JP6776302B2 - 踏切監視システム - Google Patents

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本発明は、遮断機動作中の踏切内に進入している人又は車両を早期に発見し、列車との衝突事故を未然に防止することができる踏切監視システムに関するものである。
鉄道路線に設けられた踏切には、遮断機動作中の踏切内に進入している人又は車両と列車との衝突事故を未然に防止するために、通行中の人又は車両の動きを監視し、遮断機動作中の踏切内に人又は車両が取り残されている場合には、速やかにこれを検知し警報を発する踏切監視システムの設置が望まれている。
踏切監視システムに関する従来技術として、例えば光学センサーやループコイルを用いて踏切内の人又は車両を検知する踏切監視システムや、特許文献1及び2に記載のレーザーセンサーを用いて人又は車両を検知する踏切監視システム等が存在する。
光学センサーを用いた踏切監視システムは、踏切を挟んで投光器と受光器とを配置し、投光器から発せられた光を物体が遮ることにより、踏切内の人又は車両の存在を検知するものである。
ループコイルを用いた踏切監視システムは、踏切の所定の場所に予めループコイルを敷設しておき、このループコイルに金属体が接近することで生じるインダクタンスの変化により、踏切内の車両の存在を検知するものである。
特許文献1に記載の踏切監視システムは、回転する距離センサーから連続的にレーザー光を放射し、その反射光を検知することで検知対象物の方位情報及び距離情報を収集する検知手段を用いて踏切内の人又は車両の存在を検知するものである。特許文献1に記載の踏切監視システムにおいては、踏切外の三隅にアルミ板等からなる反射手段を設けることで、降雨、降雪及び濃霧といった気象条件下や汚れなどによる劣悪な環境条件下でも、前記距離センサーへ信号が反射されるよう構成されている。また、前記反射手段を用いて距離センサーの回転方位と送受信性能とを定期的にチェックし、これによってシステム全体の故障診断を行なうことで信頼性を高めている。
特許文献2に記載の踏切監視システムは、レーザー発振部と、鉛直な軸を中心に回転する反射鏡からなる出射部とを備えたレーザーセンサーからレーザー光を出射し、その反射光を受光することで、人又は車両の存在を検知するものである。特許文献2に記載の踏切監視システムにおいては、前記回転する出射部の働きにより、水平面内を走査するようにレーザー光が出射され、また、異なる高さにレーザーセンサーを設けることで、所定の検知範囲が確保されるよう構成されている。
特開2003−011824号公報 特開2016−203670号公報
前記光学センサーを用いた踏切監視システムにおいては、投光器から受光器に向けて発せられる光が線状であるため検知範囲が狭く、このため踏切全体を網羅的に検知することが構造的に困難であるといった問題がある。また、物体の大きさ、形状及び位置とは無関係に、光を遮るという現象によって踏切内への進入物を検知することから、進入物が人又は車両であるのか、又はそれ以外の小動物等であるかを区別することが困難である。このため、進入物を必要以上に検知して、円滑な鉄道運行を妨げる虞がある。
また、前記ループコイルを用いた踏切監視システムにおいても、前記光学センサーを用いた踏切監視システムと同様の問題を抱える。すなわち、敷設されたループコイルの周囲の限られた範囲のみを検知することから、構造的に検知範囲が狭く、このため踏切全体を網羅的に検知することが困難であるといった問題がある。さらに、物体の大きさ、形状及び位置とは無関係に、金属体の接近によるインピーダンスの変化といった現象によって踏切内への進入物を検知することから、進入物が人又は車両であるのか、又はそれ以外の小動物等であるかを区別することが困難である。このため、進入物を必要以上に検知して、円滑な鉄道運行を妨げる虞がある。
これに対し特許文献1及び2に記載のレーザーセンサーを用いた踏切監視システムにおいては、所定の平面内を走査する構造であることから、前記光学センサー又はループコイルを用いた踏切監視システムに比べて検知範囲は広い。しかし、空間全体を隈なく走査する構造ではない(レーザー光の性質上、放射部を回転等させても空間全体を走査することは困難である)ため、必ずしも検知範囲が十分とはいえない。また、物体の大きさ、形状自体を直接検知するものではない(反射光を介して間接的に方位情報及び距離情報を収集する)ことから、検知能力・精度が十分とはいえない。多角形ミラーなどを回転させながら鉛直方向にも動かし3D化することで大きさの判断を行う方法もあるが、回転の為のモーターなど動く装置が必要であり電車通過時の振動などによる影響から製品寿命も危惧される。また、降雪時には乱反射するなど特定の自然環境下(雨、雪、霧など)では誤動作を起こすノイズ対策などにも種々の技術が必要で仕組みが大かがりになる。ここで、特許文献1に記載のレーザーセンサーを用いた踏切監視システムでは、踏切外の三隅にアルミ板等からなる反射手段を設けることで劣悪な環境下でも誤作動を防止する手立てが講じられているが、レーザー光の性質上誤動作を完全に防止することは困難であり、また付帯設備を設置するために多くの工数及び費用が掛かる。このように、特許文献1及び2に記載のレーザーセンサーを用いた踏切監視システムにも、種々の問題がある。
