JP2019106076A - 車両検知装置、車両検知方法及び車両検知プログラム - Google Patents

車両検知装置、車両検知方法及び車両検知プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】障害が発生した場合にも確実に運用を継続することができる信頼性の高いスキャン式の車両の通過の検知を提供する。【解決手段】車両検知装置が、車線に沿った同じ所定位置で車両の通過を検知する第1のスキャン式車両検知器及び第2のスキャン式車両検知器と、第1のスキャン式車両検知器又は第2のスキャン式車両検知器から入力される車両検知情報に基づいて車両の通過を判定する車両通過判定部と、車両通過判定部が車両の通過判定に用いる車両検知情報の出力元となる出力元車両検知器を、第1のスキャン式車両検知器及び第2のスキャン式車両検知器の間切替える出力元切替部と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、車両検知装置、車両検知方法及び車両検知プログラムに関する。
高速道路の出入り口等に設置される電子式料金収受システム(Electronic Toll Collection System;ETC(登録商標)、「自動料金収受システム」とも言う)では、各車両を個別に認識して処理を行う必要がある為、各車両の通過を検知する車両検知技術が導入されている。従来の車両検知技術としては、例えば、特許文献1に記載されているように、垂直方向に沿って一定間隔で配置された複数の発光素子を有する投光器と、当該投光器の発光素子と同数の受光素子を有し、これらが投光器の各発光素子と対向する位置に配置された受光器と、から構成される多光軸式検知器(センサ)が知られている。
特許文献1に記載の多光軸式検知器は透過型であり、投光器の各発光素子から水平方向に投光された検知光を被検知物が遮ると、受光器の受光素子が検知光を受光しなくなることを利用して被検知物を検知している。また、投光器と受光器とが一体となった反射型の多光軸式検知器では、投光器の複数の発光素子の各位置に受光素子が各々設けられている。反射型の多光軸式検知器では、投光器の各発光素子から水平方向に投光された検知光が被検知物により反射され、その反射光を受光素子で受光することにより被検知物を検知している。
多光軸式検知器は、検知光が投光器の複数の発光素子から水平方向に投光される為、検知範囲が限定されてしまい、例えば、投光器よりも低い位置や高い位置での被検知物の検知が難しいという問題点があった。その為、近年、種々の方向に検知光を投光してスキャンを行うスキャン式検知器がより用いられるようになっている。スキャン式検知器は、内部に有する単一の発光素子から所定の時間間隔で検知光を照射してポリゴンミラーで反射させると共に、ポリゴンミラーの角度を変化させることで種々の方向に検知光を投光するようになっている。スキャン式検知器は、被検知物により反射された検知光をポリゴンミラーを介して受光素子で受光することにより被検知物を検知している。
特許第4327231号公報
しかしながら、スキャン式検知器では、複数の発光素子及び複数の受光素子を有する多光軸式検知器と異なり、単一の発光素子及び単一の受光素子を用いて被検知物の検知を行う為、発光素子又は受光素子が故障する等の障害が発生した場合に、被検知物の検知ができなくなってしまう可能性がある。
従って、障害が発生した場合にも車両の通過の検知を継続することができるスキャン式検知器の技術が望まれている。本発明の目的は、冗長性を有し、障害が発生した場合にも車両の通過の検知の運用を確実に継続することができる信頼性の高いスキャン式の車両検知装置、車両検知方法及び車両検知プログラムを提供することにある。
本発明の第1の態様によれば、車両検知装置(1)は、車線(L)に沿った同じ所定位置(P)で車両(A)の通過を検知する第1のスキャン式車両検知器(11)及び第2のスキャン式車両検知器(12)と、前記第1のスキャン式車両検知器又は前記第2のスキャン式車両検知器から入力される車両検知情報に基づいて前記車両の通過を判定する車両通過判定部(42)と、前記車両通過判定部が前記車両の通過判定に用いる前記車両検知情報の出力元となる出力元車両検知器を、前記第1のスキャン式車両検知器及び前記第2のスキャン式車両検知器の間で切替える出力元切替部(43)と、を備える。
この構成により、車両検知装置の機器構成を冗長化することで、単一の発光素子及び単一の受光素子を用いて被検知物の検知を行うスキャン式車両検知器に故障等の障害が発生した場合においても、出力元車両検知器を故障していないスキャン式車両検知器に切替えることで車両の通過の検知の運用を確実に継続でき、信頼性の高い車両の通過の検知を提供することが可能になる。また、単一の制御部(出力元切替部)だけで複数のスキャン式車両検知器を制御することができるので、機器費、施工費等のコストを低減化することができる。
本発明の第2の態様によれば、第1の態様に係る前記出力元切替部(43)は、前記出力元車両検知器を、前記第1のスキャン式車両検知器(11)及び前記第2のスキャン式車両検知器(12)の間で定期的に切替えてよい。
この構成により、稼働する出力元車両検知器を定期的に切替えて、第1のスキャン式車両検知器及び第2のスキャン式車両検知器の両方を定期的に稼働させることで車両検知器の故障を早期に検知することができる。即ち、稼働していない車両検知器が故障していた場合には、定期的に切替えて稼働させるタイミングで故障を検知できる。これに対し、例えば、一方の車両検知器を予備機として全く稼働させていない場合には、稼働中の車両検知器が故障して予備機の車両検知器に切替えるタイミングで予備機の車両検知器の故障が発覚し、車両の通過の検知の運用が完全に停止してしまう事態が起こり得る。従って、上記構成によれば、この事態を回避することが可能になる。
本発明の第3の態様によれば、第1の態様又は第2の態様に係る車両検知装置(1)において、前記出力元切替部(43)は、前記出力元車両検知器が稼働を開始してから予め定めた稼働時間の経過後に前記出力元車両検知器が前記車両(A)の通過を検知するまで切替作業を開始せず、前記車両の通過の検知が完了してから前記出力元車両検知器を切替えてよい。
この構成により、車両の通過の検知が完了してから即時に出力元切替部の切替作業を開始することができ、さらに、車両の通過の検知が完了してから出力元車両検知器を切替えることにより、所定位置を通過中の車両の検知ができなくなる事態が発生する可能性を低減することができる。
本発明の第4の態様によれば、第1から第3の態様のいずれかの態様に係る車両検知装置(1)において、出力元切替部(43)は、前記車両(A)の通過の検知が完了してから予め定めた切替作業時間以内に前記出力元車両検知器を切替えてよい。
この構成により、車両の通過の検知が完了してから予め定めた切替作業時間以内に切替作業を完了させることで、車両の通過の検知の途中で、互いに同期していない稼働中の車両検知器から予備機の車両検知器に切替えを行った場合に発生し得る車両の通過の検知の非連続性を回避することが可能になる。
本発明の第5の態様によれば、第1から第4の態様のいずれかの態様に係る車両検知装置(1)において、前記出力元切替部(43)は、前記出力元車両検知器が故障したタイミングで前記出力元車両検知器を切替えてよい。
この構成により、単一の発光素子及び単一の受光素子を用いて被検知物の検知を行うスキャン式車両検知器に故障等の障害が発生した場合においても、出力元車両検知器を故障していないスキャン式車両検知器に切替えることで車両の通過の検知の運用を確実に継続でき、信頼性の高い車両の通過の検知を提供することが可能になる。
本発明の第6の態様によれば、第1から第5の態様のいずれかの態様に係る車両検知装置(1)において、前記車両通過判定部(42)は、前記第1のスキャン式車両検知器(11)から入力される前記車両検知情報及び前記第2のスキャン式車両検知器(12)から入力される前記車両検知情報のうち、一方だけを受信対象とし、前記出力元切替部(43)は、前記受信対象を切替えるように前記車両通過判定部に受信対象切替指示を出すことにより、前記出力元車両検知器を切替えてよい。
