登録商標)(温調機能付き吸光度計、カネカ社)にセットし、63℃1時間処理で増幅反応し、85℃10分で反応停止させた。Gセンサで吸光度変化をリアルタイム測定し、一定の反応時間の経過後吸光度の増加が見られたときに陽性であると判断した。SMYEVプライマーセット1、およびSMoVプライマーセット1、SVBVプライマーセット1を用いて、上記と同じ感染苗9検体および健全(非感染)苗1検体について、判定を行ったところ、目視判定と同様の結果が得られた。
3.0μLの核酸抽出サンプル、1.0μLのF3プライマー(5μM)、1.0μLのB3プライマー(5μM)、0.5μLのFIPプライマー(40μM)、0.5μLのBIPプライマー(40μM)、0.5μLのLFプライマー(20μM)、0.5μLのLBプライマー(20μM)、15μLのISO−004、0.25μLのAMV Reverse Transcriptase(RT−001)、2.75μLの滅菌蒸留水を加えることで計25μLに調製した。これらの調整は氷上で行った。Genelyzer F(TOSHIBA MEDICAL)にセットし、63℃1時間処理後、95℃2分間処理でLAMP反応を停止させた後、徐々に80℃まで下げた。SMYEVプライマーセット1,およびSMoVプライマーセット1,SVBVプライマーセット1を用いて、それぞれについて上記と同じ感染苗9検体および健全(非感染)苗1検体について、判定を行った。いずれも目視判定で陽性であった例において会合による蛍光値のピークが確認された。
1)目視判定
Loopamp(登録商標)RNA増幅試薬キット(RT−LAMP)(栄研化学)、Loopamp蛍光・目視検出試薬(栄研化学)を使用した。1.5μlの核酸抽出サンプル、6.25μLの2×Reaction mixture、0.5μLのLoopamp蛍光・目視検出試薬、0.5μLのEnzyme mix、0.125μLのMYEVF3プライマー(20μM、F3プライマー)、0.125μLのMYEVB3プライマー(20μM、B3プライマー)、0.25μLのMYEVFIPプライマー(80μM、FIPプライマー)、0.25μLのMYEVBIPプライマー(80μM、BIPプライマー)、0.25μLのMYEVLFプライマー(40μM、LFプライマー)、0.25μLのMYEVLBプライマー(40μM、LBプライマー)、0.125μLのSMoVF3GCプライマー(20μM、F3プライマー)、0.125μLのSMoVB3GCプライマー(20μM、B3プライマー)、0.25μLのSMoVFIPGCプライマー(80μM、FIPプライマー)、0.25μLのSMoVBIPGCプライマー(80μM、BIPプライマー)、0.25μLのSMoVLFGCプライマー(40μM、LFプライマー)、0.25μLのSMoVLBGCプライマー(40μM、LBプライマー)、0.125μLのSVBVF3プライマー(20μM、F3プライマー)、0.125μLのSVBVB3プライマー(20μM、B3プライマー)、0.25μLのSVBVFIPGCプライマー(80μM、FIPプライマー)、0.25μLのSVBVBIPGCプライマー(80μM、BIPプライマー)、0.25μLのSVBVLFGCプライマー(40μM、LFプライマー)、0.25μLのSVBVLBGCプライマー(40μM、LBプライマー)、そして0.55μLの滅菌蒸留水を加えることで計12.5μLに調製した。これらの調整は氷上で行った。偽陽性の確認のため63℃90分処理後、95℃2分処理で反応停止させた。目視判別してポジティブコントロールのみに陽性反応を示し、ネガティブコントロールは陰性反応であることを確認した。別に、63℃60分処理後、95℃2分処理で反応停止させた例を、図2に示す。図2に示される結果(同時検出)をSMYEVプライマーセット1、SMoVプライマーセット1、およびSVBVプライマーセット1をそれぞれ単独で用いた場合の結果とともに表14に示す。
3.0μLの核酸抽出サンプル、15μLのISO−004、0.25μLのAMV Reverse Transcriptase(RT−001)、0.25μLのMYEVF3プライマー(20μM、F3プライマー)、0.25μLのMYEVB3プライマー(20μM、B3プライマー)、0.5μLのMYEVFIPプライマー(40μM、FIPプライマー)、0.5μLのMYEVBIPプライマー(40μM、BIPプライマー)、0.25μLのMYEVLFプライマー(40μM、LFプライマー)、0.25μLのMYEVLBプライマー(40μM、LBプライマー)、0.25μLのSMoVF3GCプライマー(20μM、F3プライマー)、0.25μLのSMoVB3GCプライマー(20μM、B3プライマー)、0.5μLのSMoVFIPGCプライマー(40μM、FIPプライマー)、0.5μLのSMoVBIPGCプライマー(40μM、BIPプライマー)、0.25μLのSMoVLFGCプライマー(40μM、LFプライマー)、0.25μLのSMoVLBGCプライマー(40μM、LBプライマー)、0.25μLのSVBVF3プライマー(20μM、F3プライマー)、0.25μLのSVBVB3プライマー(20μM、B3プライマー)、0.25μLのSVBVFIPGCプライマー(40μM、FIPプライマー)、0.25μLのSVBVBIPGCプライマー(40μM、BIPプライマー)、0.25μLのSVBVLFGCプライマー(40μM、LFプライマー)、0.25μLのSVBVLBGCプライマー(40μM、LBプライマー)、0.75μLの滅菌蒸留水を加えることで計25μLに調製した。これらの調整は氷上で行った。Genelyzer Fにセットし、63℃1時間処理後、95℃2分間処理でLAMP反応を停止させた後、徐々に80℃まで下げた。その間に会合曲線解析を行った。結果を図3に示す。単独感染株では1つのピークを示した一方で、重複感染株は2つのピークを示した。
Bhagwat,B., Dickison,V., Ding,X., Walker,M., Bernardy,M., Bouthillier,M., Creelman,A., DeYoung,R., Li,Y., Nie,X., Wang,A.,Xiang,Y. and Sanfacon,H."Genome sequence analysis of five Canadian isolates of strawberry mottle virus reveals extensive intra-species diversity and a longer RNA2 with increased coding capacity compared to a previously characterized European isolate." Archives of virology 161.6 (2016a): 1657-1663.
Bhagwat, B., Dickison, V., Su, L., Bernardy, M., Wiersma, P. A., Nie, X., & Xiang, Y. Molecular characterization of divergent strawberry mild yellow edge virus isolates from eastern Canada. Journal of Phytopathology,164.9, (2016b): 691-696.