本発明は、従来技術が抱える前記問題を解決するために創作された踏切監視システムであって、簡易な構造・構成でありながら検知範囲が広く、かつ自然環境等の変化による誤作動が抑止されることで検知機能・精度が高く、さらには、監視カメラが機能不全に陥った際にはこれを知らせる信号を発することで、高い信頼性が確保された踏切監視システムを提供するものである。
本発明は、踏切内を撮影する監視カメラと、前記監視カメラが撮影した画像を映像信号として入力し、遮断機閉鎖中の踏切内に人又は車両が存在することを検知すると警報信号を出力する制御装置部と、を具備する踏切監視システムにおいて、前記監視カメラは、周囲温度と人又は車両の温度の差を赤外線によって検知するサーマルカメラであり、前記制御装置部は、前記監視カメラに接続されて当該監視カメラからの映像信号を検知することでカメラが正常に動作しているか否かを検知するカメラ動作判断部と、前記カメラ動作判断部に直列に接続されて当該カメラ動作判断部から映像信号を受信してその画像中に人又は車両が存在するか否かを判断して検知信号を出力し、且つ前記カメラ動作判断部からの映像信号を受信せず又は自身の故障が原因で画像判断が不能な状態であるときの異常信号も前記検知信号と同じ検知信号として出力する画像判断部と、前記カメラ動作判断部からの映像断信号と、前記画像判断部からの検知信号と、遮断機の開閉信号とを受信し、警報信号と機器故障信号とを出力する制御部と、を有し、前記制御部は、前記カメラ動作判断部からの映像断信号と前記画像判断部からの検知信号の両者を同時に受信した場合に限り、前記遮断機からの閉信号の有無にかかわらず、前記機器故障信号を出力し、一方、前記遮断機からの閉信号を受信し、かつ前記画像判断部から検知信号を受信すると同時にカメラ動作判断部から前記映像断信号を受信していない場合に限り、前記警報信号を出力することを特徴としている。
監視カメラとしてサーマルカメラを用いたので、簡易な構造・構成でありながら、周囲温度と人又は車両の温度の差を赤外線によって検知することで、踏切内の全空間を広範囲に監視でき、当該空間内に人又は車両が存在するか否かを確実に検知することができる。また、踏切内の空間状況を赤外線サーモグラフィを用いて画像化することで、遮断機閉鎖中の踏切内に取り残された人又は車両の大きさ、形状及び位置を正確に検知することが可能になる。この結果、踏切内への進入物が人又は車両であるのか、又はそれ以外の小動物等であるのかを区別することが可能になり、かつ小さな子供から大きな車両に至るまで正確に検知することができる。また、静止したり、うずくまっている人も確実に検知できる。
さらに、本発明によれば、監視カメラが設置された周囲の自然環境等の変化による誤作動を抑止することができる。
また、本発明によれば、カメラ動作判断部を備えることで、簡易な構造・構成でありながら、監視カメラの故障を確実に検知することができる。このため、高い信頼性が確保された踏切監視システムを、低コストで提供することができる。
また、本発明によれば、検知信号と異常信号を別信号とする必要がなくなり、制御の複雑化を防止できる。また、本発明は前記カメラ動作判断部を設置し、監視カメラが正常に動作しているか否かを別途検知しているので、仮に監視カメラからの映像が途絶えたときは、映像断信号と検知信号の両者を制御部が受信し、この両信号を受信することで始めて、監視カメラが正常に動作していないと判断する。つまり、監視カメラが正常に動作していないことの判断を、2つの信号により、より確実に行うことができる。なお、画像判断部が故障等した場合にも検知信号が出力されるが、このとき映像断信号は出力されないので、通常の検知信号として処理され、制御部からは警報信号Pが出力されることとなるが、この踏切監視システムにおける故障の多くは、監視カメラ又は監視カメラから制御装置部に至る配線において生じるので、こちらの故障の正確な検出を優先的に行う構成としている。
また、本発明は、前記監視カメラが複数設けられており、これら複数台の監視カメラと、これらに一対一で接続する複数のカメラ動作判断部及び画像判断部とによって、複数の系統が形成され、前記制御部は、何れかの系統のカメラ動作判断部からの映像断信号と当該系統の画像判断部からの検知信号の両者を同時に受信した場合に限り、前記遮断器からの閉信号の有無にかかわらず、当該系統の前記機器故障信号を出力し、他の系統のカメラ動作判断部からの映像断信号と当該系統の画像判断部からの検知信号の両者を同時に受信していない正常な系統からの前記検知信号のみに基づいて前記警報信号を出力することを特徴としている。
これによって、より正確な警報信号の出力を得ることができる。
また、本発明は、前記サーマルカメラが、架線よりも下方かつ前記遮断機が備える一対の遮断棒またはその延長線より線路側に配設されており、前記サーマルカメラが備えるレンズの光軸が、水平面より下向きに延在していることを特徴としている。
これによって、西日などの太陽光が入射することで生じる誤動作を回避しながら死角の少ない鮮明な映像をサーマルカメラによって撮像することができる。
さらに、本発明は、前記サーマルカメラが、前記一対の遮断棒の間に介在する道路の地表面を底面にもつ柱状の空間領域を画角内に収める位置に配設され、これによって前記空間領域全体を同時(一度)に撮像することを特徴としている。
これによって、線路と道路とが交差する踏切内を立体的な空間領域として同時(一度)に撮像することができ、この空間領域内に存在する人又は車両をリアルタイムに検知することができる。