この構成により、第1のスキャン式車両検知器及び第2のスキャン式車両検知器の両方から車両検知情報が入力されている状態で受信対象となる車両検知情報の切替えだけにより出力元車両検知器を切替えているので、実際に回線の接続先を切替える場合に比べて非常に短時間で出力元車両検知器を切替えることができる。また、実際に回線の接続先を切替える場合に比べて機器費及び施工費を低減することができる。さらに、車両通過判定装置の処理能力が低い場合であっても、2重構成以上の冗長化が可能である。
本発明の第7の態様によれば、第1から第6の態様のいずれかの態様に係る車両検知装置(1)において、前記車両通過判定部(42)の接続先を前記第1のスキャン式車両検知器(11)及び前記第2のスキャン式車両検知器(12)の間で切替可能な接続先切替装置(30)を備え、前記出力元切替部(43)は、前記接続先を切替えるように前記接続先切替装置に接続先切替指示を出すことにより、前記出力元車両検知器を切替えてよい。
この構成により、接続先切替装置を用いて車両通過判定部の接続先を切替えることで、第1のスキャン式車両検知器及び第2のスキャン式車両検知器から入力される車両検知情報の時間当たりのデータ量が大きく、同時に入力されると車両通過判定部に接続された単一の回線の最大回線速度を上回ってしまう場合であっても、回線を増やさずに2重構成の冗長化を行うことができ、機器費及び施工費を低減することができる。
さらに、この構成により、第1のスキャン式車両検知器及び第2のスキャン式車両検知器から入力される車両検知情報の時間当たりのデータ量を車両通過判定部に接続される単一の回線の最大回線速度の許容範囲内に抑えることができる。
本発明の第8の態様によれば、車両検知方法は、第1のスキャン式車両検知器及び第2のスキャン式車両検知器を用いて車線に沿った同じ所定位置で車両の通過を検知する車両検知ステップ(S102)と、前記第1のスキャン式車両検知器又は前記第2のスキャン式車両検知器から入力される車両検知情報に基づいて前記車両の通過を判定する車両通過判定ステップ(S102)と、前記車両通過判定ステップが前記車両の通過判定に用いる前記車両検知情報の出力元となる出力元車両検知器を、前記第1のスキャン式車両検知器及び前記第2のスキャン式車両検知器の間で切替える出力元切替ステップ(S103〜S109)と、を備える。
この構成により、車両検知装置の機器構成を冗長化することで、単一の発光素子及び単一の受光素子を用いて被検知物の検知を行うスキャン式車両検知器に故障等の障害が発生した場合においても、出力元車両検知器を故障していないスキャン式車両検知器に切替えることで車両の通過の検知の運用を確実に継続でき、信頼性の高い車両の通過の検知を提供することが可能になる。また、単一の制御部(出力元切替部)だけで複数の車両検知器を制御することができるので、機器費、施工費等のコストを低減化することができる。
本発明の第9の態様によれば、車両検知プログラムは、車線(L)に沿った同じ所定位置(P)で車両(A)の通過を検知する第1のスキャン式車両検知器(11)及び第2のスキャン式車両検知器(12)を備える車両検知装置(1)としてのコンピュータ(9)を、前記第1のスキャン式車両検知器又は前記第2のスキャン式車両検知器から入力される車両検知情報に基づいて前記車両の通過を判定する車両通過判定部(42)と、前記車両通過判定部が前記車両の通過判定に用いる前記車両検知情報の出力元となる出力元車両検知器を、前記第1のスキャン式車両検知器及び前記第2のスキャン式車両検知器の間で切替える出力元切替部(43)と、して機能させる。
この構成により、車両検知装置の機器構成を冗長化することで、単一の発光素子及び単一の受光素子を用いて被検知物の検知を行うスキャン式車両検知器に故障等の障害が発生した場合においても、出力元車両検知器を故障していないスキャン式車両検知器に切替えることで車両検知の運用を確実に継続でき、信頼性の高い車両検知を提供することが可能になる。また、単一の制御部(出力元切替部)だけで複数の車両検知器を制御することができるので、機器費、施工費等のコストを低減化することができる。
上記態様のうち少なくとも1つの態様によれば、車両の通過の検知の構成が冗長化され、障害が発生した場合にも確実に運用を継続することができる信頼性の高い車両の通過の検知を提供できる。
第1の実施形態に係る車両検知装置の全体構成を示す概略図である。 第1の実施形態に係る車両検知装置が備えるスキャン式車両検知器を説明する説明図である。 第1の実施形態に係る車両検知装置の構成を説明するブロック図である。 第1の実施形態に係る車両検知装置の動作を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る車両検知装置の異常処理の動作を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る車両検知装置の構成を説明するブロック図である。 少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態について図面を参照しながら説明する。すべての図面において同一または相当する構成には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
(第1の実施形態に係る車両検知装置の全体構成)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る車両検知装置1の全体構成を示す概略図である。方向を説明する為に、図1、及び2においては、共通の右手系のxyz座標系が規定されている。このxyz座標系では、z方向は鉛直方向と平行であり、x方向及びy方向はいずれも水平方向と平行であり、x方向、y方向、及びz方向の3方向は互いに直交している。
第1の実施形態に係る車両検知装置1は、例えば、高速道路の出入口等に設置されるETC等の料金所において、車線への各車両Aの進入及び退出を個別に検知する為に設けられる。図1に示すように、車線Lは少なくとも車両検知装置1が設けられる範囲では直線的に形成されており、上述したxyz座標系のx方向は車線Lに平行になるように規定されている。車線Lは、+x方向に進むとETC車線を経て高速道路に接続され、−x方向に進むと一般道路に接続されている。図1に示す各車両Aは、一般道路から高速道路に向かって進行方向F、即ち、+x方向に進行している。なお、本発明の第1の実施形態では、車線Lの両脇は、少なくとも車両検知装置1が設けられる範囲では、鉛直方向(z方向)の高さが車線Lよりも高いアイランド5になっている。
車両検知装置1は、図1に示すように、ETC車線の入口位置等の車線Lに沿った所定位置Pへの車両Aの進入及び退出を検知するように構成されている。本発明の第1の実施形態では、所定位置Pは、例えば、図1に示すように、車線Lに沿った方向(x方向)において車両Aの進行方向Fの上流側の位置PA及び下流側の位置PBのように1次元領域として規定されている。
車両検知装置1は、車線Lに沿った所定位置Pで車両Aを検知する第1のスキャン式車両検知器11(11A、11B)と、同じ所定位置Pで車両Aを検知する第2のスキャン式車両検知器12(12A、12B)と、第1のスキャン式車両検知器11及び第2のスキャン式車両検知器12に接続された車両通過判定装置40と、を備えている。なお、本発明の第1の実施形態では、車両検知装置1が第1のスキャン式車両検知器11(11A、11B)及び第2のスキャン式車両検知器12(12A、12B)を備えて2重構成の冗長化がされている場合について説明しているが、車両検知装置1は、3重構成以上の冗長化がされていてもよい。
