JP2019106922A - コンバイン - Google Patents
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Description
刈取穀稈を脱穀装置に搬送するフィードチェーンと、
前記フィードチェーンに動力を伝達する伝動軸と、
前記伝動軸上で対向して噛合可能な一対のクラッチ部材を有し、前記フィードチェーンに動力を伝達する伝達状態と前記フィードチェーンへの動力を遮断する遮断状態とに切り換え可能な噛合式のフィードチェーンクラッチと、
前記フィードチェーンクラッチの前記伝達状態に対応する入位置と前記遮断状態に対応する切位置とに切り換え操作可能な操作部と、
前記操作部を前記切位置に切り換わるように付勢する付勢機構と、
前記操作部を前記入位置に位置保持する位置保持機構と、
前記位置保持機構による前記操作部の前記入位置での位置保持を解除する解除機構と、が備えられ、
前記操作部は、前記一対のクラッチ部材のうちの一方のクラッチ部材に係合され、前記付勢機構の付勢力によって前記一方のクラッチ部材を前記伝動軸の軸芯方向に沿って押圧するように構成されている点にある。
前記操作部に、シフトフォーク式の操作部材と、前記操作部材の回動軸芯周りに前記操作部材と一体回動可能なアームと、が備えられ、
前記連係機構は、前記付勢機構の付勢力によって前記アームを押圧するように構成されていると好適である。
前記連係機構に、水平方向にスライド移動可能な直線状の水平リンクと、前記水平リンクのスライド移動によって前記アームを押圧する押圧リンクと、が備えられ、
前記水平リンクの一端部に前記押圧リンクが連係され、かつ、前記水平リンクの他端部に前記位置保持機構が連係されていると好適である。
前記連係機構は、前記水平リンクが前記脱穀装置の側壁に沿って延びる状態となるように設けられ、
前記解除機構に、アクチュエータと、前記アクチュエータと前記位置保持機構とを連係するワイヤー部材と、が備えられ、
前記ワイヤー部材は、平面視で前記水平リンクと平行な状態で設けられ、
前記伝動軸に動力を伝達する無端回動体が、前記水平リンクと前記ワイヤー部材との間を上下に通されていると好適である。
図1及び図2に示すように、本発明に係るコンバインは、左右一対のクローラ走行装置1,1によって自走する走行機体2の前部に、植立穀稈を刈り取る刈取部3が備えられている。走行機体2の前部右側に、キャビン4にて周囲が覆われた運転部5が備えられている。運転部5の後方には、刈取部3にて刈り取られた穀稈を脱穀処理する脱穀装置6と、脱穀処理にて得られた穀粒を貯留する穀粒タンク7とが、横方向に並ぶ状態で配備されている。運転部5における運転座席8の下方に機体各部を駆動する動力源としてのエンジン9が備えられている。
脱穀装置6は、刈取穀稈の株元側をフィードチェーン15と挟持レール16とによって挟持搬送しながら、刈取穀稈の穂先側を扱室19内で脱穀処理する。扱室19には、扱胴20が設けられている。図3に示すように、扱胴20は、機体前後方向に延びる回転軸芯Y1周りで回転可能である。扱胴20の下方には、受網21が設けられている。扱室19の後方には、塵埃を外部に排出する排塵ファン22が備えられている(図5参照)。脱穀装置6の左外側は、外装カバー23によって覆われている。
図5に示すように、フィードチェーン15は、後部側に位置する駆動スプロケット47と、前部側に位置する従動スプロケット48とにわたって巻回されている。フィードチェーン15に動力を伝達する伝達状態とフィードチェーン15への動力を遮断する遮断状態とに切り換え可能なフィードチェーンクラッチ49が備えられている。フィードチェーンクラッチ49は、駆動スプロケット47を回転可能に支持する駆動軸50(伝動軸の一例)に備えられている。
フィードチェーンクラッチ49の伝達状態に対応する入位置と遮断状態に対応する切位置とに切り換え操作可能な操作部65と、人為的な停止指令に基づいて、操作部65を操作してフィードチェーンクラッチ49を遮断状態に切り換える指令停止操作機構66とが備えられている。従って、操作部65と指令停止操作機構66とによって、フィードチェーンクラッチ49を遮断状態に切り換え可能な遮断切換操作機構67を構成する。
操作部65について説明する。
図6〜図8に示すように、操作部65には、駆動ギア59及び従動側シフト部材60とを切り離し操作可能なシフトフォーク式の操作部材としてのシフター部材68と、シフター部材68の回動軸芯周りにシフター部材68と一体回動可能なクラッチ操作アーム(本発明におけるアームに相当する)69と、が備えられている。シフター部材68は、伝動ケース54内に収容されている。シフター部材68は、後上がり傾斜方向に沿う軸芯Y4周りで回動可能に伝動ケース54に支持される支持軸部68aと、従動側シフト部材60の外周部に係合する係合操作部68bとを有する。
次に、指令停止操作機構66について説明する。
図7及び図8に示すように、指令停止操作機構66には、操作部65を切位置に切り換わるように付勢する付勢機構としての遮断用コイルバネ70、操作部65を入位置に位置保持する位置保持機構71、操作部65と位置保持機構71とを連係し、かつ、遮断用コイルバネ70による付勢力を受ける連係機構72、位置保持機構71による操作部65の入位置での位置保持を解除する解除機構73等が備えられている。遮断用コイルバネ70は、従動側シフト部材60をクラッチ入位置側に付勢するコイルバネ63の付勢力よりも大きい付勢力を有している。
図7及び図8に示すように、連係機構72は、位置保持機構71によって操作部65を入位置に保持するように連係するとともに、解除機構73により位置保持が解除されると、遮断用コイルバネ70の付勢力によってクラッチ操作アーム69を押圧するように構成されている。
図7及び図8に示すように、位置保持機構71は、上述したように遮断用コイルバネ70の付勢力によって、後方に向けてスライドするように力が作用している水平リンク74を前部側で位置保持して、クラッチ操作アーム69を入位置に保持する。位置保持機構71は、水平リンク74の後部側に連結される第一保持アーム89と、解除機構73側に連結される第二保持アーム90とを備えている。
図7及び図8に示すように、解除機構73には、アクチュエータとしての遮断切換用の電動モータ(以下、遮断用モータと称する)100と、遮断用モータ100と位置保持機構71とを連係するワイヤ部材としての解除用操作ワイヤー101と、遮断用モータ100の操作量を検出するポテンショメータ102とが備えられている。遮断用モータ100及びポテンショメータ102は、脱穀装置6の側壁6Aに支持されている取付プレート103に取り付けられている。
刈取部3が所定の高さ位置(非刈取作業位置)以上まで上昇されると、操作部65を操作してフィードチェーンクラッチ49を遮断状態に切り換える連動停止操作機構109が備えられている。図11に示すように、連動停止操作機構109は、刈取部3の昇降に伴って揺動する揺動アーム110、クラッチ操作アーム69に対して押し作用する押し作用部111、揺動アーム110と押し作用部111とを連係する連動操作ワイヤー112等を備えている。
指令停止操作機構66及び連動停止操作機構109における操作部65との連係における緩衝機構について説明する。
指令停止操作機構66を操作部65に連係する第一緩衝機構K1と、連動停止操作機構109を操作部65に連係する第二緩衝機構K2と、が備えられ、第一緩衝機構K1及び第二緩衝機構K2は、指令停止操作機構66及び連動停止操作機構109の一方の機構が遮断状態への切り換えを実行するときに、一方の機構の操作力を、指令停止操作機構66及び連動停止操作機構109の他方の機構に伝達させないように構成されている。
図12に示すように、エンジン9の運転状態を制御するエンジン制御部121が備えられ、制御装置43は、作業状況に応じてエンジン制御部121に制御情報を指令する構成となっている。そして、フィードチェーン15が回動して脱穀装置6が作動しているときに、作業者により停止スイッチ108が操作されると、制御装置43は、停止スイッチ108の操作に基づいて、遮断切換操作機構67における解除機構73を作動させてフィードチェーン15を駆動停止させるフィードチェーン停止処理、エンジン9の作動を停止させるエンジン停止処理、上部側脱穀分割体30を上昇位置に切り換える脱穀部上昇処理、の夫々を実行するように構成されている。
制御装置43は、ポテンショメータ102の検出値により、第二保持アーム90が第一保持アーム89との接当規制状態を解除するために予め設定した位置まで移動するように遮断用モータ100を作動させる。その結果、解除用操作ワイヤー101が引っ張り操作されて、位置保持機構71における位置保持が解除され、フィードチェーンクラッチ49が遮断状態に切り換えられる。
制御装置43は、エンジン制御部121に対して、エンジン9の作動を停止させるための制御情報を指令する。エンジン制御部121は、例えば、燃料供給路中に備えられた燃料遮断弁を操作してエンジン9に対する燃料供給を停止させる等の処理によりエンジン9の作動を停止させる。
制御装置43は、高さセンサ42の検出値に基づいて、上部側脱穀分割体30をメンテナンス用上昇位置に対応する第一操作量よりも少ない第二操作量だけ上昇させるように電動油圧シリンダ38の作動を制御する(図4参照)。メンテナンス用上昇位置はレベル設定器45により複数の段階に設定可能であるが、第二操作量は、複数のメンテナンス用上昇位置のいずれの位置より低い位置となるような少ない操作量である。停止スイッチ108による操作の際には、フィードチェーン15に挟まっている穀稈や異物等の挟持物を除去する場合が多く、第二設定量は挟持物を除去するのに必要な上昇量に設定される。尚、メンテナンス用上昇位置については図示していないが、このメンテナンス用上昇位置では、扱室19内部における受網21や扱胴20の清掃や部品の交換等が行える程度に大きく開放される。
(1)上記実施形態では、操作部65にシフター部材68(操作部材)とクラッチ操作アーム69とが備えられ、連係機構72は、遮断用コイルバネ70(付勢機構)の付勢力によってクラッチ操作アーム69を押圧するように構成したが、この構成に代えて、操作部材が支持ロッドに沿ってスライド移動してクラッチ部材をシフトさせる構成でもよい。
49 フィードチェーンクラッチ
50 伝動軸
51 無端回動体(伝動ベルト)
59,60 クラッチ部材
65 操作部
64 制動機構
68 操作部材(シフター部材)
69 アーム(クラッチ操作アーム)
70 付勢機構(遮断用コイルバネ)
71 位置保持機構
72 連係機構
73 解除機構
74 水平リンク
75 押圧リンク
100 アクチュエータ(遮断用モータ)
101 ワイヤー部材(操作ワイヤー)
Claims (5)
- 刈取穀稈を脱穀装置に搬送するフィードチェーンと、
前記フィードチェーンに動力を伝達する伝動軸と、
前記伝動軸上で対向して噛合可能な一対のクラッチ部材を有し、前記フィードチェーンに動力を伝達する伝達状態と前記フィードチェーンへの動力を遮断する遮断状態とに切り換え可能な噛合式のフィードチェーンクラッチと、
前記フィードチェーンクラッチの前記伝達状態に対応する入位置と前記遮断状態に対応する切位置とに切り換え操作可能な操作部と、
前記操作部を前記切位置に切り換わるように付勢する付勢機構と、
前記操作部を前記入位置に位置保持する位置保持機構と、
前記位置保持機構による前記操作部の前記入位置での位置保持を解除する解除機構と、が備えられ、
前記操作部は、前記一対のクラッチ部材のうちの一方のクラッチ部材に係合され、前記付勢機構の付勢力によって前記一方のクラッチ部材を前記伝動軸の軸芯方向に沿って押圧するように構成されているコンバイン。 - 前記操作部と前記位置保持機構とを連係し、かつ、前記付勢機構による付勢力を受ける連係機構が備えられ、
前記操作部に、シフトフォーク式の操作部材と、前記操作部材の回動軸芯周りに前記操作部材と一体回動可能なアームと、が備えられ、
前記連係機構は、前記付勢機構の付勢力によって前記アームを押圧するように構成されている請求項1に記載のコンバイン。 - 前記連係機構に、水平方向にスライド移動可能な直線状の水平リンクと、前記水平リンクのスライド移動によって前記アームを押圧する押圧リンクと、が備えられ、
前記水平リンクの一端部に前記押圧リンクが連係され、かつ、前記水平リンクの他端部に前記位置保持機構が連係されている請求項2に記載のコンバイン。 - 前記連係機構は、前記水平リンクが前記脱穀装置の側壁に沿って延びる状態となるように設けられ、
前記解除機構に、アクチュエータと、前記アクチュエータと前記位置保持機構とを連係するワイヤー部材と、が備えられ、
前記ワイヤー部材は、平面視で前記水平リンクと平行な状態で設けられ、
前記伝動軸に動力を伝達する無端回動体が、前記水平リンクと前記ワイヤー部材との間を上下に通されている請求項3に記載のコンバイン。 - 前記操作部が前記切位置に操作されるのに伴って、前記一対のクラッチ部材のうちの前記伝動軸に沿って移動される部材に対して制動力を付与する制動機構が備えられている請求項1から4のいずれか1項に記載のコンバイン。
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