JP2019108459A - ポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物、成形体および積層体 - Google Patents

ポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物、成形体および積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】ポリアミド樹脂との熱融着性に優れると共に、軟質な質感を有する成形体を得ることができるポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物を提供する。【解決手段】下記成分(A)、(B)および(C)を含有するポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物。ラジカル発生剤の存在下、不飽和カルボン酸又はその誘導体により変性処理して得られる変性ポリエステルエラストマーを使用することにより、ポリアミド樹脂との熱融着性に優れるポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物とすることができる。成分(A):変性ポリエステルエラストマー成分(B):スチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物成分(C):ゴム用軟化剤【選択図】なし

Description

本発明は、ポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物に関する。詳細にはポリアミド樹脂との熱融着性に優れると共に軟質な質感を有するポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物と、このポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物を用いた成形体および積層体に関する。
ポリエステルエラストマーは、強度、耐衝撃性、弾性回復性、柔軟性などの機械的性質や、低温、高温特性に優れ、さらに耐油性、耐摩耗性にも優れており、加えてポリカーボネート、アクリロニトリル・ブタジエン共重合樹脂(ABS樹脂)などの硬質樹脂に対して熱融着成形が可能であることから、自動車、電気・電子部品、各種消費材などの分野に広く使用されている。
近年、ポリエステルエラストマーをゴム質重合体と可塑剤で柔軟化したものが、その柔らかな触感、耐油性、耐摩耗性から、カメラ、電動工具、自転車等のグリップ又はパッキン等へ適用することが検討され、実用化されている。
特許文献1には、ポリアミド6系熱可塑性エラストマーに、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ジエン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマーといった熱可塑性エラストマーを配合してなる、デュロD硬度が23〜54の、ポリアミド樹脂との熱融着性に優れる熱可塑性エラストマー組成物が開示されている。
特開2001−192553号公報
特許文献1に記載される熱可塑性エラストマー組成物は、ポリアミド樹脂との熱融着性を得るためにポリアミド6系熱可塑性エラストマーを原料として用いていることから、十分な柔軟化を達成し得ず、カメラ、電動工具、自転車等のグリップやパッキン等の柔軟性が要求される部材に使用するには適していない。
本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑み、ポリアミド樹脂との熱融着性に優れると共に、軟質な質感を有する成形体を得ることができるポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物およびその成形体と積層体を提供することにある。
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、ポリエステル系エラストマーの中でもある特定のポリエステル系エラストマー、具体的には、ラジカル発生剤の存在下、不飽和カルボン酸および/又はその誘導体により変性処理して得られる変性ポリエステルエラストマーを使用することにより、上記課題を解決できることを見出した。さらに、変性ポリエステルエラストマー配合量や変性ポリエステルエラストマーのポリアルキレンエーテルグリコールユニットの含有量を制御することで、耐油性および耐摩耗性が向上することを見出した。
即ち、本発明の要旨は以下の[1]〜[7]に存する。
[1] 下記成分(A)、(B)および(C)を含有するポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物。
成分(A):変性ポリエステルエラストマー
成分(B):スチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物
成分(C):ゴム用軟化剤
[2] 前記成分(A)の含有量が50質量%以上である、[1]に記載のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物。
[3] 前記成分(A)の変性前のポリエステルエラストマーのポリアルキレンエーテルグリコールユニットの含有量が10質量%以上70質量%以下である、[1]又は[2]に記載のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物。
[4] 前記成分(A)が不飽和カルボン酸および/又はその誘導体で変性された変性ポリエステルエラストマーである、[1]〜[3]のいずれかに記載のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物。
[5] ISO 7619−1におけるデュロA硬度が40以上80以下である、[1]〜[4]のいずれかに記載のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物。
[6] [1]〜[5]のいずれかに記載のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物からなる成形体。
[7] [1]〜[5]のいずれかに記載のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物からなる層とポリアミド樹脂からなる層とを含む積層体。
本発明によれば、ポリアミド樹脂に対して高い熱融着性を有すると共に、軟質な質感を有するポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物を得ることができる。また、このポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物からなる成形体は耐油性や耐摩耗性にも優れ、且つ軟質感を有することから、カメラ、電動工具、自転車等のグリップ又はパッキン等の用途に好適に使用できることが期待される。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。本発明は以下の説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。尚、本明細書において、「〜」を用いてその前後に数値又は物性値を挟んで表現する場合、その前後の値を含むものとして用いることとする。
[ポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物]
本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物は、成分(A):変性ポリエステルエラストマー、成分(B):スチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物、および成分(C):ゴム用軟化剤を含むことを特徴とする。
<メカニズム>
本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物は、特許文献1のように硬質のポリアミド6系熱可塑性樹脂を使用することなく、ポリアミド樹脂との熱融着性を有し、且つ柔軟で耐油性や耐摩耗性にも優れる。ポリアミド樹脂との熱融着性、耐油性、耐摩耗性に優れる理由の詳細は明らかではないが、次のようなことが推測される。
ポリエステルエラストマーを不飽和カルボン酸および/又はその誘導体でラジカル発生剤の存在下変性処理を行うと、不飽和カルボン酸および/又はその誘導体由来のカルボキシル基がポリエステルエラストマーに導入され、導入された不飽和カルボン酸および/又はその誘導体由来のカルボキシル基のカルボニル基と、ポリアミド樹脂に含まれるアミド基の間に静電相互作用が発生し、ポリアミド樹脂との熱融着性が発現される。さらに、ポリエステルエラストマーは極性が高い物質であり、耐油性に優れ、また耐摩耗性にも優れるため、ポリエステルエラストマー使用量を多くすることで耐油性と耐摩耗性を高めることができる。
<成分(A)>
本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物に含まれる成分(A);変性ポリエステルエラストマーについて、以下に詳述する。
変性ポリエステルエラストマーに使用するポリエステルエラストマーは、通常、結晶性を有するハードセグメントと、柔軟性を有するソフトセグメントとを有するブロック共重合体である。
例えば、環状ポリエステル(本明細書において「環状ポリエステル」とは、原料であるジカルボン酸又はそのアルキルエステルが環状構造を有するジカルボン酸又はそのアルキルエステルを含むものを意味する。)からなるハードセグメント(以下、「環状ポリエステルユニット」と称することがある。)とポリアルキレンエーテルグリコールからなるソフトセグメント(以下、「ポリアルキレンエーテルグリコールユニット」と称することがある。)とを有するブロック共重合体(以下、「環状ポリエステル−ポリアルキレングリコールブロック共重合体」と称することがある。)、および環状ポリエステルからなるハードセグメントと鎖状脂肪族ポリエステル(本明細書において「鎖状脂肪族ポリエステル」とは、原料であるジカルボン酸又はそのアルキルエステルが鎖状構造のみを有するジカルボン酸又はそのアルキルエステルであるものを意味する。)からなるソフトセグメント(以下、「鎖状脂肪族ポリエステルユニット」と称することがある。)とを有するブロック共重合体(以下、「環状ポリエステル−鎖状脂肪族ポリエステルブロック共重合体」と称することがある。)等が挙げられる。これらの中でも好ましいのは入手しやすいという点で、環状ポリエステル−ポリアルキレングリコールブロック共重合体である。
環状ポリエステル−ポリアルキレングリコールブロック共重合体としては、例えば、芳香族ポリエステルからなるハードセグメント(以下、「芳香族ポリエステルユニット」と称する場合がある。)とポリアルキレンエーテルグリコールユニットを有する共重合体(以下、「芳香族ポリエステル−ポリアルキレングリコールブロック共重合体」と称することがある。)および脂環族ポリエステルからなるハードセグメント(以下、「脂環族ポリエステルユニット」と称することがある。)とポリアルキレンエーテルグリコールユニットとを有するブロック共重合体(以下、「脂環族ポリエステル−ポリアルキレングリコールブロック共重合体」と称することがある。)等が挙げられる。これらの中でも耐熱性の点で、芳香族ポリエステル−ポリアルキレングリコールブロック共重合体が好ましい。
芳香族ポリエステル−ポリアルキレングリコールブロック共重合体は、特開平10−130451号公報等に記載されているように公知の熱可塑性エラストマーであり、ポリアルキレンエーテルグリコールユニットを含有する重合体であれば、各々のブロックは単一重合体であっても共重合体であってもよい。
芳香族ポリエステルユニットの原料は以下に詳述するが、ポリブチレンテレフタレートをハードセグメントとして含むことが好ましい。一方、ポリアルキレンエーテルグリコールユニットの原料についても以下に詳述するが、ポリテトラメチレンエーテルグリコールを原料とするソフトセグメント(以下、「ポリテトラメチレングリコールユニット」と称することがある。)を含むことが好ましい。
本発明に用いるポリエステルエラストマーとしては、ポリブチレンテレフタレート−ポリアルキレングリコールブロック共重合体が好ましく、ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコールブロック共重合体が特に好ましい。
また、脂環族ポリエステル−ポリアルキレングリコールブロック共重合体としては、例えば、脂環族ジカルボン酸(本明細書において「脂環族ジカルボン酸」とは環状脂肪族炭化水素に2つのカルボキシル基が直接結合した化合物を意味する。)、脂環族ジオールおよびポリアルキレングリコールを原料として得られるものが代表的なものとして挙げられる。ポリアルキレンエーテルグリコールユニットを含有する重合体であれば、各々のブロックは、単一重合体であっても共重合体であってもよい。
脂環族ポリエステルユニットとしては、シクロヘキサンジカルボン酸とシクロヘキサンジメタノールを原料として得られるハードセグメントを含むことが好ましい。また脂環族ポリエステル−ポリアルキレングリコールブロック共重合体のポリアルキレンエーテルグリコールユニットとしてはポリテトラメチレンエーテルグリコールを原料として得られるソフトセグメント(ポリテトラメチレングリコールユニット)を含むことが好ましい。
環状ポリエステル−鎖状脂肪族ポリエステルブロック共重合体としては、例えば、芳香族ポリエステルからなるハードセグメントと鎖状脂肪族ポリエステルからなるソフトセグメントを有するブロック共重合体(以下、「芳香族ポリエステル−鎖状脂肪族ポリエステルブロック共重合体」と称することがある。)、および脂環族ポリエステルからなるハードセグメントと鎖状脂肪族ポリエステルからなるソフトセグメントを有するブロック共重合体(以下、「脂環族ポリエステル−鎖状脂肪族ポリエステルブロック共重合体」と称することがある。)が挙げられる。
これらの中でも芳香族ポリエステル−鎖状脂肪族ポリエステルブロック共重合体が好ましい。芳香族ポリエステル−鎖状脂肪族ポリエステルブロック共重合体の中でも、芳香族ポリエステルユニットがポリブチレンテレフタレートからなる、ポリブチレンテレフタレート−鎖状脂肪族ポリエステルブロック共重合体がより好ましい。また、鎖状脂肪族ポリエステルユニットとして好ましいのはセバシン酸およびアジピン酸に代表される炭素数4〜10の鎖状脂肪族ジカルボン酸と鎖状脂肪族ジオールとから得られるものである。
柔軟性を有するソフトセグメントとしては、ポリアルキレンエーテルグリコールユニットが好ましい。ポリアルキレンエーテルグリコールとしては、例えば、ポリメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリ(1,2−および1,3−)プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールおよびポリヘキサメチレングリコール等の直鎖状および分岐状の脂肪族エーテルの他、シクロヘキサンジオールの縮合体およびシクロヘキサンジメタノールの縮合体等の脂環状エーテルの単一重合体又は共重合体が挙げられる。また、これらのエーテルユニット内でのランダム共重合体でも良い。また、ポリアルキレンエーテルグリコールユニットを有するブロック共重合体も用いることができる。これらは、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
また、環状ポリエステル−ポリアルキレングリコール、ブロック共重合体に含まれるポリアルキレンエーテルグリコールユニットの数平均分子量は600〜4,000であることが好ましく、800〜2,500であることがより好ましく、900〜2,100であることがさらに好ましい。なお、ここでポリアルキレンエーテルグリコールユニットの数平均分子量とは、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定されたポリスチレン換算した値を言う。
これらのポリアルキレンエーテルグリコールユニットは、環状ポリエステル−ポリアルキレングリコールブロック共重合体に1種のみが含まれていてもよく、数平均分子量又は構成成分が異なるものが2種以上含まれていてもよい。
ポリエステルエラストマーの製造方法としては、特に制限はなく、例えば、環状ポリエステル−ポリアルキレングリコールブロック共重合体のうち、芳香族ポリエステルとポリアルキレンエーテルグリコールを用いた芳香族ポリエステル−ポリアルキレングリコールブロック共重合体であれば、炭素数1〜12の鎖状脂肪族および/又は脂環族ジオールと、芳香族ジカルボン酸又はそのアルキルエステルと、ポリアルキレンエーテルグリコールとを原料とし、エステル化反応又はエステル交換反応により得られたオリゴマーを縮合させて得ることができる。
前記の炭素数1〜12の鎖状脂肪族および/又は脂環族ジオールとしては、ポリエステルの原料として通常用いられるものを使用することができる。鎖状脂肪族ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコールおよび1,6−ヘキセングリコール等が挙げられる。中でも1,4−ブチレングリコールが好ましい。
脂環族ジオールとしては、例えば、1,4−シクロヘキセングリコールおよび1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられ、1,4−シクロヘキサンジメタノールが好ましい。
これらの炭素数2〜12の鎖状脂肪族および/又は脂環族ジオールは、1種を単独で用いてもよく、2種以上の混合物を用いてもよい。
芳香族ジカルボン酸又はそのアルキルエステルとしては、ポリエステルの原料として一般的に用いられているものが使用でき、例えば、テレフタル酸およびその低級(本明細書において、「低級」は炭素数4以下を意味する。)アルキルエステル、並びにイソフタル酸、フタル酸、2,5−ノルボルネンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸およびそれらの低級アルキルエステル等が挙げられる。これらの中では、テレフタル酸およびイソフタル酸が好ましく、テレフタル酸がより好ましい。
これらの芳香族ジカルボン酸又はそのアルキルエステルについても1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリアルキレンエーテルグリコールとしては、前述の如く、例えば、ポリメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリ(1,2−および1,3−)プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールおよびポリヘキサンメチレングリコール等の直鎖状および分岐状の脂肪族エーテルグリコールの他、シクロヘキサンジオールの縮合体およびシクロヘキサンジメタノールの縮合体等の脂環状エーテルの単一重合体又は共重合体が挙げられる。
また、これらエーテルユニット内でのランダム共重合体でもよい。
これらの中でも好ましいのはポリメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリ(1,2−および1,3−)プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールおよびポリヘキサメチレングリコール等の直鎖状および分岐状の脂肪族エーテルグリコールであり、より好ましいのはポリメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリ(1,2−および1,3−)プロピレングリコールおよびポリテトラメチレングリコールであり、特に好ましいのはポリテトラメチレングリコールである。
これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、脂環族ポリエステル−ポリアルキレングリコールブロック共重合体を製造する場合には、上記の芳香族ポリエステル−ポリアルキレングリコールブロック共重合体を製造する場合の原料として用いる芳香族ジカルボン酸又はそのアルキルエステルに代えて脂環族ジカルボン酸又はそのアルキルエステルを用いればよい。
すなわち、炭素数2〜12の鎖状脂肪族および/又は脂環族ジオールと、脂環族ジカルボン酸又はそのアルキルエステルと、ポリアルキレンエーテルグリコールとを原料とし、エステル化反応又はエステル交換反応により得られたオリゴマーを重縮合させて得ることができる。
脂環族ジカルボン酸又はそのアルキルエステルとしては、ポリエステルの原料として一般的に用いられているものが使用でき、例えば、シクロヘキサンジカルボン酸およびその低級アルキルエステル、シクロペンタンジカルボン酸およびその低級アルキルエステル等が挙げられる。これらの中では、シクロヘキサンジカルボン酸およびその低級アルキルエステルが好ましく、特にシクロヘキサンジカルボン酸が好ましい。これらの脂環族ジカルボン酸又はそのアルキルエステルについても1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
環状ポリエステル−ポリアルキレングリコールブロック共重合体中の環状ポリエスエルユニットおよびポリアルキレンエーテルグリコールユニットのそれぞれの含有量は限定されないが、ハードセグメントの結晶性とソフトセグメントの柔軟性のバランスから、通常以下のような範囲となる。
即ち、環状ポリエステル−ポリアルキレングリコールブロック共重合体中の環状ポリエステルユニットの含有量の下限値は、通常10質量%以上、好ましくは20質量%以上である。また、環状ポリエステルユニットの含有量の上限値は、通常95質量%以下、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下である。
また、環状ポリエステル−ポリアルキレングリコールブロック共重合体中のポリアルキレンエーテルグリコールユニットの含有量の下限値は、通常5質量%以上、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上である。また、ポリアルキレンエーテルグリコールユニットの含有量の上限値は、通常90質量%以下、好ましくは80質量%以下である。
なお、環状ポリエステルユニットを有するブロック共重合体中の環状ポリエステルユニットの含有量は、核磁気共鳴スペクトル法(NMR)を使用し、その水素原子の化学シフトとその含有量に基づいて算出することができる。同様に、ポリアルキレンエーテルグリコールユニットを有するブロック共重合体中のポリアルキレンエーテルグリコールユニットの含有量は、核磁気共鳴スペクトル法(NMR)を使用し、その水素原子の化学シフトおよびその含有量に基づいて算出することができる。
芳香族ポリエステル−ポリアルキレングリコールブロック共重合体としては、特に結晶化速度が速く、成形性に優れることから、ポリブチレンテレフタレート−ポリアルキレングリコールブロック共重合体が好ましく、ここで、ポリアルキレンエーテルグリコールユニットのアルキレン基の炭素数は、2〜12が好ましく、2〜8がより好ましく、2〜5が更に好ましく、4が特に好ましい。
本発明に係る芳香族ポリエステル−ポリアルキレングリコールブロック共重合体に代表される、環状ポリエステル−ポリアルキレングリコールブロック共重合体には、上記成分以外に3官能のアルコールやトリカルボン酸および/又はそのエステルの1種又は2種以上を少量共重合させてもよく、更に、アジピン酸等の鎖状脂肪族ジカルボン酸又はそのジアルキルエステルを共重合成分として導入してもよい。
上記の環状ポリエステル−ポリアルキレングリコールブロック共重合体は、市販品としても入手することができる。このような市販品としては例えば、「KEYFLEX(登録商標)」(LG化学(株)製)、「プリマロイ(登録商標)」(三菱ケミカル社製)、「ペルプレン(登録商標)」(東洋紡績社製)および「ハイトレル(登録商標)」(デュポン社製)等が挙げられる。
以下の変性処理に供する環状ポリエステル−ポリアルキレングリコールブロック共重合体等のポリエステルエラストマーは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
なお、成分(A)の変性ポリエステルエラストマーに用いるポリエステルエラストマー(変性前のポリエステルエラストマー)は、ポリアルキレンエーテルグリコールユニットの含有量が10質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがより好ましく、50質量%以上であることが特に好ましい。一方、ポリアルキレンエーテルグリコールユニットの含有量は90質量%以下であることが好ましく、80質量%以下であることがより好ましく、70質量%以下であることが特に好ましい。ポリエステルエラストマーのポリアルキレンエーテルグリコールユニット含有量が多いほど、得られるポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物の柔軟性は良好となるが、耐油性および耐摩耗性は低下する傾向にある。このため、柔軟性と耐油性および耐摩耗性とに優れたものとするために、ポリエステルエラストマーのポリアルキレンエーテルグリコールユニット含有量は上記範囲であることが好ましい。
上述したポリエステルエラストマーを変性して得られる変性ポリエステルエラストマーについて、以下詳述する。
本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物に含まれる変性ポリエステルエラストマーは上述したポリエステルエラストマーを不飽和カルボン酸および/又はその誘導体等の変性剤で変性処理することで得られるものである。
変性ポリエステルエラストマーを得るための不飽和カルボン酸および/又はその誘導体としては、例えば、アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸等の不飽和カルボン酸;例えば、コハク酸2−オクテン−1−イル無水物、コハク酸2−ドデセン−1−イル無水物、コハク酸2−ドデセン−1−イル無水物、マレイン酸無水物、2,3−ジメチルマレイン酸無水物、ブロモマレイン酸無水物、ジクロロマレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、1−ブテン−3,4−ジカルボン酸無水物、1−ブテン−3,4−ジカルボン酸無水物、1−シクロペンテン−1,2−ジカルボン酸無水物、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水物、exo−3,4,5,6−エポキシ−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、endo−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン2,3,5,6−テトラカルボン酸無水物等の不飽和カルボン酸無水物;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸へキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルへキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、グリシジルメタクリレート、マレイン酸ジメチル、マレイン酸(2−エチルへキシル)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート等の不飽和カルボン酸エステル等が挙げられる。この中では、不飽和カルボン酸無水物が好適である。これらの不飽和結合を有する化合物は、変性すべきポリエステルエラストマーや、変性条件に応じて適宜選択すればよく、また2種以上を併用してもよい。
これらの不飽和カルボン酸および/又はその誘導体は、有機溶剤等に溶解して使用してもよい。
また、変性に用いる不飽和カルボン酸および/又はその誘導体は、その粒径が1mm以下であることが好ましい。すなわち、粒径が大きすぎると、ペレット化に際し、分散に偏りができ、そのようなペレットを用いて成形すると、不飽和カルボン酸および/又はその誘導体由来のゲルができやすくなり、外観に優れた成形体が得られない。粒径の大きさは、スケール入りの実態顕微鏡等により、容易に確認することができる。
変性処理に際し、ラジカル反応を行うために用いられるラジカル発生剤としては、例えばt−ブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−25−ジヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルオキシ)ヘキサン、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ジブチルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、過酸化カリウム、過酸化水素等の有機および無機過酸化物、2,2’−アゾビスイソブチルニトリル、2,2’−アゾビス(イソブチルアミド)ジハライド、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、アゾジ−t−ブタン等のアゾ化合物、およびジクミル等の炭素ラジカル発生剤等が例示できる。これらのラジカル発生剤は、変性処理に用いるポリエステルエラストマーの種類や、不飽和カルボン酸および/又はその誘導体の種類、変性条件に応じて適宜選択すればよく、また2種以上を併用してもよい。
これらのラジカル発生剤は有機溶剤等に溶解して用いてもよい。
変性反応は、溶融混練反応法、溶液反応法、懸濁分散反応法など公知の種々の反応方法で行うことができるが、通常は溶融混練反応法が好ましい。
溶融混練反応法よる場合は、前記の各成分を所定の配合比にて均一に混合した後に溶融混練すれば良い。混合には、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、V型ブレンダー等が使用され、溶融混練には、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール、一軸又は二軸などの多軸混練押出機などが使用される。
溶融混練は、樹脂が熱劣化しないように、通常100〜300℃、好ましくは120〜280℃、更に好ましくは150〜250℃の範囲で行う。
ポリエステルエラストマーの変性剤としての不飽和カルボン酸および/又はその誘導体の配合量は、ポリエステルエラストマー100質量%に対し、通常0.01〜30質量%、好ましくは0.05〜5質量%、更に好ましくは0.1〜1質量%である。不飽和カルボン酸および/又はその誘導体の配合量がポリエステルエラストマー100質量%に対して0.01質量%未満の場合は、十分な変性が行えず、30質量%を超える場合は、配合量に応じた変性率が得られず不経済である。
また、ラジカル発生剤の配合量は、ポリエステルエラストマー100質量%に対し、通常0.001〜3質量%、好ましくは0.005〜0.5質量%、更に好ましくは0.01〜0.2質量%、特に好ましくは0.01〜0.1質量%である。ラジカル発生剤の配合量がポリエステルエラストマー100質量%に対して0.001質量%未満の場合は、変性が十分に起こらず、3質量%を超える場合は、ポリエステルエラストマーの変性時の低分子量化(粘度低下)が大きく、材料強度が著しく低下してしまう。即ち、この変性反応においては、ポリエステルエラストマーに不飽和カルボン酸および/又はその誘導体が付加するグラフト重合反応が主として起こるが、分解反応も起こり、分解により、得られる変性ポリエステルエラストマーは、分子量が低下して溶融粘度が低くなる。ラジカル発生剤の使用量が多過ぎると、グラフト重合反応も起こり易いが、同時にこのような溶融粘度低下につながる分解反応も起こり易くなるため、好ましくない。
このような変性処理で得られるポリエステルエラストマーの変性率(グラフト量)は、通常0.01〜10質量%、好ましくは0.03〜7質量%、更に好ましくは0.05〜5質量%である。グラフト量が0.01質量%未満の場合は、官能基が少なすぎるためにポリアミド樹脂に対する熱融着性の向上が期待できず、10質量%を超える場合は、変性の過程における分子劣化のため材料強度が低下してしまうおそれがある。
なお、変性ポリエステルエラストマーの変性率(グラフト量)は、H−NMR測定により得られるスペクトルから、下記の式(1)に従って求めることができる。H−NMR測定に使用する機器としては、例えば日本電子社製「GSX−400」を用いることができる。
Figure 2019108459
(但し、式中のPは7.8〜8.4ppmの積分値、Qは1.2〜2.2ppmの積分値、Rは2.4〜2.9ppmの積分値である。)
このような不飽和カルボン酸および/又はその誘導体で変性されたポリエスエルエラストマーの市販品としては、三菱ケミカル社製「モディック(登録商標)GQ」が挙げられる。
成分(A)の変性ポリエステルエラストマーは、1種のみを用いてもよく、ポリエステルエラストマーの種類や変性剤の種類などが異なるものの2種以上を混合して用いてもよい。
<成分(B)>
本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物に含まれる成分(B):スチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物としては、耐熱性および柔軟性の点から、以下の式(2)および/又は式(3)で表されるスチレン(スチレンの誘導体であってもよい。)と共役ジエンブロックとの共重合体の水素添加物が好ましい。
S−(D−S)m …(2)
(S−D)n …(3)
(式中、Sはスチレン単位からなる重合体ブロックを表し、Dは共役ジエン単位からなる重合体ブロックを表し、mおよびnは1〜5の整数を表す。)
上述のブロック共重合体は、直鎖状、分岐状および/又は放射状の何れでもよい。
Sの重合体ブロックを構成する単量体としては、スチレン又はα―メチルスチレン等のスチレン誘導体が挙げられる。
Dの重合体ブロックを構成する共役ジエン単量体としては、ブタジエンおよび/又はイソプレンが好ましい。
mおよびnは、秩序−無秩序転移温度を下げるという意味では大きい方がよいが、製造しやすさおよびコストの点では小さい方がよい。ゴム弾性に優れることから、スチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物としては式(3)で表されるブロック共重合体よりも式(2)で表されるブロック共重合体の水素添加物が好ましく、mが3以下である式(2)で表されるブロック共重合体の水素添加物が更に好ましく、mが2以下である式(2)で表されるブロック共重合体の水素添加物が特に好ましい。
成分(B)のスチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物に含まれる前記式(2)および/又は式(3)で表されるブロック共重合体の水素添加物の量は、20質量%以上であることが好ましく、25質量%であることが更に好ましく、35質量%以上であることが特に好ましく、その上限は通常100質量%である。
また、式(2)および/又は式(3)で表されるブロック共重合体中の「Sの重合体ブロック」の割合は、得られるポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物の機械的強度および熱融着強度の点から多い方が好ましく、一方、柔軟性、異形押出成形性、ブリードアウトのし難さの点から少ない方が好ましい。式(2)および/又は式(3)で表されるブロック共重合体中の「Sの重合体ブロック」の割合は、具体的には、10質量%以上であることが好ましく、15質量%以上であることが更に好ましく、20質量%以上であることが特に好ましく、また、一方、50質量%以下であることが好ましく、45質量%以下であることが更に好ましく、40質量%以下であることが特に好ましい。
本発明で用いるスチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物の重量平均分子量は、機械的強度の点では大きい方が好ましいが、成形外観および流動性の点では小さい方が好ましい。具体的には、スチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物の重量平均分子量は、1万以上であることが好ましく、3万以上であることが更に好ましく、一方、45万以下であることが好ましく、40万以下であることが更に好ましく、20万以下であることが特に好ましく、18万以下であることが最も好ましい。ここで、重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(以下、GPCと略記する場合がある)により、以下の条件で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量である。
(測定条件)
機器:日本ミリポア社製「150C ALC/GPC」
カラム:昭和電工社製「AD80M/S」3本
検出器:FOXBORO社製赤外分光光度計「MIRANIA」測定
波長:3.42μm
温度:140℃
流速:1cm/分
注入量:200マイクロリットル
濃度:2mg/cm
酸化防止剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−フェノール0.2質量%添加
上述のスチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物の製造方法としては、上述の構造と物性が得られればどのような方法でも良く、公知の製造方法を用いることができる。
本発明で用いることができるスチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物の市販品としては、クレイトンポリマー社製「クレイトン(登録商標)G」、クラレ社製「セプトン(登録商標)」、旭化成社製「タフテック(登録商標)等が挙げられる。
成分(B)のスチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物は1種を単独で用いてもよく、ブロック構造や共役ジエンの種類、物性などが異なるものを2種以上混合して用いてもよい。
<成分(C)>
本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物に含まれる成分(C):ゴム用軟化剤は、本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物の柔軟性、流動性の向上に有効である。
ゴム用軟化剤としては他の熱可塑性エラストマー成分に対する親和性が高いことから、鉱物油系軟化剤や合成樹脂系軟化剤等の炭化水素系ゴム用軟化剤が好ましく、鉱物油系軟化剤が更に好ましい。
鉱物油系軟化剤は一般的に、芳香族炭化水素、ナフテン系炭化水素およびパラフィン系炭化水素の混合物であり、全炭素原子の50%以上がパラフィン系炭化水素であるものがパラフィン系オイル、全炭素原子の30〜45%程度がナフテン系炭化水素であるものがナフテン系オイル、全炭素原子の35%以上が芳香族系炭化水素であるものが芳香族系オイルと各々呼ばれている。また、合成樹脂系軟化剤としては、ポリブテンおよび低分子量ポリブタジエン等が挙げられる。
ゴム用軟化剤の40℃における動粘度は、熱可塑性エラストマー成分の流動性向上という点では高い方が好ましいが、フォギング等の起こり難さの点では低い方が好ましい。具体的には、20センチストークス以上であることが好ましく、50センチストークス以上であることが更に好ましく、また、一方、800センチストークス以下であることが好ましく、600センチストークス以下であることが好ましい。また、炭化水素系ゴム用軟化剤の引火点(COC法)は、200℃以上であることが好ましく、220℃以上であることが更に好ましい。
本発明に用いるゴム用軟化剤は、上述の各種軟化剤のいずれか1種でも、複数種の混合物でも構わないが、これらのうち、色相が良好であることから、パラフィン系オイルが好ましい。
<成分(A)〜(C)の含有量>
本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物の成分(A)の含有量は、30質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましく、70質量%以上であることが更に好ましい。一方、90質量%以下であることが好ましく、85質量%以下であることがより好ましく、80質量%以下であることが更に好ましい。ポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物中の成分(A)の含有量が上記下限以上であれば、成分(A)によるポリアミド樹脂に対する熱融着性や耐油性、耐摩耗性に優れたものとなる。成分(A)の含有量が上記上限以下であると、成分(B),(C)の必要量を確保して柔軟性や軟質感を与えることができる。
本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物の成分(B)の含有量は、10質量%以上50質量%以下であることが好ましい。ポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物中の成分(B)の含有量が上記下限以上であれば、成分(B)による柔軟化の効果に優れたものとなる。成分(B)の含有量が上記上限以下であると、成分(A),(C)の必要量を確保して、ポリアミド樹脂に対する熱融着性や、柔軟性、軟質感に優れたものとすることができる。
本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物の成分(C)の含有量は、1質量%以上50質量%以下であることが好ましい。ポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物中の成分(C)の含有量が上記下限以上であれば、成分(C)による柔軟性や軟質感に優れたものとなる。成分(C)の含有量が上記上限以下であると、成分(A),(B)の必要量を確保して、ポリアミド樹脂に対する熱融着性や、耐摩耗性に優れたものとすることができる。
<その他の成分>
本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じてその他の成分、例えば、各種の添加剤、充填材等を適宜配合することができる。
添加剤としては、酸化防止剤、酸性化合物およびその誘導体、滑剤、紫外線吸収剤、光安定剤、核剤、難燃剤、耐衝撃改良剤、発泡剤、着色剤、有機過酸化物等が挙げられる。これらは1種のみを用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
充填材としては、タルク、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、ワラストナイト、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、ケイ酸カルシウム、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カルシウム、アルミノ珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、ガラスバルーン、ガラスカットファイバー、ガラスミルドファイバー、ガラスフレーク、ガラス粉末、炭化ケイ素、窒化ケイ素、石膏、石膏ウィスカー、焼成カオリン、カーボンブラック、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、ゼオライト、ハイドロタルサイト、金属繊維、金属ウイスカー、金属粉、セラミックウイスカー、チタン酸カリウム、窒化ホウ素、グラファイト、炭素繊維等の無機充填材;澱粉、セルロース微粒子、木粉、おから、モミ殻、フスマ等の天然由来のポリマーやこれらの変性品等の有機充填材等が挙げられる。これらは1種のみを用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物に充填材を配合する場合、その配合量は、通常全成分の50質量%以下であり、好ましくは30質量%以下である。
<ポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物の製造方法>
本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物は、成分(A)〜(C)と必要に応じて用いられるその他の添加剤や充填材等を公知の方法、例えば、ヘンシェルミキサー、Vブレンダー、タンブラーブレンダー等で機械的に混合した後、公知の方法で機械的に溶融混練することにより製造することができる。機械的溶融混練には、バンバリーミキサー、各種ニーダー、単軸又は二軸押出機等の一般的な溶融混練機を用いることができる。
<ポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物の物性>
本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物は、その用途において、通常、射出成形等の成形性に優れることが求められるため、ISO 1133に従って、230℃、荷重2.16kgfで測定されたメルトフローレート(MFR)が30g/10分以下であることが好ましく、25g/10分以下であることがより好ましく、20g/10分以下であることが更に好ましい。MFRが上記上限を超えると射出成形時にバリが発生しやすくなり、外観が良好な成形体を得ることができないおそれがある。なお、本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物のMFRの下限は、溶融混練による製造安定性の観点から通常1g/10分以上である。
本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物は、その用途において、柔らかな触感が求められるため、ISO7619−1によるデュロA硬度が90以下であることが好ましく、80以下であることがより好ましい。一方、実用的な材料強度の観点から、30以上であることが好ましく、40以上であることがより好ましい。
また、本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物は、その用途において、人体の油脂成分や機械油等の油成分と接触する可能性があり、これらの油成分に対する耐油性が求められるため、加硫ゴムや熱可塑性ゴムの耐液性試験油「IRM903」に室温で24時間浸漬させた後の質量増加率および体積増加率が30%以下であることが好ましく、25%以下であることがより好ましく、20%以下であることがさらに好ましい。
更に、本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物は、その用途において、耐摩耗性に優れることが求められる。
なお、上記のMFR、デュロA硬度、耐油性、耐摩耗性の評価方法については実施例の項に具体的に記載する。
[ポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物の成形体]
本発明の成形体は、本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物を用いて成形されたものである。
本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物は、射出成形、押出成形、ブロー成形などの様々な成形方法で成形することが可能であり、射出成形とブロー成形を合わせたインジェクションブロー成形などの複数の成形加工技術を合わせた成形方法にも適用することができる。
本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物により製造された成形体は、軟質な質感を有し、ポリアミド樹脂に対する熱融着性、耐油性、耐摩耗性等に優れたものである。このため、文房具;玩具;スポーツ用品;携帯電話やスマートフォン等のカバー;グリップ等の部品;学校教材、家電製品、OA機器の補修部品、自動車、オートバイ、自転車等の各種パーツ;建装材等の部材等の各種用途に好適に用いることができる。特に以下に説明する本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物からなる層と、ポリアミド樹脂からなる層とを含む本発明の積層体に好適に用いることができる。
[積層体]
本発明の積層体は、本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物からなる層とポリアミド樹脂からなる層とが積層されたものであり、耐薬品性、ガスバリア性、耐熱性に優れるポリアミド樹脂からなる硬質層と本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物からなる軟質層とを熱融着により積層一体化することで、剛性と軟質感とを兼備する製品とすることができる。
ポリアミド樹脂の好ましい例としては、ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド6,9、ポリアミド6,10、ポリアミド6,12、ポリアミド12、ポリアミド11、ポリアミド4,6などが挙げられる。また、ポリアミド6/6,6、ポリアミド6/6,10、ポリアミド6/12、ポリアミド6/6,12、ポリアミド6/6,6/6,10、ポリアミド6/6,6/12などの共重合ポリアミド類も使用でき、更に、ポリアミド6/6,T(T;テレフタル酸成分)、テレフタル酸、イソフタル酸のような芳香族ジカルボン酸とメタキシレンジアミン、あるいは脂環式ジアミンから得られる半芳香族ポリアミド類、メタキシレンジアミンと上記線状カルボン酸から得られるポリアミド類(例えば、ポリアミドMXD6)、ポリエステルアミドなども用いることができる。
このようなポリアミド樹脂の市販品としては、三菱エンジニアリングプラスチックス社製「ノバミッド」、「レニー」、DSMジャパン社製「ノバミッド」等が挙げられる。なおポリアミド樹脂は単独でも2種以上を併用して用いることもできる。特に好ましいポリアミド樹脂は、ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミドMXD6である。
本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物よりなる層とポリアミド樹脂層との積層体の製造方法としては特に制限はなく、予め作製したポリアミド樹脂のプレートに対してポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物を射出成形するインサート射出成形や、共押出成形法、インフレーション成形法、ブロー成形法等により、ポリアミド樹脂と本発明のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物とを熱融着して一体化した積層体とすることができる。
以下、実施例および比較例を用いて本発明の内容を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例によって限定されるものではない。以下の実施例における各種の製造条件や評価結果の値は、本発明の実施態様における上限又は下限の好ましい値としての意味を持つものであり、好ましい範囲は前記した上限又は下限の値と、下記実施例の値又は実施例同士の値との組み合わせで規定される範囲であってもよい。
〔原料〕
<変性ポリエステルエラストマー(A)>
A−1:三菱ケミカル社製 モディック(登録商標) GQ131
変性ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコールブロック共重合体
ポリテトラメチレングリコールユニットの数平均分子量:2,000
変性前のポリエステルエラストマー中のポリブチレンテレフタレートユニットの含有量:25質量%
変性前のポリエステルエラストマー中のポリテトラメチレングリコールユニットの含有量:75質量%
変性率:0.5%
A−2:三菱ケミカル社製 モディック(登録商標) GQ331
変性ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコールブロック共重合体
ポリテトラメチレングリコールユニット数平均分子量:2,000
変性前のポリエステルエラストマー中のポリブチレンテレフタレートユニットの含有量:36質量%
変性前のポリエステルエラストマー中のポリテトラメチレングリコールユニットの含有量:64質量%
変性率:0.5%
<ポリエステルエラストマー(a)>
a−1:LGケミカル社製 KEYFLEX(登録商標) BT1028D
ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコールブロック共重合体
ポリテトラメチレングリコールユニットの数平均分子量:2,000
ポリブチレンテレフタレートユニットの含有量:25質量%
ポリテトラメチレングリコールユニットの含有量:75質量%
<スチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物(B)>
B−1:クレイトンポリマー社製 クレイトン(登録商標) G1641HU
スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体
スチレン重合体ブロックの含有量:32質量%
重量平均分子量:2.2×10
<ゴム用軟化剤(C)>
C−1:出光興産社製 ダイアナプロセスオイル(登録商標) PW−380
石油系炭化水素(鉱油)
40℃の動粘度:381.6センチストークス
引火点:230℃
〔実施例1〜5、比較例1〕
<ポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物の製造>
表−1の配合組成に記載の各成分を二軸混練機により溶融混練(シリンダー温度200)し、ポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物のペレットを製造した。
<物性評価用成形体の作成>
上記のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物のペレットを、射出成形機(日本製鋼所社製「J110AD」、型締め力110T)を用いて、金型温度40℃、シリンダー温度200〜230℃にて射出成形を行い、100mm×100mm×2mm(厚み)の成形体を得た。
以下、それぞれ「物性評価用成形体」と称す。
<熱融着性評価用成形体の作成>
上記のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物のペレットを、射出成形機(日本製鋼所社製「J110AD」、型締め力110T)を用いて、予め金型内にインサートしたポリアミド樹脂(DSMジャパン社製「ノバミッド 1013GH30」)製シート(厚み2mm)に対し、金型温度80℃、シリンダー温度240℃にて射出成形を行い、ポリアミド樹脂が基材層、ポリエステル系熱可塑性エラストマーが表面層の100mm×100mm×4mm(厚み)の積層成形体を得た。
以下、それぞれ「熱融着性評価用成形体」と称す。
〔評価方法〕
表−1に示す実施例1〜5および比較例1のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物のペレット、物性評価用成形体および熱融着性評価用成形体を以下方法により評価した。結果を表−1に示す。
<MFR>
ポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物のペレットについて、MFR(ISO 1133(230℃、荷重2.16kgf))を測定した。
<デュロA硬度>
上記で作成した物性評価用成形体について、ISO 7619−1に準拠してデュロA硬度を測定した。
<耐油性>
上記で作成した物性評価用成形体を、JIS K6258及びASTM D47で規定された、加硫ゴムや熱可塑性ゴムの耐液性試験油「IRM903」に室温(23℃)で24時間浸漬させて、浸漬前後の質量増加率および体積増加率を測定することで耐油性を評価した。質量増加率、体積増加率ともに0%に近い方が望ましい。
<耐摩耗性>
上記で作成した物性評価用成形体について、東洋精機社製テーバー式摩耗試験機を使用して、摩耗試験後の摩耗跡触感と摩耗跡外観を評価した。摩耗輪としては「CS−17」を用い、9.8Nの荷重をかけ、1000回転させた。耐摩耗性は摩耗跡の外観と触感により、「+」、「++」、「+++」で相対的に評価した。「+」が多いほど好ましい。
<熱融着性>
上記で作成した熱融着性評価用成形体から幅25mm、長さ100mmの短冊状試験片を切り出し、基材層に対し、表面層を90度方向に引張速度200mm/分で引っ張ることにより両層間の剥離強度を測定した。剥離強度が大きいほど熱融着性に優れる。
Figure 2019108459
[考察]
比較例1は表−1に示す通り、未変性のポリエステルエラストマーを用いたポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物であり、ポリアミド樹脂との熱融着性は確認できなかった。一方、実施例1〜5はポリアミド樹脂との熱融着性を確認することができた。
実施例2〜5は、変性ポリエステルエラストマーの配合量を50質量%以上に増量することで、ポリアミド樹脂との熱融着性を有しながら、実施例1に比べて耐油性と耐摩耗性が向上していることが分かる。
実施例4および5は変性前のポリエステルエラストマーのポリアルキレンエーテルグリコールユニットが70質量%以下の変性ポリエステルエラストマーを使用することで、実施例2および3に比べて耐油性が向上している。
表−1より、本発明によれば、変性ポリエスエルエラストマーを用いることにより、ポリアミド樹脂に熱融着するポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物を提供できることが分かる。さらに変性ポリエステルエラストマーの配合量を増量することで、また、変性ポリエステルエラストマーに含まれるポリアルキレンエーテルグリコールユニット量を選択することで耐油性や耐摩耗性をさらに高めることができることが分かる。
本発明によれば、変性ポリエステルエラストマーを用いることで、ポリアミド樹脂に熱融着し、軟質な質感を有する成形体および積層体を提供することができる。さらに変性ポリエステルエラストマーの配合量とポリエステルエラストマー種を選択することで、耐油性、耐摩耗性に優れる成形体および積層体を提供することができる。本発明により製造された成形体は文房具;玩具;スポーツ用品;携帯電話やスマートフォン等のカバー;グリップ等の部品;学校教材、家電製品、OA機器の補修部品、自動車、オートバイ、自転車等の各種パーツ;建装材等の部材等の用途に好適に用いることができる。

Claims (7)

  1. 下記成分(A)、(B)および(C)を含有するポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物。
    成分(A):変性ポリエステルエラストマー
    成分(B):スチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物
    成分(C):ゴム用軟化剤
  2. 前記成分(A)の含有量が50質量%以上である、請求項1に記載のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物。
  3. 前記成分(A)の変性前のポリエステルエラストマーのポリアルキレンエーテルグリコールユニットの含有量が10質量%以上70質量%以下である、請求項1又は2に記載のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物。
  4. 前記成分(A)が不飽和カルボン酸および/又はその誘導体で変性された変性ポリエステルエラストマーである、請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物。
  5. ISO7619−1におけるデュロA硬度が40以上80以下である、請求項1〜4のいずれかに記載のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物からなる成形体。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載のポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物からなる層とポリアミド樹脂からなる層とを含む積層体。
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