本発明の第1の実施形態では、第1のスキャン式車両検知器11は、車線Lに沿った方向(x方向)における位置PAに設けられて所定位置PAにおける車両Aの通過を検知する進入側車両検知器11Aと、車線Lに沿った方向(x方向)における位置PBに設けられて所定位置PBにおける車両Aの通過を検知する退出側車両検知器11Bとの2台で構成される2連型のスキャン式車両検知器であってよい。2連型のスキャン式車両検知器である第1のスキャン式車両検知器11は、進入側車両検知器11A及び退出側車両検知器11Bを用いて車両Aの前後進判定を行うことができるようになっている。なお、第1のスキャン式車両検知器11は、例えば、1台だけの構成であってもよいし、その他の構成であってもよい。図1に示すように、第1のスキャン式車両検知器11(11A、11B)は、車線Lの横断方向(y方向)の一方の外側に設けられている。
同様に、本発明の第1の実施形態では、図1に示すように、第2のスキャン式車両検知器12は、車線Lに沿った方向(x方向)における位置PAに設けられて所定位置PAにおける車両Aの通過を検知する進入側車両検知器12Aと、車線Lに沿った方向(x方向)における位置PBに設けられて所定位置PBにおける車両Aの通過を検知する退出側車両検知器12Bとの2台で構成される2連型のスキャン式車両検知器であってよい。2連型のスキャン式車両検知器である第2のスキャン式車両検知器12は、進入側車両検知器12A及び退出側車両検知器12Bを用いて車両Aの前後進判定を行うことができるようになっている。なお、第2のスキャン式車両検知器12は、例えば、1台だけの構成であってもよいし、その他の構成であってもよい。図1に示すように、第2のスキャン式車両検知器12(12A、12B)は、車線Lの横断方向(y方向)の一方の外側に設けられている。
図1に示すように、第1のスキャン式車両検知器11を構成する進入側車両検知器11A及び退出側車両検知器11Bは、各々、回線21A及び21B及び集線装置50を介して車両通過判定装置40に接続されている。同様に、図1に示すように、第2のスキャン式車両検知器12を構成する進入側車両検知器12A及び退出側車両検知器12Bは、各々、回線22A、22B及び集線装置50を介して車両通過判定装置40に接続されている。第1のスキャン式車両検知器11及び第2のスキャン式車両検知器12に接続された4本の回線21A、21B、22A、22Bは、ハブ等の集線装置50を介して1本の回線31に集約されて車両通過判定装置40に接続されている。本発明の第1の実施形態では、例えば、回線21A、21B、22A、22Bの最大回線速度が約2M(Byte/sec)であり、回線31の最大回線速度は、約10M(Byte/sec)である場合について説明するが、同時入力される可能性のある複数の回線の最大回線速度の合計が回線31の最大回線速度以下であれば、その他の値であってもよい。
また、本発明の第1の実施形態では、車両通過判定装置40(車両通過判定部42)による処理能力が約5M(Byte/sec)である場合について例示的に説明する。第1のスキャン式車両検知器11の進入側車両検知器11A及び退出側車両検知器11B、並びに第2のスキャン式車両検知器12の進入側車両検知器12A及び退出側車両検知器12Bからの車両検知情報が、回線21A、21B、22A、22B及び回線31経由で車両通過判定装置40に入力される構成になっているので、例えば、4本の回線21A、21B、22A、22Bから最大回線速度で車両検知情報が入力されると、入力される時間当たりのデータ量は2M(Byte/sec)の4倍である8M(Byte/sec)となり、車両通過判定装置40(車両通過判定部42)による処理能力を超えてしまう。従って、後述するように車両通過判定装置40(車両通過判定部42)は、入力される車両検知情報の全てを受信せず、例えば、第1のスキャン式車両検知器11を構成する進入側車両検知器11A及び退出側車両検知器11Bからの車両検知情報だけを受信対象として受信することで、処理能力を超えないようにしている。
図1に示すように、第1のスキャン式車両検知器11の進入側車両検知器11A及び第2のスキャン式車両検知器12の進入側車両検知器12Aは共に、鉛直方向(+z方向)に延在する支柱13Aに設けられている。本発明の第1の実施形態では、進入側車両検知器11Aは、進入側車両検知器12Aよりも鉛直方向の上側の位置に設けられている。
同様に、図1に示すように、第1のスキャン式車両検知器11の退出側車両検知器11B及び第2のスキャン式車両検知器12の退出側車両検知器12Bは共に、鉛直方向(+z方向)に延在する支柱13Bに設けられている。本発明の第1の実施形態では、退出側車両検知器11Bは、退出側車両検知器12Bよりも鉛直方向の上側の位置に設けられている。
(スキャン式車両検知器の機能)
図2は、第1の実施形態に係る車両検知装置1が備えるスキャン式車両検知器を説明する説明図である。以下では、図2を用いて第1のスキャン式車両検知器11の進入側車両検知器11Aの機能構成について説明するが、第1のスキャン式車両検知器11の退出側車両検知器11B、第2のスキャン式車両検知器12の進入側車両検知器12A及び退出側車両検知器12Bについても、進入側車両検知器11Aと同様の機能構成になっている。
図2は、進行方向Fに進行し、車線Lの所定位置PAを通過する車両Aを正面から(−x方向に)視た説明図である。第1のスキャン式車両検知器11の進入側車両検知器11Aは、内部に発光素子(図示せず)及びポリゴンミラー(図示せず)を備えており、発光素子が所定の時間間隔でレーザパルス等の検知光Bを照射(投光)してポリゴンミラーで反射させる。進入側車両検知器11Aは、ポリゴンミラーの角度を変化させることで、図2に示すように、位置PAで車線Lを横断方向(y方向)に横断する横断面(y−z面)内で種々の角度で検知光Bを照射する。本発明の第1の実施形態では、検知光Bは、車高の高い大型車両も検知できるように鉛直方向(z方向)下向きに対して0度に近い小さい角度から90度を超える角度までの範囲の角度で照射されてよい。進入側車両検知器11Aは、内部に受光素子(図示せず)を備えており、照射した検知光Bが被検知物である車両A等で反射された反射光Rを受光することにより被検知物の存在及び位置等を検知することができる。図2に示すように、反射光Rは、検知光Bと逆方向に進行して進入側車両検知器11Aの内部に入り、ポリゴンミラーで反射されて受光素子で受光される。
第1のスキャン式車両検知器11の進入側車両検知器11Aは、車両Aの通過を検知した車両検知情報を回線21A経由で車両通過判定装置40に入力する。同様に、第1のスキャン式車両検知器11の退出側車両検知器11B、第2のスキャン式車両検知器12の進入側車両検知器12A、及び退出側車両検知器12Bは、各々、回線21B、22A、及び22B経由で車両通過判定装置40に入力する。なお、本発明の第1の実施形態では、第1のスキャン式車両検知器11の進入側車両検知器11Aが車両Aを検知している検知状態から車両Aを検知していない非検知状態に移行した場合に、進入側車両検知器11Aによる車両Aの通過の検知が完了する。同様に、第1のスキャン式車両検知器11の退出側車両検知器11B、第2のスキャン式車両検知器12の進入側車両検知器12A、及び退出側車両検知器12Bは、各々、車両Aを検知している検知状態から車両Aを検知していない非検知状態に移行した場合に、車両Aの通過の検知が完了する。
(第1の実施形態に係る車両検知装置の機能構成)
図3は、第1の実施形態に係る車両検知装置1の構成を説明するブロック図である。図3に示すように、車両検知装置1が備える車両通過判定装置40は、車両Aの通過を判定する為に必要な車両検知情報を記憶する検知情報記憶部41と、第1のスキャン式車両検知器11(11A、11B)又は第2のスキャン式車両検知器12(12A、12B)から入力される車両検知情報に基づいて車両Aの通過を判定する車両通過判定部42と、車両通過判定部42が車両Aの通過判定に用いる車両検知情報の出力元となる出力元車両検知器を、第1のスキャン式車両検知器及び第2のスキャン式車両検知器の間で定期的に切替える出力元切替部43と、を備える。車両通過判定装置40は、車両Aが通過したか否かの判定結果を例えば車線サーバ(図示せず)等、車両Aによる所定位置Pの通過状況を正確に把握する必要がある装置等に出力してよい。