また、本発明は、前記柱状の空間領域の高さが、少なくとも成人男性の平均身長以上であることを特徴としている。
これによって、人の全容を撮像することが可能となり、高い精度の検知が実現される。
本発明によれば、簡易な構造・構成でありながら検知範囲が広く、かつ自然環境等の変化による誤作動が抑止できて検知機能・精度を高く維持することができる。
本発明に係る踏切監視システム(1系統)のシステムブロック図である。 本発明に係る踏切監視システム(1系統)の警報出力ロジック図である。 本発明に係る踏切監視システム(2系統)のシステムブロック図である。 本発明に係る踏切監視システム(2系統)の警報出力ロジック図である。 本発明に係る踏切監視システムが設置された踏切の平面視概要図である。 本発明に係る踏切監視システムが設置された踏切の斜視概要図である。
はじめに、最も基本的な構成からなる1台の監視カメラを備えた踏切監視システム1について説明する。
図1は、踏切監視システム1のシステムブロック図である。踏切監視システム1は、カメラ部10と制御装置部100とから構成されており、カメラ部10と制御装置部100とは、例えばケーブルによって電気的に接続されている。
前記カメラ部10は、サーマルカメラからなる監視カメラ20を具備しており、踏切内の空間的状況を、赤外線サーモグラフィを用いて画像化する。この画像は、映像信号Sの形で、後述する制御装置部100内に設けられたカメラ動作判断部110に向けて出力される。
前記制御装置部100は、カメラ動作判断部110と画像判断部120と制御部130とを備える。カメラ動作判断部110と画像判断部120とは直列的に接続され、また、制御部130は、カメラ動作判断部110と画像判断部120とに接続されている。カメラ動作判断部110、画像判断部120及び制御部130は、例えば1又は複数の回路基板上に設けられている。なお、制御装置部100に、監視カメラ20から送られてきた映像信号Sは、カメラ動作判断部110及び画像判断部120を介してハードディスクレコーダー等からなる画像記録部にも送られ、記憶される。また、有線又は無線を介して外部設備との間でネットワークを構成するためのハブも設置されている。
カメラ動作判断部110及び画像判断部120は、前記監視カメラ20とともに、直列的に接続する1つの系統を構成している。後述する複数の監視カメラが設けられた踏切監視システムにおいては、それぞれの監視カメラとこれに一対一で接続するカメラ動作判断部及び画像判断部とによって複数の系統が構成される。
前記カメラ動作判断部110は、前述したように、サーマルカメラからなる監視カメラ20からの映像信号Sを受信し、監視カメラ20が正しく動作しているか否かを判断する部位である。映像信号Sを正しく受信した場合には、画像判断部120に向けて映像信号Sを出力する。監視カメラ20から映像信号Sを受信しない場合には、制御部130に向けて映像断信号Tを出力する。
前記画像判断部120は、前述したように、カメラ動作判断部110と直列的に接続する部位であって、カメラ動作判断部110を通じて送られてくる映像信号Sに含まれる画像(赤外線サーモグラフィ)を解析し、人又は車両が踏切内に存在するか否かを判断する。当該判断は、例えば画像(赤外線サーモグラフィ)内に、周囲温度と異なる温度の部分が輪郭として認識されてそれが所定面積よりも大きな範囲で存在しているか否かに基づいて行われる。前記大きさに関する所定面積は、例えば1歳児の平均身長に基づく面積であり、画像データ(赤外線サーモグラフィ)内に、周囲温度と異なる温度の輪郭で仕切られる部分の面積が当該身長に基づく面積よりも大きな範囲に確認できれば、人又は車両が踏切内に存在すると判断する。これにより、踏切内の進入物が人又は車両であるのか、又はそれ以外の小動物等であるのかを区別することができ、この結果、過度な警報信号の出力が抑制され、人命に関わる重大事故の発生防止と円滑な列車運行の実現とを高い次元で両立することが可能になる。前記判断は、周囲温度と異なる温度の輪郭で仕切られる部分が同一箇所に留まっている時間(静止しているか否か)に基づいて実施されてもよい。画像判断部120は、人又は車両が踏切内に存在すると判断すると、制御部130に向けて検知信号Vを出力する。また、映像信号Sを受信せず又は自身の故障が原因で画像判断が不能な状態にあるときは、異常信号として検知信号Vを出力する(以下、基本仕様という)。即ち、人又は車両が踏切内に存在すると判断した場合の検知信号Vと、異常信号としての検知信号Vは同一の信号として制御部130に送信される。
なお、検知信号Vの出力態様に関し、画像判断部120は、監視カメラ20の故障が原因で映像信号Sを受信しないとき検知信号Vを出力せず、自身が故障したとき等、監視カメラ20以外の系統内の機器が故障したことにより画像判断不能な状態にあるとき検知信号Vを出力する仕様にしてもよい(以下、変形仕様1という)。もちろん、正常動作中に人又は車両が踏切内に存在すると判断した場合は、検知信号Vを出力する。
また、検知信号Vの出力態様に関し、画像判断部120は、監視カメラ20の故障が原因で映像信号Sを受信しないとき検知信号Vを出力し、自身が故障した等、監視カメラ20以外の系統内の機器が故障したことにより画像判断不能な状態にあるとき検知信号Vを出力しない仕様にしてもよい(以下、変形仕様2という)。もちろん、正常動作中に人又は車両が踏切内に存在すると判断した場合は、検知信号Vを出力する。
