JP2019059317A - 車両扉開閉検知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉄道車両の車両扉の開扉動作及び閉扉動作を検知すること。【解決手段】車両扉開閉検知装置100は、所定位置に停止した鉄道車両1の車両扉11の開閉を検知するために駅に設置される。この車両扉開閉検知装置100において、撮影装置20は、所定位置に停止した閉扉状態の鉄道車両1の車両扉11及びその近傍の車体側壁部に設けられた再帰性反射体(基準反射体及び扉反射体)を撮影する。そして、処理装置30は、基準反射体及び扉反射体の位置関係を参照して撮影装置20による撮影画像中の基準反射体及び扉反射体の画像箇所を判別し、車両扉11の開閉を検知する。【選択図】図1

Description

本発明は、鉄道車両の車両扉の開閉を検知する車両扉開閉検知装置に関する。
従来から、地上側に設けた装置によって鉄道車両の車両扉の開閉を検知する技術が開発されている。例えば、鉄道車両の所定の車側位置に設けられた戸閉め車側灯の点灯を画像処理で判定する技術が知られている(特許文献1を参照)。戸閉め車側灯は、鉄道車両が駅に停止し、車両扉が開扉の状態となったときに点灯する。特許文献1の技術では、戸閉め車側灯が点灯していると判定した場合に車両扉が開扉していると判断する技術であり、この判定結果を用いてホーム柵扉の開扉動作を制御している。
特開2017−121834号公報
しかし、戸閉め車側灯は、車両扉が開扉している間、換言すると、閉扉状態になるまで点灯し続ける。そのため、例えば、戸閉め車側灯の消灯を画像判定してホーム柵扉の閉扉制御を開始する場合には、ホーム柵扉の閉扉動作が遅れて開始されることとなり、その間乗降客を待たせてしまう問題や、駅での停車時間が増大する問題があった。また、鉄道車両が駅に到着して開扉することにより戸閉め車側灯が点灯することを画像処理によって判定してホーム柵扉を開扉動作させる場合も、画像処理に時間を要すると、その分だけホーム柵扉の開扉動作が遅れてしまう。
そのため、地上側に設けた装置によって鉄道車両の車両扉の開閉を検知する技術に要求されるのは、車両扉の開閉を確実に検知することと、その検知の高速化である。加えて、安価であることや、装置の設置のし易さ、等が求められている。
本発明は、上記課題に鑑みて考案されたものである。
上記課題を解決するための第1の発明は、
所定位置に停止した鉄道車両の車両扉の開閉を検知するために駅に設置された車両扉開閉検知装置であって、
前記鉄道車両には、前記車両扉及び前記車両扉近傍の車体側壁部に所定の位置関係で配置された再帰性反射体が設けられており(以下、車体側壁部の再帰性反射体を「基準反射体」、車両扉の再帰性反射体を「扉反射体」という。)、
前記所定位置に停止した閉扉状態の前記鉄道車両の前記基準反射体及び前記扉反射体を撮影範囲に含むように設置された撮影部と、
前記撮影部の撮影方向に向けて投光する投光部と、
前記位置関係を参照して前記撮影部による撮影画像中の前記基準反射体及び前記扉反射体の画像箇所を判別し、前記車両扉の開閉を検知する制御部と、
を備えた車両扉開閉検知装置である。
第1の発明によれば、鉄道車両の車両扉及びその近傍の車体側壁部に所定の位置関係で配置された扉反射体と基準反射体とを撮影し、撮影画像中のそれらの画像箇所を判別するという比較的簡単な画像処理によって車両扉の開扉動作及び閉扉動作を確実かつ高速に検知することが可能となる。特に、扉反射体と基準反射体とは再帰性反射体であり、撮影部の撮影方向に向けて投光部が投光するため、画像中の扉反射体と基準反射体との画像箇所の判別を確実かつ簡単化することができる。鉄道車両側に設ける必要があるのは、電子部品等ではなく、再帰性反射体という比較的安価かつ耐候性・耐久性が期待できるものである。また、撮影部は、所定位置に停止した閉扉状態の鉄道車両の基準反射体及び扉反射体を撮影範囲に含むように設置できればよいため、撮影部の設置に係る手間も少なくて済む。また、当該車両扉開閉検知装置による検知結果を、例えば駅に設置されたホーム柵扉の開閉制御に用いることで、車両扉の開閉と連動したホーム柵扉の開閉制御が実現できる。
また、第2の発明は、
前記制御部は、前記撮影画像中の前記基準反射体及び前記扉反射体の画像箇所が、前記位置関係を満たした関係から、満たさない関係に変化したことを検知することで、前記車両扉の開扉動作が開始されたことを検知する、
第1の発明の車両扉開閉検知装置である。
第2の発明によれば、車両扉の開扉動作に伴い撮影画像中の基準反射体及び扉反射体の位置関係が変化したことを検知して、車両扉の開扉動作が開始されたことを検知することができる。
また、第3の発明は、
前記制御部は、前記撮影画像中の前記基準反射体の画像箇所が移動しない場合に、前記撮影画像中の前記扉反射体の画像箇所が所定量以上移動したか否かを判定することで、前記車両扉の開扉動作が開始されたことを検知する、
第1の発明の車両扉開閉検知装置である。
第3の発明によれば、車両扉の開扉動作に伴う撮影画像中の扉反射体の画像箇所の移動を判定し、車両扉の開扉動作の開始を検知できる。
また、第4の発明は、
前記撮影部は、前記撮影範囲の左右範囲内に、前記所定位置に停止した前記鉄道車両の前記車両扉を全幅含むように設置され、
前記制御部は、前記撮影画像中に前記扉反射体の画像箇所が含まれていない状態から含まれる状態に変化したことを検知することで、前記車両扉の閉扉動作が開始されたことを検知する、
第1〜第3の何れかの発明の車両扉開閉検知装置である。
開扉動作の完了とともに戸袋に収納された車両扉がその閉扉動作により戸袋から進出し始めると、撮影画像は、扉反射体の画像箇所が含まれていない状態から含まれる状態に変化する。第4の発明によれば、これを検知して車両扉の閉扉動作が開始されたことを検知することができる。
また、第5の発明は、
前記制御部は、前記撮影画像中の前記基準反射体の画像箇所の位置変化が所定の不動相当条件を満たすことを検知することで、前記鉄道車両の停止を検知する、
第1〜第4の何れかの発明の車両扉開閉検知装置である。
鉄道車両が停止すると、撮影画像中の基準反射体の位置も変化しなくなる。第5の発明によれば、撮影画像中の基準反射体の画像箇所の位置変化が所定の不動相当条件を満たした場合に、鉄道車両が停止したことを検知できる。
また、第6の発明は、
前記撮影部は、距離画像を出力可能に構成されており、
前記制御部は、前記撮影部から前記車両扉開閉検知装置の検知対象となる前記所定位置に停止した前記鉄道車両までの所定の距離範囲内に、前記鉄道車両が存在するか否かを前記距離画像から判定し、存在しない場合には前記車両扉の開閉の検知を行わず、存在する場合に前記車両扉の開閉の検知を行う、
第1〜第5の何れかの発明の車両扉開閉検知装置である。
第6の発明によれば、撮影装置と、所定位置に停止した鉄道車両との間の距離を基準に検知対象の鉄道車両が存在するか否かを距離画像から判定し、存在する場合にのみ車両扉の開閉検知を行うことができる。
また、第7の発明は、
前記鉄道車両には、車両扉の数及び/又は位置が異なる複数種類の車両があり、
前記位置関係は、前記基準反射体の位置を基準とした前記扉反射体の配置パターンであって、前記鉄道車両の種類に応じた異なる配置パターンとして定められており、
前記制御部は、前記撮影画像中の前記基準反射体の画像箇所に対する、前記扉反射体の画像箇所の配置パターンに基づいて、前記鉄道車両の種類を判定する、
第1〜第6の何れかの発明の車両扉開閉検知装置である。
第7の発明によれば、撮影画像中の基準反射体及び扉反射体の画像箇所の配置パターンに基づいて、鉄道車両の種類を判定することができる。
また、第8の発明は、
前記配置パターンは、前記基準反射体からの距離及び/又は配置する前記扉反射体の数によって定められている、
第7の発明の車両扉開閉検知装置である。
第8の発明によれば、撮影画像中の基準反射体及び扉反射体の画像箇所間の距離や、撮影画像中の扉反射体の画像箇所の数から鉄道車両の種類を判定できる。
また、第9の発明は、
前記投光部は、近赤外光を照射し、
前記撮影部は、近赤外光を撮影する、
第1〜第8の何れかの発明の車両扉開閉検知装置である。
第9の発明によれば、撮影方向に向けて近赤外光を照射しながら近赤外光を撮影し、撮影画像を取得することができる。投光光は可視光線でないため、投光光が乗降客の視界に入ったとしても、乗降客に眩しさを感じさせることは少ない或いは殆ど無い。
また、第10の発明は、
前記投光部は、940nm帯の波長光を照射する、
第9の発明の車両扉開閉検知装置である。
第10の発明によれば、940nm帯の波長光を照射し、これを撮影できる。したがって、太陽光の当たる日中であっても、撮影画像中から、基準反射体及び扉反射体の画像箇所を容易に判定することができる。
車両扉開閉検知システムを説明する図。 再帰性反射体の撮影を説明する図。 再帰性反射体の撮影を説明する他の図。 再帰性反射体の配置パターンの一例を示す図。 再帰性反射体の配置パターンの他の例を示す図。 再帰性反射体の配置パターンの他の例を示す図。 車両扉開扉検知処理を説明する図。 処理装置の機能構成例を示すブロック図。 車両扉の開閉検知の流れを示すフローチャート。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付す。
図1は、本実施形態の車両扉開閉検知装置100を適用した車両扉開閉検知システム10の概略構成およびその他の機器との連携について説明するための図である。図1の例では、レールR上を走行する列車Tは3両の鉄道車両1が連結された3両編成であって、各鉄道車両1は1対の車両扉11,11を車体側面の両側それぞれに2組備えた2扉車であり、停止位置目標として定められた駅の所定位置に列車Tが停止している状態を示している。
また、図2は、停止した鉄道車両1の車両扉11付近をプラットホーム側から見た斜視図であり、図3は、図2における鉄道車両1を車両扉11の部分で縦断して進行方向側から見た端面の概略図である。なお、各図2,3では、プラットホームに設置されたホーム柵9については、ホーム柵扉93(図1等を参照)の図示を省略し、戸袋部91のみを示している。
図1に示すように、車両扉開閉検知システム10は、駅に設置されたN台の車両扉開閉検知装置100(100−1,2,3,・・・)が、統括制御装置50と通信可能に接続されて構成される。
車両扉開閉検知装置100は、撮影方向に投光する投光部21(図3参照)を内蔵するとともに、鉄道車両1に設けられた再帰性反射体13を撮影する撮影部として機能する撮影装置20と、その撮影画像を画像処理して再帰性反射体13の画像箇所を判別し、車両扉11の開閉を検知する処理装置30とを備える。再帰性反射体13は、入射した光をその入射方向へと反射させる再帰性反射材で形成され、例えば、各車両1の前後方向両端のうちの一端又は両端寄りの各車両扉11の上部と、その近傍の車体側壁部とに所定の位置関係で配置される。なお、再帰性反射体13の配置対象とする車両扉11は、この例以外でも勿論よく、鉄道車両1の全ての車両扉11に対して、再帰性反射体13を配置してもよいし、列車として編成された複数車両のうちの先頭車両および最後尾車両の最も乗務員室に近い車両扉11のみに対して、再帰性反射体13を配置することとしてもよい。鉄道車両1に設ける必要があるのは、電子部品等ではなく、再帰性反射体13のみであるため、安価かつ耐候性・耐久性が期待できる。
再帰性反射体13は、図2等に示すように、配置対象の車両扉11の上部に設けられた再帰性反射体(扉反射体)133と、車両扉11の上部近傍の車体側壁部に設けられた再帰性反射体(基準反射体)131とで構成され、例えば、シート状の再帰性反射材を接着材で貼り付けて各所に配置される。本実施形態では、扉反射体133は円形状を有し、閉扉状態で当接する両開きの各扉の上角付近に1つずつ配置される。一方、基準反射体131は、角が丸く横に長尺な形状を有し、車両扉11の上部近傍の車体側壁部において、2つの扉反射体133の上方となる位置に配置される。これら再帰性反射体13の形状は特に限定されないが、円形状や楕円状等の角のない形状や角の丸い形状(R面取り形状)とすることで剥がれ難くすることができ、貼り直し等のメンテナンスを必要とする頻度を低減できる。また、大きさについても適宜設定してよいが、例えば、上下方向(高さ方向)の幅を10mm以上100mm以下(例えば50mm程度)とすることができる。
車両扉開閉検知装置100の台数Nは、図1に示すように車両1台に対して1台設置するのであれば、例えば、当該駅を発着する列車の最大編成車両数とすることができ、その最大編成車両の列車Tが所定位置に停止したときの各車両1にそれぞれ1台の車両扉開閉検知装置100が対応するように、予め設置される。そして、撮影装置20は、所定位置に停止したときの鉄道車両1のプラットホーム側の車両扉11であって、車両扉11に係る再帰性反射体13(基準反射体131及び扉反射体133)をその閉扉状態において撮影範囲に含み、且つ、当該撮影範囲の左右範囲内に当該車両扉11の上部を全幅含むように設置される。なお、当該駅を発着し得る列車の各車両の各車両扉11に対応するように、撮影装置20を設置することとしてもよいことは勿論である。また、更に言えば、当該駅を発着し得る列車の先頭車両の最も乗務員室に近い車両扉11のみに対応するように撮影装置20を設置する等、列車に対して少なくとも1台対応するように設置することとしてもよい。
ここで、本実施形態では、レールRを走行する鉄道車両1には、例示した2扉車の他にも、例えば3扉車や4扉車等、車両扉11の数が異なるものや、数が同じであっても車体長が異なる等のために車両扉11の位置が異なるもの等、車両扉11の数及び/又は位置の異なる複数種類の車両があることとする。そこで本実施形態では、広角レンズを用いた画角の広い(例えば90度等)カメラを用いて撮影装置20を構成し、プラットホーム上方の、停止した車両1の撮影対象となる車両扉11に撮影範囲を向けて設置する。
また、撮影装置20に内蔵された投光部21は、図3に示すように、撮影装置20の撮影方向に向けて近赤外光を照射する。撮影装置20は、近赤外光を撮影して撮影範囲内の対象物の反射強度画像を撮影画像として生成するとともに、対象物までの距離を計測して当該撮影範囲の距離画像を生成することができるTOF(Time of Flight)カメラで構成される。本実施形態では、投光部21は、940nm帯の波長光を照射する。なお、投光部21は、撮影装置20に内蔵された構成に限らず、別体であってもよい。
この撮影装置20によれば、図2や図3に示すように、再帰性反射体13を含む車体上部の広範囲A1に近赤外光を照射することができる。そして、再帰性反射体13が投光部21からの投光光をその投光部21の方向へ反射させ、撮影装置20が、この反射光(近赤外光)B11,B13を撮影するとともに、当該再帰性反射体13までの距離を表す距離画像を生成・出力することができる。したがって、どのタイプの鉄道車両1が停止した場合であっても、再帰性反射体13や車両扉11の上部全幅が撮影範囲に収まるよう撮影装置20を簡単に設置することができ、撮影装置20の設置にあたってその設置位置や設置角度を細かく調整する作業が不要となる。特に、再帰性反射体13によって撮影装置20に反射光B11,B13が戻ってくるため、撮影画像中の再帰性反射体13の画像箇所の判別を確実かつ簡単化することができることは、画角の広い撮影画像においても有利である。また、車両扉11の上部及びその近傍の車体側壁部に再帰性反射体13を配置しこれを撮影するため、後述する車両扉の開閉検知に際し、乗降客の影響を受け難くして誤検知を抑制できる。
また、940nm付近の波長帯は、太陽光に含まれる近赤外光の中でもその割合が低い波長域であるため、日中の太陽光の存在下でも、その影響を抑えて再帰性反射体13を鮮明に撮影することができる。一方で、投光部21から近赤外光を照射して撮影するため、夜間や悪天候時等、周囲が暗い場合であっても、再帰性反射体13の鮮明な撮影が行える。したがって、撮影装置20の設置環境の影響を受けることなく、撮影範囲内となった再帰性反射体13を確実に撮影できる。また、投光光は可視光線でない近赤外光であるため、投光光が乗降客の視界に入ったとしても、乗降客に眩しさを感じさせることは少ない或いは殆ど無い。
統括制御装置50は、ホーム柵扉93を開閉制御するホーム柵制御装置7と通信可能に接続されており、車両扉11の開閉と連動してホーム柵扉93を開閉させるため、車両扉開閉検知装置100の検知結果(例えば、車両種類検知信号や停止検知信号、開扉検知信号、閉扉検知信号等)を随時ホーム柵制御装置7へと中継する。例えば、N台の車両扉開閉検知装置100の検知結果をAND条件あるいはOR条件で括った結果を中継する構成とすることができる。
なお、各車両扉開閉検知装置100が自己診断を行って撮影装置20の故障であったり外乱の影響が大きい場合等の異常を検出し、自己診断結果を統括制御装置50に出力する構成としてもよい。そして、統括制御装置50は、自己診断結果が正常である車両扉開閉検知装置100の検知結果を選択して、ホーム柵制御装置7に中継するようにしてもよい。
ホーム柵制御装置7は、統括制御装置50からの検知信号に従って、停止した鉄道車両1に応じたホーム柵扉93の開閉制御を行う。また、開閉制御にあたり、当該鉄道車両1が備える車両扉11の数や位置に応じて、開閉させるホーム柵扉93やその開扉幅を制御する。なお、ホーム柵9は、ホーム柵扉93を収納する戸袋部91が可動式のホーム柵であってもよい。この場合は、ホーム柵制御装置7は、統括制御装置50からの検知信号に従い、戸袋部91を移動させる制御を併せて行う。
[原理]
本実施形態では、撮影装置20は、撮影範囲を所定のフレームレート(例えば、20fps)で連続的に撮影し、撮影画像及び距離画像を処理装置30に随時出力する。一方、処理装置30では、撮影画像中の基準反射体131及び扉反射体133の画像箇所をフレーム単位で判別する(反射体判別処理)。そして、判別した画像箇所やその位置関係に基づいて、鉄道車両1の種類(鉄道車両種類)を検知する処理(車両種類検知処理)、列車の停止を検知する処理(停止検知処理)、停止した鉄道車両1の車両扉11の開扉動作を検知する処理(車両扉開扉検知処理)、当該車両扉11の閉扉動作を検知する処理(車両扉閉扉検知処理)を行って、それらの検知信号を統括制御装置50に出力する。
1.反射体判別処理
上記したように、再帰性反射体13は、入射した光を入射方向へと反射する。そして、撮影装置20は、投光部21からその撮影方向に向けて近赤外光を照射しながら、近赤外光を所定のフレームレートで撮影している。したがって、撮影範囲内に再帰性反射体13があると、撮影画像中でその画像箇所が輝度の高い画素範囲(近赤外光の反射強度が大きい画素範囲)となって現れる。そこで、反射体判別処理では、例えば、撮影画像を予め設定される所定の閾値を用いて2値化し、反射強度の高い画像箇所を抽出する処理をフレーム毎に繰り返す。
またその際に、予め設定された所定の距離範囲(例えば、3m等)内に自装置の検知対象となる鉄道車両1が存在するか否かを判定する。車両扉開閉検知装置100の検知対象となるのは、その撮影装置20が設置されたプラットホームに停止した鉄道車両1である。しかし、複数のプラットホームを備えた駅では、撮影装置20の設置ホームには鉄道車両が存在せず、その奥の別のプラットホームに鉄道車両が停止している場合に、当該別の鉄道車両に設けられた再帰性反射体が撮影装置20の撮影範囲に含まれる事態が生じ得る。これを検知対象の鉄道車両1に設けられた再帰性反射体13と捉えて後段の処理を行ってしまうと、設置ホームに鉄道車両が存在しないのにも関わらず車両扉11の開閉検知を行うこととなり、問題である。
そこで、上記の要領で反射強度の高い画像箇所が抽出された場合には、撮影画像とともに入力された距離画像から、抽出した画像箇所について計測された距離を読み出す。そして、予め撮影装置20から所定位置に停止した列車Tの対応する鉄道車両1までの距離を含む所定の距離範囲を設定しておき、読み出した距離が当該距離範囲内であれば、自装置の検知対象となる鉄道車両1が存在する(つまり、抽出した画像箇所が検知対象の鉄道車両1に配置された再帰性反射体13である)と判定する。距離範囲外であり検知対象の鉄道車両1が存在しないと判定した場合は、車両扉11の開閉検知(以下説明する後段の処理)を行わない。
この反射体判別処理によれば、単に撮影画像中の反射強度の高い画像箇所を抽出することで再帰性反射体13の画像箇所を判別することができ、形態認識等の画像処理を必要としないため、高速且つ確実に再帰性反射体13の画像箇所を判別できる。本実施形態では、再帰性反射体13を剥がれ難くするため、角のない形状や角の丸い形状(R面取り形状)としているが、撮影画像中の画像箇所の判別に際し形態認識を不要としているため、再帰性反射体13の形状の選択を自由に行えるという副次的な効果もある。
2.車両種類検知処理
本実施形態では、鉄道車両の種類として、車両扉11の数が異なる種類があることとする。そして、車両扉開閉検知装置100が、この鉄道車両の種類をも検知する。そのために、再帰性反射体13は、配置対象の鉄道車両1に対し、その鉄道車両1の種類、すなわち本実施形態では車両扉11の数(例えば2扉車なのか3扉車なのか)に応じた配置パターンで配置される。
図4は、2扉車に対する再帰性反射体13の配置パターン例を示す図であり、図5は、3扉車に対する再帰性反射体13の配置パターン例を示す図である。配置パターンは、基準反射体131の位置を基準とした扉反射体133の配置パターンとして定められ、例えば、図4及び図5に示すように、基準反射体131から扉反射体133までの上下方向の距離d11,d13によって定めることができる。各図4,5の例では、2扉車の配置パターンに係る距離d11が、3扉車の配置パターンに係る距離d13よりも短く定められている。
なお、配置パターンは、基準反射体131からの距離に限らず、扉反射体133の数によって定めておく構成でもよい。図6は、再帰性反射体13の配置パターンの変形例を示す図である。例えば、2扉車の場合は図4或いは図5に例示したように扉反射体133を2つとし、3扉車の場合は図6に示すように扉反射体133を4つとする等としてもよい。配置パターンは、鉄道車両の種類に応じて異なる配置パターンとすることができるため、鉄道車両の種類として車両扉11の位置が異なる鉄道車両がある場合には、その車両扉11の位置に応じて異なる配置パターンを定めることができる。或いは、車両扉11の数及び位置の組み合わせに応じて異なる配置パターンを定めるのでもよい。何れの場合も、鉄道車両1に対し、その車両扉11の位置やその数、或いは車両扉11の数及び位置の組み合わせに該当する配置パターンで、再帰性反射体13を配置すればよい。
そして、車両種類検知処理では、撮影画像中の基準反射体131の画像箇所に対する扉反射体133の画像箇所の位置関係(配置パターン)に従って、該当する配置パターンの鉄道車両種類(ここでは車両扉11の数)を判定する。そして、判定した鉄道車両種類を車両種類検知信号として統括制御装置50に出力する。
統括制御装置50は、入力される車両種類検知信号をそのままホーム柵制御装置7に出力してもよいし、当該車両種類検知信号が示す鉄道車両の種類に対応したホーム柵9の制御を可能とするために、当該車両種類検知信号に応じて戸袋部91の位置やホーム柵扉93の開扉幅を制御する信号をホーム柵制御装置7に出力することとしてもよい。
3.停止検知処理
停止検知処理では、撮影画像中の基準反射体131の画像箇所の位置変化が所定の不動相当条件を満たすことを検知することで、列車T(鉄道車両1)の停止を検知する。基準反射体131は車体側壁部に配置されるため、列車Tが移動している間は撮影画像中のその画像箇所も移動し、列車Tが停止すれば同じく停止するためである。
例えば、撮影画像中の基準反射体131の画像箇所について、今回のフレームと直前のフレームとの間の移動量と、フレームレート(例えば20fps)とから列車速度を算出する。そして、「列車速度が所定速度以下(例えば3km/h以下)となったこと」を不動相当条件として用い、不動相当条件を満たした場合に列車Tが停止したとして検知する。列車Tの停止を検知した場合には、停止検知信号を統括制御装置50に出力する。なお、基準反射体131のみならず扉反射体133を含めて、撮影画像中の全ての再帰性反射体13の画像箇所が、同方向に移動している場合の移動速度に基づいて停止を検知することとしてもよい。
4.車両扉開扉検知処理
図7は、車両扉開扉検知処理を説明する図であり、車両扉11の開扉動作に伴う基準反射体131と扉反射体133の位置関係の変化を示している。基準反射体131と扉反射体133の位置関係は、列車T(鉄道車両1)が停止するまでの間は、図7(a)に示す閉扉時の位置関係(車両種類検知処理で判定される配置パターン)を維持する。そして、当該位置関係は、その後車両扉11が開扉動作を開始する(矢印A21,A23)と変化する。図7(b)に示すように、2つの扉反射体133が互いに離反する方向へと移動するからである。そこで、車両扉開扉検知処理では、基準反射体131及び扉反射体133の画像箇所の位置関係が、閉扉時の位置関係を満たした関係から満たさない関係に変化したことを検知することで、車両扉11の開扉動作が開始されたことを検知する。
本実施形態では、基準反射体131の位置が固定であるため、扉反射体133の移動量から開扉動作の開始を検知する。具体的には、例えば、撮影画像中で2つの扉反射体133の画像箇所を追跡し、列車Tの停止検知時からの移動量d21,d23の何れか一方が予め設定される所定量に達した場合に、車両扉11の開閉動作が開始されたとして検知する。移動量d21,d23の両方が所定量に達した場合に検知するのでもよい。
車両扉11の開扉動作の開始を検知した場合には、車両扉開扉検知信号を統括制御装置50に出力する。この車両扉開扉検知信号は、統括制御装置50によってホーム柵制御装置7に出力され、これを受けてホーム柵制御装置7は、ホーム柵扉93の開扉動作を開始させる。したがって、本実施形態の車両扉開閉検知装置100の検知結果を用いることで、車両扉11の開扉動作の開始と連動してホーム柵扉93を開扉動作させることが可能となる。すなわち、車両扉11の開扉動作が開始されると、それに呼応するようにホーム柵扉93を開扉動作させることが可能となる。
なお、扉反射体133の移動量から開扉動作の開始を検知する場合に限らず、2つの扉反射体133間の距離d31,d33を監視し、予め定められる所定距離以上離れたときに開扉動作の開始を検知するとしてもよい。
また、扉反射体133の画像箇所の追跡と並列的に、停止検知処理と同様の要領で基準反射体131の画像箇所について不動相当条件を満たすか否かを判定すると好適である。「扉反射体133の画像箇所が所定量以上移動したこと」に加えて「基準反射体131が停止した状態であること」を判定することで、鉄道車両1が停止した状態で車両扉11が動いたことを検知できるので、鉄道車両1自体が動いたことを開扉動作として検知してしまうといった誤検知を防止できる。
5.車両扉閉扉検知処理
車両扉11が開扉動作を完了すると、車両扉11は車体に設けられた戸袋に収容されるが、撮影装置20の撮影範囲はその左右範囲内に車両扉11の上部を全幅含むため、車両扉11の開扉動作の完了とともに、撮影画像中に扉反射体133の画像箇所が含まれていない状態となる。そして、その後車両扉11の閉扉動作が開始され、車両扉11が戸袋から進出し始めるとすぐに、扉反射体133の画像箇所が含まれる状態に変化する。なお、基準反射体131の画像箇所は、その間も撮影画像中に含まれる状態のままである。
そこで、車両扉閉扉検知処理では、当該含まれる状態への変化を検知することで、車両扉11の閉扉動作が開始されたことを検知する。車両扉11の閉扉動作の開始を検知した場合には、車両扉閉扉検知信号を統括制御装置50に出力する。この車両扉閉扉検知信号は、統括制御装置50によってホーム柵制御装置7に出力され、これを受けてホーム柵制御装置7は、ホーム柵扉93の閉扉動作を開始させる。したがって、本実施形態の車両扉開閉検知装置100の検知結果を用いることで、車両扉11の閉扉動作の開始と連動してホーム柵扉93を閉扉動作させることが可能となる。すなわち、車両扉11の閉扉動作が開始されると、それに呼応するようにホーム柵扉93を閉扉動作させることが可能となる。
なお、車両扉閉扉検知処理においても、誤検知防止のため、車両扉開扉検知処理と同様に基準反射体131の画像箇所について不動相当条件を満たすか否かを並列的に判定すると好適である。
[機能構成]
図8は、処理装置30の機能構成例を示すブロック図である。図8に示すように、処理装置30は、操作部31と、表示部33と、通信部35と、制御部37と、記憶部39とを備えた一種のコンピュータであり、CPUボード等として構成することが可能である。
操作部31は、プッシュスイッチやダイヤル等を有して構成され、表示部33は、LEDや小型の液晶表示装置等を有して構成される。操作部31及び表示部33は、主に作業員によってメンテナンス時に利用されるものである。
通信部35は、例えば無線通信モジュールやルータ、モデム、TA、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等で実現される有線或いは無線の通信装置であり、外部装置(撮影装置20や統括制御装置50等)との間で通信を行う。この通信部35を介して撮影装置20からフレーム毎に入力される撮影画像は撮影画像データ395として、撮影画像とともに入力される距離画像は距離画像データ397として、記憶部39に格納される。
制御部37は、例えばCPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の電子部品によって実現され、装置各部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、通信部35を介して入力されたデータ等に基づいて各種の演算処理を行い、処理装置30の動作を制御する。この制御部37は、反射体判別部371と、車両種類検知部373と、停止検知部375と、車両扉開扉検知部377と、車両扉閉扉検知部379とを含む。これらの機能部は、プログラムを実行することによりソフトウェアとして実現される処理ブロックであってもよいし、ASICやFPGA等のハードウェア回路によって実現される回路ブロックであってもよい。本実施形態では、制御部37が車両扉開閉検知プログラム391を実行することによりソフトウェアとして実現される処理ブロックとして説明する。
反射体判別部371は、撮影装置20から入力される撮影画像と距離画像とを用い、検知対象の鉄道車両1に配置された再帰性反射体13(基準反射体131及び扉反射体133)の撮影画像中の画像箇所を、フレーム毎に判別する。
車両種類検知部373は、反射体配置パターンデータ393を参照して、撮影画像中の基準反射体131及び扉反射体133の画像箇所の位置関係(配置パターン)に該当する鉄道車両種類(例えば車両扉11の数)を判定する。
停止検知部375は、撮影画像中の基準反射体131の画像箇所をフレーム間で追跡し、その位置変化が所定の不動相当条件を満たすことを検知することで、列車T(鉄道車両1)の停止を検知する。
車両扉開扉検知部377は、停止検知部375により列車T(鉄道車両1)の停止が検知された場合に、撮影画像中の扉反射体133の画像箇所をフレーム間で追跡し、当該画像箇所が列車停止時の位置から所定量以上移動したか否かを判定することで、車両扉11の開扉動作が開始されたことを検知する。
車両扉閉扉検知部379は、車両扉開扉検知部377により車両扉11の開扉動作の開始が検知された場合に、撮影画像中に扉反射体133の画像箇所が含まれていない状態から含まれる状態に変化したことを検知することで、車両扉11の閉扉動作を検知する。
記憶部39は、ICメモリやハードディスク、光学ディスク等の記憶媒体により実現される。この記憶部39には、処理装置30を動作させ、処理装置30が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、当該プログラムの実行中に使用されるデータ等が予め記憶され、或いは処理の都度一時的に記憶される。例えば、記憶部39には、車両扉開閉検知プログラム391、反射体配置パターンデータ393、撮影画像データ395、距離画像データ397、反射体位置データ399等が格納される。
車両扉開閉検知プログラム391は、制御部37を反射体判別部371、車両種類検知部373、停止検知部375、車両扉開扉検知部377、及び車両扉閉扉検知部379として機能させるためのプログラムである。
反射体配置パターンデータ393には、鉄道車両の種類(ここでは車両扉11の数)に応じて予め定められる再帰性反射体13の配置パターンが、該当する鉄道車両の種類と対応付けて設定される。
反射体位置データ399は、反射体判別部371によるフレーム毎の反射体判別結果を時系列で記憶する。したがって、反射体位置データ399には、撮影画像中に検知対象の鉄道車両1に配置された基準反射体131や扉反射体133の画像箇所が含まれるフレームについては、それらの位置座標が設定される。
[処理の流れ]
図9は、車両扉11の開閉検知の流れを示すフローチャートである。ここで説明する処理は、制御部37が記憶部39から車両扉開閉検知プログラム391を読み出して実行することで実現できる。
先ず、制御部37は、撮影装置20を起動して投光や、撮影画像及び距離画像の入力を開始する(ステップS1)。
撮影画像及び距離画像の入力を開始したならば、反射体判別部371が、反射体判別処理として先ず、フレーム毎に撮影画像から反射強度の高い画像箇所を抽出する処理を開始する(ステップS3)。そして、ここでの抽出がされた場合には(ステップS5:YES)、反射体判別部371は、当該画像箇所に対応する計測距離を距離画像から読み出し、所定の距離範囲内か否かを判定する(ステップS7)。当該距離範囲内であれば(ステップS7:YES)、ステップS9に移行する。一方、当該距離範囲外の場合は(ステップS7:NO)、ステップS9以降の処理で実現される車両扉11の開閉検知を行わずに、ステップS35の終了判定に移行する。
そして、ステップS9では、車両種類検知部373が車両種類検知処理をフレーム毎に繰り返し行い、撮影画像中の基準反射体131及び扉反射体133の画像箇所の位置関係(配置パターン)に該当する鉄道車両種類を判定する。そして、ステップS9で鉄道車両種類が判定された場合には(ステップS11:YES)、車両種類検知信号を統括制御装置50に出力する(ステップS13)。この車両種類検知信号は統括制御装置50によってホーム柵制御装置7に出力され、ホーム柵制御装置7でのホーム柵扉93の開閉制御に用いられる。すなわち、ホーム柵制御装置7は、当該車両種類検知信号が示す鉄道車両種類(車両扉11の数)に従って、開閉するホーム柵扉93やその開扉幅を制御することとなる。
続いて、停止検知部375が停止検知処理をフレーム毎に繰り返し行い、撮影画像中の基準反射体131の画像箇所の位置変化が所定の不動相当条件を満たした場合に、列車T(鉄道車両1)が停止したことを検知する(ステップS15)。そして、ステップS15で列車Tの停止が検知された場合には(ステップS17:YES)、停止検知信号を統括制御装置50に出力する(ステップS19)。この停止検知信号は統括制御装置50によってホーム柵制御装置7に出力され、ホーム柵制御装置7でのホーム柵扉93の開閉制御に用いられる。
続いて、車両扉開扉検知部377が、車両扉開扉検知処理を開始する(ステップS21)。この車両扉開扉検知処理では、車両扉開扉検知部377は、列車Tの停止検知時からの撮影画像中の扉反射体133の画像箇所の移動量をフレーム毎に求めて監視する。そして、移動量が所定量に達した場合に、車両扉11の開扉動作が開始されたことを検知する。そして、ここでの検知がされた場合には(ステップS23:YES)、車両扉開扉検知信号を統括制御装置50に出力する(ステップS25)。この車両扉開扉検知信号は統括制御装置50によってホーム柵制御装置7に出力され、ホーム柵制御装置7でのホーム柵扉93の開閉制御に用いられる。具体的には、ホーム柵制御装置7は、当該車両扉開扉検知信号の入力を受けて、ホーム柵扉93の開扉動作を開始させる。
その後は、撮影画像中に扉反射体133の画像箇所が含まれない状態となるまで(つまり、車両扉11の開扉動作が完了するまで)待機状態となる。そして、車両扉11の開扉動作が完了したならば(ステップS27:YES)、車両扉閉扉検知部379が、車両扉閉扉検知処理を開始する(ステップS29)。この車両扉閉扉検知処理では、車両扉閉扉検知部379は、撮影画像中に扉反射体133の画像箇所が含まれていない状態から含まれる状態に変化したことを検知し、これによって車両扉11の閉扉動作が開始されたことを検知する。そして、ここでの検知がされた場合には(ステップS31:YES)、車両扉閉扉検知信号を統括制御装置50に出力する(ステップS33)。この車両扉閉扉検知信号は統括制御装置50によってホーム柵制御装置7に出力され、ホーム柵制御装置7でのホーム柵扉の開閉制御に用いられる。具体的には、ホーム柵制御装置7は、当該車両扉閉扉検知信号の入力を受けて、ホーム柵扉93の閉扉動作を開始させる。ホーム柵扉93の閉扉動作を完了すると、列車Tは駅を出発する。
そして、続くステップS35では終了判定を行い、終了しない場合は(ステップS35:YES)、ステップS5に戻って次の列車Tの到着に備える。
以上説明したように、本実施形態によれば、車両扉11の上部と、その近傍の車体側壁部とに配置された再帰性反射体13(基準反射体131及び扉反射体133)を撮影し、撮影画像中の基準反射体131及び扉反射体133の画像箇所を判別することができる。そして、判別した基準反射体131及び扉反射体133の画像箇所の位置関係を用いて鉄道車両種類を検知し、列車の停止を検知し、車両扉11の開扉動作及び閉扉動作の開始を検知することができる。また、ホーム柵制御装置7がそれらの検知信号を随時入力して用いることで、車両扉11の開閉と連動してホーム柵扉93の開閉制御を行うことが可能となる。
なお、上記した実施形態では、鉄道車両種類に応じて基準反射体131の位置を基準とした扉反射体133の配置パターンを定めておく場合を説明したが、基準反射体131の配置パターンとして定めておくとしてもよい。例えば、閉扉状態における扉反射体133からの基準反射体131までの距離及び/又は配置する基準反射体131の数にバリエーションをもたせて、このバリエーションを配置パターンとすることとしてもよい。
また、車両扉開閉検知装置100は、再帰性反射体13が反射した近赤外光を撮影して車両扉11の開閉を検知するため、再帰性反射体13の色は自由に選択できる。例えば、当該再帰性反射体13を配置する鉄道車両1の各所の車体色(地色や塗装色)と同系色のものを用いることで、再帰性反射体13を見た目に目立たなくすることができる。逆に、車体色と異なる色や派手な色を選ぶことで、再帰性反射体13を目立たせることも可能である。
また、撮影装置20による撮影画像の撮影は、列車Tが駅に到着する直前に開始し、当該列車Tが駅から出発するまでの間のみ行う構成としてもよい。例えば、軌道に沿って適所にセンサーを設ける等して駅に到着する列車Tの入線を検知した外部信号を処理装置30が入力することで撮影装置20に撮影を開始させるといった方法を採用することができる。
また、上記した実施形態では、所定位置に停止した列車Tの各車両1に1台ずつ車両扉開閉検知装置100が設置されるため、各車両扉開閉検知装置100にて処理装置30が行った検知対象の鉄道車両1が存在するか否かの判定結果を用いて、停止した列車Tの車両数を検知することも可能である。
また、車両扉開閉検知装置100は、駅に停止する鉄道車両1の全ての鉄道車両種類を想定し、停止した列車Tの特定の車両(例えば先頭車両)1が備える全ての車両扉11に、それぞれ1台の車両扉開閉検知装置100が対応するように設置してもよい。
また、カラー画像を出力可能なカメラを用いて撮影装置20を構成し、メンテナンス時に適宜参照できるように、当該カラー画像を記録しておく構成としてもよい。
また、本発明を適用可能な鉄道車両の種類や車種は特に限定されるものではなく、配置対象の車両扉に再帰性反射体を配置することで適用が可能である。例えば、上記実施形態では、鉄道車両の車両扉として両開きの車両扉11を例示したが、片開きの車両扉を備えた鉄道車両にも同様に適用が可能である。
10 車両扉開閉検知システム、100(100−1,2,3,・・・) 車両扉開閉検知装置、20 撮影装置、21 投光部、30 処理装置、31 操作部、33 表示部、35 通信部、37 制御部、371 反射体判別部、373 車両種類検知部、375 停止検知部、377 車両扉開扉検知部、379 車両扉閉扉検知部、39 記憶部、391 車両扉開閉検知プログラム、393 反射体配置パターンデータ、395 撮影画像データ、397 距離画像データ、399 反射体位置データ、50 統括制御装置、7 ホーム柵制御装置、93 ホーム柵扉、1 鉄道車両、11 車両扉、13 再帰性反射体、131 基準反射体、133 扉反射体

Claims (10)

  1. 所定位置に停止した鉄道車両の車両扉の開閉を検知するために駅に設置された車両扉開閉検知装置であって、
    前記鉄道車両には、前記車両扉及び前記車両扉近傍の車体側壁部に所定の位置関係で配置された再帰性反射体が設けられており(以下、車体側壁部の再帰性反射体を「基準反射体」、車両扉の再帰性反射体を「扉反射体」という。)、
    前記所定位置に停止した閉扉状態の前記鉄道車両の前記基準反射体及び前記扉反射体を撮影範囲に含むように設置された撮影部と、
    前記撮影部の撮影方向に向けて投光する投光部と、
    前記位置関係を参照して前記撮影部による撮影画像中の前記基準反射体及び前記扉反射体の画像箇所を判別し、前記車両扉の開閉を検知する制御部と、
    を備えた車両扉開閉検知装置。
  2. 前記制御部は、前記撮影画像中の前記基準反射体及び前記扉反射体の画像箇所が、前記位置関係を満たした関係から、満たさない関係に変化したことを検知することで、前記車両扉の開扉動作が開始されたことを検知する、
    請求項1に記載の車両扉開閉検知装置。
  3. 前記制御部は、前記撮影画像中の前記基準反射体の画像箇所が移動しない場合に、前記撮影画像中の前記扉反射体の画像箇所が所定量以上移動したか否かを判定することで、前記車両扉の開扉動作が開始されたことを検知する、
    請求項1に記載の車両扉開閉検知装置。
  4. 前記撮影部は、前記撮影範囲の左右範囲内に、前記所定位置に停止した前記鉄道車両の前記車両扉を全幅含むように設置され、
    前記制御部は、前記撮影画像中に前記扉反射体の画像箇所が含まれていない状態から含まれる状態に変化したことを検知することで、前記車両扉の閉扉動作が開始されたことを検知する、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の車両扉開閉検知装置。
  5. 前記制御部は、前記撮影画像中の前記基準反射体の画像箇所の位置変化が所定の不動相当条件を満たすことを検知することで、前記鉄道車両の停止を検知する、
    請求項1〜4の何れか一項に記載の車両扉開閉検知装置。
  6. 前記撮影部は、距離画像を出力可能に構成されており、
    前記制御部は、前記撮影部から前記車両扉開閉検知装置の検知対象となる前記所定位置に停止した前記鉄道車両までの所定の距離範囲内に、前記鉄道車両が存在するか否かを前記距離画像から判定し、存在しない場合には前記車両扉の開閉の検知を行わず、存在する場合に前記車両扉の開閉の検知を行う、
    請求項1〜5の何れか一項に記載の車両扉開閉検知装置。
  7. 前記鉄道車両には、車両扉の数及び/又は位置が異なる複数種類の車両があり、
    前記位置関係は、前記基準反射体の位置を基準とした前記扉反射体の配置パターンであって、前記鉄道車両の種類に応じた異なる配置パターンとして定められており、
    前記制御部は、前記撮影画像中の前記基準反射体の画像箇所に対する、前記扉反射体の画像箇所の配置パターンに基づいて、前記鉄道車両の種類を判定する、
    請求項1〜6の何れか一項に記載の車両扉開閉検知装置。
  8. 前記配置パターンは、前記基準反射体からの距離及び/又は配置する前記扉反射体の数によって定められている、
    請求項7に記載の車両扉開閉検知装置。
  9. 前記投光部は、近赤外光を照射し、
    前記撮影部は、近赤外光を撮影する、
    請求項1〜8の何れか一項に記載の車両扉開閉検知装置。
  10. 前記投光部は、940nm帯の波長光を照射する、
    請求項9に記載の車両扉開閉検知装置。
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