検知情報記憶部41は、例えば、第1のスキャン式車両検知器11(11A、11B)又は第2のスキャン式車両検知器12(12A、12B)により取得された車両検知情報、第1のスキャン式車両検知器11(11A、11B)又は第2のスキャン式車両検知器12(12A、12B)の稼働時間に関する情報(現在、稼働中のスキャン式車両検知器の稼働開始時刻等)、等を記憶してよい。また、検知情報記憶部41は、車両通過判定部42が車両Aの通過を判定する処理に必要なその他の情報を記憶してよい。
車両通過判定部42は、第1のスキャン式車両検知器11の進入側車両検知器11Aから入力される車両検知情報及び第2のスキャン式車両検知器12の進入側車両検知器12Aから入力される車両検知情報のうち、一方だけを受信対象とし、車線Lの位置PA(所定位置P)における車両Aの通過についての車両検知情報を受信する。同様に、車両通過判定部42は、第1のスキャン式車両検知器11の退出側車両検知器11Bから入力される車両検知情報及び第2のスキャン式車両検知器12の退出側車両検知器12Bから入力される車両検知情報のうち、一方だけを受信対象とし、車線Lの位置PB(所定位置P)における車両Aの通過についての車両検知情報を受信する。なお、車両通過判定部42は、受信対象を切替えることができる。
車両通過判定部42は、必要に応じて検知情報記憶部41を参照し、入力されて受信した車両Aの通過についての車両検知情報に基づいて車両Aの通過を判定する。車両通過判定部42は、車両Aが通過したか否かの判定結果を例えば車線サーバ(図示せず)等、車両Aによる所定位置Pの通過状況を正確に把握する必要がある装置等に出力してよい。
出力元切替部43は、車両通過判定部42が車両Aの通過判定に用いる車両検知情報の出力元となる出力元車両検知器を、第1のスキャン式車両検知器11(11A、11B)及び第2のスキャン式車両検知器12(12A、12B)の間で定期的に切替える。具体的には、出力元切替部43は、受信対象を切替えるように車両通過判定部42に受信対象切替指示を出すことにより、出力元車両検知器を切替える。本発明の第1の実施形態では、出力元切替部43は、進入側の出力元車両検知器を切替える為の受信対象切替指示と、退出側の出力元車両検知器を切替える為の受信対象切替指示とを別個に且つ非同期に接続先切替装置30に出している。従って、接続先切替装置30による進入側車両検知器11A及び進入側車両検知器12Aの間の切替えと、退出側車両検知器11B及び退出側車両検知器12Bの間の切替えとが独立して行われる。なお、接続先切替装置30による進入側車両検知器11A及び進入側車両検知器12Aの間の切替えと、退出側車両検知器11B及び退出側車両検知器12Bの間の切替えとを連動させる構成であってもよい。
本発明の第1の実施形態では、出力元切替部43が、第1のスキャン式車両検知器11の進入側車両検知器11A及び退出側車両検知器11B、並びに第2のスキャン式車両検知器12の進入側車両検知器12A及び退出側車両検知器12Bの各々の電源ONと電源OFFを個別に制御できるようになっている。
(第1の実施形態に係る車両検知装置の処理フロー)
図4は、第1の実施形態に係る車両検知装置1の動作を示すフローチャートである。
図4を用いて第1の実施形態に係る車両検知装置1の動作を説明する。例えば、ETCの通行処理が開始されるタイミング等、ETC車線の入口位置等の車線Lの所定位置Pの車両Aの通過の検知を開始する場合に、図4に示すフローチャートの処理が開始されてもよい。本発明の第1の実施形態では、図4に示すフローチャートの処理が開始される初期状態として、第1のスキャン式車両検知器11の進入側車両検知器11A及び退出側車両検知器11Bが起動された電源ONになっており、第2のスキャン式車両検知器12の進入側車両検知器12A及び退出側車両検知器12Bが停止された電源OFFになっている場合について説明する。また、本発明の第1の実施形態では、図4に示すフローチャートの処理が開始される初期状態として、車両通過判定部42は、第1のスキャン式車両検知器11の進入側車両検知器11A及び退出側車両検知器11Bから入力される車両検知情報を受信対象とする状態になっている場合について説明する。しかしながら、図4に示すフローチャートは、その他の初期状態から開始されてもよい。
処理が開始されると、出力元切替部43は、現在の出力元車両検知器である第1のスキャン式車両検知器11(11A、11B)の稼働時間の計測を開始し(ステップS101)、出力元切替部43は、例えば、稼働時間の計測を開始した時刻を稼働開始時刻として検知情報記憶部41に記憶してよい。そして、現在の出力元車両検知器(切替元の車両検知器)である第1のスキャン式車両検知器11(11A、11B)が稼働し、車線Lに沿った所定位置Pにおける車両Aの通過の検知は、第1のスキャン式車両検知器11(11A、11B)により行われる(ステップS102)。詳述すると、車両Aの位置PAにおける車両Aの通過の検知は、現在の出力元車両検知器である第1のスキャン式車両検知器11の進入側車両検知器11Aにより行われ、車両Aの位置PBにおける車両Aの通過の検知は、現在の出力元車両検知器である第1のスキャン式車両検知器11の退出側車両検知器11Bにより行われる。
本発明の第1の実施形態では、進入側車両検知器11A及び進入側車両検知器12Aの間の切替えと、退出側車両検知器11B及び退出側車両検知器12Bの間の切替えとは独立しており、各々の処理が図4に示すフローチャートに従って行われる。その為、以下の説明では、進入側車両検知器11A及び進入側車両検知器12Aの間の切替えについて説明するが、退出側車両検知器11B及び退出側車両検知器12Bの間の切替えも同様に行われてよい。
次に、出力元切替部43は、現在の出力元車両検知器である第1のスキャン式車両検知器11(11A)が稼働してから予め定めた稼働時間が経過したか否か判定する(ステップS103)。本発明の第1の実施形態では、予め定めた稼働時間は、例えば、数時間程度であるが、スキャン式車両検知器の稼働及び休止の切替えにより予備機として休止している車両検知器の故障を早期に検知することが可能なその他の長さの時間であってもよい。出力元切替部43は、例えば、検知情報記憶部41を参照して記憶した稼働開始時刻を取得し、稼働開始時刻を現在時刻から減算することで経過時間を算出し、算出した経過時間が予め定めた稼働時間よりも大きい場合に予め定めた稼働時間が経過したと判定してよい。
現在の出力元車両検知器である第1のスキャン式車両検知器11(11A)が稼働してから予め定めた稼働時間が経過していない場合(ステップS103のNO)には、処理が戻り、現在の出力元車両検知器(切替元の車両検知器)である第1のスキャン式車両検知器11(11A)による稼働が継続される(ステップS102)。
一方、現在の出力元車両検知器である第1のスキャン式車両検知器11(11A)が稼働してから予め定めた稼働時間が経過している場合(ステップS103のYES)には、出力元切替部43により切替先の車両検知器である第2のスキャン式車両検知器12(12A)が起動されて電源ONになる(ステップS104)。本発明の第1の実施形態では、ステップS104の処理を行うタイミングで、出力元切替部43が切替先の車両検知器についての異常判断を別個に行い、切替先の車両検知器が異常状態であると判断した場合には、図4に示すフローチャートの処理を中止してよい。例えば、出力元切替部43は、切替先の車両検知器である第2のスキャン式車両検知器12(12A、12B)が正常に起動できない場合、切替先の車両検知器が起動されて電源ONになった後に正常なデータ通信ができない場合、又は切替先の車両検知器が起動されて電源ONになった後に本来取得されるべき車両検知情報(例えば、車両Aが存在しない場合における車線Lの路面を被検知物とする車両検知情報等)が取得できない場合等に切替先の車両検知器が異常状態であると判断してよい。
次に、出力元切替部43は、稼働時間経過後に現在の出力元車両検知器(切替元の車両検知器)である第1のスキャン式車両検知器11(11A)が車両Aの通過を検知したか否かを判定する(ステップS105)。出力元切替部43は、現在の出力元車両検知器(切替元の車両検知器)である第1のスキャン式車両検知器11(11A)から入力された車両検知情報に基づいてこの判定を行う。本発明の第1の実施形態では、例えば、車両通過判定部42が、車線Lの位置PA(所定位置P)を車両Aが通過しているという車両検知情報を、第1のスキャン式車両検知器11の進入側車両検知器11Aから入力されて受信した場合に、車両通過判定部42から出力元切替部43に位置PAにおける車両Aの通過を検知した旨の車両検知通知をしてよい。出力元切替部43は、車両通過判定部42から位置PAにおける車両Aの通過を検知した旨の車両検知通知を受けていない場合には、稼働時間経過後に現在の出力元車両検知器(切替元の車両検知器)である第1のスキャン式車両検知器11(11A)が車両Aの通過を検知していないと判定し(ステップS105のNO)、処理はステップS105に戻されて車両Aの通過を検知するまでステップS105の処理が繰返される。
一方、出力元切替部43は、車両通過判定部42から車両Aの通過を検知した旨の車両検知通知を受けている場合には、稼働時間経過後に現在の出力元車両検知器(切替元の車両検知器)である第1のスキャン式車両検知器11(11A)が車両Aの通過を検知していると判定し(ステップS105のYES)、処理が次のステップS106に進む。
次に、出力元切替部43は、現在の出力元車両検知器(切替元の車両検知器)である第1のスキャン式車両検知器11(11A)による車両Aの通過の検知が完了したか否かを判定する(ステップS106)。出力元切替部43は、現在の出力元車両検知器(切替元の車両検知器)である第1のスキャン式車両検知器11(11A)から入力された車両検知情報に基づいてこの判定を行う。車両通過判定部42が、車線Lの位置PA(所定位置P)を車両Aが通過したことを示す車両検知情報を、第1のスキャン式車両検知器11(11A)から入力されて受信した場合に、車両通過判定部42から出力元切替部43に車両Aの検知が完了した旨の車両検知完了通知をする。
出力元切替部43は、車両通過判定部42から車両Aの通過の検知が完了した旨の車両検知完了通知を受けていない場合には、現在の出力元車両検知器(切替元の車両検知器)である第1のスキャン式車両検知器11(11A)による車両Aの検知が完了していないと判定し(ステップS106のNO)、処理はステップS106に戻されて車両Aの検知が完了するまでステップS106の処理が繰返される。
従って、上述したステップS105及びS106の処理が繰返されることにより、出力元切替部43は、現在の出力元車両検知器である第1のスキャン式車両検知器11(11A)が稼働を開始してから予め定めた稼働時間の経過後に車両Aの通過を検知するまで切替作業を開始せずに待機することになる。
一方、出力元切替部43は、車両通過判定部42から車両Aの通過の検知が完了した旨の車両検知完了通知を受けている場合には、現在の出力元車両検知器(切替元の車両検知器)である第1のスキャン式車両検知器11(11A)による車両Aの通過の検知が完了していると判定し(ステップS106のYES)、処理が次のステップS107に進む。
次に、出力元切替部43は、車両Aの通過の検知が完了してから、予め定めた切替作業時間以内に、現在の出力元車両検知器を切替元の車両検知器である第1のスキャン式車両検知器11(11A)から切替先の車両検知器である第2のスキャン式車両検知器12(12A)に切替える(ステップS107)。本発明の第1の実施形態では、出力元切替部43は、車両通過判定部42の受信対象を第1のスキャン式車両検知器11(11A)から入力される車両検知情報から、第2のスキャン式車両検知器12(12A)から入力される車両検知情報に切替えるように車両通過判定部42に受信対象切替指示を出すことにより、出力元車両検知器を切替元の車両検知器である第1のスキャン式車両検知器11(11A)から切替先の第2のスキャン式車両検知器12(12A)に切替える。
上記の切替作業時間は、車両Aの通過の検知の運用に支障を生じない最大時間として予め定められてよい。例えば、本発明の第1の実施形態では、出力元車両検知器による車両Aの通過の検知が完了してから後続する車両Aが次に位置PA(所定位置P)に進入してくるまでの間の時間が切替作業時間として予め定められ、具体的には、切替作業時間は、車線Lに沿った所定位置PA(所定位置P)を通過する車両Aの最小車両間隔及び最高通過速度に基づいて算出されてよい。車両Aの最小車両間隔は、同じ進行方向Fに走行する2台の車両Aのうち、先行の車両Aの車長方向(x方向)の後端から後続の車両Aの車長方向(x方向)の前端までの距離の最小値であってよい。車両Aの最高通過速度は、図1に示す車線Lに沿って位置PAを車両Aが進行方向Fに進行して通過する際に取り得る最高速度であってよい。車両Aの最小車両間隔及び最高通過速度は、例えば、過去の交通データ等に基づいて決定されてよい。
例えば、図1に示す車両Aが車線Lに沿った所定位置PAを進行方向F(x方向)に60km/時で通過し、車両A同士の最小車両間隔が1m(即ち、0.001km)である場合には、切替作業時間は、以下のように0.06秒と計算される。
0.001(km)÷60(km/時)×3600(秒/時)=0.06(秒)
この場合には、出力元切替部43は、先行の車両Aの通過の検知が完了してから切替作業時間である0.06秒以内に出力元車両検知器を切替元の車両検知器から切替先の車両検知器に切替えることにより、後続する次の車両Aが所定位置PAに進入してくる前に切替作業を完了させ、車両Aの通過の検知の運用に支障を生じる事態の発生の可能性を低減することができる。本発明の第1の実施形態では、上述したように車両通過判定部42が、受信対象を切替える構成を採用していることにより、切替作業時間以内に出力元車両検知器を切替えることが可能になっている。なお、車両Aの最小車両間隔及び最高通過速度以外のその他の要因に基づいて、車両Aの通過の検知の運用に支障を生じない最大時間として切替作業時間が予め定められてもよい。
また、切替作業時間は、車両Aの交通状況が異なる各時間帯に関連付けて別個に規定されていてよい。例えば、夜間等のように車両A同士の最小車両間隔が非常に長くて出力元車両検知器の切替時間を短くする必要がない時間帯と、昼間等のように車両A同士の最小車両間隔が短くて出力元車両検知器の切替時間を短くする必要がある時間帯とで異なる切替作業時間が規定されていてよい。
車両通過判定部42は、出力元切替部43からの受信対象切替指示に基づいて、受信対象を第1のスキャン式車両検知器11(11A)から入力される車両検検知情報から、第2のスキャン式車両検知器12(12A)から入力される車両検検知情報に切替える。
次に、出力元切替部43は、切替後の出力元車両検知器(切替先の車両検知器)である第2のスキャン式車両検知器12(12A)の稼働時間の計測を開始する(ステップS108)。上述したステップS101の処理と同様に、出力元切替部43は、例えば、稼働時間の計測を開始した時刻を稼働開始時刻として検知情報記憶部41に記憶してよい。なお、処理が先に進み、次にステップS103の処理が行われる際、即ち、切替後の出力元車両検知器である第2のスキャン式車両検知器12(12A)が稼働してから予め定めた稼働時間が経過したか否か判定する際に、本ステップS108で計測を開始した稼働時間に基づいて判定が行われる。
次に、出力元切替部43により切替元の車両検知器である第1のスキャン式車両検知器11(11A)が停止されて電源OFFになる(ステップS109)。これにより、予め定めた稼働時間だけ稼働した切替元の車両検知器である第1のスキャン式車両検知器11(11A)は休止し、それまで休止していた切替先の第2のスキャン式車両検知器12(12A)の稼働が開始される。以後、処理はステップS102に戻り、上述した図4に示す処理フローが繰返される。これにより、出力元切替部43は、車両通過判定部42が車両Aの通過判定に用いる車両検知情報の出力元となる出力元車両検知器を、第1のスキャン式車両検知器11(11A)及び第2のスキャン式車両検知器12(12A)の間で定期的に切替える。
(第1の実施形態に係る車両検知装置の異常処理の処理フロー)
図5は、第1の実施形態に係る車両検知装置1の異常処理の動作を示すフローチャートである。
図5を用いて第1の実施形態に係る車両検知装置1の異常処理の動作を説明する。本発明の第1の実施形態では、出力元切替部43が、図4に示すフローチャートの処理とは独立して且つ並行して図5に示すフローチャートの異常処理を行っている。図5に示す異常処理は、例えば、図4に示す処理と同様に、ETCの通行処理が開始されるタイミング等、ETC車線の入口位置等の車線Lの所定位置Pの車両Aの通過の検知を開始する場合に開始されてよい。
図5に示す異常処理の処理フローが開始されると、出力元切替部43は、現在の出力元車両検知器が異常状態であるか否か判定する(ステップS201)。例えば、出力元切替部43は、出力元車両検知器が正常なデータ通信を行うことができない場合、又は出力元車両検知器が本来取得されるべき車両検知情報(例えば、車両Aが存在しない場合における車線Lの路面を被検知物とする車両検知情報等)を取得できない場合等に切替先の車両検知器が異常状態であると判断してよい。出力元切替部43により現在の出力元車両検知器が異常状態でないと判断された場合(ステップS201のNO)には、処理がステップS201に戻される。これにより出力元車両検知器の異常判断が定常的に行われる。
一方、出力元切替部43により現在の出力元車両検知器が異常状態であると判断された場合(ステップS201のYES)には、処理は次のステップS202に進む。また、図4に示すフローチャートの処理は即時に中止される。これは、本発明の第1の実施形態では、2重構成の冗長化がされているが、2重構成の一方が異常状態となった場合には、スキャン式車両検知器の定期的な切替ができなくなる為である。なお、3重構成以上の冗長化である場合には、図4に示すフローチャートの処理を中止せずに継続してもよい。
次に、出力元切替部43により、切替先の車両検知器が起動されて電源ONになる(ステップS202)。次に、出力元切替部43は、出力元車両検知器を異常状態である切替元の車両検知器から切替先の車両検知器に切替える(ステップS203)。即ち、出力元切替部43は、出力元車両検知器が故障したタイミングで出力元車両検知器を切替える。以上により、図5に示す異常処理の処理フローは終了する。
(作用、効果)
以上のとおり、第1の実施形態に係る車両検知装置1は、車両Aの通過判定に用いる車両検知情報の出力元となる出力元車両検知器として稼働可能な第1のスキャン式車両検知器11(11A、11B)及び第2のスキャン式車両検知器12(12A、12B)を備え、2重構成の冗長化がされている。 このように車両検知装置1の機器構成を冗長化することで、単一の発光素子及び単一の受光素子を用いて被検知物の検知を行うスキャン式車両検知器に故障等の障害が発生した場合においても、出力元車両検知器を故障していないスキャン式車両検知器に切替えることで車両検知の運用を確実に継続でき、信頼性の高い車両検知を提供することが可能になる。また、単一の制御部(出力元切替部43)だけで4台のスキャン式車両検知器(11A、11B、12A、12B)を制御することができるので、機器費、施工費等のコストを低減化することができる。
さらに、第1の実施形態に係る車両検知装置1は、車両通過判定部42が車両Aの通過判定に用いる車両検知情報の出力元となる出力元車両検知器を、第1のスキャン式車両検知器11A(11)及び第2のスキャン式車両検知器12A(12)の間で定期的に切替える。同様に、第1のスキャン式車両検知器11B(11)及び第2のスキャン式車両検知器12B(12)の間でも定期的な切替えが行われる。
このようにすることで、稼働する出力元車両検知器を定期的に切替えて、第1のスキャン式車両検知器11及び第2のスキャン式車両検知器12の両方を定期的に稼働させることで車両検知器の故障を早期に検知することができる。即ち、稼働していない車両検知器が故障していた場合には、定期的に切替えて稼働させるタイミングで故障を検知できる。これに対し、例えば、一方の車両検知器を予備機として全く稼働させていない場合には、稼働中の車両検知器が故障して予備機の車両検知器に切替えるタイミングで予備機の車両検知器の故障が発覚し、車両の通過の検知の運用が完全に停止してしまう事態が起こり得る。従って、上記構成によれば、この事態を回避することが可能になる。
さらに、第1の実施形態に係る車両検知装置1は、出力元切替部43が、出力元車両検知器が稼働を開始してから予め定めた稼働時間の経過後に出力元車両検知器が車両Aの通過を検知するまで切替作業を開始せず、車両Aの通過の検知が完了してから出力元車両検知器を切替える。
このようにすることで、車両Aの通過の検知が完了してから即時に出力元切替部43の切替作業を開始することができ、さらに、車両の通過の検知が完了してから出力元車両検知器を切替えることにより、所定位置を通過中の車両Aの検知ができなくなる事態が発生する可能性を低減することができる。
さらに、第1の実施形態に係る車両検知装置1は、出力元切替部43が、車両Aの通過の検知が完了してから予め定めた切替作業時間以内に出力元車両検知器を切替えてよい。
このようにすることで、車両Aの通過の検知が完了してから予め定めた切替作業時間以内に切替作業を完了させることで、車両Aの通過の検知の途中で、互いに同期していない稼働中の車両検知器から予備機の車両検知器に切替えを行った場合に発生し得る車両の通過の検知の非連続性を回避することが可能になる。
さらに、第1の実施形態に係る車両検知装置1は、出力元切替部43が、出力元車両検知器が故障したタイミングで出力元車両検知器を切替える。
このようにすることで、単一の発光素子及び単一の受光素子を用いて被検知物の検知を行うスキャン式車両検知器に故障等の障害が発生した場合においても、出力元車両検知器を故障していないスキャン式車両検知器に切替えることで車両の通過の検知の運用を確実に継続でき、信頼性の高い車両の通過の検知を提供することが可能になる。
さらに、第1の実施形態に係る車両検知装置1は、車両通過判定部42が、第1のスキャン式車両検知器11(11A、11B)から入力される車両検知情報及び第2のスキャン式車両検知器12(12A、12B)から入力される車両検知情報のうち、一方だけを受信対象としている。また、出力元切替部43は、受信対象を切替えるように車両通過判定部42に受信対象切替指示を出すことにより、出力元車両検知器を切替える。
このようにすることで、第1のスキャン式車両検知器11(11A、11B)及び第2のスキャン式車両検知器12(12A、12B)の両方から車両検知情報が入力されている状態で受信対象となる車両検知情報の切替えだけにより出力元車両検知器を切替えているので、実際に回線の接続先を切替える場合に比べて非常に短時間で出力元車両検知器を切替えることができる。また、実際に回線の接続先を切替える場合に比べて機器費及び施工費を低減することができる。さらに、車両通過判定装置40(車両通過判定部42)の処理能力が低い場合であっても、2重構成以上の冗長化が可能である。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態に係る車両検知装置1について、図6を参照しながら説明する。図6は、第2の実施形態に係る車両検知装置1の構成を説明するブロック図である。
(第2の実施形態に係る車両検知装置の機能構成)
図6に示すように、第2の実施形態に係る車両検知装置1の全体構成は、車両検知装置1が、第1のスキャン式車両検知器11(11A、11B)及び第2のスキャン式車両検知器11(12A、12B)と車両通過判定装置40(車両通過判定部42)との間に設けられた接続先切替装置30(30A、30B)を備える点だけで第1の実施形態に係る車両検知装置1と相違している。図6に示すように、第1のスキャン式車両検知器11の進入側車両検知器11A及び第2のスキャン式車両検知器12の進入側車両検知器12Aは、各々、回線21A及び22Aを介して接続先切替装置30A(30)に接続されている。同様に、図6に示すように、第1のスキャン式車両検知器11の退出側車両検知器12A及び第2のスキャン式車両検知器12の退出側車両検知器12Bは、各々、回線21A及び22Bを介して接続先切替装置30B(30)に接続されている。接続先切替装置30A及び30Bは、各々、回線32A及び32Bを介して集線装置50に接続されている。集線装置50は、回線31を介して車両通過判定装置40(車両通過判定部42)に接続されている。接続先切替装置30A及び30Bは、各々、回線32A及び32Bを介して集線装置50に接続されている。
第1のスキャン式車両検知器11の進入側車両検知器11A及び第2のスキャン式車両検知器12の進入側車両検知器12Aは、車両Aの通過を検知した車両検知情報を、各々、回線21A及び22A経由で接続先切替装置30A(30)に入力する。同様に、第1のスキャン式車両検知器11の退出側車両検知器11B及び第2のスキャン式車両検知器12の退出側車両検知器12Bは、各々、回線21B及び22B経由で車両検知情報を接続先切替装置30B(30)に入力する。
接続先切替装置30Aは、出力元切替部43からの後述する接続先切替指示に基づいて、車両通過判定部42の接続先を第1のスキャン式車両検知器11A(11)及び第2のスキャン式車両検知器12A(12)の間で切替可能に構成されている。具体的には、接続先切替装置30Aは、車線Lの位置PAに設けられた第1のスキャン式車両検知器11の進入側車両検知器11A及び第2のスキャン式車両検知器12の進入側車両検知器12Aのいずれか一方が車両通過判定部42の接続先となるように、回線32Aに接続される回線を回線21A及び22Aの間で切替えることができる。同様に、接続先切替装置30Bは、車線Lの位置PBに設けられた第1のスキャン式車両検知器11の退出側車両検知器11B及び第2のスキャン式車両検知器12の退出側車両検知器12Bのいずれか一方が車両通過判定部42の接続先となるように、回線32Bに接続される回線を回線21B及び22Bの間で切替えることができる。接続先切替装置30(30A、30B)は、例えば、回線の接続先を切替可能なネットワーク機器であってもよい。また、接続先切替装置30(30A、30B)による回線の接続先の切替は、物理的な切替であってもよいし、論理的な切替であってもよい。
本発明の第2の実施形態では、車両通過判定部42は、第1のスキャン式車両検知器11の進入側車両検知器11A及び第2のスキャン式車両検知器12の進入側車両検知器12Aのうち、現在の接続先である一方だけから、車線Lの位置PA(所定位置P)における車両Aの通過の検知ついての車両検知情報が入力される。同様に、車両通過判定部42は、第1のスキャン式車両検知器11の退出側車両検知器11B及び第2のスキャン式車両検知器12の退出側車両検知器12Bのうち、現在の接続先である一方だけから、車線Lの位置PB(所定位置P)における車両Aの通過の検知についての車両検知情報が入力される。
また、本発明の第2の実施形態では、出力元切替部43は、後述するように、車両通過判定部42が車両Aの通過判定に用いる車両検知情報の出力元となる出力元車両検知器を、第1のスキャン式車両検知器11A(11)及び第2のスキャン式車両検知器12A(12)の間で定期的に切替える。即ち、出力元切替部43は、接続先を切替えるように接続先切替装置30A(30)に接続先切替指示を出すことにより、出力元車両検知器を切替える。同様に、出力元切替部43は、車両通過判定部42が車両Aの通過判定に用いる車両検知情報の出力元となる出力元車両検知器を、第1のスキャン式車両検知器11B(11)及び第2のスキャン式車両検知器12B(12)の間で定期的に切替える。即ち、出力元切替部43は、接続先を切替えるように接続先切替装置30B(30)に接続先切替指示を出すことにより、出力元車両検知器を切替える。なお、本発明の第2の実施形態では、出力元切替部43は、進入側の出力元車両検知器を切替える為の接続先切替装置30Aへの接続先切替指示と、退出側の出力元車両検知器を切替える為の接続先切替装置30Bへの接続先切替指示とは、独立した別個の指示として出している。
(第2の実施形態に係る車両検知装置の処理フロー)
第2の実施形態に係る車両検知装置1の処理は、図4に示す第1の実施形態に係る車両検知装置1の処理と概ね同様であるが、ステップS107に示す処理、即ち、出力元車両検知器を切替える処理だけが異なっている。以下、本発明の第2の実施形態に係る出力元車両検知器の切替処理(ステップS107)について説明する。なお、第2の実施形態に係る車両検知装置1の異常処理については、図5に示す第1の実施形態に係る異常処理と同様である為、説明を省略する。
本発明の第2の実施形態では、図4に示すフローチャートの処理が開始される初期状態として、接続先切替装置30は、第1のスキャン式車両検知器11の進入側車両検知器11A及び退出側車両検知器11Bが車両通過判定部42の接続先となるように、回線31に回線21A及び21Bが接続されている状態になっている場合について説明する。しかしながら、その他の初期状態から開始されてもよい。
第2の実施形態の以下の説明では、進入側車両検知器11A及び進入側車両検知器12Aの間の切替えについて説明するが、退出側車両検知器11B及び退出側車両検知器12Bの間の切替えも同様に行われてよい。
本発明の第2の実施形態では、ステップS107の処理において、出力元切替部43は、予め定めた切替作業時間以内に、現在の出力元車両検知器を切替元の車両検知器である第1のスキャン式車両検知器11A(11)から切替先の第2のスキャン式車両検知器12A(12)に切替える。具体的には、出力元切替部43は、車両通過判定部42の接続先を第1のスキャン式車両検知器11A(11)から第2のスキャン式車両検知器12A(12)に切替えるように接続先切替装置30A(30)に接続先切替指示を出すことにより、出力元車両検知器を切替元の車両検知器である第1のスキャン式車両検知器11A(11)から切替先の第2のスキャン式車両検知器12A(12)に切替える。
接続先切替装置30A(30)は、出力元切替部43からの接続先切替指示に基づいて、回線32Aに接続される回線を回線21Aから回線22Aに切替えることにより、車両通過判定部42の接続先を第1のスキャン式車両検知器11の進入側車両検知器11Aから第2のスキャン式車両検知器12の進入側車両検知器12Aに切替える。
(作用、効果)
以上のとおり、第2の実施形態に係る車両検知装置1は、車両通過判定部42の接続先を第1のスキャン式車両検知器11A(11)及び第2のスキャン式車両検知器12A(12)の間で切替可能な接続先切替装置30Aを備えている。また、出力元切替部43は、車両通過判定部42の接続先を切替えるように接続先切替装置30Aに接続先切替指示を出すことにより、出力元車両検知器を切替える。
このように接続先切替装置30A(30)を用いて車両通過判定部42の接続先を切替えることで、第1のスキャン式車両検知器11及び第2のスキャン式車両検知器12から入力される車両検知情報の時間当たりのデータ量が大きく、同時に入力されると車両通過判定部42に接続された単一の回線31の最大回線速度を上回ってしまう場合であっても、回線を増やさずに2重構成の冗長化を行うことができ、機器費及び施工費を低減することができる。
例えば、第1のスキャン式車両検知器11及び第2のスキャン式車両検知器12に接続された4本の回線21A、21B、22A、22Bの最大回線速度が約5M(Byte/sec)であり、車両通過判定部42に接続された回線31の最大回線速度は、約10M(Byte/sec)である場合には、4本の回線の最大回線速度の合計が約20M(Byte/sec)となり、回線31の最大回線速度を上回ってしまう。しかしながら、本発明の第2の実施形態に係る車両検知装置1では、接続先切替装置30(30A、30B)を用いることにより、4本の回線のうち、2本の回線だけが車両通過判定部42に接続されるので、第1のスキャン式車両検知器11及び第2のスキャン式車両検知器12から入力される車両検知情報の時間当たりのデータ量を回線31の最大回線速度の許容範囲内に抑えることができる。
以上、図面を参照して本発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、様々な設計変更等をすることが可能である。例えば、上述したいずれの実施形態においても、車両検知装置1が、車線Lの横断方向(y方向)の一方の外側に設けられているスキャン式車両検知器(11、12)を備えている場合について説明したが、車両検知装置1は、その他の位置に設けられるスキャン式車両検知器を備えていてよい。例えば、車両検知装置1は、車線Lの上方から下方に検知光を投光してスキャンを行うオーバーヘッド型のスキャン式車両検知器、又は下方から上方に検知光を投光してスキャンを行う地上型のスキャン式車両検知器等であってよい。
図7は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
コンピュータ9は、CPU91、主記憶装置92、補助記憶装置93、インタフェース94を備える。
上述の車両検知装置1は、コンピュータ9を備える。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置93に記憶されている。CPU91は、プログラムを補助記憶装置93から読み出して主記憶装置92に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。例えば、上述した車両通過判定部42、及び出力元切替部43は、CPU91であってよい。
また、CPU91は、プログラムに従って、上述した記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置92または補助記憶装置93に確保する。例えば、上述した検知情報記憶部41が、主記憶装置92または補助記憶装置93に確保されてよい。
補助記憶装置93の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。補助記憶装置93は、コンピュータ9のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インタフェース94または通信回線を介してコンピュータ9に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ9に配信される場合、配信を受けたコンピュータ9が当該プログラムを主記憶装置92に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、補助記憶装置93は、一時的でない有形の記憶媒体である。
また、当該プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、当該プログラムは、前述した機能を補助記憶装置93に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
1 車両検知装置
5 アイランド
9 コンピュータ
11、 第1のスキャン式車両検知器
11A 第1のスキャン式車両検知器(進入側車両検知器)
11B 第1のスキャン式車両検知器(退出側車両検知器)
12 第2のスキャン式車両検知器
12A 第2のスキャン式車両検知器(進入側車両検知器)
12B 第2のスキャン式車両検知器(退出側車両検知器)
21A、21B、22A、22B、31、32A、32B 回線
30、30A、30B 接続先切替装置
40 車両通過判定装置
41 検知情報記憶部
42 車両通過判定部
43 出力元切替部
50 集線回路
91 CPU
92 主記憶装置
93 補助記憶装置
94 インタフェース
A 車両
B 検知光
F 進行方向
L 車線
P 所定位置
R 反射光
PA、PB 位置

Claims (9)

  1. 車線に沿った同じ所定位置で車両の通過を検知する第1のスキャン式車両検知器及び第2のスキャン式車両検知器と、
    前記第1のスキャン式車両検知器又は前記第2のスキャン式車両検知器から入力される車両検知情報に基づいて前記車両の通過を判定する車両通過判定部と、
    前記車両通過判定部が前記車両の通過判定に用いる前記車両検知情報の出力元となる出力元車両検知器を、前記第1のスキャン式車両検知器及び前記第2のスキャン式車両検知器の間で切替える出力元切替部と、
    を備える車両検知装置。
  2. 前記出力元切替部は、前記出力元車両検知器を、前記第1のスキャン式車両検知器及び前記第2のスキャン式車両検知器の間で定期的に切替える請求項1に記載の車両検知装置。
  3. 前記出力元切替部は、前記出力元車両検知器が稼働を開始してから予め定めた稼働時間の経過後に前記出力元車両検知器が前記車両の通過を検知するまで切替作業を開始せず、前記車両の通過の検知が完了してから前記出力元車両検知器を切替える請求項1又は請求項2に記載の車両検知装置。
  4. 前記出力元切替部は、前記車両の通過の検知が完了してから予め定めた切替作業時間以内に前記出力元車両検知器を切替える請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の車両検知装置。
  5. 前記出力元切替部は、前記出力元車両検知器が故障したタイミングで前記出力元車両検知器を切替える請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の車両検知装置。
  6. 前記車両通過判定部は、前記第1のスキャン式車両検知器から入力される前記車両検知情報及び前記第2のスキャン式車両検知器から入力される前記車両検知情報のうち、一方だけを受信対象とし、
    前記出力元切替部は、前記受信対象を切替えるように前記車両通過判定部に受信対象切替指示を出すことにより、前記出力元車両検知器を切替える請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の車両検知装置。
  7. 前記車両通過判定部の接続先を前記第1のスキャン式車両検知器及び前記第2のスキャン式車両検知器の間で切替可能な接続先切替装置を備え、
    前記出力元切替部は、前記接続先を切替えるように前記接続先切替装置に接続先切替指示を出すことにより、前記出力元車両検知器を切替える請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両検知装置。
  8. 第1のスキャン式車両検知器及び第2のスキャン式車両検知器を用いて車線に沿った同じ所定位置で車両の通過を検知する車両検知ステップと、
    前記第1のスキャン式車両検知器又は前記第2のスキャン式車両検知器から入力される車両検知情報に基づいて前記車両の通過を判定する車両通過判定ステップと、
    前記車両通過判定ステップが前記車両の通過判定に用いる前記車両検知情報の出力元となる出力元車両検知器を、前記第1のスキャン式車両検知器及び前記第2のスキャン式車両検知器の間で切替える出力元切替ステップと、
    を備える車両検知方法。
  9. 車線に沿った同じ所定位置で車両の通過を検知する第1のスキャン式車両検知器及び第2のスキャン式車両検知器を備える車両検知装置としてのコンピュータを、
    前記第1のスキャン式車両検知器又は前記第2のスキャン式車両検知器から入力される車両検知情報に基づいて前記車両の通過を判定する車両通過判定部と、
    前記車両通過判定部が前記車両の通過判定に用いる前記車両検知情報の出力元となる出力元車両検知器を、前記第1のスキャン式車両検知器及び前記第2のスキャン式車両検知器の間で切替える出力元切替部と、
    して機能させる車両検知プログラム。
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