ZHOU, H. C., LI, S. Y., HE, S. T., GUO, A. G., ZHAO, X., & HAO, S. H. (2005). Detection of strawberry vein banding virus by PCR and sequence analysis of specific fragment [J]. Journal of Fruit Science,3, 024.
検体から、核酸を抽出し、LAMP法による増幅反応を行う。例えば、DNAを抽出し、LAMP法によるDNAの増幅反応を行うことができ、一方、RNAを抽出し、RT−LAMP法によるDNAの増幅反応を行うことができる。
核酸の抽出は、公知の方法で行えばよく、一例として以下の手順で行うことができる。
採取したイチゴ苗の葉をチューブにいれ、抽出緩衝液を加えてこの緩衝液中で葉を潰す。任意で熱処理を行い、その後チューブを遠心しその上澄みを使用することができる。RNAの抽出の際は抽出緩衝液がメルカプトエタノールを含むことが好ましい。
Claims (10)
- LAMP法により、イチゴマイルドイエローエッジウイルス(SMYEV)、イチゴモットルウイルス(SMoV)およびイチゴベインバンディングウイルス(SVBV)からなる群より選択される1つ以上のイチゴの病原ウイルス由来の核酸を特異的に増幅するためのプライマーセットであって、以下の(1)〜(3)からなる群より選択される1つ以上を含むプライマーセット:
(1)配列番号1の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは配列番号1の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SMYEV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるFIPプライマー、
配列番号2の配列により示されるポリヌクレオチド、もしくは配列番号2の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SMYEV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるBIPプライマー、
配列番号3の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは配列番号3の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SMYEV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるF3プライマー、および
配列番号4の配列により示されるポリヌクレオチド、もしくは配列番号4の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SMYEV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるB3プライマー、または、
前記のFIPプライマー、BIPプライマー、F3プライマー、およびB3プライマーをそれぞれ構成するポリヌクレオチドの配列の相補配列によりそれぞれ示されるポリヌクレオチドからなるFIPプライマー、BIPプライマー、F3プライマー、およびB3プライマー;
(2)配列番号7の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは配列番号7の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SMoV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるFIPプライマー、
配列番号8の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは、配列番号8の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SMoV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるBIPプライマー、
配列番号9の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは配列番号9の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SMoV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるF3プライマー、および
配列番号10の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは、配列番号10の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SMoV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるB3プライマー、または、
前記のFIPプライマー、BIPプライマー、F3プライマー、およびB3プライマーをそれぞれ構成するポリヌクレオチドの配列の相補配列によりそれぞれ示されるポリヌクレオチドからなるFIPプライマー、BIPプライマー、F3プライマー、およびB3プライマー;
(3)配列番号13の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは配列番号13の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SVBV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるFIPプライマー、
配列番号14の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは配列番号14の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SVBV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるBIPプライマー、
配列番号15の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは、配列番号15の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SVBV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるF3プライマー、および
配列番号16の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは配列番号16の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SVBV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるB3プライマー、または、
前記のFIPプライマー、BIPプライマー、F3プライマー、およびB3プライマーをそれぞれ構成するポリヌクレオチドの配列の相補配列によりそれぞれ示されるポリヌクレオチドからなるFIPプライマー、BIPプライマー、F3プライマー、およびB3プライマー。 - 前記(1)がさらに、
配列番号5の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは配列番号5の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SMYEV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるLFプライマー、および