さらに、検知信号Vの出力態様に関し、画像判断部120は、自身が故障した等、監視カメラ20以外の系統内の機器が故障したことにより画像判断不能な状態であるとき検知信号Vとは異なる異常信号を制御部130に向けて出力する仕様にしてもよい(以下、変形仕様3という)。もちろん、正常動作中に人又は車両が踏切内に存在すると判断した場合は、検知信号Vを出力する。
次に、前記制御部130は、前述したように、カメラ動作判断部110と画像判断部120とに電気的に接続し、これによってカメラ動作判断部110からの映像断信号T及び画像判断部120からの検知信号Vを受信する。また、制御部130は、遮断機からその動作状態を知らせる遮断機開閉信号Cを受信するように構成されている。このように、制御部130は、カメラ動作判断部110からの映像断信号T、画像判断部120からの検知信号V、及び遮断機からの遮断機開閉信号Cを受信し、これら信号と下記する所定の出力ロジックとに基づいて、遮断機閉鎖中の踏切内に人又は車両が存在することを報知する警報信号Pを出力する。また、制御部130は、カメラ動作判断部110からの映像断信号Tと下記する所定の出力ロジックとに基づいて、警報信号Pに代えて、監視カメラ20が故障したことを告げる機器故障信号Dを出力する。警報信号P及び機器故障信号Dは、例えば鉄道運行管理センター等に設置された外部設備に向けて出力される。
図2は、踏切監視システム1における出力ロジックの一例を示す図である。当該出力ロジックは、以下の4つの原則に基づく。すなわち、踏切の遮断機が開いている状態、換言すると、遮断機からの閉信号Cを受信しない状態では、検知信号Vを受信しても警報信号Pは出力されない(原則i)。また、遮断機から閉信号Cを受信しても検知信号Vを受信しなければ、警報信号Pは出力されない(原則ii)。さらに、遮断機から閉信号Cを受信し、かつ前記画像判断部120から検知信号Vを受信すると同時にこの画像判断部120に係るカメラ動作判断部110から前記映像断信号Tを受信していない場合に限り、前記警報信号Pが出力される(原則iii)。なお、前記基本仕様によれば、映像断信号Tを受信するとき検知信号Vも同時に受信する(画像判断部120が映像信号Sを受信しないときは異常信号として検知信号Vを出力するので)ことになるが、この場合には、閉信号Cの受信の有無に関係なく、警報信号Pに代えて機器故障信号Dが出力される(原則iv)。
なお、画像判断部120における検知信号Vの出力形態が前記変形仕様1のとき、前記原則ivに代えて、制御部130が映像断信号Tのみを受信した場合は、監視カメラ20が故障していることを示す機器故障信号Dを出力し、制御部130が映像断信号Tと検知信号Vとを受信した場合は、監視カメラ20及びこれ以外の系統内の機器(すなわち、画像判断部120等)も故障していることを示す機器故障信号Dを出力する、といった原則vを前記出力ロジックに適用してもよい。当該原則vを適用することで、監視カメラ20の単独故障であるか、系統全体の故障(監視カメラの故障20と画像判断部120の故障)であるかを判断し、これを検知することが可能になる。
また、画像判断部120における検知信号Vの出力態様が前記変形仕様2のとき、前記原則ivに代えて、制御部130が映像断信号Tと検知信号Vとを受信した場合は、監視カメラ20が故障していることを示す機器故障信号Dを出力し、制御部130が映像断信号Tと検知信号Vとを受信しない状態が所定の時間継続した場合は、監視カメラ20以外の系統内の機器(すなわち、カメラ動作判断部110又は画像判断部120)が故障していることを示す機器故障信号Dを出力する、といった原則viを前記出力ロジックに適用してもよい。前記所定の時間は、人又は車両が通過しない間隔が長すぎて不自然と考えられる時間であり、踏切内を通過する人又は車両の頻度、例えば、1人又は1台の車両が踏切内を通過した後に次の人又は車両が通過するまでの所要時間に関する統計データをもとに算出される。当該原則viを適用することで、監視カメラ20の故障であるか、監視カメラ20以外の系統の故障(カメラ動作判断部110又は画像判断部120の故障)であるかを個別に判断し、これを検知することが可能になる。
さらに、画像判断部120における異常信号の出力態様が前記変形仕様3のとき、制御部130が前記異常信号を受信した場合は、監視カメラ20以外の系統内の機器(すなわち、画像判断部120など)が故障していることを検知したことを示す機器故障信号Dを出力する、といった原則viiを前記出力ロジックに追加してもよい。当該原則viiを追加することで、監視カメラ20単独の故障であるか、監視カメラ20以外の系統内の機器の故障であるかを個別かつ瞬時に判断し、これを検知することが可能になる。
次に、2台の監視カメラを備える多重系統化(2系統化)された踏切監視システム2について説明する。
図3は、踏切監視システム2のシステムブロック図である。踏切監視システム2は、監視カメラ20A、カメラ動作判断部110A及び画像判断部120Aから形成される系統Aと、監視カメラ20B、カメラ動作判断部110B及び画像判断部120Bから形成される系統Bの2つの系統から構成されている。その他の構成は、前述した踏切監視システム1と同一である。
ここで、監視カメラ20A及び20B、カメラ動作判断部110A及び110B、画像判断部120A及び120Bの構成及び機能は、それぞれ、前述した1系統の踏切監視システム1が具備する監視カメラ20、カメラ動作判断部110、画像判断部120と同一である。したがって、これらの部位の構成及び機能に関する説明は省略する。
系統A及び系統Bを具備する踏切監視システム2の制御部130は、図3に示すように、系統Aに属するカメラ動作判断部110A及び画像判断部120Aからの映像断信号TA及び検知信号VAと、系統Bに属するカメラ動作判断部110B及び画像判断部120Bからの映像断信号TB及び検知信号VBとを受信し、さらに遮断機から出力される遮断機開閉信号Cを受信する。制御部130は、映像断信号TA及びTBと、検知信号VA及びVBと、遮断機閉信号Cとを入力信号とし、これら入力信号と下記する所定の出力ロジックとに基づいて、警報信号P及び機器故障信号Dを出力する。
図4は、多重系統化(2系統化)された踏切監視システム2における出力ロジックの一例を示したものである。この出力ロジックは、以下の5つの原則に基づく。なお、この出力ロジックは2系統だけでなく、3系統以上の踏切監視システムにも適用可能である。このため、符号は括弧書きで記している。
遮断機が開いている状態、すなわち遮断機の閉信号(C)を受信しない状態では、映像断信号(TA、TB)及び検知信号(VA、VB)の受信の有無に関わらず警報信号(P)は出力しない(原則1)。
遮断機が動作中、すなわち、遮断機の閉信号(C)を受信している状態では、少なくとも1つの検知信号(VA又はVB)を受信した場合に警報信号(P)を出力し、かつこれら両信号の少なくとも1つを受信している間は警報信号(P)を出力し続ける(原則2)。
複数の検知信号(VA及びVB)を受信し、かつこれら複数の検知信号(VA及びVB)を受信するタイミングが異なる場合には、先行する検知信号(VA又はVB)を受信したときから全ての検知信号(VA及びVB)を受信しなくなるまでの間、検知信号が出力されているものとする(原則3)。
少なくとも1つの映像断信号(TA又はTB)を受信した場合、検知信号(VA及びVB)及び遮断機の閉信号(C)の受信の有無に関わらず機器故障信号(D)を出力する(原則4)。
同一の系統(A又はB)からの映像断信号(TA又はTB)及び検知信号(VA又はVB)を受信した場合には、この系統(A又はB)からの検知信号(VA又はVB)を無視し、正常に動作する系統(A又はB)からの信号のみに基づいて警報信号(P)を出力する(原則5)。
なお、図4で示される出力ロジックに、以下に示す原則を原則6として追加してもよい。すなわち、系統A及びBからの検知信号VA及びVBのみを受信している状態(すなわち、系統A及びBからの映像断信号TA及びTBは受信していない状態)において、検知信号VA及びVBの受信タイミングを比較し、2つの検知信号の受信タイミングのズレが所定値以上である場合には、監視カメラ20の故障以外の系統内の機器(すなわち、カメラ動作判断部110又は画像判断部120)の故障があると判断し、機器故障信号Dを出力する。前記所定値は、例えば監視カメラ20A及び20Bの設置位置の相違に起因して生じ得る系統A及びBの検知時間のズレに基づいて規定される。
前記原則6が付加されることで、監視カメラ20以外の系統内の機器(すなわち、カメラ動作判断部110や画像判断部120)の故障を、早期に発見することが可能になる。
なお、前記出力ロジックに、踏切監視システム1のところで述べた変形仕様1乃至3及び原則v乃至viiを適用してもよい。
前記2系統化された踏切監視システム2の構成及び仕様は、3系統以上の多重系統化された踏切監視システムにおいても適用可能である。監視カメラの台数を増やすことで、より検知精度に優れた安全性の高い踏切監視システムを提供することができる。複数系統化された踏切監視システムにおいて、AND回路やOR回路を適宜実装し、より正確な警報信号の出力を得るようにしても良い。
次に、系統A及び系統Bを具備する踏切監視システム2の動作態様を、図5及び図6に基づいて説明する。
図5に示すように、踏切200には、人及び車両が通行する通行エリア210と、この通行エリア210と一般道路とを遮る一対の遮断機220とが設けられており、さらに、通行エリア210の対角線上に、サーマルカメラからなる2台の監視カメラ20A及び20Bが設置されている。この2台の監視カメラ20A及び20Bは、図6に示すように、通行エリア210全体を見通せる高い位置に設置されており、これによって、通行エリア210を立体的な空間領域として同時(一度)に撮像しながら当該エリア内の人及び車両の存在をリアルタイムに監視できるよう構成されている。なお、レーザー式の監視カメラに比べて検知範囲が広いサーマルカメラにあっては、設置位置の自由度が大きい。例えば、両監視カメラ20A及び20Bを、対角線以外の場所や異なる高さに設置してもよいし同じ位置に設置しても良い。
2台の監視カメラ20A及び20Bが設置される位置についてさらに詳述すると、これら監視カメラは、図5及び6に示すように、踏切200(遮断機220)が備える遮断棒221の延長線Jよりもわずかに線路エリア230側にあって、踏切端K(踏切200内の一般道路の幅員を画する境界線に相当)から水平距離にしてLA及びLB(以下、「水平距離LA及びLB」という)だけ離隔し、かつ通行エリア210の地表面から垂直距離にしてHA及びHBの高さ(以下、「高さHA及びHB」という)に配設されている。また、監視カメラ20A及び20Bは、レンズの光軸が水平面より下向きに延在するように配設されている(すなわち、監視カメラ20A及び20Bは、所定の俯角を伴って配設されている)。
ここで、監視カメラ20A及び20Bが遮断棒221の延長線Jよりも線路エリア230側に配設されるのは、踏切200(通行エリア210)の外側にいる人又は車両が障害となって、通行エリア210内の人又は車両の正確な検知が妨げられるといった事態を回避するためである。すなわち、監視カメラ20A及び20Bが、遮断棒221及びこの延長線Jよりも外側に配設されていると、これら監視カメラと後述する空間領域Q(より詳細には、地表面Gを底面とし高さがhの4角柱として監視される通行エリア210)との間に、踏切200の外側にいる人又は車両(特に、遮断棒221近傍の人又は車両)が介在し、この結果、通行エリア210内外の人又は車両とが混同して、通行エリア210内のみの人又は車両の正確な検知が妨げられるといった事態が生じ得ることになる。当該事態を回避するためには、監視カメラ20A及び20Bを遮断棒221の延長線Jよりも線路エリア230側に配設する必要がある。
また、監視カメラ20A及び20Bが備えるレンズの光軸が水平面より下向きに延在するように配設されるのは、西日などの太陽光がサーモカメラのセンサーに入射することで誤作動が生じることを防止するためである。
水平距離LA及びLB、並びに高さHA及びHBは、監視カメラ20A及び20Bが、各々後述する空間領域Qを画角内に収める位置に配設されるように決定される。さらに、高さHA及びHBは、架線Zによって撮像エリアが遮られることがない様、架線Zよりも低く設定される。
空間領域Qは、踏切200と一般道路とが交差する地表面G、より具体的には、踏切200(遮断機220)が備える一対の遮断棒221又はその延長線Jと踏切端Kとの交点α1ないしα4で囲まれた地表面Gを底面とし、高さがhの4角柱(図6の点α1ないしα8で囲まれた領域)を通行エリア210として含んでいる立体的空間領域である。
地表面Gが、例えば略10m四方の正方形(線路エリア230の横幅W及び一般道路の幅員がいずれも略10m)を呈し、また、4角柱の高さhが、例えば成人男性の平均身長に略等しい1.7mであり、さらに、監視カメラ20A及び20Bの画角が、例えば60°である時(この時の監視カメラ20A及び20Bが具備するレンズの焦点距離は、例えばF5.3mmである)の水平距離LA及びLBは、幾何学的にいずれも6m以上を要し、確実に通行エリア210を画角内に収めるためには、いずれも10m程度に設定することが好ましい。
高さHA及びHBは、死角を出来るだけ少なくするために、いずれも所定の高さ、例えば3m以上の位置に設置することが望ましいが、前述したように、架線Zによって撮像エリアが遮られることがない様、いずれも架線Zの高さ未満とする必要がある。これら所与の要請と所定の解像度を得るためには、いずれも6m程度に高さHA及びHBを設定するのが好ましい。
前記位置に監視カメラ20A及び20Bを配設することで、それぞれが通行エリア210を含む空間領域Qを、死角の少ない状態で同時(一度)に撮像することが可能になり、これによって、通行エリア210に存在する人又は車両を、その全容を含めてリアルタイムに検知することができる。加えて、西日などの太陽光が入射することで生じる誤動作を可及的に防止することができ、また、踏切200の外側にいる人及び車両、並びに架線等の障害物によって視界を妨げられることのない鮮明なサーモグラフィを撮像することができる。
なお、本実施形態では、系統A及び系統Bを具備する踏切監視システム2の動作態様について説明する関係で、2台の監視カメラ20A及び20Bが、それぞれ空間領域Q全体を同時(一度)に撮像するように構成されているが、1台の監視カメラを備えた踏切監視システム1においては、1台の監視カメラ(例えば監視カメラ20Aのみ)によって、空間領域Q全体を同時(一度)に撮像するように構成されてもよい。
また、設置位置に制限があり、又は画角の狭い監視カメラを用いる場合にあっては、1台の監視カメラによって空間領域Q全体を同時(一度)に撮像することが困難なことが想定される。この場合、複数の監視カメラを用いて空間領域Q全体を同時(一度)に撮像するように構成してもよい。例えば画角が60°の監視カメラ20Aに替えて、これよりも画角の小さいサーマルカメラ(例えば画角が42°のサーマルカメラ)からなる監視カメラ20A1及び20A2を配設し、監視カメラ20A1及び20A2のそれぞれは、空間領域Qの異なる一部分をそれぞれ撮像し、これら2つの撮像データを重ね合わせることで、見かけ上空間領域Q全体を同時に撮像するように構成してもよい。
踏切200に設置された2台の監視カメラ20A及び20Bは、例えばケーブル300を通じて制御装置部100と接続されている。制御装置部100は、例えば踏切200の直近に風雨に曝されることなく管理された環境下に設置されている。
遮断機220が開いている状態では、多くの人及び車両が一般道路から通行エリア210内に進入してくる。このような状況下で、例えば車両240が通行エリア210内で走行不能に陥り、遮断機220が閉まった後もなお通行エリア210から出ることが出来ずに踏切200内に取り残されるといった事態が生じたとする。
このような状況のなか、例えば取り残された車両240の車体表面241は、その温度が周囲の温度と異なり、かつ面積も比較的大きい。そして、サーマルカメラからなる監視カメラ20A及び20Bは、赤外線サーモグラフィによって映し出した前記車両240を含む画像データを生成する。この画像データは、映像信号SA及びSBとして制御装置部100内のカメラ動作判断部110A及び110Bに出力される。
映像信号SA及びSBを受信した制御装置部100内のカメラ動作判断部110A及び110Bは、監視カメラが正常に動作していると判断したのち、画像判断部120A及び120Bに向けて映像信号SA及びSBを出力する。
映像信号SA及びSBを受信した画像判断部120A及び120Bは、映像信号SA及びSBに含まれる画像データを解析する。本事例では、車両240のエンジンルーム周辺部の車体表面241の温度が周囲の温度と異なり、かつ所定の大きさ、例えば1歳児の平均身長に基づく面積より大きいため、遮断機220が閉じられた踏切200内に人又は車両240が取り残されている状況にあると画像判断部120A及び120Bが判断し、当該状況にあることを示す検知信号VA及びVBが、画像判断部120A及び120Bから制御部130に向けて、出力される。
制御部130は、画像判断部120A及び120Bから出力された検知信号VA及びVBを受信するとともに、遮断機220からの閉信号Cも同時に受信する。これにより、制御部130は、例えば前記図4で示される出力ロジックにしたがって、警報信号Pを出力する。この警報信号Pは、例えば鉄道運行管理センター等に設置された外部設備に向けて出力される。
仮に監視カメラ20A及び20Bの内の監視カメラ20Bが故障し、または、監視カメラ20Bと制御装置部100とを接続するケーブル300が断線するなどして、制御装置部100内のカメラ動作判断部110Bが映像信号SBを受信できない状況にあるときは、カメラ動作判断部110Bから映像断信号TBが出力される。この場合、例えば前記図4で示される出力ロジックにしたがい、制御部130は、系統Aを構成する各部位からの信号のみに基づいて警報信号Pの要否を判断し、これを出力する。監視カメラ20Bの故障に関しては、機器故障信号Dが出力される。この機器故障信号Dは、例えば鉄道運行管理センター等に設置された外部設備に向けて出力され、監視カメラ20Bが故障していることを告知する。
以上の構成からなる本願発明によれば、以下の優れた効果がもたらされる。すなわち、監視カメラにサーマルカメラを用いたことで、簡素な構造・構成でありながら監視の必要な空間全体を広範囲に検知でき、かつ遮断機閉鎖中の踏切内に取り残された人又は車両を大きさ、形状及び位置によって識別できることから、小さな子供から大きな車両に至るまで正確に検知でき、また、静止しうずくまっている人であっても検知することが可能になる。さらに、踏切内に人又は車両が進入している場合と小動物が進入している場合とを区別できるため、過度な警報信号の出力を防止でき、円滑な列車運行と人命に関わる重大事故の発生防止とを高次元で両立させることが可能になる。加えて、本発明に係る踏切監視システム1及び2は、監視カメラが設置された周囲の自然環境等の変化による影響を受けにくいため、レーザー光を使用した場合に比べ誤作動を抑止することができる。さらに、画像判断部の他にカメラ動作判断部を設けたことで、カメラの動作不良を常に監視し故障時には、これを外部に告知することで信頼性が高められている。
さらに、異常信号を検知信号に兼用したことで、検知信号と異常信号を別信号とする必要がなくなり、制御の複雑化を防止できる。仮に監視カメラからの映像が途絶えたときは、映像断信号と検知信号の両者を制御部が受信し、この両信号を受信することで始めて、監視カメラが正常に動作していないと判断する。つまり、監視カメラが正常に動作していないことの判断を、2つの信号により、より確実に行うことができる。なお、画像判断部自体が故障等した場合にも検知信号が出力されるが、このとき映像断信号は出力されないので、通常の検知信号として処理され、制御部からは警報信号Pが出力されることとなるが、この踏切監視システムにおける故障の多くは、監視カメラ又は監視カメラから制御装置部に至る配線(ケーブル)において生じるので、こちらの異常の正確な検出を優先的に行う構成としている。
なお、前記原則6が付加された出力ロジックに基づけば、監視カメラ20と、それ以外の系統内の機器(すなわち、カメラ動作判断部110及び画像判断部120)の故障を区別し、それぞれの部位の故障を発見することが可能になる。これにより、信頼性がより高められた踏切監視システムを低コストで提供することが可能になる。
また、前記原則v乃至viiが付加された出力ロジックを含む踏切監視システム2によれば、監視カメラ20単独の故障であるか、系統全体の故障(監視カメラ20と画像判断部120の故障)であるかを判断し、又は監視カメラ20単独の故障であるか、監視カメラ20以外の系統の故障(カメラ動作判断部110又は画像判断部120の故障)であるかを個別に判断し、又は監視カメラ20単独の故障であるか、監視カメラ20以外の系統の故障(画像判断部120の故障)であるかを個別かつ瞬時に判断することができる。これにより、信頼性がより高められた踏切監視システムを低コストで提供することが可能になる。
また、上記踏切監視システム2では、遮断機が動作中、すなわち、遮断機の閉信号(C)を受信している状態で、少なくとも1つの検知信号(VA又はVB)を受信した場合に警報信号(P)を出力し、かつこれら両信号の少なくとも1つを受信している間(閉信号(C)の受信がなくなった場合は除く)は警報信号(P)を出力し続ける構成としたが、その代わりに、遮断機の閉信号(C)を受信している状態で、全て(2つ)の検知信号(VA及びVB)を受信した場合のみに警報信号(P)を出力し、かつこれら全ての信号(2つ)を受信している間(閉信号(C)の受信がなくなった場合は除く)は警報信号(P)を出力し続ける構成としてもよい。このように構成すれば、誤った警報信号(P)の発報を軽減することができる。
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載がない何れの構成であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。また、上記記載及び各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に矛盾がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。また、上記記載及び各図の記載内容は、その一部であっても、それぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は上記記載及び各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
1、2 踏切監視システム
10 カメラ部
20 監視カメラ
100 制御装置部
110(110A,B) カメラ動作判断部
120(120A,B) 画像判断部
130 制御部
200 踏切
210 通行エリア
220 遮断機
221 遮断棒
230 線路エリア
240 車両
241 エンジンルーム周辺の車体表面
300 シリアルケーブル(配線ケーブル)
J 遮断機が備える遮断棒の延長線
K 踏切端
Q 空間領域

Claims (5)

  1. 踏切内を撮影する監視カメラと、
    前記監視カメラが撮影した画像を映像信号として入力し、遮断機閉鎖中の踏切内に人又は車両が存在することを検知すると警報信号を出力する制御装置部と、
    を具備する踏切監視システムにおいて、
    前記監視カメラは、周囲温度と人又は車両の温度の差を赤外線によって検知するサーマルカメラであり、
    前記制御装置部は、前記監視カメラに接続されて当該監視カメラからの映像信号を検知することでカメラが正常に動作しているか否かを検知するカメラ動作判断部と、
    前記カメラ動作判断部に直列に接続されて当該カメラ動作判断部から映像信号を受信してその画像中に人又は車両が存在するか否かを判断して検知信号を出力し、且つ前記カメラ動作判断部からの映像信号を受信せず又は自身の故障が原因で画像判断が不能な状態であるときの異常信号も前記検知信号と同じ検知信号として出力する画像判断部と、
    前記カメラ動作判断部からの映像断信号と、前記画像判断部からの検知信号と、遮断機の開閉信号とを受信し、警報信号と機器故障信号とを出力する制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、前記カメラ動作判断部からの映像断信号と前記画像判断部からの検知信号の両者を同時に受信した場合に限り、前記遮断機からの閉信号の有無にかかわらず、前記機器故障信号を出力し、
    一方、前記遮断機からの閉信号を受信し、かつ前記画像判断部から検知信号を受信すると同時にカメラ動作判断部から前記映像断信号を受信していない場合に限り、前記警報信号を出力することを特徴とする踏切監視システム。
  2. 請求項1に記載の踏切監視システムであって、
    前記監視カメラは、複数台設けられており、これら複数台の監視カメラと、これらに一対一で接続する複数のカメラ動作判断部及び画像判断部とによって、複数の系統が形成され、
    前記制御部は、何れかの系統のカメラ動作判断部からの映像断信号と当該系統の画像判断部からの検知信号の両者を同時に受信した場合に限り、前記遮断器からの閉信号の有無にかかわらず、当該系統の前記機器故障信号を出力し、
    他の系統のカメラ動作判断部からの映像断信号と当該系統の画像判断部からの検知信号の両者を同時に受信していない正常な系統からの前記検知信号のみに基づいて前記警報信号を出力することを特徴とする踏切監視システム。
  3. 請求項1又は2に記載の踏切監視システムであって、
    前記サーマルカメラは、架線よりも下方かつ前記遮断機が備える一対の遮断棒またはその延長線より線路側に配設されており、
    前記サーマルカメラが備えるレンズの光軸は、水平面より下向きに延在していることを特徴とする踏切監視システム。
  4. 請求項3に記載の踏切監視システムであって、
    前記サーマルカメラは、前記一対の遮断棒の間に介在する道路の地表面を底面にもつ柱状の空間領域を画角内に収める位置に配設され、これによって前記空間領域全体を同時に撮像することを特徴とする踏切監視システム。
  5. 請求項4に記載の踏切監視システムであって、
    前記柱状の空間領域の高さは、少なくとも成人男性の平均身長以上であることを特徴とする踏切監視システム。
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