配列番号6の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは、配列番号1の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SMYEV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるLBプライマーから選択される1つ以上、または、
前記のLFプライマーおよびLBプライマーをそれぞれ構成するポリヌクレオチドの配列の相補配列によりそれぞれ示されるポリヌクレオチドからなるLFプライマーおよびLBプライマーから選択される1つ以上を含み、
前記(2)がさらに、
配列番号11の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは、配列番号11の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SMoV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるLFプライマー、および
配列番号12の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは、配列番号12の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SMoV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるLBプライマー
から選択される1つ以上、または、
前記のLFプライマーおよびLBプライマーをそれぞれ構成するポリヌクレオチドの配列の相補配列によりそれぞれ示されるポリヌクレオチドからなるLFプライマーおよびLBプライマーから選択される1つ以上を含み、ならびに
前記(3)がさらに、
配列番号17の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは、配列番号17の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SVBV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるLFプライマー、および
配列番号18の配列により示されるポリヌクレオチドもしくは、配列番号18の配列により示されるポリヌクレオチドにおいて、SVBV由来の核酸を特異的に増幅可能な範囲で変異を含むポリヌクレオチドからなるLBプライマー
から選択される1つ以上、または、
前記のLFプライマーおよびLBプライマーをそれぞれ構成するポリヌクレオチドの配列の相補配列によりそれぞれ示されるポリヌクレオチドからなるLFプライマーおよびLBプライマーから選択される1つ以上を含む請求項1に記載のプライマーセット。 - 前記(1)〜(3)がいずれもLFプライマーおよびLBプライマーの双方を含む請求項2に記載のプライマーセット。
- イチゴマイルドイエローエッジウイルス(SMYEV)由来の核酸を特異的に増幅するためのプライマーセットであり、前記プライマーセットが前記(1)を含む請求項1〜3のいずれか一項に記載のプライマーセット。
- イチゴモットルウイルス(SMoV)由来の核酸を特異的に増幅するためのプライマーセットであり、前記プライマーセットが前記(2)を含む請求項1〜3のいずれか一項に記載のプライマーセット。
- イチゴベインバンディングウイルス(SVBV)由来の核酸を特異的に増幅するためのプライマーセットであり、前記プライマーセットが前記(3)を含む請求項1〜3のいずれか一項に記載のプライマーセット。
- 前記(1)〜(3)をいずれも含む請求項1〜3のいずれか一項に記載のプライマーセット。
- イチゴの病原ウイルスの検出方法であって、
検体から核酸を抽出すること、
請求項1〜7のいずれか一項に記載のプライマーセットを用いて、前記核酸を鋳型にLAMP法によってDNAの増幅反応を行うこと、
増幅産物があると判断された場合に検体にイチゴの病原ウイルスが存在すると判断することを含む、検出方法。 - イチゴの病原ウイルスの検出方法であって、
検体から核酸を抽出すること、
請求項7に記載のプライマーセットを用いて、前記核酸を鋳型にLAMP法によってDNAの増幅反応を行うこと、
前記増幅反応後のDNAの二本鎖への会合曲線解析により、検体におけるイチゴの病原ウイルスの存在の有無および存在するイチゴの病原ウイルスの種類の数を判断することを含む、検出方法。 - 請求項1〜7のいずれか一項に記載のプライマーセット、鎖置換型DNA合成酵素、dNTPs、および緩衝液を含む、イチゴの病原ウイルスの検出用キット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017246577A JP6436598B1 (ja) | 2017-12-22 | 2017-12-22 | イチゴの病原ウイルス由来の核酸を特異的に増幅するためのプライマーセットおよびイチゴの病原ウイルスの検出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017246577A JP6436598B1 (ja) | 2017-12-22 | 2017-12-22 | イチゴの病原ウイルス由来の核酸を特異的に増幅するためのプライマーセットおよびイチゴの病原ウイルスの検出方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP6436598B1 JP6436598B1 (ja) | 2018-12-12 |
JP2019110810A true JP2019110810A (ja) | 2019-07-11 |
Family
ID=64655914
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017246577A Active JP6436598B1 (ja) | 2017-12-22 | 2017-12-22 | イチゴの病原ウイルス由来の核酸を特異的に増幅するためのプライマーセットおよびイチゴの病原ウイルスの検出方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6436598B1 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112226541A (zh) * | 2020-11-20 | 2021-01-15 | 上海市农业科学院 | 一种用于检测草莓镶脉病毒的专用引物、试剂盒及检测方法 |
CN113073145B (zh) * | 2021-03-26 | 2023-06-30 | 山西巨鑫伟业农业科技开发有限公司 | 一种快速判定草莓植株是否感染主要病毒的方法 |
CN114592093A (zh) * | 2022-03-28 | 2022-06-07 | 北京农学院 | 草莓斑驳病毒荧光定量检测的引物及其应用 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103667526B (zh) * | 2013-11-27 | 2015-10-28 | 北京农学院 | 草莓斑驳病毒的快速检测试剂盒及方法 |
CN103667525B (zh) * | 2013-11-27 | 2015-06-03 | 北京农学院 | 草莓镶脉病毒的快速检测试剂盒及方法 |
CN103710463B (zh) * | 2013-12-26 | 2015-05-20 | 北京农学院 | 草莓轻型黄边病毒的快速检测试剂盒及方法 |
-
2017
- 2017-12-22 JP JP2017246577A patent/JP6436598B1/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6436598B1 (ja) | 2018-12-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Hadidi et al. | Polymerase chain reaction technology in plant pathology | |
Dovas et al. | A spot nested RT-PCR method for the simultaneous detection of members of the Vitivirus and Foveavirus genera in grapevine | |
Rådström et al. | Pre-PCR processing: strategies to generate PCR-compatible samples | |
Ling et al. | Development of a one-step immunocapture real-time TaqMan RT-PCR assay for the broad spectrum detection of Pepino mosaic virus | |
JP6436598B1 (ja) | イチゴの病原ウイルス由来の核酸を特異的に増幅するためのプライマーセットおよびイチゴの病原ウイルスの検出方法 | |
Hadidi et al. | Polymerase chain reaction | |
CN107365843B (zh) | 用于检测导致犊牛腹泻的两种主要寄生虫的lamp引物组合及其应用 | |
Rowhani et al. | Polymerase chain reaction methods for the detection of grapevine viruses and viroids | |
Charoenvilaisiri et al. | Development of a multiplex RT-PCR-ELISA to identify four distinct species of tospovirus | |
KR102019804B1 (ko) | 중증 열성 혈소판 감소 증후군 바이러스 검출용 프라이머 세트 및 검출방법 | |
JP7478734B2 (ja) | カンジダ・アウリス(candida auris)の検出のための組成物および方法 | |
US20190264294A1 (en) | Detection of zika virus nucleic acid | |
CN104611420A (zh) | 一种结核菌检测试剂盒 | |
CN117025846A (zh) | 一种多重ddPCR检测新型冠状病毒的引物组及其应用 | |
CN114214455B (zh) | 乙肝病毒DNA快速定量引物探针及其CRISPR/Cas12b检测系统 | |
Gupta et al. | Preliminary Report on a Single-tube, Non-interrupted Reverse Transcription–Polymerase Chain Reaction for the Detection of Rabies Virus in Brain Tissue | |
KR102076343B1 (ko) | 실시간 lamp법을 이용한 아데노바이러스 55형 검출용 조성물 및 이의 용도 | |
KR102076341B1 (ko) | Lamp를 이용한 중증열성혈소판감소증후군 바이러스 검출용 조성물 및 이의 용도 | |
CN111500782B (zh) | 一种新型hiv-1逆转录酶耐药突变位点检测方法的建立及应用 | |
US5985544A (en) | Primers and probes for the detection of HIV | |
Ma et al. | Detection of three pear viruses by multiplex RT-PCR assays with co-amplification of an internal control | |
JP6562586B1 (ja) | 疫病菌由来の核酸を増幅するためのプライマーセットおよび疫病菌の検出方法 | |
Ryazantsev et al. | An efficient diagnostic method for the identification of potato viral pathogens | |
KR102212379B1 (ko) | 포도에서 발생하는 3종의 바이러스 검출을 위한 프라이머 세트 및 이를 이용한 바이러스 검출 방법 | |
JP5835683B2 (ja) | 牛a群ロタウイルスおよび牛コロナウイルスの迅速同時検出方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180129 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20180129 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20180214 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180306 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180427 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20180703 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180925 |
|
C60 | Trial request (containing other claim documents, opposition documents) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60 Effective date: 20180925 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20181004 |
|
C21 | Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21 Effective date: 20181009 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20181106 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20181112 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6436598 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |